JPH08123022A - 感光性カプセル - Google Patents

感光性カプセル

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JPH08123022A
JPH08123022A JP25531694A JP25531694A JPH08123022A JP H08123022 A JPH08123022 A JP H08123022A JP 25531694 A JP25531694 A JP 25531694A JP 25531694 A JP25531694 A JP 25531694A JP H08123022 A JPH08123022 A JP H08123022A
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JP
Japan
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compound
dye
photosensitive
carbonyl
compd
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JP25531694A
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English (en)
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Masayuki Tsuda
政之 津田
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Brother Industries Ltd
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Manufacturing Of Micro-Capsules (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 染料、顔料等の画像形成材料を含有させても
高感度を有し、しかも、強い光源光を用いて短時間で露
光した場合でも反転現象が生じ難く、画像形成時間を短
縮することのできる感光性カプセルを提供すること。 【構成】 感光性カプセルは、少なくとも、画像形成材
料と、重合性物質と、金属アレーン化合物と、カルボニ
ル基を有する化合物とを内包する。カルボニル基を有す
る化合物としては、芳香族カルボニル化合物を用いるこ
とが好ましく、その中でも、チオキサントン、アントラ
キノン、もしくは3,3′,4,4′−テトラキス(t
−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノンを用いる
ことが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリンター等の画像形
成装置に用いられる感光性カプセルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、感光性カプセルを利用した画
像形成の手法が研究されており、例えば、本願出願人に
よる特開平5−66559号公報、同5−68871号
公報、同5−297552号公報等には、光に反応して
機械的強度が変化する感光性カプセルよりなるマイクロ
カプセルトナーが開示されている。また、このような感
光性カプセルを予めフィルム上に担持させた感光性記録
媒体を作成し、これを画像形成に利用することも行われ
ている。
【0003】感光性カプセルには、染料、顔料等の画像
形成材料と、例えばアクリル系モノマー等の重合性物質
と、この重合性物質の重合を開始させる光重合開始剤と
が内包されている。画像形成を行う場合、感光性カプセ
ルに露光して、カプセルに内包されている感光性材料を
重合・硬化させた後、加圧等によって強度の弱い感光性
カプセルのみを破壊し、同じくカプセルに内包されてい
る染料等の画像形成材料を流出させ、これを受像紙に転
写することによって画像を形成する。
【0004】ところで、前記光重合開始剤としては、様
々なものが用いられているが、本願出願人は、重合性化
合物に、特開平2−296802号公報に開示されるよ
うに、光重合開始剤として、金属アレーン化合物を用い
ることを提案している。この光アレーン化合物を用いた
場合、他の光重合開始剤に比べて感光感度が向上する。
しかも光硬化波長を可視領域に持って来ることができる
ので、紫外線光を用いる必要がなくなるために光源コス
トが安価になり、しかも染料等の画像形成材料の発色を
妨げない等の利点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記金
属アレーン化合物においては、染料、顔料等の画像形成
材料をカプセル内に含有させて使用した場合、十分な感
光感度が得られないという問題があった。
【0006】また、上記従来技術では、画像処理時間を
短縮するために、強い光源光を当てて露光を行なった場
合、いわゆる反転現象が発生しやすいという問題があっ
た。即ち、画像処理時間を短縮するためには、露光時間
を短く(例えば1秒程度)するとともに、光源の強度を
強める必要があるが、光源光の強度を強めた場合、露光
エネルギーが大きいにも拘らず感光性カプセルが硬化し
なくなり、画像濃度が濃くなってしまうという反転現象
が発生するという問題があった。
【0007】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、光重合開始剤として金属アレー
ンを用いた感光性カプセルにおいて、染料、顔料等の画
像形成材料と併用した場合においても高い感光感度を有
し、しかも、強い光源光を用いて短時間で露光した場合
でも反転現象が生じ難く、画像形成時間を短縮すること
のできる感光性カプセルを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】本願発明
者は、上記課題を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、
金属アレーン化合物に、特定の化学構造を有する第2の
光重合開始剤を加えた場合に、上記目的が達成できるこ
とを突き止め、本願発明を完成するに至った。
【0009】このようにして完成された請求項1の発明
は、少なくとも染料、顔料等の画像形成材料と、重合性
物質と、該重合性物質の重合を開始させる光重合開始剤
とを内包する感光性カプセルにおいて、前記光重合開始
剤として、少なくとも金属アレーン化合物と、カルボニ
ル基を有する化合物とを含有することを特徴とする。
【0010】上記の構成を有する本発明の感光性カプセ
ルにおいては、光重合開始剤として金属アレーン化合物
のみを用いた場合よりも感光感度が向上し、更には、強
い光源光を用いて短時間で露光した場合でも、反転現象
が生じ難くなる。この理由はまだ解明されていないが、
以下のように推論できる。
【0011】金属アレーン化合物は以前カチオン重合開
始剤として報告されていたが、特開平2−296802
号公報に開示されているように、ラジカル重合開始剤と
もなりうる。この金属アレーン化合物のラジカル発生機
構としては、電子移動によるものと考えられている。一
方、カルボニル基を有する開始剤は、水素引き抜きによ
りラジカルが発生すると考えられている。このように、
ラジカル発生機構は、金属アレーン化合物とカルボニル
基を有する化合物とでは異なると考えられ、通常の場
合、ラジカル発生機構が異なる開始剤を混合使用したと
しても、著しい感度向上は起こらないと考えられるが、
本発明においては感光感度の向上が観測され、2種の開
始剤間で何らかの相互作用が発生したと考えざるを得な
い。相互作用の原因は明確ではないが、水素移動、電子
移動、プロトン移動、共鳴等が考えられる。そして、こ
のような2種の開始剤間での相互作用により、ラジカル
発生効率が向上し、それと同時にラジカルと重合性物質
との反応性が向上するために、感光感度が向上するとと
もに、反転現象が生じ難くなるものと考えられる。
【0012】ここで、本発明における金属アレ−ン化合
物は、次の化学式で表されるものである。
【0013】
【化1】
【0014】X:ベンゼン環を少なくとも1つは含む基 Y-:BF4 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、等の塩基
性イオン物質 M:鉄、ニッケル、コバルト等の金属 金属アレ−ン化合物として望ましいのは、鉄アレーン化
合物、クロムアレーン化合物、マンガンアレーン化合
物、コバルトアレーン化合物、ニッケルアレーン化合物
等であるが、請求項4に記載のように、鉄アレーン化合
物を用いれば、より一層の感光感度の向上を図ることが
できるので好ましい。また、鉄アレーン化合物として
は、(η5 −2,4−シクロペンタジエン−1−イル)
[(1,2,3,4,5,6−η)−(1−メチルエチ
ル)ベンゼン]鉄(1+)ヘキサフルオロホスフェート
(1−)等が挙げられる。
【0015】一方、前記カルボニル基を有する化合物と
しては、芳香族カルボニル化合物、有機過酸化物等が挙
げられるが、感光感度をより一層向上させるためには、
請求項2に記載のように、芳香族カルボニル化合物を用
いることが好ましい。芳香族カルボニル化合物の具体例
としては、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、ベンジ
ル、キサントン、チオキサントン、2,4−ジエチルチ
オキサントン、2−クロロチオキサントン、アントラキ
ノン、2−エチルアントラキノン、アセトフェノン、ト
リクロロアセトフェノン、2,2−ジメチル−2−モル
フォリノ−4´−メチルチオアセトフェノン、p−ジメ
チルアミノ安息香酸エチルエステル、ベンゾイルパーオ
キサイド、3,3′,4,4′−テトラキス(t−ブチ
ルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン等が挙げられ
る。この中でも、請求項3に記載のように、前記芳香族
カルボニル化合物が、チオキサントン、アントラキノ
ン、もしくは3,3′,4,4′−テトラキス(t−ブ
チルジオキシカルボニル)ベンゾフェノンであれば、特
に感光感度の向上が顕著であるので好ましい。
【0016】なお、光重合開始剤としては、前記金属ア
レーン化合物およびカルボニル基を有する化合物以外
に、第3の開始剤を混合してもよい。その場合は、どの
ような開始剤を用いるかは特に限定されるものではない
が、上記したような金属アレーン化合物とカルボニル基
を有する化合物の相互作用を消失させるような開始剤で
あってはならない。
【0017】次に、前記画像形成材料としては、例えば
染料、無機顔料、有機顔料、および顕色剤等と反応して
変色する染料前駆体等が使用可能である。染料として
は、キサンテン系染料、クマリン系染料、メロシアニン
系染料、チアジン系染料、アジン系染料、メチン系染
料、オキサジン系染料、フェニルメタン系染料、シアニ
ン系染料、アゾ系染料、アントラキノン系染料、ピラゾ
リン系染料、スチルベン系染料、キノリン系染料、ロイ
コ染料等を用いることが好ましい。有機顔料としては、
モノアゾ系顔料、ジスアゾ系顔料、アゾレーキ顔料、キ
ナクリドン系顔料、ペリレン系顔料、アンスラピリミジ
ン系顔料、イソインドリノン系顔料、スレン系顔料、フ
タロシアニン系顔料等が好ましい。無機顔料としては、
カーボンブラック、黄鉛、ベンガラ、酸化チタン、モリ
ブデン赤、カドミウムレッド、コバルトブルー、クロム
グリーン等が好ましい。また、染料前駆体として望まし
いのは、ジフェニルメタン系化合物、トリフェニルメタ
ン系化合物、ビスフェニルメタン系化合物、キサンテン
系化合物、チアジン系化合物、フルオラン系化合物、ス
ピロピラン系化合物等及びそれらの混合物である。
【0018】前記重合性物質としては、不飽和化合物が
使用でき、エチレン系不飽和基を有する化合物、エポキ
シ基を有する化合物等が挙げられるが、エチレン系不飽
和基を有する化合物を用いることが望ましい。エチレン
系不飽和基を有する化合物としては、アクリル酸及びそ
の塩、アクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタ
クリル酸及びその塩、メタクリル酸エステル類、メタク
リルアミド類、無水マレイン酸、マレイン酸エステル
類、イタコン酸エスル類、スチレン類、ビニルエーテル
類、ビニルエステル類、N−ビニル複素環類、アリルエ
ーテル類、アリルエステル類、及びこれらの誘導体等が
挙げられる。特に望ましくは、アクリル酸エステル類あ
るいはメタクリル酸エステル類である。
【0019】アクリル酸エステル類の具体例としては、
ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、エ
チルヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、フ
ルフリルアクリレート、エトキシエチルアクリレート、
トリシクロデカニルオキシアクリレート、ノニフェニル
オキシエチルアクリレート、ヘキサンジオールアクリレ
ート、1,3ージオキソランアクリレート、ヘキサンジ
オールジアクリレート、ブタンジオールジアクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチ
レングリコールジアクリレート、トリシクロデカンジメ
チロールジアクリレート、トリプロピレングリコールジ
アクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールの
カプロラクトン付加物のヘキサアクリレート、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロ
パンのプロピレンオキサイド付加物のトリアクリレー
ト、ポリオキシエチレン化ビスフェノールAのジアクリ
レート、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアク
リレート等が挙げられる。
【0020】メタクリル酸エステル類の具体例として
は、ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレ
ート、エチルヘキシルメタクリレート、ベンジルメタク
リレート、フルフリルメタクリレート、エトキシエチル
メタクリレート、トリシクロデカニルオキシメタクリレ
ート、ノニフェニルオキシエチルメタクリレート、ヘキ
サンジオールメタクリレート、1,3ージオキソランメ
タクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ブ
タンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタク
リレート、トリシクロデカンジメチロールジメタクリレ
ート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、ビ
スフェノールAジメタクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールのカプロラク
トン付加物のヘキサメタクリレート、トリメチロールプ
ロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパンの
プロピレンオキサイド付加物のトリメタクリレート、ポ
リオキシエチレン化ビスフェノールAのジメタクリレー
ト、ポリエステルメタクリレート、ポリウレタンメタク
リレート等が挙げられる。
【0021】なお、これらの重合性物質は1種単独であ
ってもよいし、あるいは2種以上を混合したものでもよ
い。また、前記感光性カプセルにおいて、画像形成材料
や感光性材料等を包囲する外郭部の形成材料としては、
無機物質でも有機物質でもよい。望ましくは、有機物質
であり、光を十分に透過させるような材質がより好まし
い。具体例としては、ゼラチン、アラビアゴム、デンプ
ン、アルギン酸ソーダ、ポリビニルアルコール、ポリエ
チレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウレタン、ポ
ルユリア、ポリウレタン、ポリスチレン、ニトロセルロ
ース、エチルセルロース、メチルセルロース、メラミン
−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂
等、およびこれらの共重合物等が挙げられる。
【0022】前記感光性カプセルは、すでに当業界にお
いて公知の技術となっている方法で作製することが可能
である。例えば、米国特許第2800457号、同第2
800458号明細書等に示されるような水溶液からの
相分離法、特公昭38−1974号、同昭42−446
号、同昭42−771号公報等に示されるような界面重
合法、特公昭36−9168号、特開昭51−9079
号公報等に示されるモノマーの重合によるin−sit
u法、英国特許第952807号、同第965074号
明細書に示される融解分散冷却法等があるが、これに限
定されるものではない。
【0023】なお、前記感光性カプセルの平均粒径は、
5μm〜50μmが望ましいが、特に限定されるもので
はない。
【0024】
【実施例】以下、本発明の効果を確認するために行った
実験例について説明する。 [実験例1]実験例1においては、下記(1)〜(6)
の手順で、光重合開始剤として金属アレーン化合物と芳
香族カルボニル化合物とを含有する感光性カプセル(本
発明品)と、金属アレーン化合物のみを含有する感光性
カプセル(比較品)を作成し、その感光感度を調べた。
【0025】(1) 重合性物質としてのポリエチレン
グリコールジアクリレートおよびジペンタエリスリトー
ルヘキサアクリレートを3:4に配合したもの100重
量部に、高分子ポリウレタンを分散剤として用いて、ア
ゾバリウムレーキ系顔料を3重量部分散させる。これに
クマリン系染料0.5重量部、N、N−ジメチルアニリ
ン2重量部を加えると共に、光重合開始剤として、鉄ア
レーン化合物である(η5 −2,4−シクロペンタジエ
ン−1−イル)[(1,2,3,4,5,6−η)−
(1−メチルエチル)ベンゼン]鉄(1+)ヘキサフル
オロホスフェート(1−)3重量部と、チオキサントン
2重量部を加え、100℃で10分間加熱することによ
り疎水性の液状成分を得た。
【0026】(2) 乳化剤である5%ポリスチレンス
ルホン酸の一部ナトリウム塩水溶液と5%スチレン−無
水マレイン酸共重合体水溶液の1:1水溶液100cc
中に、前記(1)で調製した疎水性の液状成分を加え、
これをホモジナイザーで6000回転、5分間撹拌し
た。これにより、水溶液中に液状成分が5〜20μmの
大きさの液滴として存在する、いわゆるO/Wエマルジ
ョンを得た。
【0027】(3) 上記(2)のエマルジョンとは別
に、ホルムアルデヒド37%水溶液に市販のメラミン粉
末を加え、水酸化ナトリウム溶液によってpH9.0に
調整し、これを水温60度で30分間加熱してメラミン
・ホルムアルデヒドプレポリマーを得た。
【0028】(4) 先の(2)で調製したO/Wエマ
ルジョンに、(3)で調製したメラミン・ホルムアルデ
ヒドプレポリマーを加え、アジホモミキサーなどによっ
て100〜300回転で撹拌しつつ、水温が80℃にな
るように加熱した状態で5時間保持し、その後pH7に
調整して常温まで冷却した。この結果、O/Wエマルジ
ョンの液滴のまわりにメラミン−ホルムアルデヒド樹脂
の壁材が析出し、イエロー画像記録用感光性カプセル
(感光感度450nm付近)が得られた。
【0029】(5) 一方、比較品として、光重合開始
剤として鉄アレーン化合物のみを含む感光性カプセルを
作成した。作成方法は上記(1)〜(4)と同様である
が、(1)の操作においてチオキサントンを加えず、鉄
アレーン化合物のみを加えた。
【0030】(6) 上記(1)〜(4)で作成した本
発明品の感光カプセルと、上記(5)で作成した比較品
の感光性カプセルの感光感度を、分光感度計(ナルミ商
会製)にて測定し、感光感度を算出した。その結果、光
重合開始剤として金属アレーン化合物とチオキサントン
とを含む本発明品の感光感度は、比較品に比べて2〜3
倍向上していることが確認され、比較品に比べて優れて
いることが分かった。
【0031】また、本発明品の感光性カプセルにおいて
は、比較品のものに比べて、強い光源光を用いて短時間
で露光した場合でも反転現象が生じ難く、画像形成時間
を短縮できることが確認された。 [実験例2]実験例2では、上記実験例1の(1)にお
いて、芳香族カルボニル化合物の種類を変えて、疎水性
の液状組成物を調製し、その感光感度を測定した。
【0032】芳香族カルボニル化合物としては、下記表
1に示すような数種類の化合物を用い、各々の場合につ
いて感光感度を測定した。また、比較品として、光重合
開始剤として鉄アレーン化合物のみを含んだ液状組成物
を調製し、感光感度を測定した。
【0033】なお、感光感度の測定に当たっては、液状
組成物を、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィ
ルム(厚さ25μm)の上に厚さ10〜15μmに塗布
し、酸素遮断する目的で、更にその上からPETフィル
ムをかぶせ、これを分光感度計(ナルミ商会製)にセッ
トして、液状組成物の感光感度を測定した。
【0034】感光感度の測定結果を表1に示す。なお、
測定結果は、チオキサントンを基準(100)とした相
対感度として表示しており、その数値が小さいものほど
感光感度が高い。
【0035】
【表1】
【0036】*3,3′,4,4′−テトラキス(t−
ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン 表1の結果から明らかなように、本発明品のものは、い
ずれも比較品より相対感度が優れており、感光感度が向
上することが分かった。中でも、特に、チオキサント
ン、アントラキノン、3,3′,4,4′−テトラキス
(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノンの3
種類については、特に感光感度が高く、非常に優れてい
ることが分かった。
【0037】また、本発明品においては、比較品のもの
に比べて、強い光源光を用いて短時間で露光した場合で
も反転現象が生じ難く、画像形成時間を短縮できること
が確認された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/26 521

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも染料、顔料等の画像形成材料
    と、重合性物質と、該重合性物質の重合を開始させる光
    重合開始剤とを内包する感光性カプセルにおいて、 前記光重合開始剤として、少なくとも金属アレーン化合
    物と、カルボニル基を有する化合物とを含有することを
    特徴とする感光性カプセル。
  2. 【請求項2】 前記カルボニル基を有する化合物が芳香
    族カルボニル化合物であることを特徴とする請求項1に
    記載の感光性カプセル。
  3. 【請求項3】 前記芳香族カルボニル化合物が、チオキ
    サントン、アントラキノン、もしくは3,3′,4,
    4′−テトラキス(t−ブチルジオキシカルボニル)ベ
    ンゾフェノンであることを特徴とする請求項2に記載の
    感光性カプセル。
  4. 【請求項4】 前記金属アレーン化合物が鉄アレーン化
    合物であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれ
    かに記載の感光性カプセル。
JP25531694A 1994-10-20 1994-10-20 感光性カプセル Pending JPH08123022A (ja)

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