JPH09274315A - 感光記録媒体 - Google Patents

感光記録媒体

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Publication number
JPH09274315A
JPH09274315A JP8086284A JP8628496A JPH09274315A JP H09274315 A JPH09274315 A JP H09274315A JP 8086284 A JP8086284 A JP 8086284A JP 8628496 A JP8628496 A JP 8628496A JP H09274315 A JPH09274315 A JP H09274315A
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JP
Japan
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photosensitive
wavelength
recording medium
color
light
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Application number
JP8086284A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Hattori
康弘 服部
Takemi Yamamoto
健美 山本
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Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09274315A publication Critical patent/JPH09274315A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/002Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor using materials containing microcapsules; Preparing or processing such materials, e.g. by pressure; Devices or apparatus specially designed therefor
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S430/00Radiation imagery chemistry: process, composition, or product thereof
    • Y10S430/1053Imaging affecting physical property or radiation sensitive material, or producing nonplanar or printing surface - process, composition, or product: radiation sensitive composition or product or process of making binder containing
    • Y10S430/1055Radiation sensitive composition or product or process of making
    • Y10S430/127Spectral sensitizer containing

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入手容易な安価な露光光源によって露光する
ことによってフルカラー画像の形成が可能な新規な感光
記録媒体を提供すること。 【解決手段】 基材12上に形成された感光発色層13
には500nm以上に最大硬化感度を有する感光性物質
と無色の染料前駆体とを内包した3種類のマイクロカプ
セル14,15,16と、カプセルが加圧破壊されたと
きにカプセルから流出する染料前駆体と反応して発色さ
せる顕色剤とが含有され、その感光発色層13上にはそ
れを覆う透明なカバーフィルム19が形成されている。
入手容易な自己発光型の光源の波長帯域に最大硬化感度
を一致させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は感光記録媒体、詳し
くは光によって画像情報を記録することによりカラー画
像を形成する感光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、基材上に、樹脂などを外殻部とし
て、その外殻部の内部に、紫外線などの特定の波長の光
によって重合を開始して硬化するかもしくは粘度が上昇
する感光性物質と画像形成剤が封入されている感光性マ
イクロカプセルが保持されている感光記録媒体がある。
【0003】また、特開昭62−143044号公報に
は、A.イエローの画像形成剤と、イエローとは補色関
係にある青色、すなわち450nm付近の光に最大硬化
感度を有する感光性物質が封入されたイエロー発色用マ
イクロカプセルと、B.マゼンタの画像形成剤と、マゼ
ンタとは補色関係にある緑色、すなわち550nm付近
の光に最大硬化感度を有する感光性物質が封入されたマ
ゼンタ発色用マイクロカプセルと、C.シアンの画像形
成剤と、シアンとは補色関係にある赤色、すなわち65
0nm付近の光に最大硬化感度を有する感光性物質が封
入されたシアン発色用マイクロカプセルとが、基材に保
持されてなる感光記録媒体が開示されている。
【0004】ここで、画像形成剤とは具体的には染料前
駆体である。この染料前駆体は顕色剤と反応して発色す
るものである。この染料前駆体を用いたものの他に、本
願出願人は、前記画像形成剤として、それ自身が着色さ
れている染料や顔料を用いて、顕色剤を不要とした感光
記録媒体を種々出願している。
【0005】さらに本出願人は、このような感光性記録
媒体を用いて、カラーの原稿からの透過光あるいは反射
光によって感光記録媒体を露光し、その後、受像紙と感
光記録媒体を重ね合わせて加圧し、硬化していないマイ
クロカプセルの画像形成剤を、受像紙に転写することに
より受像紙にフルカラー画像を形成する方式の複写機等
の画像形成装置を多数出願している。
【0006】これらの画像形成装置では、ハロゲンラン
プ等の白色光源を使用して、カラー原稿に光源の白色光
を照射し、その反射光や透過光に基づいて前記感光記録
媒体を露光しその後に加圧現像している。この時、例え
ば、カラー原稿の中で赤色の部分から反射された光は、
すなわち波長650nmを中心とする光であるため、前
記シアン発色用マイクロカプセルが硬化(より正確には
シアン発色用マイクロカプセルに含まれる感光性物質が
硬化)するが、イエロー発色用マイクロカプセルとマゼ
ンタ発色用マイクロカプセルは硬化しない。そして受像
紙と感光記録媒体が重ね合わされて加圧されると、すで
に硬化しているシアン発色用マイクロカプセルは破壊さ
れないが、硬化していないイエロー発色用マイクロカプ
セルとマゼンタ発色用マイクロカプセルは破壊されるの
で、受像紙にイエローとマゼンタの混色である赤色が記
録形成されるのである。
【0007】すなわち、このようなカラー複写機は、マ
イクロカプセルの画像形成剤の色と、感光性物質の感光
感度の最大値を与える光とが、補色関係となっている。
また、この感光記録媒体に対して、画像を表示する各種
ディスプレイを用いて、赤、緑、および青の波長の画像
情報光を順次露光する方式を用いたカラープリンターも
提案されている。
【0008】この場合、ディスプレイとしてはいわゆる
CRT、液晶ディスプレイ、蛍光表示管、発光ダイオー
ド(LED)などがあげられる。
【0009】これらのディスプレイはそれぞれ特徴があ
り、CRTは発光輝度が高いために露光に適するが、装
置が大型になるという欠点がある。液晶ディスプレイ
は、装置の小型化に適するが、光を透過する効率が十分
に高くはないため、露光の明るさが不足して長時間の露
光が必要になるという欠点がある。
【0010】一方、LED、蛍光表示管は自己発光型で
あるために発光輝度が高く、かつCRTに比較して小型
化が可能であるために露光源として好適であると考えら
れる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、画像を
白色光により露光するのではなく、例えば、フルカラー
画像を赤の画像と緑の画像と青の画像に分離し、それぞ
れの画像を示す画像データ(デジタル画像)に基づいて
感光記録媒体を露光するときは、前記自己発光型の光源
(LED等)を使用することになる。
【0012】このような自己発光型のディスプレイを用
いて、前記感光記録媒体を露光する場合にも重大な問題
がある。すなわち、これらのディスプレイは正確な赤、
緑、青の光、すなわち順に波長650nm、550n
m、450nmを中心とする光を発光できるとは限らな
い。例えばLEDでは赤、橙、黄、緑の発光素子は広く
実用化されて安価に入手可能であるものの、波長450
nm付近の青色発光の素子はようやく製造され始めたば
かりであり、当然コストが極めて高く事実上使用できな
い。
【0013】また、蛍光表示管においても同様な問題が
あり、波長450nm付近の青色を発光するような蛍光
体は存在はするが、他の青緑色(505nm付近)、あ
るいは緑色(520nm付近)に比較して発光効率が大
幅に劣っているため、露光源として使用できないのであ
る。
【0014】したがって従来の感光記録媒体を使用して
安価なカラープリンタを構成することが困難であった。
【0015】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、入手容易な安価な露光光源によ
って露光することによってフルカラー画像の形成が可能
な新規な感光記録媒体を提供することを目的としてい
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、請求項1に記載の感光記録媒体は、少なくとも波長
L1の光に最大硬化感度を有する感光性物質が含まれた
イエロー発色用粒子と、波長L2の光に最大硬化感度を
有する感光性物質が含まれたマゼンタ発色用粒子と、波
長L3の光に最大硬化感度を有する感光性物質が含まれ
たシアン発色用粒子とからなる感光層が、基材の一面に
保持された感光記録媒体であって、前記波長L1,L
2,L3はいずれも500nmよりも長波長であること
を特徴としている。
【0017】このような感光記録媒体、具体的には、例
えば波長L1が565nm、波長L2が630nm、波
長L3が700nmであるような感光記録媒体を用いれ
ば、実用化されているために低コストである緑色発光の
LED、橙色発光のLED、赤色発光のLEDを用いて
露光する事が可能になる。
【0018】本出願人らは、A.ディスプレイあるいは
発光素子を用いて、画像情報に基づいて感光記録媒体を
露光する方式の装置、つまりカラープリンタ、に用いる
画像記録媒体としては、マイクロカプセルの画像形成剤
の色と、感光性物質の感光感度の最大値を与える光と
が、補色関係である必要はないこと B.前記ディスプ
レイあるいは発光素子の中で、自己発色型もしくは発光
輝度が高いもの、具体的には発光ダイオード、蛍光表示
管などにおいては、おおむね500nmよりも短波長側
の発光輝度が不充分であることに着目して本発明に至っ
た。
【0019】このような感光記録媒体に用いられる感光
性物質は、重合性物質と重合開始剤と必要に応じて波長
増感色素から構成されている。本発明の請求項1記載の
感光記録媒体を実現するためには、前記重合開始剤ある
いは波長増感剤あるいは重合開始剤と波長増感剤の両方
の物質の混合比を調整すればよい。
【0020】また、3種類の感光性物質の感光硬化する
感度特性が、その中低感度特性同士に重なり領域(クロ
ストーク)がある場合、使用する光源(例えばLED)
の発光波長特性によっては、前記重なり部分の露光が発
生してしまい、感光硬化させたくないマイクロカプセル
が一部硬化して画像の色彩が悪化してしまう場合が考え
られるが、その場合には、フィルタを使用して光源の光
を前記重なり領域での露光が発生しない波長に制限する
ようにすればよい。つまり、重なり領域のない部分のみ
を透過させるフィルタを使用すればよいのである。
【0021】また、請求項2記載の感光記録媒体は、前
記粒子は、樹脂などを外殻部として、その外殻部の内部
に前記感光性物質と画像形成剤が含有されているマイク
ロカプセルである。このような感光記録媒体において
は、樹脂などの外殻部によって感光性物質と大気中の酸
素の混合が制限される。このため感光性物質の光重合が
効率的に行われるので、より小さなエネルギーによる露
光によって画像を記録することができる。
【0022】また、請求項3に記載の感光記録媒体は、
前記画像形成剤が顕色剤と反応して発色する無色の染料
前駆体であり、その顕色剤は前記感光層に含有されてい
る。従って、露光前の感光記録媒体は感光層が無色であ
り、露光して圧力現像するとカラー画像が感光層に直接
形成される。従って、画像形成のために消費されるもの
は感光記録媒体のみであり、顕色剤を受像シートに塗布
し感光記録媒体の感光面と受像シートの顕色剤塗布面と
を重ねて加圧現像し、受像シートにフルカラー画像を形
成するものや、電子写真式の複写装置のように複写紙と
トナーとが消費されるものに比べて、補給品が一つのみ
となり、画像形成装置を極めて簡単な構成にできしかも
小型化して更に安価なものにすることが可能になる。
【0023】また、請求項4に記載の感光記録媒体は、
前記感光層を覆うように透明層が形成されている。透明
層は形成されたカラー画像を保護し、カラー画像の欠損
や退色をも防止する。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の形態
における感光記録媒体を模式的に示す断面図である。
【0025】感光記録媒体1は、ポリエステルなどのフ
ィルムからなる基材2の表面に可視光によって感光硬化
する感光層3が塗工されている。
【0026】さらに詳しくは、感光層3はイエロー発色
用の感光性マイクロカプセル(以下Yカプセルと称す)
4と、マゼンタ発色用の感光性マイクロカプセル(以下
Mカプセルと称す)5と、シアン発色用の感光性マイク
ロカプセル(以下Cカプセルと称す)6との3種の異な
るカプセルとバインダー樹脂が混合されてなっている。
【0027】これらの感光性マイクロカプセル4、5、
6を以下に詳しく説明する。
【0028】Yカプセル4には波長L1付近の光に最大
硬化感度を有する感光性物質と、イエローの画像形成剤
とが樹脂製の外殻部に内包されている。Mカプセル5に
は波長L2付近の光に最大硬化感度を有する感光性物質
と、マゼンタの画像形成剤とが樹脂製の外殻部に内包さ
れている。Cカプセル6には波長L3付近の光に最大硬
化感度を有する感光性物質と、シアンの画像形成剤とが
樹脂製の外殻部に内包されている。
【0029】この感光記録媒体1の硬化感度の光波長特
性を図2を用いて説明する。図2に示されるように、感
光記録媒体1のYカプセル4の感光硬化感度は波長L1
に対して最大値をとり、その前後の波長に分布してい
る。同様にMカプセル5の感光感度は波長L2に対して
最大値をとり、その前後の波長に分布している。同様に
Cカプセル6の感光感度は波長L3に対して最大値をと
り、その前後の波長に分布している。
【0030】また、波長L1,L2,L3の値は具体的
にはL1が565nm、L2が630nm、L3が70
0nmである。この波長はそれぞれ、緑色、橙色、赤色
のLEDの発光の中心波長に対応している。
【0031】前記感光性物質は、重合性物質と光重合開
始剤と波長増感色素とからなっている。
【0032】光重合開始剤は、光を吸収して反応種(ラ
ジカル)を発生するために用いられ、ラジカルによって
重合性物質が重合し硬化する。波長増感色素は、光重合
開始剤と共に用いられることによって、光重合開始剤の
感光波長を調整するものであり、本発明の最大硬化感度
を与える波長L1、L2、L3を支配するものである。
【0033】Yカプセル4の感光性物質に含まれる波長
増感色素としては、565nm付近に最大光吸収波長を
有する染料、具体的には 1−エチル−2−[(1−エ
チル−4(1H)−キノリンイリデン)メチル]キノリ
ニウムイオダイド、 2−[[2−[2−[4−(ジメ
チルアミノ)フェニル]エチニル]−6−メチル−4H
−ピレン−4−イリデン]メチル]−3−エチルベンゾ
チアゾリウムパークロレートなどが望ましい。
【0034】Mカプセル5の感光性物質に含まれる波長
増感色素としては、630nm付近に最大光吸収波長を
有する染料、具体的には 3−エチル−2−[3−(1
−エチル−4(1H)−キノリンイリデン)−1−プロ
ペニル]ベンゾチアゾリウムイオダイド、4[5−[3
−カルボキシ−5−ヒドロキシ−1−(4−スルフォフ
ェニル)−1H−ピラゾール−4−イル]−2,4−ペ
ンタジエンイリデン]−4,5−ジヒドロ−5−オキソ
−1−(4−スルフォフェニル)−1H−ピラゾール−
3−カルボキシリック酸、3−エチル−2−[3−(1
−エチル−4(1H)−キノリンイリデン)−1−プロ
ペニル]ベンゾチアゾリウムイオダイドなどが望まし
い。
【0035】Cカプセル6の感光性物質に含まれる波長
増感色素としては、700nm付近に最大光吸収波長を
有する染料、具体的には 1−エチル−4−[3−(1
−エチル−4(1H)−キノリンイリデン)−1−プロ
ペニル]キノリウムイオダイド、1−エチル−2−[5
−(1−エチル−2(1H)−キノリンイリデン)−
1,3−ペンタジエニル]キノリウムイオダイドなどが
望ましい。
【0036】光重合開始剤としては、芳香族カルボニル
化合物、アセトフェノン類、有機過酸化物、ジフェニル
ハロニウム塩、有機ハロゲン化物、2、4、6−置換−
S−トリアジン類、2,4,5−トリアリールイミダゾ
ール2量体、アゾ化合物、染料ボレート錯体、金属アレ
ーン錯体、チタノセン化合物等が用いられる。
【0037】望ましくは、ベンゾフェノン、ベンジル、
キサントン、チオキサントン、アントラキノン、アセト
フェノン、2,2−ジメチル−2−モルフォリノ−4´
−メチルチオアセトフェノン、ベンゾイルパーオキサイ
ド、3,3′,4,4′−テトラキス(t−ブチルジオ
キシカルボニル)ベンゾフェノン、ジフェニルヨードニ
ウムブロマイド、ジフェニルヨードニウムクロライド、
四塩化炭素、四臭化炭素、2,4,6−トリストリクロ
ロメチル−S−トリアジン、(η5 −2,4−シクロペ
ンタジエン−1−イル)[(1,2,3,4,5,6−
η)−(1−メチルエチル)ベンゼン]鉄(1+) ヘ
キサフルオロホスフェート(1−)等が上げられる。ま
た、これらの光重合開始剤は、単独でも、2種以上を混
合したものでもよい。
【0038】また、光重合開始剤は、重合性物質に対し
て0.1〜20重量%、より望ましくは1〜10重量%
の比率で用いられる。通常1%以下では光重合反応が生
じ難く、また10%以上の過剰にしても感度が向上する
ことはない。
【0039】前記重合性物質は、不飽和化合物、例えば
エチレン系不飽和基を有する化合物、エポキシ基を有す
る化合物等が挙げられるが、光重合速度が比較的速いエ
チレン系不飽和基を有する化合物が特に望ましい。エチ
レン系不飽和基を有する化合物としては、アクリル酸及
びその塩、アクリル酸エステル類、アクリルアミド類、
メタクリル酸及びその塩、メタクリル酸エステル類、メ
タクリルアミド類、無水マレイン酸、マレイン酸エステ
ル類、イタコン酸エステル類、スチレン類、ビニルエー
テル類、ビニルエステル類、N−ビニル複素環類、アリ
ルエーテル類、アリルエステル類、及びこれらの誘導体
等が挙げられる。さらに望ましくは、アクリル酸エステ
ル類あるいはメタクリル酸エステル類である。
【0040】アクリル酸エステル類の具体例としては、
ブチルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、エ
チルヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、フ
ルフリルアクリレート、エトキシエチルアクリレート、
トリシクロデカニルオキシアクリレート、ノニフェニル
オキシエチルアクリレート、ヘキサンジオールアクリレ
ート、1,3ージオキソランアクリレート、ヘキサンジ
オールジアクリレート、ブタンジオールジアクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリエチ
レングリコールジアクリレート、トリシクロデカンジメ
チロールジアクリレート、トリプロピレングリコールジ
アクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールの
カプロラクトン付加物のヘキサアクリレート、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロ
パンのプロピレンオキサイド付加物のトリアクリレー
ト、ポリオキシエチレン化ビスフェノールAのジアクリ
レート、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアク
リレート等が挙げられる。
【0041】メタクリル酸エステル類の具体例として
は、ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレ
ート、エチルヘキシルメタクリレート、ベンジルメタク
リレート、フルフリルメタクリレート、エトキシエチル
メタクリレート、トリシクロデカニルオキシメタクリレ
ート、ノニフェニルオキシエチルメタクリレート、ヘキ
サンジオールメタクリレート、1,3ージオキソランメ
タクリレート、ヘキサンジオールジメタクリレート、ブ
タンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタク
リレート、トリシクロデカンジメチロールジメタクリレ
ート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、ビ
スフェノールAジメタクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールのカプロラク
トン付加物のヘキサメタクリレート、トリメチロールプ
ロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパンの
プロピレンオキサイド付加物のトリメタクリレート、ポ
リオキシエチレン化ビスフェノールAのジメタクリレー
ト、ポリエステルメタクリレート、ポリウレタンメタク
リレート等が挙げられる。又、これらの重合性物質は単
独であってもよいし、あるいは2種以上を混合したもの
でもよい。
【0042】特に好ましくは、分子中に不飽和基である
アクリロイル基を3個以上有する、ペンタエリスリトー
ルトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサア
クリレート、ジペンタエリスリトールのカプロラクトン
付加物のヘキサアクリレート、トリメチロールプロパン
トリアクリレート、トリメチロールプロパンのプロピレ
ンオキサイド付加物のトリアクリレートのうち少なくと
も一種が含まれることが望ましい。
【0043】それぞれのカプセルにおいて、画像形成剤
と感光性物質は互いに混合されている。画像形成剤は、
例えば染料前駆体である。このような染料前駆物質の具
体例としては、ジフェニルメタン系化合物、トリフェニ
ルメタン系化合物、ビスフェニルメタン系化合物、キサ
ンテン系化合物、チアジン系化合物、フルオラン系化合
物、スピロピラン系化合物、アセトアニリド系化合物、
ピラゾロン系化合物等及びそれらの混合物が使用でき
る。
【0044】画像形成剤として染料前駆体を用いる場合
には、最終的にカラー画像が形成される受像紙には、染
料前駆体と反応して発色する現像剤が塗工されている必
要がある。現像剤としては、一般に電子受容性の無色化
合物が使用され、主なものとしてはフェノール性樹脂、
サリチル酸誘導体の亜鉛塩、酸性白土等が挙げられる。
【0045】マイクロカプセルは、すでに当業界におい
て公知の技術となっている方法で作製することが可能で
ある。例えば、米国特許第2800457号、同第28
00458号明細書等に示されるような水溶液からの相
分離法、特公昭38−19574号、同昭42−446
号、同昭42−771号公報等に示されるような界面重
合法、特公昭36−9168号、特開昭51−9079
号公報等に示されるモノマーの重合によるin−sit
u法、英国特許第952807号、同第965074号
明細書に示される融解分散冷却法等があるが、これに限
定されるものではない。
【0046】マイクロカプセルの外殻部の形成材料とし
ては、前記カプセル製造方法にて外殻部(壁材部)が作
製可能であれば、無機物質でも有機物質でもよいが、光
を十分に透過させるような材質が好ましい。
【0047】具体例としては、ゼラチン、アラビアゴ
ム、デンプン、アルギン酸ソーダ、ポリビニルアルコー
ル、ポリエチレン、ポリアミド、ポリエステル、ポリウ
レタン、ポリユリア、ポリウレタン、ポリスチレン、ニ
トロセルロース、エチルセルロース、メチルセルロー
ス、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムア
ルデヒド樹脂等、及びこれらの共重合物等が挙げられ
る。
【0048】水中にのみ壁部材の原料を供給するin−
situ法によるため製造方法が比較的簡単であるメラ
ミン−ホルムアルデヒド樹脂あるいは尿素−ホルムアル
デヒド樹脂が特に望ましい。このようにマイクロカプセ
ルを作製する場合には、内包物となるべき組成物を水性
媒体に分散あるいは乳化する必要がある。この際、水性
媒体中には非イオン性あるいはアニオン性の水溶性ポリ
マーが含まれていることが望ましい。
【0049】非イオン性の水溶性ポリマーとしては、ポ
リビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアク
リルアミド、ポリメチルビニルエーテル、ヒドロキシメ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどがあ
る。アニオン性の水溶性ポリマーとしては、ポリスチレ
ンスルフィン酸、ポリスチレンスルホン酸塩、スチレン
スルホン酸の共重合体、ポリビニル硫酸エステル塩、ポ
リビニルスルホン酸塩、無水マレイン酸・スチレン共重
合体、無水マレイン酸・イソブチレン共重合体などが挙
げられる。
【0050】マイクロカプセルの粒子径(直径)は、小
さいほど画像の分解能があがって望ましいが、製造が困
難で高コストになる。また、大きいほど画像の分解能が
低くなる。したがって、粒子径は0.001〜0.03
mm、望ましくは0.005〜0.02mmである。ま
た、粒子径のばらつきが少ないほど、好ましい画像が得
られることは言うまでもない。
【0051】本実施形態の感光記録媒体1の基材2に用
いられる材料としては、紙、上質紙、コート紙などの紙
類、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ア
セチルセルロース、セルロースエステル、ポリビニルア
セタール、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリイミド等のフィルムおよび樹
脂類、および紙類と樹脂類からなる合成紙などがある。
これらの中でも、ポリエチレンテレフタレートなどのフ
ィルムが、平面平滑性、強度などに優れ、かつ厚さが
0.05mm以下と薄く、ロール状態でも体積が比較的
小さくなるので、望ましい。さらに、これらのフィルム
の少なくとも片面に、アルミ蒸着などで反射層を形成し
たものは、感光記録媒体の感光感度を向上させる効果が
あり、特に望ましい。尚、基材としては、ロール紙の形
状とすることもカット紙の形状とすることも可能であ
る。
【0052】上記基材にマイクロカプセルを塗工して感
光層を形成するためには、マイクロカプセルの分散液
に、親水性のバインダーが混合して用いられる。親水性
のバインダーとしては、ゼラチン、セルロース、デンプ
ン、アラビアゴム等の天然物質、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタ
クリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾー
ル、ポリスチレンスルホン酸等の合成高分子物質が用い
られる。
【0053】前記画像形成剤は前述の染料前駆体ではな
く、それ自身が着色されている染料あるいは顔料で構成
することも可能である。このような感光記録媒体を用い
れば、受像紙として現像剤が塗工されていないいわゆる
普通紙に対して画像を記録することも可能である。この
ような染料あるいは顔料は、市販されているものの他、
染料便覧、顔料便覧等の書物、文献に記載されたものの
中から、色目が適切なものを選択すればよい。
【0054】特に好適には、イエローとしてはモノア
ゾ、ジスアゾ、アゾカルシウムレーキ、アゾバリウムレ
ーキ、マゼンタとしてはキナクリドン、カルシウムレー
キ、シアンとしてはフタロシアニンなどがある。しか
し、これらの染料および顔料は、前記波長増感色素の働
きを阻害しないように、添加する濃度を調整する必要が
ある。
【0055】次に、本発明の第二の実施の形態について
図面を参照して説明する。図3は感光記録媒体を模式的
に示す断面図である。第二の実施の形態は、画像形成剤
として染料前駆体を使用し、顕色剤を感光層に含有させ
たものである。
【0056】感光記録媒体11は、透明あるいは不透明
のフィルムからなる基材12の表面に、可視光によって
感光硬化し、かつ発色する感光発色層13が塗工されて
いる。また感光発色層13の基材12とは反対の側にも
透明のカバーフィルム(透明層)19が設けられてい
る。
【0057】さらに詳しくは、感光発色層13はイエロ
ー発色用の感光性マイクロカプセル(以下Yカプセルと
称す)14と、マゼンタ発色用の感光性マイクロカプセ
ル(以下Mカプセルと称す)15と、シアン発色用の感
光性マイクロカプセル(以下Cカプセルと称す)16の
3種の異なるカプセルと、現像剤18とバインダー樹脂
が混合されてなっている。
【0058】このような感光記録媒体11においては、
画像情報によって露光された後、加圧などによって硬化
していないマイクロカプセルの内部の染料前駆物質が放
出されると、染料前駆物質と感光発色層の中の現像剤
(顕色剤)が反応して染料前駆体が発色する。すなわ
ち、感光記録媒体11の感光発色層にフルカラー画像が
形成される。ユーザーなどは、この画像をカバーフィル
ムを通して見るため、光沢感のある画像が得られる。ま
た、この画像は基材12とカバーフィルム19によって
ラミネートされているため、画像の欠落が防止され耐水
性、耐摩擦性が良好である。また、退色も防止される。
【0059】前記Yカプセル14には波長L1付近の光
に最大硬化感度を有する感光性物質と、イエロー発色用
の染料前駆物質とが樹脂製の外殻部に内包されている。
Mカプセル15には波長L2付近の光に最大硬化感度を
有する感光性物質と、マゼンタ発色用の染料前駆物質と
が樹脂製の外殻部に内包されている。Cカプセル16に
は波長L3付近の光に最大硬化感度を有する感光性物質
と、シアン発色用の染料前駆物質とが樹脂製の外殻部に
内包されている。また、感光発色層13の現像剤(顕色
剤)18は、染料前駆物質と反応することによって発色
するもので、一般に電子受容性の無色化合物が使用さ
れ、主なものとしてはフェノール性樹脂、サリチル酸誘
導体の亜鉛塩、酸性白土等が挙げられる。
【0060】前記感光性物質の最大硬化感度を与える波
長は、具体的にはL1は505nm、L2は585n
m、L3は665nmである。この波長はそれぞれ、青
緑色、黄色、赤色の蛍光表示管の発光の中心波長に対応
している。しかし、前記LEDに対応するように構成し
ても良いことは言うまでもない。
【0061】このようなYカプセル14の感光性物質に
含まれる波長増感色素としては、3−エチル−2−[2
−[(3−エチル−5−フェニル−2(3H)−ベンゾ
オキサゾールイリデン)メチル]−1−ブテニル]−5
−フェニルベンゾオキサゾリウムイオダイド、5−フェ
ニル−2−[2−[[5−フェニル−3−(3−スルフ
ォプロピル)−2(3H)−ベンゾオキサゾールイリデ
ン]メチル]−1−ブテニル]−3−(3−スルフォプ
ロピル)ベンゾオキサゾリウムハイドロオキサイド塩が
使用できる。
【0062】またMカプセル15の感光性物質に含まれ
る波長増感色素としては、1−エチル−4−[(1−エ
チル−4(1H)−キノリンイリデン)メチル]キノリ
ニウムイオダイド、3−エチル−2−[3[(3−エチ
ルナフト[2,1−d]チアゾール−2(3H)−イリ
デン)−1−プロペニル]ナフト[2,1−d]チアゾ
リウムイオダイドなどが使用できる。
【0063】さらにCカプセル16の感光性物質に含ま
れる波長増感色素としては、3−エチル−2−[5−
(3−エチル−2(3H)−ベンゾセレナゾールイリデ
ン)−1,3−ペンタジエニル]ベンゾセレナゾリウム
イオダイド、3−エチル−5−[3−エチル−5−[2
−(3−エチル−4(1H)−キノリンイリデン)エチ
ルデン]−4−オキソ−2−チアゾーリジンイリデン]
−2−チオキソ−4−チアゾーリジノン、3−エチル−
2−[[3−エチル−5−[2−(1−エチル−4(1
H)−キノリンイリデン)エチリデン]−4−オキソ−
2−チアゾーリジンイリデン]メチル]ベンゾオキサゾ
リウムブロマイドなどが使用できる。
【0064】第二の実施形態のマイクロカプセルは第一
の実施形態のマイクロカプセルと感光波長が異なるのみ
で、マイクロカプセルの基本組成は同じであるのでこれ
以上の説明は省略する。
【0065】
【実施例】次に、実施例を記述するが、本発明はこの実
施例に限定されるものではなく、これまでに記述された
範囲で、用いられる材料物質、その量比及び作製条件を
変更しても実施可能である。
【0066】まず第一の実施の形態の実施例1について
記述する。
【0067】イエロー顔料を含有し、565nm付近に
最大硬化感度を持つイエロー画像記録用感光性マイクロ
カプセルを作製する。
【0068】ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
トとフェノールアクリレートを重量比が3:1になるよ
うに、攪拌機によって混合してアクリル原料を得た。こ
のアクリル原料に、分子ポリウレタンを分散剤としてア
ゾバリウムレーキ系顔料を加え混合した後、3本ロール
ミルによる練り混みを10パス行い、顔料が分散された
ミルベースを作製した。
【0069】前記ミルベースにアクリル原料を加えて適
当な顔料濃度にしたものに、波長増感色素である1−エ
チル−2−[(1−エチル−4(1H)−キノリンイリ
デン)メチル]キノリニウムイオダイド及び、光重合開
始剤である(η5 −2,4−シクロペンタジエン−1−
イル)[(1,2,3,4,5,6−η)−(1−メチ
ルエチル)ベンゼン]鉄(1+)ヘキサフルオロホスフ
ェート(1−)を加え、100℃で10分間加熱溶解さ
せ、イエロー画像形成用マイクロカプセル内包物を得
た。
【0070】上記内包物の組成を示す アクリル原料(重合性化合物) 100g 顔料 2g 光重合開始剤 2g 波長増感色素 0.05g 次に、乳化剤である5%ポリスチレンスルホン酸の一部
ナトリウム塩水溶液と5%スチレン−無水マレイン酸共
重合体水溶液の1:1水溶液200cc中に、前記組成
物を加え、ホモジナイザーで6000回転、5分間攪拌
して水溶液中に液状成分が液滴として存在する、いわゆ
るO/Wエマルジョンを得た。
【0071】これとは別に、ホルムアルデヒド37%水
溶液に市販のメラミン粉末を加え、水酸化ナトリウム溶
液によってPH9.0に調整し、水温60度で30分間
加熱してメラミン・ホルムアルデヒドプレポリマーを得
た。
【0072】先に作製したO/Wエマルジョンにメラミ
ン・ホルムアルデヒドプレポリマーを加え、アジホモミ
キサーなどによって100〜300回転で攪拌しつつ水
温が70℃になるように加熱した状態で3時間保持し、
その後PH7に調整して常温まで冷却した。この結果、
in−situ重合法によって、前記組成物を内包し、
メラミン−ホルムアルデヒド樹脂を壁材とする、イエロ
ー画像形成用マイクロカプセルが得られた。
【0073】感光感度の測定に当たっては、光硬化型組
成物を透明PETフィルムの上に厚さ10μm程度に塗
布し、酸素遮断する目的で、更にその上から同様のPE
Tフィルムをかぶせ、これを分光感度計(ナルミ商会
製)にセットして、光硬化型組成物の感度を測定した。
【0074】マゼンタ顔料を含有し、630nm付近に
最大硬化感度を持つマゼンタ画像記録用感光性マイクロ
カプセルを作製する。
【0075】アゾバリウムレーキ系顔料の代わりにキナ
クリドン系顔料を、また波長増感色素として3−エチル
−2−[3−(1−エチル−4(1H)−キノリンイリ
デン)−1−プロペニル]ベンゾチアゾリウムイオダイ
ドを用いた他は、実施例1と同様にしてマゼンタ画像形
成用の感光性マイクロカプセルを作製した。
【0076】シアンの顔料を含有し、700nm付近に
感光感度を持つシアン画像記録用感光性マイクロカプセ
ルを作製する。
【0077】アゾバリウムレーキ系顔料の代わりにフタ
ロシアニン系顔料を、また波長増感色素として1−エチ
ル−4−[3−(1−エチル−4(1H)−キノリンイ
リデン)−1−プロペニル]キノリウムイオダイドを用
いた他は、実施例1と同様にしてシアン画像形成用の感
光性マイクロカプセルを作製した。
【0078】このようにして作製されたイエロー、マゼ
ンタ、シアンのマイクロカプセルをおよそ等量になるよ
うに混合し、バインダーであるポリビニルアルコールの
5%水溶液を混合し、カプセルコーティング液を作製し
た。平野テクシード社製マルチコータを用いて、厚さ3
8μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィル
ム上に、前記カプセルコーティング液をコーティングし
た。乾燥後の感光層の厚さを測定したところ、18μm
であった。
【0079】このようにして作成した感光記録媒体をL
ED(緑、橙、赤)により順次露光したとき鮮明なカラ
ー画像が得られた。
【0080】次に、第二の実施の形態である実施例2に
ついて説明する。
【0081】イエロー発色用染料前駆体を含有し、50
5nm付近に最大硬化感度を持つイエロー画像記録用感
光性マイクロカプセルを作製する。
【0082】ジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
トとフェノールアクリレートを重量比が3:1になるよ
うに、攪拌機によって混合してアクリル原料を得た。こ
のアクリル原料に、染料前駆体であるリアクトイエロー
(BASF)と、波長増感色素である5−フェニル−2
−[2−[[5−フェニル−3−(3−スルフォプロピ
ル)−2(3H)−ベンゾオキサゾールイリデン]メチ
ル]−1−ブテニル]−3−(3−スルフォプロピル)
ベンゾオキサゾリウムハイドロオキサイド塩及び、光重
合開始剤である(η5 −2,4−シクロペンタジエン−
1−イル)[(1,2,3,4,5,6−η)−(1−
メチルエチル)ベンゼン]鉄(1+)ヘキサフルオロホ
スフェート(1−)を加え、100℃で10分間加熱溶
解させ、イエロー画像形成用マイクロカプセル内包物を
得た。
【0083】上記内包物の組成を示す アクリル原料(重合性化合物) 100g 染料前駆体 0.1g 光重合開始剤 2g 波長増感色素 0.05g 次に、乳化剤である5%ポリスチレンスルホン酸の一部
ナトリウム塩水溶液と5%スチレン−無水マレイン酸共
重合体水溶液の1:1水溶液200cc中に、前記組成
物を加え、ホモジナイザーで6000回転、5分間攪拌
して水溶液中に液状成分が液滴として存在する、いわゆ
るO/Wエマルジョンを得た。
【0084】これとは別に、ホルムアルデヒド37%水
溶液に市販のメラミン粉末を加え、水酸化ナトリウム溶
液によってPH9.0に調整し、水温60度で30分間
加熱してメラミン・ホルムアルデヒドプレポリマーを得
た。
【0085】先に作製したO/Wエマルジョンにメラミ
ン・ホルムアルデヒドプレポリマーを加え、アジホモミ
キサーなどによって100〜300回転で攪拌しつつ水
温が70℃になるように加熱した状態で3時間保持し、
その後PH7に調整して常温まで冷却した。この結果、
in−situ重合法によって、前記組成物を内包し、
メラミン−ホルムアルデヒド樹脂を壁材とする、イエロ
ー画像形成用マイクロカプセルが得られた。
【0086】マゼンタ発色用染料前駆体を含有し、58
5nm付近に最大硬化感度を持つマゼンタ画像記録用感
光性マイクロカプセルを作製する。
【0087】染料前駆体としてHD−5100(Hil
ton−Davis Chemical Co.)を、
また波長増感色素として1−エチル−4−[(1−エチ
ル−4(1H)−キノリンイリデン)メチル]キノリニ
ウムイオダイドを用いた他は、実施例1と同様にしてマ
ゼンタ画像形成用の感光性マイクロカプセルを作製し
た。
【0088】シアン発色用染料前駆体を含有し、665
nm付近に感光感度を持つシアン画像記録用感光性マイ
クロカプセルを作製する。
【0089】染料前駆体としてCP−177(Hilt
on−Davis Chemical Co.)を、ま
た波長増感色素として3−エチル−5−[3−エチル−
5−[2−(3−エチル−4(1H)−キノリンイリデ
ン)エチルデン]−4−オキソ−2−チアゾーリジンイ
リデン]−2−チオキソ−4−チアゾーリジノンを用い
た他は、実施例1と同様にしてシアン画像形成用の感光
性マイクロカプセルを作製した。
【0090】このように作製された、イエロー、マゼン
タ、シアンのマイクロカプセルを混合し、この混合液1
00gに対して、顕色剤であるサリチル酸亜鉛70gを
混合しコーティング液とした。このコーティング液を、
テストコータによって厚さ50μmのPETにコーティ
ングした。この感光層は乾燥後は25μmであった。こ
の感光層の表面に、さらに厚さ38μmのPETをラミ
ネートした。このようにして、感光記録媒体が得られ
た。
【0091】この感光記録媒体を用いて、蛍光表示管
(青緑、黄、赤)により順次、画像データに応じて露光
した。画像形成直後は、画像濃度が若干不足していたた
めに、表面温度120℃の熱定着ローラに通したとこ
ろ、濃度が高い鮮明な画像が得られた。
【0092】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、請
求項1記載の感光記録媒体によれば、感光性物質の最大
硬化感度の波長はいずれも500nmよりも長波長に設
定されているので、露光光源としては市販されているL
ED(発光ダイオード)、蛍光表示管、プラズマディス
プレイ、エレクトロルミネッセンスディスプレイ等の安
価な光源を何ら波長変換することなく使用することがで
きる。
【0093】また、請求項2記載の感光記録媒体によれ
ば、粒子は、樹脂などを外殻部として、その外殻部の内
部に前記感光性物質と画像形成剤が含有されているマイ
クロカプセルである。このような感光記録媒体において
は、樹脂などの外殻部によって感光性物質と大気中の酸
素の混合が制限される。このため感光性物質の光重合が
効率的に行われるので、より小さなエネルギーによる露
光によって画像を記録することができる。
【0094】また、請求項3記載の感光記録媒体によれ
ば、画像形成剤が顕色剤と反応して発色する無色の染料
前駆体であり、その顕色剤は前記感光層に含有されてい
る。従って、露光前の感光記録媒体は感光層が無色であ
り、露光して圧力現像するとカラー画像が感光層に直接
形成される。従って、画像形成のために消費されるもの
は感光記録媒体のみであり、顕色剤を受像シートに塗布
し感光記録媒体の感光面と受像シートの顕色剤塗布面と
を重ねて加圧現像し、受像シートにフルカラー画像を形
成するものや、電子写真式の複写装置のように複写紙と
トナーとが消費されるものに比べて、補給品が一つのみ
となり、画像形成装置を極めて簡単な構成にできしかも
小型化して更に安価なものにすることが可能になる。
【0095】また、請求項4記載の感光記録媒体によれ
ば、感光層を覆うように透明層が形成されているので透
明層は形成されたカラー画像を保護し、カラー画像の欠
損や退色をも防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態の感光記録媒体を模式
的に示す断面図である。
【図2】その感光記録媒体のマイクロカプセルに内包さ
れる感光性物質の感光波長特性を示す図である。
【図3】本発明の第二の実施形態の感光記録媒体を模式
的に示す断面図である。
【符号の説明】
1,11 感光記録媒体 2,12 基材 3 感光層 13 感光発色層 19 カバーフィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/11 501 G03F 7/11 501

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも波長L1の光に最大硬化感度
    を有する感光性物質が含まれたイエロー発色用粒子と、
    波長L2の光に最大硬化感度を有する感光性物質が含ま
    れたマゼンタ発色用粒子と、波長L3の光に最大硬化感
    度を有する感光性物質が含まれたシアン発色用粒子とか
    らなる感光層が、基材の一面に保持された感光記録媒体
    であって、 前記波長L1,L2,L3はいずれも500nmよりも
    長波長であることを特徴とする感光記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記粒子は、樹脂などを外殻部として、
    その外殻部の内部に前記感光性物質と画像形成剤とが含
    有されているマイクロカプセルとして形成されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の感光記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記画像形成剤は、顕色剤と反応して発
    色する無色の染料前駆体であり、前記顕色剤は前記感光
    層に含有されていることを特徴とする請求項2に記載の
    感光記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記感光層を覆うように透明層が形成さ
    れていることを特徴とする請求項3に記載の感光記録媒
    体。
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