JPH08115003A - トナー画像の加熱定着装置 - Google Patents

トナー画像の加熱定着装置

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JPH08115003A
JPH08115003A JP6248982A JP24898294A JPH08115003A JP H08115003 A JPH08115003 A JP H08115003A JP 6248982 A JP6248982 A JP 6248982A JP 24898294 A JP24898294 A JP 24898294A JP H08115003 A JPH08115003 A JP H08115003A
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heat
recording paper
cylindrical body
resistant belt
toner image
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Masaru Tsuji
優 辻
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 例えば金属製の弾性変形可能な耐熱性ベルト
20を円筒形状に形成してなり、該耐熱性ベルト20内
部にヒータランプ21およびヒータランプ21からの輻
射熱をトナー画像を保持してなる記録紙8との接触部分
近傍を集中的に加熱する反射板22とを備え、平板状の
案内板23上に沿って搬送される記録紙8に駆動ローラ
24にて回転駆動させる耐熱性ベルト20を接触させる
ために駆動する。この時、回転する耐熱性ベルト20と
案内板23と加圧状態を移動可能な案内板23を操作レ
バー35にて偏芯カム33を回転させることで移動可変
と成し、耐熱性ベルト20が案内板23と対接する時の
半径方向の弾性変形により、記録紙8を耐熱性ベルト2
0へと加圧し、記録紙8を搬送する領域を平面状態にす
ると同時に、搬送する領域のニップ幅を可変自在にし、
トナー画像28を加熱定着できる。 【効果】 ニップ幅を自在に設定し定着性を自在に変更
できると同時に記録紙のカールが生じることがなく加熱
定着できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シート状の支持材、例
えば記録紙等に保持された未定着トナー画像を加熱定着
してなる新規な構造の加熱定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】画像記録装置によれば、シート状の転写
材、例えば普通紙に記録媒体上に形成されたトナー画像
を転写し、該転写材上に保持されたトナー画像を定着し
た後に装置外に排出している。ここで、未定着トナー画
像を転写材上に定着するために、トナーを熔融し定着す
るものが一般的である。
【0003】例えば図5にその加熱定着装置の一例を示
している。該図において、回転可能に設けられアルミ素
管の表面がトナーに対して離型性によりフッ素系樹脂
(例えばPTFE;ポリテトラフルオロエチレン/商標
名;テフロン)にて被覆されてなる加熱ローラ51と、
該加熱ローラに対しシリコンゴム等にて被覆された加圧
ローラ52を圧接状態で設け、加圧ローラ52の弾性変
形を利用して、加熱ローラ51と加圧ローラ52との間
に接触部(ニップ)を形成している。この接触部分にト
ナー画像53を保持してなる転写材54を通過させるこ
とで、トナー画像を加熱し、熔融することで転写材上に
定着するものである。上記加熱ローラ51を所定の温
度、つまりトナーを熔融し加熱定着できる温度に加熱す
るために、加熱ローラ51内の空間部にハロゲンランプ
等からなるヒータ55が設けられている。
【0004】なお、符号56は加熱ローラ51に付着し
た転写材54を分離するために加熱ローラ51に先端が
圧接された分離爪である。
【0005】以上の構成の加熱定着装置において、画像
形成装置の大きさにもよるが、加熱ローラのアルミ素管
としては厚さ1.0〜数mmで外径が20〜60mmの
もので構成されている。該加熱ローラ51に圧接される
加圧ローラ52とのニップ(接触部)を、転写材54が
通過することで、加熱ローラ51にてトナーが加熱され
熔融することで、転写材上に定着されることになる。
【0006】また、以上の加熱定着装置とは別に、例え
ば特開昭59−68766号公報や特開昭63−313
182号公報に提案されたものがある。これは図6に示
す通りであり、ポリイミド等の耐熱性を有する厚さ10
〜50μmのエンドレスフィルムのベルト61の内部に
セラミック基板上に抵抗体を有する発熱体62が保持部
材63により上記エンドレスベルト61に内接するよう
に設けられている。エンドレスベルト61を介して発熱
体62に対向する位置には、加圧ローラ64が圧接して
ニップ部を形成しており、このニップ部にトナー画像を
保持してなる転写材54を案内することで、トナー画像
を加熱定着するものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上の構成、例えば図
5に示す定着装置によれば、加熱ローラ51の半径方向
の肉厚が1.0〜数mmと厚いため、熱伝導にて加熱ロ
ーラ51の表面を所定の温度に加熱するには数十秒から
数分の待ち時間(ウォームアップタイム)を必要として
いる。このようにウォームアップタイムが長いことから
操作性が悪くなる点および消費電力が多くなる問題点が
あった。また、転写材54を加熱ローラ51に密着させ
るために金属性の芯の周りにシリコンゴム等を被覆した
加圧ローラ52を必要としており、該加圧ローラ52自
体が高価になりコストアップを招いていた。
【0008】これに対し、図6に示す定着装置によれ
ば、非常に薄いフィルム形状のベルト61を加熱するた
めに消費電力を少なくできウォームアップタイムを短縮
できる利点を有する。しかし、転写材54をエンドレス
ベルト61に密着させるための加圧ローラ64を設ける
必要があるため、どうしてもコストアップを招くことに
なる。また、エンドレスベルト61を張架するための手
段、例えば駆動ローラ及び従動ローラ等を必要とするた
め、構造が複雑になるだけでなく、コストアップを招く
要因となる。
【0009】従来ではどうしても定着のための部材がロ
ール形状であるために、ニップ幅を自由に可変できず、
定着性を自在に変更できないばかりか、ロール状態でる
ため、該ロールの周囲に沿うように記録紙がカールする
傾向にある。
【0010】上記定着性は、記録紙の厚さに応じて変わ
る。つまり、定着温度が一定であれば、記録紙に奪われ
る熱が大きくなりトナーを熔融する熱量が減るため定着
不良等が生じることにもなる。また厚さだけでなく、記
録紙の材質により定着しにくい場合も考えられる。この
ような場合には、ニップ幅を可変させ、例えばニップ幅
を増大させることにより定着効率を高くし、定着性を向
上できる。そのためにも、被加熱部材(例えば加熱ロー
ラ)に加圧される加圧部材の加圧力を強くしニップ幅を
大きく設定することが考えられる。しかし、加圧力を強
くしてもニップ幅は期待するほとほど大きく設定できな
い。この場合、加圧力が強くなることで記録紙に形成さ
れるカール癖がより強くなる。
【0011】さらに、従来では転写材54を接触する部
分は、トナーを熔融する温度に加熱され、かつニップ幅
も大きくとれないため、転写材54とトナーとの界面ま
で加熱することで加熱定着しているが、加熱ローラ近く
のトナー温度が異常に上がり過ぎ、トナー凝集力が小さ
くなり一部のトナーがローラ側に付着する高温オフセッ
トが発生している。これと逆に、加熱温度を低く制御す
ると、トナーの凝集力を十分に確保できるとしても、ト
ナーと転写材との界面の付着力が不足し、トナーの熔融
不足による低温オフセットが発生する。
【0012】つまり、ローラ全周が全ての領域において
所定温度に加熱されることから、転写材が加熱ローラよ
り離れる前の領域においてもローラ温度が接触する位置
での温度と同一である。これにより、熔融されたトナー
がさらに過熱される傾向にあり、高温オフセットが生じ
る。また、加熱温度を低くすると、熔融不足による低温
オフセットが生じる傾向にある。そのためにも、従来で
は定着温度を高精度に制御することが必要となるが、さ
らにローラ表面にオフセット防止液を塗布することが必
須の要件となる。
【0013】またニップ幅の領域における温度分布が一
定であることから、上述にようにオフセットが生じるこ
とにもなる。そこで、加圧ローラ側の圧力を可変するこ
とでニップ幅等を変えることが考えられるが、これによ
り記録紙のカール癖がより助長される。つまり転写材
(記録紙)54が加熱されることと合わせて曲率に沿う
ようにカールする傾向にある。
【0014】このカールにより、両面複写や同一面に再
度画像を形成する合成複写を行う場合には、再度画像形
成領域へと画像を形成した転写材を送り込む際にジャム
が発生する。これを解消するために、カールした転写材
のカールを除去する手段を定着装置の下流側に配置する
必要性が生じる。
【0015】しかも、定着後の記録紙がローラに密着
し、分離爪56を必要としているが、この分離爪56を
廃止し記録紙自身の腰の強さを利用する自然分離を行う
ためには、ローラ51の曲率を大きくし、記録紙先端が
ローラの回転に追従することを避けることが必要とな
る。そのため、ローラ51の径を小さくし曲率を大きく
すればよい。この場合、ローラ51の径を20mm以下
にする必要があるが、当然ながらカールの度合いも曲率
が大きくなればなるほど大きくなる。またローラ51の
径を、20mm以下にすることは製造が困難となり、か
つ耐久性等にも問題があり、コスト高につながる。
【0016】以上のように加熱部分にロール形状の部材
を設けることでどうしても記録紙にカールが生じる。同
時に、ニップ幅を自在に設定できず、一定であり、定着
性をニップ幅にて変更できない。また、ニップ幅を自在
に設定するためにロール形状の部材の加圧力を強くする
と、さらにカールの問題が顕著になるだけでなく、ニッ
プ幅もそれほど大きく可変できない。そして、ロールの
曲率の問題から、曲率を大きくすれば、記録紙自身の腰
の強さを利用し自然分離を可能にできるとしてもコスト
面で不利になり、かつカール癖がより一層助長される。
よって、一の課題を解決することで、どうしても記録紙
のカールの問題を解消することができなくなる。
【0017】本発明は、消費電力を少なくすると同時に
ウォームアップタイムを短縮できると同時に、コストを
低減できる定着装置を提供すると同時に、記録紙のカー
ルが生じることのなく、定着性を自在に変更できる加熱
定着装置を提供することにある。
【0018】また、本発明の目的は、分離爪を無くすた
めに曲率を大きくしてもカールが生じない加熱定着装置
を提供することにある。
【0019】さらに、本発明の目的はニップ幅を十分に
確保し、オフセットが生じることがない加熱定着装置を
提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明による加熱定着装
置は、上述した定着性を含めコスト低減を図るために記
録紙上に形成された未定着トナー画像を加熱定着してな
る加熱定着装置は、耐熱性でかつ熱伝導性部材にて形成
れており、少なくとも定着に必要なニップ幅が得られる
ように半径方向に弾性変形可能な肉厚を有し、回転可能
に設けられてなる円筒体と、該円筒体の内部に設けられ
た加熱源と、上記円筒体の外周面と当接し該円筒体を半
径方向に弾性変形されて必要なニップ幅を形成してな
り、上記記録紙上に形成されてトナー画像と反対面を保
持してなる平板状の案内部材と、を備え、該案内部材を
円筒体と接触する方向に移動可能に設けることを特徴と
する。
【0021】特に、本発明の加熱定着装置は、耐熱性で
かつ熱伝導性部材にて形成れており、少なくとも定着に
必要なニップ幅が得られるように半径方向に弾性変形可
能な肉厚を有し、回転可能に設けられてなる円筒体と、
該円筒体の内部に設けられた加熱源と、上記円筒体の内
周面に当接し、上記加熱源からの複写熱を反射してなる
反射板と、上記円筒体の外周面と当接し該円筒体を半径
方向に弾性変形されて必要なニップ幅を形成してなり、
上記円筒体と接触する方向に移動可能でかつ上記記録紙
上に形成されてトナー画像と反対面を保持してなる平板
状の案内部材と、上記円筒体を上記当接する反射板とで
挟持するようにして該円筒体を回転させる駆動ローラ
と、該駆動ローラから上記案内部材との間の上記円筒体
に対し回転方向を規制するように配置されたガイド部材
と、上記案内部材を移動させ円筒体と案内部材のニップ
幅を任意に設定できる移動機構とを備えたことを特徴と
する。
【0022】ここで、記録紙の自然分離を行うために円
筒体と案内部材との接触領域における下流側の離間する
領域において、円筒体の曲率を1/20mm以下になる
ように案内部材を円筒体に接触させる。
【0023】また、オフセットを防止するために、円筒
体の案内部材との領域する前の領域において、加熱源か
らの熱が少なくなるように設定する。
【0024】
【作用】本発明のトナー画像の加熱定着装置によれば、
未定着トナー画像を保持した記録紙は、案内部材を介し
て案内部材と円筒体との接触部(ニップ部)へと案内さ
れる。この場合、回転する円筒体は弾性変形可能であり
案内部材と接触する部分で弾性変形する。そのため、円
筒体は記録紙を案内部材面との間で加圧され、平板状の
案内部材に形状に沿って平面状態で搬送するとともに、
加熱源にて加熱されているため記録紙上のトナーを熔融
し加熱定着することになる。ここで、円筒体は熱伝導性
部材で形成され、また弾性変形できる程度の薄く形成さ
れているため、加熱源による熱伝導性がよく、円筒体表
面を所定温度に加熱するまでの時間を短くすることが可
能になる。
【0025】また、案内部材としては例えば平面形状の
ものを用いることで、安価であり定着装置全体のコスト
ダウンを可能にできる。しかも案内部材としては、円筒
体が弾性変形するため高価な弾性変形可能な加圧ローラ
等を必要とせず、ローラ形状のものを用いることがない
ため、コストアップを招くこともない。この場合、案内
部材が平板状で、かつ円筒体が同時に変形するため、平
面状態で加熱されると同時に記録紙が搬送されことから
記録紙にカールが生じることなく定着が行われる。
【0026】特に案内部材が円筒体側へと移動可能であ
るため、ニップ幅を自在に設定できる。つまり円筒体が
弾性変形することで、平板状の案内部材に接触する領域
が増減し、相当のニップ幅を設定できる。そのため、定
着性を自在に可変でき、記録紙に応じて自在に選択でき
る。
【0027】また、本発明のトナー画像の加熱定着装置
によれば、反射板を設けることで円筒体の加熱をより効
果的に行える。つまり、反射板としては円筒体と案内部
材との接触部近傍を集中的に加熱するように加熱源から
の輻射熱を反射し円筒体を加熱できるため、該接触部に
案内される記録紙のトナー画像を効果的に加熱できる。
そのため、記録紙が円筒体より離間する前の円筒体の接
触領域の温度が低くなるためトナーの凝集力を確保した
状態で円筒体より分離するため、オフセットの発生が阻
止できる。しかも、円筒体の内面が反射板に接触し、該
反射板と駆動ローラにて挟持して円筒体を回転させてお
り、かつ円筒体の回転を規制するガイド部材を設けるこ
とで簡単な手段により円筒体の回転を安定して行える。
【0028】上記円筒体が案内部材より離れる部分での
円筒体の曲率を1/20mm以下にするために、案内部
材を円筒体へと移動させることで簡単に行える。そのた
め、記録紙が円筒体の周面に追従することなく、記録紙
自身の腰の強さにより自然分離する。
【0029】
【実施例】以下に図面に従って、本発明の加熱定着装置
を詳細に説明する。図1は本発明による加熱定着装置を
示す断面図、図2は本発明による加熱定着装置の定着性
を変更した状態を示す断面図。図3は本発明の加熱定着
装置を採用してなる画像形成装置である光プリンタの概
略構成を示す断面図である。
【0030】図3において、符号1はドラム形状に形成
されたなる記録媒体である感光体、2は感光体表面を特
定の極性に帯電する帯電器(接触帯電ローラ)、3は画
像形成情報に応じてレーザ又はLED等を駆動し光照射
してなる光照射部、4は光照射に応じて感光体上に形成
された静電潜像をトナーにて現像する現像器、5は感光
体上に形成されたトナー画像をシート状の記録紙である
転写材に転写する転写器(転写ローラ)、6は感光体表
面に残留するトナーを除去し次の画像形成に備えるクリ
ーナである。
【0031】上記転写器5の位置に記録紙を給送するた
めに、例えば給紙トレイ7上に載置されたシート状の普
通紙である記録紙8を最上部のものから1枚給紙する給
紙手段9にて給紙する。給紙された記録紙8は、転写器
5の近傍で感光体1の表面に案内され感光体1と転写器
5との間に導かれて感光体1上に形成されたトナー画像
が転写器5の作用により転写される。
【0032】転写を終了した記録紙8は、感光体1面よ
り剥離され、加熱定着装置10へと導かれる。該加熱定
着装置10は図1にその詳細の構造を示すが、記録紙8
上の未定着状態のトナー画像を加熱し熔融することで定
着する。この時、記録紙8は、加熱定着装置10にて搬
送されると同時に転写上のトナー画像が順次定着され、
定着後に配置された搬送ローラ11及び排出ローラ12
を介して排出トレイ13へと排出される。
【0033】なお、図3において符号14及び15は給
紙及び排出される記録紙8を検出する検出器(マイクロ
スイッチ等の作動片)である。特に検出器14は、給紙
される記録紙8を検出することで、給紙手段9の給紙動
作を一旦停止させ、記録紙8をその位置で停止させる。
そして、記録紙8の先端を感光体1上に形成された画像
形成先端と一致させるために、感光体1の回転に同期さ
せて再度給紙手段9の駆動を再開させる。また、検出器
15は排出される記録紙8を検出し、プリント枚数のカ
ウントや、給紙手段9による次の転写材の給紙の開始を
指示するための信号として利用される。
【0034】上記記録紙8上のトナー画像を加熱定着す
るための定着装置10は、図1に示す通りであり該図を
参照してその構造を説明する。定着装置10は、円筒形
状の耐熱性ベルト20、ベルト内部の空間(スペース)
に配置され耐熱性ベルトを加熱するヒータランプ21、
ヒータランプ21の輻射熱を反射する反射板22および
転写材8を案内すると共に耐熱性ベルト20との間で転
写材を搬送ローラ11方向へ案内する案内板23から構
成されている。
【0035】また案内板23の下部は、図1に示す通り
断熱性部材31を介在させて取付板32に固定されてお
り、耐熱性ベルト20の熱が案内板23を介して放出さ
れるのを低減できる。これにより、熱の利用効率をより
高める結果となり、ウォームアップタイムを短縮する手
段として役立つ。この断熱部材31としては、熱伝導率
が10(W/mK)以下のものが好ましく、例えば発泡
性シリコンゴム、発泡性フッ素ゴム、発泡性ウレタンや
発泡性クロロプレン等を用いることができる。特に、断
熱部材31としては、案内板23を全域に対応して配置
させてもよいが、図1および図2に示す通り少なくとも
耐熱性ベルト20が案内板24に接触する領域と等しく
あるいはそれより多少大きめに配置すれば効果がある。
【0036】上記案内板23は、耐熱性ベルト20との
ニップ幅を可変にし、定着性を変更するために、上記断
熱部材31を介して定着装置本体10のフレームに移動
可能に設けられている。その移動機構としては、図1に
示す通り、定着装置本体10のフレームに対し、取付板
32を移動可能に設け、該移動可能な取付板32が回転
可能な偏心カム33に保持されている。偏心カム33
は、定着装置本体10のフレームに回転可能に軸支され
た回転軸34に固定されており、該回転軸34に固定さ
れている操作レバー35を回動させることで、取付板3
2を介して案内板23を耐熱性ベルト20の接触方向へ
と上下方向に移動させることができる。
【0037】上述の構成により、操作レバー35を図1
の状態から図2の状態へと回動させるとで、偏心カム3
3の長心側が取付板32側に位置するため、案内板23
が上方向に押し上げられ、平板状の案内板23に沿って
耐熱性ベルト20側も平面形状に変形し、ニップ幅を大
きくできる。これにより定着性を変更しより良好にでき
る。例えば、記録紙8の厚さが厚い場合には、ニップ幅
を大きくし、薄い記録紙の場合と同様の定着性を確保で
きる。
【0038】上記耐熱性ベルト20は、一例として可撓
性を有するニッケル製のベルトであり、電気鋳造法によ
り弾性変形可能なように約300μm程度の厚さに形成
されており、その周長としては約80mmとして作成し
ている。この場合、耐熱性ベルト20の円筒体の径は約
25mmとなる。耐熱性ベルトはニッケル製であるため
熱伝導性にも優れている。
【0039】上記ニッケル製の耐熱性ベルト20を加熱
するために、円筒形状の耐熱性ベルト20の内部には、
加熱源であるヒータランプ21が配置されている。該ヒ
ータランプ21は、例えば200W程度のハロゲンラン
プ等が配置されている。該ハロゲンランプ21にて耐熱
性ベルト20を効果的に加熱するために、耐熱性ベルト
20とハロゲンランプ21との間に反射板22を介在す
るように配置しており、該反射板22にて図中案内板2
3に沿って案内される記録紙8との接触部分の近傍を集
中的に加熱するようにしている。
【0040】反射板22は、例えば反射率の高いアルミ
ニュウム板等を湾曲形状に形成され、耐熱性ベルト20
と案内板23との間の接触部領域である上記記録紙8の
入口部近傍をハロゲンランプ21からの輻射熱を集中し
て反射するように配置している。特に、反射板22は、
上述したように記録紙8の入口側に加熱源であるハロゲ
ンランプ21の輻射熱を集中させるようにする一方、案
内板23側と対向する部分が、記録紙8の搬送方向下流
側の案内板23より離間する手前の領域の耐熱性ベルト
20に輻射熱が達しないように遮光している。これによ
り、耐熱性ベルト20が案内板23より離間する前の領
域では、輻射熱により加熱されず、入口部分に比べて温
度が低くなる。
【0041】耐熱性ベルト20は、圧接される駆動ロー
ラ24の回転により上記反射板22の反射面と反対側と
駆動ローラ24にて挟持されるようにして回転駆動され
る。この回転駆動による図中横方向への移動を押さえる
ために円筒形状の耐熱性ベルト20の円周形状に合う曲
率形状に形成されたベルト押さえガイド25が対向して
配置されており、耐熱性ベルト20の回転を安定させて
いる。特にガイド25は、回転方向の下流側、つまり駆
動ローラ24にて駆動された後の下流側に配置すること
で、安定した形状で耐熱性ベルト20と記録紙8と接触
させることができ、定着作用を良好に行える。
【0042】このベルト押さえガイド25には、耐熱性
ベルト20の表面温度を検出する温度検出センサ26が
配置されている。この温度検出センサ26の検出温度に
応じて図示していないハロゲンランプ21に供給する電
力を制御することで、耐熱性ベルト20の表面温度を所
定の温度に保つ制御を行うことができる。そのために
も、温度検出センサ26は、耐熱性ベルト20が記録紙
8と接触する領域の近傍に配置することが有利になる。
つまり、定着を行うトナー画像を熔融できる温度になっ
た状態で、記録紙8に耐熱性ベルト20が接触し、良好
なる加熱定着が可能になる。
【0043】駆動ローラ24は、駆動源であるモータ2
7の回転力を、例えばギヤ等の伝達手段を介してして伝
達しており、該モータ27の回転により上記耐熱性ベル
ト20を回転駆動する。該駆動ローラ24は、一例とし
て耐熱性を有するシリコンゴムローラであり、耐熱性ベ
ルト20を介して反射板22に圧接状態で配置され、回
転可能に支持されている。
【0044】上記耐熱性ベルト20を駆動ローラ24の
回転により走行(回転)させるためには、駆動ローラ2
4と耐熱性ベルト20の摩擦力に対し、耐熱性ベルト2
0と反射板22裏面(反射面と反対面)との摩擦力が多
きく設定することで、耐熱性ベルト20は反射板22を
スリップする状態で、駆動ローラ24の回転に沿って回
転されることになる。そのためにも、耐熱性ベルト20
と反射板22との接触による摩擦が小さいものを選択す
るとよい。例えば、反射板23側にフッ素系樹脂等を被
覆する等の対策を施すことがより有効になる。
【0045】以上の構成による加熱定着装置10の作用
を以下に説明する。まず、画像形成装置本体にてトナー
画像28が記録紙8に形成された後、該トナー画像28
を定着するために、記録紙8は感光体1より剥離され、
感光体1と転写器6との搬送力により案内板23上に沿
って案内されて、加熱定着装置10の耐熱性ベルト20
と案内板23との接触部へと送られる。該耐熱性ベルト
20は、駆動用モータ27の回転により駆動ローラ24
が回転されることで、図中矢印方向(b)に回転され
る。この時、耐熱性ベルト20は右方向に移動しようと
するが、押さえガイド25にてその移動が規制され一定
の位置を保って回転される。
【0046】そこで、案内板23上を案内される記録紙
8は、上記回転される耐熱性ベルト20と接触すること
で、耐熱性ベルト20の半径方向の弾性変形により加圧
されながら、案内板23上を搬送される。この時、ヒー
タランプ21及び反射板22との輻射熱の作用により耐
熱性ベルト20が、温度検出センサ26の検出温度に基
づく設定温度に加熱される。そのため、ヒータランプ2
1等の輻射熱により記録紙8上のトナーが、熔融され定
着させることになる。該記録紙8は、更に耐熱性ベルト
20の回転に従って案内板24に沿って搬送され、耐熱
性ベルト20より分離して搬送ローラ11を介して搬送
される。
【0047】上述のように、耐熱性ベルト20は、熱伝
導性部材にて形成されており、直接ヒータランプ21に
て加熱されるため、瞬時に加熱され所定温度に保たれ
る。つまり、耐熱性ベルト20は従来のように回転駆動
されるローラではなく、ベルト形状に形成されているた
め、従来のローラに比べ非常に薄く形成できる。そのた
め、ヒータランプ21の駆動とほぼ同時に所定の温度ま
で加熱できる。また、ヒータランプ21の熱容量を大き
くすることなく、耐熱性ベルト20を加熱できるため、
消費電力をも少なくできる。しかも耐熱性ベルト20内
部にヒータランプ21とともに、記録紙8と接触する近
傍を集中的に加熱する反射板22を設けることで、従来
のようにローラ全体を加熱することなく定着を行うため
に重要となる部分を集中加熱できる。よって、熱の有効
利用を図れ、ウォームアップタイムを短縮でき、消費電
力の削減が可能になる。
【0048】また、耐熱性ベルト20の回転駆動は駆動
ローラ24を耐熱性ベルト20に接触させて回転させる
ために、回転駆動させるためのギヤや、回転可能に支持
するための高価な軸受け等が不要になり、特に回転を安
定させるためのベルト押さえガイド25と加熱補助のた
めの反射板22を利用しているために、駆動系について
も簡略化できコスト低減を望める。
【0049】しかも、記録紙8を耐熱性ベルト20に圧
接させるために、加圧手段及び高価な弾性変形するシリ
コンゴムローラを設けることなく、案内板23を設ける
だけあるため、大幅なコスト低減を行える。
【0050】ここで、図1に示す加熱定着装置10にお
いては、平面形状の案内板23を設けており、該案内板
23は記録紙8を耐熱性ベルト20の接触部へと案内す
るだけでよいため、従来のように弾性変形するシリコン
ゴムローラ等のロール形状の高価な部材を設ける必要が
ない。
【0051】上記案内板23は、耐熱性ベルト20と接
触する側へと移動可能に設けらている。そのため、画像
形成装置にて取り扱う記録紙8の厚さや材質等に応じ
て、定着性を変更できる。例えば、記録紙8が通常の厚
さを有するものであれば、操作レバー35を図1の状態
まで移動させることで、ニップ幅を小さくした状態に設
定し、画像形成動作を開始させる。また、記録紙8が通
常の厚さより厚い場合には、操作レバー35を図2の位
置まで回転させて、ニップ幅を大きく設定する。これに
より、耐熱性ベルト20とトナー形成面との接触距離が
長くなることから、定着性が向上され、該記録紙より薄
いものと同程度の状態で定着が可能となる。
【0052】また、案内板23を移動させるために、案
内板23が移動可能であることから、耐熱性ベルト20
の曲率が1/20mm以上になる位置で保持さることが
簡単に行える。この状態を図1とし、通常の厚さの記録
紙8による定着を行うものとすれば、記録紙8が通常よ
り厚い場合には、定着性を薄い厚さの記録紙と同等にす
るために、案内板23をさらに耐熱性ベルト20へと移
動させ、ニップ幅を増大させる。この結果、定着性を向
上させることで、厚い記録紙8においても同様の定着性
を得ることができる。そのため、使用する記録紙8の厚
さに応じて、操作レバー35を図1または図2の状態に
選択的に切り換えることにより達成できる。
【0053】この場合、ニップ幅を自在に変更しても、
定着を行うための記録紙8の通過経路が、平板板の案内
板23に沿って平面状態で搬送されるためカールが生じ
ることなく、同時に定着性を自在に変更できる。
【0054】ここで、実施例の説明では操作レバー35
により2種の位置に切り換える構成としているが、偏心
カム33を固定した回転軸34に駆動モータの回転力を
伝達し、駆動モータの回転により任意にの位置に偏心カ
ム33を回転させることができ、耐熱性ベルト20によ
るニップ幅を任意に設定することもできる。そのため、
取り扱う記録紙8の任意の厚さに応じて、ニップ幅を操
作レバー35による手動選択を行うことなく、記録紙8
の厚さの検出または厚さの手動入力により自動選択でき
る。また、記録紙8の厚さだけでなく、定着性を記録紙
8の材質に応じて任意に設定できる。例えば、記録紙の
厚さだけでなく、記録紙の材質により定着しにくい記録
紙に対しては、ニップ幅を大きくする等の設定を簡単に
行える。
【0055】なお、図1に示す符号30は、耐熱性ベル
ト20に付着する記録紙8の先端を耐熱性ベルト20よ
り分離するために、先端が耐熱性ベルト表面に接触して
なる分離爪である。
【0056】この分離爪30は、図1において矢印Rで
しめす領域における耐熱性ベルト20の曲率が1/20
mm以上であれば、記録紙8先端が曲率に沿って追従す
ることが困難となり、以後記録紙8の腰の強さにより円
筒体の耐熱性ベルト20より自然分離するため不要とな
る。この耐熱性ベルト20は、その周長が上述した例で
は80mmとすると、その径が約25mmである。その
ため、耐熱性ベルト20がそのままの円筒形状であれ
ば、曲率が1/25mmであり、1/20mmより小さ
い。
【0057】しかしながら、案内板23が上述したよう
に耐熱性ベルト20側に移動可能に、該耐熱性ベルト2
0を変形させた状態で圧接させることができることか
ら、径が約25mmであっても、曲率を1/20mm以
上に容易に設定できる。つまり、案内板23を耐熱性ベ
ルト20方向に移動させれば、曲率が徐々に大きくな
り、1/20mm以上になる位置まで移動すればよく、
簡単に設定できる。この場合にも、曲率を大きく設定し
て記録紙8の自然分離を行うものであっても、記録紙8
にカールを形成する要因がなく、記録紙の自然分離を合
わせて同時にカールを阻止できる。ここで、案内板23
を耐熱性ベルト20側へ上方向に上昇させることで、曲
率を大きくできる。
【0058】一方、図1に示す加熱定着装置10におけ
る案内板23上に沿って、記録紙8を耐熱性ベルト20
の回転による搬送する必要がある。そのため、記録紙8
と案内板23との摩擦係数を小さくすることが重要とな
る。そこで、記録紙8と接触する案内板23の表面をフ
ッ素系の樹脂(PTFE;ポリテトラフルオロエチレ
ン)にてコート(被覆)するとよい。
【0059】このフッ素樹脂を被覆することで、トナー
等に対して離型性が非常によくなり、トナー等の汚れが
なくなり、記録紙8裏面をトナーにて汚すといった不具
合を防止できる。また、フッ素系樹脂を被覆すること
で、記録紙8との密着性を緩和し、記録紙8と案内板2
3との摩擦係数を、耐熱性ベルト20と記録紙8との摩
擦係数より小さくでき、耐熱性ベルト20の回転により
記録紙8を案内板24上をすべるように搬送でき、耐熱
性ベルト20と記録紙8とのスリップを防止できる。こ
れにより耐熱性ベルト20による安定した記録紙8の搬
送を行え、記録紙8上のトナー画像を乱すことなく定着
を行える。
【0060】ここで、耐熱性ベルト20は、記録紙8上
のトナー画像と接触するため、接触表面が該トナーに対
する離型性に富むことが望まれる。つまり、耐熱性ベル
ト20にトナーが付着し、該付着トナーが再度記録紙8
上に再転写されるオフセットを防止することが重要とな
る。そのため、耐熱性ベルト20は、その表面がフッ素
系樹脂にてコーティングされる。この場合、案内板23
に表面にもフッ素系樹脂がコーティングされている場合
には、耐熱性ベルト20と記録紙8との摩擦係数が、記
録紙8と案内板23との摩擦係数が同等になり、記録紙
8上のトナー画像を耐熱性ベルト20にて擦り、画像が
乱れることが考えられる。
【0061】そのため、耐熱性ベルト20と記録紙8と
の摩擦係数の方が大きくなるように、耐熱性ベルト20
のフッ素系樹脂のコーティング面を粗面加工する等の処
理が有効になる。この場合、加熱定着されるトナー表面
を粗面にすることで反射防止を行うことがよく行われて
いる。つまり、案内板23側のコーティング層の表面を
平滑化処理することが良好である。また、耐熱性ベルト
20表面をトナーに対する離型性のよりシリコンゴム等
を被覆することもできる。これであれば、耐熱性ベルト
20と記録紙8との摩擦係数が、記録紙8と案内板23
との摩擦係数より十分に大きくなり、スリップ等により
記録紙8のトナー画像を乱す危険性はなくなり、搬送性
も併せて向上できる。
【0062】特に、本発明によれば、記録紙8と耐熱性
ベルト20との接触開始部分において、トナーが十分に
加熱されて熔融させ、トナーと記録紙8との界面温度を
定着し得る温度まで上昇させ、その後にトナー凝集力を
低下させることなく確保した状態で耐熱性ベルト20と
記録紙を接触させ、記録紙が耐熱性ベルト20より分離
させる領域においては耐熱性ベルト20の温度が低くで
きる。これはニップ幅を大きくすることで達成できる。
そのため、分離領域においては、耐熱性ベルト20への
トナーの付着力よりもトナーの凝集力方が大きくなる傾
向にありオフセットが阻止できる。つまり、記録紙8上
のトナーが耐熱性ベルト20と接触す時点で十分に加
熱、熔融されることから低温によるオフセットを生じる
とはなく、耐熱性ベルト20より記録紙8が分離する領
域ではベルト20の温度が低くなり、トナーの凝集力が
ベルト20への付着力より大きくなりオフセットが抑制
される。そのため、オフセット防止液等を塗布する当の
構成を必要としなくなる。
【0063】このようにニップ幅を大きくしても、記録
紙へのカールが生じる要因が解消されており、ニップ幅
を大きくいオフセット等を阻止するような状態でもカー
ルの発生が阻止させる。
【0064】上記耐熱性ベルト20の表面にフッ素樹脂
である離型部材をコーティングしてもトナーが付着し、
再度転写材8に接触する時に転写されるオフセットが発
生する心配がある場合には、定着後に再度転写材8と接
触する前に耐熱性ベルト20表面をクリーニングするこ
とが最適である。そのための一例としては、ベルト押さ
えガイド25に一端を固定したブレード36の自由端側
を耐熱性ベルト20表面に押圧するように設け、該ブレ
ード36にて付着したトナーを掻き落とし除去する。ク
リーニングブレード36としては、例えばステンレス鋼
板SUS304の厚さ2.0mmものを用いる。
【0065】また、クリーニングブレード36でなく、
その位置にクリーニングローラを設けてもよい。該クリ
ーニングローラとしては、図4に示す通り、シリコンゴ
ムローラ33にて形成されたものである。該シリコンゴ
ムローラ36は図示していない駆動モータからの駆動力
(回転力)が伝達され、回転される構成でもよく、耐熱
性ベルト20の回転に従って回転する構成であってもよ
い。
【0066】上記クリーニングのためのローラ33は、
シリコンオイルを含浸させた発泡性シリコンゴムとする
ことで、耐熱性ベルト20からの熱や圧力等にてクリー
ニングローラ33の外表面にシリコンオイルがしみだ
し、耐熱性ベルト20の外周に少量づつ塗布されること
になる。そのため、耐熱性ベルト20の表面がトナーに
対する離型性が向上され、耐熱性ベルト20のトナー等
による付着および汚れを防止できる。
【0067】上記耐熱性ベルト20のクリーニングを目
的とする上記シリコンゴムローラ36は、駆動ローラ2
4を兼用させることもできる。つまり、図4のクリーニ
ングのためのシリコンゴムローラを図1の駆動ローラ2
4にそのまま置き換えることで実施できる。
【0068】以上説明したように、本発明によるトナー
画像の加熱定着装置によれば、図1において少なくと
も、回転される耐熱性ベルト20の円筒体と、該円筒体
を加熱するヒータランプ21および円筒体との間で記録
紙8を挟持するために記録紙8を案内する案内板23と
を備え、該案内板23を平板状とすると共に、案内板2
3を耐熱性ベルト20側へ移動可能に設ける構成により
本発明の目的を達成できる。つまり、円筒体である耐熱
性ベルト20が案内板8にて弾性変形されることで、元
の形状に復帰しようとする弾性変形により復帰力により
記録紙8上のトナー画像を押圧し、ヒータランプ21に
より加熱されて加熱定着されると同時に定着性を変える
ためのニップ幅を自在に設定できることになる。この場
合、特に耐熱性ベルト20は移動する案内板23の平板
状の形状に沿って平面状態になり、加熱される記録紙5
4にカールの癖を付けることはなくなる。
【0069】この加熱定着装置において、耐熱性ベルト
20の表面温度が周囲の雰囲気温度25℃中で、25℃
から所定の温度、つまり加熱定着可能な温度180℃に
まで上昇するのに要する時間は約5秒程度であった。こ
の場合、耐熱性ベルト21の材質及び厚さ、さらにヒー
タランプ21の熱容量としては実施例に明記した例に基
づいて実施した。この本発明の例と、図5に示す従来の
加熱定着装置と対比すれば、所定温度に達するウォーム
アップタイムが大幅に短縮でき、それに伴う消費電力も
大幅に、約40%程度低減できた。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の加熱定着
装置によれば、トナー画像と接触し加熱定着する部分が
ローラ形状でなく、弾性変形可能な円筒体であるため、
加熱源にて所定温度に加熱するための時間を短縮でき
る。特に円筒体としては金属製とすれば、熱伝導性にも
優れることでウォームアップタイムをより短縮できる。
【0071】また、駆動系は円筒体と接触する駆動ロー
ラを設け、しかも円筒体を弾性変形させる部材が、平板
状であり安価になり、大幅なコスト低減を望めると同時
に記録紙へのカールを形成する要因をなくすことができ
る。
【0072】さらに、直接円筒体を加熱すると共に、必
要部分を集中して加熱できるため、熱効率が高まり消費
電力を削減できる。特に移動可能な案内部材を設けて円
筒体を弾性変形させるため、円筒体の記録紙との分離部
分の曲率を任意に設定して自然分離を可能にし、またニ
ップ幅をも任意に設定して定着性を自在に設定し、温度
分布等を自在に設定しても、記録紙にカールが生じるこ
とはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の加熱定着装置の一例を示す断面図。
【図2】本発明の加熱定着装置による定着性を可変させ
た状態を示す断面図。
【図3】本発明の加熱定着装置を画像形成装置である光
プリンタに適用してなるプリンタの全体構成を示す断面
概略図。
【図4】本発明の加熱定着装置の一部を構成するクリー
ニングローラを示す斜視図。
【図5】加熱定着装置の従来例を示す断面図。
【図6】加熱定着装置の他の従来例を示す断面図。
【符号の説明】
1 感光体 8 記録紙 10 加熱定着装置 20 耐熱性ベルト 21 ヒータランプ(加熱源) 22 反射板 23 案内板 24 駆動ローラ 28 トナー画像 29 回転ローラ 31 断熱部材 32 取付板 33 偏心カム 34 回転軸 35 操作レバー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録紙上に形成された未定着トナー画像を
    加熱定着してなる加熱定着装置において、 耐熱性でかつ熱伝導性部材にて形成されており、少なく
    とも定着に必要なニップ幅が得られるように半径方向に
    弾性変形可能な肉厚を有し、回転可能に設けられてなる
    円筒体と、 該円筒体の内部に設けられた加熱源と、 上記円筒体の外周面と当接し該円筒体を半径方向に弾性
    変形されて必要なニップ幅を形成してなり、上記記録紙
    上に形成されてトナー画像と反対面を保持してなる平板
    状の案内部材と、を備え該案内部材を上記円筒体と接触
    する方向に移動可能に設けたことを特徴とするトナー画
    像の加熱定着装置。
  2. 【請求項2】記録紙上に形成された未定着トナー画像を
    加熱定着してなる加熱定着装置において、 耐熱性でかつ熱伝導性部材にて形成されており、少なく
    とも定着に必要なニップ幅が得られるように半径方向に
    弾性変形可能な肉厚を有し、回転可能に設けられてなる
    円筒体と、 該円筒体の内部に設けられた加熱源と、 上記円筒体の内周面に当接し、上記加熱源からの輻射熱
    を反射してなる反射板と、 上記円筒体の外周面と当接し該円筒体を半径方向に弾性
    変形されて必要なニップ幅を形成してなり、上記円筒体
    と当接する方向に移動可能に設けられ、かつ上記記録紙
    上に形成されてトナー画像と反対面を保持してなる平板
    状の案内部材と、 上記円筒体を上記当接する反射板とで挟持するようにし
    て該円筒体を回転させる駆動ローラと、 該駆動ローラから上記案内部材との間の上記円筒体に対
    し回転方向を規制するように配置されたガイド部材と、 上記案内部材を上記円筒体と接触する方向へと移動さ
    せ、ユップ幅を任意に変更できる移動機構と、備えたこ
    とを特徴とするトナー画像の加熱定着装置。
  3. 【請求項3】上記円筒体と案内部材との記録紙の搬送方
    向下流側の離間部分の円筒体の曲率を1/20mm以上
    にしたことを特徴とする請求項1または2記載のトナー
    画像の加熱定着装置。
  4. 【請求項4】上記円筒体が案内部分と接触する部分で上
    記加熱源からの輻射熱を集中させ、離間する前では上記
    加熱源からの輻射熱を少なくするように上記加熱源また
    は反射板を配置したことを特徴とする請求項1または2
    記載のトナー画像の加熱定着装置。
JP6248982A 1994-10-14 1994-10-14 トナー画像の加熱定着装置 Pending JPH08115003A (ja)

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