JPH08108357A - 複数種類の光ファイバを研磨する光ファイバ端面研磨装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一つの研磨用ホルダプレートを用いて複数種
類の光ファイバを同時にまたは選択的に研磨することが
できる複数種類の光ファイバを研磨する光ファイバ端面
研磨装置を提供する。 【構成】 本発明による光ファイバ端面研磨装置は、複
数種類の光ファイバ付デバイスの光ファイバを固定支持
する複数種類の固定支持部１５，１６をもつホルダプレ
ート１２を用いる。押しつけ手段は例えばハブ部１３を
押して前記ホルダプレート１２に支持された光ファイバ
付デバイスの光ファイバの先端を研磨盤に付勢する。ま
た研磨駆動手段は、前記ホルダプレート１２と前記研磨
盤との間に円運動を基調とする相対運動をさせる。前記
相対運動はホルダプレート１２の中心軸回りの自転と中
心軸の公転を合成したものとすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は光ファイバ付デバイスの
光ファイバ端面を複数個同時に研磨することができる光
ファイバ端面研磨装置に関する。さらに詳しく言えば、
光ファイバ敷設現場などで要求される頻度の高い複数種
類の光ファイバ付デバイスの光ファイバ端面を、同一の
研磨用ホルダプレートにより同時、または個別に研磨で
きる複数種類の光ファイバを研磨する光ファイバ端面研
磨装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】本件発明の共同発明者の一人である高橋
は光ファイバ端面研磨装置について多くの提案をしてい
る。以下の４件の出願はいずれも複数本の光ファイバの
先端面を同時に研磨することができる研磨装置に係るも
のである。ＵＳＰ ４，８３１，７８４号、ＵＳＰ
４，９７９，３３４号、ＵＳＰ ５，２１６，８４６
号、および特開平６−１７９１６号（光ファイバ端面研
磨装置）。これらは研磨されるべき光ファイバ端面を研
磨盤に押し当て、その間に自転運動と公転運動を合成し
た相対運動を行わせて複数本の光ファイバの先端を研磨
するものである。

【０００３】図３は従来の複数の光ファイバ付デバイス
の光ファイバ端面を同時に研磨する光ファイバ端面研磨
装置の研磨ホルダの平面図である。図４は前記従来の光
ファイバ端面研磨装置の端面研磨ホルダプレートで、異
なる種類の光ファイバ付デバイス端部を支持した状態を
示す断面図である。円盤状の研磨用のホルダプレート１
は中心に図示しない保持軸が挿入される円筒状のハブ２
が設けられている。研磨用のホルダプレート１には同心
円上に複数個の同一形式の光ファイバ付デバイスの取付
け部材３を設けて構成している。図４に前記光ファイバ
付デバイスの取付け部材または固定支持部３の断面図を
示す。このＡ〜Ａ′断面図は光ファイバ４を取付けたＦ
Ｃ型フェルール５の先端面６を軸直角に研磨する固定支
持部３が示されている。研磨用のホルダプレート１には
破線Ｅの示す同心円上に複数個の貫通孔７が設けられ、
この孔７に固定支持部材のフェルール受入れ筒８が圧入
固定されている。フェルール受入れ筒８の中心にフェル
ール５が挿入される貫通孔が設けられ、外周に雄ねじ部
８ａが設けられている。袋ナット９には、スリット１０
と前記雄ねじ部８ａに結合しＦＣ型フェルール５を固定
するねじが設けられている。ＦＣ型フェルール５の先端
面６は研磨盤１１に押しつけられ、光ファイバ付きフェ
ルール５の先端が円弧状の軌跡を基本にした相対運動を
させられることにより、６本の光ファイバは同時に研磨
される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】現在使用されている光
コネクタをその形式により分類すればＦＣ，ＳＣ，ＳＴ
^R ，ＤＩＮ，ＭＴ型その他数多くあり、さらにフェルー
ル先端の研磨形状から分類すると直角球面、任意角度の
傾斜球面などに分類される。以上の組み合わせのみでも
２０〜３０種類の研磨に対応する必要がある。そのため
に、本件発明者等は各種の異なる設計構造の光ファイバ
付デバイス毎に専用の研磨用ホルダプレートを準備して
いた。研磨用ホルダプレートは光ファイバ端面の研磨精
度を決定する最も重要な工具の一つであり、研磨用のホ
ルダプレートの加工精度は１μｍオーダが要求されてい
る。そしてホルダプレートは、最も高価な工具の一つで
あるが、工場における小品種大量研磨の場合、複数種類
の研磨用のホルダプレートを準備することはあまり困難
なことではない。しかしながら、各種の光ファイバ付デ
バイスが混在して使用されることが多いので、光ファイ
バ敷設工事現場用の光ファイバ端面研磨装置の場合に問
題とされていた。すなわち、光ファイバ敷設工事現場ご
とに多種類の専用研磨ホルダを準備することは、経費、
運搬および管理運営の点で問題となり、改善が望まれて
いた。本発明の目的は、一つの研磨用ホルダプレートを
用いて複数種類の光ファイバを研磨することができる複
数種類の光ファイバを研磨する光ファイバ端面研磨装置
を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明による光ファイバ端面研磨装置は、複数本の
光ファイバを同時に研磨する光ファイバ端面研磨装置に
おいて、複数種類の光ファイバ付デバイスの光ファイバ
を固定支持する複数種類の固定支持部をもつホルダプレ
ートと、前記ホルダプレートに支持された光ファイバ付
デバイスの光ファイバの先端を研磨盤に付勢する押しつ
け手段と、前記ホルダプレートと前記研磨盤との間に円
運動を基調とする相対運動をさせる研磨駆動手段とから
構成されている。前記複数種類の光ファイバ付デバイス
はフェルールを含むコネクタ部品であって、コネクタの
先端の研磨角度が異なるものとすることができる。前記
複数種類の光ファイバ付デバイスはフェルールを含むコ
ネクタ部品であって、コネクタの結合形式が異なるもの
であっても良い。研磨駆動手段は研磨盤と前記ホルダプ
レート間に前記ホルダプレートの中心軸回りの自転と中
心軸の公転を合成した相対運動を行わせるものとするこ
とができる。複数種類の固定支持部は種類ごとに前記研
磨盤中心軸回りの同心円上に設けることができる。すな
わち、同一種類の固定支持部はホルダプレートの同一円
上に配置される。前記複数種類の固定支持部は種類ごと
に等角度間隔に設けることができる。

【０００６】

【実施例】以下主として図１、図２等を参照して本発明
をさらに詳しく説明する。図１は本発明による複数種類
の光ファイバを同時に研磨する光ファイバ端面研磨装置
の端面研磨ホルダの実施例を示す平面図、図２は前記複
数種類の光ファイバを同時に研磨する光ファイバ端面研
磨装置の端面研磨ホルダで異なる種類の光ファイバデバ
イス端部を支持した状態を示す断面図である。前記複数
種類の光ファイバ付デバイスはフェルールを含むコネク
タ部品であって、コネクタの先端の研磨角度が異なるも
のを同時に、また格別に研磨することができる。また光
ファイバ付デバイスはフェルールを含むコネクタ部品で
あって、コネクタの結合形式が異なるもので、デバイス
の外形が異なるものであっても良い。

【０００７】図示の実施例は２種類の光ファイバ付デバ
イスの光ファイバを固定支持する複数種類の固定支持部
１５・・１５，１６・・１６をもつホルダプレート１２
を備えている。直角研磨用の固定支持部１５は、光ファ
イバ付ＦＣ型フェルール（直角研磨用）１４ｒを支持固
定する。傾斜研磨用の固定支持部１６は、光ファイバ付
ＦＣ型フェルール（傾斜研磨用）１４ｓを支持固定す
る。直角研磨用の固定支持部１５は、フェルール受け筒
１８ｒと袋ナット１７ｒから構成されている。フェルー
ル受け筒１８ｒは、ホルダプレート１２に破線Ｅで示さ
れている同心円に配置された貫通孔に固定され、中心に
フェルールを受け入れる貫通孔上部外周にフェルール受
け筒のねじ１８ｒａが設けられている。袋ナット１７ｒ
には袋ナットのスリット１７ｒａと前記フェルール受け
筒のねじ１８ｒａに結合して光ファイバ付ＦＣ型フェル
ール（直角研磨用）１４ｒを締めつけ固定するねじが設
けられている。傾斜研磨用の固定支持部１６は同様に、
フェルール受け筒１８ｓと袋ナット１７ｓから構成され
ている。傾斜研磨用のフェルール受け筒１８ｓは、ホル
ダプレート１２に破線Ｅで示されている同心円に配置さ
れた角度θの貫通孔に固定され、中心にフェルールを受
け入れる貫通孔上部外周にフェルール受け筒のねじ１８
ｓａが設けられている。袋ナット１７ｓには袋ナットの
スリット１７ｓａと前記フェルール受け筒のねじ１８ｓ
ａに結合して光ファイバ付ＦＣ型フェルール（傾斜研磨
用）１４ｓを締めつけ固定するねじが設けられている。
前記固定支持部１５，１６を種類ごとに前記研磨盤中心
軸回りの異なる同心円上に設けても良い。すなわち斜め
研磨用の固定支持部１６と直角研磨用の固定支持部１５
を異なる同心円上に配置しても良いが、同一種類の固定
支持部は同一円上に設けることが好ましい。また固定支
持部は種類ごとに等角度間隔、この実施例では１２０
度、に設けられている。これにより種類ごとに均一な仕
上がりが期待できる。

【０００８】図示されていない押しつけ手段は、前記ホ
ルダプレート１２に支持された光ファイバ付デバイスの
光ファイバの先端を研磨盤１１に付勢する。研磨盤１１
研磨布を弾性盤の上に乗せてフェルールおよび光ファイ
バの先端を球面に研磨するようにすることができる。押
しつけ手段として、ばねや重りを利用することができ
る。図示されていない研磨駆動手段は、前記ホルダプレ
ート１２と前記研磨盤１１との間に円運動を基調とする
相対運動をさせる研磨駆動手段とから構成されている。
研磨駆動手段は研磨盤１１を基準としたときに、前記ホ
ルダプレート１２と研磨盤１１間に前記ホルダプレート
１２の中心軸回りの自転と中心軸の公転を合成した相対
運動を行わせる。

【０００９】以上詳しく説明した実施例について、本発
明の範囲内で種々の変形を施すことができる。研磨用ホ
ルダプレート１２の平面形状、研磨荷重の付加方法、お
よび保持構造は使用する研磨装置によって適当に設計で
きる。また、前述した本件発明者の一人、高橋の発明に
係る全ての研磨装置に本発明を適用できる。本実施例の
各取付け部材１５および１６は、研磨用ホルダプレート
１２に圧入した構造を示したが、各取付け部材の一方ま
たは双方は、研磨用ホルダプレート１２からねじ結合そ
の他公知の方法で着脱可能に構成することができる。ま
た固定して締めつけるために袋ナットの例を示したが、
他の固定構造も利用できる。

【００１０】

【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明によ
る複数種類の光ファイバを研磨する光ファイバ端面研磨
装置は、光ファイバ端面研磨用ホルダプレート１枚に各
複数個の２種類以上の異なる形式の光ファイバ付デバイ
スを取付ける取付け部材を配設して構成したものであ
る。したがって、複数種類の光ファイバ付デバイスを同
時または選択的に高い研磨品質で研磨できる。前述した
光ファイバ敷設工事現場用の光ファイバ端面研磨装置の
ように、各種の光ファイバ付デバイスが混在して使用さ
れる用途において、また多種類の光ファイバの先端研磨
が要求される加工工場においても、全ての種類に対して
格別に高価な専用研磨ホルダプレートを用意する必要が
ない。したがって加工業者の設備、運搬および管理運営
の点で経費の負担を大幅に逓減することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による複数種類の光ファイバを同時研磨
する光ファイバ端面研磨装置の端面研磨ホルダの実施例
を示す平面図である。

【図２】前記複数種類の光ファイバを同時研磨する光フ
ァイバ端面研磨装置の端面研磨ホルダで異なる種類の光
ファイバデバイス端部を支持した状態を示す断面図であ
る。

【図３】従来の複数の光ファイバ付デバイスの光ファイ
バ端面を同時に研磨する光ファイバ端面研磨装置の研磨
ホルダの平面図である。

【図４】前記従来の光ファイバ端面研磨装置の端面研磨
ホルダプレートで、異なる種類の光ファイバ付デバイス
端部を支持した状態を示す断面図である。

【符号の説明】

１ 研磨用のホルダプレート ２ ハブ ３ 光ファイバ付デバイスの取付け部材 ４ 光ファイバ ５ ＦＣ型フェルール ６ ＦＣ型フェルール先端面 ７ 貫通孔 ８ フェルール受け筒 ９ 袋ナット １０ スリット １１ 研磨盤 １２ 平板形状の研磨用ホルダプレート １３ ハブ １４ｒ 光ファイバ付ＦＣ型フェルール（直角研磨用） １４ｓ 光ファイバ付ＦＣ型フェルール（傾斜研磨用） １５ 光ファイバ付デバイスの取付け部材（直角研磨
用） １６ 光ファイバ付デバイスの取付け部材（傾斜研磨
用） １７ｒ，１７ｓ 袋ナット １７ｒａ，１７ｓａ 袋ナットのスリット １８ｒ，１８ｓ フェルール受け筒 １８ｒａ，１８ｓａ フェルール受け筒のねじ

フロントページの続き (72)発明者 ヨセフ ストラウス カナダ，ケー２ジー ５ダブル８，オンタ リオ，ネピン，570 ヘストン ドライブ ジェー ディー エス ファイテル イ ンコーポレイテッド内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数本の光ファイバを同時に研磨する光
   ファイバ端面研磨装置において、 複数種類の光ファイバ付デバイスの光ファイバを固定支
   持する複数種類の固定支持部をもつホルダプレートと、 前記ホルダプレートに支持された光ファイバ付デバイス
   の光ファイバの先端を研磨盤に付勢する押しつけ手段
   と、 前記ホルダプレートと前記研磨盤との間に円運動を基調
   とする相対運動をさせる研磨駆動手段とから構成したこ
   とを特徴とする複数種類の光ファイバを研磨する光ファ
   イバ端面研磨装置。
2. 【請求項２】 複数種類の固定支持部が種類ごとに前記
   研磨盤中心軸回りの同心円上に設けられている請求項１
   記載の複数種類の光ファイバを研磨する光ファイバ端面
   研磨装置。
3. 【請求項３】 前記複数種類の固定支持部が種類ごとに
   等角度間隔に設けられている請求項１記載の複数種類の
   光ファイバを研磨する光ファイバ端面研磨装置。