JPH0810499A - ふとん乾燥機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 エアマット内に温風を長時間送り込むことな
く、またエアマットを特に大きな面積に形成することな
く、ふとんの四隅にも温風を充分に浸透させてふとんの
全体を均一に効率よく乾燥でき、かつその四隅に生息す
るダニ等の害虫も的確に死滅させて駆除することができ
るふとん乾燥機を提供する。 【構成】 乾燥機本体１からエアマット２内に温風を送
り込み、この温風をエアマット２から噴出させてふとん
を乾燥させるふとん乾燥機において、前記エアマット２
は下面および四隅の部分に、温風を噴き出すための噴出
部５を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、エアマット内に温風
を送り込み、この温風をエアマットから噴出させてふと
んを乾燥させるふとん乾燥機に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種のふとん乾燥機は、温風を送風す
る乾燥機本体と、偏平袋状のエアマットとで構成されて
いる。エアマットはふとんの面積よりも一回り小さいマ
ット状に形成され、このエアマットを上下に重ね合わせ
たふとんの間に敷き込み、この状態でエアマット内に乾
燥機本体から順次温風を送り込み、この温風をエアマッ
トの下面の中央部から噴出させてふとんに浸透させ、こ
の温風の熱でふとんを乾燥させるになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ふとん乾燥機においては、温風がエアマットの下面の中
央部から噴出するだけであるため、温風がふとんの中央
部分からその周辺部に浸透するだけで、ふとんの四隅の
部分には浸透しにくい。このため、ふとんの中央部分が
充分に乾燥しても、四隅の部分の乾燥が遅れ、ふとんの
全体の乾燥状態にアンバランスが生じてしまう。

【０００４】ふとん乾燥機を使用する目的としては、ふ
とんの乾燥と併せてそのふとん中に生息するダニ等の害
虫を温風の熱で死滅させて駆除することにある。ところ
が、従来のふとん乾燥機では、ふとんの四隅の部分に温
風を充分に浸透させることが困難であるため、その四隅
の部分に生息するダニ等の害虫を充分に駆除することが
できない難点がある。

【０００５】エアマット内に温風を長時間に渡って送り
込めば、ふとんの四隅の部分にも徐々に温風を浸透させ
ることができるが、これでは電力の消費が無用に嵩んで
不経済となり、またエアマットをふとんの面積とほぼ同
等の大きな面積に形成すれば、ふとんの四隅の部分にも
温風を浸透させることが可能となるが、しかしこの場合
にはエアマットが高価となり、かつエアマットの敷き混
みや折り畳みの取り扱いが面倒となってしまう。

【０００６】この発明はこのような点に着目してなされ
たもので、その目的とするところは、エアマット内に温
風を長時間送り込むことなく、またエアマットを特に大
きな面積に形成することなく、ふとんの四隅にも温風を
充分に浸透させてふとんの全体を均一に効率よく乾燥で
き、かつその四隅に生息するダニ等の害虫も的確に死滅
させて駆除することができるふとん乾燥機を提供するこ
とにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この発明はこのような目
的を達成するために、乾燥機本体からエアマット内に温
風を送り込み、この温風をエアマットから噴出させてふ
とんを乾燥させるふとん乾燥機において、前記エアマッ
トにおける下面および四隅の近傍部分に、温風を噴き出
すための噴出部を設けるようにしたものである。

【０００８】

【作用】このふとん乾燥機を使用する際には、上下に重
ね合わせたふとんの間にエアマットを敷き込み、このエ
アマット内に乾燥機本体から温風を送り込む。エアマッ
ト内に送り込まれた温風は、このエアマット内に充満す
るとともに、エアマットの下面の噴出部から順次噴出
し、この温風がふとんに浸透してその乾燥が徐々に図ら
れる。

【０００９】さらにエアマット内に送り込まれた温風の
一部は、エアマットの四隅の近傍部部の噴出部から噴出
し、この温風がふとんの四隅の部分に浸透して拡散す
る。したがって、ふとんの全体に温風が充分に行き渡
り、この温風の熱でふとんの全体の温度がほぼ均一に上
昇し、このため部分的な乾燥不足を招くことなく、ふと
んの全体をバランスよく効率的に乾燥させることができ
る。

【００１０】そして、ふとんの四隅の部分を含んでその
全体の温度を充分に上昇させることができるから、ふと
ん中に生息するダニ等の害虫を、ふとんの全体に渡る各
部において的確に死滅させて駆除することが可能とな
る。

【００１１】

【実施例】以下、この発明の実施例について図面を参照
して説明する。図１には第１の実施例によるふとん乾燥
機を示してあり、このふとん乾燥機は乾燥機本体１とエ
アマット２とで構成されている。乾燥機本体１は内部に
ヒータおよびファン（共に図示せず）を備え、前記ヒー
タで空気を加熱して温風とし、この温風を前記ファンに
より吐出口３から順次吹き出すようになっている。

【００１２】エアマット２は、図２に示すように、下部
シート２ａと上部シート２ｂとを重ね合わせ、その周縁
相互を貼り合わせてふとんの面積よりも一回り小さな面
積の偏平長方形の袋状に形成してなる。

【００１３】前記下部シート２ａは通気性の布地からな
り、上部シート２ｂは不通気性の布地からなる。そして
通気性の布地からなる下部シート２ａのシート面が温風
を噴き出す噴出部として機能するようになっている。

【００１４】エアマット２の一端側の縁部には、このエ
アマット２の内部に連通する接続口４が設けられ、また
このエアマット２の四隅の部分、例えば図２に示すよう
に、四隅の頂部に、温風を噴き出す噴出部として小さな
開口５…が形成されている。

【００１５】ふとん乾燥機を使用する際には、乾燥機本
体１の吐出口３とエアマット２の接続口４とをフレキシ
ブルホース６で接続する。そして図３に示すように、上
下に重ね合わせたふとんの間にエアマット２を敷き込
む。

【００１６】この状態で乾燥機本体１のスタートスイッ
チを投入する。これに応じて乾燥機本体１の吐出口３か
ら温風が吐出し、この温風がフレキシブルホース６を通
してエアマット２内に順次送り込まれる。

【００１７】エアマット２内に送り込まれた温風は、こ
のエアマット２内に充満するとともに、通気性を有する
下部シート２ａのシート面から順次噴出し、この温風が
ふとんに浸透してその乾燥が徐々に図られる。

【００１８】さらにエアマット２内に送り込まれた温風
は、エアマット２の四隅に形成された開口５…から噴出
し、この温風がふとんの四隅の部分に浸透して拡散す
る。すなわち、エアマット２における下部シート２ａの
全面から噴出する温風がふとんの主要な大部分に浸透
し、エアマット２の四隅の開口５…から噴出する温風が
ふとんの四隅の部分に浸透する。

【００１９】したがって、ふとんの全体に温風が充分に
行き渡り、この温風の熱でふとんの全体の温度がほぼ均
一に上昇し、このため部分的な乾燥不足を招くことな
く、ふとんの全体をバランスよく効率的に乾燥させるこ
とができる。

【００２０】さらに、ふとんの四隅の部分を含む全体の
温度を充分に上昇させることができるから、このふとん
中に生息するダニ等の害虫を、ふとんの全体に渡る各部
において的確に死滅させて駆除することができる。

【００２１】図４には、従来のふとん乾燥機を使用した
ときにおけるふとんの温度分布状態（Ａ）と、本実施例
のふとん乾燥機を使用したときにおけるふとんの温度分
布状態（Ｂ）とを比較して示してある。

【００２２】この図に示すように、従来の場合において
は、ふとんの四隅の部分における温度上昇が少ないのに
対し、本実施例の場合には、ふとんの四隅の部分におい
ても温度が充分に上昇していることが分る。

【００２３】なお、前記実施例においては、エアマット
２を構成する下部シート２ａを通気性の布地、上部シー
ト２ｂを不通気性の布地としたが、上部シート２ｂを比
較的通気性の低い布地とし、下部シート２ａを通気性の
高い布地にして、上部シート２ｂからも温風を少量ずつ
噴出させるようにしてもよい。

【００２４】図５には、第２の実施例を示してあり、こ
の第２の実施例においては、エアマット２の下部シート
２ａおよび上部シート２ｂが共に不通気性の布地で形成
されている。そして下部シート２ａの中央部にエアマッ
ト２の長手方向沿いに長い切欠口１０が形成され、この
切欠口１０の周縁が上部シート２ａの下面に貼り合さ
れ、これにより上部シート２ｂと下部シート２ａとの間
に環状の温風通路１１が構成されている。

【００２５】エアマット２の一端部に設けられた接続口
４は前記温風通路１１の内部に連通しており、また温風
通路１１の途中には、前記接続口４の反対側に位置して
温風通路１１の内部を前記切欠口１０の内側に連通させ
る噴出部としての比較的大きな開口１２が形成されてい
る。そしてエアマット２の四隅の部分、例えば四隅の頂
部には、前記第１の実施例の場合と同様に、噴出部とし
ての小さな開口５…が形成されている。

【００２６】このふとん乾燥機においては、乾燥機本体
１の吐出口３からフレキシブルホース６を通してエアマ
ット２内に送り込まれた温風が左右に分流して温風通路
１１内を流通する。そしてこの温風が開口１２から切欠
口１０の内側に順次噴出し、この温風がふとんに浸透し
て拡散する。

【００２７】さらに温風通路１１内を流通する温風の一
部がエアマット２の四隅に形成された各開口５…から噴
出し、この温風がふとんの四隅の部分に浸透して拡散す
る。したがって、この第２の実施例の場合においても、
ふとんの全体に温風を充分に行き渡らせてこの温風の熱
でふとんの全体の温度をほぼ均一に上昇させることがで
き、これにより部分的な乾燥不足を招くことなく、ふと
んの全体をバランスよく効率的に乾燥させることができ
る。

【００２８】そして、エアマット２の四隅の部分の開口
５…から噴出する温風により、ふとんの四隅の温度も充
分に上昇させることができるから、ふとん中に生息する
ダニ等の害虫を、その四隅の部分の害虫を含めて余すこ
となく的確に死滅させて駆除することができる。

【００２９】なお、前記各実施例においては、エアマッ
ト２の四隅の頂部に噴出部としての開口を形成したが、
必ずしも頂部に形成する必要はなく、図６に示すよう
に、エアマット２の四隅の頂部からある程度離れた側部
に、噴出部としての開口５を一つ、あるいは複数形成す
るようにしてもよい。

【００３０】

【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
ふとんの四隅の部分を含んだその全体に温風を充分に浸
透させることができ、したがってふとんの全体を均一に
効率よく乾燥させることができるとともに、その四隅の
部分に生息するダニ等の害虫も的確に死滅させて駆除す
ることができる利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の第１の実施例に係るふとん乾燥機の
斜視図。

【図２】そのふとん乾燥機のエアマットの一部を示す斜
視図。

【図３】そのふとん乾燥機の使用時の状態を示す斜視
図。

【図４】ふとん乾燥機を使用したときのふとんの温度分
布状態を従来例と比較して示す図。

【図５】この発明の第２の実施例に係るふとん乾燥機の
斜視図。

【図６】エアマットに設ける噴出部の配設構造の変形例
を示す斜視図。

【符号の説明】

１…乾燥機本体 ２…エアマット ５…開口（噴出部） １２…開口（噴出部）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】乾燥機本体からエアマット内に温風を送り
   込み、この温風をエアマットから噴出させてふとんを乾
   燥させるふとん乾燥機において、 前記エアマットはその下面および四隅の近傍部分に、温
   風を噴き出す噴出部を備えていることを特徴とするふと
   ん乾燥機。