JPH0798350B2 - 繊維強化合成樹脂管の製造方法 - Google Patents

繊維強化合成樹脂管の製造方法

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JPH0798350B2 JP2054506A JP5450690A JPH0798350B2 JP H0798350 B2 JPH0798350 B2 JP H0798350B2 JP 2054506 A JP2054506 A JP 2054506A JP 5450690 A JP5450690 A JP 5450690A JP H0798350 B2 JPH0798350 B2 JP H0798350B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、繊維強化合成樹脂管の製造方法に関する。
〔従来の技術〕 熱可塑性樹脂管は、金属製管と比較して軽量であって錆
びない等の優れた特性を有しており、今日広く用いられ
ている。しかし一方では金属製管に比較して耐圧強度お
よび耐衝撃強度において劣っている。そこで、熱可塑性
樹脂管の有するこれらの欠点を改善したものとして、熱
可塑性樹脂製の内層管の外周に、繊維強化熱硬化性樹脂
層を設けた2層構造の繊維強化合成樹脂管が使用される
ようになった。さらに、特公昭62−773号公報には、上
記のように熱可塑性樹脂製の内層管の外側を繊維強化熱
硬化性樹脂層で強化し、更にその外周に、熱可塑性樹脂
を押出被覆して外層を形成して3層構造とした複合管の
製造方法が、また特開昭57−100030号公報には、内層管
を強化する繊維強化樹脂層の樹脂に熱可塑性樹脂を使用
し、更にその外周に同じく熱可塑性樹脂を押出被覆して
外層を形成して3層構造とした繊維補強熱可塑性樹脂管
およびその製造方法が提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかるに、これら上記従来の3層構造の繊維強化複合管
は、繊維強化樹脂層が熱可塑性樹脂によって押出被覆さ
れているものの、繊維複合体を巻回する等の方法によっ
て形成された繊維強化樹脂層の凹凸が外層表面に現れや
すく、外層の外径精度が劣り、管同志あるいは管と継手
を接続する場合に、その接合が不完全となって流体の漏
れを生ずるので、これを防止するために管の凹凸を切削
する等の手段で均す加工を必要とする。
本発明は上記のような問題点に鑑みてなされたものであ
り、その目的とするところは、管を接合する場合に管を
切削する等の加工を必要としない、外径精度の良好な繊
維強化合成樹脂管の製造方法を提供しようとするもので
ある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するための、本発明の繊維強化合成樹
脂管の製造方法は、熱可塑性樹脂製内層管の外周に繊維
強化熱可塑性樹脂層を設けてなり、該繊維強化熱可塑性
樹脂層の熱可塑性樹脂が前記内層管の熱可塑性樹脂に融
着してなる管状体を、連続的に一方向に移送しつつ、該
繊維強化熱可塑性樹脂層の外周に発泡性熱可塑性樹脂を
押出被覆し、次いで該発泡性熱可塑性樹脂の発泡途中に
おいて、該発泡性熱可塑性樹脂が完全に発泡した場合に
得られる管外径未満の外径寸法に冷却サイジングして、
該繊維強化熱可塑性樹脂層に融着された外層を形成する
ことを要旨とするものである。
本発明における内層管は、熱可塑性樹脂をスクリュー式
押出機によって加熱、混練し、押出機の先端に取り付け
た金型を通過させて、成形する。内層管に用いられる熱
可塑性樹脂は、管状に押出成形可能なものであれば特に
限定されず、管の使用目的によってポリ塩化ビニル、塩
素化ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリスチレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフ
ェニレンサルファイド、ポリスルフォン、ポリエーテル
エーテルケトン、ポリフッ化ビニリデン等が用いられ
る。これらの樹脂は、単独あるいは複数の混合物として
用いてもよい。また、目的によって熱安定剤、滑剤、可
塑剤、顔料、充填材、加工助剤、改質剤等の添加物を加
えてもよい。
本発明において内層管の外周に設けられる繊維強化熱可
塑性樹脂層は、ロービング状、マット状、クロス状等の
ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維等の無機繊維、あるい
はアラミド繊維、ビニロン繊維等の有機合成繊維よりな
る補強繊維に、前記内層管に用いられる熱可塑性樹脂を
含浸させたものを、内層管の外周に巻回し、硬化して形
成する。
含浸される樹脂は内層管の樹脂と必ずしも同じである必
要はないが、高い強度の繊維強化複合管を得るために
は、内層管との接着性、内層管の樹脂との相溶性の良好
なものが好ましい。
本発明製造方法においては、内層管の形成およびその外
周に設けられる繊維強化熱可塑性樹脂層の形成までの工
程は、その後の工程である発泡性熱可塑性樹脂の被覆工
程、発泡工程、サイジング工程とは切離して行ってもよ
く、また、後述するように、一連の連続した工程として
もよい。
本発明において上記繊維強化熱可塑性樹脂層の外周に押
出被覆される発泡性熱可塑性樹脂は、前記内層管に用い
られるものと同様の樹脂が用いられるが、必ずしも同じ
樹脂に限定されるものではない。
繊維強化熱可塑性樹脂層の外周に形成される外層の熱可
塑性樹脂に発泡性を付与するには、押出成形温度にお
いて分解して、N2、CO、CO2等を主成分とするガスを発
生する分解型の発泡剤を外層用熱可塑性樹脂に必要量混
合して発泡性熱可塑性樹脂とし、これを押出成形する、
押出成形温度において揮発性を有する液体を予め含浸
せしめた発泡性熱可塑性樹脂を押出成形する、押出成
形時に押出機の途中から揮発性液体を溶融樹脂中に注入
しながら押出成形する等、使用する熱可塑性樹脂に適し
た方法が採用されるが、の方法が各種熱可塑性樹脂に
容易に適用でき、市販の分解型発泡剤を含有した成形用
熱可塑性樹脂材料が好適に用いられる。また、これら熱
可塑性樹脂は、発泡性を改善するために通常行われる架
橋等の改質が行われてもよい。
の方法に使用する分解型発泡剤としては、アゾジカー
ボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、ジニトロソ
ペンタメチレンテトラミン、p−トルエンスルホニルヒ
ドラジド、p,p′−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒ
ドラジド)、5−フェニル−テトラゾール等が使用でき
る。また、の方法に使用される揮発性液体として
は、例えば、イソペンタン、ヘプタン、シクロヘキサン
等の脂肪族炭化水素、トリクロロトリフルオロエタン、
ジクロロテトラフルオロエタン等の弗化脂肪族炭化水素
等が使用できる。
発泡性熱可塑性樹脂の発泡倍率は特に制限されないが、
本発明における繊維強化合成樹脂管の外径精度向上の目
的のためには特に高倍率である必要はなく、また、継手
との接合強度が極端に低下するのを防止する観点から、
1.2〜5倍程度の発泡倍率とするのが好ましい。発泡性
熱可塑性樹脂層の厚さは、0.5〜5mm程度が好適である。
0.5mm未満では外径精度向上の効果が充分でなく、5mmを
超えると材料の無駄となる上、接続強度もやや低下する
ことがある。
上述のように、本発明においては、内層管、繊維強化熱
可塑性樹脂層、および外層に使用される樹脂の種類およ
び組合せには特に制限はないが、繊維強化熱可塑性樹脂
層の樹脂を内層管の樹脂と親和性が良好且つ融着可能な
熱可塑性樹脂とし、且つ外層の樹脂を繊維強化熱可塑性
樹脂層の樹脂と親和性が良好且つ融着可能な熱可塑性樹
脂とする組合わせとして、各層が融着された状態とする
ことが、強度、耐久性に優れた繊維強化合成樹脂管が得
られる点で好ましい。このような樹脂の具体的な組合わ
せの好ましい一例としては、内層管、繊維強化熱可塑性
樹脂層、外層が同種の熱可塑性樹脂で構成されたもの
や、内層管が塩素化ポリ塩化ビニル、繊維強化熱可塑性
樹脂層が酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、外層がポリ
塩化ビニルといった同系統の樹脂の組合わせが採用され
る。
本発明の製造方法を図面によって更に詳細に説明する。
第1図は、本発明の繊維強化合成樹脂管を製造するため
の製造装置の一例を示す概略説明図である。
1は熱可塑性樹脂を溶融混練して押出す押出機である。
押出機1の先端には、押出機1より押出した溶融熱可塑
性樹脂を中空管状の内層管3に成形する金型2が取付け
られ、金型2の前方には、金型2より押出した内層管3
の周囲を回転し、内層管3の外周に、繊維強化熱可塑性
樹脂層を形成するためのテープ状の繊維複合体4を巻回
する2組の巻回装置5,5が設けられている。各巻回装置
5,5上には繊維複合体4を巻きつけたボビン状の巻出機5
a,5aがそれぞれ2個取り付けられていて、図示されてい
ない駆動装置により内層管3の周囲を回転し、各巻出機
5a,5aからテープ状の繊維複合体4を巻き出して、内層
管3の外周にヘリカル状に巻回するように構成れてい
る。なお、2組の巻回装置5,5は互いには反対方向に回
転するように構成されている。各巻回装置5の前方近傍
には熱風式加熱装置6,6が設けられていて、内層管3の
外周に巻回された繊維複合体4を加熱可能となされてい
る。更に前方には、内層管3の外周に繊維複合体4が2
層に巻回され、繊維強化熱可塑性樹脂層が形成された管
状体11の外周に、発泡性熱可塑性樹脂の押出し被覆する
ためのクロスヘッド金型8が取り付けられた押出機7、
クロスヘッド金型8の前方に接近して、外径サイジング
用金型等を設けた水槽等の冷却装置9、引取機10が設置
されている。なお、外径サイジング用金型は、その内径
が発泡性熱可塑性樹脂が完全に発泡した場合に得られる
外径よりも小さく作られた円筒、あるいは複数のリング
よりなるものが好適に用いられる。
次に、上記装置を用いて本発明の繊維強化合成樹脂管を
製造する方法を説明する。
熱安定剤、滑剤、その他必要な添加物を加えた熱可塑性
樹脂を押出機1で溶融混練し、金型2を通過させて内層
管3を押出成形する。
次に、金型2から押出された内層管3の外周に、テープ
状に形成された繊維複合体4を第一の巻回装置5の巻出
機5a,5aから巻き出して、隙間および重なりが発生しな
いようにヘリカル状に巻回し、熱風式加熱装置6により
熱風を繊維複合体4の周囲から噴射して繊維複合体4中
の樹脂を加熱溶融し、内層管3と融着させて、第一層目
の繊維強化熱可塑性樹脂層を形成する。続いて第二の巻
回装置5によって、第二層目の繊維強化熱可塑性樹脂層
を第一層と逆方向にヘリカル状に巻回し、同様にして二
層の繊維強化熱可塑性樹脂層が形成された管状体11を成
形する。このように、第一層目と第二層目の繊維強化熱
可塑性樹脂層を形成するに当たって、繊維複合体4,4を
逆方向に巻回することによって、同方向に巻回した場合
に比べ、管に応力が働いても繊維のズレが発生し難く、
優れた補強効果を発揮させることができる。
内層管に繊維複合体を巻回、融着し、繊維強化熱可塑性
樹脂層を形成する方法としては、円周方向に巻回する方
法が簡単且つ合理的であるが、管軸方向の強度、寸法精
度が要求される場合は、繊維複合体を管軸方向に沿って
囲繞した状態で融着してもよい。
なお、内層管3の外周に繊維複合体4を巻回、融着する
際、内層管3が変形するのを防止するためには、金型2
の押出方向に突出する延長コアを設け、この延長コア上
で繊維複合体4を巻回する、あるいは、金型2の先端よ
り内層管3の内部に冷却用の空気を吹き込み、内層管3
の内面を冷却しつつ繊維複合体4を巻回する等の変形防
止対策を講じてもよい。
続いて管状体11を、押出機7に取り付けられたクロスヘ
ッド金型8に導き、該管状体11の外周に押出機7によっ
て加熱混練された発泡性熱可塑性樹脂を被覆し、クロス
ヘッド金型8を通過直後の、発泡性熱可塑性樹脂が完全
に発泡する途中の段階において、水槽9に設置され水冷
された外径サイジング用金型を通過させて、完全に発泡
した場合に得られる管外径未満の外径寸法に外径を強制
的に規制し、水で充分に冷却、寸法を固定し、引取機10
で引き取って繊維強化複合管12を得る。
第2図は、本発明の繊維強化合成樹脂管を製造するため
の製造装置の他の例を示す概略説明図である。前記第1
図に示す繊維強化合成樹脂管の製造方法は、テープ状の
繊維複合体を用いるものであるが、第2図の製造方法
は、ロービングまたはヤーン等のストランド状の繊維複
合体を用いるものである。
第2図において、第1図と共通する設備については、同
一符号を付して説明を省略する。
第2図において、14はロービング状の繊維複合体13を内
層管3の周囲管軸方向に供給する巻出装置で、その上に
は、繊維複合体13を巻きつけた複数のボビン状の巻出機
14a,14a・・・が取り付けられていて、繊維複合体13
を、金型から押出される内層管3上に供給する。15は巻
出装置14のすぐ次に設置され、繊維複合体13を加熱する
ための鼓形の加熱ロール、16は繊維複合体13を内層管3
の周囲に円周方向に巻回する巻回装置で、その上には、
同じく繊維複合体13を巻きつけた複数のボビン状の巻出
機16a,16a・・・が取りつけられていて、図示されてい
ない駆動装置によって内層管3の周囲を回転し、各巻出
機16a,16a・・・から繊維複合体13を巻き出して、内層
管3の外周に巻回するようになされている。
上記第2図の装置を用いて本発明の繊維強化合成樹脂管
を製造する方法について説明する。
第1図の場合と同様にして押出成形した内層管3の周囲
管軸方向に、巻出装置14から巻き出したロービング状の
繊維複合体13を供給し、続いて鼓形の加熱ロール15を通
して繊維複合体13と内層管3と外面とを加熱融着させ
る。次に巻回装置16から繊維複合体13を巻き出して、管
軸方向に補強された内層管3上に、円周方向に繊維複合
体13を巻回し、熱風式加熱装置6によって該繊維複合体
13を加熱溶融させて、管状体17を得る。更に、第1図の
場合と同様にして管状体17の外周に発泡性熱可塑性樹脂
の外層を形成し、繊維強化合成樹脂管18を得る。
巻回した繊維複合体を内層管に融着する方法としては、
金型より押出された直後の高温の内層管に、繊維複合体
を速やかに巻回して融着させてもよいし、あるいは、一
旦内層管を冷却し、その外面および繊維複合体を同時あ
るいは別個に、樹脂が溶融する程度に熱風、赤外線ヒー
ター等で加熱した後に、繊維複合体を内層管の周囲に巻
回、融着させてもよい。内層管の加熱に当たっては、そ
の外面のみが溶融し、管肉内部までは溶融しないよう
に、短時間に急速に行うことが好ましい。
また、前記第1図は、繊維複合体4による円周方向の繊
維強化熱可塑性樹脂層が2層と、更にその上に発泡性熱
可塑性樹脂の外層が1層の例、第2図は、繊維複合体14
による管軸方向の繊維強化熱可塑性樹脂層が1層、円周
方向の繊維強化熱可塑性樹脂層が1層、更にその上に発
泡性樹脂の外層が1層の例を示したが、各層の数は特に
これらに限定されることはなく、用途、要求される強度
等に応じて適宜決定することができる。
上記の繊維強化合成樹脂管の製造方法においては、別ラ
インでフィラメント間に樹脂を含浸させ、ボビン状の巻
出機に巻き取った繊維複合体を用いて繊維強化合成樹脂
管を製造する方法について述べたが、また更に、繊維複
合体を形成しながら内層管の周囲に連続的に巻回もしく
は巻出し、融着させて補強層を形成する製造方法であっ
てもよい。
〔作用〕
熱可塑性樹脂製内層管の外周に繊維複合体を捲回する等
の方法で繊維強化熱可塑性樹脂層を設けてなり、該繊維
強化熱可塑性樹脂層の熱可塑性樹脂が内層管の熱可塑性
樹脂に融着してなるので、内層管と繊維強化熱可塑性樹
脂層との結合が強固となり、その管状体の外周に押出被
覆された発泡性熱可塑性樹脂は、次いで外径サイジング
金型を通過する際に、その外径が該発泡性熱可塑性樹脂
が完全には発泡しきらない途中の外径寸法に規制されて
サイジングされつつ、且つ繊維強化熱可塑性樹脂層の凹
陥部等の欠陥部に充満し発泡し、冷却固化され、繊維強
化熱可塑性樹脂層に融着され外層が形成される。
〔実施例〕
本発明の実施例を、図面を参照しながら説明する。(第
1図参照) 押出機1で、熱安定剤、滑剤等を配合したポリ塩化ビニ
ル樹脂(熱変形温度72℃)を溶融混練し、温度約180℃
の金型2によって内径25mm、肉厚約2mmの内層管3を押
出成形する。成形された内層管3はその外表面温度が下
がらないように熱風式加熱装置6で加熱しながら、巻回
装置5により第1層目の繊維複合体4をヘリカル状に巻
回、融着させ、次いで同様にして、第2層目の繊維複合
体4を、第1層目と逆方向にヘリカル状に巻回、融着さ
せて、管状体11とした。
用いた繊維複合体4は、厚さ約0.5mm、巾約20mmのテー
プ状で、ガラス繊維のロービングを開繊した後、繊維間
に酢酸ビニル−ポリ塩化ビニル共重合体(酢酸ビニル含
有率10%、熱変形温度64℃)をよく含浸させて成形した
ものである。なお、繊維複合体4中のガラス繊維量は30
容量%であった。
続いて上記管状体11(外径約31mm)を、外層被覆用のク
ロスヘッド金型8に導き、押出機7によって、市販の発
泡性ポリ塩化ビニル樹脂(信越化学工業(株)製 RF−
103S 設定発泡倍率:約2倍)を、押出機のバレル温度
150〜175℃、クロスヘッド金型8の温度約175℃の条件
で押出し、繊維強化熱可塑性樹脂層の外面に、非発泡状
態で1mmの厚さに押出被覆した。被覆された発泡性ポリ
塩化ビニル樹脂は、クロスヘッド金型8を出た所で発泡
を開始し、完全に発泡させた結果、最小外径が約35mmの
繊維強化合成樹脂管が得られた。この繊維強化合成樹脂
管は外径を規制せずに自然に発泡させたので、その外径
は不同で、外層面には繊維強化熱可塑性樹脂層の凹凸が
現れた。
次に、内径が34mmより僅かに大きい円筒状サイジング孔
を有する水冷式サイジング金型が前記クロスヘッド金型
8の出口がら約200mmの位置に来るように冷却装置9を
設置して、該水冷式サイジング金型中を上記発泡性ポリ
塩化ビニル樹脂被覆した管状体を通過させ、冷却水槽で
完全に冷却して、外径34mmの繊維強化合成樹脂管12を得
た。
以上のようにして得られた繊維強化合成樹脂管は、繊維
強化熱可塑性樹脂層の凹凸が外層面に現れず、寸法精度
が優れ、且つ内層管と繊維強化熱可塑性樹脂層、と外層
とが互いに強固に融着されたものであった。
〔発明の効果〕
本発明の繊維強化合成樹脂管の製造方法は、熱可塑性樹
脂製内層管の外周に繊維強化熱可塑性樹脂層を設けてな
り、該繊維強化熱可塑性樹脂層の熱可塑性樹脂が前記内
層管の熱可塑性樹脂に融着してなるので、内層管と繊維
強化熱可塑性樹脂層との結合が強固となり、高い強度の
繊維強化合成樹脂管が得られ、又、繊維強化熱可塑性樹
脂層の外周に発泡性熱可塑性樹脂を押出被覆し、該発泡
性熱可塑性樹脂が自然発泡して得られる管外径未満の外
径に冷却サイジングして、該繊維強化熱可塑性樹脂層に
融着された外層を形成するので、高い剥離強度を有し、
繊維強化熱可塑性樹脂層の凹凸が隠蔽され、平滑な表面
で且つ高い外径精度の繊維強化合成樹脂管が得られる
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の繊維強化合成樹脂管の製造装置の一例
を示す概略説明図、第2図は本発明の繊維強化合成樹脂
管の製造装置の他の例を示す概略説明図である。 1,7……押出機、2……金型、 3……内層管、4,13……繊維複合体、 5,16……巻回装置、6……熱風式加熱装置、 8……クロスヘッド金型、9……冷却装置、 10……引取機、11,17……管状体、 12,18……繊維強化合成樹脂管、 14……巻出装置、15……加熱ロール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 27:06 105:04 105:08 B29L 9:00 23:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂製内層管の外周に繊維強化熱
    可塑性樹脂層を設けてなり、該繊維強化熱可塑性樹脂層
    の熱可塑性樹脂が前記内層管の熱可塑性樹脂に融着して
    なる管状体を、連続的に一方向に移送しつつ、該繊維強
    化熱可塑性樹脂層の外周に発泡性熱可塑性樹脂層を押出
    被覆し、次いで該発泡性熱可塑性樹脂の発泡途中におい
    て、該発泡性熱可塑性樹脂が完全に発泡した場合に得ら
    れる管外径未満の外径寸法に冷却サイジングして、該繊
    維強化熱可塑性樹脂層に融着された外層を形成すること
    を特徴とする繊維強化合成樹脂管の製造方法。
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