JPH0795659A - 自動車用総合制御ユニット - Google Patents

自動車用総合制御ユニット

Info

Publication number
JPH0795659A
JPH0795659A JP5239824A JP23982493A JPH0795659A JP H0795659 A JPH0795659 A JP H0795659A JP 5239824 A JP5239824 A JP 5239824A JP 23982493 A JP23982493 A JP 23982493A JP H0795659 A JPH0795659 A JP H0795659A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unit
input
output
communication
control unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5239824A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichiro Kurata
謙一郎 倉田
Toshimichi Minowa
利通 箕輪
Junichi Ishii
潤市 石井
Shigeki Morinaga
茂樹 森永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP5239824A priority Critical patent/JPH0795659A/ja
Publication of JPH0795659A publication Critical patent/JPH0795659A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Small-Scale Networks (AREA)
  • Selective Calling Equipment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 多様化する自動車制御システムへの対応を柔
軟かつ容易に行うことができ、しかも、制御装置の部品
点数の増大を抑制して全体を安価に構成することができ
るとともに、各部を合理的に配置できる自動車用総合制
御ユニットを提供すること。 【構成】 制御内容に基づいて演算を行う演算ユニット
1と、複数の入出力信号の処理を実行する入出力ユニッ
ト3と、前記2つのユニット1、3を結合するインター
フェイス手段2とから構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用総合制御ユニ
ットに係り、特に、複数のシステムを複数の形態で構
成、または再構成するのに好適な自動車用総合制御ユニ
ットに関する。
【0002】
【従来の技術】自動車制御にマイコンが使用されるよう
になってからエンジン制御、A/T制御、サスペンショ
ン制御など数多くのシステムが電子化され、各システム
毎に飛躍的な進歩を遂げてきた。近年、より付加価値の
高い自動車を得るために、いっそう高度な制御や自己診
断機能の充実などが求められるようになってきており、
その手段の一つとして、異なったシステム間において自
由にデータ通信が行えるようなシステムが現れている。
【0003】従来この種のシステムは、例えば、特開昭
61−195453号公報記載のように、以前は独立し
て機能していた各システムを、LAN等の通信手段を用
いて結合することによってシステム間のデータ通信を可
能にしていた。また、例えば特開平3−283843号
公報にみられるように、多重伝送路にコントローラーの
ための通信ノードと、センサー、アクチュエーターのた
めの通信ノードをそれぞれ独立して設け、各々を接続す
る構成でデータの自由な送受信を可能としていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術のうち、
前者のように、既存の独立した各システムを通信手段に
よって結合する構成とした場合には、各ユニットへの入
出力はそのシステムに必要なセンサー、アクチュエータ
ーから行われる。そのため、センサー、アクチュエータ
ーの設置位置が車内の各所に分散しているような場合に
は、前記ユニットとセンサー、アクチュエーターとの配
線によるワイヤー・ハーネスの肥大化が避けられないと
いう問題点があった。
【0005】また、この様な手法においては、一つのシ
ステムを、基本的に一つのユニットで構成する必要があ
る。従って、複数システムの構成、再構成を容易に行う
ためには、多システムに共通使用可能なユニットをあら
ゆるシステムが構築できるよう、余裕を持って設計する
必要があり、小さなシステムにおいて大きな無駄が生じ
ることは避けられないという問題点もあった。
【0006】一方、後者のように、それぞれに通信手段
を備えた、センサー、アクチュエーターと演算ユニット
とを通信手段で結合する構成とした場合には、前記ユニ
ットやセンサー、アクチュエーター等を用いて、柔軟に
システムを構成することが可能である。しかし、全ての
未加工データを通信手段を通して送信する必要があるの
で通信手段にかかる負担が大きく、しかも、超高速度の
通信手段が必要なうえに、万一、通信手段が故障した場
合にはシステムが全面的にダウンしてしまう可能性が高
いという問題点があった。のみならず、各センサー、ア
クチュエーターの信号を、全て通信手段を介して伝送さ
せるため、全てのセンサー、アクチュエーターにそれぞ
れ送信手段、信号処理手段を設ける必要があり、システ
ムの構成部品点数を著しく増大させてしまうといった欠
点を有していた。
【0007】本発明の目的は、多様化する自動車制御シ
ステムへの対応を柔軟かつ容易に行うことができ、しか
も、制御装置の部品点数の増大を抑制して全体を安価に
構成することができるとともに、各部を合理的に配置で
きる、自動車用総合制御ユニットを提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成すべく、
本発明に係わる自動車用総合制御ユニットは、基本的に
は、自動車制御システムを複数の入出力信号を処理する
ことのできる入出力処理手段と、該入出力処理手段で処
理された信号を用いて各種自動車制御の演算を行うため
の演算ユニットと、これら二つのユニットを結合するた
めのインターフェイス手段とから構成したことを特徴と
している。
【0009】そして、より具体的な例として、前記入出
力処理手段を、複数の入力信号の処理を実行する入力ユ
ニットと、複数の出力信号の処理を実行する出力ユニッ
トとに分けたものや、前記インターフェイス手段として
多重通信手段を用いたものが挙げられる。
【0010】
【作用】このように構成された本発明によれば、入出力
処理手段と演算手段を独立して設けたことから、多様な
システムにおける入出力信号処理、演算処理をそれぞれ
1つまたは複数個の入出力処理手段、演算手段を用いて
効率よく実現することができる。また、インターフェイ
ス手段を入出力処理手段、演算手段とは独立して設けた
ことから、構成するシステムに適したインターフェイス
手段を用いることが可能で、このことから共通のユニッ
トを用いて多様なシステムを効率よく実現できる。
【0011】さらに、標準化された入出力処理手段を、
複数の入出力処理を処理できるような構造としたことか
ら、多数の入出力処理を要するシステムを構成する場合
に、部品点数を過大に増加させること無く、物理配置的
に近い信号をまとめて入力または出力することが可能と
なり、効率よくワイヤー・ハーネスの削減が可能とな
る。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1は本発明に係わる第1実施例である。図
1において、本発明による自動車用総合制御ユニット
は、複数の入出力信号を処理することのできる入出力処
理手段である入出力ユニット3と、この入出力ユニット
3で処理された信号を用いて自動車制御の演算を行うた
めの演算手段である演算ユニット1と、これら二つのユ
ニット1、3を結合するインターフェース手段2とから
なる。演算ユニット1は演算手段4を備えるとともに、
制御内容に基づいて入出力ユニット3からの入力値を用
いて出力値を計算する。入出力ユニット3は、入出力信
号を処理するための演算手段5と、センサー6からの入
力信号を取り込み前記演算ユニットに出力する手段(図
示せず)とを備えるとともに、演算ユニット1から出力
された制御値に基づいてアクチュエーター7を駆動する
手段(図示せず)を備える。前記2つのユニットはイン
ターフェイス手段2で結合されており、互いに信号の授
受ができるような構造となっている。
【0013】図2は本発明に係わる第2実施例であり、
インターフェイスにLAN等の多重通信を用いた場合の
システム構成図の一例を示したもので、演算ユニット2
01と入出力ユニット202が通信手段203を介して
接続されている。図3は、図2の演算ユニット、入出力
ユニット、および通信手段を用いたユニット間インター
フェイスによるシステムの一構成例を示したものであ
る。図3において、演算ユニット301はユニット管理
や各種の演算を行うためのCPU306を、入出力ユニ
ット302はユニット管理やデータ処理を行うためのC
PU307をそれぞれ有し、ユニット間でのデータの送
受信の際には、これらのCPU306、307がアドレ
スバスおよびデータバス310、310を介して当該通
信コネクター308、308に出力するようになってい
る。各通信コネクター308、308は通信回路30
9、309を有し、この通信回路309、309は通信
に関する処理および当該ユニットの診断機能を備えてお
り、各CPU306、307からの送信データおよび各
ユニット301、302の診断結果を、通信線303を
通じて他方のユニットに送るほか、通信線303に流れ
てくる各種の情報を当該ユニットのCPUに送る働きを
する。このように、本図示例においては、ユニット30
1、302の外部にある通信コネクタ308、308に
通信回路309、309を設けるとともに、CPU30
6、307との間をアドレスバス及びデータバス310
で連結することにより、通信コネクタ308、308よ
り先の自由度を高めることができる。
【0014】本発明と従来技術との構成上の対比を行う
ために、図4に従来の自動車制御システムの実際の一構
成例を示す。図4には、エンジン制御、A/T制御、ア
クティブサスペンション制御、トラクションコントロー
ル制御(TCS)に関するコントロールユニット、一部
のセンサーおよびアクチュエーター等の各制御システム
が配置されるとともに、その配線が前記各制御システム
毎に行われている様子が示されている。なお、図4にお
いて、各センサーから各コントロールユニットへの入力
信号線405を一点鎖線で、各コントロールユニットか
ら各アクチュエーターへの出力信号406を点線で示し
てあり、特に複数の信号線が束ねて配線された箇所につ
いては太線で示した。
【0015】図5は、図3に示した演算ユニット、入出
力ユニット、および通信を用いたインターフェイスによ
り構成された本発明の第2実施例を、図4で示した制御
システムに適用することにより、具体的に実現したもの
である。なお、図5においては、通信および電源線50
0を実線で、センサーからコントロールユニットへの入
力信号線514は一点鎖線で、コントロールユニットか
らアクチュエーターへの出力信号線515を点線で示し
てある。
【0016】図5において、車内全体には通信および電
源線500が設けられ、これに各制御用の演算ユニット
501,502,503,504、および物理的配置に
おいて近い位置にあるセンサーおよびアクチュエーター
との接続が可能となるよう各所に配置された入出力ユニ
ット(図中ではIO/Uと表記)507,508,50
9,510,511,512が接続されている。図5か
らもわかるように、入出力ユニット507〜512に
は、これらが配された位置の近傍にセンサー、アクチュ
エーターが適当な数だけ接続されており、このため、セ
ンサー、アクチュエーターからユニットへの配線は図4
の従来技術の構成における配線に比べて短く、かつ整序
された合理的な配置となっている。なお、図5に示した
演算ユニット501〜504に関して、本図示例の構成
においては制御システム毎にそれぞれユニットを設ける
必要はなく、また、演算量とユニットの持つ演算能力や
環境条件等を考慮して、その数、および配置位置を自由
に決めることが可能である。さらに、入出力ユニット5
07〜512についても、図示された形に限定されるこ
となく、入力信号または出力信号の数や種類に応じてそ
の数および配置位置を自由に決めてよいことは勿論であ
る。
【0017】また、図5に示した実施例では、ユニット
間のインターフェイスとして多重通信を利用したものを
使用しており、かつ通信線には電源線500が併設され
ている。この電源線500から、各演算ユニット501
〜504や入出力ユニット507〜512、並びに、車
内に設けられた電装品等が電力の供給を受けられるよう
な構成となっており、図示例のものでは、この電源線5
00はエンジンルームに設けられた電源制御ユニット5
05またはフェイルセーフユニット(FS/U)506
を介してバッテリー513に接続されている。電源制御
ユニット505は、長時間の駐車時に各ユニットへの電
源供給を停止してバッテリー上がりを防ぐなど、電源線
への電力の供給を制御する機能を有している。また、フ
ェイルセーフユニット506は、電源制御ユニット50
5の故障時に各所への電源供給が停止するのを防ぐ目的
で電源制御ユニット505の代替機能を有しており、ま
た通信線等を通して車内のユニット等の故障状態を把握
し、故障発生時にはドライバーへの警告を行い、必要な
情報を記録するための機能が設けられている。
【0018】図6は本発明の第3実施例を示すものであ
り、図2で示した入出力ユニットの機能を、複数のセン
サー信号604を入力・処理することのできる入力ユニ
ット602と、制御値に基づいて複数アクチュエーター
605を駆動することができる出力ユニット603の二
つのユニットに分けてシステムを構成したものである。
入力ユニット602及び出力ユニット603は、演算ユ
ニット601と共に多重通信手段606を介して接続さ
れている。本図示例の構成によれば、アクチュエーター
605駆動のための回路と入力信号処理の回路とを同一
のユニット内に設ける必要がなくなるため、ノイズ対策
が容易となる。
【0019】本発明の第3実施例に、図2で示した入出
力ユニットを構成要素として組み合わせ、例えば演算ユ
ニットと入出力ユニットと入力ユニット、演算ユニット
と入出力ユニットと出力ユニットの3種類のユニットを
用いて制御システムを構成する方法や、演算ユニットと
入出力ユニットと入力ユニットと出力ユニットの4種の
ユニットを用いてシステムを構成する方法のほか、前記
の様々なシステム構成に、さらに従来技術であるスマー
トセンサー(演算機能を備え、データを、その後の演算
での使用に適した形に変換して出力する機能を備えたセ
ンサー)やスマートアクチュエーター(演算機能を備
え、与えられた制御値に基づいた動作が可能なアクチュ
エーター)を組み合わせる方法など多くの実現方法が考
えられる。
【0020】図7は、図6で示した演算ユニット、入力
ユニット、出力ユニット、および通信手段を用いたユニ
ット間インターフェイスによるシステムの一構成例であ
る本発明の第3実施例を具体的に示したものである。図
7において、演算ユニット703は、ユニット管理や各
種の演算を行うためのCPU707を、入力ユニット7
04はユニット管理やデータ処理を行うためのCPU7
08を、出力ユニット705はユニット管理やデータ出
力処理を行うためのCPU709をそれぞれ備えるとと
もに、ユニット間でのデータの送受信の際には、これら
のCPU707、708、709がアドレスバスおよび
データバス710、710、710を介して当該通信コ
ネクター702、702、702に出力するようになっ
ている。各通信コネクター702、702、702は通
信回路706、706、706を備え、この通信回路7
06、706、706は通信に関する処理および当該ユ
ニットの診断機能を備えており、各CPU707、70
8、709からの送信データおよびユニットの診断結果
を、通信線701を通じて他のユニットに送るほか、通
信線701に流れてくる各種の情報を当該ユニットのC
PUに送る働きをする。
【0021】このほか、特に図示しなかったが、図3や
図7に示したユニットインターフェイス手段を用いて、
前述のように演算ユニット、入出力ユニット、入力ユニ
ット、出力ユニット等を自由に組み合わせ、システムを
構成することが考えられる。さらに、図3や図7に示し
たように、通信回路をユニットの外に設け、バスを介し
てユニット間の入出力を行うような構成とした場合、C
PU間のデータの送受信が可能であるような、前記通信
を用いたものとは異った、例えば後述する図9や図10
に示すようなユニット間インターフェイスを用いてユニ
ットを接続し、システムを構成することが可能である。
このことにより、規模、形態とも多様化し、自動車によ
って大きく異なってしまう制御システムの構成を、共通
のいくつかのユニットを用いて効率よく実現することが
可能となり、また、自動車制御用部品点数の削減につな
がる。
【0022】図8は、本発明の第2実施例を、図4で示
した制御システムに適用することにより、具体的に実現
した自動車用制御システムの配置図の一例である。図8
において、車内全体には通信線および電源線800が設
けられ、これに各制御用の演算ユニット801,80
2,803,804、物理的配置において近い位置にあ
るセンサー、アクチュエーターとの接続が可能となるよ
う各所に配置された入力ユニット(図中ではS/Uと表
記)809,810,811、出力ユニット(図中では
D/Uと表記)807,808が接続されている。前記
のように、入力ユニット809〜811、出力ユニット
807、808には配置位置的に近いセンサー、アクチ
ュエーターが適当な数だけ接続されている。そのため、
センサーおよびアクチュエーターから各ユニットへの配
線は、図4に示した従来技術の構成における配線に比べ
て短く、しかも整序された合理的配置となっている。な
お、図8に示した演算ユニット801〜804に関し
て、本システムにおいては制御システムの構成にこだわ
ることなく、演算量とユニットの持つ演算能力や環境条
件等を考慮して、その数、および配置位置を自由に決め
てよい。また、入力ユニットや出力ユニットについても
示された形にこだわることなく入力信号や出力信号の数
や種類に応じてその数および配置位置を自由に決めてよ
いことは勿論である。
【0023】また、図8において、ユニット間インター
フェイスには、図5の場合と同様に、多重通信が用いら
れており、その通信線800には電源線が併設されてい
る。各演算ユニット801〜804、入力ユニット80
9〜811、出力ユニット807、808、並びに車内
に設けられた電装品等は、電源線800から電力の供給
を受けることが可能であるが、本図示例では、この電源
線800はエンジンムールに設けられた電源制御ユニッ
ト805またはフェイルセーフユニット(FS/U)8
06を介してバッテリー813に接続されている。ま
た、電源制御ユニット805、およびフェイルセーフユ
ニット806については、図5の説明において述べた電
源制御ユニット505、およびフェイルセーフユニット
506と同様の作用を有するものであり、ここでは重複
する説明は省略する。
【0024】なお、前述した図5や図8で示した実施例
において、度々自動車制御システムに関する考察がなさ
れていたが、本発明において取り扱う信号は、自動車で
使用されるすべての信号であって、制御信号のほかに搭
乗者によって操作されるスイッチ等からの信号、車外か
ら取り込んだ信号、外因により変化する環境からの信号
など様々なものが含まれるものである。
【0025】図9は、図2で示した本発明の第2実施例
のシステム構成における演算ユニット及び入出力ユニッ
トと同一構成のものを用いるとともに、異種のインター
フェイスを用いて構成した第4実施例のシステム構成の
一例を示したものである。図9において、演算ユニット
901と入出力ユニット902は、図2で用いたものと
は異なったインターフェイス903によって結合されて
おり、このインターフェイス903内に設けられたデュ
アルポートRAM(図中にはDPRAMと表記)905
にはそれぞれのユニット内部のアドレスバス及びデータ
バス907,908が接続されている。本図示例の構成
においては、各ユニット901、902間でのデータの
送受信はこのDPRAM905を通して行われる。この
ような構成により、従来の入出力を備えたユニットと同
等な機能を備えるとともに全体を安価に構成することが
でき、また、小型のチップにより高速演算可能なシステ
ムが得られる。
【0026】図10は、図6で示した本発明の第3実施
例のシステム構成における演算ユニット、入力ユニッ
ト、及び出力ユニットと同一構成のものを用いるととも
に、異種のインターフェイスを用いて構成した第5実施
例のシステム構成の一例を示したものである。図10に
おいて、演算ユニット1001と、入力ユニット100
2、並びに出力ユニット1003とは、図9で示したも
のと同様なインターフェイス1004によって結合され
ており、インターフェイス1004内に設けられたデュ
アルポートRAM(図中にはDPRAMと表記)100
5には各ユニット内部のアドレスバス及びデータバス1
008,1009が接続されている。本構成において、
ユニット間でのデータの送受信はこのDPRAMを通し
て行われる。
【0027】図10に示した実施例では、入力ユニット
1002、出力ユニット1003とDPRAM1005
の接続を共通のバス1009で行ったが、この場合には
DPRAM1005のアドレス領域をそれぞれのユニッ
トに振り分けて使用されている。あるいは、特に図示し
なかったが、インターフェイス1005に、それぞれ入
力ユニット1002、出力ユニット1003のバスに接
続された2つのDPRAMを設け、演算ユニット100
1のバスを前記2つのDPRAMに接続してデータのや
りとりを行うように構成することも可能である。
【0028】次に、多種多様な制御システムに広範に適
用可能である共通化ユニットの具体例について説明す
る。前記共通化ユニットは、異なった複数のインターフ
ェイスによって相互に結合されることが可能なもので、
例えば、演算ユニット、入出力ユニット、入力ユニッ
ト、出力ユニットについて、以下の図11〜14により
詳述する。
【0029】図11は演算ユニットの構成図の一例であ
る。図11において、制御内容や、システムの各状態を
示すデータテーブル等を記憶するためのROM1103
及びフラッシュメモリ1105、当該ユニットに入力さ
れた信号の記憶や演算の補助等に用いるRAM110
4、記憶された制御内容に基づいて実際に演算を行うC
PU1106、CPU1106の異常を監視するウォッ
チドッグタイマー1107が設けられており、これらは
データバス及びアドレスバス1109によって接続され
ている。ここで、ROM1103とフラッシュメモリ1
105については、少なくともどちらか一方のみを設け
ても充分な機能を果たすことができる。両方を設けた場
合には、例えば、あらゆるシステムにおいて共通に使用
できる内容についてはROM1103に、接続機器のデ
ータテーブルのようにシステムにより変化する内容につ
いてはフラッシュメモリ1105に書き込むようにする
ことも可能である。また、CPU1106の異常動作を
監視するウォッチドッグタイマー1107はCPU11
06の異常を検出すると通信回路1102に信号を出す
ようになっており、通信回路1102は通信線1110
を通して他のユニットに当該演算ユニットの異常を知ら
せるようになっている。
【0030】さらに、演算ユニット内にはCPU110
6を用いてフラッシュメモリ1105の消去、書換を行
うための電源を供給するDC−DCコンバーター110
8が設けられており、その電源はユニットへの電源供給
と共に前記通信線1110に併設された電源線からの通
信コネクタ1101を通して供給される。但し、前記フ
ラッシュメモリ1105のない場合にはDC−DCコン
バーター1108は不要となる。
【0031】図12は任意の入出力信号の処理が可能な
入出力ユニットの構成図の一例である。本図示例による
入出力ユニットは、基本的には、後述する図13及び1
4で示される入力ユニット及び出力ユニットのものと、
同一の構成もしくは同一の機能を有する構成部品を用い
て構成されている。図12において、入出力ユニットに
は、ROM1203、RAM1204、フラッシュメモ
リ1205、CPU1206、ウォッチドッグタイマー
1207、A/D変換器1215、D/A変換器121
6、フリーランタイマー1217、シリアルコミュニケ
ーションインターフェイス1218、I/Oインターフ
ェイス1219、1219、1219、1219が設け
られ、これらはデータバス及びアドレスバス1220を
介して互いに接続されている。
【0032】ROM1203及びフラッシュメモリ12
05には、入出力ユニットに接続されたセンサー122
1やアクチュエーター1222に関する情報や、各入出
力信号の処理に関するデータ、入出力割当ポート、及び
それらを実際に処理するための手順等が記憶されている
が、必要に応じてROM1203およびフラッシュメモ
リ1205の両方、あるいは少なくとも何れか一方によ
る構成としても良い。また、フラッシュメモリ1205
の消去、書換に用いるためのDC−DCコンバーター1
223やユニットへの電源供給方式、CPUの異常を監
視するウォッチドッグタイマー1207については、前
述した演算ユニットの場合と同様である。RAM120
4はデータ処理時に補助的に用いるなど様々な用途に用
いることが出来るが、不要であればなくても良い。
【0033】CPU1206は、入出力信号に対して、
後述する入力ユニット及び出力ユニットにおける両方の
CPUによる処理が可能な機能を備えるとともに、必要
な処理を行う。A/D変換器1215は後述する図13
の入力ユニットに用いられるA/D変換器と同様の機能
を、また、D/A変換器1216は後述する図14の出
力ユニットに用いられるD/A変換器と同様の機能を有
する。
【0034】また、フリーランタイマー1217及びシ
リアルコミュニケーションインターフェイス1218
は、後述する図13及び図14の図示例で用いられる、
フリーランタイマー及びシリアルコミュニケーションイ
ンターフェイスによる入力処理と出力処理の両機能を併
有するとともに、アドレスバスおよびデータバス122
5を介してI/Oインターフェイス1219、121
9、…に接続されている。
【0035】さらに、I/Oインターフェイス121
9、1219、…は、入力および出力のポートとして、
後述する図13及び14の入力ユニット及び出力ユニッ
トに用いられるおけるI/Oインターフェイスの両方の
機能を持っており、後段には入力線、およびパワー回路
1226、1226、1226、故障検出回路122
7、1227、1227が後述する図13及び14の図
示例と同様に接続されている。
【0036】図13は入力ユニットの構成図の一例であ
る。図13において、入力ユニットには、ROM130
3、RAM1304、フラッシュメモリ1305、CP
U1306、ウォッチドッグタイマー1307、A/D
変換器1315、フリーランタイマー1317、シリコ
ンコミュニケーションインターフェイス1318、I/
Oインターフェイス1319、1319、1319が設
けられ、これらはデータバス及びアドレスバス1325
を介して互いに接続されている。
【0037】ROM1303及びフラッシュメモリ13
05には、入力ユニットに接続されたセンサー132
1、1321、1321に関する情報や各入力信号の処
理に関するデータ、及びそれらを実際に処理するための
手順等が記憶されており、CPU1306はこれらに基
づいて必要な処理を行い、インターフェイスを介して演
算ユニットにデータを送信できるようになっている。た
だし、ROM1303及びフラッシュメモリ1305に
ついては、どちらか一方を用いても良いし、両方を設け
て使い分けても良い。またフラッシュメモリ1305の
消去、書換に用いるためのDC−DCコンバーター13
23やユニットへの電源供給方式、CPU1306の異
常を監視するウォッチドッグタイマー1307について
は、前述した演算ユニットの場合と同様である。
【0038】RAM1323はデータ処理時に補助的に
用いるなど様々な用途に用いることが出来るが、不要で
あればなくても良い。A/D変換器1315はアナログ
入力信号を、フリーランタイマー1317はPWM入力
信号を、シリアルコミュニケーションインターフェイス
1318はシリアル入力信号をそれぞれデジタル信号に
変換し、バス1325を介してCPU1306に送る。
図中には、一般に自動車用として必要十分な精度を持つ
ものとされる16ビットのフリーランタイマー1317
を示したが、システムの内容をよく考慮して10ビッド
のものや20ビットのものなど必要なものを使用するこ
とができる。
【0039】また、I/Oインターフェイス1319、
1319、1319には、A/D変換器1315、フリ
ーランタイマー1317、シリアルコミュニケーション
インターフェイス1318及びバス1325のぞれぞれ
が接続され、内部の切り替え回路(図示せず)により各
種センサー1321の信号の入力ポートまたはバスの入
力ポートとして使い分けることが出来る様な構成となっ
ている。従って、本図示例の入力ユニットによれば、様
々なシステムにおいて任意に選ばれ、接続されたセンサ
ー信号を入力し、演算ユニットに送ることが可能であ
る。
【0040】図14は出力ユニットの構成図の一例であ
る。本図示例の出力ユニットには、ROM1403、R
AM1404、フラッシュメモリ1405、CPU14
06、ウォッチドッグタイマー1407、D/A変換器
1416、フリーランタイマー1417、シリアルコミ
ュニケーションインターフェイス1418、I/Oイン
ターフェイス1419、1419、1419が設けら
れ、これらはデータバス及びアドレスバス1425を介
して互いに接続されている。ここで、ROM1403及
びフラッシュメモリ1405には当ユニットに接続され
たアクチュエーター1422、1422、1422に関
する情報や各出力信号の処理に関するデータ、出力割当
ポート、及びそれらを実際に処理するための手順等が記
憶されているが、前述した入力ユニットの場合と同様、
必要に応じてROM1403およびフラッシュメモリ1
405の両方またはどちらか一方による構成としても良
い。またフラッシュメモリ1405の消去、書換に用い
るためのDC−DCコンバーター1423やユニットへ
の電源供給方式、CPU1406の異常を監視するウォ
ッチドッグタイマー1407については前記演算ユニッ
トの場合と同様である。
【0041】RAM1404はデータ処理時に補助的に
用いるなど様々な用途に用いることが出来るが、不要で
あればなくても良い。CPU1406は、インターフェ
イスを介して図1の演算ユニット1から送られてきたデ
ータに対して、ROM1403やフラッシュメモリ14
05に記憶された手順に基づいて処理を行い、その結果
をD/A変換器1416、フリーランタイマー141
7、またはシリアルコミュニケーションインターフェイ
ス1418に出力する。
【0042】D/A変換器1416、フリーランタイマ
ー1417、シリアルコミュニケーションインターフェ
イス1418では、CPU1406からのデータをそれ
ぞれアナログ信号、PWM信号、シリアル信号に変換
し、I/Oインターフェイス1419、…に出力する。
但し図中には、自動車用として一般的に必要十分な精度
を持つ16ビットのフリーランタイマーを示したが、シ
ステムの内容をよく考慮して10ビットのものや20ビ
ットのものなど必要なものを使用することができる。
【0043】I/Oインターフェイス1419、…に
は、D/A変換器1416、フリーランタイマー141
7、シリアルコミュニケーションインターフェイス14
18及びバス1425のそれぞれが接続され、内部の切
り替え回路(マルチプレクサ等)により各種アクチュエ
ーター1422、…への信号の出力ポートまたはバスの
出力ポートとして使い分けることが出来る様な構成とな
っている。従って、当ユニットによれば、様々なシステ
ムにおいて任意に選ばれ、接続されたアクチュエーター
1422、…へ信号を出力し、駆動できるような構造に
なっている。
【0044】I/Oインターフェイス1419、…の出
力ポートにはそれぞれ任意のアクチュエーター142
2、…が接続されているため、アクチュエーターによっ
ては駆動に大きな電力を必要とするものもある。このた
めI/Oインターフェイス1422、…の出力端には増
幅用のパワー回路1426、1426、1426を設け
ることができるようになっている。さらに、アクチュエ
ーター1422、…の故障対策として駆動部の最後段に
アクチュエーターの故障検出回路1427、1427、
…を設けることが可能な構成になっている。この故障検
出回路1427、…の出力端子は当該ユニットのCPU
1406に接続されており、アクチュエーター等の故障
が検出された場合には、必要な処理ができるようになっ
ている。
【0045】図15は入出力切り替え手段を有したI/
Oインターフェイスの構成図の一例を示したものであ
る。図15において、A/D変換器1501、D/A変
換器1502の出力端子、及びフリーランタイマー15
03、シリアルコミュニケーションインターフェイス1
504、アドレスバス及びデータバス1505の入出力
端子のうち、それぞれ2つずつが例として示されてい
る。また、4つの入出力ポート1506、1506…の
端子のうちそれぞれ2つずつの端子が例として示されて
いる。図15からもわかるように、これらの端子はスイ
ッチ1507、…を通して互いに任意に接続することが
可能な構成になっており、切り替え手段はCPUからの
指示に応じて端子間の接続を行う。この切り替え手段に
は例えばマクチプレクサのような回路を用いればよい。
【0046】また、図に示したように、各切り替え手段
にはユニット内のデータバス及びアドレスバス1505
が接続されており、切り替えに関する指令はこのバス1
505を通してユニットのCPUから与えられる。この
方式によれば、同一の入出力ポートに接続された機器に
対して、入力、出力をソフトウェアーによって切り替え
て使用することも可能である。
【0047】図16は前述した図12及び14における
アクチュエーターの故障検出回路の構成図の一例であ
る。図16において、負荷1600の駆動電流は、ユニ
ット内に取り込まれた電源線1610から、駆動回路の
抵抗R0 1601およびスイッチング素子1602を経
て、負荷1600を通り、アース側に流れる。スイッチ
ング素子1602はユニット内のCPU1603から出
された制御信号1604によってON,OFFされる。
【0048】ここで、実際の検出法について説明する。
駆動電流の電流路上において、前記スイッチング素子1
602と前記負荷1600の間に電流測定抵抗R1 16
05を設けると、負荷電流の電流値に比例してR1 16
05の両端には電位差が発生する。本検出器では、この
電位差をオペアンプ1607を用いて対0電位の値V 3
として増幅し、これを比較電位発生部1608から発生
された上限電圧V5 、下限基準電圧V6 と共に比較器1
609に入力する。比較器1609ではV6 ≦V3 かつ
3 ≦V5 の正常条件が成立しているか否かをCPU1
603に出力し、CPU1603は制御信号1604が
ONでかつ正常条件が成立しないときには異常と判断
し、処理を行う。
【0049】次に、オペアンプ1607、比較電位発生
部1608の詳細について説明する。図16において、
電流測定抵抗R1 1605の負荷側端電圧をV1 、電源
側端電圧をV2 、オペアンプの入力側抵抗、出力側抵抗
を図のようにそれぞれR1 ,R2 とするとオペアンプ1
607からの出力電圧V5 はアース端からの電位として と表すことができる。また、図16の比較電位発生部1
608において、抵抗R 5 ,R6 は可変抵抗で、それぞ
れ固定抵抗R3 ,R4 と直接に接続されている。電位V
5 はアースに対する電源の電位をR5 /(R3 +R5
倍したものに、電位V6 はアースに対する電源の電位を
6 /R4 +R6 )倍したものになっている。
【0050】ユニット内にこの種の検出回路を持つこと
で、断線あるいは短絡のようなアクチュエーターの異常
を検出することができ、システムに付加される自己診断
機能の一部として利用し、整備、修理の一助となると共
にアクチュエーターの故障をいち早くドライバーに伝え
ることによって安全性をよりいっそう高めることができ
る。
【0051】次に、本発明の実施例に供される多重通信
手段について説明する。LANなどの多重通信手段を用
いて多種多様の情報を一括して伝える場合には、一部の
高速な信号においてその伝達の時間的遅れが問題となる
ため、リアルタイム性が高く、かつフェイルセーフ性の
高い通信技術がその実効性を高めるためには必要不可欠
なものといえる。
【0052】図17は多重通信の概略を示す構成図の一
例である。本図示例においては、優先割り込みを実現す
るための通信制御線A′1701を備えた優先度付き分
散制御LAN (通信線A1702)と分散制御LAN
(通信線B1703)の二重系の通信システムとなっ
ている。この優先度付き分散制御LAN1702は、デ
ータを後述の優先レベルに応じて優先的に送信できるよ
うな仕組みになっており、高速のデータは少ない待ち時
間で送信される。また、通信線A1702で使用中であ
っても通信線B1703より別のデータを送信すること
が可能であるので、極めて待ちの少ないデータ通信が期
待できる。さらに二重系のLANであることから、どち
らか一方のLANが断線等により通信不能になった場合
でも、もう一方のLANを使用すれば必要最低限の通信
を確保することができるため、本システムは非常にフェ
イルセーフ性の高い通信システムである。
【0053】図17において、通信インターフェイス1
704には、通信制御線A′1701及び通信線A17
02の接続された通信回路A1705と、通信線B17
03の接続された通信回路B1706の2つの通信回路
が設けられ、これらは主にユニット1706内のアドレ
スバス及びデータバス1707に接続されている。ユニ
ット1706においてデータの送信要求が生じると、ユ
ニット1706内のCPU1708は通信線A、または
Bを利用して送信を行うが、その手順は以下に述べる図
18及び図19に示す通りである。
【0054】図18はデータの送信優先処理手順を表す
フローチャート、また、図19は前記通信システムの、
通信線における信号の流れの一実施例を示した説明図で
ある。図18において、あるユニットXにおいて任意の
データのLの送信要求が発生したとする(1801)。
ここで、データLには優先レベルと呼ばれる通信線Aの
使用優先度が与えられており、これらは例えばユニット
内のフラッシュメモリーに記憶されている。この優先レ
ベルは、例えばパワーウィンドーの操作スイッチのよう
に比較的時間に余裕のあるデータについては低く、例え
ばエンジンの回転数信号のようにリアルタイムな情報が
必要となるような高速のデータについては高い優先レベ
ルを持つように設定されており、数段階のレベルが設定
されている。データの送信にあたっては、この優先レベ
ルに基づいてふるい分けが行われ、送信経路はその時の
通信線の使用状態及び優先レベルに応じて決定される。
なお優先レベルのデータ長については可変長、固定長の
両方が考えられるが、固定長にした場合にはデータの送
信終了が容易に検出できるので、本通信システムにおい
ては後述の処理開始信号、通信線強制解放信号と共に優
先レベルを固定長とする。
【0055】まず、データの優先レベルが低いもの、す
なわち低速のデータについては通信線Aの混雑を避ける
ために予めふるい落とされ(1802)、通信線Bより
送信される(1809)。ただし、このとき通信線Bが
使用中であった場合にはBが空くまで待つものとする
(1812)。次に、それ以上の優先レベルのデータに
ついては、通信線Aが空きであれば(1803)通信線
Aから送信することにする。このときの手順は図19に
示したように、まずユニットXが通信制御線A′から処
理開始信号1901を送信する。これは、他のユニット
に対して通信制御線A′への送信を禁止する意味を持っ
ており、他のユニットはこの後に続いて送信される優先
レベル信号1902を解読し、ユニットXによるデータ
Lの送信が終了するまでその値を記憶している。優先レ
ベルの送信が終了した時点で、通信制御線A′への送信
禁止は解除される。続いて、ユニットXは通信線Aより
実際のデータLを送信し、データLの末尾には送信終了
信号が付加される(1807、1903、1906)。
他のユニットはこの送信終了信号を解読すると、通信線
Aの空きを知り、優先レベルをクリアーし、次の通信に
備える。
【0056】図18の通信線Aの空き判定1803にお
いて、通信線Aが他のデータ通信に使用され、空いてい
ない場合には、通信線Bの空き判定1808に入る。こ
こで通信線Bが空きであればデータLは通信線Bを通し
て送信される(1809)。通信線Bの空き判定180
8において、通信線Bが使用中である場合には、再び通
信線Aについて検討が行われる。すなわち、通信線Aに
使用して現在送信されているデータ、これを仮にMとす
る、の優先レベルに対して送信待ちをしているデータL
の優先レベルが低いか、同レベルか、または高いかの判
定が行われ(1805)、データLの優先レベルが低い
かまたは同レベルの場合にはデータMの送信が終了する
までデータLの通信線Aからの送信は行わず、通信線A
の空き、通信線Bの空きを繰り返し調べ、どちらかの通
信線は空きが出るまで待って、空いた通信線より送信を
行う。これに対し、データLの優先レベルが高い場合に
は、ユニットXは通信制御線A′より図19にも示した
通信線Aの強制解放信号1904を送信し(181
1)、続けて図19にも示された優先レベル信号190
5を送信する(1805)。その後の処理は通信線Aを
用いた場合の通常の送信法と同様である。ここで、送信
を中断されたデータMは送信待ちデータとして新たに初
期処理1801からスタートするものとする。ただし、
ユニットの通信処理能力が十分に大きければ通信待ちデ
ータの為の特有の処理を行ってもよい。
【0057】また、優先割り込みの判定法には様々な方
法があり、例えばデータMの優先レベルの値に対してデ
ータLの優先レベルの値が複数大きいことを基準とする
方法、値が1以上大きいことを基準とする方法等優先レ
ベルの決め方に応じて様々な基準の決め方が存在する。
なお、ユニットにおいて実際にこれらの通信処理を行う
のは、前記の通信回路Aまたは通信回路Bであってもよ
いし、その一部の処理をユニット内のCPUが行っても
よいし、または外部にその処理を行うための回路を設け
てもよい。
【0058】以上の説明から明かなように、本発明によ
れば、演算の為のユニットと複数の入出力の処理を行う
ユニットを分けて設け、それらをインターフェイスによ
って接続する構成としたために、信号の入出力処理を任
意のユニットで行うことができるので、物理的配置位置
の近いユニットに信号を取り込むことが可能となり、た
とえシステムが複雑になった場合でも、信号の入出力の
為のワイヤー・ハーネスが肥大することが無く、システ
ムの変更などに柔軟に、しかも容易に対応することがで
きる。
【0059】また、入出力ユニットに複数の入出力信号
を処理する機能を設けたために、信号処理手段やインタ
ーフェイスの利用率を高くすることができ、入出力信号
が増大した場合でもシステム全体の構成部品点数を極端
に増大すること無く、システムを構成できる。さらに、
入出力のためのユニットを、任意の入出力信号を取り扱
えるような構成としたので、複数のシステムを、共通の
ユニットを利用して構成することができ、多様な自動車
制御システムを共通部品を用いて容易に構成できる。
【0060】そのうえ、多重通信などのユニット間のイ
ンターフェイスをユニットと独立して設けたために、共
通のユニットを、多様なインターフェイスによって接続
することが可能となり、規模の異なるシステムを共通の
ユニットを用いて容易に実現できる。
【0061】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明によれば、多様化する自動車制御システムへの対応を
柔軟かつ容易に行うことができ、しかも、制御装置の部
品点数の増大を抑制して全体を安価に構成することがで
きるとともに、各部を合理的に配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による演算、入出力分離型ユニットを用
いたシステム構成の一実施例を示す構成図。
【図2】本発明による演算、入出力分離型ユニット、多
重通信を用いたインターフェイスによるシステム構成の
一実施例を示す構成図。
【図3】本発明による演算、入出力分離型ユニット、イ
ンターフェイスによるシステム構成の一実施例を示す構
成図。
【図4】従来システムにおける信号線の一例を示した配
線図。
【図5】本発明によるシステムを用いた場合の信号線、
および電源線の一例を示した配線図。
【図6】本発明による演算、入力、出力分離型ユニッ
ト、多重通信を用いたインターフェイスによるシステム
構成の一実施例を示す構成図。
【図7】本発明による演算、入力、出力分離型ユニッ
ト、インターフェイスによるシステム構成の一実施例を
示す構成図。
【図8】本発明によるシステムを用いた場合の信号線、
および電源線の一例を示した配線図。
【図9】本発明による演算、入出力分離型ユニット、D
PRAMを用いたインターフェイスによるシステム構成
の一実施例を示す構成図。
【図10】本発明による演算、入力、出力分離型ユニッ
ト、DPRAMを用いたインターフェイスによるシステ
ム構成の一実施例を示す構成図。
【図11】本発明による複数種のインターフェイスによ
って接続され、システムを構成することが可能な演算ユ
ニットの一実施例を示す構成図。
【図12】本発明による複数種のインターフェイスによ
って接続され、システムを構成することが可能な入出力
ユニットの一実施例を示す構成図。
【図13】本発明による複数種のインターフェイスによ
って接続され、システムを構成することが可能な入力ユ
ニットの一実施例を示す構成図。
【図14】本発明による複数種のインターフェイスによ
って接続され、システムを構成することが可能な出力ユ
ニットの一実施例を示す構成図。
【図15】本発明による出力処理が可能なユニットにお
ける、入出力の切り替え手段を有してI/Oインターフ
ェイス部の一実施例を示す構成図。
【図16】故障検出回路の一実施例を示す回路図。
【図17】本発明によるデータの優先処理機能を具備す
る二重系通信を用いたユニット間インターフェイスの一
実施例を示す構成図。
【図18】図17のデータの送信優先処理手順を表すフ
ローチャート。
【図19】図17の通信システムの通信線における信号
の流れの一実施例を示した説明図。
【符号の説明】
1 演算ユニット 2 インターフェース手段 3 入出力ユニット 4 演算手段 5 演算手段 6 センサ 7 アクチュエータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04L 12/40 (72)発明者 森永 茂樹 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御内容に基づいて演算を行う演算手段
    と、複数の入出力信号の処理を実行する入出力処理手段
    と、前記演算手段と前記入出力処理手段とを結合するイ
    ンターフェイス手段とから構成されたことを特徴とする
    自動車用総合制御ユニット。
  2. 【請求項2】 前記入出力処理手段を、複数の入力信号
    の処理を実行する入力ユニットと、複数の出力信号の処
    理を実行する出力ユニットとに分割したことを特徴とす
    る請求項1記載の自動車用総合制御ユニット。
  3. 【請求項3】 前記インターフェイス手段として多重通
    信手段を用いたことを特徴とする請求項1記載の自動車
    用総合制御ユニット。
  4. 【請求項4】 前記インターフェイス手段はデュアルポ
    ートRAMを備えるとともに、前記インターフェイス手
    段と前記演算手段間、並びに前記インターフェース手段
    と前記入出力ユニット間の接続手段として、データバス
    またはアドレスバスのうち少なくとも一方を用いたこと
    を特徴とする請求項1記載の自動車用総合制御ユニッ
    ト。
  5. 【請求項5】 前記演算手段及び前記入出力処理手段は
    それぞれ通信回路とCPUとを備えたものであって、前
    記各手段における前記通信回路と前記CPUとはそれぞ
    れ分離して設けられるとともに、前記通信回路と前記C
    PU間はそれぞれデータバスまたはアドレスバスのうち
    少なくとも一方を用いて接続されたことを特徴とする請
    求項1記載の自動車用総合制御ユニット。
  6. 【請求項6】 前記演算手段、前記入力ユニット、及
    び、前記出力ユニットはそれぞれ通信回路とCPUとを
    備えたものであって、前記各手段及びユニットにおける
    前記通信回路と前記CPUとはそれぞれ分離して設けら
    れるとともに、前記通信回路と前記CPU間はそれぞれ
    データバスまたはアドレスバスのうち少なくとも一方を
    用いて接続されたことを特徴とする請求項2記載の自動
    車用総合制御ユニット。
  7. 【請求項7】 前記入出力処理手段または前記入力ユニ
    ット、前記出力ユニットの一つに対して、複数個の車内
    電装機器を物理的に近く配置するとともに、前記各手段
    またはユニット間に通信手段を設けたことを特徴とする
    請求項1または2記載の自動車用総合制御ユニット。
  8. 【請求項8】 前記多重通信手段に用いられる通信線
    に、前記演算手段への電源の供給が可能な電源線を併設
    するとともに、車内の電装機器はこれと物理的近傍に配
    置された制御ユニットにより駆動されるように配された
    ことを特徴とする請求項3記載の自動車用総合制御ユニ
    ット。
  9. 【請求項9】 複数の制御ユニット間において送信する
    データに優先順位を設けるとともに、複数のデータの伝
    送要求が同時に生じた場合には前記優先順位に基づいて
    データを送信する手段を備えたことを特徴とする自動車
    用総合制御ユニット。
JP5239824A 1993-09-27 1993-09-27 自動車用総合制御ユニット Pending JPH0795659A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5239824A JPH0795659A (ja) 1993-09-27 1993-09-27 自動車用総合制御ユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5239824A JPH0795659A (ja) 1993-09-27 1993-09-27 自動車用総合制御ユニット

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000369119A Division JP3631133B2 (ja) 2000-12-04 2000-12-04 自動車用電装品の制御システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0795659A true JPH0795659A (ja) 1995-04-07

Family

ID=17050399

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5239824A Pending JPH0795659A (ja) 1993-09-27 1993-09-27 自動車用総合制御ユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0795659A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5890078A (en) * 1995-11-30 1999-03-30 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Synthetic control system for automobile
US6640254B1 (en) 1999-08-06 2003-10-28 Yazaki Corporation Network control device enabling communication between first and second networks utilizing mode switching for downloading a communication program to the second network
JP2005512354A (ja) * 1998-11-18 2005-04-28 カバナフ、デイビッド 車両用データ伝送制御システム
US6925446B2 (en) * 2000-03-31 2005-08-02 International Business Machines Corporation Purchase price, auction server, product retailing method, product purchasing method, program storage device, and program transmission apparatus therefor
JP2005526473A (ja) * 2002-05-16 2005-09-02 ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド 電気的負荷管理センタ
JP2007062481A (ja) * 2005-08-30 2007-03-15 Denso Corp 車載用電子機器の接続システム
JP2010018168A (ja) * 2008-07-10 2010-01-28 Toyota Motor Corp 車両用異常解析システム、車両用異常解析方法、及び車両用故障解析装置
JP2010115951A (ja) * 2008-11-11 2010-05-27 Denso Corp データ中継装置、及びデータ処理システム
JP2010247791A (ja) * 2009-04-20 2010-11-04 Autonetworks Technologies Ltd 入出力装置及び制御システム
US7865420B1 (en) 2001-01-22 2011-01-04 Voyager Technologies, Inc. Real time electronic commerce telecommunication system and method
JP2014034373A (ja) * 2012-08-10 2014-02-24 Mazda Motor Corp 車両制御システム

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5890078A (en) * 1995-11-30 1999-03-30 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Synthetic control system for automobile
JP2005512354A (ja) * 1998-11-18 2005-04-28 カバナフ、デイビッド 車両用データ伝送制御システム
US6640254B1 (en) 1999-08-06 2003-10-28 Yazaki Corporation Network control device enabling communication between first and second networks utilizing mode switching for downloading a communication program to the second network
US6925446B2 (en) * 2000-03-31 2005-08-02 International Business Machines Corporation Purchase price, auction server, product retailing method, product purchasing method, program storage device, and program transmission apparatus therefor
US7865420B1 (en) 2001-01-22 2011-01-04 Voyager Technologies, Inc. Real time electronic commerce telecommunication system and method
JP2005526473A (ja) * 2002-05-16 2005-09-02 ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド 電気的負荷管理センタ
JP2007062481A (ja) * 2005-08-30 2007-03-15 Denso Corp 車載用電子機器の接続システム
JP2010018168A (ja) * 2008-07-10 2010-01-28 Toyota Motor Corp 車両用異常解析システム、車両用異常解析方法、及び車両用故障解析装置
JP2010115951A (ja) * 2008-11-11 2010-05-27 Denso Corp データ中継装置、及びデータ処理システム
JP2010247791A (ja) * 2009-04-20 2010-11-04 Autonetworks Technologies Ltd 入出力装置及び制御システム
JP2014034373A (ja) * 2012-08-10 2014-02-24 Mazda Motor Corp 車両制御システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH03283842A (ja) 車両用多重伝送装置
JPH0795659A (ja) 自動車用総合制御ユニット
JPH10161735A (ja) 重装備の分散制御システム
CN112660158B (zh) 辅助驾驶控制***
JP2016060413A (ja) 車両用電子制御装置及び制御方法
JPH0449181A (ja) エレベータの群管理制御装置
US9376071B2 (en) Vehicle data setting system and output setting method thereof
JP4594737B2 (ja) 組込み型処理システム
JP3631133B2 (ja) 自動車用電装品の制御システム
JP3729740B2 (ja) 自動車用総合制御ユニット及び自動車
CN117284258A (zh) 一种完全epb冗余的制动控制***及制动控制方法
CN113859150B (zh) 整车控制***
JP5463836B2 (ja) 処理システム
JP3022156B2 (ja) 駐車場管制システム装置
JP3187253B2 (ja) エレベータの制御装置
JP2798923B2 (ja) エレベーター制御システム
JP2619506B2 (ja) エレベータの信号伝送装置
JP7471756B2 (ja) 車両システム
JPH02190538A (ja) 建設機械の制御装置
JPH0690509A (ja) 運転指令伝送装置
CN117360411A (zh) 一种用于智能车线控底盘的集成式控制***及方法
JPS59128180A (ja) エレベ−タ制御装置
JPH03283843A (ja) 車両用多重伝送装置
JP2023036371A (ja) 車両用制御システム、および回路装置
JP2007050809A (ja) 電子制御ユニットのバックアップシステム