JPH0786404B2 - 角度変位検出装置 - Google Patents

角度変位検出装置

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JPH0786404B2
JPH0786404B2 JP62228250A JP22825087A JPH0786404B2 JP H0786404 B2 JPH0786404 B2 JP H0786404B2 JP 62228250 A JP62228250 A JP 62228250A JP 22825087 A JP22825087 A JP 22825087A JP H0786404 B2 JPH0786404 B2 JP H0786404B2
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roller
angular displacement
angle
wheels
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幸夫 樋口
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は車両に装着されている車輪の傾斜度等を検査す
る車輪検査装置及び車輪検査装置に使用するのに好適な
種々の装置に関するものであって、更に詳細には、車輪
の両側をローラでクランプして車輪の傾斜度等の検査を
行うローラクランプ型車輪検査装置及びそれに適用する
のに好適な種々の装置に関するものである。
従来技術 従来、自動車等の車両に装着されている車輪の取り付け
状態を検査する検査装置が使用されている。自動車等の
車両に取付けられる車輪には、種々の条件が設定されて
おり、特にその走行特性に関連して、トー角度、キャン
バー角度、キャスタ等の所謂傾斜度が設定されている。
これらの傾斜度は車両が製造された後に市場に出荷する
前に車両検査の一貫として検査する場合もあれば、車輪
の交換等車両を修理する場合に検査する場合もある。車
両が良好な走行性能を持つ為には、この様な車輪の傾斜
度等が正確に設定されることが重要である。
ところで、従来技術として、車輪を回転状態に維持した
ままで車輪のトー角度及び/又はキャンバー角度を測定
するものとして特開昭51−83301号及び特開昭54−49701
号に開示されている技術がある。然し乍ら、これらの従
来技術においては、車輪は一対のローラ上に支持されて
回転されるが、その車輪の側面は支持されることがない
か又は外側の片面のみに接触ローラを転動接触させて測
定するものであって、車輪の左右を挟持してクランプす
るものではないから、正確な測定を行うことは困難であ
る。更に、車輪をフローティングテーブル上に支持して
左右から車輪を挟持してクランプする技術として本願出
願人と同一の出願人の先に出願した特願昭58−1092235
号、特願昭59−9502号、特開昭61−41913号があるが、
これらの出願におい提案されている技術においては、ス
ライダーを使用して車輪の両側をクランプするものであ
って、ローラによって車輪を両側からクランプするもの
ではない。
目 的 本発明は、以上の点に鑑みなされたものであって、上述
した如き従来技術の欠点を解消し、高精度で車輪の特性
を測定及び検査することを可能とし、特に車輪の種類や
状態に影響されること無く、又比較的簡単な構成を有す
る車輪検査装置及びそれに適用するのに好適な種々の装
置を提供することを目的とする。
構 成 本発明の車輪検査装置は、種々の特徴又は構成を有して
おり、夫々の特徴又は構成が夫々別の発明を構成するこ
とが可能なものであって、又それらの幾つかが結合され
て更に別の発明を構成することも可能なものである。本
発明の第1の特徴によれば、平坦な載置面を有するフロ
ーティングテーブルが設けられており、該フローティン
グテーブル上に検査すべき車輪を載置させることが可能
である。フローティングテーブル上に載置させた車輪の
両側を適数のローラでクランプし、その際に車輪がクラ
ンプされた状態で、予め定めてある基準線に対しての車
輪の相対的な傾斜角度を検出する。好適実施例において
は、車輪の夫々の側面を少なくとも2個のローラを転動
接触させて車輪をクランプ状態とさせる。この場合に、
フローティングテーブルは、好適には大略水平方向に自
由に移動自在であり且つ水平面内において自由に回転自
在に設けられている。
本発明の第2の特徴に拠れば、車輪を両側から接触子で
クランプするクランプ装置が提供され、この場合に車輪
の両側に配置される接触子を左右非対称的に配設させ
る。好適には、車輪の両側に夫々一対の接触子を設け、
それらを車輪の両側面に左右から押圧させてクランプす
る場合に、左右の接触子が左右非対称的に車輪に接触す
べく配設する。1例としては、車輪の回転方向において
異なった角度位置に左右の接触子を配設させる。好適実
施例においては、車輪の一方の側面に接触される一対の
接触子に対して車輪の他方の側面に接触される一対の接
触子を車輪の回転方向に対してずらした位置において接
触させる構成とする。この様にすることにより、車輪を
一層安定的にクランプすることが可能となる。特に、接
触子は好適には車輪のリム部分ではなくタイヤ部分に接
触させるので、この様に車輪の回転方向に関してずらし
て左右の接触子を車輪の左右の側面に接触させることに
よって、車輪を極めて安定的にクランプすることが可能
となる。
尚、車輪の左右側面を複数個の接触子で非対称的にクラ
ンプする場合に、接触子は好適にはローラを使用する。
この場合に、ローラが車輪の回転方向に沿って回転すべ
く車輪の側面と転動接触可能に配設する。尚、接触子と
しては、ローラの他に所定の軸方向に沿って摺動自在な
スライダー等を使用することも可能である。更に、この
場合に、車輪を平坦な載置面を有するフローティングテ
ーブル上に載置させることも可能であり、一方複数個、
典型的には一対の回転可能な水平支持ローラ上に載置さ
せることも可能である。後者の構成とする場合には、車
輪は支持ローラ上に載置されるので、車輪を回転可能な
状態でクランプすることが可能である。但し、この場合
には、接触子としてはやはりローラを使用することが必
要となる。又、ローラで車輪の両側をクランプした状態
で車輪を回転させることが可能であるから、車輪の傾斜
度のみならず、車輪の左右への振れ量等の動的特性も検
査することが可能となる。尚、この場合に、支持ローラ
内にモータを内蔵させて、支持ローラを駆動回転させ、
その上に支持される車輪を回転することも可能であり、
一方外部に設けたモータ等をカップリングを介して支持
ローラへ着脱自在に連結されて支持ローラを駆動回転さ
せその上に支持される車輪を回転させることも可能であ
り、更に支持ローラを自由に回転自在に設けておき、車
両のエンジンによって車輪を自走させることによって支
持ローラ上に支持される車輪を回転させることも可能で
ある。
本発明の更に別の特徴に拠れば、キャンバー角度検出装
置が提供される。即ち、車輪の一方の側面の上部に接触
可能な少なくとも1個の上部接触子と、前記側面の下部
に接触可能な少なくとも1個の下部接触子と、前記上部
接触子及び下部接触子を装着したアームと、前記アーム
を回動自在に支持しており前記上部接触子及び下部接触
子を前記側面に対して近離移動させることの可能な支持
手段と、前記アームの所定の基準線からの角度変位を検
出する角度検出手段と、を有する角度検出装置が提供さ
れる。この場合に、好適実施形態においては、検出され
るべき角度はキャンバー角度である。従って、アームは
略鉛直方向、即ち車輪の側面に沿って平行に、水平面に
対して略垂直方向に延材している。従って、上部及び下
部の接触子が車輪の側面、好適には外側の側面上に押圧
して接触された場合に、アームが鉛直軸となす角度が車
輪のキャンバー角度である。
この様な構成を有するキャンバー角度検出装置におい
て、車輪の側面に接触される接触子は、好適にはローラ
を使用する。この場合に、各ローラは車輪の側面に転動
接触して回転する様に配設する。又、上部接触子は1個
のローラから構成し、この上部ローラをアームの先端に
回転自在に取り付け車輪の側面に転動接触可能な構成と
すると良い。又、下部接触子は、2個のローラから構成
し、これらの2個の下部ローラを車輪の側面の回転方向
に沿って互いに所定角度離隔して配置させる構成とする
と良い。この様な構成とした場合には、1個の上部ロー
ラと2個の下部ローラとによって車輪の側面に3点で接
触することとなる。更に、アームを回動自在に支持する
支持手段の回動軸を上部ローラと下部ローラとの間に所
定の位置関係で位置させる構成とする。好適には、上部
ローラと車輪側面との接触点と回動軸との間の垂直距離
が下部ローラと車輪側面との接触点と回動軸との間の垂
直距離の約3倍程度の割合で配置させることが望まし
い。この様な構成とすることにより、上部ローラ及び下
部ローラの3個のローラは、これらのローラを車輪側面
に向かって近接移動させるだけで、これら3個のローラ
は車輪側面に自動的に接触される。更に、下部ローラは
車輪を両側からクランプして車輪のトー角度を検出する
トー検出ローラと兼用させることも可能である。更に、
接触子としてローラを使用する場合には、車輪を回転状
態でキャンバー角度の測定を行うことが可能であり、従
って、車輪を平坦な載置面を有するフローティングテー
ブルで支持する代わりに、複数個の支持ローラ上に支持
させることも可能である。
本発明の更に別の特徴に拠れば、構成及び配列の自由度
が高く設計を容易にすると共に回転軸の角度変位を正確
に検出することの可能な角度変位検出装置が提供され
る。即ち、この発明における角度変位検出装置は、フレ
ームに回転自在に支承されている回転軸の角度変位を検
出するものであって、その回転軸に固着して第1歯車が
設けられている。フレーム上には回動自在にブラケット
が取付けられており、そのブラケット上にはロータリエ
ンコーダ等の角度検出器が固着されている。角度検出器
の回転軸には第2歯車が固着されている。更に、ブラケ
ットは所定の方向に回動すべく弾性部材によって弾発的
な回動習性が付与されており、従って第1歯車と第2歯
車とは常時弾発的に噛み合い状態を維持している。好適
実施例においては、ブラケットとフレームとの間にスプ
リングを張設させてブラケットに所望の回動習性を与え
る構成とする。この様な構成とすることによって、角度
変位検出装置の設計の自由度が飛躍的に向上され、しか
も歯車を使用することによるバックラッシュの影響を受
けることが無いので常に正確な角度変位の検出を行うこ
とが可能である。好適には、この角度変位検出装置によ
って、車輪のトー角度及びキャンバー角度等の傾斜度を
測定する。
勿論、当業者にとって自明のことであるが、本角度変位
検出装置は、本発明の実施例として示したローラクラン
プ型の車輪検査装置のみならず、車輪の片面にのみ当接
されるタイプの車輪検査装置に対しても適用可能である
ことは当然である。
実施例 以下、添付の図面を参考に、本発明の具体的実施の態様
に付いて詳細に説明する。
第1図乃至第3図は、本発明の1実施例に基づいて構成
した4輪車用の車輪検査システム1の全体的構成を示し
ている。図示した車輪検査システム1は、大略矩形形状
をした枠体乃至はフレーム2を有しており、そのフレー
ム2の上に本発明の1実施例に基づいて構成された車輪
検査装置10(10fr,10fl,10br,10bl)が左右前後に4ヵ
所に配置されている。従って、検査すべき自動車等の4
輪車両が一対の傾斜台3,3によって本検査システム1内
に乗り上げられ、所定の位置に位置されると、夫々の車
輪Wが対応する車輪検査装置10内に位置される。尚、説
明の便宜上、第1図において、フレーム2の左端を前
端、又右端を後端と呼ぶこととする。
フレーム2の左側の前端部部分の左右には、夫々一対の
ガイドレール2aが配設されている。これらのガイドレー
ル2a上を移動自在に基台4が設けられており、従って基
台4はフレーム2の長手軸方向、即ち前後方向にガイド
レール2aに沿って所定距離範囲内において移動自在であ
る。基台4は、フレーム2の前端に取付けられているハ
ンドル4aと動作上連結されており、このハンドル4aを時
計方向又は反時計方向に回転させることによって基台4
がフレーム2と相対的にその前端又は後端へ向かって移
動する。基台4には一対の車輪検査装置10fr及び10flが
設けられており、更にこれらの車輪検査装置10frと10fl
とを左右方向の位置決めに関して作動連結する前部イコ
ライザー5が設けられている。従って、基台4をフレー
ム2と相対的にその前後方向に移動させることによっ
て、前部の一対の車輪検査装置10fr及び10flを、フレー
ム2上に装着されている後部の一対の車輪検査装置10br
及び10blと相対的な位置関係を調節することが可能であ
る。従って、前部と後部の車輪検査装置間の距離Lを所
望の値に調節し、検査すべき車両のホイールベース間距
離に合せることが可能である。基台4は不図示のロック
手段によってクレーム2にロックさせることが可能であ
る。
イコライザー5は、前部において左右の中心位置を決定
する前部中心回転軸5aと、その中心回転軸5a周りに回転
自在に設けられている回転アーム5bと、その回転アーム
5bの各端部に回動自在に連結されている連結レバー5cr
及び5clとを有している。夫々の連結レバー5cr及び5cl
は、夫々対応する左右の車輪検査装置10fr及び10fl内に
設けられている後述するベースプレートに固着されてい
るL字形アーム11aに回動自在に連結されている。同様
に、フレーム2上に装着されている一対の後部車輪検査
装置10br及び10blは、同様にフレーム2上に装着されて
いる後部イコライザー6によって左右方向の位置制御に
おいて作動連結されている。後部イコライザー6も、後
部において左右の中心位置を決定する後部中心回転軸6a
と、その中心回転軸6aの周りに回転自在に設けられてい
る回転アーム6bと、その回転アーム6bの各端部に回動自
在に連結されている連結レバー6cr及び6clとを有してい
る。そして、夫々の連結レバー6cr及び6clは、夫々対応
する左右の車輪検査装置10br及び10bl内に設けられてい
る後述するベースプレートに固着されているL字形アー
ム11aに回動自在に連結されている。従って、前部イコ
ライザー5の中心軸5aと後部イコライザー60の中心軸6a
とを結ぶ直線は、本検査システム1の前後方向乃至は長
手方向の中心線であってシステム1の基準線Gを規定し
ている。基台4はこの基準線Gに沿って前後方向に移動
されるので、基台4をガイドレール2aに沿って移動させ
ても、この基準線Gは不変のままである。
第1図に示した如く、各車輪検査装置10は、内側ローラ
組立体16と外側ローラ組立体17とを有しており、これら
の組立体16及び17は互いに所定の直線経路に沿って近離
自在であり所定の中心軸周りに回転自在に設けられてい
る。図示例においては、内側ローラ組立体16には一対の
トー角度検出ローラ20ti,20tiが設けられており、一方
外側ローラ組立体17には一対のトー角度検出ローラ20t
o,20to及びキャンバー角度検出ローラ20cが設けられて
いる。組立体16及び17は近離自在に設けられているの
で、内側トー角度検出ローラ20tiと外側トー角度検出ロ
ーラ20toとは近離自在であり、従ってローラ組立体16及
び17とを近接させることによって内側ローラ20ti及び外
側ローラtoが車輪Wの両側に接触して車輪Wをクランプ
する。従って、車輪Wがこの様に両側からクランプされ
た状態で基準線Gとの角度を検出することによって車輪
Wのトー角度を検出することが可能である。更に、外側
ローラ組立体17にはキャンバー角度検出ローラ20cが設
けられており、外側トー角度検出ローラ20toが車輪Wの
外側側面に接触される場合に、このキャンバー角度検出
ローラ20cも車輪Wの外側側面に接触され、車輪Wのキ
ャンバー角度を検出することを可能とする。
尚、左右の内側及び外側トー検出ローラ20ti及び20toが
車輪Wの両側の側面に押圧されると、車輪Wの中心が車
輪検査装置10の中心軸である幾何学的中心位置と整合さ
れる。更に、左右の車輪検査装置10fr及び10fl又は10br
及び10blは夫々の幾何学的中心がイコライザー5又は6
の中心点5a及び6aから左右対称の位置となる様に確保さ
れているから、左右の車輪検査装置10の夫々の中心位置
に整合された左右の車輪Wはシステム1の基準線Gに対
して左右対称の位置に位置される。
更に、第1図に示したシステム1において、各車輪検査
装置10にはフローティングテーブル32が設けられてお
り、フローティングテーブル32にはその上部に平坦な載
置面が形成されており、対応する車輪Wがこのフローテ
ィングテーブル32の載置面上に載置される。尚、後に詳
述する如く、このフローティングテーブル32は所定の範
囲内において略水平方向に自由に移動自在であり、且つ
水平面内において自由に回転自在である様に保持されて
いる。従って、フローティングテーブル32上に載置され
ている車輪Wに対して両側から内側及び外側ローラ20ti
及び20toでクランプした場合に車輪Wはフローティング
テーブル32と共に前後左右及び水平回転方向に自由に移
動して車輪Wの位置決めを行うことを可能としている。
第1図乃至第3図に示した車輪検査システム1に使用さ
れている車輪検査装置10の詳細な構成を第4図乃至第6
図に示してある。第4図乃至第6図に示した如く、車輪
検査装置10は、大略、内側ローラ組立体16と、外側ロー
ラ組立体17と、これらの組立体16及び17を作動連結する
連結機構と、フローティングテーブル32とを有してい
る。図示例の車輪検査装置10においては、内側ローラ組
立体16は、バランスプレート14の長手軸方向に摺動自在
に設けられている内側摺動体16aと、この内側摺動体16a
の端部に立設されている内側支柱16bと、この内側支柱1
6bの頂部に固着されている内側ローラ保持体16cとを有
している。
この内側ローラ保持体16cはトー角度検出用の一対の内
側ローラ20ti,20tiを自由に回転自在に保持している。
尚、第4図から明らかな如く、これらの一対の内側ロー
ラ20ti,20tiは車輪Wの内側側面の下部、好適にはタイ
ヤ内側側面の下部、に転動接触すべく配設されており、
これらのローラ20ti,20tiの回転軸は所定の角度θ
画定しており、又、好適実施例においては、その交点は
大略車輪Wの回転中心に合致すべく設定されている。第
4図に示した如く、ローラ20tiは、ローラ保持体16cに
固定された回転シャフト22に一対の軸受22,22を介して
自由に回転自在に保持されている。一方、外側ローラ組
立体17は、これもバランスプレート14の長手軸方向に摺
動自在に保持されている外側摺動体17aと、この外側摺
動体17aの外側の端部に立設されている外側支柱17bと、
その外側支柱17bの頂部に固着した水平ブラケット17c
と、この水平ブラケット17cに固着した一対の傾斜ブラ
ケット37,37とを有しており、トー角度検出用の一対の
外側ローラ20to,20toが夫々のローラ保持体37aを介して
夫々の傾斜ブラケット37に装着されている。尚、外側ロ
ーラ組立体17の水平ブラケット17cから上側の構成は第
7図乃至第9図に示されている。
外側ローラ20to,20toは、内側ローラ20ti,20tiとは左右
方向、即ちシステム1の基準線Gに垂直な方向に互いに
離隔して配設されており、これらの外側ローラ20to,20t
oは車輪Wの外側の側面の下部、好適にはタイヤ外側側
面の下部、に転動接触すべく配設されている。又、これ
らの外側ローラ20to,20toも夫々の回転軸が所定の角度
θで交わる如くに傾斜して配設されており、好適実施
例においては、その回転軸の交点は、大略、車輪Wの回
転軸と一致、即ち内側ローラ20ti,20tiの回転軸の交点
と一致すべく配設されている。ここで注意すべきことで
あるが、図示例の場合には、内側ローラ20ti,20tiの回
転軸の交差角度θと外側ローラ20to,20toの回転軸の
交差角度θとが異なっている、特に図示例の場合にお
いてはθ<θに設定されている。この様に内側ロー
ラ20tiと外側ローラ20toとを車輪Wに関して左右非対称
的に配設させることによって車輪Wを安定的にクランプ
することが可能であることが判明した。特に、これらの
ローラ20ti及び20toは、車輪Wのタイヤを両側からクラ
ンプすべく配設されているので、この様にタイヤの両側
をクランプするローラ20ti及び20toを互いにずらして配
設しタイヤに押圧させることによって車輪Wのクランプ
状態を安定化させることが可能となる。尚、図示例の場
合においては、内側ローラ20tiの回転軸の交差角度θ
の方が外側ローラ20toの回転軸の交差角度θよりも小
さく設定されているが、この反対にθの方をθよりも
大きく設定しても良い。更に、図示例の場合には、内側
も外側も夫々一対のローラを設けているが、ローラの数
は内側も外側も任意の数に設定することが可能である。
但し、いずれの場合においても、車輪Wの内側と外側に
おいて互いにずらした位置にローラを配設することが望
ましい。但し、図示例の如く、内側ローラ20tiも外側ロ
ーラ20toも夫々複数個配設する場合には、車輪Wの回転
軸の前後方向において対応する夫々のローラを略対称的
に配設することが望ましい。
第5図及び第6図から明らかな如く、フレーム2に固着
して一対のガイドレール2b,2bが設けられている。これ
らのガイドレール2b,2bは本検査システム1の中央基準
線Gに対して垂直、即ち左右方向に平行に延在してお
り、基準線Gに沿った方向に互いに所定距離離隔されて
いる。この一対のガイドレール2b,2bに沿って左右方向
に移動自在に大略方形形状のベースプレート11が設けら
れている。第6図から明らかな如く、このベースプレー
ト11にはL字形アーム11aが固着されており、このアー
ム11aは、前述した如く、本検査システムの対応するイ
コライザー5又は6に連結されている。
ベースプレート11の中央部には、一対の軸受12,12を介
して中央シャフト13がその回転軸を垂直にして回転自在
に設けられている。この中央シャフト13の回転軸が本車
輪検査装置10の所謂幾何学的中心を画定しており、左右
の車輪検査装置10における夫々の中央シャフト13の回転
軸は、本検査システム1における対応するイコライザー
5又は6を介して、システム1の基準線Gに関して常に
左右対称の位置に位置される。更に、後述する如く、ロ
ーラ20によって車輪Wがクランプされた状態における車
輪Wの中心はこの中央シャフト13の回転軸の位置に一致
される。ベースプレート11から所定の高さの位置に配設
されており且つ中央シャフト13の周りに略水平面内にお
いて回動自在に、細長い形状のバランスプレート14が設
けられている。このバランスプレート14の中心位置は中
央シャフト13の回転軸に対応していることが望ましい。
バランスプレート14の上表面上には一対のガイドレール
14a,14aが左右に離隔して一直線状に配設されており、
夫々のガイドレール14a,14a上には対応する内側及び外
側の摺動体16a及び17aが夫々摺動自在に装着されてい
る。従って、内側及び外側ローラ組立体16及び17は、こ
のバランスプレート14上に敷設されているガイドレール
14a,14aに沿ってバランスプレート14の長手方向に沿っ
て移動自在である。この場合に、バランスプレート14は
中央シャフト13の周りに回動自在であるから、ローラ組
立体16及び17の移動方向はバランスプレート14の中央シ
ャフト13周りの位置関係によって規定され、本システム
1の基準線Gに対して必ずしも垂直な方向とは限らな
い。
更に、内側摺動体16aと外側摺動体17aとを作動連結する
リンク機構15が設けられている。リンク機構15は、中央
シャフト13の回転軸を中心として中央シャフト13の周り
に回動自在に装着されている回転レバー15aと、該回転
レバー15aの両端に枢着されている一対の連結レバー15
b,15bとから構成されており、これらの連結レバー15b,1
5bは夫々対応する内側及び外側の摺動体16a及び17aに回
動自在に連結されている。従って、内側及び外側の摺動
体16a及び17aの中央シャフト13の回転軸に対する位置関
係は、常に中央シャフト13の回転軸に関してバランスプ
レート14の長手軸方向において左右対称の位置に維持さ
れる。
本車輪検査装置10は、更に、シリンダ装置18を有してお
り、シリンダ装置18はシリンダ部18bと該シリンダ部18b
から進退自在なロッド18aとを有しており、シリンダ部1
8bの基部18cは外側摺動体17aに結合されており、且つロ
ッド18aの先端部18dは内側摺動体16aに結合されてい
る。従って、シリンダ装置18を動作させることによっ
て、ロッド18aが進出又は後退し、それによって内側摺
動体16aと外側摺動体17aとがバランスプレート14の長手
軸方向に沿って近接又は離隔する方向に相互に移動す
る。この場合に、前述した如く、内側摺動体16aと外側
摺動体17aとは、リンク機構15に拠って作動連結されて
いるので、内側摺動体16aと外側摺動体17aとは中央シャ
フト13の回転軸、即ち車輪検査装置10の幾何学的中心、
に関してバランスプレート14の長手軸方向において常に
左右対称的な位置に維持される。この様に、シリンダ装
置18を作動させてロッド18aをシリンダ部18b内に引き込
むことによって、内側摺動体16aと外側摺動体17aとが互
いに近接され、従ってそれらに保持されている内側ロー
ラ20tiと外側ローラ20toとが互いに近接され、それらの
間に位置されている車輪Wを両側からクランプすること
が可能である。
尚、前述した如く、中央シャフト13はベースプレート11
に所定の垂直軸の周りに回転自在に支承されているが、
中央シャフト13の下端部には、セクターギア23aを固着
したディスク23が固定されている。一方、ベースプレー
ト11の所定の位置にはシャフト11bが立設されており、
一対の軸受24,24を介してこのシャフト11bの周りに回動
自在にブラケット25が取付けられている。従って、ブラ
ケット25はシャフト11bの周りにベースプレート11から
上方に離隔した位置において回動自在である。そして、
ブラケット25には、角度検出器(好適にはロータリーエ
ンコーダ)26が固定して装着されている。更に、角度検
出器26の回転軸にはギア26aが固着されており、このギ
ア26aは前述したセクタギア23aと噛み合っている。従っ
て、ベースプレート11上における中央シャフト13の角度
変位は、ディスク23、セクタギア23a、ギア26aを介して
角度検出器26によって検出することが可能である。更
に、ブラケット25の所定の個所とベースプレート11の所
定の個所との間に延在してスプリング27が張設されてお
り、これによりブラケット25に第6図においてシャフト
11bの周りにおいて時計方向の回動習性を付与してい
る。従って、このスプリング27の復帰力によってギア26
aはセクタギア23aに常時弾発的に係合され、従って常時
同一方向の噛み合い状態を維持することが可能とされて
いる。その為に、被測定対象である中央シャフト13と検
出器26とはギアの噛み合いを介して連結されているが、
ギアのバックラッシュの影響を受けること無しに常時正
確に中央シャフト13の角度変位を検出することが可能で
ある。更に、この様に、検出器26を直接的に被測定対象
たる中央シャフト13に結合することが必要でないので、
垂直方向の長さを制限することが可能となり、更に各部
品の配列等のレイアウト上の設計の自由度を向上させる
ことが可能となる。尚、図示例においては、検出器26を
中央シャフト13とは離隔して配置しているが、別の実施
例としては、検出器26を中央シャフト13へ直接的に取付
ける構成とすることも可能である。尚、この角度検出器
26は中央シャフト13の角度変位を検出するものである
が、これは、シリンダ装置18を動作させて車輪Wを両側
からローラ20によってクランプした場合に、車輪Wの方
向即ち傾斜度に応じてローラ20が位置決めされ、それに
よりローラ組立体16及び17を介してバランスプレート14
が回動され、従ってバランスプレート14に固着されてい
る中央シャフト13が回転され、その際の中央シャフト13
の角度変位が検出される。従って、図示例における角度
検出器26は、車輪Wのトー角度を検出する為に使用され
ている。
更に、本車輪検査装置10は、フレーム2に固定して設け
られている支持プレート30を有しており、該支持プレー
ト30は前述した中央シャフト13及びその周囲の種々の構
成要素の上方に位置されている。支持プレート30の上に
は複数個のボール31を介してフローティングプレート32
が配設されている。フローティングプレート32の上表面
は平坦な載置面を画定しており、その上に検査すべき車
輪Wを載置させることが可能である。尚、フローティン
グプレート31は、フレーム2と一体的な支持プレート30
に対して水平方向に自由に移動自在であり且つ水平面内
において自由に回転自在である。尚、ボール31を所定の
位置に維持する為にリテーナを設けると良い。
次に、第7図乃至第9図を参照して、本検査システム1
に使用されているキャンバー角度検出装置に付いて詳細
に説明する。尚、図示例においては、このキャンバー角
度検出装置は、前述した外側ローラ組立体17と一体的に
構成されており、特にその水平ブラケット17cの上に取
付けられていることに注意すべきである。第7図乃至第
9図に示した如く、水平ブラケット17cの上表面には一
対の側壁35,35が互いに所定の距離離隔して立設して設
けられており、これらの側壁35,35間に水平方向に延在
してセンサーシャフト36が設けられている。尚、センサ
ーシャフト36は、一対の軸受36a,36aを介してこれらの
側壁35,35に回転自在に支承されている。更に、このセ
ンサーシャフト36の両端部には、一対の傾斜ブラケット
37,37が一体的に固着されており、夫々の傾斜ブラケッ
ト37は、夫々のローラホルダ37aを介して夫々のトー角
度検出用の外側ローラ20to,20toを所定の角度で回転自
在に保持している。一方、センサーシャフト36の中央部
には、略垂直に上方向に延在してセンサーアーム38が一
体的に固着されている。センサーアーム38の先端部には
ローラ保持体38aを介してキャンバー角度検出用のロー
ラ20cが設けられている。尚、ローラ20cは、ローラ保持
体38aに固定された回転軸21及び一対の軸受21,21を介し
て略垂直に位置される回転軸21の周りを回転自在に保持
される。即ち、図示例の構成において、車輪Wのタイヤ
下部に転動接触するトー角度検出用の一対の外側ローラ
20to,20toと車輪Wのタイヤの上部に転動接触するキャ
ンバー角度検出用のローラ20cとは、センサーシャフト3
6、傾斜ブラケット37及びセンサーアーム38から構成さ
れる一体的な構成を有するローラ組立体によって保持さ
れている。尚、図示例の場合において、センサーシャフ
ト36の回転軸とキャンバー角度検出用ローラ20cが車輪
Wのタイヤに接触する接触点との間の垂直距離を、セン
サーシャフト36の回転軸とトー角度検出用ローラ20toが
車輪Wのタイヤに接触する接触点との間の垂直距離の約
3倍程度に設定することが望ましい。この様な配置関係
とすることにより各ローラのバランスが良好となり車輪
Wへの接触が安定化される。
一対の側壁35,35間には更に別のシャフト40が水平方向
に延在し且つ一対の軸受40a,40aを介して回転自在に設
けられている。このシャフト40の略中央にはブラケット
41が固着されており、そのブラケット41には好適にはロ
ータリエンコーダである角度検出器42が固着されてい
る。角度検出器42の回転軸にはギア42aが固着して設け
られている。一方、センサシャフト36にはブラケット43
が固着して設けられており、このブラケット43の先端部
にはセクターギア43aが固着されている。そして、この
セクターギア43aは前述した角度検出器42のギア42aと噛
み合い状態に維持されている。従って、センサーシャフ
ト36の回転変位は、この角度検出器42によって検出する
ことが可能である。この場合においても、角度検出器42
は被検出対象であるセンサーシャフト36に直接的に取付
けるものではないので、レイアウト設計が著しく軽減さ
れている。更に、ブラケット41と水平ブラケット17cと
の間にスプリング44が張設されており、従ってブラケッ
ト41はシャフト40の周りに特定の方向に回動習性が付与
されている。即ち、スプリング44の復帰力によって、セ
クターギア43aとギア42aとの噛み合い状態が常時所定の
方向に維持され、従ってギアのバックラッシュの影響を
排除することを可能としている。
一方、水平ブラケット17cの基端部には支柱17dが立設し
た植設されており、この支柱の先端部とセンサーアーム
38の基端部近傍の所定の個所との間にはスプリング39が
張設されている。このスプリング39は、不作動状態にお
いては、センサーアーム38の先端部が多少外側へ傾斜し
て静止する様にする為のものであって、そうすることに
よって、検査すべき車両を本検査システム1内に乗り入
れる場合に、車両のボディ側部がセンサーアーム38先端
部又は検出ローラ20cと干渉することを防止する為であ
る。尚、不作動状態において、センサーアーム38自身が
その様な位置を自動的に取りえる様にバランスされてい
る場合には、所望により、スプリング39を除去すること
も可能である。
第10図は、本車輪検査システム1を表示装置と接続した
1例を示している。車輪検査システム1は、地表面乃至
は検査場の床等の上にフレーム2を据付、その前後に夫
々一対のランプ3,3を配置させて検査すべき車両が一方
向から検査システム1内に乗り入れ、検査終了後には他
端部から乗り出すことを可能としている。フレーム2上
には前後左右4カ所に車輪検査装置10が配置されてお
り、夫々の位置はフローティングテーブル32で代表的に
示してある。尚、前述した如く、前方の一対のフローテ
ィングテーブル32は可動基台4の上に配設されている。
夫々の車輪検査装置10はケーブル45を介してCPU等を有
する処理装置46に接続されており、ここで、各車輪検査
装置10から採取された角度情報等を適宜処理して、その
処理結果をCRT表示装置47の画面上に表示する。尚、所
望により、この処理装置にプリンタ等を接続してハード
コピーの出力を得ることも可能である。更に、キーボー
ドやその他の入力装置を接続して、検査する車両の識別
番号等を入力させることも可能である。この様に、本発
明の車輪検査装置においては、略完全自動化によって車
輪の検査を迅速に且つ正確に行うことが可能である。
第11図乃至第13図は、以上に説明した如き構成を有する
車輪検査システム1の動作原理を説明する為の概略図で
あり、次にこれらの図面を参照して、本車輪検査システ
ム1の動作に付いて概略説明する。第11図に示した如
く、本車輪検査システム1は、前部イコライザー5と後
部イコライザー6とを具備しており、夫々の中心軸を結
ぶ直線が本システム1の仮想的な中心基準線Gを画定し
ている。前述した如く、前輪用の一対の車輪検査装置10
fr及び10frは、前部イコライザー5によって左右方向、
即ち基準線Gに関して垂直な横方向への移動が連動され
ており、従って基準線Gに関して常時左右対称的な位置
に位置される。このことは、後部イコライザー6によっ
て作動連結されている後輪用の一対の車輪検査装置10br
及び10blに関しても同様のことが言える。即ち、左前輪
用の車輪検査装置10flの中心シャフト13と基準線Gとの
間の距離Cは、右前輪用の車輪検査装置10frの中心シャ
フト13と基準線との間の距離Dと常に同一に維持され
る。尚、後述する如く、車輪をクランプした状態におい
て、この距離CとDとの和C+Dは、検査中の車両のト
レッドTf、即ち前輪の両車輪中心間の距離と等しくな
る。尚、後輪に関しても同様のことが言え、左右の車輪
検査装置10bl及び10brの夫々の中央シャフト13、13から
基準線Gへの距離E及びFは等しく、それらの和である
E+Fは後輪の車輪中心間距離Trである後輪トレッドと
等しい。
一方、各車輪検査装置10においては、ベースプレート11
の中心に回転自在に支承されている中央シャフト13に対
して放射方向に対称的に移動自在に内側ローラ20tiと外
側ローラ20toとが設けられている。尚、これらのローラ
20ti及び20toはこの中央シャフト13と共にその回転軸周
りに回転することも可能である。尚、第11図において
は、中央シャフト13が回転されていない状態を示してお
り、この場合には、内側ローラ20ti及び外側ローラ20to
は基準線Gに対して平行に配設される。従って、各車輪
検査装置10においては、内側ローラ20tiと外側ローラ20
toとが中央シャフト13の回転軸に対して常に放射方向に
対称的に位置され、且つ、前輪用及び後輪用の夫々の一
対の左右の車輪検査装置10の夫々の中央シャフト13,13
は基準線Gに対して常に横方向において対称、即ち左右
対称的に位置決めされる。
第12図は、本車輪検査システム1が待機状態にあり、そ
の中に検査すべき車両Vを乗り入れた直後の状態を示し
ている。この場合に、乗り入れた車両の中心線Hを前輪
トレッドの中心と後輪トレッドの中心とを結ぶ直線とし
て定義すると、乗り入れた直後においては、この車両中
心線Hは必ずしも検査システム1の中心線Gと合致する
わけではない。この場合、第12図に示した状態では、各
車輪検査装置10においては、内側ローラ20tiと外側ロー
ラ20toとが互いに離して位置されており、従って夫々の
車輪検査装置10内に容易に車両Vの対応する車輪Wを位
置させることが可能である。車両Vの乗り入れを完了し
た後に、本システム1を動作させて、各車輪検査装置10
において内側及び外側ローラ20ti,20toを互いに近接移
動させて、対応する車輪Wを両側からクランプする。す
ると、各車輪Wはフローティングテーブル32の上に載置
されているので、ローラ20でクランプされると、各車輪
Wの中心位置が対応する車輪検査装置10の中央シャフト
13の位置と整合されるべく車輪Wが移動され、且つその
様な車輪Wの横方向の動きはイコライザー5又は6によ
って連動されているので、一対の前輪及び一対の後輪
は、夫々、基準線Gに関して左右対称的な位置に位置決
めされる。その様にして位置決めされた状態(即ち,G=
Hの状態)を第13図に示してある。尚、第13図において
は、各車輪Wは基準線Gと平行に示されているが、特に
前輪の場合には、通常はトー角度が各車輪に設定されて
いるので、車輪Wは基準線Gに対して所定の傾斜角度を
形成する。この様な状態で、車輪の諸特性、例えばトー
角度やキャンバー角度等の傾斜角度を検出することによ
り極めて正確な検出を迅速に実施することが可能であ
る。
第14図は、本発明の別の実施例に基づいて構成された車
輪検査装置10′を概略斜視図で示している。第14図に示
した実施例の構成は多くの点において前述した車輪検査
装置10の実施例と類似しており、従って同様の構成要素
には同様な参照番号を付してある。本実施例において異
なるところは、センサーアーム38をセンサーシャフト36
の周りに回動自在に設け、更にセンサーアーム38に連結
してシリンダ装置49を設けた点である。即ち、前述した
実施例においては、トー角度検出用の一対のローラ20to
とキャンバー角度検出用のローラ20とを一体的なローラ
組立体に保持させて、これらの3個のローラ20to,20cが
自動的に車輪Wの側面に当接される様に構成されてい
た。一方、本実施例においては、キャンバー角度検出用
のローラ20cとトー角度検出用のローラ20toとの動作を
分離させ、キャンバー角度検出用のローラ20はシリンダ
装置37によって独自的に位置制御される構成とされてい
る。図示例の場合、センサーシャフト36と回動自在で水
平ブラケット17c上に担持させることの可能な水平レバ
ー48を設け、その先端部とセンサーアーム38との間にシ
リンダ装置49が夫々両端を枢支して延在されている。
第15図及び第16図は、前述した車輪検査装置10を車輪回
転型に改良した場合の実施例を示している。前述した車
輪検査装置10の実施例においては、検査すべき車輪Wは
平坦な載置面を有するフローティングテーブル32の上に
載置されているので、車輪Wの検査は車輪Wを静止状
態、即ち非回転状態にして行われる。一方、第15図及び
第16図に示した車輪検査装置では、フローティングテー
ブル32の代わりに一対の支持ローラを使用して、これら
の一対の支持ローラの上に車輪Wを支持する構成として
いる。従って、この実施例においては、車輪Wを回転し
た状態で車輪Wを検査することが可能となる。
即ち、第15図及び第16図に示した本実施例の車輪回転型
車輪検査装置の構成は、基本的には、第4図及び第5図
に示した車輪静止型車輪検査装置の構成と類似している
が、第15図及び第16図に示した装置においては、平坦な
載置面を持ったフローティングテーブル32を使用する代
わりに、一対の支持ローラ52、52を具備する支持ローラ
組立体を使用している点が異なる。その他の構成は全く
同一である。第15図及び第16図に示した構成において
は、フレーム2から一対の対向する突起2c,2cを形成し
ており、これらの突起2c,2c上にボール組立体50を介し
てローラブロック51が設けられている。ボール組立体50
は、複数個のボール50aとこれらのボール50aを所定の配
置関係に維持するリテーナ50bをから構成されている。
従って、ローラブロック50はこれらのボール50aによっ
て、所定の範囲内に渡って水平方向に自由に移動自在で
あると共に所定の範囲内において水平面内において自由
に回転自在である様に担持されている。
ローラブロック51は、大略矩形形状であり、その中央部
分を刻設して凹所乃至は貫通孔を形成し、その中に一対
の支持ローラ52,52を所定の距離離隔して並設して設け
てある。例えば、各支持ローラ52は、その端部を軸受51
aによって回転自在に支承されている。尚、図示例にお
いては、各支持ローラ52の内部に電機子52を配設してあ
り、従って、各支持ローラ52はそれをロータとし電機子
52aをステータとしたモータの構造となっている。従っ
て、このモータを励起させることによって支持ローラ52
は所定の方向へ回転され、従ってその上に支持されてい
る車輪Wを所定の方向へ回転させることが可能である。
この場合に、前述した如く、トー角度及びキャンバー角
度を検出する為に車輪Wと接触させる接触子をローラ20
で構成することにより、この様に車輪Wを回転させた検
査を行う場合に何等不都合が発生することはない。この
様に、車輪Wを回転させた状態で検査を行う場合には、
車輪Wの動的特性を検査することが可能となり、車輪の
走行状態に類似した状態で検査を行うことが可能である
ばかりか、車輪Wの振れ量やハンドル切れ角の検査を行
うことも可能となる。
尚、上述した車輪回転型の実施例においては、支持ロー
ラ52内に電機子52aを内蔵させ支持ローラ52を駆動回転
させているが、更に変形例としては、支持ローラ52内に
電機子52aを内蔵させることなく、支持ローラ52は自由
に回転可能な状態に支承させ、外部の駆動源、例えばモ
ータからカップリングを介して回転駆動力を伝達させる
構成とすることも可能である。更に、支持ローラ52を自
由に回転可能な状態に設けると共に、検査すべき車両の
エンジンを起動させて車輪Wを駆動回転させる構成とす
ることも可能である。尚、第15図及び第16図に示した実
施例は、第1図乃至第9図に示した実施例の装置におい
て、単に車輪Wを支持する部分の部品を交換するだけで
実現可能であり、極めて容易に装置の機能アップを図る
ことが可能である。
効 果 以上詳説した如く、本発明においては、自動車等の車輪
の特性、特にトー角度やキャンバー角度等の傾斜角を極
めて迅速に且つ正確に検査することが可能である。更
に、本発明の車輪検査装置は極めて簡単な構成を有して
おり、製造が簡単であり且つ廉価である。更に、単に装
置の一部のみを交換するだけで、車輪を非回転状態で検
査する静的検査装置とすることも又車輪を回転状態で検
査する動的検査装置とすることも可能である。特に、本
装置の1例においては、ローラで車輪を両側からクラン
プして検査を行うことを基本的な構成としていので、こ
の様な構成の変換を容易にすることが可能となってい
る。更に、車輪の両側をクランプして車輪の特性を検査
する場合に、車輪の左右の側面に接触する接触子を左右
非対称的な位置において車輪の側面と接触する構成とす
ることにより、車輪を一層安定した状態でクランプする
ことが可能となる。更に、3個のローラを適宜の配列状
態に配置させたローラ組立体を使用することにより、ト
ー角度のみならずキャンバー角度も自動的に且つ同時的
に検出することが可能である。又、回転軸の角度変位を
測定する場合に、ロータリーエンコーダ等の角度検出器
を直接的に回転軸に取付けるのではなく間接的に歯車に
よる噛み合いを介して検出する構成とすることによっ
て、装置のレイアウトの自由度を向上させることが可能
となる。
以上、本発明の具体的実施の態様に付いて詳細に説明し
たが、本発明はこれら具体例にのみ限定されるべきもの
では無く、本発明の技術的範囲を逸脱すること無しに種
々の変形が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第3図は本発明の1実施例に基づいて構成し
た車輪検査システム1を示した夫々概略平面図、概略側
面図、及び概略正面図、第4図乃至第6図は車輪検査シ
ステム1において使用されている個々の車輪を検査する
車輪検査装置10の詳細な構成を示した夫々概略断面正面
図、概略断面側面図、及び概略平面図、第7図乃至第9
図は車輪検査装置10内に設けたキャンバー角度検査装置
の詳細な構成を示した夫々概略側面図、概略正面図、及
び概略平面図、第10図は車輪検査システム1を表示装置
と接続した状態を示した概略図、第11図乃至第13図は車
輪検査システム1の動作原理を説明するのに有用な各概
略図、第14図はキャンバーセンサーアームの移動制御用
にシリンダ装置を使用した場合の実施例を示した概略斜
視図、第15図及び第16図は第4図乃至第6図の静的検査
装置を車輪を回転状態で検査することを可能とする動的
検査装置とした場合の構成を示した夫々概略断面正面図
及び概略断面側面図、である。 (符号の説明) 1:車輪検査システム 2:フレーム 4:基台 5,6:イコライザー 10:車輪検査装置 11:ベースプレート 13:中央シャフト 15:リンク機構(イコライザー) 16:内側ローラ組立体 17:外側ローラ組立体 20ti:トー検出用内側ローラ 20to:トー検出用外側ローラ 20c:キャンバー検出用ローラ 26:ロータリエンコーダ 32:フローティングテーブル 52:支持ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鍋島 廣一 埼玉県入間郡日高町大字高萩2225―16 (72)発明者 渡辺 進一 埼玉県狭山市大字上奥富787―9 (72)発明者 西沢 行正 埼玉県入間市高倉3―4―30 (56)参考文献 実開 昭59−124306(JP,U) 実公 昭52−37921(JP,Y2)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輪検査用の角度検出装置において、物体
    に回転自在に設けられており車輪の角度変位に応じて回
    転する回転軸、前記回転軸に固着した第1歯車、前記物
    体に移動自在に装着した担持体、前記担持体上に固着し
    た角度検出器、前記角度検出器の回転軸に固着した第2
    歯車、を有しており、前記第1歯車と前記第2歯車とが
    常時所定の方向への噛み合い状態を維持すべく前記担持
    体に所定の方向の回動習性を付与することを特徴する角
    度変位検出装置。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項において、前記担持
    体と前記物体との間に弾性体を介在させて前記担持体に
    回動習性を付与することを特徴とする角度変位検出装
    置。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第2項において、前記弾性
    体がスプリングであり、該スプリングを前記物体と前記
    担持体との間に張設させたことを特徴とする角度変位検
    出装置。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第1項乃至第3項の内のい
    ずれか1項において、前記角度変位検出器がロータリー
    エンコーダであることを特徴とする角度変位検出装置。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第1項乃至第4項の内のい
    ずれか1項において、前記検出すべき角度変位が車輪の
    トー角度であることを特徴とする角度変位検出装置。
  6. 【請求項6】特許請求の範囲第1項乃至第4項の内のい
    ずれか1項において、前記検出すべき角度変位が車輪の
    キャンバー角度であることを特徴とする角度変位検出装
    置。
  7. 【請求項7】特許請求の範囲第1項において、前記担持
    体は前記物体に回動自在に枢支されていることを特徴と
    する角度変位検出装置。
  8. 【請求項8】特許請求の範囲第1項において、前記第1
    歯車がセクターギヤであることを特徴とする角度変位検
    出装置。
JP62228250A 1987-05-20 1987-09-14 角度変位検出装置 Expired - Lifetime JPH0786404B2 (ja)

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JP62228250A JPH0786404B2 (ja) 1987-09-14 1987-09-14 角度変位検出装置
CA000567215A CA1328038C (en) 1987-05-20 1988-05-19 Roller clamp type wheel examining apparatus
US07/196,208 US4901560A (en) 1987-05-20 1988-05-19 Roller clamp type wheel examining apparatus
GB8811869A GB2204954B (en) 1987-05-20 1988-05-19 Roller clamp type wheel examining apparatus
DE3844887A DE3844887C2 (de) 1987-05-20 1988-05-20 Radprüfvorrichtung mit Andruckrollen
DE19883817310 DE3817310C2 (de) 1987-05-20 1988-05-20 Gerät und Geräte-Anordnung zur Fahrzeugradprüfung
US07/335,321 US4962664A (en) 1987-05-20 1989-04-07 Roller clamp type wheel examining apparatus
GB9101169A GB2239099B (en) 1987-05-20 1991-01-18 Roller clamp type wheel examining apparatus

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