JPH078444Y2 - クリ−ム状物注出容器 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本案は、例えば練状の調味料等を収納するためのクリー
ム状物注出容器に係る。

「従来の技術」 実開昭58−44041号が示すように容器体上部に吸込み弁
と吐出弁とを有する加圧室を設けて、該加圧室の壁面一
部を形成する半球状弾性壁部を圧搾すると吸込み弁が閉
じ、吐出弁が開いてノズルから加圧室内クリーム状物が
押下され、又上記半球状弾性壁部を離すと吐出弁が閉
じ、吸込み弁が開いて上記弾性壁部の弾性復元による加
圧室内の負圧化により容器体内のクリーム状物が吸込み
弁を通って加圧室内に吸上げられ、又容器体内の負圧化
で容器体底部内に嵌合された摺動底板が上昇することで
その負圧化が防止されるようにしたクリーム状物注出容
器が知られている。

「考案が解決しようとする課題」 この種従来の容器は、構造が複雑化するために部材成形
が困難となり易く、するとその部材数も多くなってコス
ト高を招く欠点があった。

本案は、部材数を少なくすることが可能な構造とするこ
とでコストを廉価となし得ようとすると共に、蓋付きキ
ャップを嵌合させ、かつその蓋板を、容器体上部を持っ
て弾性ドームの押下げ圧搾を行う際に邪魔にならない方
向へ開蓋可能に設けて、クリーム状物注出に便利なよう
設けたものである。

「課題を解決するための手段」 第１頂壁２外周部から下面開口の第１周壁３を垂設する
と共に、任意に定めた第１頂壁前部からノズル４を起立
し、かつ該ノズル後方の第１頂壁部分を開口して該開口
周縁から嵌合筒５を起立する容器体１と、上記第１周壁
の下部内面に、外周部を水密に当接させて上昇可能に嵌
合させた摺動底板16と、上記第１周壁の上端部内面へ嵌
着した第２周壁18下面を閉塞する底壁19の、上記嵌合筒
５下方部分に、流通孔20を穿設した補助部材17と、上記
嵌合筒５に嵌着した弾性ドーム状部材21と、上記第１周
壁３の上端部外面に第３周壁23の下部を嵌着すると共
に、該第３周壁23の左右側壁部分のいずれか一方上端部
にヒンジ24を介して第３周壁上面を開閉する蓋板25を付
設し、該蓋板裏面から垂設した栓26で上記ノズルを開閉
自在に閉塞するキャップ22とからなり、上記底壁19下方
の容器体内から弾性ドーム状部材21内への吸込路の一部
に、屈折部８を介して吸込み弁10形成用の第１弁板９
を、かつ上記ノズル内面に屈折部12を介して吐出弁15形
成用の第２弁板13を、それぞれ付設し、かつ上記各部材
をそれぞれ合成樹脂材で一体成形した。

「作用」 第１図の状態からヒンジ24を支点として蓋板25を開き、
第３図のように弾性ドーム状部材21を弾性圧搾すると吸
込み弁10が閉じ、吐出弁15が開くことで補助部材底壁19
と容器体第１頂壁２との間のクリーム状物がノズル４を
通って注出される。弾性ドーム状部材21を離すと、該部
材の弾性復元で吐出弁が閉じ、吸込み弁10が開いて補助
部材下方容器内のクリーム状物が吸上げられ、すると摺
動底板16が上昇する。

「実施例」 １は容器体で、該容器体は第１頂壁２外周部から下面開
口の第１周壁３を垂設している。又任意に定めた第１頂
壁２の前部からはノズル４を起立し、かつ該ノズル後方
の第１頂壁部分を開口して該開口周縁から嵌合筒５を起
立させている。図示例にあっては嵌合筒を下方に延長
し、該延長筒部６下面を閉塞する底板７中央部を開口し
て、該開口周縁から屈折部８を介して第１弁板９を突出
させている。該第１弁板は開口を開閉して吸込み弁10を
形成する。該実施例の場合延長筒部６前部に透孔11を穿
設させることが必要となる。更に上記ノズル４内にも屈
折部12を介して第２弁板13を付設しており、該第２弁板
13はノズル下端に穿設した透孔14を開閉して吐出弁15を
形成する。

上記第１周壁３の下部内には摺動底板16が嵌合させてあ
り、該摺動底板はその外周を第１周壁内面へ水密に当接
し、容器体１内の負圧化で上昇可能に設けられている。

上記第１周壁３の上端部内面には補助部材17を嵌着させ
る。該補助部材は第１周壁内面に嵌着した第２周壁18下
面を底壁19で閉塞し、該底壁の上記嵌合筒下方部分に流
通孔20を穿設している。既述のように嵌合筒部５下端か
ら延長筒部６を垂下してその下端を開口した底板７で閉
塞した場合は、その開口と流通孔20とを連通させる。既
述の第１弁板９は流通孔20の孔縁かた突出させてもよ
く、この場合は、上記延長筒部６および底板７は省略す
ることとなる。

既述嵌合筒５には弾性ドーム状部材21を嵌着させる。該
部材は弾性に抗してその頂部21aの押下げが可能であ
り、該押下げを離すと弾性復元する。

既述第１周壁３の上端部外面にはキャップ22の第３周壁
23下部を嵌着させる。該キャップは、第３周壁23左右側
壁部分のいずれか一方上端部にヒンジ24を介して、該第
３周壁23上面を開閉する蓋板25を付設し、該蓋板裏面か
ら垂設した栓26で上記ノズル４を開閉自在に閉塞する。
上記屈折部はいわゆる三点ヒンジで形成させ、蓋板25が
弾性反転するようにするとよい。尚27は指掛け片であ
る。

既述各部材はそれぞれ合成樹脂製で一体成形する。

「考案の効果」 本案は既述構成としたから、部材数としては容器体１と
摺動底板16と、補助部材17と、弾性ドーム状部材21と、
キャップ22との５部材でよく、かつそれ等部材は合成樹
脂材での一体成形が容易な形状としてあるからその組立
てが容易であると共に廉価に製作でき、かつキャップ22
は容器体の第１周壁３の上端部外面に第３周壁23の下部
を嵌着すると共に、該第３周壁上面を開閉する蓋板25を
第３周壁23左右側壁部分のいずれか一方上端部にヒンジ
24を介して付設したから、第３図が示すようにノズル４
を前方側に位置させて容器体上部を持ち、蓋板25を左右
いずれかの側方側へ開蓋させた状態で容器体後部側から
ドームを押下げて注出することが出来るから、該注出操
作に際して蓋板25が邪魔となることがなく、その注出が
容易であり、又不使用時には蓋板を閉塞するから、弾性
ドーム状部材が他物に触れて不用意にクリーム状物が注
出されることもなく、その蓋板裏面からは栓26を垂設し
て該栓でノズルを開閉自在に閉塞したから、容器転倒等
によってもノズルからクリーム状物を洩れるおそれは全
くない。

【図面の簡単な説明】 第１図は本案容器の縦断面図、第２図はその平面図、第
３図はその容器の使用方法を実施例を異にして示す斜視
図である。 １…容器体、16…摺動底板、17…補助部材 21…ドーム状部材、22…キャップ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】第１頂壁２外周部から下面開口の第１周壁
   ３を垂設すると共に、任意に定めた第１頂壁前部からノ
   ズル４を起立し、かつ該ノズル後方の第１頂壁部分を開
   口して該開口周縁から嵌合筒５を起立する容器体１と、
   上記第１周壁の下部内面に、外周部を水密に当接させて
   上昇可能に嵌合させた摺動底板16と、上記第１周壁の上
   端部内面へ嵌着した第２周壁18下面を閉塞する底壁19
   の、上記嵌合筒５下方部分に、流通孔20を穿設した補助
   部材17と、上記嵌合筒５に嵌着した弾性ドーム状部材21
   と、上記第１周壁３の上端部外面に第３周壁23の下部を
   嵌着すると共に、該第３周壁23の左右側壁部分のいずれ
   か一方上端部にヒンジ24を介して第３周壁上面を開閉す
   る蓋板25を付設し、該蓋板裏面から垂設した栓26で上記
   ノズルを開閉自在に閉塞するキャップ22とからなり、上
   記底壁19下方の容器体内から弾性ドーム状部材21内への
   吸込路の一部に、屈折部８を介して吸込み弁10形成用の
   第１弁板９を、かつ上記ノズル内面に屈折部12を介して
   吐出弁15形成用の第２弁板13を、それぞれ付設し、かつ
   上記各部材をそれぞれ合成樹脂材で一体成形したことを
   特徴とするクリーム状物注出容器。