JPH0777853A - プロセスコントロール装置 - Google Patents

プロセスコントロール装置

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JPH0777853A
JPH0777853A JP5224568A JP22456893A JPH0777853A JP H0777853 A JPH0777853 A JP H0777853A JP 5224568 A JP5224568 A JP 5224568A JP 22456893 A JP22456893 A JP 22456893A JP H0777853 A JPH0777853 A JP H0777853A
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JP
Japan
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potential
rotation
photoconductor
surface potential
process control
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Pending
Application number
JP5224568A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Ino
利昭 井野
Mitsuru Tokuyama
満 徳山
Motoyuki Itoyama
元幸 糸山
Kunio Ohashi
邦夫 大橋
Masahito Asanuma
雅人 浅沼
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Discharging, Photosensitive Material Shape In Electrophotography (AREA)
  • Developing For Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】感光体の回転数等にかかわりなく常に安定した
画質を得ることができるようにする。 【構成】除電ランプ位置を基準として感光体の1回転目
に、除電ランプ光量を小さくしたり帯電電位を大きくす
ることで1回転目の表面電位を高くして2回転目以降と
の差を小さくして安定させたり、1回転目の現像電位を
小さくすることで1回転目の画像濃度を高くして2回転
目以降との差を小さくする。また、温度の影響を無くす
ために、温度による補正を掛ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子写真式の画像形
成装置において、常に安定した濃度の画像を得るために
除電ランプ光量,帯電電位,現像電位等のプロセス条件
を制御するプロセスコントロール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】感光体の残留電位は放置時間とともに減
少してゆく傾向がある。これは、感光層中の不純物準位
にトラップされた光キャリアが時間とともに解放される
ためと考えられる。残留電位が減少する速度は、時間と
感光体温度とトラップ準位の関数であると考えられる。
すなわち、感光体温度が高ければトラップからキャリア
が解放される確率が高くなり、残留電位の減少速度も速
くなるが、反対に低温の場合にはトラップからのキャリ
ア解放確率が小さくなり、長時間報知しておいても残留
電位が低下しないことが起こる。
【0003】残留電位の発生要因は、上記の説明から理
解されるように、感光層中のトラップであり、その密度
および準位の深さと感光層の膜厚によって残留電位の大
きさが決定される。このような現象は、感光体材料の種
類が変わると多少の変化が認められるが、傾向的には同
様である。
【0004】光キャリア発生層と光キャリア輸送層を積
層して得られる機能分離型有機感光体では、光キャリア
輸送層の膜厚とトラップ密度で残留電位が決定される。
またセレン化砒素感光体では、残留電位の発生には露光
光の波長依存性が認められるが、やはり感光層中のトラ
ップ密度とその準位の深さによって残留電位が決定され
る。
【0005】そして残留電位の変化は感光体表面電位の
変化を発生させる。例えばドラム状感光体の場合、上記
表面電位の変化は感光体の1回転目と2回転目の場合に
最も大きく、2回転目とと3回転目でやや小さくなり、
以後どんどんその差が少なくなってゆく。この現象を詳
しく説明すると次のようになる。
【0006】電子写真方式の画像形成装置においては、
感光性を付与するために、暗中にて感光体に均一な体で
処理を施す。この際、感光体が放置された後であると、
その残留電位が小さくなっており、このため、一定の電
荷量を付与されて得られる表面電位はある値に定まる。
次に感光体の2回転目を考えると前記帯電工程前に感光
体上に残った表面電位を消去するために光除電が行われ
るが、この後、前述の感光層中のトラップ光キャリアが
捕らえられ残留電位が発生する。すなわち、2回転目の
帯電工程前には1回転目と異なった残留電位が存在し、
このうえに一定電荷が付与されることになる。従って2
回転目で得られる表面電位は、1回転目の表面電位に残
留電位を加えたものとなる。
【0007】同様のプロセスによって3回転目の表面電
位も2回転目の表面電位より高い値となるが、その差は
1回転目と2回転目よりも小さくなる。これは、残留電
位がどんどん積み重なっていくのではなく、比較的速い
段階で飽和値に収束するためである。この飽和値を決定
する要素は、感光層のトラップ密度、トラップ準位、膜
厚、感光体温度等である。このように1回転目,2回転
目,3回転目・・と表面電位が変動すると、形成される
画像の濃度も変動してしまい、安定した品質の画像を得
ることができない。
【0008】また、上記のような感光体の種々の変動の
中で、例えば、特開昭60−80871号公報に示され
るように、中間調濃度を補正するために複数のトナーパ
ッチを作成してプロセスコントロールを行った場合、ト
ナーパッチが1回転目と2回転目に渡って作像されてし
まうと、作像されたトナー像は再現性の得られないもの
となってしまう。さらに、このような再現性のないトナ
ー像を光学センサで読み取った場合、システム全体の経
時変化を現しているとは言いがたく、誤った結果に基づ
いてプロセス制御されてしまうことになり、最適制御か
ら大きく外れてしまうために、得られた画像は大変見に
くいものになってしまうことがあった。
【0009】このような問題を緩和するためには、例え
ばコピーボタン押下後のドラム回転のうち最初の数回転
を画像形成やトナーパッチの作成に使用しない方法が考
えられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のコ
ピーボタン押下後のドラム回転のうち最初の数回転を画
像形成に使用しない方法では、上記理由に基づく感光体
の表面電位の変化の影響を受け難くなるために一定の効
果は得られるものの、複写機のファーストコピー時間を
長くしてしまうという欠点を持っており、重要な仕様を
低下させてしまうことになる。
【0011】さらには、1枚の複写画像を得るために要
する感光体の回転距離や現像剤の攪拌時間が長くなって
しまうために、それぞれが受けるメカ的なストレスが増
加するために、寿命が短くなってしまうこととなる。
【0012】詳述すると、1枚コピー当たりの感光体の
回転距離の増加は、クリーナブレードとの摩擦によっ
て、感光層の膜減りを早期に引き起こし、このために感
光体表面電位密度が増加し実写感度の低下を引き起こし
ていた。またクリーナブレードにとっても、同様の理由
によってエッジ部の磨耗が早期に発生し、クリーニング
不良等の画像欠陥を発生せしめ、結果としてそれぞれの
寿命が所期の寿命まで全うし得ないことととなってい
た。現像剤について言えば、やはり単位コピー枚数当た
りのメカ的ストレス(現像器内の攪拌ローラやドクタブ
レードによる現像剤のアタック)の増加によって、キャ
リアのコート材剥がれや、キャリアに対するスペントト
ナーの増加、トナーの小粒径化が引き起こされ、結果と
して現像特性の劣化、形成画像の画質劣化を引き起こし
ていた。これらの問題はシングルコピーを撮る確率が高
い程、あるいはマルチコピーを撮る場合でも少量枚数で
ある程顕著な問題となる。
【0013】また、トナーパッチを作成する場合も同様
で、プロセスコントロール処理に時間が掛かってしまう
問題があった。
【0014】この発明の目的は、常に安定した画質を提
供することのできるプロセスコントロール装置を提供す
ることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に示した発明
は、感光体表面電位または感光体上のトナー濃度を検出
し、それに基づいて除電ランプ光量を制御するプロセス
コントロール装置において、除電ランプ位置を基準とし
て感光体の1回転目に、除電ランプ光量を小さく設定す
る手段を設けたことを特徴とする。
【0016】請求項2に示した発明は、感光体表面電位
または感光体上のトナー濃度を検出し、それに基づいて
帯電電位を制御するプロセスコントロール装置におい
て、除電ランプ位置を基準として感光体の1回転目に、
現像電位との電位差が大きくなるように帯電電位を設定
する手段を設けたことを特徴とする。
【0017】請求項3に示した発明は、感光体表面電位
または感光体上のトナー濃度を検出し、それに基づいて
現像電位を制御するプロセスコントロール装置におい
て、除電ランプ位置を基準として感光体の1回転目に、
感光体の表面電位との電位差が大きくなるように現像電
位を設定する手段を設けたことを特徴とする。
【0018】請求項4に示した発明は、請求項1〜3の
いずれかに記載のプロセスコントロール装置において、
画像形成装置本体内の温度を検出する手段と、該画像形
装置本体内の温度に応じて、感光体の1回転目の除電ラ
ンプ光量または帯電電位あるいは現像電位の補正を行う
手段を設けたことを特徴とする。
【0019】
【作用】請求項1に示した発明においては、感光体の1
回転目に、除電ランプ光量が小さく設定されるため、光
除電量が少なくなり、1回転目の残留電位が大きくな
る。通常の感光体1回転目の残留電位は2回転目,3回
転目に比べて低い値となるが、除電ランプ光量を小さく
設定することにより光除電量が少なくなるから、1回転
目から高い表面電位を得ることができる。
【0020】請求項2に示した発明においては、感光体
の1回転目に、現像電位との電位差が大きくなるように
帯電電位が設定されるため、1回転目から高い表面電位
(飽和電位に近い表面電位)を得ることができる。
【0021】請求項3に記載の発明においては、感光体
の表面電位との電位差が大きくなるように現像電位が設
定されるため、感光体の1回転目に形成された画像に高
い濃度でトナー付着が行われる。
【0022】請求項4に記載の発明においては、画像形
成装置本体内の温度に応じて前記感光体の1回転目の除
電ランプ光量または帯電電位あるいは現像電位の補正が
行われる。残留電位が減少する速度や帯電効率は温度の
影響を受ける。したがって、温度に応じた補正を行うこ
とで、温度の影響を小さくすることができる。
【0023】
【実施例】図1は本発明を説明するための複写機の断面
略図である。
【0024】感光体ドラム1は、肉厚2mm、直径100
mm、長さ340mmのアルミニウム素管上に、電荷発生層
を膜厚0.5μmに均一に塗布した後、電荷輸送層を膜
厚34μmとなるように均一に塗布した有機半導体材料
からなるドラムである。感光体ドラム1の周囲には、帯
電器2、現像器3、転写器4、クリーナ5、除電ランプ
6がこの順に感光体ドラム1に対向配置されている。
【0025】帯電器2は、直径70μmの白金ワイヤか
らなる放電電極2aと、これを取り囲むようにしてなる
ステンレス製シールド電極2b、および板厚0.1mmの
ステンレス材をエッチング処理によって作成したスクリ
ーングリッド電極2cを備えたスコロトロンチャージャ
である。このグリッド電極2cには、CPUからの信号
に基づいて出力可変となるグリッド電圧供給部15が接
続されている。
【0026】現像器3はマグローラ3aを備え、感光体
ドラム1上に形成された静電潜像をトナーによって顕像
化する。マグローラ3aの印加電圧はバイアス電圧供給
部16によって設定される。転写器4は、コロナ放電チ
ャージャからなり、感光体ドラム1上に形成されたトナ
ー像を転写紙に転写する。トナー像が転写された転写紙
は、図外の定着器によって定着処理され、複写機本体外
へと排出される。クリーナ5は感光体ドラム1上に残留
したトナーを除去する。除電ランプ6は、帯電器2によ
る帯電工程前に、感光体ドラム1に光を照射して、残留
電位を消去する。除電ランプ6の光量は、除電ランプ電
圧供給部17の出力によって設定される。
【0027】また、現像器3の近傍には複写機本体内の
温度を検出するためのサーミスタ9が配置されている。
【0028】感光体ドラム1の上方には原稿台7および
光学系8が設けられている。光学系8は原稿台7上の原
稿を照射し、反射光を図中一点鎖線で示すように感光体
ドラム1上に結像させる。
【0029】原稿台7の左端部には、標準白色板10が
設けられている。この標準白色板10の反射光を感光体
ドラム1上に焼き付け、現像器3で顕像化してトナー像
を形成する。このトナー像がトナーパッチであり、該ト
ナーパッチの濃度がトナー濃度センサ11によって検出
される。トナー濃度センサ11は、発光部に波長890
nmの赤外線発光ダイオードを用い、これを感光体ドラ
ム1に照射し、反射光をフォトトランジスタで受光す
る。
【0030】前記サーミスタ9や、トナー濃度センサ1
1の出力は、それぞれ増幅器12a,12bによって増
幅され、A/D変換器13a,13bを介した後CPU
14に入力される。また、感光体ドラム1の駆動モータ
にはロータリエンコーダが設けられており、該ロータリ
エンコーダの発生パルスがCPU13に入力されて感光
体ドラム1の回転数が正確に計数される。
【0031】CPU14はプロセスコントロールのた
め、これらの入力情報に従って適正なプロセス制御が行
えるように、グリッド電圧供給部15、バイアス電圧供
給部16、除電ランプ電圧供給部17、およびコピーラ
ンプ駆動回路に対して適切な出力を行う。
【0032】<実験例1>上記のように構成される複写
機を用い、まず、比較例として、通常の環境下で感光体
ドラムの表面電位をドラム回転数と対応させて調べた。
なお、感光体ドラムのドラム回転数は、除電ランプ6の
位置を基準にして、感光体ドラム1の回転数を感光体ド
ラム駆動モータ付属のロータリエンコーダからのパルス
数をカウントすることで求めた。図2はその結果を示す
図であり、横軸に感光体ドラム1の回転数、縦軸に感光
体ドラムの表面電位を表している。なお環境条件は、2
5℃、50%の標準条件であった。感光体表面電位は、
現像器3のマグローラ3aの位置に、市販の表面電位計
を取り付けることによって測定した。図からわかるよう
に、1回転目,2回転目では回転数に応じて表面電位が
上昇しており、しかも、1回転目と2回転目間の表面電
位の変化量が、2回転目と3回転目間の表面電位の変化
量よりも大きいことがわかる。
【0033】<実験例2>次に、除電ランプ光量(除電
ランプ6への供給電圧)および帯電電位(スクリーング
リッド電極2cへの供給電圧)を調整して感光体ドラム
の表面電位を調べた。
【0034】感光体ドラムの回転数に応じて、帯電器の
スクリーングリッド電極2cに印加される電圧、および
除電ランプ6に印加される電圧を図3(A),(B)に
示すように変化させた。すなわち、グリッド電圧は、1
回転目の印加電圧を高くし、除電ランプ6への印加電圧
は1回転目を小さくした。そして、実験例1と同様に、
コピーボタン押下後の感光体ドラム1の表面電位の変化
を感光体ドラムの回転数と対応させて調べた。その結果
を図4に示す。図から分かるように、上記のようにスク
リーングリッド電圧および除電ランプ光量を設定するこ
とによって、1回転目の表面電位が上がり、感光体ドラ
ム1の1回転目からほぼ飽和状態の表面電位にすること
ができた。
【0035】<実験例3>次に、環境温度による変化を
調べた。
【0036】複写機を環境試験室に持ち込み、環境条件
(温度)を変えながら実験例2で示した条件、すなわ
ち、グリッド電圧および除電ランプ電圧を、感光体ドラ
ムのドラム回転数に応じて変化させた。その結果を図5
および図6に示している。
【0037】図5は、環境温度を高温と低温の2種類に
設定して、各温度ごとに、上記実験例2と同様にドラム
回転数ごとの表面電位を測定した結果を示した図であ
る。この図から分かるように、環境温度が高温の場合に
は実験例2の結果と同様にドラム回転数によらず一定の
表面電位が得られているが、環境温度が低温の場合には
実験例1で示した場合と同様に、1回転目と2回転目と
で電位差が発生していることが分かる。
【0038】図6は、環境温度が1回転目の表面電位に
与える影響を調べた結果を示す図であり、横軸に環境温
度を、縦軸に1回転目の表面電位と電位飽和状態の表面
電位との電位差を示している。図から分かるように、低
温領域では1回転目の表面電位と電位飽和状態の表面電
位との電位差が大きくなっている。これは、感光体が低
温領域下では帯電され難いためと考えられ、図3
(A),(B)で設定したグリッド電圧および除電ラン
プ電圧を上回って感光体表面電位の変化が大きくなって
しまうために電位差が発生する。
【0039】<実験例4>そこで、環境温度に応じて除
電ランプ光量,帯電電位の調整を行う。図7はその補正
係数の設定例を示す図である。
【0040】補正は、サーミスタ9の温度をCPUに取
り込み、この情報に基づいて図7に示す関係の温度補正
係数を図3のグリッド電圧値および除電ランプ電圧に乗
じるようにして制御するプログラムを作成し、実験例3
と同様の環境試験を行った。
【0041】このプログラムでは、常温時に比べて環境
温度が低いときは帯電条件および除電条件のドラム1回
転目の変化をより大きくするようにしたものである。こ
うすることによって得られたドラム回転数と表面電位と
の関係が図8である。環境変化にもかからわず、各回転
における表面電位は安定する傾向にある。
【0042】<実験例5>ところで、実際の画像形成を
行う場合には、図1に示したようなドラム回転数による
表面電位の変動をトナー現像時の現像バイアス電圧を調
整することで補正することもできる。すなわち、マグロ
ーラ3aに印加する現像バイアス電圧を図3(C)に示
すように、回転数に応じて変化させることによって、感
光体ドラムの表面電位がばらついていてもそれを補正し
て安定した濃度のトナー像を得ることができる。しかし
ながら、その場合でも上記の表面電位の制御時と同様
に、環境温度による画質の影響を受ける。
【0043】複写機を環境試験室に持ち込み、高温,低
温の2種類の温度条件下で、図3(C)に示す現像バイ
アス電圧を印加して画像形成を行った。この画像の濃度
をドラム回転数に対応させて図9に示した。この図から
分かるように、環境温度が高温の場合には本発明の方法
の効果を発揮し、ドラムの回転によらず一定の表面電位
が維持されるために安定した画像濃度が得られるが、環
境温度が低温の場合は実験例1と同様に、1回転目と2
回転目で電位差が発生してしまうために濃度差が発生す
る。
【0044】したがって、図6に示すように表面電位が
環境温度に応じて変化した場合には、画像濃度も同様に
環境温度に応じて変化する。
【0045】<実験例6>そこで、サーミスタ9の温度
をCPUに取り込み、この情報に基づいて図7に示す温
度補正係数を図3(C)に示すドラム回転数対現像バイ
アス電圧に乗じるようにして制御するプログラムを作成
し、実験例5と同様の環境試験を行った。
【0046】このプログラムでは常温時に比べて環境温
度が低いときには現像条件のドラム回転ごとの変化をよ
り大きくするようにしたものである。このようにするこ
とによって得られた画像濃度とドラム回転数の関係が図
10である。環境温度による感光体の変化にもかかわら
ず、各回転における画像濃度は安定したものとなる。
【0047】以上の実験例に示したように、感光体ドラ
ムの1回転目の除電ランプ光量,帯電電位,現像電位等
を環境温度に応じて変化させることによって、感光体ド
ラムの回転数にかかわらず安定した表面電位またはトナ
ー像濃度を得ることができる。
【0048】<実験例7>通常、プロセスコントロール
は、中間調濃度あるいはカブリ域の両方の補正を行うが
ここでは中間調濃度域でプロセスコントロールを行った
場合について記す。まず、中間調濃度域でのプロセスコ
ントロールの手順を説明する。
【0049】まず、中間調濃度を確保できるグリッド電
圧値を用いて3個(複数個)のトナーパッチを感光体上
に作像する。そして、トナー濃度センサでトナー濃度を
検出し、得られた出力値とグリッド電圧の関係を調べる
という方法をとる(図11参照)。さらに、これらから
得られた3点(A,B,C)を直線で結び、画像濃度が
0.9程度となるセンサ出力値(基準値とする)と交わ
った所のグリッド電圧の値を初期値とする。図9では初
期値は−400Vとなる。この正確な初期値を知ること
によって例えば、感光体あるいは現像剤の使い込みによ
り特性変化が生じた時にプロセス制御を行った場合、こ
の初期値となるグリッド電圧にフィードバックすること
によって常に初期と変わらない安定した画像を得ること
が可能となる。
【0050】ところで、従来のように除電ランプ電圧,
グリッド電圧,現像バイアス電圧等の補正を行うことな
くトナーパッチを作成し、そのトナー濃度の検出をする
と、検出されたトナー濃度が感光体回転初期時の表面電
位の不安定さを含んでいることがある。
【0051】例えば、感光体上に中間調濃度を得るため
にグリッド電圧を−300V、−350V、−400V
と変化させ現像バイアスを−200V一定で3個のトナ
ーパッチを作成した。この場合、−300V,−350
Vの2個のトナーパッチは1回転目で作成されたが、−
400Vのトナーパッチは2回転目での作成となった。
この結果は図12に示す通りであり、この結果から図1
1と同様に初期とを求めると、3点(a,b,c)から
得られた初期値(グリッド電圧)は−360Vとなる。
しかしこれらの結果では、感光体ドラム1回転目と2回
転目で表面電位に差があり、同じ条件でのプロセス制御
がなされていないために正確な初期値が得られていな
い。本来、感光体1回転目と2回転目で表面電位に差が
なければc′の所となり初期値は−390Vとなる。
【0052】このようなことから従来方式では基準値と
なる正確なグリッド電圧値を知ることができないことが
分かる。
【0053】一方、本発明方式を用いた場合、上記実験
例4,6に従って帯電条件、除電条件、現像条件を設定
することによって感光体ドラム1回転目でプロセス制御
を行うために図13では3点(d,e,f)をほぼ直線
で結ぶことができ、さらに複写機の機内温度を検知する
手段を具備しその信号に対して除電ランプ電圧,グリッ
ド電圧,現像バイアス電圧を変化させるために正確な初
期値(グリッド電圧)を知ることができ、安定したプロ
セスコントロールが可能となる。
【0054】
【発明の効果】請求項1,2に示す発明によれば、1回
転目から飽和電位に近い高い表面電位を得ることがで
き、1回転目の表面電位と2回転目の表面電位との差を
小さくできるため、1回転目で形成されるトナー像と2
回転目で形成されるトナー像とで画質が大きく変わって
しまうことがない。
【0055】請求項3に示す発明によれば、現像バイア
ス電圧を調整することにより、1回転目で形成されるト
ナー像と2回転目で形成されるトナー像との画質が大き
く変わってしまうことがない。
【0056】請求項4に示す発明によれば、温度によっ
て残留電位の減少速度が変わっても、その変化量による
表面電位,トナー濃度され、1回転目の表面電位または
トナー付着量が2回転目以降に近づく。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例に係る複写機の要部ブロック
図である。
【図2】通常状態でのドラム回転数に対する表面電位の
変化を示す図である。
【図3】(A)はスクリーングリッド電圧、(B)は除
電ランプ電圧、(C)は現像バイアス電圧の1回転目の
補正状態例を示す図である。
【図4】スクリーングリッド電圧,除電ランプ電圧の補
正を行った場合のドラム回転数に対する表面電位の変化
を示す図である。
【図5】表面電位への温度および回転数の影響を表した
図である。
【図6】感光体の飽和表面電位への温度の影響を表した
図である。
【図7】除電ランプ光量,帯電電位,現像電位の温度に
よる補正状態例を示す図である。
【図8】温度補正を行った場合の感光体のドラム回転数
に対する表面電位の変化を示す図である。
【図9】現像電位を補正した場合の画像濃度への温度の
影響を表した図である。
【図10】現像電位に温度補正を掛けた場合の画像濃度
を示した図である。
【図11】中間調再現のためのスクリーングリッド電圧
の初期値の求め方を説明するための図である。
【図12】プロセス条件の補正を行わない場合に、誤っ
た初期値が求められた場合の例を示す図である。
【図13】プロセス条件を補正した場合に求められた初
期値を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大橋 邦夫 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 浅沼 雅人 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光体表面電位または感光体上のトナー濃
    度を検出し、それに基づいて除電ランプ光量を制御する
    プロセスコントロール装置において、 除電ランプ位置を基準として感光体の1回転目に、除電
    ランプ光量を小さく設定する手段を設けたことを特徴と
    するプロセスコントロール装置。
  2. 【請求項2】感光体表面電位または感光体上のトナー濃
    度を検出し、それに基づいて帯電電位を制御するプロセ
    スコントロール装置において、 除電ランプ位置を基準として感光体の1回転目に、現像
    電位との電位差が大きくなるように帯電電位を設定する
    手段を設けたことを特徴とするプロセスコントロール装
    置。
  3. 【請求項3】感光体表面電位または感光体上のトナー濃
    度を検出し、それに基づいて現像電位を制御するプロセ
    スコントロール装置において、 除電ランプ位置を基準として感光体の1回転目に、感光
    体の表面電位との電位差が大きくなるように現像電位を
    設定する手段を設けたことを特徴とするプロセスコント
    ロール装置。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載のプロセス
    コントロール装置において、 画像形成装置本体内の温度を検出する手段と、 該画像形装置本体内の温度に応じて、感光体の1回転目
    の除電ランプ光量または帯電電位あるいは現像電位の補
    正を行う手段を設けたことを特徴とするプロセスコント
    ロール装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009008906A (ja) * 2007-06-28 2009-01-15 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2015045801A (ja) * 2013-08-29 2015-03-12 ブラザー工業株式会社 画像形成装置
JP2016018123A (ja) * 2014-07-09 2016-02-01 ブラザー工業株式会社 画像形成装置、画像形成方法、およびプログラム
JP2017111326A (ja) * 2015-12-17 2017-06-22 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 画像形成装置

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