JPH0776052A - 積層構造体および内装材 - Google Patents

積層構造体および内装材

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JPH0776052A
JPH0776052A JP22347993A JP22347993A JPH0776052A JP H0776052 A JPH0776052 A JP H0776052A JP 22347993 A JP22347993 A JP 22347993A JP 22347993 A JP22347993 A JP 22347993A JP H0776052 A JPH0776052 A JP H0776052A
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fiber
laminated structure
polystyrene
interior material
sheet
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JP22347993A
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Inventor
Fumio Murakami
文男 村上
Hisashi Tazawa
寿 田澤
Setsuo Taguchi
節男 田口
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、ポリスチレン発泡体の本来の特徴で
ある、軽量,硬さ,断熱性,賦形性などの特徴をそのま
ま保持していながら、各種素材との接着性に優れた積層
構造体、特に自動車や家屋などの内装材として有効に使
用できる材料を提供せんとするものである。 【構成】本発明の積層構造体は、ポリスチレンを含有す
る複合繊維とポリスチレンを含有しない繊維とを絡合一
体化してシート状物にした後、このシート状物をポリス
チレン発泡体の表面に融着して成ることを特徴とするも
のであり、また、本発明の内装材は、複合繊維とポリス
チレンを含有しない繊維とを絡合一体化してなる短繊維
不織布シート状物を、ポリスチレン発泡体シートに融着
してなる積層構造体を、構成部材表面に積層したことを
特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軽量,硬さ,断熱性,
賦形性に優れ、かつ、積層可能な積層構造体および内装
材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来ポリスチレン発泡体は、軽量,硬
さ,断熱性,賦形性などの特徴から、クーラボックスや
建材などの断熱材料として、また食品や家庭用製品の梱
包材料などに好ましく使用されている。しかしポリスチ
レン発泡体は、外部応力に対して極めて脆く、割れたり
欠けたりする欠点を有している。それらの欠点を補うた
め、表面に樹脂板やダンボール板で補強する方法がある
が、それらは重くなったり厚くなったり、また接着が困
難であるばかりか賦形性も悪化する。その欠点を改良す
る方法として、たとえば特公昭47−28097号公報
および特開昭48−100471号公報に、繊維を混合
して強化を図る方法が提案されている。
【0003】従来の天井材は、再生綿フェルトにフェノ
ール樹脂を含浸したもの、あるいはダンボール紙にフェ
ノール樹脂を含浸したもの、あるいはグラスファイバー
にフェノール樹脂を含浸したものが使用されてきた。近
年、軽量化と成形性の向上方法として、無機繊維に熱可
塑性樹脂を含浸させたものが提案されている。たとえば
特開平1−156562号公報などは、無機繊維マット
状物に熱可塑性樹脂を含浸し、無機繊維を部分的に結着
したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの従来
技術は、補強用繊維と発泡体との一体性が乏しいため
に、実質的な補強効果は得られていないし、さらに、難
燃性や他素材との接着性および熱による変形などの問題
があり、その用途が梱包材料や断熱材料などの用途のみ
に限られたものであった。後者の天井材は、重く賦型性
が悪く、また、グラスファイバを用いた天井材は、製造
作業者の健康に悪く、改善が望まれている。本発明は、
ポリスチレン発泡体の本来の特徴である、軽量,硬さ,
断熱性,賦形性などの特徴をそのまま保持していなが
ら、各種素材との接着性に優れた積層構造体、特に自動
車や家屋などの内装材として有効に使用できる材料を提
供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解
決するために、次の手段をとるものである。すなわち、
本発明の積層構造体は、ポリスチレンを含有する複合繊
維とポリスチレンを含有しない繊維とを絡合一体化して
シート状物にした後、このシート状物をポリスチレン発
泡体の表面に融着して成ることを特徴とするものであ
り、また、本発明の内装材は、複合繊維とポリスチレン
を含有しない繊維とを絡合一体化してなる短繊維不織布
シート状物を、ポリスチレン発泡体シートに融着してな
る積層構造体を、構成部材表面に積層したことを特徴と
するものである。
【0006】
【作用】本発明でいうポリスチレンを含有する複合繊維
とは、ポリスチレン成分を含んだ繊維であり、たとえば
芯成分にポリエステル、鞘成分にポリスチレンというよ
うな芯/鞘型複合繊維、あるいは一側面がポリエステ
ル、他側面がポリスチレンというようなバイメタル型複
合繊維等をいうものであって、多芯/鞘型であっても、
多層バイメタル型であっても良い。かかる複合繊維は、
発泡体との融着を容易にし、かつ強固に融着させるため
に、単繊維中にポリスチレンが、10〜95重量%含有
しているのが好ましい。10重量%未満であればポリス
チレン発泡体との融着性が不良になり、96重量%以上
になれば、他の繊維の補強効果が乏しくなる。
【0007】スチレン成分以外の他の相手素材は何であ
っても良い。スチレンとの複合化には、熱可塑性合成ポ
リマーが容易に繊維化することができる。たとえば、ポ
リエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロ
ン、ビニロンなどを使用することができる。スチレン成
分は、融着成分となり、その相手である他の素材は強力
(補強)成分となる。本発明で使用する繊維は、賦型性
の上から短繊維である必要がある。さらに、かくするこ
とにより、シワの発生を防止できる上に、他の繊維との
絡合一体化を容易にすることができるという効果を発揮
する。
【0008】すなわち、本発明のシート状物は、ポリエ
ステル系短繊維、ポリエチレン系短繊維、ポリプロピレ
ン系短繊維、ポリアクリロニトリル系短繊維、セルロー
ス系短繊維および動物繊維から選ばれた一種または二種
以上の繊維と、ポリスチレンを含有する複合繊維の短繊
維とを混繊してなる短繊維不織布である。
【0009】本発明の内装材は、本発明の積層構造体を
各種構造体の構成部材の表面に積層して使用するので、
好ましくはその表面に、さらに表面材を貼合せるのが好
ましい。この場合は、表面材の素材と上記した繊維とが
同一である方が、接着が強固なものとなるので好まし
い。また、乗物の天井材として使用する場合は、寸法安
定性の面から非熱軟化性繊維であるポリアクリル系繊
維,セルロース系繊維および動物繊維を使用するのが好
ましい。
【0010】ポリスチレンを含有する繊維とポリスチレ
ンを含有しない繊維との混繊比率(重量)は、10:9
0〜90:10の範囲にするのが好ましい。該2種類の
短繊維はそれぞれ10重量%以上にすることによって、
ポリスチレン発泡体と他素材との融着性を良好にすると
ともに、耐熱性や脆さを補うことができる。上記短繊維
の絡合一体化は、低融点繊維で熱接着する方法であって
も、またニードルパンチングして絡合する方法であって
も、いずれでもよい。かかる短繊維不織布の目付は、好
ましくは30〜300 g/ m2 、さらに好ましくは50
〜150 g/ m2 の範囲のものが、補強性、接着性の上
から使用される。30 g/ m2 未満の短繊維不織布では
製造が難かしい上に補強性に劣る傾向が出てくるばかり
でなく、接着性や脆さを補いにくくなる。また300 g
/ m2 を越えると、重くなりすぎて、ポリスチレン発泡
体の利点を有効に利用しにくくなる。
【0011】本発明で使用するポリスチレン発泡体は、
発泡倍率が好ましくは5〜30倍、さらに好ましくは1
0〜20倍であり、好ましくは厚さが2〜10mm、さら
に好ましくは4〜8mmであるものがよい。発泡倍率が5
倍未満であると重く、断熱性や賦型性に劣り、30倍を
越えると、強力的に弱くなり、折れたり破壊したりし易
くなる。また、厚さは2mm未満になると、曲げ強力が弱
くなり、10mmを越えると賦型性が悪化したりして好ま
しくない。
【0012】本発明の積層構造体は、内装材として有効
に使用することができ、特に自動車、飛行機、船、列車
および宇宙船などの乗物の構成部材の表面に、特に好ま
しくは天井部分に積層して使用することができる。
【0013】かかる内装材として使用する場合は、さら
に、該積層構造体の表面に、表面材として、繊維布帛ま
たは合成樹脂シートまたは皮革を積層し、または短繊維
を電気植毛するのが好ましい。
【0014】上記表面材として、起毛トリコット、TP
O等の合成樹脂シートに革シボを付与したもの、または
本革、また短繊維等を電気で植毛したもの等が、表面の
美観と防音安全性等を付与する上から好ましく用いられ
る。クッション性をポリスチレン発泡体自身に付与して
もよく、その場合はポリスチレン発泡体を圧縮処理する
ことによって容易に得ることができる。
【0015】また、積層構造体と表面材との間にクッシ
ョン材として、樹脂発泡体または繊維絡合体を積層する
と、安全性、吸音性、防振性が付与されるので好まし
い。かかるクッション材の密度は、好ましくは0.01
〜0.1 g/cm3 の範囲にあるものがよい。0.01 g
/cm3 未満では微小な外力で破れたり、表面材が剥れた
りし、また0.1 g/cm3 を越えると、クッション性が
少なくなり好ましくない。このクッション材の厚さは1
〜3mm程度のものが好ましい。クッション材として使用
する繊維絡合体は、ニードルパンチング品でも、低融点
繊維等で繊維間を融着したものであっても良く、またこ
の繊維絡合体と樹脂発泡体との組合わせ品を使用しても
よい。
【0016】次に図を用いて、本発明の積層構造体を説
明する。
【0017】図1は、ポリスチレンを含有する複合繊維
と、ポリスチレンを含有しない繊維とを絡合一体化して
なる短繊維不織布シート状物1をポリスチレン発泡体2
の両面に融着した積層構造体であり、図2は、さらに表
面材4を一面に積層した積層構造体であり、図3は、表
面材4の内面に、シート状クッション材3を積層した積
層構造体である。かかる積層構造体は、各種構造体の構
成部材の表面に積層して使用することができるが、さら
にそれ自体を構造体として使用することもできる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例により、さらに説明す
る。
【0019】実施例1 ポリスチレンを含有する複合繊維として、芯成分がポリ
エステル、鞘成分がポリスチレンである多芯/鞘型短繊
維(芯数36本、繊度4デニール、繊維長51mm、ポリ
スチレン含有量28重量%)とポリスチレンを含有しな
い繊維として、ポリエステルから成る短繊維(2デニー
ル、51mm)とを、混率1:1の割合で混繊し、ニード
ルパンチング方式による目付70 g/ m2 の不織布を製
造した。一方、発泡剤を混入させたポリスチレン樹脂を
発泡成形機で発泡倍率15倍、厚さ5mmの板を製造し
た。
【0020】次に該発泡ポリスチレン板の両面に、先に
製造した不織布を重ね合わせ、鉄板の表面温度が105
℃である加熱プレス機で、厚さが5mmになるように30
秒間プレスして融着させた後、冷却し、積層板を製造し
た。該板の目付は498 g/m2 で、極めて軽量な板で
あった。
【0021】また、幅50mm、スパン距離100mmに設
定した三点曲げ強力は、タテ、ヨコそれぞれ3.07K
g、2.01Kgであり、折れて破壊することもなく、軽
量で強力も十分な積層構造体であった。
【0022】比較例として、ポリスチレン含有量9.6
重量%と96重量%である多芯/鞘型短繊維(芯数はそ
れぞれ36本と16本)と、ポリエステルからなる同短
繊維を用い、同様の混率、方法で、2水準の不織布の製
造を試みた。目付が30 g/m2 未満になると、ニード
ルパンチング方式では、シート状物とすることができな
かった。また、ムラも目立つようになり、発泡ポリスチ
レン板の補強にはなり得ないものであった。目付が50
g/ m2 程度になると、安定して品位の良好な不織布シ
ートとなった。
【0023】目付が70 g/ m2 の2水準の不織布を同
ポリスチレン板に同方法でそれぞれ積層した。ポリスチ
レン含有量9.6重量%の繊維を使用した方は、発泡ポ
リスチレン板との接着力が弱く、一方ポリスチレン含有
量96重量%の繊維を使用した方は、芯成分のポリエス
テルが弱く、これも補強効果が乏しいものであり、実用
に値しないものであった。また、不織布シートの目付が
300 g/ m2 以上になると、積層構造体の厚さの規制
が困難になったり、熱の伝達が悪くなり、接着不良など
がおこり好ましくなかった。
【0024】実施例2 ポリスチレンを含有する複合繊維として、芯成分がポリ
エステル、鞘成分がスチレンである多芯/鞘型短繊維
(芯数16本、繊度3デニール、繊維長51mm、ポリス
チレン含有量43重量%)とポリスチレンを含有しない
繊維として、ポリエステル系芯/鞘型低融点繊維(4デ
ニール、51mm)とを混率1:1の割合で混繊し、ニー
ドルパンチング方式による目付100 g/ m2 の不織布
を製造した。
【0025】一方発泡材を混入させたポリスチレン樹脂
を発泡成形機で発泡倍率18倍、厚さ5mmの板を製造し
た。
【0026】次に該発泡ポリスチレン板の一面に、実施
例1で製造した不織布を、他の面に今回製造した不織布
を、加熱プレス機で、厚さが9mmになるように加熱しな
がらプレス成形した。
【0027】該成形品は、目付520 g/ m2 で品位の
良い成形品であった。また、幅50mm、スパン距離10
0mmに設定した平板の三点曲げ強力は、タテ、ヨコの平
均が4.25Kgであり、軽量で極めて強い積層構造体お
よび内装材であった。
【0028】比較例として、ポリスチレンを含有する同
様の複合繊維と同様のポリエステル系低融点繊維とを用
い、それぞれの繊維が9重量%である2水準の不織布
(目付100 g/ m2 )を製造した。該不織布を用い、
実施例2と同じ方法、同じ厚さの積層構造体を製造した
が、ポリスチレンを含有する複合繊維を9重量%用いた
方は、発泡ポリスチレン板との接着が不良の部分があ
り、積層構造体とは言い難いものであった。また、低融
点繊維を9重量%用いた方は、表面材のポリエステル編
地との接着力は弱く、ポリスチレンを含有しない繊維を
混繊する効果が無くなっていた。
【0029】実施例3 ポリスチレンを含有する複合繊維として、実施例2で用
いたのと同様の短繊維と、ポリスチレンを含有しない繊
維として、2デニール、51mmであるポリアクリロニト
リル繊維と繊維長60mmに切断した羊毛繊維とを混繊率
それぞれ順に2:1:1の割合で混繊し、ニードルパン
チング方式による目付90 g/ m2 の不織布を製造し
た。
【0030】次に実施例2で製造したポリスチレン発泡
板の両面に該不織布を熱プレス機で厚さが5mmになるよ
うに鉄板表面温度120℃で30秒間プレスし、熱接着
させた。該積層板は表面感触が良く、燃焼試験(JIS D
1201)では、65mm/分と優れた内装材であった。
【0031】比較例として、ポリスチレン発泡体の発泡
倍率が4.5倍および32倍になるように、また、厚さ
が2mm未満および10mm以上になるように製造し、同様
の繊維素材、不織布を用い、同様の方法で積層板を製造
した。
【0032】ポリスチレン発泡体の発泡倍率が4.5倍
のものは、硬いが重くなり、また逆に32倍のものは、
軽いが剛性に乏しくなり、そして厚さが2mm未満になる
と、積層板にソリが発生したり、厚さムラが生じ、品質
が粗悪なものになった。また、厚さが10mm以上になる
と、自動車などの内装材として不適なものになり、燃焼
試験を行うまでも至らないものであった。
【0033】実施例4 実施例1で製造した積層構造体を用い、両面を赤外線ヒ
ータで105℃に加熱した後、スタンピングプレス機で
成形した。該成形品は深絞りにもかかわらず表面が滑ら
かな成形品であった。平坦な部分を切り取り、幅50m
m、スパン距離100mmに設定した90℃雰囲気中での
三点曲げ強力を測定するとタテ、ヨコはそれぞれ2.0
8Kg、1.67Kgと優れたものであった。
【0034】次に該成形品の内側となる面にナイロン繊
維からなる薄茶色に染めた1デニールで1mmの短繊維を
電気植毛させた。該4層の積層構造体は品位、品質共優
れた内装材であった。
【0035】一方、ポリスチレンを含有しない繊維とし
て、ポリエステルからなる長繊維不織布(太さ5デニー
ル、目付40 g/ m2 )と、ポリスチレンを含有する複
合繊維として、実施例1で用いた繊維とで、ニードルパ
ンチング方式による目付80g/ m2 の不織布を製造
し、同様の方法で積層構造体を製造した。
【0036】次に同様同条件で、スタンピングプレス機
で成形したが、深絞り部分にシワが発生し、品位が極め
て悪い内装材であった。
【0037】実施例5 ポリエステル長繊維からなる染色したトリコット編地
と、ポリエステル系低融点ウエブシート(目付40 g/
m2 )とを、実施例2で製造した積層構造体のポリエス
テル系低融点繊維を含んでいる積層面側に重ね合わせ、
編地側温度120℃で、他面側温度105℃に設定した
熱プレス成形機で、厚さ7mmになるように融着と同時に
一体成形し、自動車の天井とした。該積層成形品のトリ
コット編地の剥離強力はタテ、ヨコそれぞれ423 g/
25mm、385 g/25mmであり、極めて接着力が高い成形
天井であった。
【0038】一方、低融点繊維を9重量%用いて同様に
製造した積層構造体を用い、同条件でトリコット編地を
貼合せたが、接着力は極めて弱く、ポリスチレンを含有
しない繊維を混繊する効果が無くなっていた。
【0039】実施例6 ポリスチレンを含有する複合繊維として、実施例1で用
いたのと同様の短繊維と、ポリスチレンを含有しない繊
維として、1.5デニール、44mmのポリエチレンから
なる短繊維とを混率1:1の割合で混繊し、カード機に
よって造ったウエブを熱カレンダローラで仮接着し、目
付60 g/ m2 の不織布を製造した。
【0040】一方、発泡倍率30倍で、厚さ2mmのポリ
エチレンシートと皮シボ加工したポリエチレン系樹脂シ
ートとを加熱ラミネートした。
【0041】次に発泡倍率18倍、厚さ6mmであるポリ
スチレン板の両面に、先に製造しておいた不織布を加熱
プレス機で貼り合わせ、更に別に製造しておいたラミネ
ートシートのポリエチレンフォーム側とを積層一体化し
た。この様にして製造した表面が皮革ライクな積層板
は、軽量で剛性があり、しかも表面が弾力性に富む優れ
た内装材であった。
【0042】一方、クッション性を付与する目的で、発
泡倍率が8倍で、見掛け密度が0.13 g/cm3 である
厚さ2mmのポリエチレンシートを用い、同様の方法で積
層構造体を製造した。該構造体は、表面の弾力性が無
く、クッション材としての効果が無いものであった。ま
た、ポリエチレン繊維(1.5デニール、44mm)から
なる見掛け密度0.008 g/cm3 である厚さ1mmの不
織布を、クッション材として用いたが、弾力性は無く、
表面材であるポリエチレン系樹脂シートとの接着力は微
弱なものであり、弱い力で該不織布が破壊し、実用性の
無いものであった。
【0043】
【発明の効果】本発明の積層構造体は、極めて軽量で、
しかも曲げ剛性に優れるという基本特性がある他に、各
種素材からなる布帛およびシート類を、容易かつ強固に
接着させることができる。
【0044】軽量、剛性および断熱性を活かして自動車
天井材に、また軽量、剛性および表面材との接着性を活
かして部屋内装材、家具類および鞄類などとして有効に
使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の3層の積層構造体の断面概略図であ
る。
【図2】本発明の4層の積層構造体の断面概略図であ
る。
【図3】本発明の5層の積層構造体の断面概略図であ
る。
【符号の説明】
1: 短繊維不織布シート状物 2: ポリスチレン発泡体 3: クッション材 4: 表面材

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリスチレンを含有する複合繊維とポリ
    スチレンを含有しない繊維とを絡合一体化してなる短繊
    維不織布シート状物をポリスチレン発泡体の表面に融着
    してなる積層構造体。
  2. 【請求項2】 複合繊維が、10〜95重量%のポリス
    チレン成分を含有するものである請求項1記載の積層構
    造体。
  3. 【請求項3】 シート状物が、目付30〜300 g/ m
    2 である請求項1記載の積層構造体。
  4. 【請求項4】 複合繊維とポリスチレンを含有しない繊
    維との混繊比率が、10:90〜90:10重量%であ
    る請求項1記載の積層構造体。
  5. 【請求項5】 ポリスチレンを含有しない繊維が、ポリ
    エステル系繊維,ポリエチレン系繊維,ポリプロピレン
    系繊維,ポリアクリロニトリル系繊維,セルロース系繊
    維および動物繊維から選ばれた一種または二種以上の繊
    維である請求項1記載の積層構造体。
  6. 【請求項6】 複合繊維が、芯/鞘型またはバイメタル
    型の複合繊維である請求項1記載の積層構造体。
  7. 【請求項7】 芯/鞘型複合繊維が、多芯型の複合繊維
    である請求項6記載の積層構造体。
  8. 【請求項8】 ポリスチレン発泡体が、5〜30倍の発
    泡倍率で、かつ厚さが2〜10mmである請求項1記載の
    積層構造体。
  9. 【請求項9】 複合繊維とポリスチレンを含有しない繊
    維とを絡合一体化してなる短繊維不織布シート状物を、
    ポリスチレン発泡体シートに融着してなる積層構造体
    を、構成部材表面に積層したことを特徴とする内装材。
  10. 【請求項10】 内装材が、その少なくとも表面に、繊
    維布帛、合成樹脂シート、皮革または植毛から選ばれた
    少なくとも1種からなる積層構造物であることを特徴と
    する内装材。
  11. 【請求項11】 内装材が、見掛け密度0.01〜0.
    1 g/cmの範囲のシート状クッション材を積層したもの
    である請求項9〜10記載の内装材。
  12. 【請求項12】 内装材が、自動車、飛行機、船、列車
    および宇宙船から選ばれた1種の乗物の構成部材表面に
    取付けるものである請求項9〜11記載の内装材。
  13. 【請求項13】 内装材が、天井部分に取付けるもので
    ある請求項9〜12記載の内装材。
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