JPH0772119B2 - ダイヤモンドの気相合成法 - Google Patents

ダイヤモンドの気相合成法

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JPH0772119B2
JPH0772119B2 JP61264719A JP26471986A JPH0772119B2 JP H0772119 B2 JPH0772119 B2 JP H0772119B2 JP 61264719 A JP61264719 A JP 61264719A JP 26471986 A JP26471986 A JP 26471986A JP H0772119 B2 JPH0772119 B2 JP H0772119B2
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diamond
gas
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vapor phase
substrate
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宏司 小橋
耕造 西村
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ダイヤモンドの気相合成法に関するものであ
る。
[従来の技術] ダイヤモンドは、高硬度であることを利用して古くは切
削工具用途を中心に広く使用されてきた。一方近年で
は、熱伝導度が大きいこと、不純物ドーピングにより半
導体として利用可能性があること等に着目され、前者の
特性を利用するものとしてIC(集積回路)基板のヒート
シンク(冷却用放熱器)への適用が検討され、また後者
の特性を利用するものとして半導体素子等の電子技術分
野にも応用されるに至り、ダイヤモンドを形成する為の
技術が急速に開発されつつある。
ダイヤモンドの合成法としては、黒鉛を炭素原料とし、
Ni,Cr,Mn等を触媒として4〜7万気圧,1000〜2000℃の
高温・高圧で行なう高圧法が知られているが、その他気
体状炭素水素を炭素原料として低圧条件下で行なう気相
合成法も開発されている。気相合成法によるダイヤモン
ドの合成は、高圧法と比べてダイヤモンドの結晶が小さ
くなるという欠点が従来より指摘されてきたが、上述し
た様な電子技術分野への応用が進められると、却って薄
膜の形成が容易であるという利点が着目され、有用な技
術であると位置付けられている。
第1図はダイヤモンド気相合成装置の一例を示す概略説
明図である。当該装置はマイクロ波を応用した技術であ
り、その概略が下記の如くである。
第1図において、マグネトロン発振機1から発信された
マイクロ波(2.45GHz)は、アイソレータ2、パワーモ
ニタ3、チューナ4及び導波管5をこの記載順序で導か
れ、前記導波管5を貫通して設けられる石英製の反応管
6内に設置された基板7に照射される。前記基板7とし
てはTa,Co,W,Mo等の金属材料が用いられる場合もある
が、一般的にはSiウエハが用いられ、該基板7は石英製
の支持台9によって所定位置に配置されている。そして
反応管6内には反応管入口11側から、H2ガスとCH4ガス
を所定割合に混合(例えばCH41%‐H299%)した混合
ガスが約100SCCM(Standard Cubic Centimeters Per Mi
nute)の流量で導入される。導入された混合ガスは排気
口13側から所定量吸引排気され、反応管6内は予め定め
た圧力(例えば40〜50Torr)とされる。
この様にして混合ガスが供給された反応管6内にマイク
ロ波の様な振動電波(約300W)が導入されると、高エネ
ルギー電子によって混合ガス成分分子が原子・イオン・
ラジカルに分解され、反応管6内には定常的なプラズマ
が発生する。前記基板7はプラズマ発生領域14に配置さ
れており、当該基板7上には混合ガス中の炭素を原料と
してダイヤモンド結晶が析出する。そして基板7の種類
や処理条件に応じて微結晶又は薄膜等の様に異なった形
態のダイヤモンドが得られる。
第1図に示したダイヤモンド気相合成装置において、例
えば基板7としてSiウエハを用いた場合には、上述した
処理条件で基板温度が約850℃となり、基板7上に約0.3
μm/時間の成長速度で結晶性ダイヤモンドが析出する。
尚第1図中の参照符号15はプランジャーであり、基板7
が正確にプラズマ発生領域14の中央に位置する様にマイ
クロ波の反射を調整する為のものである。又参照符号20
で示されている部材はアプリケーターであり、冷却水を
供給管21から供給しつつ排出管22から排出して反応管6
が過度に加熱されるのを防ぐ機能を果たす。
[発明が解決しようとする問題点] 第1図に示した気相合成装置における炭素原料として
は、上述したメタン(CH4)の他、アセチレン,エチレ
ン,エタン,ベンゼン等の様な炭化水素が一般的に用い
られていた。これは、上記の様な炭化水素を用いた場合
に反応室内で進行するプラズマ反応による副生成物が、
水素,炭素,炭化水素等に限定され、且つこれらは強い
毒性や腐食性がなく、廃ガス処理が容易であるという消
極的理由からである。
しかしながら、上述した様な炭化水素は高価とは言えな
い迄も、大量に消費できる程安価なものとは言えなかっ
た。従ってこれらの炭化水素を炭素原料として大量に用
いた場合は、原料コストが無視できないものとなってく
る。
本発明の目的は、ダイヤモンド合成する為に要する費用
を少しでも安価にできる様な気相合成法を提供すること
にある。
[問題点を解決する為の手段] 上記目的を達成し得た本発明とは、ダイヤモンドの気相
合成に当たり、炭素原料として二酸化炭素を用い、該二
酸化炭素と水素の混合ガスを気相合成装置に導入しつ
つ、圧力が40Torrから50Torrの範囲で気相合成を行なう
点に要旨を有するダイヤモンド気相合成法である。
[作用] 本発明は上述の如く構成されるが、要は炭素原料として
二酸化炭素(CO2)を用いた点に最大の特徴を有するも
のである。即ち本発明者らは、炭化水素に代り得る炭素
原料で且つ炭化水素よりも安価なものがないかと種々検
討した結果、炭素原料として炭化水素よりも安価なCO2
ガスを用いた場合にも、炭化水素を用いる場合と同様に
ダイヤモンドが得られることを見出し本発明を完成した
ものである。
一方従来の技術で述べた様に炭素原料としてCH4ガスを
用いた場合には、CH4ガスはH2ガスによって希釈されて
いるが、このH2ガスはダイヤモンドと同時に発生するグ
ラファイト等の非ダイヤモンド性物質を除去する作用を
発揮するものとして利用されていた。即ち、H2ガスがプ
ラズマ中で分解して生じる原子状水素はダイヤモンドよ
りもグラファイトと結合し易く、気相合成の際にダイヤ
モンドと同時に発生するグラファイトは前記原子状水素
によってエッチング除去される。一方本発明において
は、H2ガスはそのまま必要とされ、炭素原料としてのCO
2ガスはH2ガスによって希釈されて気相合成装置に導入
される。尚CO2ガスとH2ガスの混合割合は何ら限定する
ものではないが、H2ガス量が少なすぎると(相対的にC
が多すぎると)グラファイト等の非ダイヤモンド性物質
が発生し易くなるので、その点を考慮するとCO2/H2は0.
001〜0.5程度であるのが好ましい。
本発明は上述した様に炭素原料としてCO2ガスを用いる
ものであるが、このCO2ガスを気相合成装置の水素プラ
ズマ雰囲気中に導入すると、CO2分子の分解によってC
が生じ、このCがダイヤモンドの成長に寄与するもので
ある。更に好ましいことには、炭素原料としてCO2ガス
を用いた場合には、CO2の分解によって生じた酸素原子
・イオン種は非ダイヤモンド性物質との反応性が高く、
従来の場合よりも更に効率的に非ダイヤモンド性物質の
除去が達成されるという効果をも有する。
尚本発明方法を実施するに当たっては、格別の装置を別
途設ける必要はなく、基本的には前記第1図に示した装
置を用いればよい。即ち第1図に示した様な装置におい
て、CH4+H2の混合ガスの代りに、所定の割合に混合した
CO2+H2混合ガスを用い、該混合ガスを反応管6に導入し
つつ気相合成を行なう様にすればよい。
また本発明の気相合成法において圧力は、前述の従来技
術と同様40Torrから50Torrの範囲とする。
[実施例] 第1図に示した装置を用い、本発明方法を実施した。
CO2ガスを10容量%となる様にH2ガスで希釈した混合ガ
スを用い、第1図に示した反応管6に供給して気相合成
に供した。混合ガスの流量は100SCCMとし、反応管6の
内圧は40Torrに保ち、マイクロ波の出力を350Wとした。
基板7としては0.5mm厚のSi(111)ウエハを1/4μmの
ダイヤモンドペーストで1時間研磨したものを用い(20
×10mm)、プランジャー15の調節によって基板7がプラ
ズマ発生領域14のほぼ中央になる様にした。尚装置運転
中の基板温度は830℃であった。
この様にして合成反応を7時間行なった後に、Si基板表
面を走査型電子顕微鏡(SEM,Scanning Electron Micros
cope)で観察したところ、基板7上に約2μm厚のダイ
ヤモンド薄膜が成長しているのが確認された。
[発明の効果] 以上述べた如く本発明によれば、炭素原料としてCO2
スを用いることによって、より安価にタイヤモンドが得
られる様になった。
【図面の簡単な説明】
第1図はダイヤモンド気相合成装置の例を示す概略説明
図である。 1……マグネトロン発振機 5……導波管、6……反応管 7……基板、14……プラズマ発生領域 15……プランジャー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ダイヤモンドの気相合成に当たり、炭素原
    料として二酸化炭素を用い、該二酸化炭素と水素の混合
    ガスを気相合成装置に導入しつつ、圧力が40Torrから50
    Torrの範囲で気相合成を行なうことを特徴とするダイヤ
    モンドの気相合成法。
JP61264719A 1986-11-05 1986-11-05 ダイヤモンドの気相合成法 Expired - Lifetime JPH0772119B2 (ja)

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