JPH0771600B2 - 煮沸洗濯機の安全装置及びその制御方法 - Google Patents

煮沸洗濯機の安全装置及びその制御方法

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JPH0771600B2 JP4280032A JP28003292A JPH0771600B2 JP H0771600 B2 JPH0771600 B2 JP H0771600B2 JP 4280032 A JP4280032 A JP 4280032A JP 28003292 A JP28003292 A JP 28003292A JP H0771600 B2 JPH0771600 B2 JP H0771600B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、洗濯水をヒータで加熱
して洗濯物を煮沸した後に洗濯を遂行する煮沸洗濯機の
安全装置及びその制御方法に関し、特に、ヒータにより
加熱される洗濯水の温度及びヒータの温度を正確に感知
することによってヒータの作動を正確に制御する煮沸洗
濯機の安全装置及びその制御方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】図１は、本発明に基づく安全装置を備え
た煮沸洗濯機の部分断面図であるが、便宜上図１を参照
しながら、従来のヒータを備えた洗濯機について説明す
る。
【０００３】即ち、従来の洗濯機においては、水槽１と
洗濯槽７との間にヒータ２を設置してなり、金属ブラケ
ット３が水槽１から上方に突出してヒータ１に当接して
いる。金属ブラケット３の内面は箱状に形成されてお
り、金属ブラケット３の内面にサーミスタＴＨ１とサー
モスタット３６が洗濯水と直接接触しないように収容さ
れている。この様な構成において、サーミスタＴＨ１と
サーモスタット３６が洗濯水及びヒータ２の温度を感知
し、この感知結果にしたがってヒータ２の作動を制御し
ていた。即ち、第１にサーミスタＴＨ１を通じて感知さ
れた温度に基づいて洗濯水及びヒータ２の温度を判断し
てヒータ２の作動を制御し、サーミスタＴＨ１の故障や
誤動作に備えて二次的にサーモスタット３６を通じてヒ
ータ２の作動を制御するようになっていた。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
装置においては、温度感知手段は金属ブラケット３の表
面温度のみを感知し、この感知された温度を洗濯水の温
度とみなしてヒータ２の作動を制御するようになってい
るため、感知された温度と実際の洗濯水の温度との間に
は大きな誤差が発生していた。従来の洗濯機において
は、サーミスタＴＨ１を通じて感知した金属ブラケット
３の表面温度が９５℃になると、ヒータ２の電源をオフ
とする信号を出力するようになっているが、この時の実
際の洗濯水の温度は５０℃程度にしかならず、温水洗濯
をするためにしか利用できなかった。従って、洗濯物の
汚染の程度によっては温水洗濯により充分な洗濯効果を
得ることができなかった。また、少なくとも９５℃を超
える温度に耐えうる織物について汚染がひどい場合には
煮沸洗濯をすることにより最適な洗濯効果を得ることが
できるのを発明者は経験により知ることができた。そこ
で、煮沸洗濯を行うためには洗濯水が９５℃以上である
かを直接正確に検出する装置が必要になった。
【０００５】従って、本発明の目的は、煮沸効果が発揮
される充分な温度で煮沸工程が遂行されるべく、煮沸洗
濯時に実際の洗濯水の温度を正確に感知し、この感知結
果に基づいてヒータの作動を制御する安全装置及びその
制御方法を提供することにある。
【０００６】また、本発明の他の目的は、煮沸洗濯時、
ヒータの過熱を防止する安全装置及びその制御方法を提
供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に基づく煮沸洗濯機の安全装置は、水槽と洗
濯槽の間にヒータを設け、前記ヒータにより洗濯水を加
熱して洗濯物を煮沸する機能を遂行することができる洗
濯機において、前記水槽の内側底部に洗濯水と直接接触
するように設置されて洗濯水の水温を感知する第１の水
温感知手段と、前記水槽の内側底部に洗濯水と直接接触
するように設置されかつ前記第１の水温感知手段の異常
動作時に洗濯水の水温を感知して前記ヒータの作動を制
御する第２の水温感知手段と、前記水槽の内側底部にヒ
ータと直接接触して設けられた金属ブラケットの内部に
設置されて前記ヒータの温度を感知する第１のヒータ温
度感知手段と、前記水槽の内側底部にヒータと直接接触
して設けられた金属ブラケットの内部に設置されかつ前
記第１のヒータ温度感知手段の異常動作時にヒータの温
度を感知して前記ヒータの作動を制御する第２のヒータ
温度感知手段とから構成されている。
【０００８】この様に構成することによって、洗濯水の
水位が正常な状態、即ち、洗濯水がヒータの位置以上ま
で供給されている場合には、第１及び第２の水温感知手
段を介して洗濯水の温度を感知することによりヒータの
作動を制御し、一方、洗濯水の水位が異常な状態、即
ち、給水が全くなされないとか洗濯水がヒータの位置ま
で供給されていない場合には、第１及び第２のヒータ温
度感知手段を介してヒータの温度を感知することにより
ヒータの駆動を制御することができる。
【０００９】
【実施例】以下に図面を参照しながら本発明の実施例に
ついて説明する。
【００１０】図１において、本発明に基づく安全装置
は、従来の装置と同様に第１及び第２のヒータ温度感知
手段としてサーミスタＴＨ１とサーモスタット３６とを
備え、洗濯水が水槽１内のヒータ２の位置まで供給され
ていないときに、ヒータ２の過熱を感知してヒータ２の
作動を制御するようになっている。
【００１１】本発明の装置においては、更に水温感知手
段としてサーミスタ６及びサーモスタット３７を備えて
いる。サーミスタ６及びサーモスタット３７はヒータ２
の下方の水槽１の表面に洗濯水と直接接触するように設
置されており、洗濯水が水槽１内のヒータ２の位置以上
まで供給された状態において、洗濯水の温度を感知して
ヒータ２の作動を制御するようになっている。
【００１２】図２は、本発明が適用される洗濯機の制御
回路図である。この制御回路は、洗濯機全体の動作を制
御するマイコン２０と、マイコン２０その他の回路の各
部に一定の電源を供給するためにトランスフォーマＴや
ブリッジダイオード部ＢＤやコンデンサＣ１及びＣ２や
精密レギュレータＲＥＧを含む電源供給部２１と、水槽
１に給水された洗濯水の温度を感知するために抵抗Ｒ１
とサーミスタ６を含む水温感知部２２と、洗濯機の洗濯
工程や駆動時間等を選択する機能選択部２３と、水温感
知部２２と機能選択部２３より入力された信号に基づい
て負荷を駆動制御する駆動制御部２４と、モータを正回
転させるために前記駆動制御部２４からの信号に応じて
制動するトライアック(triac) Ｔ１や抵抗Ｒ６を含むモ
ータ正回転駆動部２５と、モータを逆回転させるために
前記駆動制御部２４からの信号に応じて制動するトライ
アックＴ２や抵抗Ｒ７を含むモータ逆回転駆動部２６
と、水槽１から洗濯水を排水させるために前記駆動制御
部２４からの信号に応じて制動するトライアックＴ３や
抵抗Ｒ８を含む排水駆動部２７と、水槽１に洗濯水を給
水するために前記駆動制御部２４からの信号に応じて制
動するトライアックＴ４や抵抗Ｒ９を含む給水駆動部２
８と、煮沸工程選択時に洗濯水を加熱するヒータ２を作
動させるために前記駆動制御部２４からの信号に応じて
制動するトライアックＴ５や抵抗Ｒ１０を含むヒータ駆
動部２９と、給水される洗濯水の水位を感知するために
圧力センサＰＳや抵抗Ｒ１１及びＲ１２を含む水位感知
部３０と、選択された機能などを表示するディスプレイ
部３１と、タブカバーの開閉を感知するためにタブカバ
ー感知スイッチ５や抵抗Ｒ１３及びＲ１４を含むタブカ
バー開閉感知部３２と、タブカバーをロックまたは解除
するために前記駆動制御部２４からの信号に応じて制動
するトライアックＴ６や抵抗Ｒ１５を含むタブカバーロ
ック／解除部３３と、ヒータ２の温度を感知するために
サーミスタＴＨ１や抵抗Ｒ５を含むヒータ温度感知部３
４と、サーモスタット３６、サーモスタット３７とから
構成されている。ここで、サーモスタット３６はサーミ
スタＴＨ１の誤動作やヒータ２の過熱の際ヒータ２をオ
フとするためにトランスフォーマＴの一端とヒータ駆動
部２９の間に接続されており、また、サーモスタット３
７はサーミスタ６の誤動作や洗濯水が所定値以上に加熱
された際ヒータ駆動部２９の電源をオフとするために駆
動制御部２４とヒータ駆動部２９の抵抗Ｒ１０との間に
接続されている。
【００１３】この様な構成において、まず、交流電源Ａ
Ｃが印加されると、電源供給部２１はこれを一定の直流
電圧に変換してマイコン２０その他の回路の各部に供給
する。
【００１４】各部に電源が印加された状態において、使
用者が機能選択部２３を操作して煮沸洗濯機能を選択す
ると、マイコン２０の出力信号に応じて、駆動制御部２
４は、給水駆動部２８を駆動して洗濯水を水槽１内に供
給する。この時、給水量は洗濯物の量に応じて定まるこ
ととなるが、水位感知部３０を介してヒータ２の位置よ
りも高くなるように給水が制御される。
【００１５】この様にして給水が完了すると、ヒータ駆
動部２９を介してヒータ２を作動させて洗濯水を第１の
ヒータ電源遮断温度、例えば９５℃まで加熱する。この
水温は第１にサーミスタ６を介して感知される。もしサ
ーミスタ６の故障によりヒータ２の電源が遮断されずに
洗濯水の水温が第１のヒータ電源遮断温度以上に上昇し
たとしても、サーモスタット３７が洗濯水の水温を二次
的に検知しており、その検知された水温値が第２のヒー
タ電源遮断温度、例えば９７℃に到達していれば自動的
にヒータ２への電源供給を遮断するようになっている。
【００１６】一方、水位感知部３０やマイコン２０の誤
動作により、洗濯水がヒータ２の位置まで給水されてい
ない場合には、サーミスタ６及びサーモスタット３７は
ヒータ２と接触しないように設置されていることから、
ヒータ２が過熱となってもこれを感知することはでき
ず、従ってヒータ２の電源をオフとすることはできな
い。そこで、この様な場合には、ヒータ２と直接接触す
る金属ブラケット３内に設置されたサーミスタＴＨ１及
びサーモスタット３６を通じてヒータ２の温度を感知し
てヒータ２の作動を制御するようになっている。即ち、
まずサーミスタＴＨ１を介してヒータ２の温度を感知し
て、この感知された温度がヒータの第１の過熱温度、例
えば１０６℃に到達していれば、ヒータ２の電源を遮断
する信号を出力する。たとえサーミスタＴＨ１が故障し
ても、サーモスタット３６を介して二次的にヒータ２の
温度は感知されており、この感知された温度がヒータの
第２の過熱温度、例えば１０８℃に到達していれば、自
動的にヒータ２への電源供給を遮断するようになってい
る。
【００１７】上述したように、水温感知手段及びヒータ
温度感知手段は、それぞれサーミスタとサーモスタット
を共に備えることが好ましい。その理由は、まず第１
に、サーミスタは、一度オフされると更にオンされるま
で相当な時間を要するサーモスタットと異なり、温度に
比例した抵抗値を有していることから、サーミスタは水
温やヒータの温度を感知するとこの値に基づいて迅速に
ヒータに電源を供給したり遮断したりすることができる
からである。第２に、もしサーミスタ、水位感知部また
はマイコンが誤動作しても、サーモスタットが二次的に
水温及びヒータの過熱を検知して過熱と判断されると、
マイコンの制御と関係なくヒータへの電源の供給を遮断
するからである。
【００１８】次に、本発明に基づく洗濯機の制御方法に
ついて説明する。
【００１９】使用者が機能選択部２３を操作して煮沸洗
濯機能を選択すると、マイコン２０からの信号に基づい
て駆動制御部２４は給水駆動部２８を駆動して水槽１内
に水を供給させる。この時、給水駆動部２８は洗濯物の
量の応じて予め定められた水位まで水槽１内に水を供給
する。水位感知部３０を介して給水が完了したと判断さ
れると、マイコン２０はヒータ駆動部２９を介してヒー
タ２を作動させると共に、ヒータ温度感知部３４のサー
ミスタＴＨ１を介してヒータ２の温度勾配を検知する。
ここで、もしヒータ２の温度勾配が、例えば１３℃／ｍ
ｉｎ．以上であれば、マイコン２０は洗濯水がヒータ２
の位置まで給水されていないものと判断して全ての負荷
をオフせしめる。これに対し、ヒータ２の温度上昇勾配
が１３℃／ｍｉｎ．以下であれば、マイコン２０は洗濯
水が正常に給水されたものと判断して、水温感知部２２
のサーミスタ６を介して感知された信号に基づいて洗濯
水の水温が第１のヒータ電源遮断温度に維持されるよう
にヒータ２の作動を制御する。
【００２０】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に基づく煮
沸洗濯機の安全装置及びその制御方法によれば、水温感
知手段とヒータ温度感知手段によって実際の洗濯水の水
温を正確に感知して、煮沸効果を発揮しうる水温下で煮
沸洗濯を遂行することができると共に、ヒータの過熱を
安全に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に基づく水温感知手段とヒータ温度感知
手段を備えた煮沸洗濯機の部分断面図である。
【図２】本発明が適用される煮沸洗濯機の制御回路図で
ある。
【符号の説明】
１ 水槽 ２ ヒータ ３ 金属ブラケット ６，ＴＨ１ サーミスタ ７ 洗濯槽 ３６，３７ サーモスタット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 水槽と洗濯槽の間にヒータを設け、前記
    ヒータにより洗濯水を加熱して洗濯物を煮沸する機能を
    遂行することができる洗濯機において、 洗濯水の水温を感知するために前記水槽の内側底部に洗
    濯水と直接接触するように設置された第１の水温感知手
    段と、 前記水槽の内側底部に洗濯水と直接接触するように設置
    され、前記第１の水温感知手段の異常動作時に洗濯水の
    水温を感知して前記ヒータの作動を制御する第２の水温
    感知手段と、 前記水槽の内側底部にヒータと直接接触するように設け
    られた金属ブラケットの内部に設置されて前記ヒータの
    温度を感知する第１のヒータ温度感知手段と、 前記金属ブラケットの内部に設置され、前記第１のヒー
    タ温度感知手段の異常動作時にヒータの温度を感知して
    前記ヒータの作動を制御する第２のヒータ温度感知手段
    と、からなる煮沸洗濯機の安全装置。
  2. 【請求項２】 前記第１の水温感知手段及び前記第１の
    ヒータ温度感知手段はサーミスタからなり、前記第２の
    水温感知手段及び前記第２のヒータ温度感知手段はサー
    モスタットからなる請求項１に記載の煮沸洗濯機の安全
    装置。
  3. 【請求項３】 水槽と洗濯槽の間にヒータを設け、前記
    ヒータにより洗濯水を加熱して洗濯物を煮沸する機能を
    遂行することができる洗濯機の制御方法であって、 煮沸洗濯モードが選択された際、前記水槽内に洗濯物の
    量に応じて洗濯水を予め定められた位置まで供給する段
    階と、 前記ヒータを作動させて洗濯水を加熱する段階と、 前記ヒータの温度を感知して、その温度上昇勾配の大き
    さを所定値と比較する段階と、 前記比較段階において、前記温度上昇勾配の大きさが前
    記所定値より大きい場合には、前記ヒータが過熱された
    ものと判断して前記ヒータに供給される電源を遮断し、
    一方、前記温度上昇勾配の大きさが前記所定値よりも小
    さい場合には、洗濯水の水温を感知して所定の水温を維
    持すべく前記ヒータを駆動する段階と、からなる煮沸洗
    濯機の制御方法。
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