JPH076876B2

JPH076876B2 - 車輌診断装置

Info

Publication number: JPH076876B2
Application number: JP62238535A
Authority: JP
Inventors: 邦宏阿部; 知也小林
Original assignee: Fuji Heavy Industries Ltd
Current assignee: Subaru Corp
Priority date: 1987-09-22
Filing date: 1987-09-22
Publication date: 1995-01-30
Anticipated expiration: 2010-01-30
Also published as: JPS6479640A

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、制御装置から出力される信号を測定してセン
サ類、あるいは、アクチュエータ類などの状態を測定す
る車輌診断装置に関する。

［従来の技術と発明が解決しようとする問題点］近年、車輌に搭載されているエンジンは、空燃比などを
電子的に制御して、快適なドライバビリティの現出、排
気ガスの浄化、省燃費、エンジン出力の向上などが図ら
れている。

エンジン状態を検出する各種センサ類からの出力信号、
あるいは、インジェクタなどの各種アクチュエータ類に
対する出力信号が正確でないとエンジンを的確に制御す
ることが困難となり、ドライバビリティの低下、排気ミ
ッションあるいは燃費の悪化、および、エンジンの出力
低下を招く。

最近の複雑化した電子制御系では、制御機器、センサ
類、アクチュエータ類に故障が発生しても故障原因を直
ちに解明することは困難であり、ディーラのサービスス
テーションなどでは、上記電子制御系に対する各種セン
サ類からの出力信号、あるいは、この電子制御装置から
各種アクチュエータ類に出力される信号を容易にチェッ
クすることことのできる車輌診断装置が不可欠である。

例えば特開昭58-12848号公報に開示されている車輌診断
装置では、アイドル不安定をチェックする場合を例に説
明すると、まず、回転数センサの出力信号を取込み、エ
ンジン回転数および回転数変動量を演算し、また、イン
ジェクタに対する燃料噴射パルス幅から燃料噴射量を演
算し、これら予め定められている基準値と各々比較して
アイドル回転数が正常かどうかを判定する。

しかし、この先行技術に開示されている車輌診断装置で
は、アクチュエータの燃料噴射時間を計測することや、
このアクチュエータのデューティソレノイドを動作させ
るデューティ信号からデューティ比を演算して、アクチ
ュエータなどの動作状態を診断することはできず、高い
計測精度が得られない。

［発明の目的］本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、パルス
幅、および、デューティ比などを正確に計測することが
でき、測定精度を大幅に向上させることのできる車輌診
断装置を提供することを目的としている。

［課題を解決するための手段及び作用］本発明は、車輌に搭載された制御装置の出力信号を読取
る車輌診断装置の制御部に、上記制御装置から出力され
るパルス幅を計測するタイマが内蔵されているものであ
り、このタイマに従ってパルス幅を測定し、インジェク
ションからの燃料噴射時間、あるいは、アクチュエータ
に対するデューティ信号よりデューティ比などを測定す
る。

［発明の実施例］以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。

図面は本発明の一実施例を示し、第１図は車輌の制御装
置に接続された車輌診断装置の外観図、第２図は車輌の
制御装置と、車輌診断装置のブロック図、第３図はデュ
ーティパルスの波形図、第４図は車輌診断手順を示すフ
ローチャートである。

図中の符号１は自動車などの車輌、２はこの車輌１に搭
載されて空燃比制御などを行う制御装置であり、この制
御装置２の中央処理装置（CPU）３と、読み書き両用メ
モリ（RAM）４と、読出し専用メモリ（ROM）５と、入力
インタフェース６と、出力インタフェース７とがバス８
を介して接続されている。

また、上記入力インタフェース６に、冷却水温センサ９
の水温信号Tw、O₂センサ10の空燃比フィードバック信号
λ、吸入管負圧センサ11の吸入空気量信号Ｑ、エアコン
スイッチ12のエアコン動作信号SWa、車速センサ13の車
速信号Ｓ、アイドルスイッチ14のアイドル動作信号SW
i、スロットル開度センサ15のスロットル開度信号Tr
θ、ニュートラルスイッチ16のニュートラル動作信号SW
n、エンジン回転数センサ17の回転数信号Ｎなどが入力
される。

上記制御装置２では、上記各種信号をROM5に格納されて
いるプログラムに従って、データ処理し上記RAM4にいっ
たん格納した後、上記CPU3で、この格納されているデー
タに基づき種々の演算処理を行い、この演算処理された
データに基づく制御信号を上記出力インタフェース７、
駆動回路18を介して、キャニスタ制御装置19、EGRアク
チュエータ20、アイドル制御アクチュエータ21、イグニ
ッションコイル22、および、インジェクタ23に制御信号
を出力する。

また、上記制御装置２には外部接続用コネクタ24が設け
られており、この外部接続用コネクタ24に、車輌診断装
置本体25に設けられたコネクタ26が、アダプタハーネス
27を介して接続される。

この車輌診断装置本体25はディーラのサービスステーシ
ョンなどに備えてあるもので、内部には制御部28、電源
回路29などが設けられ、また、外部にはインジケータ部
30、ディスプレイ31、キーボード32などが設けられてい
る。さらに、上記制御部28にはコネクタ33を介して着脱
自在なメモリカートリッジ34が接続されている。

上記制御部28には、互いにバス35を介して接続する中央
処理装置（CPU）36、読み書き両用メモリ（RAM）37、周
数カウンタなどからなるタイマ38、および、入出力（I/
O）ポート39と、上記CPU36に接続する他のI/Oポート40
が設けられている。

このI/Oポート40の入力側に、上記制御装置２の出力イ
ンタフェース７からの上記各種センサ類、および、各種
スイッチ類の出力信号が入力される。また、このI/Oポ
ート40の出力側に上記インジケータ部30が接続されてい
る。

また、上記他方のI/Oポート39の入力側には、上記キー
ボード32のモード選択信号と、上記制御装置２の出力イ
ンタフェース７から上記駆動回路18へ出力される各種制
御信号が入力される。さらに、このI/Oポート39の出力
側が上記制御装置２の入力インタフェース６と上記ディ
スプレイ31とに接続されている。

また、上記メモリカートリッジ34は、車種ごとに異なる
上記制御装置２のプログラムに対し互換性を有するよう
に、選択的に接続できるようにしたものであり、内部
に、その車種のプログラムに応じた診断プログラムを有
する読み出し専用メモリ（ROM）41が設けられている。

また、上記タイマ38に、同期信号を出力するクロックパ
ルス発信素子42が設けられている。

さらに、上記制御部28に接続する上記電源回路29が、車
輌１の電源VccにON/OFF用操作スイッチ43を介して接続
されている。

次に、上記構成による実施例の作用について説明する。
なお、この車輌診断は実車状態で行うものである。

まず、車輌診断装置本体25のコネクタ26を車輌１の制御
装置２に設けられた外部接続用コネクタ24に、直接、あ
るいは、アダプタハーネス27を介して接続する。

例えば、上記制御装置２の出力インタフェース７から出
力される燃料噴射パルス幅（時間）T1を測定する場合、
上記車輌診断装置本体25の操作スイッチ43をONし、初期
化を確認した後、キーボード32のキーにて該当モード
（例えばＦ→１→２→ENT）を入力する。

すると、上記車輌診断装置本体25の制御部28にて、この
モードが読取られ、タイマ38のタイマモードが選択さ
れ、次いで、上記タイマ38が燃料噴射パルス幅（時間）
T1をカウントし、これをいったんRAM37に格納する。そ
して、CPU36で上記RAM37に格納されている燃料噴射デー
タを物理量変換（カウント数を時間に換算）して、ディ
スプレイ31には、例えば1,3などと表示し、また、イン
ジケータ部30のを点灯させて、作業者に燃料噴射パルス幅（時間）T1が
1,3（msec）であることを知らせる。

そして、作業者は、このディスプレイ31に表示された燃
料噴射パルス幅（時間）T1が、設定値の範囲に収まって
いるかどうかを判断し、燃料噴射系の異常の有無、ある
いは、基準値に対するずれ幅などを診断する。

また、スイッチ類、例えばアイドルスイッチ14の動作状
態を診断する場合は、上記制御部28を初期化した後、上
記キーボード32にて該当モードを入力する。

次いで、アクセルレバーから足を離したり、踏込んだり
して、その間の上記インジケータ部30に設けられたの点滅状態を診断し、上記アイドルスイッチ14の動作が
正常かどうかを診断する。

また、EGRアクチュエータ20、アイドル制御アクチュエ
ータ21などに設けられたデューティソレノイド（図示せ
ず）に対する上記制御装置２からの出力信号、すなわ
ち、この各デューティソレノイドの動作に伴うデューテ
ィ比Ｄを測定する場合は、まず、初期化した後、上記キ
ーボード32にて該当モードを入力する。

その結果、タイマモードが選択され、制御部28では、上
記タイマ38によりパルス幅T1と、パルス周期T2（第３図
参照）をカウントし、上記RAM37にいったん格納する。
そして、上記CPU36が上記RAM37に格納したパルス幅デー
タT1とパルス周期データT2とを読出し、デューティ比Ｄ
を演算する（Ｄ＝T1/T2）。

次いで、このデューティ比Ｄを物理量変換し、上記ディ
スプレイ31に表示する。作業者は、このディスプレイ31
に表示された値が設定値以内かどうかを調べ、上記EGR
アクチュエータ20、アイドル制御アクチュエータ21など
の各アクチュエータ類のデューティソレノイドに信号が
正常に出力されているかどうかを診断する。

また、上述の診断手順を第４図のフローチャートに従っ
て説明する。

まず、ステップ101で車輌診断装置本体25の操作スイッ
チ43をONし、ステップ102で制御部28がイニシャライズ
される。

そして、ステップ103ではキーボード32に入力されたモ
ードが読み込まれ、ステップ104でモードに対応したデ
ータの送信を車輌１の制御装置２へ要求する。そして、
ステップ105で該当データを受信する。

次いで、ステップ106ではタイマモードを選択するかど
うかが判定され、選択しない場合はステップ107へ進
み、また、タイマモードを選択する場合は、ステップ10
8へ進みタイマをリードし、上記データをカウントす
る。

そして、ステップ107では上記データを演算し、物理量
変換し、ステップ109でその数値をディスプレイ31に表
示し、上記ステップ103へ戻る。

なお、本発明は上記実施例に限るものではなく、例えば
車輌診断装置本体25にバッテリを内蔵し、車輌１の制御
装置２からはデータ信号のみを入力するようにしてもよ
い。

［発明の効果］以上説明したように本発明によれば、車輌に搭載された
制御装置の出力信号を読取る制御部に、上記制御装置か
ら出力されるパルス幅を計測するタイマが内蔵されてい
るので、パルス幅、および、デューティ比などを正確に
計測することができ測定精度を大幅に向上させることが
できるなど優れた効果が奏される。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図は車輌の制御装
置に接続された車輌診断装置の外観図、第２図は車輌の
制御装置と、車輌診断装置のブロック図、第３図はデュ
ーティパルスの波形図、第４図は車輌診断手順を示すフ
ローチャートである。１……車輌、２……制御装置、25……車輌診断装置本
体、28……制御部、38……タイマ、T1……パルス幅、T2
……パルス周期、Ｄ……デューティ比。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】車輌に搭載された制御装置の出力信号を読
取る車輌診断装置の制御部に、上記制御装置から出力さ
れるパルス幅を計測するタイマが内蔵されていることを
特徴とする車輌診断装置。