JPH0768721A - 自動車内装材貼り合わせ用フィルムおよび自動車内装材 - Google Patents

自動車内装材貼り合わせ用フィルムおよび自動車内装材

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JPH0768721A
JPH0768721A JP31555393A JP31555393A JPH0768721A JP H0768721 A JPH0768721 A JP H0768721A JP 31555393 A JP31555393 A JP 31555393A JP 31555393 A JP31555393 A JP 31555393A JP H0768721 A JPH0768721 A JP H0768721A
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Motoki Tsuge
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Hidemiki Uehara
英幹 上原
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Toyota Boshoku Corp
Okura Industrial Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Toyota Boshoku Corp
Okura Industrial Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】表皮材と基材との貼り合わせ効率の向上及び貼
り合わせ作業の合理化をなし得るとともに、優れた空気
遮断性及び機能を備えた自動車内装材貼り合わせ用フィ
ルム及び自動車内装材を提供することを目的とする。 【構成】第1発明の自動車内装材貼り合わせ用フィルム
1A(1B)は、外層10a(10b)及び内層12が
ポリエチレン系樹脂からなり、中間層11が該ポリエチ
レン系樹脂より30℃以上高い融点を有する合成樹脂か
らなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車内装材用の基材
と、不織布等からなる化粧用表皮材とを貼り合わせるた
めに使用されるフィルム及びそのフィルムを用いた自動
車内装材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車室内に施される内装材(内
装天井材)としては、例えば耐熱性、断熱性、剛性、吸
音性、成形性その他各種機能を有する内装用の基材と、
成形性、耐摩耗性、美観、質感等に優れ通気性を有する
内装用の表皮材とを、貼り合わせることにより成形され
たものが使用されている。
【0003】また、前記基材と表皮材との貼り合わせに
は、有機溶剤を含む接着剤を塗布する工程や、短時間で
接着できるホットメルト接着剤を塗布する工程や、感熱
接着性を有するフィルムを介して加熱圧着する工程な
ど、いずれかの工程を含む方法が多用されている。とこ
ろが特に前記の前2つの工程では、プレス成形による基
材の賦形と表皮接着が同時にできない場合がある。この
ため、基材を先にプレス成形で賦形する工程と、前記工
程に引き続いて基材に接着剤を塗布する工程及び表皮を
貼り付ける工程との少なくとも3工程を必要としてい
る。
【0004】さらに使用される基材が、空気遮断機能を
備えていない材質である場合には、この基材に空気遮断
機能を付与させることを目的として、空気遮断機能のみ
を期待したPVCやPBT等のフィルムを、表皮材の裏
面もしくは基材の表面、もしくは基材の中間層、もしく
は基材の裏面に、接着剤や熱可塑性樹脂等で貼り付ける
方法が多く用いられている。
【0005】なお、基材が充分な空気遮断機能をもたな
い場合には、以下に示す不具合が発生する恐れがある。
すなわち、例えば、自動車の走行時に、内装材の内側で
ある車室内と、内装材の外側であるボディールーフとの
間に生じる差圧により、ホコリ、タバコの煙など汚染物
質を含む車室内の汚染空気が表皮材及び基材を通過して
内装材の裏側へと流れたり、また、逆に車室外の汚染空
気が車室内に流入する。このため、汚染物質が表皮材の
表面に接触し付着して汚れ易くなることがあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
(1)自動車内装材を製造する場合において、通気性を
有する内装用の表皮材と基材とを、両者の間に介置した
感熱接着性フィルムとともに熱ロール等で加熱圧着した
時、前記感熱接着性フィルムが溶融したり、溶融した一
部が基材側へ浸透したり、伸ばされて引きちぎれるなど
により、感熱接着性フィルムを形成する樹脂層が崩れ易
いため、製造された自動車内装材の空気遮断機能を安定
して得ることが難しい。 (2)また、通常複雑な形状をしている自動車内装材を
製造する場合、生産性を向上するため、前記3工程を2
工程に低減することを目的として、内装用の表皮材に感
熱接着性フィルムを貼り合わせる工程の次に、2つの工
程すなわち、感熱接着性フィルムの表面と内装用の基材
とを貼り合わせる工程と、内装材の形状に成形する工程
とを同時に行うことができる。
【0007】ところがこの場合には、前記表皮材に感熱
接着性フィルムを貼り合わせる工程において、熱ロール
で両者を圧着させるとき、感熱接着性フィルムの溶融に
よる空気遮断性の低下を防ぐため熱ロールの熱量を抑え
ると熱量不足による接着不良が生じ易く、また逆に前記
接着不良を解決すべく熱量を与えると自動車内装材とし
ての空気遮断機能を損なうのはもとより、感熱接着性フ
ィルムが熱ロールの加熱圧着面に貼り付き、作業性及び
加工効率が著しく低下するという問題が生じ易かった。 (3)また、ホットメルト接着剤等で表皮を接着する場
合、塗布量、雰囲気温・温度等の変化により接着性が非
常に変化しやすく、それらを好適にコントロールしよう
とすると非常に複雑で高価な設備が必要であるため経済
的とはいえない。しかも接着剤の反応時間が比較的長い
ために表皮の高成形性が高度に要求され、それを満足さ
せないと表皮材の接着不良が非常に発生し易いという問
題がある。
【0008】本発明は上記問題を解決し、表皮材と基材
との貼り合わせ効率の向上及び貼り合わせ作業の合理化
をなし得るとともに、優れた空気遮断性及び機能を備え
た自動車内装材貼り合わせ用フィルム及び自動車内装材
を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明者は、フィルム
の外層及び内層として互いに融点やメルトインデックス
が適当に異なるポリエチレン系樹脂を用いることによ
り、自動車内装用の表皮材との加熱圧着時の良接着性及
び基材との加熱圧着成形時の良接着性とが得られるこ
と、中間層として前記各ポリエチレン系樹脂より融点が
高い合成樹脂を用いることにより、接着後、得られた内
装材が空気遮断性に優れた性質を示すことを見いだし以
下の発明をするに至った。 (1)第1発明の自動車内装材貼り合わせ用フィルム
は、外層及び内層がポリエチレン系樹脂からなり、中間
層が該ポリエチレン系樹脂より30℃以上高い融点を有
する合成樹脂からなることを特徴とする。
【0010】前記第1発明の好適な態様1〜3を以下に
示す。すなわち、態様1は、前記第1発明において、外
層にメルトインデックスが5.0〜30.0g/10m
in、内層にメルトインデックスが5.0g/10mi
n未満のポリエチレン系樹脂を使用することを特徴とす
る。態様2は、前記態様1において、内層に使用するポ
リエチレン系樹脂の融点が外層に使用するポリエチレン
系樹脂の融点より10℃以上高いことを特徴とする。
【0011】態様3は、前記態様1及び態様2におい
て、中間層の合成樹脂がナイロンもしくはエチレン−ビ
ニルアルコール共重合樹脂であることを特徴とする。 (2)第2発明の自動車内装材は、外層及び内層がポリ
エチレン系樹脂からなり、中間層が該ポリエチレン系樹
脂より30℃以上高い融点を有する合成樹脂からなる貼
り合わせ用フィルムを介して、表皮材と基材とが接着さ
れていることを特徴とする。
【0012】前記第1発明及び第2発明の貼り合わせ用
フィルム(以下、フィルムと称す)は、外層、中間層、
内層との3層により構成されたものであり、外層が内装
材の表皮材に接着され、内層が内装材の基材に接着され
て用いられる。前記フィルムを構成する外層、中間層、
内層などの用語は、フィルム製造時の位置を示すもので
はなく、外層は表皮材と接するフィルム面を表し、内層
は基材と接するフィルム面を表している。
【0013】前記外層及び内層に使用するポリエチレン
系樹脂としては、感熱接着性を有する樹脂であれば特に
制限はないが、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低
密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンはもとより、エ
チレンー酢酸ビニル共重合樹脂、エチレンーエチルアク
リレート共重合樹脂、エチレンーアクリル酸共重合樹
脂、エチレンーメチルアクリレート共重合樹脂、エチレ
ンーメチルメタクリレート共重合樹脂、エチレンーメタ
クリル酸共重合樹脂やそれらのブレンド物が挙げられ
る。
【0014】特に外層としては、メルトインデックス
(以下、MIと称す)が5.0〜30.0g/10mi
nのポリエチレン系樹脂を用い、内層としては、MIが
5.0g/10min未満のポリエチレン系樹脂を用い
ることが好ましい。この場合には、表皮材と接する部分
の外層の熱流動性に比べ、基材と接する部分の内層の熱
流動性が低いため、貼り合わせ時に加熱圧着ロールや熱
盤に内層の樹脂が溶融して付着したり、接着することを
低減でき、作業性及び生産効率を向上し得る。しかも、
安定した接着力及び安定した空気遮断機能を有する自動
車内装材が得られる。
【0015】これらの理由から、内層に使用するポリエ
チレン系樹脂は、その融点が、外層を形成するポリエチ
レン系樹脂の融点より10℃以上高いものであることが
最も好ましい。中間層に使用する合成樹脂は、外層及び
内層に使用するポリエチレン系樹脂より30℃以上高い
融点の合成樹脂であれば特に限定はないが、高融点でガ
スバリア性に優れ、しかもポリエチレン系樹脂との接着
性にも優れているナイロン、エチレンービニルアルコー
ル共重合体を用いるのが特に好ましい。
【0016】フィルムは、インフレーション成形法、T
ダイキャスト成形法のいずれでも製造することができ、
40〜120μmの厚みとすることが好ましい。中間層
は、5〜50μmの厚みとすることが好ましく、特に1
0〜30μmの厚みとすることが最も好ましい。なお中
間層は、5μm未満の厚みであると貼り合わせ成形時等
に局部的に引き延ばされて孔が穿き、空気遮断機能が損
なわれる恐れがあり、50μmを超えた厚みであると価
格が高くなり、不経済であること及び成形時に必要な熱
量が多くなり成形性が悪化することなどの不具合を呈す
る。
【0017】フィルムは、以下に示す種々の表皮材及び
基材に貼り合わせることや、貼り合わせと成形とを同時
に行うことができる。すなわち、フィルムは、一方の面
に表皮材として例えば、ポリエステル系不織布、起毛ニ
ット、塩ビレザー、TPOレザー等などに加熱ロール等
を用いて高効率で貼り合わせることができる。
【0018】またフィルムは、一方の面に前記表皮材を
貼り合わせた後、他方の面に基材として例えば、ニード
ルパンチ処理などを施し、無機繊維を主成分とするマッ
ト状物の少なくとも片面にポリエチレンなどの熱可塑性
樹脂フィルムを有するものや、もしくは熱可塑性樹脂を
少なくとも片面に含浸させたものや、もしくは少なくと
も片面に発泡材を含んだ熱可塑性樹脂を有するものや、
もしくは少なくとも片面に開繊した無機繊維か充填剤を
混入した熱可塑性樹脂を有するものや、さらに同様な基
材で上記無機繊維を主成分とするマット状物に代わり無
機繊維を主成分とするマット状物にエマルジョン型接着
剤や発泡剤や熱可塑性樹脂を含浸させたものや、さらに
熱可塑性樹脂を主体とするフィルム層を少なくとも片面
に有するウレタン等の樹脂発泡体を心材とするものや、
さらに熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂や発泡剤を少なくと
も1種類含浸したフェルトもしくは無機繊維を主体とし
たマット状のもの、等を、前記一方の面に接着後の表皮
材とともに、加熱プレスするか熱プレスするかして成形
と貼り合わせを同時に行って、空気遮断性の優れた自動
車内装材を製造し提供できる。
【0019】
【作用】第1発明の自動車内装材貼り合わせ用フィルム
は、外層及び内層がポリエチレン系樹脂からなり、中間
層がポリエチレン系樹脂より30℃以上高い融点を有す
る合成樹脂からなる3層により構成されている。このた
め、前記フィルムを介して、表皮材と基材とを接着する
ことにより得られる第2発明の自動車内装材は、外層が
表皮材と接着する表面部分及び内層が基材と接着する表
面部分で溶融しても、中間層が溶融せずにシート状を保
つため、中間層自体の空気遮断機能及び内装材としての
気密を保持できる。
【0020】
【実施例】以下、第1発明の自動車内装材貼り合わせ用
フィルム及び第2発明の自動車内装材を実施例により説
明する。 (実施例1)図1に示されるように、実施例1の自動車
内装材貼り合わせ用フィルム(以下、フィルムと称す)
1Aは、インフレーション成形法にて製造されたもの
で、外層10aと、中間層11と、内層12とより形成
された3層により構成され、全体の厚みが75μm(外
層10と、中間層11と、内層12との厚み構成比2:
1:2)のものである。
【0021】外層10は、厚みが30μmの直鎖状低密
度ポリエチレン(MI:0.8g/10min、密度:
0.919g/cm3 、融点:120℃)よりなる。中
間層11は、厚みが15μmのナイロン6/66共重合
体(相対粘度:4.2、密度:1.12g/cm3 、融
点:200℃)よりなる。内層12は、厚みが30μm
の直鎖状低密度ポリエチレン(MI:0.8g/10m
in、密度:0.919g/cm3 、融点:120℃)
よりなる。
【0022】フィルム1Aは、外層10a及び内層12
に、予め用意され以下に示す内装用の表皮材2及び内装
用の基材3とが接着され自動車内装材4Aが製造され
る。表皮材2は、目付約170g/m2 のポリエステル
系不織布からなる。基材3は、ガラス繊維と熱可塑性繊
維とをニードルパンチしたマット状物の両面に高密度ポ
リエチレンを含浸させて得られた目付約650g/m2
のものである。
【0023】表皮材2は、フィルム1Aの外層10a
に、重ね合わせて配置される。そして表皮材2とフィル
ム1Aとは、表面温度約130℃の図略の熱ロールによ
り熱接着されて一体化する。表皮材2と一体化したフィ
ルム1Aの内層12に、基材3を重ね合わせて配置し、
前記内層12の表面を約170℃になるまで加熱した
後、表面温度約50℃の図略の成形型によりクリアラン
ス約4mmで18秒間プレス成形することにより自動車
内装材4Aを製造した。
【0024】実施例1のフィルム1Aを用い、かつフィ
ルム1Aを介して、表皮材2と基材3とを接着すること
により得られた自動車内装材4Aは、フィルム1Aの外
層10aが表皮材2と接着する表面部分及びフィルム1
Aの内層12が基材3と接着する表面部分で溶融して
も、中間層11が溶融せずにシート状を保つため、中間
層11自体の空気遮断性及び内装材4Aとしての空気遮
断機能に優れ、気密を保持できる。
【0025】(実施例2)図1に示されるように、実施
例2の自動車内装材貼り合わせ用フィルム(以下、フィ
ルムと称す)4Bは、インフレーション成形法にて製造
されたもので、外層10bと、中間層11と、内層12
とより形成された3層により構成され、全体の厚みが7
5μm(外層10bと、中間層11と、内層12との厚
み構成比2:1:2)のものである。実施例2のフィル
ム1Bは、外層10bが前記実施例1のフィルム1Aの
外層10aと異なる以外は同じである。
【0026】外層10bは、厚みが30μmの低密度ポ
リエチレン(MI:13g/10min、密度:0.9
19g/cm3 、融点:106℃)よりなる。前記フィ
ルム1Bは、前記実施例1のフィルム1Aと同じよう
に、外層10bに内装用の表皮材2が接着された後、内
層12に内装用の基材3が接着されると同時にプレス成
形を行い自動車内装材4Bを製造した。
【0027】実施例2のフィルム1Bを用い、かつフィ
ルム1Bを介して、表皮材2と基材3とを接着すること
により得られた自動車内装材4Bは、フィルム1Bの外
層10bが表皮材2と接着する表面部分及びフィルム1
bの内層12が基材3と接着する表面部分で溶融して
も、中間層11が溶融せずにシート状を保つため、中間
層11自体の空気遮断性及び内装材4Bとしての空気遮
断機能に優れ、気密を保持できる。
【0028】(比較例)ここで実施例1のフィルム1A
及び実施例2のフィルム1Bをそれぞれ用いて製造され
た自動車内装材3A及び3Bの効果を確認するため、以
下に示す比較例1及び比較例2の自動車内装材貼り合わ
せ用フィルム(以下、フィルムと称す)を用いて自動車
内装材を製造した場合と、前記実施例1及び実施例2の
場合における各内装材の特性及び特性値を表1〜8に示
す。
【0029】なお、表皮材への貼り合わせ加工性を表1
に示し、空気遮断性を表2に示し、表皮材との接着性を
表3、表4、表5、表6示し、成形プレス後のフィルム
と基材との熱間接着保持性を表7に示し、プレス成形後
の燃焼性を表8に示した。 (比較例1)比較例1は、直鎖状低密度ポリエチレン
(MI:0.8g/10min、密度:0.919g/
cm3 、融点:120℃)からなる単層の全体厚み75
μmの貼り合わせ用フィルムをインフレーション成形法
にて製造し、実施例1及び2と同じ条件でフィルムの一
方の面には表皮材を接着し、他方の面には基材を接着す
るとともにプレス成形を同時に行い、得られた内装材で
ある。
【0030】(比較例2)比較例2は、中間層をナイロ
ン6/66共重合体に代えて高密度ポリエチレン(M
I:0.6g/10min、密度:0.950g/cm
3 、融点:129℃)にした以外は、実施例2と同様に
して全体の厚みが75μm(厚み構成比2:1:2)の
フィルムをインフレーション成形法にて製造し、実施例
1及び2と同じ条件でフィルムの一方の面には表皮材を
接着し、他方の面には基材を接着するとともにプレス成
形を同時に行い、得られた内装材である。
【0031】
【表1】 フィルムと表皮材との貼り合わせ加工性が良い場合を
○、少し悪い場合を△、悪い場合を×とした。
【0032】
【表2】 <空気遮断性>以下の数値は圧力40KPa下における
面積φ28mmでの1分間の通気量を示す。なお、実施
例1、比較例1、比較例2の通気量はサンプル数各4個
の平均値、実施例2の通気量はサンプル数38個の平均
値である。
【0033】 汚れに関しては、見受けられない場合を○、やや見受け
られる場合を△、明らかに見受けられる場合を×とし
た。
【0034】
【表3】 <表皮材との接着性>表3は熱ロールによりフィルムを
内装用の表皮材に貼り合わせた後、常温(23℃)下で
剥離試験を行った時の評価である。 表皮との接着強度が十分に得られる場合を○とした。
【0035】
【表4】 <成形プレス後の基材との接着性>表4は熱ロールによ
りフィルムを内装用の表皮材に貼り合わせた後、さらに
このフィルムを内装用の基材に重ね合わせ成形し、その
後、常温(23℃)下でフィルムと基材との剥離試験を
行った時の評価である。
【0036】 基材との接着強度が十分に得られる場合を○とした。
【0037】
【表5】 <熱老化後>表5は85℃雰囲気中に400時間放置し
た後に上記表4の場合と同様の剥離試験を行った時の評
価である。 基材との接着強度が十分に得られる場合を○とした。
【0038】
【表6】 <湿老化後>表6は雰囲気温度50℃で湿度が90%の
雰囲気中に400時間放置した後に上記表4の場合と同
様の剥離試験を行った時の評価である。 基材との接着強度が十分に得られる場合を○とした。
【0039】
【表7】 <成形プレス後の基材との熱間接着保持性>表7は熱ロ
ールによりフィルムを内装用の表皮材に貼り合わせた
後、さらにこのフィルムを内装用の基材に重ね合わせ成
形し、その後、表皮材側に100gの定荷重をかけ85
℃雰囲気中で24時間放置し、フィルムと基材との熱間
接着保持性試験を行った時の評価である。
【0040】 基材との熱間接着保持性が十分に得られる場合を○とし
た。
【0041】
【表8】 <成形プレス後の燃焼性>表8は熱ロールによりフィル
ムを内装用の表皮材に貼り合わせた後、さらにこのフィ
ルムを内装用の基材に重ね合わせ成形し、その後、燃焼
試験を行った時の評価である。なお、前記燃焼試験は、
FMVSSNo.302に規定する試験法に準じて評価
を行い、規格を満足する場合を○とした。
【0042】
【効果】
(1)第1発明の自動車内装材貼り合わせ用フィルム
は、加熱時に一部が溶融して内装用の表皮材及び基材に
確実に接着する外層及び内層と、外層と内層との間に加
熱されても溶融しない中間層とを備えているため、優れ
た空気遮断性を保持できる。
【0043】また第1発明の貼り合わせフィルムによれ
ば、種々の内装用の表皮材とともに熱ローラなどにより
加熱圧着するとき、空気遮断性を損なうことなく安定し
た接着性が得られることや、加熱圧着する時の作業性が
良く高効率で貼り合わせすることができる。また、さら
に前記表皮材との加熱圧着後、成形プレスや熱成形プレ
スにより基材に対して賦形と同時に接着できるため、成
形工程が合理化できる。 (2)第2発明の自動車内装材は、前記優れた空気遮断
性を保持する第1発明のフィルムと、このフィルムを介
してその外層及び内層にそれぞれ接着された内装用の表
皮及び基材とを備えているため、内装材として全体の強
度を向上できこと、及び優れた空気遮断機能及び湿気遮
断機能が得られる。
【0044】また第2発明の自動車内装材の場合には、
基材が空気遮断機能を備えず通気性のある材質のもので
あっても、前記第1発明の貼り合わせ用フィルムを基材
に接着使用することにより、高効率で安定した空気遮断
機能が得られる。従って、第2発明の自動車内装材によ
れば、車室内のほこりやタバコの煙などに汚染された汚
染空気や、車室外の汚染空気などが内装材を透過するこ
とがないため、汚染空気が内装材を透過し接触すること
を起因とする内装材の汚れを防止することができる。
【0045】さらに第2発明の自動車内装材によれば、
従来の内装材に多く使用されている空気遮断機能のみを
期待したフィルムや、表皮材の接着専用の接着剤塗布工
程を必要としないため、生産性に優れ、また接着剤を使
用せずに済むため経済的であり、また従来の内装材より
も軽量にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1及び2における自動車内装材
貼り合わせ用フィルム及び自動車内装材の要部の断面を
拡大して示す断面図である。
【符号の説明】
1A、1B…貼り合わせ用フィルム 10a、10b
…外層 11…中層 12…内層 2…表皮材 3…基材 4A、4B…内装材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上原 英幹 香川県高松市宮脇町2−9−3

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外層及び内層がポリエチレン系樹脂からな
    り、中間層が該ポリエチレン系樹脂より30℃以上高い
    融点を有する合成樹脂からなることを特徴とする自動車
    内装材貼り合わせ用フィルム。
  2. 【請求項2】外層にメルトインデックスが5.0〜3
    0.0g/10min.、内層にメルトインデックスが
    5.0g/10min.未満のポリエチレン系樹脂を使
    用することを特徴とする請求項1記載の自動車内装材貼
    り合わせ用フィルム。
  3. 【請求項3】内層に使用するポリエチレン系樹脂の融点
    が外層に使用するポリエチレン系樹脂の融点より10℃
    以上高いことを特徴とする請求項1又は2記載の自動車
    内装材貼り合わせ用フィルム。
  4. 【請求項4】前記中間層の合成樹脂がナイロンもしくは
    エチレン−ビニルアルコール共重合成樹脂であることを
    特徴とする請求項1又は2又は3記載の自動車内装材貼
    り合わせ用フィルム。
  5. 【請求項5】外層及び内層がポリエチレン系樹脂からな
    り、中間層が該ポリエチレン系樹脂より30℃以上高い
    融点を有する合成樹脂からなる貼り合わせ用フィルムを
    介して、表皮材と基材とが接着されていることを特徴と
    する自動車用内装材。
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JP2007022183A (ja) * 2005-07-13 2007-02-01 Howa Seni Kogyo Kk 車両用防音材
CN104401079A (zh) * 2014-11-04 2015-03-11 浙江华江科技发展有限公司 一种轻质gmt系列汽车内饰件粘结用功能复合型热熔胶膜
JP2017135419A (ja) * 2017-04-26 2017-08-03 大日本印刷株式会社 封止材シート

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