JPH0767575B2 - 開口端切断用プレス金型 - Google Patents

開口端切断用プレス金型

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JPH0767575B2
JPH0767575B2 JP26454789A JP26454789A JPH0767575B2 JP H0767575 B2 JPH0767575 B2 JP H0767575B2 JP 26454789 A JP26454789 A JP 26454789A JP 26454789 A JP26454789 A JP 26454789A JP H0767575 B2 JPH0767575 B2 JP H0767575B2
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修 久野
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久野金属工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は碗型形状,筒型形状等に成形された金属プレス
成形品の開口端縁を真直に切断し仕上する開口端切断用
プレス金型に関するものである。
〔従来の技術〕
碗型形状,筒型形状等に成形された金属プレス成形品の
開口端縁をプレス機により切断仕上するのに従来からシ
ミー型(俗にヨロメキ型)と称されているプレス金型が
使用されている。このヨロメキ型は、成形品の開口端縁
の内側に合致する下型のスライド体がプレス時にカムの
作用により横方向に矩形運動するように構成され、該ス
ライド部の上端外周縁が成形品の開口端縁に剪断力を及
ぼして該成形品の開口端を切断できるようにしたもので
ある。
〔従来技術の問題点〕
しかし、従来の開口端切断用プレス金型は、下型のスラ
イド体の周囲四面に形成されたカム凸条に相対するカム
片が下型の取付台にボルト等により固着されたものであ
ったので、上型が下降する時にそのカム作用によりスラ
イド体が横方向に矩形運動して成形品の開口端縁を切断
した後、上型が上昇する時に該スライド体が下降時とは
反対の軌跡をたどって元に戻る。このため上昇時にもス
ライド体が成形品の切断端に再び摺り合い該切断端を再
切断するように動くので切断端にバリを生じさせること
があるなど仕上が悪くなるという問題、および、切刃の
摩耗を早めるという問題があった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の開口端切断用プレス金型は前記問題点を解決せ
んとするもので、下型と上型とよりなり、下型はダイホ
ルダ内に上向きに付勢した水平板を上下動自在に設け、
該水平板上に水平面内で摺動自在なるようスライド体を
設け、該スライド体の周囲四面にカム凸条を形成し、該
スライド体の周囲四面を囲むようにダイホルダ上に取付
台を固設し、該取付台にクサビ状の先端部が前記カム凸
状に摺接するカム片を設け、上型には成形品を抱持し得
る凹窪を設け、成形品の開口端縁の内側にスライド体が
合致するようにして上型を下降させることによりスライ
ド体を水平板と伴に圧下させそのとき前記カム片が作用
して該スライド体が水平面内で摺動し該スライド体の上
端外周縁が成形品の開口端縁に剪断力を及ぼすように構
成された開口端切断用プレス金型において、取付台に上
外方へ傾斜した竪孔状のガイド孔を形成し該ガイド孔に
沿って斜めに上下動自在なるようにカム片を設け、該カ
ム片の下部をく字状に内側に折曲させそのクサビ状の先
端部を取付台の内面より突出させ、該ガイド孔の水平面
に対する起立角度を該カム片のクサビ状の先端部の上側
作用面の水平面に対する傾斜角度より大きく設定してな
ることを特徴とするものである。
〔作用〕
上型の下降によりスライド体が下降するときはカム片が
該スライド体のカム凸条に作用し該スライド体が水平面
内で摺動し成形品の開口端縁を切断するが、上型の上昇
によりスライド体が上昇するときはカム凸条はカム片を
傾斜竪孔状のガイド孔に沿って上昇させることでカム作
用がなされず、そのために上型上昇時にはスライド体は
水平面内での摺動はせず、従って成形品の切断端が再度
スライド体に摺接するようなことが避けられる。
〔実施例〕 次に図面に従い本発明の開口端切断用プレス金型の一実
施例を説明する。第1図において、1は下型、2は上型
である。下型1は方形枠状のダイホルダ3内に平板状の
水平板4が水平状態を保ったままで上下動自在なるよう
に設けられている。該水平板4は平面正方形でその相対
する二辺の真中に延長部30が形成されて該延長部30に上
方に延びるボルト5を固植し該ボルト5をコイルバネ6
の弾性により上方に持ち上げることにより該水平板4を
上向に付勢している。7は該水平板4上に水平面内で摺
動自在なるように設けられたスライド体である。該スラ
イド体7は平面正方形の基部8と該基部8上に設けられ
た円形の切裁部9とよりなり、両者をボルト10により一
体に固着している。そして該基部8の周囲外面にはカム
凸状8a〜8dが形成されている。11は水平板4上に開設し
たバカ孔12に遊嵌しボルト13によりスライド体7下面に
止着した鍔付カラーで、該鍔付カラー11の鍔部を水平板
4の下面に当接させスライド体7を水平板4上で摺動自
在に保持している。また、14はスライド体7とは別体で
スライド体7上に設けられた円錐台形状のコアで、該コ
アの中心に開設された段付バカ孔15に鍔付カラー16を遊
嵌し、該鍔付カラー16をボルト17によりスライド体7に
止着することで、該スライド体7の水平面内での移動を
該コア14が妨害することなくスライド体7上に乗載位置
するようにしている。18はコア14の下面に開設された芯
孔19の開口縁に球体20をスライド体7のバネ室内に設け
たコイルバネ21とにより圧着させることによりスライド
体7が水平板4上中心位置で落ち付くように機能する求
芯機構である。また、22はスライド体7の基部8の周囲
を囲うように設けられた正方形枠状の切屑払出用のノツ
クアウトプレートで、該ノツクアウトプレート22は基部
8上にコイルバネ23により上向に付勢して設けられる。
一方、第3図に示す24はボルト51により基部8上四隅に
固着した角柱状の台片で、該台片24は上端部に外方に突
出する鍔部25が形成され該鍔部25に前記ノツクアウトプ
レート22が係合し該ノツクアウトプレート22がスライド
体7側より離脱しないようにしている。26はスライド体
7の周囲四面を囲むようにダイホルダ3上にボルト27に
より固設した立方形の取付台で、該取付台26には前記コ
イルバネ6を収容するバネ室28が形成されていると共
に、クサビ状の先端部29が前記カム凸条8a〜8dに摺接す
るカム片36が設けられる。即ち、取付台26に上外方へ傾
斜した竪孔状のガイド孔37を形成し該ガイド孔37に沿っ
て斜めに上下動自在なるようにカム片36を設けている。
該カム片36は下部がく字状に内方に折曲しその先端部29
が取付台26の内面より突出しカム凸状8a〜8dに摺接して
いる。38は該カム片36を下方に押圧しているコイルバ
ネ、39は該コイルバネの上端を止着しているネジであ
る。なお該ガイド孔37の水平面に対する起立角度αは、
該カム片36のクサビ状の先端部29の上側作用面29aの水
平面に対する傾斜角度βよりも大きくなるようにしてい
る。
40は上型2を下型1に対して下降ガイドするガイド柱で
ある。
上型2は板状のダイプレート41の下面にボルト42により
枠状のバツキングプレート43が垂下状に固設され該バツ
キングプレート43の下端にはパンチ44がボルト52により
固着され該パンチ44によってバツキングプレート43中に
パンチノツクアウトプレート45を上下動自在に保持して
いる。46は該パンチノツクアウトプレート45を下向に付
勢しているコイルバネである。また、47はパンチ44にネ
ジ49によって止着し該パンチ44より下方に突出するノツ
クピンである。
なお、カム凸条8a〜8dは第4a図〜第4d図に示したように
スライド体7の周囲四面につき少し宛高さ位置が異なる
ように形成されている。
このように構成された開口端切断用プレス金型では、碗
型形状を予めプレス成形された成形品48を下型1のコア
14に被せるようにして乗せ、上型2を下降させれば、成
形品48は第5図に示したようにパンチノツクアウトプレ
ート45により挟着されパンチ44は台片24を介してスライ
ド体7を圧下する。そうすると第6図に示したようにコ
イルバネ6の弾性に抗してスライド体7と共に水平板4
が下降するが、その際カム片36のクサビ状の先端部29が
カム凸条8a〜8dに作用しスライド体7は水平板4上にて
矩形運動する。このためスライド体7の基部8の上端外
周縁が成形品48の開口端縁の全周を切断する。なおスラ
イド体7が下降するときは先端部29の作用面29aの傾斜
角度βがガイド孔37の起立角度αより小さいために該ガ
イド孔37中のカム片36を上動させることはなく該先端部
29は取付台26内面より突出した状態に保たれる。こうし
て成形品48の開口端縁が切断できたことで上型2を上昇
させるとスライド体7はコイルバネ6の弾性により上方
に復元動しそのときカム凸条8a〜8dが再び先端部29に当
接するが、その際はカム片36はコイルバネ38の弾性に抗
してガイド孔37に沿って上動せられ先端部29は後退する
のでスライド体7は水平板4上にて摺動することなく真
直上昇する。そしてノツクアウトプレート22がコイルバ
ネ23により上昇し切屑50を排出する。
〔発明の効果〕
このように本発明の開口端切断用プレス金型は、カム片
を斜め上下動自在なるように設けることにより、スライ
ド体が上に戻るときは該カム片が該スライド体のカム凸
条に作用しないようにしてスライド体が無用に水平動す
ることのないようにしたので、成形品の切断端が上型上
昇時に再度スライド体に摺接するのが避けられる。この
ため切断端を二度切りすることによるバリ等の形状不良
を招くことなく仕上が良くなり、かつまたスライド体の
作用回数も半減するのでその摩耗が減少するなど有益な
効果がある。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の開口端切断用プレス金型の一実施例を示
したもので、第1図は開型時の縦断面図、第2図は下型
の半断面平面図、第3図は第2図のA−A線断面図、第
4a図〜第4d図はカム凸条の縦断面図、第5図および第6
図は閉型時の作用を示した縦断面図である。 1……上型、2……下型、3……ダイホルダ、4……水
平板、7……スライド体、8a〜8d……カム凸条、14……
コア、26……取付台、29……先端部、29a……上側作用
面、36……カム片、37……ガイド孔、48……成形品、α
……起立角度、β……傾斜角度。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下型と上型よりなり、下型はダイホルダ内
    に上向きに付勢した水平板を上下動自在に設け、該水平
    板上に水平面内で摺動自在なるようスライド体を設け、
    該スライド体の周囲四面にカム凸条を形成し、該スライ
    ド体の周囲四面を囲むようにダイホルダ上に取付台を固
    設し、該取付台にクサビ状の先端部が上記カム凸状に摺
    接するカム片を設け、上型には成形品を抱持し得る凹窪
    を設け、成形品の開口端象の内側にスライド体が合致す
    るようにして上型を下降させることによりスライド体を
    水平板と伴に圧下させそのとき前記カム片が作用して該
    スライド体が水平面内で摺動し該スライド体の上端外周
    縁が成形品の開口縁端に剪断力を及ぼすように構成され
    た開口端切断用プレス金型において、取付台に上外方へ
    傾斜した竪孔状のガイド孔を形成し該ガイド孔に沿って
    斜めに上下動自在なるようにカム片を設け、該カム片の
    下部をく字状に内側に折曲させそのクサビ状の先端部を
    取付台の内面より突出させ、該ガイド孔の水平面に対す
    る起立角度を該カム片のクサビ状の先端部の上側作用面
    の水平面に対する傾斜角度より大きく設定してなること
    を特徴とした開口端切断用プレス金型。
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