JPH0765016B2 - 金属板用塗料、およびそれを用いた塗装金属板、ならびに塗装金属板の製造方法 - Google Patents
金属板用塗料、およびそれを用いた塗装金属板、ならびに塗装金属板の製造方法Info
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- JPH0765016B2 JPH0765016B2 JP2113718A JP11371890A JPH0765016B2 JP H0765016 B2 JPH0765016 B2 JP H0765016B2 JP 2113718 A JP2113718 A JP 2113718A JP 11371890 A JP11371890 A JP 11371890A JP H0765016 B2 JPH0765016 B2 JP H0765016B2
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Description
される塗装金属板と、かかる塗装金属板の製造方法に関
する。
装、建物内外装などに利用される金属板に塗布して独特
の外観をもたらす仕上げ塗料と、該塗料を用いて作製さ
れる塗装金属板と、その製造方法とに関する。
気機器、室内器物、車両内装、建物内装などに広く使用
される塗装金属板は、一般にプレコート鋼板と呼ばれて
いる。
/アルミニウム合金めっき鋼板、アルミニウムめっき鋼
板、ステンレス鋼板、アルミニウム板などが一般に用い
られている。
して、市場の要求は厳しさを増し、長期耐久性からさら
には長期保証が要求されるに至った。そして、これに対
応する塗料として、ポリ弗化ビニリデンを70重量%以上
含有させた弗素樹脂塗料が主流となりつつあり、その品
質規格も、促進耐候性試験1500時間で色の変色はNBS
色差(△E)が7以下、塩水噴霧試験2,000時間でAST
M8F以上の性能を有していなければならず、長期保証を
義務ずけられているのが現状である。
ング)時にプレッシャーマークがつくことや、成形加工
および施工時に傷がつくなどの潜在的な問題が残されて
いる。
機質骨材(ガラス繊維など)を配合し、塗膜の強度や硬
度を向上させ、耐傷付き性、耐摩耗性などの加工性や耐
透水性、その他に優れた塗料が開示されている。但し該
塗料の場合、硬質の骨材を使用しているため、成形加工
時に成形ロールを摩耗させたり、シャーリング刃を摩耗
させたりなどの新たな問題発生の危険性を持っている。
加工時および施工時の塗面傷付きおよび成形ロールやシ
ャーリング刃の摩耗が殆どないと同時に、新規な暖か味
のあるソフトな意匠性に優れた仕上がりを有し、さらに
従来の塗膜金属板が持つ成形加工性や、長期の耐久性を
備える、金属板用塗料と、それを塗装した塗装金属板
と、かかる塗装金属板の製造方法とを提供するにある。
重ねた結果、良好な成形加工性、耐久性をいささかも損
なうことなく、その上で独特の意匠性を備えた仕上がり
が得られることを見出し、本発明を完成させた。
らなる樹脂成分を主成分とする塗料において、その塗料
の固形分中には、架橋剤を2〜20重量%含有するアクリ
ルポリマービーズが0.1〜30重量%含有されていること
を特徴とする金属板用塗料を得るにある。
面に形成された塗装金属板を得るにある。
熱して金属板温度を100℃以上に到達せしめ、焼き付け
硬化させることを特徴とする塗装金属板の製造方法を得
るにある。
0以上、融点が150〜180℃のものが好ましい。例えばカ
イナー500(日本ペンウォルト(株)の商品名、重量平
均分子量650,000、融点160〜165℃)などがある。
炭素数1〜10の(メタ)アクリル酸アルキルエステルモ
ノマー、例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)ア
クリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)
アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸アミル、(メ
タ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル
などの1種または2種以上で構成され、重量平均分子量
が50,000〜200,000である。さらに好ましくは、アクリ
ル樹脂を構成する重合単位の50重量%以上がメタクリル
酸メチルである。
るモノマーとしては、上記のアクリル系モノマーと共重
合可能なものであればよい。そのようなモノマーとして
は例えば(メタ)アクリル酸、スチレン、ビニルトルエ
ン、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸ア
ミド、塩化ビニルなどがある。上記のポリ弗化ビニリデ
ンとアクリル樹脂との混合割合は、90:10〜40:60重量比
が好ましい。
ービーズは、まずその品質として、従来塗料および、そ
の塗膜が有する優れた特性を損なわない品質でなければ
ならない。具体的には、従来塗料中の溶剤に殆ど溶解し
ないこと、塗料の貯蔵安定性を低下させないこと、塗料
中のアクリル樹脂との親和性を有することなどが要求さ
れる。
ー組成および架橋密度としては、MMA(メチルメタクリ
レート)が80〜98重量%、MMAと共重合可能なモノマー
群が18重量%以下、および架橋剤(エチレングリコール
ジメタクリレート)が2〜20重量%、好ましくは5〜10
重量%のものが望ましい。
装金属板巻取り時に裏面に傷がついたり、その他の不具
合が生じる危険性があり好ましくない。
好ましくは20〜40μmφである。10μmφ未満では本発
明の目的である独特の意匠性が得られず、50μmφを越
えると塗料中でのビーズの沈降性が著しくて、いずれも
好ましくない。
もよいが、塗料中への親和性、分散性を向上させ、沈降
の危険性を減ずる目的で、カップリング剤にてビーズの
表面処理をしたのち、塗料中に混合することもできる。
具体的な表面処理方法としては、アルミニウム系カップ
リング剤、例えばプレンアクトALM〔味の素(株)の商
品名、化学名:アセトアルコキシアルミニウムジイソプ
ロピレート、一般式(I)〕 を、アクリルポリマービーズに対し3重量%を、イソホ
ロン中に溶解したのち、その中へビーズを入れて両者を
良く接触させる。
中に0.1〜30重量%、好ましくは5〜20重量%である。
0.1重量%未満では、本発明の目的である独特の意匠性
にとぼしく、30重量%を越えると塗料性状が低下し、塗
装作業性に支障をきたし、塗面仕上りが低下し、不満足
である。
としては、塗料をゆるやかに撹拌しながら、その中へア
クリルポリマービーズを加え均一に混合すればよい。
に無機質や有機質骨材、着色顔料、体質顔料、溶剤およ
び添加剤などを必要に応じて配合することができる。
維、アルミナ繊維、アルミナ粒子、シリカ、焼成シリカ
などがあげられる。
ンゾグアナミンビーズ、ナイロンビーズなどがあげられ
る。
ク、酸化鉄、クロム酸鉛、金属粉末(Al、Cu)、焼成顔
料(コバルトブルー、グリーン)、パール顔料などが挙
げられる。パール顔料は鱗片状のマイカ表面に酸化チタ
ン等のコーティングをした顔料であり、本発明の金属板
用塗料に配合すると意匠性を向上させる効果があり好ま
しい。例えば、エクステリアマーリンブライトホワイト
(マール社商品名)、イリオジン103W2(メルクジャパ
ン(株)の商品名)などが挙げられる。
ルク、三酸化アンチモン、硫酸バリウム、カオリンなど
が挙げられる。
ル、酢酸ブチル、セロソルブ系溶剤、メチルイソブチル
ケトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトン、イ
ソホロン、シクロヘキサノンなどが挙げられる。
剤、傷付き防止剤などが挙げられる。なかでも顕著な傷
付き防止剤として、融点300℃以上のポリテトラフルオ
ロエチレン粉末樹脂が効果的である。例えば、フォスタ
フロンTF−9205(ヘキストジャパン(株)の商品名)な
どが挙げられる。
装金属板を作製する方法について説明する。被塗装金属
板としては、例えば溶融亜鉛めっき鋼板、亜鉛/アルミ
ニウム合金めっき鋼板、アルミニウムめっき鋼板、冷間
圧延鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム板などが一般
に用いられている。
い、場合によってはさらに酸洗いや電解酸洗いなどの化
学的錆落しを行ったのち、クロメート処理や燐酸処理な
どの化成皮膜処理が施される。
成皮膜の上に直接塗装することが可能であるが、耐食性
や密着性などの性能を向上させるためには、塗装金属板
に通常用いられている下塗り塗料、例えばエポキシ樹脂
系下塗り塗料などを塗装して焼き付けた上に、塗装する
ことが望ましい。
よく、ロールコートの場合、フォードカップ#4(25
℃)で40〜180秒であるのが好ましい。
の塗装に慣用されている方法、例えばはけ塗り、タンポ
塗り、ロールコート、スプレー塗装などの方法を用いる
ことができるが、塗装金属板の塗装においてはロールコ
ート法がもっとも一般的である。塗装膜厚は、焼付け硬
化前で5〜80μm、好ましくは10〜50μmの範囲であ
る。
温度を100℃以上に到達せしめることによって行われ
る。焼付け時間が15秒未満では、樹脂成分の硬化が不十
分であり、180秒を越えると樹脂成分の硬化が過剰とな
り、いずれの場合にも塗料本来の性能が発揮されず好ま
しくない。
式や放射加熱方式などの外部加熱方式、あるいは高周波
などによる内部加熱方式などから、任意の方式を用いる
ことができる。
クリルポリマービーズが架橋剤2〜20重量%を含む低架
橋構造のポリマーであり、溶剤には殆ど溶解せず、また
硬すぎることもなく、中間的な好ましい性質を有してい
る。したがって、塗料の安定性を低下させることなく、
また塗膜形成時においてはアクリルポリマービーズの表
層が微かながら膨潤して塗料樹脂成分と親和性を持って
一体性を強めることから、塗膜の堅牢性、耐摩耗性、耐
傷付き性、耐久性、耐湿性等にも寄与しているものと考
えられる。
はみられなかった独特の仕上がり表面を得ることができ
る。すなわちアクリルポリマービーズを配合することに
より、ツヤ消し調の肉持ち感のある、ソフトな意匠性に
優れた外観を与え、成形加工するにおいては、塗装表面
は強靱で耐傷付き性、耐摩耗性にも優れていて作業性が
よく、成形ロール面やシャーリング刃の摩耗度合もごく
微かである。
する。例中の%、部はいずれも重量基準である。
製した。塗料として、プレカラーNo.8000ブラウン(日
本油脂(株)の商品名)を容器に入れ撹拌しながら、そ
の他の成分を加えて均一に混合し、各上塗り塗料を調製
した。
品名) 塗料組成および性状は以下のとおりである。
ンフォルト(株)の商品名、重量平均分子量:650000、
融点160〜165℃) 70% アクリル樹脂(メチルメタクリレート/エチルアクリル
レート=70/30、重量平均分子量:63000) 30% (2)顔料組成(合計100) 酸化チタン 3% 焼成ブラウン 49% 焼成ブラック 43% 三酸化アンチモン 5% (3)顔料/樹脂(固形分)比 0.35 (4)塗料固形分(重量%) 55% (5)塗料粘度(フォードカップ#4、25℃)105秒 *2:テクポリマーMBX−30(積水化成品工業(株)の商
品名、架橋剤:5重量%、粒径:30μmφ) *3:エクステリアマーリンブライトホワイト(マール社
の商品名) *4:フォスタフロンTF−9205(ヘキストジャパン(株)
の商品名) *5:マイクログラスサーフェストランドREV−9(日本
板硝子(株)の商品名) (試験片の作製) 使用する被塗板としては、ガリバリウム:55%Al/Znめっ
き鋼板とし、予め裏面に裏面用塗料を、乾燥塗膜厚5μ
m塗装したものを用いた。
料としてエポキシ樹脂系塗料(商品名:プレカラープラ
イマーF−1、日本油脂(株)製)を、バーコーター#
12を用いて乾燥塗膜厚が5μmになるように塗布し、到
達板温210℃で乾燥させた。次に、上記の各上塗り塗料
を、バーコーター#46を用いて乾燥塗膜厚が25μmにな
るように塗布し、到達板温250℃で乾燥させた。
よび方法で試験を行った。その結果を第2表に示した。
感、柔らかみ、暖かみがあり、金属感に乏しいものを意
匠性が高い(5)とした。一方、硬さ、冷たさがあり金
属感のあるものを意匠性が低い(1)とした。この5点
法で評価し、4点以上を合格とした。
セットし、試験片2枚のおもて面と裏面とを合わせて重
ね、荷重100kg/cm2にて96時間プレス機にて挟み付けた
後、試験片おもて面の光沢変化を肉眼で観察した。この
試験方法では、塗膜がフラットなほど、艶の増加が認め
られる。評価方法は次の通りとした。
を約45度の角度で指で押し付けるようにエッジを塗面に
当てる。そのまま塗面に強く押し付けながら、十円硬貨
の平面と直角の方向に引っ張り、塗面に傷をつける。傷
のつき方から、塗膜の耐傷つき性および滑りやすさを観
察した。それを次の5点法で評価した。
いる。
た。表中の2Tとは、加工される試験片と同一の被塗板2
枚を内側にはさみ込み(3T〜6Tは3〜6枚はさみ込む)
180度密着折曲げをしたものである。折曲げた先端を10
倍ルーペで観察し、クラックフリーとなる加工レベルを
示した。2T〜5Tを合格とした。
フォーミング機にて成形加工を30回行い、30枚通過後の
成形ロールめっき面を観察した。実施例2、比較例1及
び3の試験片にて実施した。評価方法は次の通りとし
た。
試験を行った。
2に基づき、摩耗輪CS−10を用い、荷重1kg、1,000回転
後の摩耗減量を測定した。摩耗減量はmg/1,000回転にて
評価を行った。
地露出までの落砂試験を測定した。
について2,000時間試験し、加工部の錆の程度を目視で
判定した。
水溶液、10%硫酸水溶液および、10%水酸化ナトリウム
水溶液に、それぞれ10日間浸漬したのち、加工部の塗膜
の通常の有無を目視で判定した。
験器および試験条件で1,500時間試験した(通称デュー
サイクルサンシャイン ウェザーオメーター) 試験器:WEL−Sunshine−DC、スガ試験器(株)製 試験条件:光源カーボンアーク ブラックパネル温度 63℃ 試験後の塗面状態を観察し、試験前と後との色差△E、
光沢保持率%を測定した。
較例1、2は塗膜外観、プレッシャマーク、あるいは成
形ロール摩耗性において不満点がある。ガラス繊維を配
合した比較例3では、成形ロール摩耗性でやや不安があ
り、また実施例に比べて意匠性に乏しい。本発明に準じ
た実施例1〜6では、塗膜外観、意匠性、塗膜の強靱
性、耐久性などいずれも極めて良好な結果を示している
ことが明らかである。
Claims (3)
- 【請求項1】ポリ弗化ビニリデンとアクリル樹脂とから
なる樹脂成分を主成分とする塗料において、その塗料の
固形分中には、メチルメタクリレートが80〜98重量%、
メチルメタクリレートと共重合可能なモノマー群が18重
量%以下、および架橋剤が2〜20重量%含有するアクリ
ルポリマービーズが0.1〜30重量%含有されていること
を特徴とする金属板用塗料。 - 【請求項2】請求項1記載の塗料を塗布してなる上塗り
塗膜が、板面に形成されている塗装金属板。 - 【請求項3】請求項1記載の塗料を金属板に塗布したの
ち、加熱して金属板温度を100℃以上に到達せしめ、焼
き付け硬化させることを特徴とする塗装金属板の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2113718A JPH0765016B2 (ja) | 1990-04-28 | 1990-04-28 | 金属板用塗料、およびそれを用いた塗装金属板、ならびに塗装金属板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2113718A JPH0765016B2 (ja) | 1990-04-28 | 1990-04-28 | 金属板用塗料、およびそれを用いた塗装金属板、ならびに塗装金属板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0411672A JPH0411672A (ja) | 1992-01-16 |
JPH0765016B2 true JPH0765016B2 (ja) | 1995-07-12 |
Family
ID=14619385
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2113718A Expired - Fee Related JPH0765016B2 (ja) | 1990-04-28 | 1990-04-28 | 金属板用塗料、およびそれを用いた塗装金属板、ならびに塗装金属板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0765016B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
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US6281280B1 (en) * | 1995-02-03 | 2001-08-28 | Ausimont Usa, Inc. | Low-gloss paints including polyvinylidene fluoride having a high melt viscosity |
KR100469048B1 (ko) * | 2002-10-10 | 2005-01-29 | 최덕환 | 탁상용 달력 |
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-
1990
- 1990-04-28 JP JP2113718A patent/JPH0765016B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH0411672A (ja) | 1992-01-16 |
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