JPH0764326A - 電子写真用トナー - Google Patents

電子写真用トナー

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JPH0764326A
JPH0764326A JP5235936A JP23593693A JPH0764326A JP H0764326 A JPH0764326 A JP H0764326A JP 5235936 A JP5235936 A JP 5235936A JP 23593693 A JP23593693 A JP 23593693A JP H0764326 A JPH0764326 A JP H0764326A
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JP
Japan
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resin
toner
styrene
molecular weight
acrylic copolymer
Prior art date
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Withdrawn
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JP5235936A
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English (en)
Inventor
Koji Nakayama
幸治 中山
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Tomoegawa Co Ltd
Original Assignee
Tomoegawa Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低い定着温度で定着することができ、非オフ
セット性においても実用上なんら問題を発生せず、転写
紙への定着強度の優れた電子写真用トナーを提供するこ
と。 【構成】 溶融開始温度が50〜100℃のポリエステ
ル樹脂と、スチレンアクリル系共重合体樹脂と、エチレ
ングリコールメタアクリレート共重合体とビニルポリマ
ーのグラフトポリマーを少なくとも含有することを特徴
とする電子写真用トナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真用トナーに関
し、特に熱ロール定着を採用している複写機又はプリン
ター用の電子写真用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真方式を用いた複写機及び
プリンターは、一般家庭等を含めてその普及が広まるに
ともない、複写機又はプリンターの多機能化を主な目的
とした低エネルギー化(消費電力の削減)、印刷機と複
写機との境に位置するいわゆるグレイエリアへの普及を
目的とした高速化、あるいは機械コストを下げるための
定着ロールの簡素化のための低ロール圧力化が望まれて
いる。また、複写機の高級化にともない両面コピー機能
や原稿自動送り装置の搭載された複写機が広く普及され
てきたため、複写機及びプリンターに使用される電子写
真用トナーには定着温度が低く、耐オフセット性が優れ
て、且つ両面コピー時の汚れや、原稿自動送り装置にお
ける汚れの発生を防止するため転写紙への定着強度の優
れたものが要求されている。
【0003】上記の要求に対して従来技術では、トナー
に配合する結着樹脂の分子量や分子量分布を改良したも
の等の提案がなされている。具体的には、結着樹脂を低
分子量化し、定着温度を低くしようとする試みがなされ
ていた。しかしながら、低分子量化することにより融点
は低下したが同時に熱溶融粘度も低下したため定着ロー
ルへのオフセット現象が発生する問題が生じていた。こ
のオフセット現象を防ぐため、該結着樹脂の分子量分布
の低分子量領域と高分子量領域を広くする方法や、ある
いは高分子部分を架橋させたりすることが行なわれてい
た。しかしながら、この方法においては定着性を十分に
持たせるために、樹脂のガラス転移温度を低くせざるを
得ずトナーの保存性を損なうことが避けられなかった。
また、結着樹脂の低分子部分を多くするとトナー自体が
脆くなり両面コピー時の汚れや、原稿自動送り装置にお
ける汚れが発生していた。更にまた、上記オフセット現
象を防ぐためポリオレフィン系の離型剤を含有させる方
法もある。しかしながら、一般的に広く用いられている
ポリプロピレンなどの離型剤は融点が高く、該離型剤を
含有させるとトナー自身の融点が高くなり、従って低い
定着温度で定着した場合、転写紙への十分な定着強度を
得ることができないという問題があった。この問題を解
決するために低融点のエチレン系ポリオレフィンワック
スなどを含有させる方法もあるが、トナーの結着樹脂と
して一般的に用いられているビニル系の樹脂、例えばス
チレンアクリル系の樹脂と低融点のエチレン系ポリオレ
フィンワックスの離型剤はお互いに非相溶であり、かつ
溶融粘度が大きく異なるために、溶融混練等で混合する
際には混合性が悪く前記ワックスの分散が不十分であっ
た。ワックスの分散が悪いと、トナーの流動性の悪化、
保存性の悪化、感光体へのフィルフィルミング性の悪
化、帯電性の不安定など不具合が発生し、改善が求めら
れていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は低い定
着温度で定着することができ、非オフセット性において
も実用上なんら問題を発生せず、転写紙への定着強度と
画像特性の優れた電子写真用トナーを提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は溶融開始温度が
50〜100℃のポリエステル樹脂と、スチレンアクリ
ル系共重合体樹脂と、エチレングリシジルメタアクリレ
ート共重合体とビニルポリマーのグラフトポリマーを少
なくとも含有することを特徴とする電子写真用トナーで
ある。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
電子写真用トナーに用いるエチレングリシジルメタアク
リレート共重合体とビニルポリマーのグラフトポリマー
は、結着樹脂であるスチレンアクリル系共重合体樹脂と
ポリエステル樹脂の相溶化剤として含有させる。このエ
チレングリシジルメタアクリレート共重合体とビニルポ
リマーのグラフトポリマーは、スチレンアクリル系共重
合体樹脂と相溶するビニル系樹脂とポリエステル樹脂の
カルボキシル基と反応するグリシジル基を有し、スチレ
ンアクリル系共重合体樹脂とポリエステルとを混合する
際には相溶化剤として有効に機能する。このように相溶
性のあるセグメントと反応性のある官能基を存在させる
ことにより、異種ポリマーの分散を良好にすることがで
き、しかも溶融混練中に前記グラフトポリマーとポリエ
ステル樹脂とを反応させることが可能なためトナーの製
造が容易となる。上記のようなエチレングリシジルメタ
アクリレート共重合体とビニルポリマーのグラフトポリ
マーの具体例としては日本油脂社製の商品名;モディパ
ーA4100(エチレングリシジルメタアクリレート共
重合体とポリスチレンのグラフトポリマー 組成化70
/30)、商品名;モディパーA4200(エチレング
リシジルメタアクリレート共重合体とポリメチルメタア
クリレートのグラフトポリマー 組成比70/30)、
商品名;モディパーA4400(エチレングリシジルメ
タアクリレート共重合体とアクリロニトリル−スチレン
共重合体のグラフトポリマー 組成比70/30)等が
挙げられる。
【0007】本発明におけるスチレンアクリル系共重合
体樹脂は、下記に示す単量体を懸濁重合法、乳化重合
法、溶液重合法、塊状重合法等によって合成するもので
ある。単量体としてはスチレン、α−メチルスチレン、
クロルスチレン等のスチレン類、アクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸オクチル、アクリル酸アルキルエステル
等のアルキル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸
ブチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ステアリ
ル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸アルキルエ
ステル等のメタクリル酸エステル類等を挙げることがで
きる。その他の共重合成分としてはアクリロニトリル、
マレイン酸、マレイン酸エステル、メタクリル酸メチ
ル、アクリル酸メチル、塩化ビニル、酢酸ビニル、安息
香酸ビニル、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケト
ン、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビ
ニルイソブチルエーテル等のビニル単量体を重合体にた
いして30重量%以下で含有してもよい。
【0008】本発明におけるスチレンアクリル系共重合
体樹脂は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(以下GPCと言う)によって測定されるクロマトグラ
ムにて分子量のピーク位置が103 〜104 及び105
〜107 のそれぞれの領域に少なくとも一つ存在するも
のが好ましい。この場合、分子量のピーク位置が103
未満では、耐オフセット性を良好に保つことが困難とな
るおそれがあり、またガラス転移温度が低下するため保
存性も悪くなる傾向がある。一方、分子量のピーク位置
が107 を越えて存在すると定着ロールによってトナー
が十分に溶融せず、低温オフセットの状態となる。
【0009】本発明においてスチレンアクリル系共重合
体樹脂の分子量分布のピーク位置の分子量は、GPCに
よって次の条件で測定された値である。すなわち、温度
25℃において溶媒(テトラヒドロフラン)を毎分1m
lの流速で流し、濃度0.4gr/dlのテトラヒドロ
フラン試料溶液を試料重量として8mg注入し測定す
る。又、試料の分子量測定にあたっては、該試料の有す
る分子量分布が、数種の単分散ポリスチレン標準試料に
より作製された検量線の分子量の対数とカウント数が直
線となる範囲内に包含される測定条件を選択する。又、
本測定にあたり、測定の信頼性の上述の測定条件で行っ
たNBS706ポリスチレン標準試料(Mw=28.8
×104 ,Mn=13.7×104 ,Mw/Mn=2.
11)のMw/Mnが、2.11±0.10となる事に
より確認し得る。
【0010】このようなスチレンアクリル系共重合体樹
脂は、前記GPCクロマトグラフにおいて分子量103
〜104 及び105 〜107 の領域にそれぞれ少なくと
も一つのピーク位置を有するように合成の段階で調整し
てもよいし、別の方法として分子量が103 〜104
ピーク位置を有する低分子量重合体と分子量が105
107 にピーク位置を有する高分子量重合体を混合して
調整してもよい。その場合、低分子量重合体と高分子量
重合体との混合比は70:30から95:5の割合が定
着性および非オフセット性が良好なため好ましい。低分
子量重合体の割合が95%より多いと、高温オフセット
の問題を生ずるので好ましくない。一方、高分子量重合
体の割合が30%より多いと、熱定着ロールにおける定
着において多大な熱エネルギーが必要となるため好まし
くない。また、高分子量重合体のピーク位置が105
近い場合には、高分子量重合体の混合割合が30%に近
い値とし、高分子量重合体のピーク位置が107 に近い
場合には、高分子量重合体の混合割合を5%に近い値と
して、低分子量重合体と高分子量重合体の混合比をコン
トロールすることが高温オフセットを奉仕できるので好
ましい。さらにまた、電子写真用トナーの保存性を良好
にするため、ガラス転移温度が10℃以上のスチレンア
クリル系共重合体樹脂を使用することが好ましい。
【0011】本発明に使用されるポリエステル樹脂のジ
オール成分の例としては、ポリオキシプロピレン2,2
−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
ポリオキシプロピレン(3,3)−2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン
(2,0)2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパン、ポリオキシプロピレン(2,0)−ポリオキシ
エチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,
2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、エチレ
ングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3
−プロピレングリコール、1,4ブタンジオール,ネオ
ペンチルグリコール、1−4−ブテンジオール、1,5
−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ある
いは3価アルコールの例としては、ソルビトール、1,
2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタ
ン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、
トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオ
ール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロー
ル、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、
2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチ
ロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−
トリヒドロキシベンゼン等が挙げられる。また酸成分と
してはフマール酸、マレイン酸、フタル酸、イソフタル
酸、イタコン酸、グルタコン酸、テレフタル酸、シクロ
ヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシ
ン酸、マロン酸、アルケニルコハク酸、1,2,4−ベ
ンゼントリカルボン酸2,5,7−ナフタレントリカル
ボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,
3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボ
キシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシル)メタ
ン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、等が
挙げられる。
【0012】ポリエステル樹脂の酸価は1〜50が好ま
しい。酸価が1未満であるとエチレングリシジルメタア
クリレートコポリマーとビニルポリマーのグラフトポリ
マーとの反応点が少ないため充分な分散性が得られず、
50を超えるとトナーの耐湿性が悪くなり、高温多湿環
境におけるトナーの帯電特性が悪化するため好ましくな
い。ここで言う酸価とはポリエステル樹脂1gを中和す
るのに必要な水酸化カリウムのmg数をいう。また、ポ
リエステル樹脂は溶融開始温度が50〜100℃のもの
が用いられる。100℃より高いと定着性が十分でな
く、50℃より低いとブロッキング性が悪化し保存性に
問題が生ずる。溶融開始温度とはプランジャーの降下開
始温度のことをさすこことする。 測定機;島津製作所製 高化式フローテスターCF−500 測定条件; プランジャー:1cm2 ダイの直径 :1mm ダイの長さ :1mm 荷重 :20KgF 予熱温度 :50〜80°C 予熱時間 :300sec 昇温速度 :6°C/min
【0013】本発明のトナーは前記成分の他の樹脂、着
色剤、磁性体、また帯電制御剤、流動化剤などの特性改
良剤が使用可能である。またトナーの溶融特性としては
より低温での定着性を工場させるためにトナーの溶融開
始温度は60℃以上100℃以下が好ましい。100℃
より高いと定着性が十分でなく、60℃より低いとブロ
ッキング性が悪化し保存性に問題が生ずる場合がある。
本発明の電子写真用トナーの結着樹脂としては上記樹脂
の他にシリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン
樹脂等の樹脂を配合してもよい。
【0014】前記着色剤としては、カーボンブラック、
ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコオイルブル
ー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デユポン
オイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロ
ライド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーント
クサレート、ランプブラック、ローズベンガル、これら
の混合物、その他を挙げることができる。これらの着色
剤は、十分に濃度の可視像が形成されるに十分な割合で
含有されることが必要であり、通常結着樹脂100重量
部に対して1〜20重量部の割合とされる。
【0015】前記磁性体としては、フェライト、マグネ
タイトを始めとする鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁
性を示す金属若しくは合金又はこれらの元素を含む化合
物、或いは強磁性元素を含まないが適当な熱処理を施す
ことによって強磁性を示すようになる合金、例えばマン
ガン−銅−アルミニウム、マンガン−銅−錫などのマン
ガンと銅とを含むホイスラー合金と呼ばれる種類の合
金、又は二酸化クロム、その他を挙げることができる。
これらの磁性体は平均粒径0.1〜1ミクロンの微粉末
の形で結着樹脂中に均一に分散される。そしてその含有
量は、トナー100重量部当り20〜70重量部、好ま
しくは40〜70重量部である。
【0016】前記特性改良剤としては、荷電制御剤、オ
フセット防止剤、流動性改善用滑剤その他がある。
【0017】本発明の電子写真用トナーは、フェライト
粉や鉄粉等より成るキャリアと混合されて二成分系現像
剤とされる。また磁性体が含有されるときはキャリアと
混合しないでそのまま一成分系現像剤として静電荷像の
現像に使用されるか、あるいはキャリアと混合されて二
成分系現像剤として使用してもよい。さらには非磁性1
成分の現像方法にも適用可能である。
【0018】
【作用】以上のような溶融開始温度が50〜100℃の
ポリエステル樹脂と、スチレンアクリル系共重合体樹脂
と、エチレングリシジルメタクリレート共重合体とビニ
ルポリマーのグラフトポリマーを電子写真用トナーに含
有させる理由は次のとおりである。すなわち、従来定着
性を向上させる手段としてはスチレンアクリル系共重合
体樹脂あるいはポリエステル樹脂の低分子量化によって
溶融開始温度あるいは溶融粘度を下げる、あるいはTg
を下げることにより紙への樹脂成分のしみ込みを良好に
し、トナーの定着性を向上させることが行われていた。
しかしこの手法では樹脂の低分子量化によってトナー画
像の機械的強度が低下する。すなわち定着後の画像のト
ナー層が機械摩擦によって破壊されることによる擦り強
度の低下を招いたり、Tgの低下によりブロッキング性
が悪化したり、高温での定着オフセットが発生したりし
ていた。定着オフセット幅を広くとるためには高融点の
樹脂と低融点の樹脂を混合する手段が通常とられている
が、相溶性のない異種の樹脂の場合や同種の樹脂の場合
でも分子量の大きく異なるものや、共重合比の異なる樹
脂の場合は、樹脂同士の相溶性、分散性が悪く、目的と
した定着オフセット幅や安定した画像特性が得られなか
った。しかしスチレン系樹脂とポリエステル系樹脂を混
合したトナー中にエチレングリシジルメタクリレートコ
ポリマーとビニルポリマーのグラフトポリマーを添加す
ることによりエチレンアクリル系結着樹脂中への低融点
ポリエステルの分散性が向上するため、トナーの摩擦帯
電性の安定化や保存性の低下を改善することができる。
【0019】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を説明する。な
お、実施例において部とは重量部を示す。 実施例1 重量平均分子量3×106 及び数平均分子量1×106
のスチレン−アクリル酸ブチル共重合体(A)10部
と、重量平均分子量8×103 及び数平均分子量2.7
×103 のスチレン−アクリル酸ブチル共重合体(B)
90部とを混合し、GPCクロマトグラムにおいて分子
量2.5×106 と5×103 にピーク位置を有するス
チレンアクリル系共重合体樹脂を得た。また重量平均分
子量9×103 及び数平均分子量4.5×103 のビス
フェノールAプロピレンオキサイド付加物とフマール酸
を主成分とする酸価19.7のポリエステル樹脂を得
た。このポリエステル樹脂の溶融開始温度は80℃であ
った。 上記スチレンアクリル共重合体樹脂 80部 上記ポリエステル樹脂 15部 エチレングリシジルメタクリレート共重合体とポリスチレンの グラフトポリマー(日本油脂社製 商品名;モディパーA4100) 5部 カーボンブラック(三菱化成工業社製 商品名;MA−100) 6.5部 クロム含金属染料(オリエント化学工業社製 商品名;S−34) 2部 ポリプロピレン(三洋化成工業社製 商品名;ビスコール330P) 3部 上記の配合比からなる原料をスーパーミキサーで混合
し、二軸混練機で熱溶融混練後、ジェットミルで粉砕
し、その後乾式気流分級機で分級して平均粒子径が10
μmの粒子を得た。そして、該粒子100部を疎水性シ
リカ(キャボット社製 商品名:キャボシルTS−53
0)0.4部とをヘンシェルミキサー内で1分間攪拌
し、該粒子の表面に疎水性シリカを付着させ本発明の電
子写真用トナーを得た。
【0020】実施例2 実施例1のスチレンアクリル共重合体樹脂 72部 実施例1のポリエステル樹脂 20部 エチレングリシジルメタクリレート共重合体とポリスチレンの グラフトポリマー(日本油脂社製 商品名;モディパーA4100) 8部 カーボンブラック(三菱化成工業社製 商品名;MA−100) 6.5部 クロム含金属染料(オリエント化学工業社製 商品名;S−34) 2部 ポリプロピレン(三洋化成工業社製 商品名;ビスコール330P) 3部 上記の配合比からなる原料をスーパーミキサーで混合
し、二軸混練機で熱溶融混練後、ジェットミルで粉砕
し、その後乾式気流分級機で分級して平均粒子径が10
μmの粒子を得た。そして、該粒子100部を疎水性シ
リカ(キャボット社製 商品名:キャボシルTS−53
0)0.4部とをヘンシェルミキサー内で1分間攪拌
し、該粒子の表面に疎水性シリカを付着させ本発明の電
子写真用トナーを得た。
【0021】実施例3 実施例1のスチレンアクリル共重合体樹脂 65部 実施例1のポリエステル樹脂 25部 エチレングリシジルメタクリレート共重合体とポリスチレンの グラフトポリマー(日本油脂社製 商品名;モディパーA4100)10部 カーボンブラック(三菱化成工業社製 商品名;MA−100) 6.5部 クロム含金属染料(オリエント化学工業社製 商品名;S−34) 2部 ポリプロピレン(三洋化成工業社製 商品名;ビスコール330P) 3部 上記の配合比からなる原料をスーパーミキサーで混合
し、二軸混練機で熱溶融混練後、ジェットミルで粉砕
し、その後乾式気流分級機で分級して平均粒子径が10
μmの粒子を得た。そして、該粒子100部を疎水性シ
リカ(キャボット社製 商品名:キャボシルTS−53
0)0.4部とをヘンシェルミキサー内で1分間攪拌
し、該粒子の表面に疎水性シリカを付着させ本発明の電
子写真用トナーを得た。
【0022】比較例1 実施例1のポリエステル樹脂を使用せず、スチレンアク
リル系共重合体樹脂を100部とした以外は実施例1と
同様にして比較用の電子写真用トナーを得た。 比較例2 エチレングリシジルメタクリレート共重合体とポリスチ
レンのグラフトポリマーを含有させない以外は、実施例
1と同様にして比較用の電子写真用トナーを得た。 比較例3 実施例1のポリエステル樹脂を重量平均分子量1.1×
104 及び数平均分子量5×103 のビスフェノールA
プロピレンオキサイド付加物とテレフタル酸とトリメリ
ット酸を主成分とする溶融開始温度は105℃のポリエ
ステル樹脂に代えた以外は実施例1と同様にして比較用
の電子写真用トナーを得た。
【0023】次に前記実施例及び比較例について定着強
度の試験を行った。まず、前記実施例及び比較例で得た
各電子写真用トナー3部とノンコートフェライトキャリ
ヤ(パウダーテック社製 商品名;FL−1020)1
00部とを混合して現像剤を作製した。次に該現像剤を
使用して市販の複写機(シャープ社製 商品名;SF−
9800)にてA4の複写紙に縦2cm、横5cmの帯
状の未定着画像を複数作製した。次に、表層がテフロン
で形成された熱定着ロールと、表層がシリコーンゴムで
形成された圧力定着ロールとよりなる定着機をロール圧
力が5Kg/cm2 及びロールスピードが100mm/
secになるように調整し、該熱定着ロールの設定温度
を130°Cに設定し、前記未定着画像を有した転写紙
のトナー像の定着をおこなった。そして、形成された定
着画像に対して綿パットによる摺擦を施し、下記式によ
って定着強度を算出し低エネルギー定着性の指標とし
た。 摺擦後の定着画像の画像濃度/摺擦前の定着画像の画像
濃度×100(%)
【0024】また、前記の各現像剤を使用して市販の複
写機(東芝社製 商品名;BD−3801)で1000
0枚まで連続コピー試験をおこなった。 画像濃度:マクベス反射濃度計RD−914 地かぶり:日本電色製色差計MODEL Z−1001
DP 数値はコピー前の転写紙とコピー後の非画像部の白色度
の差を示す 上記のような試験によって得られた各実施例及び比較例
の結果は、表1および表2に示す通りであった。
【0025】
【表1】
【表2】
【0026】表1および表2の結果より明らかなとお
り、本発明の電子写真用トナーは熱定着ロールの温度が
130°Cという低温度でも定着強度が90%以上有
し、1万枚のコピーテストの結果も良好なものであっ
た。これに対して比較例1と3の電子写真用トナーは定
着強度が70%以下であり不十分であった。比較例2の
電子写真用トナーは1万枚のコピーテストで。画像濃度
が低下しかぶりも増加した。
【0027】
【発明の効果】本発明の電子写真用トナーは、熱定着ロ
ールの温度が低くても十分な定着強度を有し、複写機あ
るいはプリンター等に適用した場合、消費電力が削減す
ることができ、低ロール圧力化による機械コストの低
減、複写速度の高速化等の効果を奏する。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融開始温度が50〜100℃のポリエ
    ステル樹脂と、スチレンアクリル系共重合体樹脂と、エ
    チレングリシジルメタアクリレート共重合体とビニルポ
    リマーのグラフトポリマーを少なくとも含有することを
    特徴とする電子写真用トナー。
  2. 【請求項2】 樹脂成分中におけるポリエステル樹脂の
    含有量が0.5〜50重量%であることを特徴とする請
    求項1記載の電子写真用トナー。
  3. 【請求項3】 スチレンアクリル系共重合体樹脂のGP
    Cクロマトグラムにおける分子量のピーク位置が103
    〜104 及び105 〜107 のそれぞれの領域に少なく
    とも一つ存在することを特徴とする請求項1記載の電子
    写真用トナー。
  4. 【請求項4】 トナーの溶融開始温度が60〜100℃
    であることを特徴とする請求項1記載の電子写真用トナ
    ー。
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