JPH0763760A - 光学的免疫測定方法およびその装置 - Google Patents

光学的免疫測定方法およびその装置

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JPH0763760A
JPH0763760A JP5215965A JP21596593A JPH0763760A JP H0763760 A JPH0763760 A JP H0763760A JP 5215965 A JP5215965 A JP 5215965A JP 21596593 A JP21596593 A JP 21596593A JP H0763760 A JPH0763760 A JP H0763760A
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antibody
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    • G01N33/53Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor
    • G01N33/543Immunoassay; Biospecific binding assay; Materials therefor with an insoluble carrier for immobilising immunochemicals
    • G01N33/54366Apparatus specially adapted for solid-phase testing
    • G01N33/54373Apparatus specially adapted for solid-phase testing involving physiochemical end-point determination, e.g. wave-guides, FETS, gratings
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 1ステップサンドイッチ法による測定を行な
うに当って、希釈状態での測定を行なうことなく、測定
対象溶液の免疫反応の程度を一意に決定する。 【構成】 抗原抗体反応により光導波路Dの表面近傍に
拘束される標識抗体Aの量に対応する信号をサンプリン
グし、サンプリングされた信号に基づいて、測定開始初
期における信号の時間微分値と、ほぼ安定した時点の免
疫反応の程度に対応する信号とを得、時間微分値および
免疫反応の程度に対応する信号に基づいて免疫反応の程
度を一意に決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は光学的免疫測定方法お
よびその装置に関し、さらに詳細にいえば、光導波路の
表面に抗原または抗体を固定しておき、標識物質で標識
された抗原または抗体を含む溶液と測定対象物質を含む
溶液とを予め混合して抗原抗体反応を行なわせて得た溶
液を上記固定された抗原または抗体と接触させ、抗原抗
体反応により光導波路の表面近傍に拘束された標識物質
の量に対応する光信号に基づいて免疫反応の程度を測定
するための方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、スラブ型光導波路の表面に抗
原または抗体を予め固定しておき、測定対象溶液中の抗
体または抗原との間で抗原抗体反応を行なわせ、さら
に、蛍光色素で標識された標識抗原または標識抗体との
間で抗原抗体反応を行なわせ、スラブ型光導波路を全反
射しながら伝播するように励起光を導入することにより
生じるエバネッセント波成分によってスラブ型光導波路
の表面近傍に拘束された蛍光色素を励起し、励起される
蛍光の強度に基づいて免疫反応の程度を測定する方法が
提案されている。この場合には、励起される蛍光の強度
が著しく弱い(例えば、励起光の強度として著しく弱
い)のであるから、一般的に、蛍光の強度がほぼ安定し
た時点において蛍光の強度を検出し、検出した蛍光の強
度に基づいて免疫反応の程度を算出する、いわゆるエン
ドポイント法が採用される。また、この方法により得ら
れる測定信号をエンドポイント信号と称する。
【0003】また、上記の方法を用いて測定を行なうに
当って、予め測定対象溶液と標識抗原または標識抗体と
を混合して抗原抗体反応を行なわせておくことにより測
定所要時間を短縮する方法(以下、1ステップサンドイ
ッチ法と称する)も提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前者の方法を用いて免
疫測定を行なう場合には、スラブ型光導波路の表面に固
定された抗原または抗体と測定対象溶液中の抗体または
抗原との間で抗原抗体反応を行なわせ、次いで、測定対
象溶液を排出した後に、標識抗原または標識抗体との間
で抗原抗体反応を行なわせなければならないので、2回
分の抗原抗体反応所要時間が必要になるとともに、測定
対象溶液を排出する時間が必要になり、全体として測定
所要時間が長くなってしまう。また、測定対象溶液を排
出する作業を行なうに当っては、標識抗原または標識抗
体を含む溶液の濃度を希釈することがないように測定対
象溶液をほぼ100%排出しなければならないのである
が、測定対象溶液を収容する槽が小さい場合には、この
排出作業が困難になるという不都合もある。もちろん、
測定対象溶液の排出が不完全であれば、標識抗原または
標識抗体の濃度が希釈されてしまい、抗原抗体反応によ
ってスラブ型光導波路の表面近傍に拘束される抗原また
は抗体の量が少なくなり、免疫測定精度が低下してしま
うことになる。
【0005】後者の方法(1ステップサンドイッチ法)
を用いて免疫測定を行なう場合には、標識抗原または標
識抗体と測定対象溶液とを予め混合して抗原抗体反応を
行なわせておくのであるから、測定対象溶液を排出する
作業が全く不要になるとともに、この抗原抗体反応を他
の処理、例えば、他の測定対象溶液に基づく免疫測定処
理と並行して行なわせておくことにより、免疫測定のた
めの所要時間を著しく短縮することができる。もちろ
ん、測定対象溶液の排出が不完全なことに起因する免疫
測定精度の低下は全く発生しない。
【0006】しかし、測定対象溶液中の抗原濃度または
抗体濃度が高い場合と低い場合とで同じ蛍光強度が検出
される可能性があるという不都合がある。この不都合
は、治療等の前提として免疫反応の程度を測定する場合
が多いことを考慮すると、誤った測定結果が人体に悪影
響を及ぼすことになる関係上、到底無視することができ
ない。
【0007】上記不都合の発生についてさらに詳細に説
明する。1ステップサンドイッチ法においては、例え
ば、蛍光色素で標識されてなる標識抗体を含む試薬溶液
と、測定対象溶液とを予め混合することにより、測定対
象溶液中の抗原と標識抗体との間で抗原抗体反応を行な
わせておくことになる。そして、測定対象溶液中の抗原
濃度は未知であるから、抗原濃度によって、標識抗体が
過剰であるか、抗原が過剰であるか、標識抗体と抗原と
がほぼ均衡しているかの何れかの状態になる。これらの
うち、標識抗体が過剰である場合には、抗原抗体反応に
寄与していない標識抗体が混合溶液中にかなり多量に存
在することになる。また、抗原が過剰である場合には、
抗原抗体反応に寄与していない抗原が混合溶液中にかな
り多量に存在することになる。また、標識抗体と抗原と
がほぼ均衡している場合には、抗原抗体反応に寄与して
いない標識抗体、抗原は殆ど存在しないことになる。
【0008】上述の、標識抗体が過剰である場合、およ
び標識抗体と抗原とがほぼ均衡している場合には、上記
の不都合は生じないのであるが、抗原が過剰である場合
には、光導波路の表面に固定した抗体に対して、標識抗
体との間で既に抗原抗体反応を行なった抗原が抗原抗体
反応を行なうだけでなく、標識抗体との間で抗原抗体反
応を行なっていない抗原も抗原抗体反応を行なうことに
なる。そして、後者の抗原抗体反応の量が増加すれば、
光導波路の表面近傍に拘束される標識抗体の量が少なく
なるので、測定対象溶液中の抗原の濃度が低い場合と、
抗原の濃度が高い場合とで互に等しい蛍光強度が得ら
れ、測定対象溶液中の抗原の濃度を一意に検出すること
が不可能になってしまう。
【0009】したがって、このような不都合を解消させ
ようとすれば、測定対象溶液を希釈して再び1ステップ
サンドイッチ法に基づく測定を行ない、既に得られてい
る測定結果が正しいか否かを判別する必要がある。具体
的には、β2−マイクログロブリンの濃度が10μg/
mlと300μg/mlである測定対象溶液を希釈する
前において蛍光強度に基づいて得られる信号値が89と
88である場合でも、10倍に希釈した後に蛍光強度に
基づいて得られる信号値が11と131になり、β2−
マイクログロブリンの濃度を10μg/ml、300μ
g/mlとして一意に決定することができ、かなり正確
に免疫反応の程度を測定することができる。しかし、全
体として測定所要時間が著しく長くなってしまうととも
に、測定のために必要な標識抗体の量も多くなってしま
うという新たな不都合が生じる。もちろん、抗体が予め
固定された光導波路の必要数も増加する。さらに、測定
時点、抗体が固定された光導波路等が異なることに起因
して測定誤差を生じ、免疫反応の程度の測定精度が低下
してしまうという不都合もある。
【0010】
【発明の目的】この発明は上記の問題点に鑑みてなされ
たものであり、互に異なる免疫反応の程度でありながら
互に等しい測定信号が得られる場合に、免疫反応の程度
の濃度を一意に決定することができる光学的免疫測定方
法およびその装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの、請求項1の光学的免疫測定方法は、光導波路の表
面に抗原または抗体を固定しておき、標識物質で標識さ
れた抗原または抗体を含む溶液と測定対象物質を含む溶
液とを予め混合して抗原抗体反応を行なわせて得た溶液
を上記固定された抗原または抗体と接触させ、抗原抗体
反応により光導波路の表面近傍に拘束された標識物質の
量に対応する信号に基づいて免疫反応の程度を測定する
方法であって、上記予め抗原抗体反応を行なわせて得た
溶液を上記固定された抗原または抗体と接触させた後に
得られる信号の時間微分値を得た後、信号がほぼ安定し
た時点の、免疫反応の程度に対応する信号を得、時間微
分値および免疫反応の程度に対応する信号に基づいて免
疫反応の程度を算出する方法である。
【0012】請求項2の光学的免疫測定装置は、光導波
路の表面に抗原または抗体を固定しておき、標識物質で
標識された抗原または抗体を含む溶液と測定対象物質を
含む溶液とを予め混合して抗原抗体反応を行なわせて得
た溶液を上記固定された抗原または抗体と接触させ、抗
原抗体反応により光導波路の表面近傍に拘束された標識
物質の量に対応する信号に基づいて免疫反応の程度を測
定する装置であって、上記予め抗原抗体反応を行なわせ
て得た溶液を上記固定された抗原または抗体と接触させ
た後に得られる信号に基づいて時間微分値を得る微分手
段と、信号がほぼ安定した時点の、免疫反応の程度に対
応する信号を得る飽和信号検出手段と、時間微分値およ
び免疫反応の程度に対応する信号に基づいて免疫反応の
程度を算出する免疫反応算出手段とを含んでいる。
【0013】
【作用】請求項1の光学的免疫測定方法であれば、光導
波路の表面に抗原または抗体を固定しておき、標識物質
で標識された抗原または抗体を含む溶液と測定対象物質
を含む溶液とを予め混合して抗原抗体反応を行なわせて
得た溶液を上記固定された抗原または抗体と接触させ、
抗原抗体反応により光導波路の表面近傍に拘束された標
識物質の量に対応する信号に基づいて免疫反応の程度を
測定する場合に、上記予め抗原抗体反応を行なわせて得
た溶液を上記固定された抗原または抗体と接触させた後
に得られる信号の時間微分値を得た後、信号がほぼ安定
した時点の、免疫反応の程度に対応する信号を得、時間
微分値および免疫反応の程度に対応する信号に基づいて
免疫反応の程度を算出するのであるから、信号が互に異
なる免疫反応の程度に対応して同じ値になる場合であっ
ても、時間微分値に基づいて免疫反応の程度を一意に決
定することができる。
【0014】請求項2の光学的免疫測定装置であれば、
光導波路の表面に抗原または抗体を固定しておき、標識
物質で標識された抗原または抗体を含む溶液と測定対象
物質を含む溶液とを予め混合して抗原抗体反応を行なわ
せて得た溶液を上記固定された抗原または抗体と接触さ
せ、抗原抗体反応により光導波路の表面近傍に拘束され
た標識物質の量に対応する信号に基づいて免疫反応の程
度を測定する場合に、上記予め抗原抗体反応を行なわせ
て得た溶液を上記固定された抗原または抗体と接触させ
た後に得られる信号に基づいて微分手段により時間微分
値を得、次いで、信号がほぼ安定した時点の、免疫反応
の程度に対応する信号を飽和信号検出手段により得る。
そして、時間微分値および免疫反応の程度に対応する信
号に基づいて免疫反応算出手段により免疫反応の程度を
算出する。したがって、信号が互に異なる免疫反応の程
度に対応して同じ値になる場合であっても、時間微分値
に基づいて免疫反応の程度を一意に決定することができ
る。
【0015】さらに詳細に説明する。予め抗原抗体反応
を行なわせて得た溶液を上記固定された抗原または抗体
(以下、単に固定された抗体と称する)と接触させれ
ば、測定対象溶液中の抗体濃度または抗原濃度が著しく
高い場合に、上述のように、固定された抗体との間で抗
原抗体反応を行なう未反応の抗体または抗原(標識抗原
または標識抗体と抗原抗体反応を行なっていない抗体ま
たは抗原、以下、未反応の抗原と称する)の量が著しく
多くなる。したがって、固定された抗体との間で抗原抗
体反応を行なう抗原の量は、測定対象溶液中の抗原の濃
度に対応することになる。しかし、固定された抗体との
間で抗原抗体反応を行なう反応済の抗体または抗原(標
識抗原または標識抗体との間で既に抗原抗体反応を行な
った抗体または抗原、以下、単に未反応の抗原と称す
る)の量は、未反応の抗原が固定された抗体との間で抗
原抗体反応を行なう結果、測定対象溶液中の抗原の濃度
に比例しないことになる。即ち、測定対象溶液中の抗原
の濃度が高い場合と低い場合とで互に等しい蛍光強度が
得られ、測定対象溶液中の抗原の濃度を一意に決定する
ことができない。
【0016】しかし、予め抗原抗体反応を行なわせて得
た溶液を上記固定された抗体と接触させた当初におい
て、測定対象溶液中の抗原の濃度が高ければ、反応済の
抗原の固定されている抗体に対する衝突頻度が高いので
あるから、蛍光強度に対応する信号の時間微分値(蛍光
強度に対応する信号の増加割合)が大きくなり、逆に、
測定対象溶液中の抗原の濃度が低い場合には、反応済の
抗原の固定されている抗体に対する衝突頻度が低いので
あるから、蛍光強度に対応する信号の時間微分値が小さ
くなることを本件発明者が発見した。そして、この発見
に基づき、蛍光強度に対応する信号および時間微分値に
基づいて測定対象溶液中の抗原の濃度を一意に決定でき
ることを見出し、本件発明を完成させたのである。
【0017】
【実施例】以下、実施例を示す添付図面によって詳細に
説明する。図1は1ステップサンドイッチ法を概略的に
説明する図であり、蛍光物質で標識されてなる標識抗体
Aを含む試薬溶液と、測定対象溶液とを予め混合して、
測定対象溶液中の抗原Bと標識抗体Aとの間で抗原抗体
反応を行なわせ、抗原抗体反応が行なわれた混合溶液C
´を、光導波路Dの表面に固定された抗体Eと接触させ
ることにより、標識抗体Aとの間で抗原抗体反応を行な
った反応済抗原Cと、光導波路Dの表面に固定された抗
体Eとの間で抗原抗体反応を行なわせ、標識抗体Aを光
導波路Dの表面近傍に拘束する。
【0018】この方法を採用すれば、測定対象溶液、試
薬溶液をこの順に光導波路の表面に固定された抗体と接
触させる方法と比較して、測定対象溶液の排出作業が不
要になり、しかも、標識抗体Aと抗原Bとの反応を任意
のタイミングで行なわせておくことにより測定所要時間
を短縮することができ、さらに、測定対象溶液の排出が
不完全である場合に試薬溶液が希釈されて測定精度が低
下するという不都合を未然に防止することができるとい
う効果を達成することができる。
【0019】図2はこの発明の光学的免疫測定方法の一
実施例を説明するフローチャートであり、ステップSP
1において、光学的免疫測定の開始が指示されるまで待
ち、ステップSP2において免疫反応の程度に対応する
信号を所定の時間間隔でサンプリングし、ステップSP
3において所定の時間範囲においてサンプリングされた
信号値に基づいて時間微分値(以下、レート信号と称す
る)を算出し、ステップSP4において、十分に長い所
定時間が経過した時点においてサンプリングされた信号
値を得、ステップSP5において、混合溶液が光導波路
の表面に固定された抗体と接触された時点における信号
値を得、ステップSP6において、ステップSP4の信
号値とステップSP5の信号値との差(以下、エンドポ
イント信号と称する)を算出し、ステップSP7におい
て、算出された差および時間微分値と、予め得られてい
る検量線とに基づいて測定対象溶液中の抗原濃度を得
る。
【0020】尚、上記ステップSP3における処理は、
互に異なる所定時刻において得られる信号値に基づいて
時間微分値を算出する処理であってもよいが、所定の時
間範囲(例えば、図3に示す信号の経時変化特性図にお
いて経過時間T1とT2で規定される50秒間)におい
て所定時間間隔(例えば、1秒間隔)でサンプリングさ
れた多数の信号に基づいて一次回帰処理を行なって時間
微分値を算出する処理であってもよい。但し、高精度に
時間微分値を算出できる点を考慮すれば、後者の方法を
採用することが好ましい。
【0021】上記ステップSP4における処理は、ステ
ップSP3における処理のための所定時間範囲よりも十
分に長い時間(例えば、7分)が経過した時点において
信号値を得る処理であってもよいが、信号値の変化率が
所定値よりも小さくなった時点において信号値を得る処
理であってもよい。但し、複数の測定対象溶液中の抗原
の濃度を同時に測定する場合を考慮すれば、前者の処理
を採用することが好ましく、処理を簡素化することがで
きる。この場合において、上記十分に長い時間が経過し
た時点を中心として前後所定時間範囲における信号をサ
ンプリングし、平均化することが好ましい。
【0022】上記ステップSP5における処理は、混合
溶液が光導波路の表面に固定された抗体と接触された時
点においてサンプリングされた信号をそのまま採用する
処理であってもよいが、ステップSP3における所定の
時間範囲の起点を混合溶液が光導波路の表面に固定され
た抗体と接触された時点に設定し、ステップSP3にお
いて得られた時間微分値に基づいて上記起点における信
号を算出する処理であってもよい。但し、得られる信号
の精度を考慮すれば、後者の処理を採用することが好ま
しい。
【0023】図4は検量線の一例を示す図であり、aが
エンドポイント信号に基づく検量線を示し、bがレート
信号に基づく検量線を示している。上述の説明および図
4から明らかなように、エンドポイント信号に基づく検
量線とレート信号に基づく検量線とは互に非類似である
から、エンドポイント信号のみでは2つの抗原濃度が得
られ、抗原濃度を一意に決定できない場合であっても、
レート信号をも考慮することにより、簡単に抗原濃度を
一意に決定することができる。
【0024】また、図2に示す一連の処理を行なう場合
には、1ステップサンドイッチ法に基づく抗原抗体反応
を反復することなく、簡単にエンドポイント信号および
レート信号を得ることができるのであるから、全体とし
て測定所要時間の長時間化を未然に防止することができ
るとともに、試薬溶液の必要量の増加、抗体が固定され
た光導波路の必要数の増加を未然に防止することができ
る。また、1回の測定でエンドポイント信号およびレー
ト信号が得られるので、測定時刻、測定環境の変化に起
因する精度低下を未然に防止することができる。
【0025】
【実施例2】図5はこの発明の光学的免疫測定装置の一
実施例を示すブロック図であり、蛍光強度に対応する信
号を所定の時間間隔でサンプリングするサンプリング部
1と、サンプリングされた信号を時系列的に保持する信
号保持部2と、反応開始初期における所定時間範囲の信
号を抽出する第1抽出部3と、第1抽出部3により抽出
された信号に基づいて時間微分値を算出する微分値算出
部4と、反応開始から十分に長い所定時間が経過した時
点の信号を抽出する第2抽出部5と、算出された時間微
分値に基づいて反応開始時点における信号値を算出する
信号値算出部6と、第2抽出部5により抽出された信号
値と信号値算出部6により算出された信号値との差を算
出する差算出部7と、エンドポイント信号に基づく検量
線およびレート信号に基づく検量線を保持する検量線保
持部8と、微分値算出部4により算出された時間微分
値、差算出部7により算出された差、および検量線保持
部8に保持されている両検量線に基づいて測定対象溶液
中の抗原の濃度を得て出力する抗原濃度出力部9とを有
している。
【0026】尚、構成各部の作用は上記フローチャート
の対応するステップの処理と同様であるから、詳細な説
明は省略する。上記の構成の光学的免疫測定装置の作用
は次のとおりである。光学的免疫測定の開始が指示され
たことに応答してサンプリング部1による信号のサンプ
リングを開始し、1ステップサンドイッチ法に基づい
て、光導波路の表面に固定された抗体に混合溶液を接触
させる。したがって、サンプリングされる信号は、図3
に示すように、当初は殆ど変化せず、混合溶液の接触後
に徐々に増加する。
【0027】そして、必要な時間範囲において信号のサ
ンプリングが行なわれ、信号保持部2に時系列的に保持
された後は、第1抽出部3により反応開始初期の所定時
間の信号を抽出し、微分値算出部4により時間微分値
(レート信号)を算出する。また、十分に長い所定時間
が経過した時点における信号を第2抽出部5により抽出
し、微分値算出部4により算出されたレート信号に基づ
いて、信号算出部6により反応開始時点の信号値を算出
し、第2抽出部5により抽出された信号と信号値算出部
6により算出された信号値とに基づいて差算出部7によ
り差(エンドポイント信号)を算出する。
【0028】その後、算出されたレート信号、エンドポ
イント信号および検量線保持部8に保持されている2つ
の検量線に基づいて抗原濃度出力部9により抗原の濃度
を得て出力する。具体的には、β2−マイクログロブリ
ンの濃度が10μg/mlと300μg/mlである測
定対象溶液を希釈する前において蛍光強度に基づいて得
られるエンドポイント信号が89と88である場合に、
レート信号はそれぞれ0.42と1.06になるので、
図4に示す両検量線を参照することにより、β2−マイ
クログロブリンの濃度が10μg/mlと300μg/
mlであることを確認することができた。
【0029】尚、この発明は上記の実施例に限定される
ものではなく、例えば、光導波路に抗原を固定してお
き、測定対象溶液中の抗体の濃度を測定することが可能
であるほか、この発明の要旨を変更しない範囲内におい
て種々の設計変更を施すことが可能である。
【0030】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明は、信号が
ほぼ安定した時点の、免疫反応の程度に対応する信号が
互に異なる免疫反応の程度に対応して同じ値になる場合
であっても、測定対象溶液を希釈して再度測定処理を行
なうことなく、時間微分値に基づいて免疫反応の程度を
一意に決定することができるという特有の効果を奏す
る。
【0031】請求項2の発明も、信号がほぼ安定した時
点の、免疫反応の程度に対応する信号が互に異なる免疫
反応の程度に対応して同じ値になる場合であっても、測
定対象溶液を希釈して再度測定処理を行なうことなく、
時間微分値に基づいて免疫反応の程度を一意に決定する
ことができるという特有の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】1ステップサンドイッチ法を概略的に説明する
図である。
【図2】この発明の光学的免疫測定方法の一実施例を説
明するフローチャートである。
【図3】光学的免疫測定により得られる信号の経時変化
を示す図である。
【図4】検量線の一例を示す図である。
【図5】この発明の光学的免疫測定装置の一実施例を示
すブロック図である。
【符号の説明】
4 微分値算出部 5 第2抽出部 6 信号値算出部 7 差算出部 9 抗原濃度出力部 A 標識抗体 B 抗原 C´ 混合溶液 D 光導波路 E 抗体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光導波路(D)の表面に抗原または抗体
    (E)を固定しておき、標識物質で標識された抗原また
    は抗体(A)を含む溶液と測定対象物質(B)を含む溶
    液とを予め混合して抗原抗体反応を行なわせて得た溶液
    (C´)を上記固定された抗原または抗体(E)と接触
    させ、抗原抗体反応により光導波路(D)の表面近傍に
    拘束された標識物質の量に対応する信号に基づいて免疫
    反応の程度を測定する方法であって、上記予め抗原抗体
    反応を行なわせて得た溶液(C´)を上記固定された抗
    原または抗体(E)と接触させた後に得られる信号の時
    間微分値を得た後、信号がほぼ安定した時点の、免疫反
    応の程度に対応する信号を得、時間微分値および免疫反
    応の程度に対応する信号に基づいて免疫反応の程度を算
    出することを特徴とする光学的免疫測定方法。
  2. 【請求項2】 光導波路(D)の表面に抗原または抗体
    (E)を固定しておき、標識物質で標識された抗原また
    は抗体(A)を含む溶液と測定対象物質(B)を含む溶
    液とを予め混合して抗原抗体反応を行なわせて得た溶液
    (C´)を上記固定された抗原または抗体(E)と接触
    させ、抗原抗体反応により光導波路(D)の表面近傍に
    拘束された標識物質の量に対応する信号に基づいて免疫
    反応の程度を測定する装置であって、上記予め抗原抗体
    反応を行なわせて得た溶液(C´)を上記固定された抗
    原または抗体(E)と接触させた後に得られる信号に基
    づいて時間微分値を得る微分手段(4)と、信号がほぼ
    安定した時点の、免疫反応の程度に対応する信号を得る
    飽和信号検出手段(5)(6)(7)と、時間微分値お
    よび免疫反応の程度に対応する信号に基づいて免疫反応
    の程度を算出する免疫反応算出手段(9)とを含むこと
    を特徴とする光学的免疫測定装置。
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