JPH0763704A - 原子炉圧力容器内の液体浸透探傷検査装置 - Google Patents

原子炉圧力容器内の液体浸透探傷検査装置

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JPH0763704A
JPH0763704A JP5215481A JP21548193A JPH0763704A JP H0763704 A JPH0763704 A JP H0763704A JP 5215481 A JP5215481 A JP 5215481A JP 21548193 A JP21548193 A JP 21548193A JP H0763704 A JPH0763704 A JP H0763704A
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JP
Japan
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pressure vessel
flaw detection
drive mechanism
reactor pressure
hole
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JP5215481A
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Masanori Suzuki
正憲 鈴木
Shigeru Kajiyama
▲茂▼ 梶山
Tsukasa Sasaki
典 佐々木
Yuji Hosoda
祐司 細田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】原子炉圧力容器下部にある中性子束モニタリン
グハウジングの肉盛溶接部の蛍光浸透探傷検査に関し、
耐放射線性に優れた小型の検査装置を提供することにあ
る。 【構成】浸透探傷装置5は、設置機構6により炉内にあ
る中性子束モニタリングハウジングの貫通穴3bの直上
に設置する。浸透探傷装置5は、昇降軸駆動機構14,
周回軸駆動機構15,径方向軸駆動機構16の3種類の
駆動機構を有し、これらの駆動機構の先端に探傷液塗布
機構9を有する。超小型のCCDカメラを有する撮像機
構10は、撮像機装着機構11により把持され、圧力容
器外下部のペデスタルから貫通穴3bを通じて、炉内に
挿入され、探傷液塗布機構9の先端に遠隔操作で装着さ
れる。3種類の駆動機構を動作させて、肉盛溶接部等の
複数の検査面を液体浸透探傷し、撮像機構10で探傷結
果を観察する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子炉圧力容器(以
下、単に炉という。)内の下部にある炉内構造物の欠陥
の有無を検査する装置に係り、特に、中性子束モニタリ
ングハウジングや制御棒駆動機構ハウジング(以下、単
にハウジングと呼ぶ)などを遠隔操作で浸透探傷検査す
る場合に好適な炉内浸透探傷検査装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、容器内部を遠隔で検査する装置の
第1の公知例として、特開平3−82954号公報がある。
【0003】本公知例は、原子炉圧力容器の下部にある
炉内構造物を検査する装置に関するものであり、円筒上
の支持機構と、多関節機構と、多関節機構の先端に超音
波探傷や渦電流探傷の検査ヘッドを装着するように構成
し、装置を炉上部から炉内に吊り下ろして、炉内下部を
検査するようにしたものである。
【0004】また、第2の公知例として、特開昭56−73
949 号公報がある。本公知例は、蒸気発生器の伝熱管の
端口を遠隔操作で目視検査する装置であり、クレーン状
のマニピュレータと、その先端に装着されたカメラヘッ
ドを有し、マニピュレータを蒸気発生器の下部から挿入
して、伝熱管端口の下面を目視検査するようにしたもの
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】第1の公知例では、装
置を原子炉上部から炉内に吊り下ろして、炉内下部に設
置するものである。
【0006】しかし、これまで炉内の放射線強度が定量
評価された実績がなく、炉内の放射線が高いという漠然
とした概念だけが存在していたために、装置の小型化を
優先して、放射線に弱い電子部品、特にテレビカメラ等
に対する耐放射線対策を実施していないという第1の問
題点があった。
【0007】また、装置を圧力容器下部底面付近の炉内
に設置する方法には、第1の公知例のように炉上部から
炉内に入れる場合と、第2の公知例を応用して炉下部か
ら炉内に入れる場合が考えられる。
【0008】第2の公知例は、クレーン状のマニピュレ
ータを容器下部から挿入する方式である。
【0009】この方法を沸騰水型軽水炉に適用した場
合、圧力容器下部外側に長さ約3m以上のハウジングが
存在し、これらに装置が干渉して、装置がハウジング内
を通過して容器内に入ることが困難であり、適用困難で
あった。
【0010】第1の公知例では、直径約300mmの炉心
支持板を通過することが必要であり、装置は小型化が要
求される。ハウジングの取替え補修では、ハウジングを
取り付けるための肉盛溶接部の側面,底面,ボア内面,
上面及びハウジング溶接開先面の5種類の表面を検査す
る必要が有る。
【0011】このように検査方向が異なるため、複数の
カメラを必要とし、装置が複雑化,大型化し、圧力容器
下部への設置が困難であるという第2の問題点があっ
た。
【0012】また、浸透探傷結果を観察するテレビカメ
ラの検査面に対する距離は、検査対象が平面であれば容
易に一定にできる。
【0013】しかし、圧力容器下部底面(下鏡部)の検
査の場合、検査面が球面状であるために、ハウジングの
取付け位置の回りに装置を周回させると、テレビカメラ
と検査面の距離が変化する。
【0014】それに応じてテレビ画面上の検査領域が変
化するので、検査結果の評価が困難になるという問題点
がある。
【0015】さらに検査面の傾斜角がハウジングの位置
で異なるので、傾斜面に応じた機構設計が必要であると
いう第3の問題点があった。
【0016】本発明の第1の目的は、耐放射線性に優れ
た浸透探傷装置を提供することにある。
【0017】本発明の第2の目的は、複数のハウジング
表面の検査が可能で、炉心支持板等の狭隘な穴を通過可
能な小型の浸透探傷装置を提供することにある。
【0018】本発明の第3の目的は、炉内下鏡部の傾斜
面が異なっても、浸透探傷の映像が同一条件で自動的に
対応して、傾斜面から探傷用カメラまでの距離を一定に
保持できる浸透探傷装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】第1の目的を達成するた
めに、浸透探傷装置を2つの機構に分離して、炉上部か
ら炉内に投入する探傷液処理機構と炉下部から炉内に投
入する観察機構とから構成する。探傷液処理機構は、本
機構を検査対象の回りにあるハウジングに固定する支持
機構と、探傷液塗布機構と洗浄液塗布機構と乾燥機構と
から構成する。観察機構は、半導体テレビカメラと紫外
線照明灯と、これらを炉下部ペデスタルからハウジング
を通過して炉内に挿入するポール機構とから構成する。
【0020】第2の目的を達成するために、ハウジング
貫通孔の軸方向の昇降軸と、ハウジング貫通孔の円周方
向の周回軸と、ハウジング貫通孔の半径方向の水平軸の
各駆動機構を設け、その先端に浸透探傷機構と、浸透探
傷結果を観察するテレビカメラと、テレビカメラの先に
カメラの視線を変えるミラーと、ミラー駆動機構を浸透
探傷装置に設け、且つ、テレビカメラと探傷装置を電気
的且つ機械的に接続する着脱機構を浸透探傷装置に設け
た。テレビカメラを炉下部ペデスタルから炉内に挿入す
るポール機構を設けた。
【0021】第3の目的を達成するために、液体浸透操
作する浸透探傷機構に、ハウジング貫通孔の軸方向の昇
降軸駆動機構と、ハウジング円周方向の周回軸駆動機構
と、これらの駆動機構の先端にあるテレビカメラと、周
回軸の回転に同期して昇降軸を上下させる制御機構を設
けた。
【0022】
【作用】第1の目的を達成するための手段は次のように
作用する。探傷液処理機構を炉上部から投入し、検査対
象のハウジングの周囲にある他の2本の制御棒駆動機構
ハウジングに支持機構によって固定する。
【0023】洗浄液塗布機構と乾燥機構を用いて検査対
象面を洗浄及び乾燥し、探傷液塗布機構を用いて探傷液
を塗布する。
【0024】次に、炉下部から観察機構を投入し、紫外
線照明灯と半導体テレビカメラを作動させ、検査面であ
る圧力容器の貫通穴内面を観察する。
【0025】このように構成することで、放射線に対し
て耐力のない半導体カメラや紫外線灯を、高放射線領域
である炉心部を通らないで炉底部に投入できるので、耐
放射線性に優れた炉底部の浸透探傷装置を実現できる。
【0026】第2に目的を達成するための手段は次のよ
うに作用する。テレビカメラを外した状態で浸透探傷装
置を炉内に降ろし、本装置の中心が検査対象のハウジン
グ貫通孔の軸心に一致するように設置する。
【0027】浸透探傷装置の各駆動機構を作動させ、検
査領域に対して、洗浄,乾燥及び探傷液の塗布を実施す
る。
【0028】次に、半径方向駆動軸を動作させて、カメ
ラ着脱機構を貫通孔の中心軸上に位置決めする。
【0029】ポール機構にカメラをマウントし、炉下部
ペデスタルから貫通孔を経て、カメラを着脱機構に挿入
する。
【0030】着脱機構を作動させ、カメラと浸透探傷装
置を電気的及び機械的に連結する。次に、3軸の駆動機
構を動作させてテレビカメラを3次元的に任意の位置に
移動させ、ミラー駆動機構を作動させてテレビカメラの
視線方向を直視から側視に変えることにより、複数の面
に対してテレビカメラによる観察が可能になる。
【0031】第3の目的を達成するための手段は次のよ
うに作用する。浸透探傷装置を検査対象のハウジング貫
通孔に、最大傾斜位置が周回軸原点になるように設置す
る。次に制御機構において、数1式を満足するように、
周回軸の位置θと上下軸の位置Zを自動制御する。
【0032】
【数1】Z=Rcosθtanβ+h ここに、R:貫通孔の中心軸からカメラ中心軸までの距
離、 h:傾斜面とカメラ先端の中心点との距離、 β:傾斜面の角度 その結果、カメラ先端の中心点は、傾斜面と距離hを保
ちながら、貫通孔の回りを回転できるので、テレビカメ
ラの映像は、周回位置にかかわらず一定の倍率で観察で
き、且つ、周回動作によって傾斜面とカメラが干渉する
ことがない。
【0033】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図2は本発明の一実施例の全体構成を、図1はその
主要構成を示したもので、図に示す状態は、中性子モニ
タリングハウジング3の取替え補修作業の一シーンを示
したものである。
【0034】すなわち、古い中性子モニタリングハウジ
ング3を下鏡1aから除去し、新しい中性子モニタリン
グハウジング3を下鏡部1aに再溶接するために、肉盛
溶接部3aを下鏡部1aに溶接し、その溶接結果の良否
を判定するために、浸透探傷検査を実施するシーンを示
す。
【0035】なお、図1,図2では、本発明と直接関係
のある炉内構造物、すなわち圧力容器1,容器内にある
下鏡部1a,上部格子板1c,炉心支持板1b,オペレ
ーションフロア2,下鏡部1aにある中性子モニタリン
グ用貫通孔3a,中性子モニタリング用肉盛溶接部3
b,制御棒駆動機構ハウジング4と制御棒駆動機構スタ
ブ4aだけを示し、その他の原子炉内部機器は図を簡略
化するために図示していない。
【0036】液体浸透探傷検査を実施する浸透探傷装置
5は、設置機構6,接続機構7,スキャナ8,探傷液塗
布機構9,撮像機構10及びこれらを制御する浸透探傷
制御装置12と、撮像機装着機構11及びこれを制御す
る装着制御器13とから構成される。設置機構6は、そ
の先端が制御棒駆動機構ハウジング4上に固定されてお
り、上端部が炉心支持板1bの穴にて支持される。設置
機構6は、アーム6aを有する。
【0037】アーム6aの先端には、接続機構7が遠隔
操作で着脱可能なように連結される。
【0038】この連結は、接続機構7に搭載された図示
されていない空圧シリンダで実行される。
【0039】接続機構7には、スキャナ8の根本側の一
端が固定されている。スキャナ8の先端には、探傷液塗
布機構9が固定されている。
【0040】探傷液塗布機構9の先端には、撮像機装着
機構11によって遠隔操作で着脱可能なように、撮像機
構10が接続されている。
【0041】スキャナ8は、図1,図3に示すように、
2組の固定機構17と、中継タンク18と、昇降軸駆動
機構14,周回軸駆動機構15と径方向軸駆動機構16
の3種類の駆動機構を有する。
【0042】ここで、図3は、図1のAーA矢視図であ
り、図を簡単にするために撮像機装着機構11の図示は
省略してある。
【0043】同様の理由で、図1では、図3における右
側の制御棒駆動機構ハウジング4と制御棒駆動機構スタ
ブ4aは省略してある。
【0044】2組の固定機構17は、図3に示すよう
に、スキャナ8の上端側面部に装着されており、スキャ
ナ8をその側面にある2本の制御棒駆動機構ハウジング
4に固定するものである。
【0045】このために、2組の固定機構17は、それ
ぞれ空圧シリンダとパッドを有する。
【0046】すなわち、これらの空圧シリンダを伸展さ
せ、その先にあるパッドを制御棒駆動機構ハウジング4
に押しつけることで、スキャナ8を固定する。
【0047】中継タンク18は、2種類のチューブによ
り、浸透探傷制御装置12に接続されており、浸透探傷
制御装置12から供給される浸透液と洗浄液を貯留す
る。貯留された浸透液と洗浄液は、チューブ9hを経由
して、浸透液ノズル9bと洗浄ノズル9cに供給され
る。
【0048】その構造については、浸透探傷液塗布機構
9のところで詳細に説明する。
【0049】3種類の駆動機構14,15,16は、昇
降軸をZ軸,周回軸をθ軸,径方向軸をR軸とする3次
元円柱座標系(R,θ,Z)を構成するので、これらの
駆動機構の動作により、その先端にある探傷液塗布機構
9と撮像機構10を任意の位置に位置決めできる。
【0050】すなわち、スキャナ8の中心軸と貫通穴3
bの中心軸とが一致するようにスキャナ8を設置する
と、貫通穴の軸方向,周方向,径方向の掃引動作が、そ
れぞれ昇降,周回,径方向に単独に動作させることがで
きる。
【0051】昇降軸駆動機構14は、図6に示すよう
に、固定フレーム14a,3本の支柱14b,固定フレ
ーム14c,3個のブッシュ14d,昇降フレーム14
e,ステッピングモータ14f,エンコーダ14g,歯
車14h,歯車14i,ボールねじ14jとボールナッ
ト14kから構成されている。
【0052】固定フレーム14aの上端部及び中間部に
は、前述の接続機構7と固定機構17がそれぞれ固定さ
れている。
【0053】固定フレーム14aの下端部には、ステッ
ピングモータ14fと、正三角形に配置された3本の支
柱14bを介して固定フレーム14cとが固定されてい
る。また、固定フレーム14aの下端部の中央には、ボ
ールねじ14jがその軸回りに回転可能なように連結さ
れている。
【0054】昇降フレーム14eの中央及びその周囲に
はそれぞれボールナット14kと3個のブッシュ14d
を有する。
【0055】ボールナット14kはボールねじ14jと
係合している。
【0056】3個のブッシュ15dは昇降方向にしゅう
動可能なように、それぞれ支柱14bに結合されている。
この構成により、昇降フレーム14eは、ボールねじ1
4jの回転に応じて、固定フレーム14aに対する昇降
が可能である。さらに、歯車14iは、ボールねじ14
jの先端に固定されており、歯車14hと噛み合うよう
に連結されている。
【0057】歯車14hは、ステッピングモータ14f
の出力軸の一端に固定されているので、ステッピングモ
ータ14fの回転がこれらの歯車を介してボールねじ1
4jに伝達され、昇降フレーム14eが昇降する。
【0058】ステッピングモータ14fの他の一端には
エンコーダ14gが直結されており、モータの回転角
度,回転数を計測する。
【0059】ステッピングモータ14fとエンコーダ1
4gの信号線は浸透探傷制御装置12に接続されてい
る。
【0060】浸透探傷制御装置12は、エンコーダ14
gの信号を入力し、その値に基づいてステッピングモー
タ14fに出力信号を与えることで、昇降フレーム14
eの昇降位置を自動制御する。
【0061】周回軸駆動機構15は、昇降フレーム14
e上に載っており、軸15a,ブッシュ15b,フレー
ム15c,ボール軸受15d,歯車15e,歯車15
f,減速器15g,ステッピングモータ15h,エンコ
ーダ15iとから構成される。軸15aの上端は、ボー
ル軸受15dを介して昇降フレーム14eに軸方向に回
転可能なように結合されている。
【0062】軸15aの下端はフレーム15cの上部中
央部に固定されている。ブッシュ15bは、固定フレー
ム14cの中央部に固定されている。
【0063】軸15aはその軸方向にしゅう動可能で軸
回りに回転可能なようにブッシュ15bと嵌合されてい
る。
【0064】すなわち、このブッシュ15bは、軸15
aを固定フレーム14cに対して昇降且つ回転可能なよ
うに支持するために使用されている。
【0065】歯車15eは軸15aに固定されており、
歯車15fと噛み合っている。
【0066】歯車15fは、減速器15gの出力軸に固
定されている。
【0067】減速器15gの入力軸は、ステッピングモ
ータ15hの軸に結合されている。この構成により、ス
テッピングモータ15hの回転力が歯車15eと歯車15
fを介して軸15aに伝達され、フレーム15cを回転
させる。
【0068】フレーム15cの回転角は、ステッピング
モータ15hの軸に直結されたエンコーダ15iによっ
て検出される。
【0069】ステッピングモータ15hとエンコーダ1
5iの信号線は浸透探傷制御装置12に接続されてい
る。
【0070】浸透探傷制御装置12は、エンコーダ15
iの信号を入力し、ステッピングモータ15hに出力信
号を与えることで、フレーム15cの回転角度を自動制
御する。
【0071】径方向軸駆動機構16は、図4に示すよう
に、軌道16a,しゅう動軸受16b,ボールナット16
c,ボールねじ16d,プーリ16e,16f,ステッ
ピングモータ16g,エンコーダ16h,ボール軸受1
6iとタイミングベルト16jから構成される。
【0072】軌道16aはフレーム15cの下端に固定
されており、しゅう動軸受16bとハウジングの径方向
にしゅう動可能なように噛み合わされている。しゅう動
軸受16bの下端には、探傷液塗布機構9が固定されて
いる。
【0073】しゅう軸受16bの中央には、ボールナッ
ト16cが固定されている。ボールねじ16dは、この
ナット16cに係合し、その両端は軌道16a上に固定
されたボール軸受16iで支持されている。
【0074】ステッピングモータ16gは、フレーム1
5cに固定されており、その出力軸の一端にはエンコー
ダ16hが直結されており、他の一端にはプーリ16f
が固定されている。プーリ16eはボールねじ16dの
一端に固定されており、タイミングベルト16jでプー
リ16fと連結されている。
【0075】ステッピングモータ16gの軸の回転に応
じてプーリ16e,16fとタイミングベルト16jを
介して、ボールねじ16dが回転し、しゅう動軸受16
bが径方向に動作する。
【0076】この位置は、エンコーダ16hによって検
出される。ステッピングモータ16gとエンコーダ16h
の信号線は浸透探傷制御装置12に接続されている。浸
透探傷制御装置12は、エンコーダ15hの信号を入力
し、ステッピングモータ15gに出力信号を与えること
で、しゅう動軸受16bの位置を自動制御する。
【0077】浸透探傷塗布機構9は、図4と図5に示す
ように、フレーム9a,2組の浸透液ノズル9b,2組
の洗浄ノズル9c,2組の乾燥ノズル9d,撮像機コネ
クタ9e,ロック機構9f,空圧シリンダ9gとから構
成される。フレーム9aは、しゅう動軸受16bに固定
されている。
【0078】1組の浸透液ノズル9b,洗浄ノズル9c
と乾燥ノズル9dは、フレーム9aの側面部にそれぞれ
装着されており、それれぞれ浸透液,洗浄液,乾燥空気
を供給するチューブ9hが接続されている。
【0079】また、他の1組の浸透液ノズル9b,洗浄
ノズル9cと乾燥ノズル9dは、図4に示すように、フ
レーム9aの底面部にそれぞれ装着されており、それれ
ぞれ浸透液,洗浄液,乾燥空気を供給するチューブ9h
が接続されている。
【0080】浸透液用及び洗浄用チューブ9hは、浸透
探傷装置内にある中継タンク18内に接続されている。
【0081】乾燥用チューブと中継タンク18に接続さ
れたチューブは、炉内を通り、浸透探傷制御装置12に
接続されているので、浸透探傷制御装置12において、
浸透液の塗布と、洗浄及び乾燥操作が遠隔操作で行え
る。
【0082】フレーム9の下端は、開口部がすり鉢形の
円柱形空洞を成し、その開口部の底部に撮像機コネクタ
9eが装着されている。
【0083】ロック機構9fは、フレーム9aの下端部
に有り、円柱形空洞部の径方向に動作するように構成さ
れている。
【0084】この動作はフレーム9aの上端部にある空
圧シリンダ9gで行われる。
【0085】円柱形空洞には、撮像機構10が挿入でき
るようになっている。
【0086】撮像機構10が円柱形空洞に規定の位置ま
で挿入されると、撮像機構10の電極プラグ10aが撮
像機コネクタ9eに結合される。
【0087】この状態で空圧シリンダ9gを動作させる
と、撮像機構10を浸透探傷塗布機構9に固定できる。
また、撮像機構10の信号線は、電極プラグ10aと撮
像機コネクタ9eを介して、浸透探傷制御装置12に接
続される。
【0088】撮像機構10は、電極プラグ10a,CC
Dカメラ10b,DCモータ10c,鏡10d,ねじ1
0e,ナット10f,リンク10g,フレーム10h,
把持部10iと、図示されていないブラックライト10
jとから構成される。
【0089】CCDカメラ10bは、その底部が電極プ
ラグ10aに固定され、その側面にフレーム10hと把
持部10iとが固定されている。ブラックライト10j
は、図5においてCCDカメラ10b側面の向う側のフ
レーム10hに装着されており、蛍光探傷のための紫外
線光源として用いられる。
【0090】フレーム10hの上端と把持部10iは、
凹部を有し、この凹部と撮像機装着機構11の指11a
とが噛み合うように構成されている。
【0091】鏡10dは、フレーム10hの先端にピン
を介して、ピン軸の回りに回転可能なように結合されて
おり、鏡の中心がCCDカメラ10bの光軸を通るよう
に取り付けられている。
【0092】また、DCモータ10cはフレーム10h
に固定されており、ねじ10eがその出力軸に固定され
ている。
【0093】ナット10fは、ねじ10eと係合してい
る。
【0094】リンク10gは、L字形をしており、その
一端はナット10fに、他の一端は鏡10dに、それぞ
れのピンの軸回りに回転できるようにピンで結合されて
いる。
【0095】この構成により、DCモータ10cを回転
させるとねじ10eが回転し、この回転に応じて鏡10
dが回転し、CCDカメラ10bの光軸を斜め方向に変
えることができる。
【0096】浸透探傷制御装置12は、図示していない
制御機構12aとモニタテレビ12bとVTR12cとか
ら構成される。
【0097】制御機構12aは、接続機構7の空圧シリ
ンダの制御,昇降軸駆動機構14,周回軸駆動機構1
5,径方向軸駆動機構16の位置制御,鏡10dの傾き
角度の制御,浸透液,洗浄液,乾燥空気の噴出量の制
御,CCDカメラ10bの制御,ロック機構9fの空圧
シリンダ9gの制御,ブラックライト10jの光量制御
を実施する。
【0098】CCDカメラ10b,ブラックライト10
j及びDCモータ10cの信号線は電極プラグ10aに
接続されており、前述のように撮像機構10が浸透液塗
布機構9に連結されると、撮像機コネクタ9eを介して
浸透探傷制御装置12に接続される。
【0099】したがって、浸透探傷制御装置12から遠
隔操作により、ブラックライト10jを点灯させ、CCD
カメラ10bからの映像をモニタテレビ12bで観察し
ながら、DCモータ10cを回転させ、CCDカメラ1
0bの光軸を0度から90度まで遠隔操作で任意に変え
ることができる。
【0100】撮像機装着機構11は、2本の指11a,
ポール11bと図示されていない空圧シリンダ11cと
から構成される。
【0101】2本の指11aと空圧シリンダ11cは、
ポール11bの先端に装着されており、空圧シリンダ1
1cによって2本の指が開閉するように構成されてい
る。
【0102】空圧シリンダ11cの配管は、ポール11
b内を通り、装着制御器13に接続されている。
【0103】したがって、装着制御器13上でバルブ開
閉することで、指11aの開閉が遠隔操作で行える。
【0104】次に本発明による浸透探傷の手順を説明す
る。
【0105】最初に、設置機構6を炉上部にあるサービ
スプラットホーム2上からホイスト付き作業台車2aを
用いて、圧力容器1内に降ろす。このとき、上部格子板
1cと炉心支持板1bの穴を通過させ、設置機構6の先
端を制御棒駆動機構ハウジング4の上端に設置する。
【0106】このとき、アーム6aの先端が隣の制御棒
駆動機構ハウジング4の鉛直線上に位置するように設置
機構6を設置する。
【0107】次に、浸透探傷装置5から撮像機構10を
取外した状態で、浸透探傷装置5を作業台車2aに吊る
し、アーム6aの先端のある制御棒駆動機構ハウジング
近傍まで降ろす。
【0108】操作ポールやロープで遠隔操作すること
で、浸透探傷装置5を位置修正し、接続機構7をアーム
6aの先端に噛み合わせる。
【0109】噛み合ったところで、接続機構7にある空
圧シリンダを作動させ、浸透探傷装置5を設置機構6に
固定する。
【0110】設置機構6をハウジング4の軸心の回りに
回転させ、浸透探傷装置5の中心が貫通穴3bの中心と
一致するように調整する。
【0111】その後、固定機構17の空圧シリンダを作
動させ、2個のパッドを2本のハウジング4に押しつけ
ることで、浸透探傷装置5をハウジング4に対して固定
する。
【0112】次に浸透探傷液の塗布操作について説明す
る。
【0113】塗布操作は、検査面である肉盛溶接部3a
の上面,側面,貫通孔3bの内面の順に実施する。
【0114】各面の塗布操作は、基本的に同じであるの
で、貫通孔3bの内面の検査について詳細に説明する。
【0115】浸透探傷装置5の各駆動機構14,15,
16を作動させ、図9に示すように、探傷液塗布機構9
を検査対象である肉盛溶接部3aの貫通孔3bの内面に
位置決めする。
【0116】次にフレーム9aの側面の洗浄ノズル9c
から洗浄液を噴射させて、検査する表面を洗浄する。
【0117】次にフレーム9aの側面の乾燥ノズル9d
から空気を噴射させ、検査面を乾燥させる。次にフレー
ム9aの側面の浸透液ノズル9bから浸透液を噴射さ
せ、検査面に塗布する。
【0118】次にフレーム9aの側面の乾燥ノズル9d
から空気を噴射させ、検査面を乾燥させる。
【0119】すべての面の浸透液塗布操作が終わった後
で、撮像機構10を探傷液塗布機構9に装着する。
【0120】この操作手順について説明する。図1に示
すように、昇降軸駆動機構14により、浸透液塗布機構
9を適当な位置まで下げ、径方向軸駆動機構16によ
り、浸透液塗布機構9の中心が貫通穴3bの中心に位置
するように調整する。
【0121】次に撮像機構10を撮像機装着機構11の
指11aで把持させ、原子炉格納容器内の圧力容器下部
にあるペデスタルから、圧力容器下鏡の貫通穴3bを通
して、炉内に挿入する。
【0122】炉内挿入後、撮像機構10を浸透液塗布機
構9の開口部に挿入し、適切な位置まで挿入したことを
炉内に設置した別のテレビカメラで確認後、ロック機構
9fを作動させ、撮像機構10を浸透液塗布機構9に固
定する。
【0123】このような手順を踏む理由は下記の通りで
ある。10年以上稼動した原子力プラントでの上部格子
板1cと炉心支持板1bの間の放射線線量率は、非常に
高く、放射線に弱いCCDカメラ10bやブラックライ
ト10jは、上部格子板1cと炉心支持板1bの間を通
過する間にその機能を喪失する。
【0124】本発明によれば、CCDカメラ10bやブ
ラックライト10jは、上部格子板1cから炉心支持板
1bに至る高放射線量率を有する領域を通過しなくて済
む。下鏡部1aの近傍はその放射線線量率が比較的低い
ので、放射線による機能喪失の可能性が低く、装置の耐
放射線性が向上する。
【0125】さらに、下鏡部1aでの使用時間が長時間
になり、CCDカメラ10bやブラックライト10jが
放射線により機能喪失した場合でも、撮像機装着機構1
1を用いて新しい撮像機構10に交換することにより、
引き続き検査が可能になる。次に、浸透探傷制御装置1
2により、撮像機構10に通電させる。CCDカメラ1
0bの映像をモニタテレビ12bで観察しながら、DC
モータ10cを回転させて、鏡10dを45゜回転さ
せ、貫通孔3bの側面が見えるように調整する。
【0126】次に、昇降軸駆動機構14により、肉盛溶
接部の上面が見える位置までCCDカメラ10bを上昇
させる。CCDカメラ10bの映像をVTR12cに記
録しながら、周回軸駆動機構15を動作させ、CCDカ
メラ10が一回転したら、昇降軸駆動機構14により、
CCDカメラを3/4視野分だけ下降させる。この操作
を繰り返しながら、図7に示すように表面を検査する。
【0127】次に、同様の操作で、肉盛溶接部3aの上
面を検査する。
【0128】但し、図8に示すように、鏡10dの傾き
角度0度にする点、フレーム9aの底面にあるノズル9
b,9c,9dを使用して浸透液の塗布,洗浄,乾燥操
作をする点と、CCDカメラ10bの位置を変えた点が
肉盛溶接部内面の検査の例と異なる。
【0129】次に同様の操作で、肉盛溶接部3aの側面
を検査する。
【0130】但し、図6に示すように、CCDカメラ1
0bの位置を制御する方法が肉盛溶接部内面の検査の例
と異なる。
【0131】肉盛溶接部3aの側面検査では、下鏡部1
aの表面が斜面であるために、CCDカメラ10bと鏡1
0dが下鏡部1aに衝突する可能性がある。
【0132】また、検査中はカメラの映像がぼやけた
り、観察した検査面上の大きさが変化するために観察し
にくくなる問題点がある。
【0133】これを解決するために、制御機構12a
は、斜面に対するCCDカメラ10bの距離が一定にな
るように、昇降軸駆動機構14と周回軸駆動機構15と
を同期させて制御する。
【0134】その制御手法について説明する。
【0135】最初に、周回軸駆動機構15の原点を決定
する。
【0136】スキャナ8を制御棒駆動機構ハウジング4
に固定後に、周回軸駆動機構15を回転させて、CCD
カメラ10bの中心が、下鏡1aの谷側の最も高い位
置、すなわち炉の中心軸の反対方向に来るように位置決
めする。
【0137】炉の中心軸方向は、以下の手順で決める。
固定する2本の制御棒駆動機構ハウジング4と炉の中心
軸との相対関係を調べ、炉の中心軸の反対方向を示すマ
ークを固定フレーム14cに付ける。
【0138】また、フレーム15cの側面に、CCDカ
メラの中心方向を示すマークを付ける。炉内に入れた別
のテレビカメラでこれらのマークを観察し、この両マー
クが一致した周回角度を周回軸の原点とする。
【0139】昇降軸の位置Zと、貫通孔3bの中心軸か
らカメラ中心軸までの距離Rと、周回軸回転角θは、図
10に示すような位置関係にあり、その間の関係は数1
で表される(数式は作用の項に記載)。
【0140】ここで、βは、検査する肉盛溶接部3aの
ある下鏡1aの斜面の角度であり、検査位置が決まれば
一意的に定まる。hは、下鏡1aの斜面とCCDカメラ
10bとの距離であり、カメラの焦点距離と衝突のための
余裕を含めた値であり、ユーザーが自由に設定できる。
Rは、径方向軸駆動機構の動作位置であり、エンコーダ
16hから決定できる。Z,θもそれぞれエンコーダ1
4gと15iにより求まる。
【0141】そこで、制御機構12aにおいて、周回軸
回転角θの値に応じて、昇降軸の位置Zを数1に基づき
計算し、その値を目標値として昇降軸駆動機構を位置制
御させる。この制御により、周回軸の回転に同期して昇
降軸が上昇し、カメラ先端の中心点と下鏡1aの斜面と
が常に一定の距離を保つことができる。
【0142】この結果、CCDカメラ10bと鏡10d
が下鏡部1aに衝突するおそれがなくなり、検査中はカ
メラの映像がぼやけずに、一定の大きさの映像を得るこ
とができる。
【0143】以上の操作を行うことにより、肉盛溶接部
3aの浸透探傷試験が遠隔操作で実施できる。
【0144】図11は、本発明の一実施例を肉盛切断面
3dの浸透探傷検査に適用した例を示す。すなわち、中
性子束モニタハウジング3を支えていた古いを肉盛溶接
部を除去した後で、肉盛溶接部3aを肉盛溶接する前に
実施する浸透探傷検査の例である。
【0145】本発明によれば、同じ装置でこの検査も実
施できる。
【0146】図12は、新規の中性子束モニタハウジン
グ3を肉盛溶接部3aに溶接した後に実施する浸透探傷
検査に本発明の一実施例を適用した例を示す。
【0147】すなわち、中性子束モニタハウジング3を
肉盛溶接部3aに固定するために、肉盛溶接したハウジ
ング溶接部3cの浸透探傷検査を実施する例である。
【0148】本発明によれば、この検査も同じ装置で実
施できる。
【0149】図13は、本発明の他の一実施例を示した
ものである。
【0150】本実施例では、撮像機構10と撮像機装着
機構11の代わりに、炉下部撮像装置20を使用した点
が異なる。
【0151】炉下部撮像装置20は、図13,図14に
示すように、撮像部21と、支持ポール22と、駆動部
23とその制御装置24とから構成される。
【0152】駆動部23は、外枠24,昇降駆動機構2
5,回転駆動機構26とから構成される。
【0153】昇降駆動機構25は、昇降フレーム25
a,3組の支柱25b,3組のブッシュ25c,ボール
ネジ25d,ボールナット25e,歯車25f,歯車2
5g,ステッピングモータ25h,エンコーダ25iと
2個のボール軸受25jから構成されている。
【0154】ボールネジ25dは、2個のボール軸受2
5jによって、軸回りに回転可能なように、外枠24に
支持されている。
【0155】3組の支柱25bは、外枠24に正三角形
上に配置されて固定されている。昇降フレーム25a
は、ブッシュ25cを介して昇降方向にしゅう動可能な
ように支柱25bに支持されている。
【0156】ボールナット25eは、ボールネジ25d
と係合し、昇降フレーム25aに固定されている。
【0157】ボールネジ25dの下端には、歯車25f
が固定されている。歯車25gは、外枠に固定されたス
テッピングモータ25hの出力軸の一端に固定されてお
り、歯車25fと噛み合っている。
【0158】エンコーダ25iは、ステッピングモータ
25hの他の一端に直結されている。
【0159】この構成により、ステッピングモータの回
転に応じて昇降フレーム25aが上下する。
【0160】回転駆動機構26は、歯車26a,歯車2
6b,ステッピングモータ26c,エンコーダ26d,
ボール軸受26eとから構成されている。歯車26a
は、ボール軸受26eによって、軸回りに回転可能なよ
うに昇降フレーム25aに結合されている。
【0161】歯車26bは、昇降フレーム25aに固定
されたステッピングモータ26cの出力軸の一端に固定
されており、歯車26aと噛み合っている。
【0162】エンコーダ26dは、ステッピングモータ
26cの他の一端に直結されている。
【0163】この構成により、ステッピングモータの回
転に応じて歯車26aが回転する。支持ポール22の末
端は外枠24に固定されている。
【0164】支持ポール22は、その上端に3組の調心
機構27を、上端内部にブッシュ22bを、下端内部に
ブッシュ22cをそれぞれ有する。
【0165】3組の調心機構27は、支持ポール22の
軸回りに正三角形を構成するように配置されている。
【0166】調心機構27は、両端にボール27aを球
軸受で支持したリンク27bが径方向に動作できるよう
にピンで結合されている。
【0167】さらに、このリンク27bには、図示され
ていないバネが装着されており、ボール27aを下鏡部
1の貫通孔3bに押しつけるように構成されている。
【0168】このバネの作用により、支持ポール22
は、貫通孔3bに対して自動的に調心される。
【0169】撮像部21は、図14に示すように、フレ
ーム21a,CCDカメラ21b,ブラックライト21
c,鏡21dと反射鏡21eから構成される。
【0170】フレーム21aは、その上端部が露出する
以外は支持ポール22内に挿入されており、ブッシュ2
3,24により、昇降と回転が可能なように支持されて
いる。
【0171】その先端はR面を有し、その下端は歯車2
6aに固定されている。
【0172】CCDカメラ21bは、支持フレームを兼
ねた鏡21dに支持されている。
【0173】鏡21dは、フレーム21aの上端に固定
されており、カメラ光軸を90度曲げるため、すなわ
ち、貫通孔3bを観察するために用いられる。
【0174】ブラックライト21cは、支持フレームを
兼ねた反射鏡21eに支持されている。
【0175】反射鏡21eは、フレーム21aの最上端
に固定されており、ブラックライト21cの光を側面
に、すなわち貫通孔3bの内面を紫外線光で照らすため
に用いられる。
【0176】制御装置24には、昇降軸駆動機構25,
回転軸駆動機構26,CCDカメラ21b、及びブラッ
クライト21cの信号線がつながれている。制御装置2
4は、図示していない制御機構24aとモニタテレビ2
4bとVTR24cとから構成される。
【0177】制御機構24aは、昇降軸駆動機構25,
回転軸駆動機構26の位置制御,CCDカメラ21bの
制御、及びブラックライト21cの光量制御を実施す
る。モニタテレビ24bとVTR24cは、浸透探傷結
果の観察及び記録に使用される。
【0178】次にこの実施例における検査手順を説明す
る。
【0179】撮像機構10の装着されていない浸透探傷
装置5を用いて、検査面である肉盛溶接部3aの貫通孔
3bの内面に浸透液を塗布する。
【0180】塗布までに要する手順は、第一の実施例で
述べた方法で実施される。
【0181】浸透液の塗布が完了後、炉下部撮像装置2
0を圧力容器直下のぺデスタルから貫通孔3b内に挿入
する。挿入が完了したら、外枠24を隣接する制御棒駆
動機構ハウジング4のフランジに固定する。
【0182】次に、昇降機構を動作させ、肉盛溶接部3
aの上面が見えるまで上昇させる。後の操作は、制御装
置24を用いて、第一の実施例と同様の手順で、貫通孔
3b内面の浸透探傷検査が実施できる。
【0183】本実施例によれば、撮像機構10の遠隔着
脱が不要になるので、探傷装置5が単純になると共に、
着脱操作が無くなる分だけ操作が簡単になる効果があ
る。
【0184】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、炉内下部で使
用するために好適な耐放射線に優れた浸透探傷装置を提
供できる効果がある。
【0185】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
による効果に加えて、複数のハウジング表面の検査が可
能で、炉心支持板等の狭隘な穴を通過可能な小型の浸透
探傷装置を提供できる効果がある。
【0186】請求項3の発明によれば、炉内傾斜面から
探傷用カメラまでの距離を一定に自動制御しながら探傷
結果を観察できるので、同一条件で浸透探傷結果の映像
を得ることができ、且つカメラ等の装置の構成部品が傾
斜面と衝突することを避けることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における浸透探傷装置部を示
す正面図である。
【図2】本発明の一実施例による装置の全体を示す鳥瞰
図である。
【図3】本発明の一実施例における浸透探傷装置部を示
す側面図である。
【図4】図1の径方向軸駆動機構近傍の拡大鳥瞰図であ
る。
【図5】図1の浸透液塗布機構近傍の拡大断面図であ
る。
【図6】図1のスキャナ以下の機構部の拡大詳細正面図
である。
【図7】図6の機構の別動作位置状態を示す正面図であ
る。
【図8】図6の機構のさらに別動作位置状態を示す正面
図である。
【図9】図6の機構のさらに一層別動作位置状態を示す
正面図である。
【図10】図5におけるカメラ先端位置の軌跡図であ
る。
【図11】本発明の一実施例における肉盛切断後の検査
状態を示す正面図である。
【図12】本発明の他の一実施例によるハウジング溶接
部の適用例を示した正面図である。
【図13】本発明のさらに他の一実施例による炉下部撮
像装置の一部断面表示による正面図である。
【図14】図13における撮像部の縦断面図である。
【符号の説明】
1a…下鏡部、3a…肉盛溶接部、4…制御棒駆動機構
ハウジング、5…浸透探傷装置、6…設置機構、7…接
続機構、8…スキャナ、9…浸透液塗布機構、10…撮
像機構、11…撮像機装着機構、12…浸透探傷制御装
置、13…装着制御器、14…昇降軸駆動機構、15…
周回軸駆動機構、16…径方向軸駆動機構。
フロントページの続き (72)発明者 細田 祐司 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原子炉圧力容器内で液体浸透探傷を実施す
    る装置において、探傷液塗布機構と洗浄液塗布機構と乾
    燥機構と、前記3機構を前記原子炉圧力容器内に固定す
    る支持機構とから探傷液処理機構を構成し、長尺のポー
    ル機構と前記ポール機構の先端に装着された半導体撮像
    機と照明灯とから観察機構を構成し、前記観察機構を前
    記探傷液処理機構とは独立して構成し、且つ前記観察機
    構を前記原子炉圧力容器の貫通孔を下部から通過可能な
    大きさにしたことを特徴とする原子炉圧力容器内の液体
    浸透探傷検査装置。
  2. 【請求項2】原子炉圧力容器内の構造物を液体浸透探傷
    する装置において、昇降軸駆動機構と周回軸動作機構
    と、少なくとも半径方向に動作し、且つ1軸以上を有す
    る繰り出し駆動機構とを有し、浸透探傷機構と探傷結果
    を観察する半導体撮像機とを前記繰り出し駆動機構より
    先端側に有し、且つ前記撮像機と前記繰り出し駆動機構
    との間の遠隔操作式着脱機構を前記繰り出し駆動機構よ
    り先端側に有し、前記原子炉圧力容器の下部側から原子
    炉圧力容器貫通孔を通過して前記撮像機を前記原子炉圧
    力容器内にいれ、前記着脱機構に位置決めする挿入機構
    を有することを特徴とする原子炉圧力容器内の液体浸透
    探傷検査装置。
  3. 【請求項3】原子炉圧力容器内のハウジング貫通孔を液
    体浸透探傷する装置において、液体浸透操作する浸透探
    傷機構と、前記ハウジング貫通孔の軸方向に動作する昇
    降軸駆動機構と、前記ハウジング貫通孔の周方向に動作
    する周回軸駆動機構と、前記周回軸駆動機構より先端側
    にある撮像機と、前記周回軸駆動機構の回転に同期して
    前記昇降軸を上下させる制御機構を有することを特徴と
    する原子炉圧力容器内の液体浸透探傷検査装置。
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