JPH0763701B2 - 硝子水処理材 - Google Patents

硝子水処理材

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JPH0763701B2
JPH0763701B2 JP3128801A JP12880191A JPH0763701B2 JP H0763701 B2 JPH0763701 B2 JP H0763701B2 JP 3128801 A JP3128801 A JP 3128801A JP 12880191 A JP12880191 A JP 12880191A JP H0763701 B2 JPH0763701 B2 JP H0763701B2
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JP
Japan
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glass
period
water treatment
treatment material
shape
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富二雄 下野
幸一 山本
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Ishizuka Glass Co Ltd
Original Assignee
Ishizuka Glass Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、安全性の高い無機系抗
菌剤を含む硝子水処理材に関し、さらに詳し 成分を含有する溶解性硝子から成る水処理材に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、貯水槽、クーリングタワー、ソラ
ーシステム、等においては、定期的に掃除或いは滅菌を
しないと、藻類、バクテリア類が発生し、熱伝導度の低
下、内壁の局部腐食、或いは水流の妨げになることがあ
った。又、プール等においては、藻類、バクテリア類の
他に、大腸菌等が繁殖していることがあった。これらの
汚染防止のために、定期的な掃除を実施するか、有機ス
ズ化合物で滅菌するか、又は塩素殺菌等が行われている
が、掃除をするのに場所的に困難な箇所が多い、設備的
に大きなものを要する、或いは効果の持続性が短期間で
ある等の問題点があった。
【0003】このため、ゼオライトに銀を担持させたも
の、或いは特開昭62−210098号公報に示される
様に、溶解性硝子の粉末又は10mm以下の塊状物を使
用することが提案されているが、これらの物は、使用す
る初期においては、その効果が充分であるが、時間の経
過と共にその効果が薄れ、目的の効果が得られなくなっ
てしまうのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記したよ
うな問題点のない、即ち、溶解性硝子を水処理材として
使用した時に、その効果が、初期の段階と末期の段階と
において、大幅に変化せず、溶解性硝子が、すべて溶け
るまで持続する様にした硝子製の水処理材を提供しよう
とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決する為に、溶解性硝子の時間経過と成分溶解量と
の関係を調査して、成分溶解量を時間経過と共に大幅に
変化させない方法を検討して、本発明を完成させたもの
である。即ち、Ag,Cu,Cu+2,Zn+2
金属イオンの内少なくとも1成分を含有する溶解性硝子
であり、直方体、立方体、平板状、或いは球状体等の3
次元で表現される形状を有し、且つ、その最長径が10
mm以上であり、又、その組成が、重量比で、(RO+
O)/P=0.4〜1.2、RO/(RO
+R)=0〜10であり、しかも前記金属イオン
の含有量が0.005〜5重量%である硝子水処理材で
ある。そしてまた、初期における溶解速度(A)(溶解
を開始してから、全量溶解してしまうまでの期間におい
て、初期の20%に相当する期間をいう。以下同じ。)
と末期における溶解速度(B)(初期の期間とは反対に
末期の20%に相当する期間をいう。以下同じ。)との
関係がB/A≧1/3である。
【0006】本発明で使用する溶解性ガラスは、硼珪酸
塩系及び燐酸塩系の内、少なくとも1種類であるが、好
ましくは、燐酸塩系硝子である。ガラスは、一般に耐久
性のよい材料であるが、その骨格となる網目構造を弱く
することによって、水に溶解し易くすることが出来る。
網目構造を弱くするためには、ガラスの修飾酸化物の量
を増加したり、硼酸、或いは燐酸を増加すれば、実施可
能である。溶解性ガラスの製造方法は、通常の硝子の製
造方法と同様に、目標組成に調整したバッチを加熱し、
硝子化すれば良い。又、最近話題になっているゾルーゲ
ル法を利用した硝子であっても良く、特に制限はされな
い。一方、銀、銅容器は古代から食物の腐敗を防ぐ事が
知られている。これはこれらの金属から極く微量の金属
イオンが溶出しているためである。銀は、溶液中で約2
0μg/l程度で殺菌力を示すと言われている。銀イオ
ンや銅イオン等は、極微量でも、菌類などの生育を防止
するオリゴジナミーと呼ばれる働きがあり、細菌やかび
などの細胞中の活性酵素中心と結合して強い殺菌力を示
す。
【0007】本発明の溶解性ガラスは、含有している成
分を、使用開始時と使用末期とにおいて、あまり変化
(使用末期の溶出量が、使用開始時の値の1/2以上)
させない様にしたものである。この為に、溶解性硝子の
形状が、球に近い立体の場合には、溶解性硝子を数層に
分けて、表面の硝子の溶解性を内部の硝子の溶解性と比
較して、小さくすることによって、硝子が徐々に溶解
し、形状が小さくなり、表面積が小さくなった時点で、
内部の硝子の溶解が始まり、内部の硝子の溶解性は外部
の硝子のそれより大きいために、表面積はちいさくなっ
ても、溶出量は変わらないのである。又、硝子組成とし
て、抗菌性に有効な成分のみの含有量を内部ほど多くす
るのも、組成変更に含まれるのは、当然である。
【0008】また、平板状の硝子板の場合には、厚さ
(d)は、平板の長辺(a)、或いは短辺(b)の1/
2以下であることを要する。この様に、厚みが小さいこ
とによって、硝子が溶解して行く際に、硝子の表面積が
あまり変化しないので、硝子からの溶出成分量もあまり
変化しないのである。この場合の硝子の溶解速度は、初
期(溶解を開始してから、全量溶解してしまうまでの期
間において、初期の20%に相当する期間)における溶
解速度(A)と末期(初期の期間とは反対に末期の20
%に相当する期間)における溶解速度(B)との関係が
B/A≧1/3であることを特徴とする硝子水処理材で
ある。次に実施例を説明し、本発明を明らかにする。
【0009】
【実施例1】次の理論硝子組成に成る調合物を溶融し、
20mm×20mm×5mmの硝子平板を作った。 理論硝子組成……P50mol%、CaO17.
5mol%、NaO32.5mol%、Ag
0.1wt% 又、基礎硝子組成は P 50mol%、CaO
17.5mol%、NaO 32.5mol%と同
じ組織に対し、AgO 3.0wt%にした硝子で5
mm×5mm×5mmの硝子ブロックを作りサンプルと
した。
【0010】前記した硝子平板及び硝子ブロックを超音
波加湿器(加湿量…400cc/時間、水槽容量…40
0cc、加湿時間…8時間/日)の水槽に1個入れ、そ
の重量変化と、銀イオン濃度を約3ケ月間測定した。
尚、いずれの硝子も、テストの3ケ月間ですべて溶解し
てしまった。テスト開始後の初期の段階(0〜18日ま
で)及び末期の段階(72〜90日)での溶解速度及び
銀イオン濃度の測定結果を第1表に示す。
【0011】
【0012】第1表に示す通り、使用硝子の形状を平板
状にすること及び組成を厳選することによって、溶解性
硝子からの溶出成分を、使用期間中の初期の段階と末期
の段階とで、この例では、18/25或いは55/95
という値であり大幅に変化させることがないのである。
これに対し、従来の形状因子を考慮しない製品では、こ
の値が1/45或いは1/190と大幅に変化している
のである。
【0013】
【実施例2】次に、溶解性硝子を多層硝子にした例につ
いて説明する。まず、P 50mol%、 Na
O 35mol%、CaO 15mol%の基本組成
の硝子に、AgO 0.02wt%、Ag
0.1wt%、AgO 1.0wt%添加した3種
類の銀含有量の異なる硝子を作り、粉砕した。次に、
の硝子で4mmφ×4mmhの錠剤を作り、その上を
の硝子で覆うようにして、8mmφ×8mmhの錠剤を
作り、更に、その上をの硝子で覆うようにして、12
mmφ×12mmhの錠剤を作った。又、これとは別
に、の硝子のみを使用して、12mmφ×12mmh
の錠剤を作った。この両錠剤を450℃−1時間加熱し
て融着させた。
【0014】この両錠剤を融着させた硝子を、実施例1
の場合と同様に、超音波加湿器の水槽に入れ、同様に測
定した。このサンプルの場合には、約40日間で溶解し
てしまったので、その期間を5等分し、最初の8日間を
初期段階、最後の8日間を末期段階とした。それぞれの
期間における溶解速度及び銀イオン濃度の測定結果を第
2表に示す。
【0015】
【0016】第2表に示す通り、硝子組成に傾斜を持た
せることによって、目的とする成分(この場合は銀)の
溶出量を大幅に変化させることなく、安定的に溶出させ
るので、その結果も安定したものとなる。
【0017】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係わる溶解
性ガラスは、溶出してくる極微量の抗菌成分が安定して
いるので、次の通りの効果がある。形状或いは構造因
子を考慮していない従来品と比較して、本発明品の場合
には、溶解する成分が、溶解する全期間において、平均
化している為に、末期での効果もたかく、従来品であれ
ば、新しく補充を要する段階にても、補充を必要としな
いので、無駄な使用を防止出来る。溶解性ガラスの組
成、及び抗菌成分を選択することによって、抗菌成分の
種類及びその溶出量を自由にコントロールできるので、
水処理材を必要とする多方面の用途に対応出来るもので
ある。従来使用の有機スズ系の化合物、或いは塩素系
の化合物等と比較して安全性、効果の持続性において、
優れている。従って、本発明は、水資源の有効活用、利
用する水の水質向上によって、環境良化、健康増進に役
立つ極めて有益な発明である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 1/50 F

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Ag+ ,Cu+ ,Cu2+,Zn2+の金属
    イオンの内少なくとも1成分を含有する溶解性硝子であ
    り、直方体、立方体、平板状、或いは球状体等の3次元
    で表現される形状を有し、且つ、その最長径が10mm
    以上であり、又、その組成が、重量比で、(RO+R2
    O)/P2 5 =0.4〜1.2、R2 O/(RO+R
    2 3 )=0〜10であり、しかも初期における溶解速
    度(A)(溶解を開始してから、全量溶解してしまうま
    での期間において、初期の20%に相当する期間をい
    う。以下同じ。)と末期における溶解速度(B)(初期
    の期間とは反対に末期の20%に相当する期間をいう。
    以下同じ。)との関係がB/A≧1/3であり、また、
    前記金属イオンの含有量が0.005〜5重量%である
    ことを特徴とする硝子水処理材。
  2. 【請求項2】 直方体、立方体、或いは球状体等の3次
    元で表現される形状を有し、その構造が2層以上の組成
    の異なる層から成り、しかも、内層においては、R2
    /(RO+R2 3 )の値、或いは/及びAg+ ,Cu
    + ,Cu2+,Zn2+の金属イオンの内少なくとも1成分
    の含有量の値が、外層より大きく設定されており、それ
    ぞれの層の硝子物に上層を覆うようにして形成し、その
    後、融着して作成したことを特徴とする硝子水処理材。
  3. 【請求項3】 溶解性硝子が、平板状の形状であり、厚
    さ(d)は、平板の長辺(a)、或いは短辺(b)の1
    /2以下であることを特徴とする請求項1に記載の硝子
    水処理材。
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