JP4586232B2 - 用水浄化剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、用水浄化剤、特に加熱殺菌機器や他の水加熱機器等の用途に使用される用水浄化剤、及び該水浄化剤を充填して成る加熱殺菌機器の浄水用吸着器及び浄水用濾過器に関する。より詳しくは、加熱殺菌装置、特に食品殺菌用レトルト釜内に蓄積或いは浮遊する汚れ原因物質の発生を防止する用途に使用され、更にCaイオンやFeイオンなどを取り除く、いわゆる清罐剤作用を有する水浄化剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
食品包装の目的の内、微生物の繁殖と汚染とを防止することが最大のものであり、この目的のため、レトルト(一種のオートクレーブ)による加熱殺菌が、缶詰、ビン詰めでは勿論のこと、またレトルト食品についても広く行われている。
【0003】
このレトルト殺菌に際して、レトルト内の熱水中にもやもやしたもの(浮遊物、以下油かす状物とも呼ぶ)が発生することは知られていたが、その発生原因等は一切不明であった。特に、加熱殺菌機器内で食品充填密封容器のレトルト殺菌を繰り返し行う場合、容器の底部やフランジ等に、直径が0.01乃至1mm程度の淡褐色乃至白色の粒状物が付着し、包装体の外観特性を低下させ、商品価値を損なうという問題が有った。
また、上記粒状物は、当然のことながら、レトルト釜の器壁や底に付着、堆積し、レトルト釜内をかなり頻繁に清掃しなければならないという問題があった。
【0004】
また、食品殺菌加工以外の水加熱器でも、水中のCaやFeイオンによりスケールが生成し、定期的に除去したり、前処理によってそれらのイオン量を減少させる必要がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、加熱殺菌機器内で発生する浮遊物の化学組成及び成因について検討を重ねた結果、この浮遊物は高級飽和脂肪酸のカルシウム塩や鉄塩、特にステアリン酸カルシウム、パルミチン酸カルシウムであること、及びその発生原因は次の通りであることを見出した。
【0006】
(1)レトルト釜内にはステアリン酸カルシウム等の高級飽和脂肪酸カルシウム類の原料が豊富にある。
水道水でもトン当たり10乃至30gのカルシウムがあり、ステアリン酸カルシウム150乃至450gの原料となる。
容器の成形性向上、滑り性向上のために、脂肪酸乃至油脂系の潤滑剤が容器に付着しており、食品漏れ等を合わせ、数十g/日の油脂が係わるが、原料となる遊離或いは加水分解脂肪酸が%レベルで残留蓄積する。
【0007】
(2)ステアリン酸カルシウムの性質が特異である。
クラフト点が140乃至150℃で他の近縁の石鹸に比べ高く、常温では不溶性粉体で特定場所に付着し、熱水中では粘着性粉体で離脱浮遊し、しかも粒子同士は結合しない。また、油溶性でオレフィン系樹脂に付着しやすい。更に、比重が約1で泡と液面を浮遊しやすい。
(3)レトルト内のトレー、水平棚の設置や、熱水対流早さ、液面など、熱水の流れが付着に関連している。
【0008】
レトルト釜中のステアリン酸カルシウム浮遊物の発生を防止するために、(I)水道水中のカルシウムをゼロにする、(II)潤滑剤を変更し、或いはその使用を中止する、(III)レトルト殺菌中の破袋を防止する、等が考えられるが、上記(I)は工業的には高価な設備を要し、前記(II)は天然油脂系潤滑剤の使用は不可欠のものであると共に、他の潤滑剤の使用は衛生上問題があり、また前記(III)はある確率で発生するので、何れも実現困難なものである。
【0009】
更に、レトルト釜中で発生したステアリン酸カルシウムの浮遊物を強い酸或いはアルカリで分解することが考えられるが、密封包装容器は、鉄を原料としたものもあり、酸の使用は容器が腐食するので、酸を用いることはできない。同様に、密封包装容器は、アルミニウムを原料としたものもあり、強いアルカリの使用は容器を腐食するので、強いアルカリを用いることはできない。
【0010】
従って、本発明の目的は、密封包装容器に何らかの害を与えることなしに、加熱殺菌機器内でのステアリン酸カルシウム系の浮遊物の発生を、簡単な手段で有効に抑制できる用水浄化剤を提供するにある。
本発明の他の目的は、被加熱容器を搬入する前或いは後にも使用でき、これにより用水中の汚れ原因物質の除去を行いうる用水浄化剤を提供するにある。
本発明の更に他の目的は、加熱装置の保護のために水の前処理として使用できる用水浄化剤を提供するにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、リン酸マグネシウム及び/またはリン酸塩ガラスを含有することを特徴とする加熱殺菌機器用の用水浄化剤が提供される。
本発明によればまた、リン酸マグネシウム及び/またはリン酸塩ガラスを水不溶性有機重合体から成る結着剤を介して粒状物或いは他の成形品に成形して成る加熱殺菌機器用水浄化剤が提供される。
上記水不溶性有機重合体は、溶解性パラメーターが19(MPa)(1/2)未満の有機重合体であるのが好ましく、好適なものとして、オレフィン系樹脂またはそれを主体とする廃材、特にプロピレン系重合体またはそれを主体とする廃材、ゴムまたはそれを主体とする廃材を挙げることができる。
また、リン酸マグネシウムをガラスから成る結着剤を介して粒状物或いは他の成形品に成形して成るものを加熱殺菌機器用水浄化剤として使用することもでき、ガラスとしては、ソーダ石灰ガラスまたは珪ホウ酸ガラスそれを主体とする廃材を用いることができる。
更に、リン酸マグネシウム鉱物及び/またはリン酸塩ガラスの粒状物、塊状物或いは破砕品を加熱殺菌機器用の用水浄化剤として用いることができる。
本発明によれば更に、上記水浄化剤を充填して成ることを特徴とする加熱殺菌機器の浄水用吸着器や、上記水浄化剤を充填して成ることを特徴とする加熱殺菌機器の浄水用濾過器も提供される。
【0012】
【発明の実施形態】
[作用]
本発明は、リン酸マグネシウム及び/またはリン酸塩ガラスを加熱殺菌機器用水浄化剤として使用すると、密封包装容器に何らかの害を与えることなしに、加熱殺菌機器内での高級脂肪酸カルシウム塩系の浮遊物の発生を、簡単な手段でしかも有効に抑制でき、また水中からCaやFeイオンを容易に取り除くことができるという知見に基づくものである。
【0013】
添付図面の図1を参照されたい。図1は、ステアリン酸カルシウムを含有する温度104℃の水に、リン酸マグネシウム[Mg(PO]を、Mg1ミリモル/リットルの量で添加したときの経過時間と液中のステアリン酸カルシウム濃度との関係を示している。この結果によると、速度は比較的遅いがステアリン酸カルシウムの分解が確実に起こっていることが明らかである。
【0014】
本発明において使用するリン酸マグネシウムは、水難溶性のリン酸塩であり、レトルト熱水中に微量溶解する。溶解したリン酸マグネシウムは、系中の高級飽和脂肪酸カルシウム或いは系中の高級飽和脂肪酸及びカルシウム成分と反応し、リン酸カルシウム及び高級飽和脂肪酸マグネシウムを生成する。この複分解の結果生成するリン酸カルシウムはほぼ水不溶性であり、また高級飽和脂肪酸マグネシウム(ステアリン酸マグネシウム)は、クラフト点がレトルト温度の近傍にあり強い粘性は無く、また水に僅かに溶けるので、レトルト釜中で生成沈着する高級飽和脂肪酸カルシウムを分解して、非沈着性の不溶分として排出し、その蓄積を抑制し、殺菌器壁への付着或いは包装容器への付着を防止することができる。
【0015】
また、本発明で用いるリン酸塩ガラスも、ガラス化しているため水に難溶性であり、ガラスの表面からリン酸ナトリウムとして徐々に溶出するという特性を有している。水中に溶出したリン酸ナトリウムは高級脂肪酸カルシウムと複分解反応して、不溶性のリン酸カルシウムと水溶性の高級脂肪酸ナトリウムとを生成する。生成した高級脂肪酸ナトリウムはアニオン性界面活性剤として油脂汚れを除く作用がある。勿論、水中に溶出したリン酸ナトリウムは水中に存在する高級脂肪酸とも反応して、高級脂肪酸ナトリウムを生成するし、また水中に存在するCaやFeイオンとも反応して、これらを不溶化し、スケールの付着や高級脂肪酸カルシウムの生成を防止する機能もある。
【0016】
加熱殺菌機器の用水浄化に使用する場合、本発明のリン酸マグネシウム系及び/またはリン酸塩ガラス系の用水浄化剤を、加熱殺菌機器内に熱水と接触するように設置して使用することもできるし、加熱殺菌機器外の熱水循環系に設置して使用することもでき、これら何れの場合にも、一度設置すれば、長期間にわたって、用水の浄化作用が有効且つ安定に奏される。
【0017】
リン酸マグネシウム及び/またはリン酸塩ガラスは、例えば鉱物乃至ガラスの粒状物、塊状物或いは破砕品等の形状で用いることができるし、また、リン酸マグネシウム及び/またはリン酸塩ガラスを、水不溶性重合体、特にオレフィン系樹脂等の溶解性パラメーターが19(MPa)(1/2)未満の重合体を結着剤として粒状化或いは成形した形で用いることができる。後者の場合には、結着剤となる重合体が油かす状物に対する吸着相となって、油かす状物の捕集及び分解が有効に行われると共に、熱水中での用水浄化剤の崩壊が有効に防止され、寿命がきた場合の交換も容易となるという利点も奏される。同様の目的で、ガラス、特にソーダ石灰ガラスから成る結着剤を用いることができ、この場合には、ケイ酸ソーダ等が放出されて、油かす状物の分解を促進助長するという利点がある。
また、リン酸マグネシウムに対して、リン酸塩ガラスを結着剤として使用できることも了解されよう。
【0018】
[リン酸マグネシウム系用水浄化剤]
本発明において用いるリン酸マグネシウムは、一般に酸化物基準で、下記式(1)
nMgO・P・mHO ‥(1)
式中、nは1.5乃至4、特に2乃至3の数であり、
mは22以下の数である、
で表される化学組成を有するものである。
【0019】
リン酸マグネシウムは、天然に産出するものでも、或いは合成のものであってもよく、鉱物名としては、三マグネシウム8水塩であるボビーライト[Mg(PO・8HO]、一水素塩であるニューベリーライト[MgHPO]等が知られており、これらは何れも本発明の目的に使用できる。またこれらを加熱したガラス状の溶融物も使用できる。また、合成のリン酸マグネシウムとしては、オルトリン酸、メタリン酸、ピロリン酸、トリポリリン酸、亜リン酸、次亜リン酸等のリンのオキシ酸成分と、マグネシウム成分とを反応させて得られるリン酸マグネシウムが何れも使用される。
【0020】
リン酸マグネシウムを主成分とする鉱物は、粉末、鉱物の破砕品、粒状物或いは塊状物等の形で、加熱殺菌機器用水浄化剤として使用されるが、一般に5mm乃至20mmの粒径を有するものが取り扱いが容易である。天然鉱物の場合、純粋なリン酸マグネシウムから成っている必要はなく、例えば、リン酸三カルシウム、アパタイト等を含有していても何ら差し支えない。
【0021】
リン酸マグネシウムを、水不溶性有機重合体から成る結着剤を介して粒状物或いは他の成形品、例えば膜、繊維、シート、ハネカム構造体等に成形して加熱殺菌機器用水浄化剤として用いることができる。水不溶性有機重合体としては、溶解性パラメーター(Sp値:凝集エネルギー密度の1/2乗値)が19(MPa)(1/2)未満の有機重合体が油かす状物の吸着性の点で適当であり、例えばプロピレン系重合体等のオレフィン系樹脂またはそれを主体とする廃材や、ゴムまたはそれを主体とする廃材等が有利に使用される。より具体的には、例えば、低−、中−、高−密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、アイソタクティックポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体、ポリブチレン等のオレフィン樹脂;天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−アクリロニトリルゴム(AN<25%)、イソプレンゴム、エチレン−プロピレンゴム、アクリルゴム、クロロプレンゴム sp18-19.2、アクリロニトリルゴム sp18-21、スチレンゴム、ブチルゴム等のゴム等が挙げられる。
【0022】
リン酸マグネシウム(A)と水不溶性有機重合体系結着剤(B)との配合比率は、特に限定されないが、(A):(B)=1:9乃至9:1の重量比にあるのがよい。
【0023】
また、粒状物或いは成形品への成形は、リン酸マグネシウム(A)と水不溶性有機重合体系結着剤(B)との混合物を、溶融混練して押出成形するか、或いはこの混合物を圧縮成形すればよい。
【0024】
また、リン酸マグネシウムを、ガラスから成る結着剤を介して粒状物或いは他の成形品に成形して、加熱殺菌機器用水浄化剤として用いることもできる。ガラスとしては、ソーダ石灰ガラスまたは珪ホウ酸ガラスそれを主体とする廃材や後述するリン酸塩ガラスを使用することができる。リン酸マグネシウム(A)とガラス系結着剤(B)との配合比率は、(A):(B)=1:9乃至9:1の重量比にあるのがよいが、特にこれに限定されない。
【0025】
粒状物乃至成形体は、リン酸マグネシウム(A)とガラス系結着剤(B)との混合物を高温で圧縮成形するか、或いは前記混合物の粒状物乃至成形体を高温で焼成するか、或いはリン酸マグネシウム(A)と水ガラス系結着剤(B’)との混合造粒物乃至成形体を硬化させることにより得られる。
【0026】
[リン酸塩ガラス系用水浄化剤]
リン酸塩ガラスは、リン酸を主要成分の一つとして含有するガラスであり、特に限定されないが、例えば代表的なものとして、Pを1乃至15モル%、NaOを10乃至35モル%及びSiOを50乃至80モル%の組成で含むものが使用される。
【0027】
リン酸塩ガラスは、上記成分の原料、例えばリン酸ナトリウムやリン酸1水素ナトリウムなどのリン酸成分、炭酸ナトリウムなどのナトリウム成分、シリカなどの珪酸成分を加熱溶融することにより得られる。水に易溶性のリン酸塩の溶解性を固溶体の形成により低減させることが可能になる。
【0028】
リン酸塩ガラスは、ガラスの粉末、水砕品などの破砕品、粒状物或いは塊状物等の形で、用水浄化剤として使用されるが、一般に5mm乃至20mmの粒径を有するものが取り扱いが容易である。ガラス製品に通常行われる成形技術も適用できる。
【0029】
[用途]
本発明の用水浄化剤を適用する加熱殺菌機器としては、熱水を用いて食品充填密封包装体を加熱殺菌する機器一般が挙げられ、例えば(1)加圧熱水循環式レトルトシステム、(2)加圧熱水圧平衡型レトルトシステム、(3)空気混合系加圧レトルトシステム、(4)連続式加圧レトルトシステム等が挙げられるが、この例に限定されない。
【0030】
前記(1)のシステムの場合、レトルトとは別に、熱交換機において水を加熱し、これをレトルト内に循環させ、同時にレトルトを空気加圧して加圧加熱殺菌を行うものであるが、熱水循環による包装への影響があるのが欠点とされていた。
本発明においては、レトルト内に或いは熱水循環系にリン酸マグネシウム系及び/またはリン酸塩ガラス系の用水浄化剤を存在させることにより、油かす状物の発生を防止し、包装への影響を回避することができる。
【0031】
前記(2)のシステムは、原理的にはシステム(1)と同様であるが、平衡加圧が、特に冷却初期においても十分に得れるように、加熱水蒸気による加熱装置を有する密閉型の圧力平衡器を備えている。この圧力平衡器では、加熱による熱媒体としての水の体積膨張があり、加熱温度に対応した水蒸気圧の発生があり、更に加圧空気の導入があるため、殺菌工程中のレトルト内圧を包装内圧よりも常に大に維持されるという利点がある。勿論、この場合にも、システム(1)と同様な利点が達成される。
【0032】
前記(3)の空気混合系加圧レトルトシステムでは、水蒸気と空気とを別個にレトルト中に供給するのではなく、水蒸気に対する空気の混合率を20〜25%以下として、同時に供給するシステムであり、装置としてコストも低く、昇温、殺菌温度、時間、圧力調節、加圧冷却、排水等の単位操作の制御も、全てプログラムに沿って自動化できるという利点を与えるが、本発明では、この場合でも、熱水中の油かす状物の発生を有効に防止できるものである。
【0033】
上記(1)乃至(3)のバッチ式レトルトでは、包装体をレトルト内に配置するとき、包装体相互の密着を防止して均一な殺菌温度を達成するようにするため、一定の配列状態で殺菌が行えるように、配列棚を用いており、その配列形式に応じて、縦型殺菌棚と横型殺菌棚とがある。
【0034】
本発明においては、レトルト内の殺菌棚の一部に、或いはレトルト内の殺菌棚以外の専用の収納スペースに、前記リン酸マグネシウム系及び/またはリン酸塩ガラス系の用水浄化剤を熱水と接触し得るように位置せしめることにより、前記油かす状物の発生を防止することができる。
【0035】
また、これらのバッチ式レトルトの熱水循環系に、リン酸マグネシウム系用水浄化剤を充填して成る浄水用吸着器或いは浄水用濾過器を設置するか、或いはレトルトに専用の熱水循環系を設けると共に、この循環系に、リン酸マグネシウム系及び/またはリン酸塩ガラス系の用水浄化剤を充填して成る浄水用吸着器或いは浄水用濾過器を設置することにより、油かす状物の発生並びにその付着を防止することができる。
【0036】
前記(4)の連続式加圧レトルトシステムには、水圧ロック式連続式加圧レトルトシステムや、静水圧加圧型連続式レトルトシステムが知られている。前者の方式では、特殊な水圧シール方式により、レトルト内に連続的に包装体を挿入し、且つ搬出するものであり、一方、後者の方式では、10乃至15mの水圧塔を使用し、連続的に加熱加圧と冷却とを行うものであり、殺菌室では空気による加圧を行うものもある。
この連続式加圧レトルトシステムにおいても、バッチ式の場合と同様にして、リン酸マグネシウム系及び/またはリン酸塩ガラス系の用水浄化剤、浄水用吸着器或いは浄水用濾過器を設置することにより、油かす状物の発生並びにその付着を防止することができる。
【0037】
本発明は、種々の食品充填密封包装体、例えば、缶詰、ビン詰め、レトルトパウチ、レトルトカップ、チューブ等の加熱殺菌に適用することができる。特に、絞り成形或いは絞り−しごき加工等による缶や、絞り成形で形成したカップ等の容器では、脂肪酸や油脂系の潤滑剤が用いられているので、本発明の用水浄化剤等の使用が有効である。また、レトルトパウチの場合も、破袋等による内容物の漏れがあるので、有効である。加熱殺菌条件としては、80乃至135℃の温度で、10乃至120分間の加熱が一般的である。
【0038】
本発明の用水浄化剤、浄水用吸着器或いは浄水用濾過器の使用量は、包装容器の種類、内容物の種類、加熱殺菌の温度や時間等によっても相違し、一概に規定することは困難であるが、一般にリン酸マグネシウム及び/またはリン酸塩ガラス換算で、用水1トン当たり、100g乃至10kg、特に500g乃至5kgの量で用いるのがよい。一般には、過剰の量のリン酸マグネシウム及び/またはリン酸塩ガラスを使用して、繰り返し加熱殺菌操作を行い、浄化能力が低下したとき、新しい用水浄化剤、浄水用吸着器或いは浄水用濾過器と交換するようにするのがよい。
【0039】
本発明を既存の設備に適用する場合、設備に既に付着しているステアリン酸カルシウム等の付着物を除去するため、リン酸3ナトリウム/非イオン系乃至アニオン系界面活性剤処方分解剤により、ステアリン酸カルシウム等を水溶性のステアリン酸ナトリウム及び水不溶性無害のリン酸カルシウム等に分解し、その後、容器壁面を洗浄した後、本発明を適用するのが有利である。
【0040】
本発明においては、用途によってリン酸マグネシウム系の用水浄化剤と、リン酸塩ガラス系の用水浄化剤とを使い分けることができる。一般に、リン酸塩ガラス系の用水浄化剤は100℃以下の条件での加熱殺菌に用いるか、或いは加熱殺菌前の用水の浄化や加熱殺菌後の用水の浄化に用いるのが好ましい。
【0041】
【実施例】
本発明を次の例で説明する。
[用水浄化剤の浄化効果の評価方法]
「評価法1」油かす状物分解反応のメチル誘導体化GC分析法による評価法
用水浄化剤として試薬1級燐酸マグネシウム8水塩の微粉末試薬1ミリモルを懸濁させた水分散液1リットルをビーカーに調製する。これに油かす状物モデルとしてのステアリン酸カルシウム微粉末試薬5mgを非イオン系界面活性剤TRITON−X40(ポリエチレングリコールオクチルフェニルエーテル)の一滴でペースト状にしたものを加え、激しく攪拌混合する。激しく攪拌しながらビーカーから10mlの水分散液を30mlスクリュー蓋付きバイアルに採取し密栓する。
105℃オーブン中でバイアルを加熱し105℃レトルト殺菌条件を模する。非加熱、8、24、48、72、84分の加熱時間で反応率測定用試料液を作製する。各条件のバイアル内溶液を温かいうちにテフロン製1ミクロンメンブランフィルター入りカートリッジを通じ濾過、全量を30ml蓋付きサンプル管に移す。未反応ステアリン酸カルシウムとリン酸マグネシウム浄化剤残余粉末は除かれる。
サンプル管内の濾液にクロロホルム5mlを加え、マグネチックスターラー回転子(テフロン被覆)を投入して密栓する。1分間激しく回転後静止、サンプル管下層の約8割分をピペットで採取する。この5mlクロロホルム抽出操作を3回行い、抽出液を合わせて乾燥する。これに濃塩酸1滴と水1滴を加え、さらに試薬特級n−ヘキサンを10ml加えてマグネチックスターラー回転子存在下で攪拌抽出する。ヘキサン抽出液の約8割を採取後さらに10mlのヘキサンを加え同様に計3回の抽出を行う。ヘキサン抽出液を合わせて乾燥する。
サンプル管の乾燥物に三フッ化硼素メタノール法による脂肪酸メチルエステル誘導体化を行い、高級脂肪酸のガスクロマトグラフ分析の定法に沿って分析を進める。燐酸マグネシウムで分解された遊離ステアリン酸量(ビーカー中ではステアリン酸マグネシウムで存在した)に対応するメチルエステルがn−ヘキサンを溶媒とするGC分析用検液に調製される。検液にC12飽和脂肪酸(ラウリン酸)メチルの一定量を内部標準として添加、試薬ステアリン酸メチル標準液とのピーク面積比較計算からクロロホルムに溶解したステアリン酸塩(Ca塩、Fe塩)に相当するステアリン酸量(残留量)が求められる。
反応液中からの有機溶媒抽出による未反応のステアリン酸カルシウム(および/または鉄)の定量値(残留量)から、分解反応生成物である水可溶性ステアリン酸塩類のステアリン酸換算値(分解量)が算出される。初期投入量と分解量の比を分解率(%)とし、浄化効果の評価に密接な関係がある。
未反応残留ステアリン酸カルシウム量に対応するステアリン酸重量をプロットしたのが図1のグラフ(実温度104℃)である。同様に行ったリン酸3ナトリウムの同モル添加濃度の実験結果も併記した。反応速度はリン酸3ナトリウムよりは低いが、リン酸マグネシウムは油かす状物の遅効性分解剤としての効果が確認された。両者の差は不溶解固形物から溶解平衡的に溶出するリン酸イオン量と完全水溶液と成っているリン酸イオン濃度との差違に基づくと考えられる。
この方法はリン酸ナトリウム系水溶解性化合物による油かす状物の分解反応の観察にも使用できる。
【0042】
「評価法2」固形ないし不溶解性の用水浄化剤の分解力評価法
用水浄化剤としてリン酸塩ガラスの5−10mm長径破砕物を5gと水1リットルとをビーカーに採取する。5mgのステアリン酸カルシウムを含むペーストを加え、アルミ箔で口を覆い、105℃オートクレーブ中で加熱殺菌を模する。前記1.で示した試験法と同じくメンブランフィルター濾過からの処理を4時間加熱状態での上澄み液に対して行う。メチル誘導体化GC分析法でステアリン酸カルシウムの分解率(%)を評価する。
【0043】
「評価法3」溶出性リン元素の定量による分解力評価法
用水浄化剤の効果測定からリン酸イオン濃度が分解力の指標の一つとなり、さらにリン元素の溶出濃度も指標の一つとなることが確認された。105℃以上の目的に沿った温度でのリン酸塩溶出量変化をリン元素のICP発光分光光度法測定結果から求め、1リットルの水中に用水浄化剤5gの割合で存在したとして換算し、リン酸イオンの溶出濃度/時間の関係を用水浄化剤の特性評価とすることができる。
【0044】
実施例1
リン酸マグネシウム8水塩粉末を鋼鉄性の赤外線吸収スペクトル分析用錠剤成型器に充填し、油回転式減圧ポンプで被加圧室部分を脱気しつつ10トン油圧プレスで加圧した。得られた10mm径の厚さ2mmから10mmの複数の錠剤を固形分解剤として実験した。効果判定をステアリン酸カルシウム残存率の測定により分解率を算出する方法である評価法2によって行った。5mgのステアリン酸カルシウムを含むペーストを1リットルの水中に採り、リン酸マグネシウム成形錠剤5gを加えてステアリン酸カルシウム分解率測定法にしたがって105℃熱水中4時間での効果を測定した。残存率は12%であったので、分解率は88%である。
【0045】
実施例2
実施例1の成形したリン酸マグネシウム錠剤を高密度ポリエチレン樹脂製網袋に納めたバッグ式の用水浄化剤は、何ら浄化効果を損なうことなく、投入、取り出しなど取り扱いを極めて容易にすることができた。網袋にはステアリン酸カルシウムの粉末付着が見られた。
【0046】
実施例3
リン酸マグネシウム8水塩をアルミナ製ルツボで強熱し、鉄板上に取り出して冷却、得られた透明な硬い固体を粉砕し粉末とする。これをアルミナ製ルツボに5倍重量のソーダ石灰ガラス粉末とともに約1500℃に加熱溶融し、鉄板に流し出して冷却すると透明なガラス状固体となる。この破砕物の2−10mm径の物5gを実施例2と同様ポリプロピレン網袋に納めてバッグ状にした。評価法2に従い、5mgのステアリン酸カルシウムを含むペーストを1リットルの水中に採り、105℃熱水中4時間での効果を測定した。分解率は17%であった。ガラス質の表面の曇り発生と粒子の崩れが観察された。
【0047】
実施例4
リン酸マグネシウム8水塩をアルミナ製ルツボで強熱し、鉄板上に取り出して冷却、得られた透明な硬い固体を粉砕し粉末とする。これをアルミナ製ルツボに20倍重量のソーダ石灰ガラス粉末とともに約1500℃に加熱溶融し、鉄板に流し出して冷却すると透明なガラス状固体となる。この破砕物の2−10mm径の物5gを実施例2と同様ポリプロピレン網袋に納めてバッグ状にした。評価法2に従い、5mgのステアリン酸カルシウムを含むペーストを1リットルの水中に採り、105℃熱水中4時間での効果を測定した。分解率は4%であった。ガラス質の表面の曇り発生以外変化は見られず、48時間後の分解率は12%で、ソーダ石灰ガラス組織がリンの溶出を抑えているものと推察された。
【0048】
実施例5
実施例3のリン酸マグネシウムのルツボ加熱で作製した粉末をさらに瑪瑙乳鉢で十分にすりつぶす。フィルム成型されたポリプロピレン樹脂100重量部に対し40重量部のリン酸マグネシウム加熱粉末の割合でサンドイッチ状態に粉末を挟み込み、約180℃に加熱したホットプレスを用い加圧加熱してシートを成形する。このシートをさらに複数回折り曲げ、再びホットプレス成形する。この操作を10回行い、乳白色の約0.3mm厚さのシートを作製した。100mlの水をビーカーに採り、リン酸マグネシウム0.5gを含む量(1.75g)の細かく裁断したシートをポリプロピレン網袋に納め、さらに重しとしてガラス玉を入れてビーカー中に沈める。ステアリン酸カルシウム分解率測定法における評価法2の時間以外の条件を1/10にスケールダウンして適用評価した。リン酸マグネシウム入りポリプロピレン樹脂シートのステアリン酸カルシウム減少率は14%であった。樹脂表面には白色の粉末が少量付着しIRスペクトルからステアリン酸カルシウムと同定された。減少率にはこの付着分を含むので分解率は14%を下回る。樹脂シートは形状変化無く、引き続き44長時間の加熱を行っても見かけ上の変化は無かった。分解率を含むステアリン酸カルシウム減少率は72%に達した。
【0049】
実施例6
試薬1級リン酸マグネシウム8水塩の粉末と高密度ポリエチレン樹脂(商品名ショーレックス、MFR0.25g/10分、密度0.946g/ml)とを重量比1:3でヘンシェルミキサーにより混合し、ホットプレスシート成形を行った。白色の約0.5mm厚さのシート2gを裁断し、実施例5と同様にステアリン酸カルシウム分解率の評価を行った。分解率を含むステアリン酸カルシウム減少率は21%であり、シート樹脂に未分解のステアリン酸カルシウムの付着が見られた。
【0050】
実施例7
試薬1級リン酸マグネシウム8水塩の粉末を乳鉢で微粉化する。実施例5のポリプロピレンに代えてエチレン酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル15モル%)を使用し、約150℃のホットプレスシート成形を同様におこなった。白色の約0.5mm厚さのシート1.75g(リン酸マグネシウム8水塩0.5g含有)を裁断し、実施例6と同様にステアリン酸カルシウム分解率の評価を行った。
分解率を含むステアリン酸カルシウム減少率は28%であり、シート樹脂に未分解のステアリン酸カルシウムの付着が見られた。
【0051】
実施例8
試薬1級リン酸マグネシウム8水塩の粉末を乳鉢で微粉化する。スチレン−ブタジエンゴム(スチレンとブタジエンのモル比15:85)100重量部を3本ロールで素練りしつつ、これに100重量部のリン酸マグネシウム微粉末を混練した。約150℃のホットプレスシート成形を行い、白色の約0.3mm厚さのシートを製作した。リボン状に裁断し、10gを1リットルビーカーに採り、実施例1と同様にステアリン酸カルシウム分解率の評価を行った。分解率を含む減少率は34%であり、シート樹脂に未分解のステアリン酸カルシウムの付着が見られ、リボン表面には無数の細孔が生成していた。
【0052】
実施例9
無水リン酸3ナトリウム塩をアルミナ製ルツボに入れ、20倍重量のソーダ石灰ガラス粉末とともに約1500℃に加熱溶融し、鉄板に流し出して冷却すると透明なガラス状固体となる。この破砕物の2−10mm径の物5gを実施例2と同様ポリプロピレン網袋に納めてバッグ状にした。評価法2に従い、5mgのステアリン酸カルシウムを含むペーストを1リットルの水中に採り、105℃熱水中4時間での効果を測定した。分解率は7%であった。ガラス質の表面の曇り発生以外変化は見られず、48時間後の分解率は52%であった。ソーダ石灰ガラス組織がリンの溶出を遅延しているものと推察された。
【0053】
実施例10
無水リン酸3ナトリウム、無水炭酸ナトリウム、石英、ホウ酸ナトリウムの粉末をアルミナルツボに量り取り、酸化物組成が
:NaO:SiO:B=2.0:21.5:70.5:6.0 (モル%)となるようにした。1500℃で溶融し、鉄板に流し出して冷却すると透明なガラス状固体となる。この破砕物の5−10mm径のもの5gを1リットルの水の入ったビーカーに採り、115℃で毎日水を交換して5日間の加熱を繰り返した。ガラス質はこの間に曇りを生じたが、破壊度合いは軽微であった。水中に溶出したリン元素量は以下の濃度で観察された。リン酸イオンの溶出量が制御された溶出挙動を確認した。
1日:2.5ppm、2日:3.8ppm、3日:3.9ppm、
4日:3.5ppm、5日:3.1ppm
【0054】
実施例11
無水リン酸3ナトリウム、無水炭酸ナトリウム、石英、酸化マグネシウムの粉末をアルミナルツボに量り取り、酸化物組成が
:NaO:SiO:MgO=2.0:21.5:75.0:1.5 (モル%)
となるようにした。1500℃で溶融し、鉄板に流し出して冷却すると透明なガラス状固体となる。この破砕物の5−10mm径のもの5gを1リットルの水の入ったビーカーに採り、115℃で毎日水を交換して5日間の加熱を繰り返した。ガラス質はこの間に曇りを生じたが、破壊度合いは軽微であった。水中に溶出したリン元素量は以下の濃度で観察された。リン酸イオンの溶出量が制御された溶出挙動を確認した。
1日:1.5ppm、2日:1.8ppm、3日:1.7ppm、
4日:1.5ppm、5日:1.6ppm
【0055】
実施例12
実施例9のリン酸3ナトリウムとソーダ石灰ガラスとの溶融ガラスから1−5mm粒度範囲の破砕物を10g採取、内径10mmのガラス製カラムクロマト管に充填した。これに水道水(Ca濃度15ppm)をゆっくり通過させ、さらにメンブランフィルターを通して得られた水のCa濃度は9ppmに低下していた。この結果は硬水軟化効果を示す。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、リン酸マグネシウム及び/またはリン酸塩ガラスを用水浄化剤として前処理に使用することにより、用水中のCaやFeなどの汚れの原因物質を予め除去でき、また、特に加熱殺菌機器用水浄化剤として使用することにより、密封包装容器に何らかの害を与えることなしに、加熱殺菌機器内での高級脂肪酸カルシウム系の浮遊物の発生を、簡単な手段でしかも有効に持続して、抑制することができる。
また、リン酸マグネシウム及び/またはリン酸塩ガラスを水不溶性有機重合体やガラスから成る結着剤を介して粒状物或いは他の成形品に成形したものは、上記浮遊物の吸着性や分解促進性にも優れ、取り扱いも容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】リン酸3ナトリウムとリン酸マグネシウムについてステアリン酸カルシウムの分解速度をプロットしたグラフである。

Claims (11)

  1. リン酸マグネシウム及び/またはリン酸塩ガラスを含有することを特徴とする加熱殺菌機器用の用水浄化剤。
  2. リン酸マグネシウム及び/またはリン酸塩ガラスを水不溶性有機重合体から成る結着剤を介して粒状物或いは他の成形品に成形して成る請求項1記載の加熱殺菌機器用の用水浄化剤。
  3. 水不溶性有機重合体が溶解性パラメーター19(MPa)(1/2)未満の有機重合体である請求項2記載の加熱殺菌機器用の用水浄化剤。
  4. 水不溶性有機重合体がオレフィン系樹脂またはそれを主体とする廃材である請求項2または3記載の加熱殺菌機器用の用水浄化剤。
  5. 水不溶性有機重合体がプロピレン系重合体またはそれを主体とする廃材である請求項2または3記載の加熱殺菌機器用の用水浄化剤。
  6. 水不溶性有機重合体がゴムまたはそれを主体とする廃材である請求項2または3記載の加熱殺菌機器用の用水浄化剤。
  7. リン酸マグネシウムをガラスから成る結着剤を介して粒状物或いは他の成形品に成形して成る請求項1記載の加熱殺菌機器用の用水浄化剤。
  8. ガラスがソーダ石灰ガラスまたは珪ホウ酸ガラスあるいはそれらを主体とする廃材である請求項7記載の加熱殺菌機器用の用水浄化剤。
  9. リン酸マグネシウム鉱物及び/またはリン酸塩ガラスの粒状物、塊状物或いは破砕品から成る請求項1記載の加熱殺菌機器用の用水浄化剤。
  10. 請求項1乃至9の何れかに記載の加熱殺菌機器用の用水浄化剤を充填して成ることを特徴とする加熱殺菌機器の浄水用吸着器。
  11. 請求項1乃至9の何れかに記載の加熱殺菌機器用の用水浄化剤を充填して成ることを特徴とする加熱殺菌機器の浄水用濾過器。
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