JPH076348U - 屋根パネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡便な施工でパネル接合部の防水機能を高め
ることができる屋根パネルを提供する。 【構成】 接合端縁部において隣合う他の屋根パネル１
と面一に接合される上面に予め防水シート４が敷設され
た屋根パネルにおいて、防水シート４の上面より上方へ
突出する止水突条５を前記接合端縁部の上面に延設す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、屋根パネルに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

昨今の作業者不足及び施工コストの高騰等に鑑み、施工現場における作業手間 を低減すべく、野地板の上面に工場で予め防水シートを敷設して屋根パネルを構 成し、この屋根パネルを施工現場に搬入してその接合端縁部において隣合う他の 屋根パネルと面一に接合する場合がある。

【０００３】 図４はかかる屋根パネルの従来の接合構造を示しており、従来では、母屋上に 互いに面一に配設された屋根パネル１０の接合端縁部間に防水テープ１１を貼着 することにより、屋根パネル１０の接合部を防水処理している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、単に屋根パネル１０の接合端部間に防水テープ１１を貼着するだけで は、万一防水テープ１１の下に雨水が回った場合、その雨水がすぐに屋根パネル １０，１０間の間隙に侵入して構造部材を劣化させるおそれがある。 一方、上記不都合を回避するには、かなり幅広い防水テープ１１を使用したり 、防水テープ１１を二重に設けたりして接合部の防水処理を入念に行うことが考 えられるが、これでは現場における施工手間と材料コストの増大を招くことにな る。

【０００５】 本考案は、このような実状に鑑み、簡便な施工でパネル接合部の防水機能を高 めることができる屋根パネルを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成すべく、本発明は次の技術的手段を講じた。 即ち、請求項１記載の考案は、接合端縁部において隣合う他の屋根パネルと面 一に接合される上面に予め防水シートが敷設された屋根パネルにおいて、 防水シートの上面より上方へ突出する止水突条が前記接合端縁部の上面に延設 されていることを特徴とする。

【０００７】 また、請求項２記載の考案は、接合端縁部において隣合う他の屋根パネルと面 一に接合される上面に予め防水シートが敷設された屋根パネルにおいて、 前記防水シートの接合端縁部をパネル中央に向かって折り返して形成した止水 部が設けられていることを特徴とする。

【０００８】

【作用】

接合端縁部の上面に延設された止水突条は、防水シートの上面より上方へ突出 しているので、防水シート上の水分が屋根パネル間の間隙に侵入するのを堰き止 める。 同様に、防水シートの接合端縁部に設けた止水部は、その接合端縁をパネル中 央に向かって折り返して形成されているので、防水シート上の水分が屋根パネル 間の間隙に侵入するのを堰き止める。

【０００９】

【実施例】

以下、図面に基づいて本考案の実施例を詳述する。 図１は本考案の第一実施例を示している。 同図（ａ）において、屋根パネル１は、木材又は窯業系押出材等よりなる方形 平板状の野地板２を備え、この野地板２の幅方向端部下面には垂木３が釘止めに よって固着されている。

【００１０】 屋根パネル１の野地板２の上面には、アスファルトルーフィング等よりなる防 水シート４が予め工場等で全面に張り付けられていて、この防水シート４上には 断面矩形の止水突条５が釘止め又は接着剤で取り付けられている。 この止水突条５は、ゴムやスポンジ等の弾性を有する樹脂材料よりなり、防水 シート４の上面より上方へ突出するように屋根パネル１の接合端縁部（本実施例 では幅方向端縁部）の上面に延設されている。

【００１１】 図１（ｂ）は上記屋根パネル１の接合構造を示している。 すなわち、当該屋根パネル１は、施工現場である建物の小屋組みにクレーン等 で搬入された後、その接合端縁部において他の屋根パネル１と互いに面一となる ように屋根の母屋上に配設されていて、この隣接する屋根パネル１，１の止水突 条５，５の上から防水テープ６が貼着されている。なお、屋根パネル１，１の接 合後は、野地板２上に図外の屋根瓦が瓦葺きされることになる。

【００１２】 従って、屋根瓦間を通過して野地板２の上面に雨水が回り、さらに防水テープ ６の下に雨水が回ってきても、接合端縁部の上面に延設された止水突条がその水 分が屋根パネル１，１間の間隙に侵入するのを堰き止めるので、当該接合部にお ける防水機能が向上される。 なお、図２に示すように、止水突条５は、断面丸型を呈するものであってもよ く、また、野地板２と防水シート４の間に介装することにしてもよい。

【００１３】 図３は本考案の第二実施例を示している。 この実施例では、上記止水突条５を設ける代わりに防水シート４を折り返して 形成した止水部７を設けている。すなわち、この止水部７は、防水シート４の幅 方向端部を屋根パネル１の接合端縁に沿ってパネル中央に向かって折り返すこと により形成されていて、上記止水突条５と同様に、防水シート４上の水分が屋根 パネル１，１間の間隙に侵入するのを堰き止める機能を有する。

【００１４】 なお、隣接する屋根パネル１，１の止水部７，７の上から防水テープ５が貼着 され、そのあと野地板２上に図外の屋根瓦が瓦葺きされる点は第一実施例の場合 と同様である。 なお、上記各実施例では、上面に防水シート４のみが予め敷設された屋根パネ ル１を示したが、本考案は工場においてその防水シート４の上に更に屋根瓦が施 工された屋根パネル１にも採用することができる。

【００１５】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば、屋根パネルの接合端縁部に設けた止水 突条又は止水部が、防水シート上の水分が屋根パネル間の間隙に侵入するのを堰 き止めるので、防水テープの施工を簡単に済ませることができ、簡便な施工でパ ネル接合部の防水機能を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は第一実施例に係る屋根パネルの斜視図
であり、（ｂ）は同屋根パネルの接合構造を示す断面図
である。

【図２】他の屋根パネルの接合構造を示す断面図であ
る。

【図３】第二実施例に係る屋根パネルの接合構造を示す
断面図である。

【図４】従来の屋根パネルの接合構造を示す断面図であ
る。

【符号の説明】

１ 屋根パネル ４ 防水シート ５ 止水突条 ６ 防水テープ ７ 止水部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 接合端縁部において隣合う他の屋根パネ
   ル（１）と面一に接合される上面に予め防水シート
   （４）が敷設された屋根パネルにおいて、 防水シート（４）の上面より上方へ突出する止水突条
   （５）が前記接合端縁部の上面に延設されていることを
   特徴とする屋根パネル。
2. 【請求項２】 接合端縁部において隣合う他の屋根パネ
   ル（１）と面一に接合される上面に予め防水シート
   （４）が敷設された屋根パネルにおいて、 前記防水シート（４）の接合端縁部をパネル中央に向か
   って折り返して形成した止水部（７）が設けられている
   ことを特徴とする屋根パネル。