JPH076213Y2 - バックホウの運転ステップ構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、バックホウ装置を運転座席の前方近くに左右
揺動及び固定操作自在に設け、前記バックホウ装置と前
記運転座席の間に配置した操作部の両横に運転ステップ
を設けたバックホウの運転ステップ構造に関する。

〔従来の技術〕

従来、第４図に示すように、運転ステップ（８）の前端
縁を、全巾にわたってバックホウ装置（３）の左右揺動
軸芯（P₂）よりも後方に配置していた。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかし、バックホウ装置（３）を運転座席（５）に近付
けて、機体の前後長さを小さくし、狭い場所での作業に
好適なバックホウを形成すると、運転ステップ（８）の
前端縁が運転座席（５）に近付き、体格の良い運転者に
とってはひざの曲がりがきつくなって、運転姿勢が窮屈
になり、一層の改良の余地があった。

本考案の目的は、バックホウを運転座席に近付けても運
転ステップに楽な姿勢で足を載せられるようにすると共
に、そのことによってバックホウ装置の左右揺動角が減
少しないようにする点にある。

〔課題を解決するための手段〕

本考案の特徴構成は、運転ステップの前端縁をバックホ
ウ装置の左右揺動軸芯よりも前方に配置し、前記運転ス
テップの前端縁のうち少なくとも前記左右揺動軸芯側に
位置する一部分を、平面視において、前記左右揺動軸芯
まわりでのバックホウ装置の扇状の揺動範囲の端縁に沿
った傾斜縁に形成したことにあり、その作用効果は次の
通りである。

〔作用〕

つまり、運転ステップの前端縁をバックホウ装置の左右
揺動軸芯より前方に配置することによって、バックホウ
装置を運転座席に十分に近付けても、運転ステップの前
端縁と運転座席の距離を十分に長くできて、ひざの曲が
りが過度にきつくならない楽な姿勢で運転できるように
なった。

また、運転ステップの前端縁のうち少なくともバックホ
ウ装置の左右揺動軸芯側に位置する一部分を前記左右揺
動軸芯まわりでのバックホウ装置の扇状の揺動範囲の端
縁に沿った傾斜縁に形成してあるから、バックホウ装置
の左右揺動角を運転ステップの悪影響が無い状態で十分
に大きくできる。

〔考案の効果〕

その結果、機体前後長さが小さくて狭い場所での掘削作
業に便利であり、バックホウ装置の左右揺動角が大きく
て作業性能に優れ、楽に運転ステップに足を載せられて
運転疲労が少ない、全体として優れた超小型のバックホ
ウを提供できるようになった。

〔実施例〕

次に、第１図及び第２図により実施例を示す。

ゴムクローラ式走行装置（１）に旋回台（２）を縦軸芯
（P₁）周りで駆動旋回操作自在に設け、バックホウ装置
（３）、操作部（４）、運転座席（５）、エンジンボン
ネット（６）を、その順にかつ後者ほど後方に位置する
ように旋回台（２）に並設し、超小型のバックホウを形
成してある。

バックホウ装置（３）のブーム（3a）を上下揺動自在に
取付けたスイングブラケット（７）を、油圧シリンダ
（Ｃ）により左右揺動操作自在に旋回台（２）の前端部
に取付けてある。

操作部（４）の両横に運転ステップ（８）を配置し、運
転ステップ（８）の前端縁（8a），（8b）をバックホウ
装置（３）の左右揺動軸芯（P₂）より前方に配置し、バ
ックホウ（３）と運転座席（５）の距離が短い割には運
転座席（５）と運転ステップ前端縁（8a），（8b）の距
離を長くしてある。

運転ステップ（８）の前端縁（8a），（8b）のうち左右
揺動軸芯（P₂）側に位置する一部分（8a）を、平面視に
おいて、前記左右揺動軸芯（P₂）まわりでのバックホウ
装置（３）の扇状の揺動範囲の端縁に沿った傾斜縁を形
成し、バックホウ装置（３）の左右揺動角を大にしてあ
る。

尚、（９）はエンジン、（10）は燃料タンク、（11）は
作動油タンク、（12）はバッテリである。

〔別実施例〕

次に別実施例を示す。

第３図に示すように、運転ステップ（８）の全巾にわた
って前端縁（8a）を前述の傾斜縁に形成してもよい。

前述のように、エンジンボンネット（６）に対して前方
で低い位置に運転座席（５）を配置すると、低い制限空
間内での作業に好適なバックホウに形成できる利点があ
るが、機体前後長の短縮を主眼とする場合、エンジンボ
ンネット（６）の上方に運転座席（５）を設けてもよ
い。

尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利
にする為に符号を記すが、該記入により本考案は添付図
面の構造に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案の実施例を示し、第１図は側
面図、第２図は平面図である。第３図は本考案の別実施
例の平面図である。第４図は従来例の平面図である。 （３）……バックホウ装置、（3a）……ブーム、（４）
……操作部、（５）……運転座席、（８）……運転ステ
ップ、（8a），（8b）……前端縁、（P₂）……左右揺動
軸芯。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】バックホウ装置（３）を運転座席（５）の
   前方近くに左右揺動及び固定操作自在に設け、前記バッ
   クホウ装置（３）と前記運転座席（５）の間に配置した
   操作部（４）の両横に運転ステップ（８）を設けたバッ
   クホウにおいて、前記運転ステップ（８）の前端縁（8
   a），（8b）を前記バックホウ装置（３）の左右揺動軸
   芯（P₂）よりも前方に配置し、前記運転ステップ（８）
   の前端縁（8a），（8b）のうち少なくとも前記左右揺動
   軸芯（P₂）側に位置する一部分（8a）を、平面視におい
   て、前記左右揺動軸芯（P₂）まわりでのバックホウ装置
   （３）の扇状の揺動範囲の端縁に沿った傾斜縁に形成し
   てあるバックホウの運転ステップ構造。