JPH0755226A - 快適度センシング装置とそれを用いた居室環境制御機器 - Google Patents

快適度センシング装置とそれを用いた居室環境制御機器

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JPH0755226A
JPH0755226A JP5198259A JP19825993A JPH0755226A JP H0755226 A JPH0755226 A JP H0755226A JP 5198259 A JP5198259 A JP 5198259A JP 19825993 A JP19825993 A JP 19825993A JP H0755226 A JPH0755226 A JP H0755226A
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  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 人の快適感を非接触で検出する。また使用者
の快適感を高める居室環境制御機器を提供する。 【構成】 非接触で人の動きを検出する集光レンズ1と
焦電素子2からなる動き検出手段と、該動き検出手段が
出力する動き信号を離散数値の時系列データに変換する
A/D変換器5と、時系列データからカオス性を表わす
特徴パラメータを抽出する演算回路7と、特徴パラメー
タを入力として快適度を出力する快適度判断回路8と、
これらを制御する制御回路9とを含んで快適度センシン
グ装置を構成する。人の快適感と動き(仕草)には強い
相関があり、動きのカオス性と快適感にも強い相関があ
る。これを利用して上記構成で人の快適感を検出する。
またこの検出出力で、居室環境制御機器の、使用者に温
度、風等の刺激を与えるアクチュエータの動作を制御す
る。 【効果】 人の快適感を非接触で検出でき、また使用者
の心理状態、健康状態に適合した居室環境制御機器を提
供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は人の快適感、不快感、緊
張感、リラックス感等の心理的状態、生理的状態(健康
状態)を非接触で検出する快適度センシング装置とそれ
を用いた電気ストーブ、電気カーペット、石油ストー
ブ、エアコン、扇風機、照明器具、香り発生装置等の居
室環境制御機器に関する。
【0002】
【従来技術】人に快感をもたらすため刺激として物理量
を制御する装置は家電製品として多く利用されている。
例えば暖をとるための電気カーペット、涼風を得る扇風
機、冷暖房のエアコンがあり、人に心地よさ、爽快感、
快適感を与えている。
【0003】エアコンの快適感の指標としては、国際標
準化機構(ISO)の国際規格ISO−7730に記載
されるPMV(Predicted Mean Vote)がある。こ
れは温熱環境に関わる温度、湿度、気流と、代謝量に関
わる活動量、着衣量の関数で、多くの実験から導出され
た平均的な快適感の指標である。したがってエアコンで
はこのPMV値を基準にして室内環境を快適に保つ制御
がなされている。
【0004】しかしPMVはあくまで健康な人の平均的
な指標であり、必ずしも個人それぞれにとっての最適な
指標ではない。気分などの心理的要因あるいは体の調
子、病気にかかっているなどの生理的要因が個人の快適
感に大きく影響することはよく知られることである。P
MVにはこのような心理的要因あるいは生理的要因が加
味されてはいない。
【0005】そこでこれらの要因を考慮にいれてエアコ
ンの制御を行う技術として、例えば特開平3−9534
8号公報に記載されたものがある。これは人に装着した
脳波センサで脳波信号を得て、これを周波数分析しα波
成分のパワーによりエアコンを制御するものである。こ
れは脳波のα波成分がリラックス感と深く関係すること
を利用したものである。また特開平3−137448号
公報には人の脈波を検出し、これをもとにエアコンを制
御する技術が記載されている。これは脈波が人の温熱快
適感と深く関係することを利用したものである。さらに
特開平4−103942号公報には人の皮膚電位を検出
し、これをもとにエアコンを制御する技術が記載されて
いる。これは皮膚電位の変化が覚醒度、快適感、不快感
に深く関係することを利用したものである。このように
エアコンを使用する個人の心理的あるいは生理的要因を
制御に反映させ使用者に真の快適感を与える技術開発が
なされている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では次のような問題がある。通常、脳波を測定す
るには頭部に金属端子を接触させ、微少な電圧変化を検
出する必要がある。皮膚電位も同様である。脈波の測定
では人の指先に圧力センサを当て血流変化を検出する必
要がある。このように従来では健康状態、心理状態を検
出するのにセンサあるいはその端子を被検者に直接接触
させる必要があった。このことは、エアコンなどの場合
使用者の行動の自由を大きく制限することになり、その
装着は使用者に不快感を与える。
【0007】本発明の1つの目的は、離れた位置から、
非接触で使用者の自由を奪わずに、人体の動きを介し
て、心理状態、生理状態(健康状態)を快適度として検
出するにある。
【0008】本発明の他の目的は使用者の心理状態、生
理状態(健康状態)に関する情報を用いて刺激としての
物理量を制御することにより、人の快適度を高めるよう
に動作する居室環境制御機器を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のため、本
発明による快適度センシング装置は、人体の動きを検出
する動き検出手段と、前記動き検出手段から出力される
出力信号を離散数値信号に変換する変換手段と、前記離
散数値信号を演算処理しカオス性を表わす特徴パラメー
タを抽出する演算手段と、前記演算手段から出力される
特徴パラメータを入力として快適度を出力する判断手段
とを含んで構成される。
【0010】また本発明の他の目的は、前記快適度セン
シング装置と、人に快感をもたらす物理量を操作するア
クチュエータと、前記アクチュエータを駆動するアクチ
ュエータ駆動手段と、前記快適度センシング装置の出力
を入力として前記アクチュエータ駆動手段を制御する制
御手段とを含んで構成された居室環境制御機器により達
成される。
【0011】
【作用】動き検出手段は、例えば赤外線検出手段で構成
され、赤外線の変化として検出された人体の動きを電気
信号として出力する。変換手段はこの出力信号の所定時
間分例えば12秒間の出力信号を離散数値信号に変換す
る。演算手段は離散数値信号に相関積分、FFT(高速
フーリエ変換)等の演算処理を施し特徴パラメータとし
てカオス性を表わすリアプノフ指数、フラクタル次元、
相関次元、動きを示す信号のスペクトルの形状等を抽出
する。判断手段は予め前記特徴パラメータと申告快適度
値との関係をデータとして持ち、前記特徴パラメータを
入力として快適度を判断しこれを出力する。
【0012】快適度センシング装置の出力する快適度は
制御手段に入力される。制御手段は快適度に応じてアク
チュエータ駆動手段を制御し、アクチュエータが操作す
る物理量を変化させる。例えば扇風機の場合、アクチュ
エータは羽根モータであり、アクチュエータ駆動手段は
羽根モータの回転数を決めるモータ供給電圧回路であ
る。制御手段は快適度を入力としてモータ供給電圧回路
を介してモータ供給電圧を制御し、羽根モータ回転数す
なわち風速を快適度に合わせる。
【0013】
【実施例】自然現象、社会現象、生物現象などには不規
則、繁雑、不安定と見える現象が多くある。例えば物の
形にしても、雲や海岸線などの形はあまりにも複雑で従
来の幾何学的な図形とはかけはなれている。川の流れ、
天気予報のもととなる大気の流れは複雑すぎて予測困難
である。自然の風には複雑なゆらぎがある。人の経済活
動による株価の変動も同じである。一見すると、ある法
則に従って安定した変化を示していても、これを長い時
間観測して時間圧縮してみると複雑に変動して(揺らい
で)いる現象は多い。このような(揺らいで)いる現象
をカオス現象と呼ぶことがある。
【0014】近年、従来の数学あるいは物理学ではノイ
ズ、ゆらぎ、雑音として無視し避けてきた上に述べたよ
うな現象(不規則信号)に光が当てられている。ローレ
ンツ(Lorenz)が単純な大気循環モデルである3変数
非線形方程式の解の挙動で見いだした奇妙な軌跡(スト
レンジアトラクタ)に端を発し、先にあげた種々のカオ
ス的現象をある条件での非線形現象として把握するのが
いわゆるカオス理論である。
【0015】生体にも様々なカオス現象が見られ、脳
波,心拍数,白血球数,ホルモン分泌,脈波,神経細
胞,心筋細胞など脳のレベルから細胞のレベルまでの広
い範囲でカオス現象が報告されている。最近の研究によ
れば、健康なときは生体のさまざまな現象が揺らいでカ
オスになっており、健康を損なうと揺らぎが周期的なも
のに近付くと言う。心臓の鼓動というと規則正しく脈打
っていれば健康のような気がするが、必ずしもそうでな
い。図25は心電図から求めた心拍周期の頻度分布を示
す。正常な人の心拍周期は大きな幅で揺らいでいるが、
欠陥のある場合にはその揺らぎが小さくなっている。
【0016】脳波や脈波に見られるカオス現象では、心
理状態、健康状態との対応が調べられている。図26は
脈波の例であり、データ時系列を一定時間τ離れたデー
タv(t)とv(t+τ)を2次元座標にプロットした
ものである。脈波が正弦波のように完全な周期関数であ
れば2次元座標上で1つのループとなるがゆらいでいれ
ば図に示すように多重のループとなる。そして2次元座
標上のアトラクタ(観測される定常状態を表わす状態空
間内の集合)の形は健康状態で変わる。健常者の複雑な
多重ループは脈波のゆらぎが大きく変動していることを
示す。
【0017】生体のカオス現象のこのような性質を利用
して、健康管理や医療への応用や、注意の集中を要する
作業での集中度(疲労の度合い)のモニタリングへの応
用も考えられている。
【0018】日本電子工業振興協会の「バイオ情報シス
テムに関する調査報告書」(平成4年3月発行)によれ
ば、具体的な応用として手指尖脈波を対象として、トポ
ロジ、ポワンカレセクション、リアプノフ指数、情報量
などアトラクタの特徴を求めるシステムが開発され、ア
トラクタと心身状態の関係が調べられている。そこで老
人性痴呆や神経症、健常者でもストレスによって、アト
ラクタのトポロジ(形)が変化することが述べられてい
る。
【0019】脳波についてもそのアトラクタの相関次
元、リアプノフ指数等の特徴パラメータが睡眠の深度の
評価、てんかん発作と正常者の判別に有効であることが
報告されている。
【0020】我々人間は、考えていることや、喜怒哀楽
などの心理状態を、また、自分の体における健康状態の
良否を、顔の表情、声の調子、何気ない仕草、普段の動
作のちょっとした変調として表わす。そして我々は、互
いにこのパターンを見るだけで、その日の機嫌の善し悪
し、快、不快をなんとなく感知できる。人間の脳や体は
膨大な神経細胞、筋細胞が組み合わされた非常に複雑な
システムであり、上に述べたように神経細胞、筋細胞の
レベル、さらに上位の脳波、脈波のレベルで多くのカオ
ス現象が観測されていることを考えれば、顔の表情、声
の調子、何気ない仕草、普段の動作でのちょっとした変
調という動きにもカオス現象が見られ、その違いから心
理状態、健康状態を推定できることが示唆される。
【0021】この仕草、普段の動きを赤外線検出素子で
ある焦電型赤外線検出素子で検出して、検出信号時系列
を解析すれば、そのアトラクタの特徴パラメータから心
理状態、生理状態、健康状態を非接触で検出できる。
【0022】我々は多数の人にある条件下で作業をして
もらい、その動きを焦電型赤外線検出素子で検出して、
一定時間の素子出力を収集して解析を試みた。その時被
試験者にその作業時における心理的快適度も申告しても
らい合わせて収集した。具体的には空調(エアコンディ
ション)が可能な区切られた試験室で、部屋の温度を変
化させながら、被試験者に一定時間小さな部品の移動作
業を行わせた。この作業での被試験者の動きを、試験温
度条件毎に、離れた所に設置した焦電型赤外線検出素子
で検出し、その出力信号を申告快適度(5段階)と共に
記録した。申告快適度は、快適(5)、やや快適
(4)、普通(3)、やや不快(2)、不快(1)の5
段階とした。そしてこの多人数のデータからカオス性を
表わす特徴パラメータの一つである相関次元を抽出し、
申告快適度と相関次元の関係、申告快適度と温度条件の
関係を調べた。図27に申告快適度と相関次元、図28
に申告快適度と温度条件の関係を示す。これらの結果か
ら、相関次元と各人が感じる快適度には強い相関があ
り、快適度と温度にも強い相関があることがわかる。
【0023】以上のことは、人の動きにも脳波、脈波等
と同様にカオス現象が存在し、それは快適感に影響され
ていることを意味する。つまり動きのカオス性を表わす
特徴パラメータを抽出すれば、これから間接的に人の快
適感を検出することができる。 本発明の快適度センシ
ング装置は、上に述べたごとく、人の何気ない仕草ある
いは普段の動きのちょっとした変動を赤外線検出素子で
検出し、検出信号時系列のカオス性を解析することで遠
距離から非接触で、快、不快、緊張、リラックス等の感
覚を検出するセンシング装置である。本発明はまた、前
記センシング装置の出力信号により、アクチュエータを
制御し人に快適な物理的刺激を与える居室環境制御機器
を提供する。
【0024】以下実施例を詳細に説明する。図1は本発
明による快適度センシング装置の一実施例である。図1
に示す快適度センシング装置は集光レンズ1と、この集
光レンズ1で集光された光を受ける焦電型赤外線検出素
子(以下、焦電素子と呼ぶ)2と、焦電素子2の出力を
増幅する増幅回路3と、増幅回路3の出力側に接続され
たフィルタ4と、フィルタ4の出力側に接続されたAD
変換器5と、AD変換器5の出力側に接続されたバッフ
ァメモリ6と、バッファメモリ6の出力側に接続された
演算回路7と、演算回路7の出力側に接続された快適度
判断回路8と、AD変換器5,バッファメモリ6,演算
回路7,及び快適度判断回路8それぞれに接続され全体
を制御する制御回路9とを含んで構成されている。
【0025】集光レンズ1は図2に示すごとく多数のマ
イクロ凸レンズを集合したものであり、各マイクロレン
ズセルの焦点は一致している。この集光レンズは図3に
示す範囲の赤外線を焦点に集光する。以後この範囲を検
出エリアと呼ぶ。
【0026】焦電素子2は高誘電セラミック等の焦電体
をFETとともに窓の開いたパッケージに封入したもの
である。パッケージの窓材は、対象とする温度範囲、こ
の場合人体温度37度近傍、の遠赤外線(波長10μm
程度)を透過するシリコン7μmカットオン光学フィル
タであり、窓を透過した赤外線量が変化すると焦電体の
表面温度が変化し、表面に電荷が発生する。これが焦電
効果と言われる現象である。この電荷に起因する電流を
FETで増幅して出力する。このように焦電素子2は入
射赤外線量の変化に対して信号を出力する赤外線検出手
段、すなわち微分型検出手段である。この焦電素子2は
集光レンズ1の焦点に配置される。前記集光レンズ1と
焦電素子2で動き検出手段が構成される。
【0027】増幅回路3は焦電素子2の出力信号を増幅
する。フィルタ4はAD変換器5の折り返しノイズ防止
用で、人の動き速度の周波数がおよそ0.1から15H
zであることを考慮してカットオフ周波数15Hzのロ
ーパスフィルタで構成される。AD変換器5は、例えば
標本化周波数30Hzでフィルタ出力を所定時間、例え
ば12秒間、標本化し離散数値に変換してバッファメモ
リ6に時系列データとして一時記憶する。AD変換器5
が、動き検出手段の出力信号を離散数値の時系列データ
に変換する変換手段である。
【0028】演算回路7はマイクロプロセッサ等で構成
され、バッファメモリ6に一時記憶された焦電素子2の
出力信号(変換手段で離散数値に変換された時系列デー
タ)を演算処理する。演算処理については後で詳述す
る。この演算処理で時系列データからそれのカオス性を
表わす特徴パラメータを得て、快適度判断回路8が快適
度を例えば5段階に表現した快適度数を出力する。演算
回路7が、時系列データからそれのカオス性を表わす特
徴パラメータを抽出する演算手段を構成し、快適度判断
回路8が特徴パラメータを入力として快適度を出力する
判断手段を構成する。
【0029】集光レンズ1の検出エリア内に人が居れ
ば、人の動きに伴って焦電素子2に入射する赤外線量が
変化し、焦電素子2はこの動きに関する信号を出力す
る。つまり人の仕草、普段の動きを非接触で検出するこ
とができる。図4に焦電素子2の出力波形の一例を示
す。これは先の手作業の場合のデータである。そしてこ
の仕草、普段の動きに起因する焦電素子2の出力信号の
カオス性を解析することでその仕草、動きを行った人の
快適度を判断するのが本発明の原理である。
【0030】ここで、複雑な振る舞いを示す時系列デー
タに対するカオス性の解析について説明する。カオス
(複雑なゆらぎ現象)を生み出す非線形力学系は状態空
間の中で近接した解軌道を、ある方向には引き延ばし、
ある方向には押し縮めるという局所的な双曲性と、軌道
を大局的に折り返して有界領域に閉じ込める非線形性を
有する。このためカオスは、軌道の不安定性、将来状態
の予測不能性、解の幾何学的構造のフラクタル(自己相
似)性という特徴をもつ。これらの特徴を抽出してもと
の力学系のカオス性を解析する。軌道不安定性はリアプ
ノフ指数、予測不能性はKSエントロピ、フラクタル性
はフラクタル次元、相関次元等で特徴付けられ、これら
特徴量(特徴パラメータすなわち、KSエントロピ、リ
アプノフ指数、フラクタル次元、相関次元、トポロジ
等)の間には相互に密接な関係がある。そして上記解析
を行ない特徴パラメータを抽出するのが演算回路7であ
る。
【0031】観測現象(ここでは人の動き)のシステム
がm次元の力学系である場合、任意の時刻におけるシス
テムの状態はm個の状態変数で記述される。このとき、
システムの観測可能な定常状態はこのm次元状態空間内
のアトラクタ(軌跡)に対応する。しかし、一般に実験
によって測定できる時系列データ(ここでは焦電素子出
力を標本化した時系列データ)は1変数である。このよ
うな場合は、1変数の時系列データからm次元状態空間
におけるアトラクタの軌道を再構成する必要がある。こ
のため一定時間遅れごとの差分によりアトラクタの軌跡
を再構成する。測定した1変数の時系列データをx
(t)(t=nT、Tは標本化周期、n=0、1、2、
・・・、N)、時間遅れをτ(τ=jT,jは1以上の
整数)、再構成状態空間の次元をkとしてk次元ベクト
ル時系列Xtを作る。
【0032】
【数1】
【0033】ターケンスの埋め込み定理は(1)式によ
り再構成されたアトラクタがもとのアトラクタの構造を
保存していること、再構成されたアトラクタからもとの
アトラクタの相関次元、リアプノフ指数等が推定できる
ことを示す。なおkは埋め込み次元とも呼ばれる。前述
した図26は再構成されたアトラクタ例を示している。
これは脈波の1変数時系列データv(t)をv(t)、
v(t+τ)の2次元ベクトルとし2次元空間上にアト
ラクタをグラフ化したものである。
【0034】次に再構成されたアトラクタからカオス性
の特徴パラメータとして簡単な相関次元を求める方法を
説明する。相関次元はフラクタル次元の指標の1つであ
り、相関次元が有限の非整数値をとる場合、アトラクタ
がフラクタル構造を持つことが示唆される。相関次元は
簡単にはアトラクタの複雑さを表わし、次数が大きい程
複雑な動きを示す。そしてこの相関次元は前述したよう
に心理状態、健康状態に深く関係している。
【0035】始めに、下記の(2)式で定義される相関
積分を計算する。
【0036】
【数2】
【0037】ここでHはヘビサイドの関数である。
(2)式はk次元空間において再構成されたアトラクタ
の軌跡の点Xi(i=1,2,...,N)を中心とす
る、半径Rのk次元超球に入る点Xj(j=1,
2,..,N)の割合を意味する。相関積分がCk
(R)〜Rd(k)のようにRの適当な領域でスケーリ
ングされるとき、スケーリング指数d(k)を相関指数
と呼ぶ。両辺の対数を取るとlogCk(R)〜d(k)lo
gRとなり、logR対logCk(R)のグラフにおいて適当
な範囲内での直線の傾きからd(k)が求まる。実際に
は最小2乗法で直線をあてはめその傾きを求める。埋め
込み次元kを上げながら相関指数d(k)を計算する
と、kの増加に伴いd(k)は飽和する。この漸近値
(飽和値)を相関次元と呼ぶ。
【0038】他の特徴パラメータであるリアプノフ指
数、KSエントロピ、フラクタル次元については説明を
省略する。
【0039】図5に、演算回路7が特徴パラメータとし
て相関次元を抽出する場合の演算処理フローの一実施例
を示す。これは時系列データからターケンスの埋め込み
定理に基づいてアトラクタの軌跡を再構成し、再構成さ
れたアトラクタからカオス性を示す特徴パラメータの一
つである相関次元を抽出する場合のものである。
【0040】まず遅れ時間τを設定し(S−101)、埋
め込み次元kの初期設定を行う(S−102)。例えばk
=2とする。つぎにバッファメモリ6に記憶されている
時系列データx(t)を順次読み込み(S−103)、こ
れらからx(t)、x(t+τ)、・・・、x(t+
(k−1)τ)のk個を選択してk次元ベクトル時系列
を作成する(S−104)。このベクトル時系列データの
全てのペアについてそのベクトル距離Lij=|Xi−Xj
|(i≠j,i,j=1〜N−(k−1)τ)を計算し
て一時記憶しておく(S−105)。次にk次元球の初期
半径R0、低減率λ、低減率のべき乗としての範囲P1、
P2を設定し(S−106)、P1からP2の範囲で半径Rp
を変化させながら(S−107)、ベクトル距離がRp+1<
Lij≦Rpとなるペアを計数しこれを相関積分値Ck(R
p)とする(S−108)。そして先で得られた半径と相関
積分値を対数変換して(S−109)、このデータを最小
2乗法で直線近似し、傾きd(k)を相関指数とする
(S−110)。以上(S−103)から(S−110)の処理
を次元kを増加し(S−111)ながら繰り返す。相関指
数の増加がある値εより小さくなったら(S−112)、
その時の相関指数を相関次元dとして出力する(S−11
3)。
【0041】以上の特徴パラメータとしての相関次元の
抽出には多くの演算処理が必要になる。そこで簡略な方
法を以下に説明する。
【0042】図26に示す脈波のアトラクタのトポロジ
(位相幾何学的な形)を特徴パラメータとすれば簡単で
ある。たとえばアトラクタの複雑さを示すために、図中
に示すv(t+τ)軸のa−bを用いる。脈波のゆらぎ
が大きくなれば再構成されたアトラクタは多重のループ
になり、幅w=a−bは広くなる。そしてこのwを演算
することは簡単である。この他にも種々のトポロジカル
な特徴パラメータが考えられる。
【0043】図6に演算回路7が前記幅wを再構成アト
ラクタのトポロジカルな特徴パラメータとして抽出する
場合の演算処理フローの一例を示す。まず時間遅れτお
よび埋め込み次元k(=2)を設定し(S−121、12
2)、バッファメモリ6から時系列データx(t)を読
み込み(S−123)、2次元ベクトル時系列Xt={x
(t),x(t+τ)}としてアトラクタを再構成する
(S−124)。つぎにx(t+τ)軸に平行な線上での
アトラクタの幅をもとめる。x(t)軸のある値Cを設
定し、2次元ベクトルXtの中から要素x(t)がCを
中心にεの範囲にはいるものを検索しXt゜とし(S−
125)、その中から要素x(t+τ)の最大値Lmax、最
小値Lminを抽出する(S−126)。次にその最大値、最
小値の中心値Lcを算出する(S−127)。そしてXt
゜を要素x(t+τ)とLcの大小でXt′、Xt″の
二つに分離し(S−128)、ベクトルXt′の中から、
要素x(t+τ)がLc以下で最大である値Lmin1
と、ベクトルXt″の中からXc以上で最小である値L
max1を抽出する(S−129)。そしてa=Lmax−Lmi
n、b=Lmax1−Lmin1を算出し(S−130)、幅wと
してa−bをトポロジカルな特徴パラメータとして出力
する(S−131)。
【0044】以上の説明では再構成されたアトラクタの
カオス性の特徴抽出手順をのべたが、次に時系列データ
そのものからカオス性を示す特徴を求める方法を説明す
る。自然あるいは生体の中にみられる1/fゆらぎは、
カオスが生成する時空間におけるダイナミックスや予測
不可能な時系列信号との関係が強く、カオスを用いて生
成できると考えられている。また1/fゆらぎとフラク
タルは極めて近い関係にあることも指摘されている。
【0045】図29に健康な人の心拍数の記録を示す。
心臓の鼓動周期は図に示すように微妙にゆらいでいる。
中段の図は上段300分のデータの10分の1の30分
を拡大したもの、下段の図はさらに中段30分のデータ
の10分の1の3分を拡大したものである。この3つの
図はよく似ている。速い時間スケールで記録した心拍数
変動(ゆらぎ)が、より長い時間間隔でのゆっくりした
変動(ゆらぎ)と似ている。このように部分の中に全体
が畳み込まれ、一方で全体の形はその部分を表わしてい
るフラクタル(自己相似)な性質がある。図30にこの
データのスペクトルを示す。1Hz近傍に呼吸による心
拍数の乱れによるピークはあるが、全体では1/fの傾
きを持っている。このように生体が1/fのゆらぎを持
つことは健康の指標であり、1/fのゆらぎがフラクタ
ルな性質を持つことが言える。
【0046】図31に安静時(a)と不快な刺激を受け
ている時(b)の脳波(α波)の周波数ゆらぎスペクト
ルを示す。また図32には快な臭い(a)と不快な臭い
(b)を受けている時の脳波の周波数ゆらぎスペクトル
を示す。気分が安定している時はスペクトルは1/fの
傾きに近付き、不快な時は平坦になることがわかる。こ
のように脳波のスペクトル形状(傾き)は快適感と強く
関係する。
【0047】生体の神経における信号伝達のメカニズム
の中にも1/fゆらぎがみられる。脳、中枢神経系、自
律神経系、運動神経系の複雑なシステムである人間の動
きあるいは仕草の中にも1/fゆらぎが見られ、これが
快適感と何らかの関係があることは十分に考えられる。
図33に前述(図27、図28を得た)試験作業での申
告快適度とスペクトル傾きの関係を示す。これも快適感
と動きのスペクトル形状に相関があることを示してい
る。したがって焦電素子出力の時系列データのスペクト
ル形状(傾きの値)を快適性の指標にすることができ
る。
【0048】図7に演算回路7がスペクトルの傾きを特
徴パラメータとして抽出する場合の演算処理フローの一
実施例を示す。まずバッファメモリ6から時系列データ
を読み込み(S−141)、この時系列データのFFTを
行い(S−142)、これを対数スペクトルデータに変換
する(S−143)。この対数スペクトルデータを最小2
乗法で直線近似し、この直線の傾きβを特徴パラメータ
として出力する(S−144)。ここでスペクトルの傾き
がβであるとはスペクトル強度pがfのβ乗(fは周波
数)に概ね比例することを言う。
【0049】前述説明では直線近似であったがこれに限
ることはなく、例えば2次曲線で近似し、この曲線の曲
率rを特徴パラメータとしてもよい。また直線の傾きβ
と曲率r双方のデータを特徴パラメータとしてもよい。
図7の演算処理実施例では、図5あるいは図6の演算処
理実施例に比べ、アトラクタの再構築がなく簡便な処理
のため精度は落ちるが、演算回路7の規模が小さく、こ
のコストを下げることができる。演算回路7で抽出され
て出力されるアトラクタのカオス性を表わす特徴パラメ
ータは快適度判断回路8に入力される。快適度判断回路
8はこのパラメータから快適度を判断して出力する。
【0050】次に快適度判断回路8の動作を説明する。
予め多数の人を対象に、種々の条件における動きデータ
を収集する。例えばある手作業を被験者に与え、ストレ
ス環境条件として温度、湿度、気流等を変化させる。そ
して各環境条件での被験者の申告快適度(例えば5段階
の評価)と与えられた前記手作業時での動きデータを多
数収集する。各データ時系列のアトラクタを分析し相関
次元を求める。そして申告快適度と相関次元の関係を求
める。例えば前述図27に示すデータが得られた場合、
同図に示す回帰曲線を快適度と相関次元の関係とする。
同時に図28のようにストレス環境条件(温度)と申告
快適度の関係も求めておく。これは後述する環境制御機
器のアクチュエータ制御に利用する。
【0051】ストレス環境条件としてスピーカから種々
の背景音、騒音、音楽あるいは種々の香りとその濃度等
を与えてもよい。つまり心理的快適感に影響を及ぼす各
種物理刺激を与えてデータの蓄積を行う。
【0052】また相関次元に限らず、トポロジと申告快
適度あるいはスペクトルの傾きと申告快適度(図33)
の関係を求めてテーブル化しておいてもよい。
【0053】快適度判断回路8内に予め相関次元、トポ
ロジ、スペクトルの傾き等カオス性を表わす特徴パラメ
ータと快適度の関係をテーブルデータとして持たせ、快
適度判断回路8は演算回路7で抽出された特徴パラメー
タからテーブル引きで快適度を求め出力する。
【0054】図8に本発明の第2の実施例を示す。図1
の示す第1の実施例では図3に示す検出エリアを持つ集
光レンズ1を用いている。複数の人が居る室にこれを設
置した場合には、焦電素子2の出力は複数の人の動きが
重畳されたものとなる。したがって個々の人の快適感を
検出することができない。本実施例はこの欠点を解決す
るものである。
【0055】図8に示す実施例において、図1と同一符
号は図1と同一物を示している。図8に示す第2の実施
例においては、図1に示す第1の実施例に加えて、制御
回路9に接続された人***置検出回路10、集光レンズ
1への赤外線入力を限定する遮蔽板11、及び前記制御
回路9に接続され遮蔽板11を駆動(移動)する入射方
向限定手段である遮蔽板駆動回路12が設けられてい
る。本実施例においては、動き検出手段は、前記集光レ
ンズ1、焦電素子2に、遮蔽板駆動回路12、人***置
検出回路10を加えて構成されている。
【0056】人***置検出回路10は赤外線検出素子等
で構成され、部屋に居る人の位置例えば方向と距離を検
出し、制御回路9に出力する。遮蔽板11は赤外線を遮
断する材料で形成され、一部に開口部が設けられてい
る。この開口部から集光レンズ1に赤外線が入射する。
図9に遮蔽板11と集光レンズ1の概略配置を示す。遮
蔽板11は集光レンズ1を覆う球面形状をなし、開口部
は複数のマイクロレンズからなる集光レンズ1のほぼ1
マイクロレンズ分の大きさを持つ。したがって図3に示
す検出エリアの1つからの赤外線が入射されることにな
る。遮蔽板駆動回路12は図9の左右上下方向に遮蔽板
11の開口部を移動させる。人***置検出回路10から
の位置情報により、人の居る検出エリアを選択するよう
に遮蔽板11の開口部の位置決めが行われる。人が複数
のときは順次人の居る検出エリアが選択される。検出エ
リアが選択されたら、制御回路9は所定時間焦電素子2
の出力をAD変換器5で離散数値データに変換し、バッ
ファメモリ6に一時記憶する。その後の処理は図1の実
施例と同様である。
【0057】以上本実施例によれば居室に複数の人が居
る場合でも、個々の人の快適度を別々に検出することが
できる。
【0058】図10に本発明の第3の実施例を示す。図
8の第2実施例では人体の位置を検出するのにそのため
の人***置検出回路10が設けられたが、本実施例では
快適度を検出するに用いる焦電素子2を人***置の検出
にも流用し、コスト低減を図っている。図10において
図8と同一符号は同一物を示す。本実施例の快適度セン
シング装置は、前記第2の実施例の人***置検出回路1
0に変えて焦電素子2の出力レベルを検出する出力レベ
ル検出回路13が設けられたもので、出力レベル検出回
路13の入力側はフィルタ4の出力側(AD変換器5の
入力側)に、その出力側は前記制御回路9に、それぞれ
接続されている。
【0059】次に、出力レベル検出回路13を用いての
人***置検出を説明する。制御回路9は遮蔽板駆動回路
12を制御して遮蔽板11を移動させ、順次集光レンズ
の1マイクロレンズごとに集光レンズ1を走査する。
【0060】図11に本実施例の概略動作フローチャー
トを示す。まず初期設定として、あるマイクロレンズ位
置に遮蔽板11の開口部をもって行く(S−151)。そ
のマイクロレンズの位置で左右あるいは上下方向に数往
復微少変動させる(S−152)。これは人が静止してい
る場合でも焦電素子2への入射赤外線量を断続変化させ
(チョッピングし)出力を得るためである。出力レベル
検出回路13はこの時の平均出力レベルを制御回路9に
出力する。制御回路9はこの出力レベルをしきい値と比
較し(S−153)、しきい値以上であればそのレンズの
検出エリア内に人が居ると判断する。人が居ると判断し
たら、制御回路9は所定時間焦電素子2の出力をAD変
換器5で離散数値データに変換し、バッファメモリ6に
一時記憶する(S−154)。その後の処理は図1の実施
例と同様で、このデータから快適度が検出される(S−
155)。快適度を検出したら次のマイクロレンズの位置
に開口部を移動させる(S−156)。人が居ない場合は
快適度検出を行わずに次のマイクロレンズへの走査に移
る(S−156)。以上動作をマイクロレンズ数だけ繰り
返す。こうして人の位置を検出しながら、そこに居る人
の快適度を検出する。
【0061】以上本実施例によれば居室に複数の人が居
る場合でも、安価に個々の人の快適度を検出することが
できる。
【0062】図12に本発明の第4の実施例を示す。本
実施例は前述のように赤外線検出素子を用いることなく
非接触で人の快適感を検出するものである。図12にお
いて図1と同一符号は同一物を示している。本実施例
は、撮像回路20と、撮像回路20に接続された人体外
形検出手段である画像処理回路21と、画像処理回路2
1に接続された人体外形変動検出手段である動き変化検
出回路22と、動き変化検出回路22に接続されたバッ
ファメモリ6、演算回路7、快適度判断回路8及びこれ
ら各回路に接続された制御回路9を含んで構成されてい
る。
【0063】撮像回路20はCCDカメラ等で構成さ
れ、一定時間毎に部屋を撮影しその2次元画像データ
(1フレーム画像データと呼ぶ)を画像処理回路21に
出力する。この撮像回路20は可視光像のものが安価で
あるが、赤外線像のものであれば睡眠時のように部屋の
照明を落とした場合にも対応できて好ましい。画像処理
回路21は2次元画像データにエッジ強調、細線化処理
を施し、人体の特徴(頭、手、足の概略の形及び位置関
係)をもとに人の外形を抽出する。動き変化検出回路2
2は前フレームでの外形と現フレームでの外形を比較し
て人の動き量を検出する。例えば図13に示すように変
化した部分のX方向またはY方向への平均移動量であ
る。この動き変化量の所定時間データをバッファメモリ
6に一時記憶する。その後の処理は図1の実施例と同様
である。
【0064】複数の人が部屋に居る場合にはそれぞれの
人の外形検出を画像処理回路21が行ない、動き変化検
出回路22はそれぞれの人についてその動き変化量を検
出する。そして各人の位置情報とともにこの動き変化量
の所定時間データがバッファメモリ6に一時記憶され
る。このためバッファメモリ6は人数分の領域が確保さ
れ、各領域に動き変化量の時系列データが一時記憶され
る。
【0065】図14に本発明の第5の実施例を示す。図
14において図1と同一符号は同一物を示す。本実施例
は、図12に示す実施例の動き変化検出回路22に代え
て反射時間変動検出手段である遅れ時間変動検出回路3
2を、撮像回路20と画像処理回路21に代えてそれぞ
れの出力側を前記遅れ時間変動検出回路32に接続した
超音波送信回路30及び超音波受信回路31を、それぞ
れ設けたもので、制御回路9は超音波送信回路30及び
超音波受信回路31にも接続されている。本実施例は人
体で反射される超音波の遅れ時間変動から人の動きを検
出し、前述実施例のようにこの動きから人の快適感を検
出するものである。
【0066】超音波送信回路30は超音波パルスを一定
間隔で空気中に出力する。超音波受信回路31は人体あ
るいは背景で反射された超音波パルスを受信する。図1
5に送信超音波パルスと受信超音波パルスの関係を示
す。人体あるいは背景からの反射波である受信超音波パ
ルスは図のように送信超音波パルスからある時間遅れ
る。この遅れ時間は超音波送信回路から人体あるいは背
景までの往路距離を音速で割った時間である。動きのな
い背景からの反射ではこの時間遅れは一定である。人が
動けば先の往路距離が変化し、この遅延時間が変動す
る。したがって人の動きはこの遅れ時間の変動として検
出できる。遅れ時間変動検出回路32はこの遅れ時間の
変動を検出する。この遅れ時間変動である人の動きは一
定時間バッファメモリ6に一時記憶され、その後図1の
実施例と同様に処理される。
【0067】図16に本発明の第6の実施例を示す。図
16において図1と同一符号は同一物を示し、本実施例
は、前記第5の実施例の遅れ時間変動検出回路32に代
えてドップラシフト検出回路33を設けたものである。
本実施例は人体で反射される超音波周波数変動から人の
動きを検出し、前述実施例のようにこの動きから人の快
適感を検出するものである。超音波送信回路30は一定
周波数の超音波を一定時間空気中に出力する。超音波受
信回路31は人体あるいは背景で反射された超音波を受
信する。背景のように動かないものからの反射波の周波
数は送信周波数と同じである。人体のように動く場合に
は反射波の周波数は送信周波数と異なる。これはドップ
ラ効果として周知である。この周波数変動は人の移動速
度に比例する。したがって人の動きはこの送受周波数の
変動として検出できる。ドップラシフト検出回路33は
この送受周波数の変動を検出する。この周波数変動であ
る人の動きは一定時間バッファメモリ6に一時記憶さ
れ、その後図1の実施例と同様に処理される。
【0068】以上、第5、第6の実施例では超音波を利
用して人の動きを検出する方法を説明した。マイクロ波
でも同様にできるが、伝搬速度が光速なため人の動きの
ように移動距離、移動速度ともに小さいものの検出には
不向きである。
【0069】また超音波送受信回路の指向特性がブロー
ドであれば、超音波送受信回路を固定しても部屋のほぼ
全域をカバーでき、部屋に居る人が一人であれば上に述
べた実施例で図1の実施例と同様にその人の快適度を検
出できる。しかし部屋の中に複数の人が居た場合には図
8の実施例で説明したように遅れ時間変動検出回路、ド
ップラシフト検出回路の出力は複数の人の動きが重なっ
たものとなる。そこでこのような場合に対応するために
は、超音波送受信回路の指向特性を鋭くしかつ部屋の中
を走査する機構が必要となる。
【0070】図17は、本発明による第7の実施例であ
る居室環境制御機器のルームエアコン(以下エアコンと
呼ぶ)を示すブロック図である。図17に示すエアコン
は、エアコン室内機47と該エアコン室内機47に通信
路48と冷媒管49で連結されたエアコン室外機56と
から構成されている。
【0071】エアコン室内機47は、快適度センシング
装置40と、室温センサ45と、快適度センシング装置
40と室温センサ45とに接続された室内制御回路41
と、室内制御回路41に接続された室内ファンモータ駆
動信号発生回路42と、該室内ファンモータ駆動信号発
生回路42に接続された室内ファンモータ駆動回路43
と、室内ファンモータ駆動回路43から供給される電力
で駆動される室内ファンモータ44と、該室内ファンモ
ータ44で駆動されるファンにより送風される空気と前
記冷媒管49内を流れる冷媒とを熱交換させる室内熱交
換器46とを含んで構成されている。
【0072】エアコン室外機56は、室外制御回路50
と、該室外制御回路50にそれぞれ接続された室外ファ
ンモータ駆動回路51及びインバータ回路53と、室外
ファンモータ駆動回路51に接続された室外ファンモー
タ52と、インバータ回路53に接続された圧縮器54
と、該圧縮器54と前記室内熱交換器46に冷媒管49
で接続された室外熱交換器55を含んで構成されてい
る。
【0073】通信路48は室内および室外制御回路4
1、50を結んでおり、該通信路48を介して、エアコ
ン室内機47とエアコン室外機56を協調して動作させ
るためのデータ送受信が行われる。冷媒管49は、フレ
オン等の冷媒を流すためのもので、冷媒はこの冷媒管4
9を経て室内熱交換器46、室外熱交換器55、圧縮器
54を循環し、室内外で熱交換を行う熱サイクルを構成
している。室内ファンモータ44、室外ファンモータ5
2は室内熱交換器46、室外熱交換器55に室内および
室外の空気を循環させて冷媒と空気の熱交換を効率的に
行う。
【0074】快適度センシング装置40は前記図1に示
されたもので、エアコン室内機47内に設置され、居室
内の人の動きを検知してそれらの人がその時点で感じて
いる快適度を検出し、室内制御回路41に出力する。快
適度センシング装置40としては、前記図1に示された
ものだけでなく、前記第2〜第6の各実施例に示された
ものが利用可能である。
【0075】室内制御回路41は、室内ファンモータ駆
動信号発生回路42、室内ファンモータ駆動回路43を
介して室内ファンモータ44の回転を制御する。室内制
御回路41はまた、設定温度を制御する場合には、通信
路48を介して室外制御回路50に前記設定温度を得る
ための圧縮器回転数等の情報を送る。室外制御回路50
は、室外ファンモータ駆動回路51を介して室外ファン
モータ52の回転を制御する。室外制御回路50はま
た、インバータ回路53を介して圧縮器54内のモータ
回転数を制御する。
【0076】室内ファンモータ44および室外ファンモ
ータ52は、室内ファンモータ駆動回路43および室外
ファンモータ駆動回路51により駆動され回転する。室
内ファンモータ駆動回路43および室外ファンモータ駆
動回路51は、一定電圧を印加されると、室内ファンモ
ータ44および室外ファンモータ52を一定回転数で回
転させる。そしてこの入力(印加)電圧と回転数は比例
関係にある。
【0077】次に快適度センシング装置40が検出する
快適度を利用して、居室内温度を人が快適に感じるよう
に制御する方法を説明する。図18に温度制御動作フロ
ーの一実施例を示す。
【0078】まず、快適度センシング装置40は居室内
の人の動きからその人がそのとき感じている快適度を検
出して室内制御回路41に出力する(S−161)。室内
制御回路41内には予め図28に曲線で示す申告快適度
と温度の関係をテーブル化して持たせておく。そして入
力された快適度からその人が感じる現在の室内温度T
1、T2および一般的な快適温度Tcを知る(S−16
2)。例えば快適度が3であれば、図28により、感じ
ている室内温度はT1=15℃かT2=28℃であり、
また一般的な快適温度は快適度5の温度Tc=23℃で
あることを知る。エアコン室内機47には室温センサ4
5が配置されており、これで居室内の物理的な室内温度
Trが検出される(S−163)。
【0079】次に物理的室内温度Trに基づき、真にそ
の人が感じている室内温度Tsが先のT1、T2のどち
らであるかを決定する(S−164)。普通、人が感じる温
度と物理温度には、人にもよるが2〜5℃の差がある。
この場合、例えば物理的な室内温度Tr=30℃であれ
ば、その人の感じている室内温度はTs=28℃であ
る。物理的な室内温度が13℃としたらその人の感じて
いる室内温度はTs=15℃である。このようにT1、
T2の内Trに近いものをTsとする。そして一般の快
適温度TcとこのTsを比較してエアコン設定温度の変
更値△Tを決定する(S−165)。この変更値は、Tc
>Tsの場合は設定温度を増加するように△T=+α、
Tc≦Tsの場合は設定温度をさげるように△T=−α
とする。そして室内温度をTc近傍にすべく、現在の設
定温度を変更値△Tだけ変更する(S−166)。
【0080】室内制御回路41はこの新たな設定温度を
得て、この設定温度を得るための圧縮器回転数、室外フ
ァンモータ回転数を算出する。そしてこれを通信路48
を介して室外制御回路50に送信する。室外制御回路5
0は受信した情報によりインバータ回路53で圧縮器モ
ータの入力周波数あるいは入力電圧を変えてモータ回転
数を変更する。また室外ファンモータ駆動回路51に与
える電圧を変えて室外ファンモータ回転数を変更する。
この結果室内温度は新たな設定温度に漸近する。所定の
時間が経過したら、快適度センシング装置40はまた快
適度を検出して室内制御回路41に出力する(S−16
7)。ここで前回の快適度と今回の快適度が比較される
(S−168)。快適度が増加していれば設定温度をさら
に変更値分増加し(S−170)、快適度センシング(S
−167)に戻る。快適度が減少していれば設定温度を変
えすぎたと判断し、設定温度を変更値分だけ減少して
(S−171)快適度センシング(S−167)に戻る。快適
度が変化しなければ現設定温度を維持して快適度センシ
ング(S−167)に戻る。設定温度が変更される度に前
述した室内制御回路から室外制御回路への通信が行わ
れ、圧縮器の回転数制御が行われて居室内温度が変化す
る。以上の手順が繰り返して行われ、検出される快適度
が最大になる設定温度が選択されるので、使用者にその
人が快適に感じる居室温度を提供できる。
【0081】以上説明したように、本発明によれば、あ
くまで居室内の人の感じる快適感をもとに居室温度が設
定されるため、個人に合わせた温度管理が可能となる。
一方従来のPMV制御等では物理的な温度をもとに決め
られた式に沿って居室温度が設定されていた。このため
個人に合わせた温度管理は困難であった。
【0082】次に快適度センシング装置40の検出する
快適度を利用して、居室内の風を制御する方法を説明す
る。室内ファンモータ駆動信号発生回路42は室内ファ
ンモータ駆動回路43にファンモータ駆動信号として電
圧を与える。室内ファンモータ駆動信号発生回路42が
内装するROM(必ずしもROMに限らない)には図1
9に示す複数のパターンが予め記憶、格納されており、
室内ファンモータ駆動信号発生回路42はこれらの内の
1つを選択し、これを所定の電圧に変換して室内ファン
モータ駆動回路43に出力する。図19は横軸に時間、
縦軸にファン回転数をとってファンから送り出される風
の変化(ゆらぎ)のパターンを示したもので、各パター
ンにはそのスペクトルの傾きβも示してある。図19
(a)のパターンが選択されれば、ファンモータはこの
パターンと相似なパターンをもつ回転数で回転する。フ
ァンモータには慣性力があり、図のようなステップ状の
電圧変化を与えても回転数そのものはなまった変化とな
る。風速は回転数に比例するので、使用者は図19
(a)のゆらぎパターンを持つ風を受けることになる。
【0083】快適度センシング装置40は、人の動きを
介して室内に居る人のストレス等による心理状態あるい
は生理状態(健康状態)を検出し、快適度として出力す
る。この快適度は室内制御回路41に入力され、室内制
御回路41はこれに基づき室内ファンモータ駆動信号発
生回路42に対して図19に示すパターンの一つを選択
させる。例えば快適度1で苛々している状態を検出した
ら、図19(c)の低い周波数のゆらぎが大きく高い周
波数のゆらぎが小さいパターンを選択する。このパター
ンは春のそよ風の風速ゆらぎをもとに作成したもので使
用者の苛立った気持ちを抑える効果を持つ。
【0084】上に述べた説明では、検出された快適度に
基づいて風のゆらぎパターンが制御されるが、これに限
ることはなく、例えば風の強さ(風速)を制御するよう
にしてもよい。また風に限らず、エアコンでは室外機の
圧縮器回転数を制御することで温度変化を与えることが
できるから、温度変化パターンを快適度に基づいて制御
してもよいのは明らかである。
【0085】以上本実施例によれば、使用者のストレス
等による心理状態あるいは生理状態(健康状態)を検出
して、それに適した風あるいは温度変化を提供すること
ができる。
【0086】室内ファンモータ駆動信号発生回路42
に、図19に示したような多くのパターンを記憶、格納
しておけば、快適度センシング装置40の出力である快
適度を評価関数にして、快適度が最大になるように毎時
先のパターンを種々変更する適応最適風制御が可能とな
る。図20にこの制御の概略フローチャートを示す。ま
ず室内ファンモータ駆動信号発生回路42内のROMに
スペクトルの傾き順にアドレスを付与して多くの風の変
化のパターンを記憶しておく。エアコンが起動される
と、あるアドレスのパターンが選択されてファンモータ
が駆動され、使用者に風が送られる(S−181)。つぎ
に快適度センシング装置40から快適度が出力される
(S−182)。そしてアドレスが1増加され(S−183)
て次のパターンが選択され、選択されたパターンに基づ
いて室内ファンモータ44が駆動され使用者に風が送ら
れる。
【0087】続いて所定の時間間隔で快適度センシング
装置40から快適度が出力される(S−184)。そして
前回の快適度と今回の快適度が比較される(S−185、
S−186)。快適度が増加していればアドレスを1増加
させて(S−187)快適度センシング(S−184)に戻
る。快適度が減少していればアドレスを1減少させて
(S−188)快適度センシング(S−184)に戻る。快適
度が変化しなければ現アドレスを維持して快適度センシ
ング(S−184)に戻る。以上の手順を繰り返して行う
ことにより、快適度が最大になる風のゆらぎパターンが
選択され、使用者に快適な風を提供できる。
【0088】上に説明した実施例では、風のゆらぎパタ
ーンが、快適度が最大になるように最適制御されるが、
制御のやりかたはこれに限られることはなく、例えば風
の強さ(風速)を快適度が最大になるように最適制御し
てもよい。また風に限らず、エアコンでは室外機の圧縮
器回転数を制御することで温度変化を与えることができ
るから、温度変化パターンを快適度が最大になるように
最適制御してもよいのは明らかである。
【0089】以上本実施例によれば使用者の快適度(心
理的あるいは生理的な快適度)を最大にする風あるいは
温度変化が得られるエアコンが提供できる。なお上記実
施例では居室内に人が一人いる場合を対象に説明した
が、図8に示す第2の実施例によれば、居室内に複数の
人がいる場合の快適度を検出できる。この場合には各人
の快適度の平均値をもとに上記エアコン制御を行えばよ
い。つまり居室内の人の平均快適度が最大になるように
制御する。
【0090】以上、アクチュエータとして、物理刺激と
しての室内の風を操作する室内ファンモータと、温度を
操作する圧縮器とを持つエアコンで本発明による快適度
センシング装置を利用した最適制御を述べた。以下他の
アクチュエータを用いた場合の実施例を説明する。
【0091】図21は、本発明による第8の実施例であ
る居室環境制御機器の電気カーペットのブロック図であ
る。図21に示す電気カーペットは、ヒータ61と、該
ヒータ61に接続されて電力を供給するヒータ駆動回路
62と、該ヒータ駆動回路62に接続されてヒータ駆動
信号を送りこむヒータ駆動信号発生回路63と、該ヒー
タ駆動信号発生回路63及びヒータ駆動回路62を制御
する制御回路60と、該制御回路60に接続された快適
度センシング装置40とを含んで構成されている。快適
度センシング装置40としては、前記第1の実施例に示
されたものが用いられているが、第2〜第6の各実施例
のいずれかに示されたものを用いてもよい。
【0092】ヒータ駆動回路62はサイリスタ等で構成
され、ヒータ61に供給する電力をサイリスタの導通角
で制御してヒータ発熱量を調節するもので、所定の電圧
が入力されると、それに比例した電力をヒータに供給す
る。つまりヒータ駆動回路62への入力電圧に比例して
ヒータの発熱量が変化する。ヒータ駆動信号発生回路6
3はヒータ駆動回路62への入力電圧を出力するもの
で、予め先の図19のように複数のヒータ駆動電圧パタ
ーンが記憶されている。ヒータ駆動信号発生回路63は
これらのパターンの内の一つを選択し、これを所定の電
圧に変換してヒータ駆動回路62に出力する。図19
(a)のパターンが選択されれば、ヒータ61はこのパ
ターンと相似なパターンを持って発熱する。使用者は図
19(a)のゆらぎパターンを持つ温度変化を受けるこ
とになる。
【0093】快適度センシング装置40は電気カーペッ
ト上に居る人の心理状態あるいは生理状態(健康状態)
を検出し快適度として出力する。この快適度は制御回路
60に入力され、制御回路60はこれに基づきヒータ駆
動信号発生回路63に対して図19に示すパターンの一
つを選択させる。例えば快適度1で苛々している状態を
検出したら、図19(c)の低い周波数のゆらぎが大き
く高い周波数のゆらぎが小さいパターンを選択する。こ
のパターンは春の日向での体感温度変化をもとに作成し
たもので使用者の苛立った気持ちを抑える効果を持つ。
【0094】以上本実施例によれば、使用者の体の動き
を介してその心理状態あるいは生理状態(健康状態)を
検出して、それに適した温度変化を提供することができ
る。
【0095】なお図17の実施例と同様に常に快適度を
最大にするような適応最適温度制御を行うことも可能で
ある。
【0096】図22は、本発明による第9の実施例であ
る居室環境制御機器の香り発生装置のブロック図であ
る。図22に示す香り発生装置は、香り源70と、該香
り源70に接続された香り補給機構71と、該香り補給
機構71に近接して配置された香り送風機72と、香り
源70,香り補給機構71及び香り送風機72を制御す
る制御回路60と、該制御回路60に接続された快適度
センシング装置40とを含んで構成されている。快適度
センシング装置40は図21に示されたものと同一仕様
のものである。
【0097】香り源70は芳香性のある化学成分を貯蔵
する複数の容器で構成される。化学成分としては、例え
ば森林浴で知られる桧から抽出されるヒノキチオール等
が用いられる。香り補給機構71は香り源の複数の容器
のうちの一つあるいは複数を選択する弁及び香り源の濃
度を調整する絞り機構を含んで構成され、パイプで香り
を香り送風機72に送る。香り送風機72は該パイプ内
に設置される小型ファンモータ等で構成され、香りを居
室内に送出拡散する。
【0098】快適度センシング装置40は居室内の人の
心理状態あるいは生理状態(健康状態)を人の体の動き
の変化として検出し、快適度として出力する。この快適
度は制御回路60に入力され、制御回路60は香り補給
機構71および香り送風機72を制御して、居室内に送
出する香りの種類、濃度を調整する。例えば快適度1で
苛々している状態を検出したら、ヒノキチオールを所定
濃度居室内に送出する。この香りは人にリラックス感を
与え苛立った気持ちを抑える効果を持つ。
【0099】以上本実施例によれば、使用者のストレス
による心理状態あるいは生理状態(健康状態)を検出し
て、それに適した香りの空間を提供することができる。
【0100】図23は、本発明による第10の実施例で
ある居室環境制御機器の照明器具のブロック図である。
図23において図21と同一符号は同一物を示す。図2
3に示す照明器具は、快適度センシング装置40と、該
快適度センシング装置40に接続された制御回路60
と、該制御回路60に接続された蛍光ランプ駆動回路8
1と、該蛍光ランプ駆動回路81に接続された三色蛍光
ランプ80とを含んで構成されている。
【0101】三色蛍光ランプ80は異なる三つの発光波
長を持つ蛍光管で構成され、各蛍光管の放電電流を制御
して照度を変え、各発光照度の割合で全体の光の色調を
変化させることが可能な蛍光ランプである。蛍光ランプ
駆動回路81は三色蛍光ランプ80の各蛍光管の放電電
流を制御し、該蛍光ランプ駆動回路81への入力電圧に
比例して色調を変化させる。例えば1Vの入力電圧では
青が強い朝光色、2Vでは黄色の強い昼光色、3Vでは
赤がつよい夕光色と、入力電圧に比例して連続的に三色
蛍光ランプ80の光の色調を変化させる。
【0102】快適度センシング装置40は照明下の人の
心理状態あるいは生理状態(健康状態)を人の動きとし
て検出し快適度として出力する。この快適度は制御回路
60に入力され、制御回路60は蛍光ランプ駆動回路8
1に快適度に応じて選択されるある電圧を入力する。例
えば快適度1で苛々している状態を検出したら、蛍光ラ
ンプ駆動回路81に3Vの電圧を与え色調が暖かい夕光
色の照明に切り替える。この色調は赤がつよく人に暖か
みを与え苛立った気持ちを抑える効果を持つ。なお本実
施例では色調の制御を説明したがこれに限ることはなく
照度を制御してもよいのは明らかである。
【0103】以上本実施例によれば、使用者のストレス
による心理状態あるいは生理状態(健康状態)を検出し
て、それに適した照明を提供することができる。なお図
17実施例と同様に常に快適度を最大にするような適応
最適色調制御を行うことも可能である。
【0104】ここで各種機器を連動させてシステムと
し、ここに本発明の快適度センシング装置を用いる居室
環境制御システムの実施例(第11実施例)を説明す
る。
【0105】図24は本発明による居室環境制御システ
ムの要部構成を示すブロック図である。図24に示す居
室環境制御システムは、快適度センシング装置91と、
エアコン93と、香り発生装置95と、照明器具97
と、それらを相互に接続する通信路99とを含んで構成
され、居室90に配置されている。
【0106】快適度センシング装置91は快適度判断回
路に接続された快適度センシング外部通信回路92を、
エアコン93はその制御回路に接続されたエアコン外部
通信回路94を、香り発生装置95はその制御回路に接
続された香り発生外部通信回路96を、照明器具97は
その制御回路に接続された照明外部通信回路98を、そ
れぞれ含んでなり、エアコン外部通信回路94,香り発
生外部通信回路96及び照明外部通信回路98は、前記
通信路99を介して、前記快適度センシング外部通信回
路92の出力側に、互いに並列に接続されている。
【0107】快適度センシング装置91は図1の快適度
センシング装置と同様の構成を持ち、新たに快適度判断
回路8の出力である快適度を通信路99に出力する快適
度センシング外部通信回路92を加えたものである。そ
して検出した居室内の人の快適度を快適度センシング外
部通信回路92から通信路99に出力する。エアコン9
3は図17のエアコンから快適度センシング装置40を
除き、新たに通信路99からの快適度を受信し、制御回
路に出力するエアコン外部通信回路94を加えたもので
ある。香り発生装置95は図22の香り発生装置から快
適度センシング装置を除き、新たに通信路99からの快
適度を受信し、制御回路に出力する香り発生外部通信回
路96を加えたものである。照明器具97は図23の照
明器具から快適度センシング装置を除き、新たに通信路
99からの快適度を受信し、制御回路に出力する照明外
部通信回路98を加えたものである。
【0108】快適度センシング装置91は居室内の人の
快適度を検出して通信路99に出力する。この快適度は
エアコン、香り発生装置、照明器具の各外部通信回路で
受信され、各制御回路に伝えられる。各機器は前述実施
例で説明したように快適度に基づいて各アクチュエータ
を制御する。そして居室内の人の快適度を高めるように
居室環境(温度、気流、照度、色調、香り等)を制御す
る。
【0109】以上本実施例によれば、使用者のストレス
による心理状態あるいは生理状態(健康状態)を検出し
て、それに適した総合的な居室環境を提供することがで
きる。
【0110】なお通信路99は有線、無線いずれでもよ
く、また結合形態は実施例のようなバス状でなくともリ
ング状でも良い。
【0111】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、人
の快、不快、緊張、リラックス等の度合い(快適度)を
遠隔より非接触で検出できる快適度センシング装置を提
供できる。またこの快適度センシング装置の出力で居室
環境制御機器のアクチュエータ動作を制御すれば使用者
の心理状態、健康状態に応じた快適な環境(物理刺激)
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の快適度センシング装置の第1の実施例
の要部構成を示すブロック図である。
【図2】図1における集光レンズであるマイクロレンズ
アレイの構成を示す平面図及び断面図である。
【図3】図2におけるマイクロレンズアレイの検出エリ
アを示す図である。
【図4】焦電素子の出力波形の例を示す概念図である。
【図5】図1に示す実施例の演算回路が行う演算処理手
順の一例を示すフローチャートである。
【図6】図1に示す実施例の演算回路が行う演算処理手
順の他の一例を示すフローチャートである。
【図7】図1に示す実施例の演算回路が行う演算処理手
順のさらに他の一例を示すフローチャートである。
【図8】本発明の快適度センシング装置の第2の実施例
の要部構成を示すブロック図である。
【図9】図8に示す第2の実施例における遮蔽板と集光
レンズの概略の位置関係を示す図である。
【図10】本発明の快適度センシング装置の第3の実施
例の要部構成を示すブロック図である。
【図11】図10に示す第3の実施例の概略動作手順の
例を示すフローチャートである。
【図12】本発明の快適度センシング装置の第4の実施
例の要部構成を示すブロック図である。
【図13】第4の実施例における動き変化検出回路の動
き変化検出動作を説明する概念図である。
【図14】本発明の快適度センシング装置の第5の実施
例の要部構成を示すブロック図である。
【図15】第5の実施例における送信超音波と受信超音
波の関係を示す概念図である。
【図16】本発明の快適度センシング装置の第6の実施
例の要部構成を示すブロック図である。
【図17】本発明の第7の実施例であるエアコンの要部
構成を示すブロック図である。
【図18】図17に示す第7の実施例における適応最適
温度制御手順の一例を示すフローチャートである。
【図19】ファンモータ駆動信号発生回路に記憶される
駆動信号パターンの一例を示す図である。
【図20】図17に示す第7の実施例における適応最適
風制御手順の一例を示すフローチャートである。
【図21】本発明の第8の実施例である電気カーペット
の要部構成を示すブロック図である。
【図22】本発明の第9の実施例である香り発生装置の
構成を示すブロック図である。
【図23】本発明の第10の実施例である照明器具の要
部構成を示すブロック図である。
【図24】本発明の第11の実施例である居室環境制御
システムの要部構成を示すブロック図である。
【図25】心拍周期の頻度分布の例を示すグラフであ
る。
【図26】脈波のアトラクタの例を示す図である。
【図27】申告快適度と相関次元の関係の例を示すグラ
フである。
【図28】申告快適度と温度の関係の例を示すグラフで
ある。
【図29】心拍数のフラクタル性を示す図である。
【図30】心拍数のスペクトルの例を示すグラフであ
る。
【図31】安静時と不快刺激時における脳波の周波数ゆ
らぎのスペクトルの例を示すグラフである。
【図32】臭いを受けている時の脳波の周波数ゆらぎの
スペクトルの例を示す図である。
【図33】申告快適度とスペクトルの傾きの関係の例を
示す図である。
【符号の説明】
1 集光レンズ 2 焦電素子 5 AD変換器 6 バッファメモリ 7 演算回路 8 快適度判断回路 10 人***置検出回路 11 遮蔽板 12 遮蔽板駆動回路 13 出力レベル検
出回路 20 撮像回路 21 画像処理回路 22 動き変化検出回路 30 超音波送信回
路 31 超音波受信回路 32 遅れ時間変動
検出回路 33 ドップラシフト検出回路 40 快適度センシ
ング装置 41 室内制御回路 42 室内ファンモ
ータ駆動信号発生回路 43 室内ファンモータ駆動回路 44 室内ファンモ
ータ 45 室温センサ 46 室内熱交換器 50 室外制御回路 51 室外ファンモ
ータ駆動回路 52 室外ファンモータ 54 圧縮器 55 室外熱交換器 60 制御回路 61 ヒータ 62 ヒータ駆動回
路 63 ヒータ駆動信号発生回路 70 香り源 71 香り補給機構 72 香り送風機 80 三色蛍光ランプ 81 蛍光ランプ駆
動回路 91 快適度センシング装置 92 快適度センシ
ング外部通信回路 93 エアコン 94 エアコン外部
通信回路 95 香り発生装置 96 香り発生外部
通信回路 97 照明器具 98 照明外部通信
回路 99 通信路

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人の動きを検出し電気信号として出力す
    る動き検出手段と、前記検出手段の出力信号を離散数値
    の時系列データに変換する変換手段と、前記時系列デー
    タからカオス性を表わす特徴パラメータを抽出する演算
    手段と、前記演算手段が抽出した特徴パラメータを入力
    として前記人の快適度を出力する判断手段とを含んでな
    る快適度センシング装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の快適度センシング装置
    において、前記動き検出手段が人体の発する赤外線を検
    出する赤外線検出手段であることを特徴とする快適度セ
    ンシング装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の快適度センシング装置
    において、前記赤外線検出手段が微分型検出手段である
    ことを特徴とする快適度センシング装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の快適度センシング装置
    において、前記赤外線検出手段が焦電型赤外線検出素子
    であることを特徴とする快適度センシング装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の快適度センシング装置
    において、前記特徴パラメータが前記時系列データから
    再構成されたアトラクタにおける相関次元、フラクタル
    次元、リアプノフ指数、トポロジ等のうちのいずれかで
    あることを特徴とする快適度センシング装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の快適度センシング装置
    において、前記特徴パラメータが前記時系列データから
    得られるスペクトルの形状であることを特徴とする快適
    度センシング装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の快適度センシング装置
    において、前記動き検出手段が、人体の位置を検出する
    人***置検出手段と、人体の発する赤外線を検出する赤
    外線検出手段と、前記赤外線検出手段に入射する赤外線
    の方向を限定する赤外線入射方向限定手段とを含んで構
    成されていることを特徴とする快適度センシング装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の快適度センシング装置
    において、前記赤外線入射方向限定手段は、前記人***
    置検出手段の出力により制御されるものであることを特
    徴とする快適度センシング装置。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載の快適度センシング装置
    において、前記動き検出手段が、撮像手段と前記撮像手
    段出力から人体外形を検出する人体外形検出手段と前記
    人体外形検出手段が検出した人体外形の変動を検出する
    人体外形変動検出手段とを含んで構成されていることを
    特徴とする快適度センシング装置。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載の快適度センシング装
    置において、前記動き検出手段が、超音波送信手段と、
    該超音波送信手段が発信した超音波の反射波を受信する
    超音波受信手段と、前記超音波送信手段からの超音波が
    反射して前記超音波受信手段に到着する時間の変動を検
    出する反射時間変動検出手段とを含んで構成されている
    ことを特徴とする快適度センシング装置。
  11. 【請求項11】 請求項1に記載の快適度センシング装
    置において、前記動き検出手段が、超音波送信手段と、
    該超音波送信手段が発信した超音波の反射波を受信する
    超音波受信手段と、前記超音波送信手段の送信周波数と
    前記超音波受信手段の受信周波数の変動を検出するドッ
    プラシフト検出手段とを含んで構成されていることを特
    徴とする快適度センシング装置。
  12. 【請求項12】 人体の動きを検出する動き検出手段
    と、該動き検出手段の出力信号を離散数値の時系列デー
    タに変換する変換手段と、前記時系列データからカオス
    性を表わす特徴パラメータを抽出する演算手段と、該演
    算手段が抽出した特徴パラメータを入力として快適度を
    出力する判断手段と、人に快感をもたらす物理量を操作
    するアクチュエータと、該アクチュエータを駆動するア
    クチュエータ駆動手段と、前記判断手段の出力を入力と
    して前記アクチュエータ駆動手段を制御する制御手段と
    を含んで構成されていることを特徴とする居室環境制御
    機器。
  13. 【請求項13】 通信手段を有する快適度センシング装
    置とそれぞれ通信手段を有する複数の居室環境制御機器
    と前記各通信手段を接続する通信路とを含んで構成さ
    れ、前記快適度センシング装置は人の動きを検出する動
    き検出手段と、該動き検出手段の出力信号を離散数値の
    時系列データに変換する変換手段と、前記時系列データ
    からカオス性を表わす特徴パラメータを抽出する演算手
    段と、該演算手段が抽出した特徴パラメータを入力とし
    て前記人の快適度を出力する判断手段と、前記快適度を
    外部に送信する通信手段とを含んでなり、前記複数の居
    室環境制御機器は、それぞれ、人に快感をもたらす物理
    量を操作するアクチュエータと、該アクチュエータを駆
    動するアクチュエータ駆動手段と、前記判断手段の出力
    を入力として前記アクチュエータ駆動手段を制御する制
    御手段と、前記快適度を受信する通信手段とを設けてな
    り、前記通信路は、前記快適度を外部に送信する通信手
    段と前記快適度を受信する通信手段とを接続するもので
    ある居室環境制御機器装置。
  14. 【請求項14】 請求項13に記載の居室環境制御装置
    において、前記各アクチュエータ駆動手段は、前記各通
    信手段が受信する快適度に基づいて制御されることを特
    徴とする居室環境制御機器装置。
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