JPH075387B2 - 窒化けい素焼結体の製造方法 - Google Patents
窒化けい素焼結体の製造方法Info
- Publication number
- JPH075387B2 JPH075387B2 JP61297535A JP29753586A JPH075387B2 JP H075387 B2 JPH075387 B2 JP H075387B2 JP 61297535 A JP61297535 A JP 61297535A JP 29753586 A JP29753586 A JP 29753586A JP H075387 B2 JPH075387 B2 JP H075387B2
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- Japan
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- sintered body
- sintering
- silicon nitride
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- nitride sintered
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は窒化けい素(Si3N4)焼結体の製造方法に関
し、さらに詳しくは、特に肉厚品の焼結性に優れ、しか
もその焼結体内部に色ムラがなく均一でかつ表面に商品
価値を損なう亀の子状模様が見られない焼結体の製造方
法に関するものである。
し、さらに詳しくは、特に肉厚品の焼結性に優れ、しか
もその焼結体内部に色ムラがなく均一でかつ表面に商品
価値を損なう亀の子状模様が見られない焼結体の製造方
法に関するものである。
最近に至り、窒化けい素焼結体は耐熱性、耐熱衝撃性、
耐食性及び耐摩耗性に優れているために、自動車部品、
ガスタービン用部材、ノズルやベアリング等の用途に利
用用されつつある。
耐食性及び耐摩耗性に優れているために、自動車部品、
ガスタービン用部材、ノズルやベアリング等の用途に利
用用されつつある。
従来、自動車部品、ガスタービン部材あるいはノズル等
の大型でしかも複雑形状の製品に用いる窒化けい素焼結
体を生産性よく製造する方法としてはMgO、Al2O3、Y2O3
等の適当な酸化物を焼結助剤に用い、所定形状に成形し
た後、非酸化性雰囲気下で焼結する、いわゆる液相焼結
を利用した常圧焼結法(特公昭52−3647号公報)や雰囲
気加圧焼結法(特開昭52−47015号公報)等が知られて
いる。しかし、これらの技術では肉厚品の焼結において
は、Si3N4焼結体の内部は表面に比べ焼結の遅れがあり
特に肉厚が大きくなる程、その傾向が見られ、歪の発生
原因となりクラツクが発生したり、又不均一な焼結によ
る内部の色ムラを発生する等の欠点がある。
の大型でしかも複雑形状の製品に用いる窒化けい素焼結
体を生産性よく製造する方法としてはMgO、Al2O3、Y2O3
等の適当な酸化物を焼結助剤に用い、所定形状に成形し
た後、非酸化性雰囲気下で焼結する、いわゆる液相焼結
を利用した常圧焼結法(特公昭52−3647号公報)や雰囲
気加圧焼結法(特開昭52−47015号公報)等が知られて
いる。しかし、これらの技術では肉厚品の焼結において
は、Si3N4焼結体の内部は表面に比べ焼結の遅れがあり
特に肉厚が大きくなる程、その傾向が見られ、歪の発生
原因となりクラツクが発生したり、又不均一な焼結によ
る内部の色ムラを発生する等の欠点がある。
本発明は上述従来技術の問題点を解決するために鋭意研
究した結果、完成されたものであつて、Si3N4焼結体の
製造方法において、著しく焼結性が向上し、肉厚品の焼
結性に優れしかも焼結体内部に色ムラのないかつ表面に
商品価値を損なう様な亀の子状模様の見られないSi3N4
焼結体の製造方法を提供するものである。
究した結果、完成されたものであつて、Si3N4焼結体の
製造方法において、著しく焼結性が向上し、肉厚品の焼
結性に優れしかも焼結体内部に色ムラのないかつ表面に
商品価値を損なう様な亀の子状模様の見られないSi3N4
焼結体の製造方法を提供するものである。
即ち、本発明は、フオルステライト(Mg2SiO4)及び/
又はステアタイト(MgSiO3)1〜12重量%、ZrO21〜5
重量%及び残部が実質的にSi3N4からなる混合粉末を成
形後非酸化性雰囲気下で焼結することを特徴とする窒化
けい素焼結体の製造方法である。
又はステアタイト(MgSiO3)1〜12重量%、ZrO21〜5
重量%及び残部が実質的にSi3N4からなる混合粉末を成
形後非酸化性雰囲気下で焼結することを特徴とする窒化
けい素焼結体の製造方法である。
以下、本発明の内容を詳細に説明する。
本発明において用いる混合粉末はMg2SiO4、MgSiO3、ZrO
2及び残部が実質的にSi3N4からなるものである。
2及び残部が実質的にSi3N4からなるものである。
ここで混合粉末中のMg2SiO4、MgSiO3の含有量は、それ
ぞれ単独又は合計1〜12重量%である。1重量%未満で
は焼結体の緻密化が実質的に困難であるし、また、12重
量%を超えると焼結体の高温強度が低下する傾向がある
ので好ましくない。また、MgO/SiO2モル比は、同様な理
由により2〜1.1とするのが好ましい。Mg2SiO4とMgSiO3
はいずれも市販品が使用できる。
ぞれ単独又は合計1〜12重量%である。1重量%未満で
は焼結体の緻密化が実質的に困難であるし、また、12重
量%を超えると焼結体の高温強度が低下する傾向がある
ので好ましくない。また、MgO/SiO2モル比は、同様な理
由により2〜1.1とするのが好ましい。Mg2SiO4とMgSiO3
はいずれも市販品が使用できる。
次に、ZrO2の含有量は1〜5重量%である。1重量%未
満では焼結体表面に亀の子状模様が現われるので好まし
くない。また、5重量%を超えると、焼結体の高温強度
が低下する傾向がある。尚ZrO2は単斜晶系、PSZ(部分
安定化ZrO2)等が使用できる。
満では焼結体表面に亀の子状模様が現われるので好まし
くない。また、5重量%を超えると、焼結体の高温強度
が低下する傾向がある。尚ZrO2は単斜晶系、PSZ(部分
安定化ZrO2)等が使用できる。
以上説明したMg2SiO4、MgSiO3、ZrO2以外の残部は実質
的にSi3N4であることが好ましい。ここで原料不純物や
混合粉砕時に混入するSiO2等の不可避的成分も包含す
る。具体的に用いるSi3N4はα相分を主体とするSi3N4が
好ましく、その含有量は50重量%以上、より好ましくは
70重量%以上がよい。α相含有量が50重量%未満では焼
結過程におけるα相からβ相への転移の際に生成する長
柱状結晶の焼結体中に占める割合が少なくなり、強度が
低下する傾向がある。
的にSi3N4であることが好ましい。ここで原料不純物や
混合粉砕時に混入するSiO2等の不可避的成分も包含す
る。具体的に用いるSi3N4はα相分を主体とするSi3N4が
好ましく、その含有量は50重量%以上、より好ましくは
70重量%以上がよい。α相含有量が50重量%未満では焼
結過程におけるα相からβ相への転移の際に生成する長
柱状結晶の焼結体中に占める割合が少なくなり、強度が
低下する傾向がある。
本発明によるSi3N4焼結体製品は、表面全体に褐色を呈
しているが、それを脱色しようとする場合には800〜100
0℃で20〜30分加熱すればよい。尚、褐色になる原因は
焼結体表面のZrOに帰因するものと考えられる。
しているが、それを脱色しようとする場合には800〜100
0℃で20〜30分加熱すればよい。尚、褐色になる原因は
焼結体表面のZrOに帰因するものと考えられる。
焼結助剤であるMg2SiO4及び/又はMgSiO3とZrO2及び上
記したSi3N4粉末等を混合する場合には特に限定する必
要もなく、公知の例えばボールミル混合等で実施でき
る。
記したSi3N4粉末等を混合する場合には特に限定する必
要もなく、公知の例えばボールミル混合等で実施でき
る。
成形方法については、金型プレス成形、CIP成形、押出
し成形、泥漿鋳込成形、射出成形等の成形手段の中から
適宜製造しようとする製品の形状に合めて選択すること
ができる。
し成形、泥漿鋳込成形、射出成形等の成形手段の中から
適宜製造しようとする製品の形状に合めて選択すること
ができる。
成形体の焼結については、非酸化性雰囲気下、より好ま
しくは0.6Kg/cm2以上の窒素ガス雰囲気下で行うが、そ
の際の詰粉としては、例えば成形体と同一組成に近い焼
結助剤とSi3N4とBNの混合粉末等を使用する。
しくは0.6Kg/cm2以上の窒素ガス雰囲気下で行うが、そ
の際の詰粉としては、例えば成形体と同一組成に近い焼
結助剤とSi3N4とBNの混合粉末等を使用する。
焼結時の焼結温度は1650〜1750℃の温度が好ましく、該
温度において、適宜の焼結時間が選択される。焼結温度
が1650℃未満では焼結に要する時間が長くなるし、1750
℃を超えるとSi3N4焼結体の一部が分解し均一な焼結体
を得難い傾向がある。
温度において、適宜の焼結時間が選択される。焼結温度
が1650℃未満では焼結に要する時間が長くなるし、1750
℃を超えるとSi3N4焼結体の一部が分解し均一な焼結体
を得難い傾向がある。
なお、焼結方法については、常圧焼結(PLS)に限定す
るものではなく、焼結体の形状、目的物性に応じて、ホ
ツトプレス(HP)、熱間静水圧プレス(HIP)等が適宜
選択できるが常圧焼結方法を採用すれば生産性において
有利である。
るものではなく、焼結体の形状、目的物性に応じて、ホ
ツトプレス(HP)、熱間静水圧プレス(HIP)等が適宜
選択できるが常圧焼結方法を採用すれば生産性において
有利である。
次に、本発明を実施例、比較例をあげ、さらに具体的に
説明する。
説明する。
実施例、比較例 Si3N4粉末(平均粒径0.73μm、α相90重量%)及びMg2
SiO4(市販品を粉砕したもの、平均粒径1.2μm)、MgS
iO3(市販品を粉砕したもの、平均粒径1.3μm)、ZrO2
(市販品、平均粒径2μm)、MgO(市販品、平均粒径
0.3μm)及びSiO2(日本アエロジル社製、商品名「ア
エロジル」)の焼結助剤を表に示す組成で混合してなる
混合粉末を1,1,1トリクロルエタン(商品名「クロロセ
ン」)を加えてボールミルで1Hr湿式混合し、乾繰後、
ゴム型に充填し2000kg/cm2の成形圧でCIP成形し円柱状
成形体を得た。
SiO4(市販品を粉砕したもの、平均粒径1.2μm)、MgS
iO3(市販品を粉砕したもの、平均粒径1.3μm)、ZrO2
(市販品、平均粒径2μm)、MgO(市販品、平均粒径
0.3μm)及びSiO2(日本アエロジル社製、商品名「ア
エロジル」)の焼結助剤を表に示す組成で混合してなる
混合粉末を1,1,1トリクロルエタン(商品名「クロロセ
ン」)を加えてボールミルで1Hr湿式混合し、乾繰後、
ゴム型に充填し2000kg/cm2の成形圧でCIP成形し円柱状
成形体を得た。
尚、原料の粒度はマイクロトラツク粒度分布計(N&L
社製)を用いて測定した。
社製)を用いて測定した。
次に、この成形体を100mmφ×60mmh形状に切断しグリー
ン成形体とし、これをカーボンルツボにセツトし各例に
て用いる焼結助剤を含むBN−Si3N4系詰粉で成形体を覆
つて0.6kg/cm2の窒素ガス雰囲気下で1700℃にて10時間
焼成して焼結体を製造した。次にこの焼結体の気孔率を
測定した後、焼結体をダイヤモンドカツターで切断し曲
げ強度試片を切出した。焼結体断面の色ムラ及び焼結体
表面の亀の子状模様の有無について肉眼で観察を行つた
後曲げ強度を測定した。気孔率はJIS2205に準拠した方
法で測定したかさ比重を原料配合基準の理論密度で除し
1から減じ100を掛けることによつて求めた。
ン成形体とし、これをカーボンルツボにセツトし各例に
て用いる焼結助剤を含むBN−Si3N4系詰粉で成形体を覆
つて0.6kg/cm2の窒素ガス雰囲気下で1700℃にて10時間
焼成して焼結体を製造した。次にこの焼結体の気孔率を
測定した後、焼結体をダイヤモンドカツターで切断し曲
げ強度試片を切出した。焼結体断面の色ムラ及び焼結体
表面の亀の子状模様の有無について肉眼で観察を行つた
後曲げ強度を測定した。気孔率はJIS2205に準拠した方
法で測定したかさ比重を原料配合基準の理論密度で除し
1から減じ100を掛けることによつて求めた。
切り出した曲げ強度試片はJIS R 1601に準拠して研削加
工し室温にて3点曲げ法により強度測定を行なつた。
工し室温にて3点曲げ法により強度測定を行なつた。
以上、物性の測定及び肉眼観察の結果を表に示す。
表から本発明の実施例は比較に比べて緻密で高強度であ
り表面に亀の子状模様がなくかつ内部に色ムラのない均
一な肉厚形状の窒化けい素焼結体が得られることがわ
か。る 〔発明の効果〕 本発明によれば、商品価値を損なうような、亀の子状模
様が表面になく、しかも焼結体内部には色ムラもなく、
均一で高強度な肉厚の窒化ケイ素焼結体を製造すること
ができる。
り表面に亀の子状模様がなくかつ内部に色ムラのない均
一な肉厚形状の窒化けい素焼結体が得られることがわ
か。る 〔発明の効果〕 本発明によれば、商品価値を損なうような、亀の子状模
様が表面になく、しかも焼結体内部には色ムラもなく、
均一で高強度な肉厚の窒化ケイ素焼結体を製造すること
ができる。
Claims (1)
- 【請求項1】フオルステライト(Mg2SiO4)及び/又は
ステアタイト(MgSiO3)1〜12重量%、ZrO21〜5重量
%及び残部が実質的にSi3N4からなる混合粉末を成形後
非酸化雰囲気下で焼結することを特徴とする窒化けい素
焼結体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61297535A JPH075387B2 (ja) | 1986-12-16 | 1986-12-16 | 窒化けい素焼結体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61297535A JPH075387B2 (ja) | 1986-12-16 | 1986-12-16 | 窒化けい素焼結体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63151681A JPS63151681A (ja) | 1988-06-24 |
JPH075387B2 true JPH075387B2 (ja) | 1995-01-25 |
Family
ID=17847793
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61297535A Expired - Fee Related JPH075387B2 (ja) | 1986-12-16 | 1986-12-16 | 窒化けい素焼結体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH075387B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2627797B2 (ja) * | 1988-12-26 | 1997-07-09 | 日本特殊陶業株式会社 | 切削工具用窒化ケイ素焼結体及びその製造方法 |
US5110772A (en) * | 1990-08-30 | 1992-05-05 | W. R. Grace & Co.-Conn. | Fabrication of dense SI3 N4 ceramics using CaO-TiO2 SiO.sub.2 |
JP5111736B2 (ja) * | 2005-04-14 | 2013-01-09 | 黒崎播磨株式会社 | 窒化ケイ素材料およびその製造方法 |
-
1986
- 1986-12-16 JP JP61297535A patent/JPH075387B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63151681A (ja) | 1988-06-24 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |