JPH07535B2 - 毛髪に改善されたコンディショニング特性を付与する方法および組成物 - Google Patents

毛髪に改善されたコンディショニング特性を付与する方法および組成物

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JPH07535B2
JPH07535B2 JP2194685A JP19468590A JPH07535B2 JP H07535 B2 JPH07535 B2 JP H07535B2 JP 2194685 A JP2194685 A JP 2194685A JP 19468590 A JP19468590 A JP 19468590A JP H07535 B2 JPH07535 B2 JP H07535B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、毛髪トリートメント組成物、ならびに予期せ
ぬほど改善されたコンディショニング特性を毛髪に付与
する毛髪トリートメント法に関する。より具体的には、
本発明は、少なくとも約0.35重量%の塩化セトリモニウ
ム等の水溶性第四級アンモニウム化合物;約0.4〜約15
重量%の塩化ジステアリルジモニウム等の油溶性;水分
散生第四級アンモニウム化合物;約0.1〜約5重量%の
酸中和アミドアミン化合物であり、該アミドアミン化合
物は下記の一般構造式(I)あるいは(II) を有し、式中、R1は炭素原子数約11〜約21の脂肪酸連鎖
であり、R2は炭素原子数2〜約4のアルキレン基であ
り、R3は水素、メチル、エチル、あるいは炭素原子数1
〜約3のヒドロキシアルキレン基であり、R4はメチル、
エチル、あるいは炭素原子数1個〜約3個のヒドロキシ
アルキレン基であり、さらにYは、リン酸で中和された
アミドアミン化合物のステアルアミドエチルエタノール
アミン等の適切な酸で中和されるモルホリンまたはピリ
ジンのような窒素含有複素環類である;及び約0.1〜約
2重量%のシクロメチコン等の低分子量のポリジメチル
シロキサン化合物を含む毛髪トリートメント組成物に関
する。本発明の組成物は、水溶液または非水溶液または
スプレー、エマルジョン、コンディショナー剤、ヘアカ
ラー、ないしはその他類似の整髪製品から、pH範囲約4
〜約7において毛髪に使用し、毛髪の濡れた状態と乾い
た状態の双方の特性を改善する。
(従来の技術) ほとんどの人は、その洗浄特性を利用するために毛髪用
シャンプーを購入し、使用する。毛髪を清潔に保つこと
に加えて、消費者は、毛髪が十分に調整されて前もって
髪型を整えることを望む。しかしながら、毛髪用シャン
プーは一般に、毛髪を調整するためではなく、主に洗浄
するためのアニオン界面活性剤のような高性能の合成界
面活性剤を用いて調製される。したがって、通常、シャ
ンプーは、濡れた毛髪のもつれを解くのには役に立た
ず、毛髪のセットの扱いやすさやスタイルの整えやすさ
のような、乾いた毛髪に対する残留的コンディショニン
グ効果ももたらさない。
したがって、毛髪は、アニオン界面活性剤を基剤とする
毛髪用シャンプーで洗浄した後には、普通は美容的に不
適切な状態にされたままになる。アニオン界面活性剤
は、毛髪の埃や汚れを取り除くだけではなく、毛髪繊維
表面に自然の状態で存在する皮脂を実質的に全て取り除
いてしまう。したがって、毛髪を効果的に洗浄するアニ
オン界面活性剤の望ましい特性は、同時に髪を美容的に
不適切な状態にしてしまうことが明らかとなった。一般
に、アニオン界面活性剤、あるいは非イオン性界面活性
剤、あるいは両性界面活性剤を含有する毛髪用シャンプ
ー剤は、髪を洗浄し、水で濯いだ後に、毛髪を『きし
み』と呼ばれる粗く、光沢がなく、さらに乾燥した手触
り又は感触が好ましくない状態にしてしまう。
さらに、完全に洗浄された毛髪は、個々の毛髪繊維が互
いにもつれ、よじれ、且つ絡み合う傾向があるために、
濡れた状態あるいは乾いた状態のいずれの場合にも、櫛
で梳かすのが極めて困難である。加えて、タオルを用い
て乾かした毛髪のように、完全に乾いていない毛髪は、
ブラッシング性が悪く、さらに完全に乾燥した後には、
髪は良い具合にセットできない。さらに、毛髪を櫛で梳
いたり、ブラッシングしたりするのが難しい状態のまま
となり、また、毛髪は低湿度の雰囲気中で望ましくない
静電特性を示し、毛髪は『浮き上がった』状態となり、
それにより毛髪のブラッシング性はさらに低下する。シ
ャンプーによる洗髪の直後、あるいはシャンプーによる
洗髪後の調髪処理時の毛髪の不適切な櫛梳かしやブラッ
シングは、髪の端部が裂けたり、あるいは髪が破損する
というような、毛髪の損傷の原因となる。加えて、髪本
来の光沢や弾性も低減する。したがって、全体として不
適切な状態のシャンプーで洗浄した毛髪を通常は、この
毛髪の望ましくない物理的性質を改善するために、特別
にコンディショニング剤を用いて、シャンプー洗浄した
髪の処理を施すことが必要となる。これらのコンディシ
ョニング組成物は、通常は毛髪用シャンプーとは別に用
いられ、一般にはカチオン化合物を含有するリンスまた
はクリーム状のローションである。
したがって、消費者のニーズは、従来、シャンプーで洗
髪し、続いて濡れた状態での櫛通りを高めるためにコン
ディショナー組成物を用いることで満たされていた。一
般に受け入れられている方法は、シャンプーで洗髪した
後に、髪をすすぎ、それから別にコンディショナー組成
物を用い、その後に2度目のすすぎを行うというもので
ある。先に述べたように、シャンプーで洗浄したばかり
の髪は、絡まったり、もつれたりしやすいために、櫛で
梳きにくく、まとめにくい。濡れた状態の髪を櫛で梳か
す際の問題は、シャンプーで洗浄した毛髪の一本一本を
被覆し、さらにコンディショナーの残留物が毛髪の一本
一本の表面に保持されるため、髪のもつれや艶褪せを防
ぐところのコンディショナー組成物で処理することによ
って解決されている。
しかしながら、毛髪を調整する、すなわち毛髪をより扱
いやすくする改良された組成物の必要が当該技術分野に
おいてかなり以前から認識されていた。先述したよう
に、アニオン界面活性剤は、シャンプーを用いた洗髪に
適しており、またカチオン界面活性剤やカチオンポリマ
ー等のカチオン化合物は、ヘアーコンディショナーとし
て有用であることは周知である。したがって、髪に直接
作用するカチオン化合物が、髪の洗浄とコンディショニ
ングのサイクルを完結するものとして一般に用いられて
いる。カチオン化合物は、髪のケラチン性物質に吸着し
たり、反応したりする能力を有するため、濡れた毛髪の
もつれをほどき、さらに乾燥した毛髪を扱いやすくする
性質に望ましい改善をもたらすという点で最も適切な化
合物である。しかしながら、髪に特に強力に吸着される
カチオン化合物を含む毛髪用コンディショニング組成物
は、乾燥した髪の弾性、実体およびセット力を低減する
可能性がある。したがって、シャンプーで洗浄したばか
りの髪に塗布するためのコンディショニング剤は周知で
はあるが、カチオン化合物をベースにする新規の改良さ
れたコンディショニング剤が引続き求められている。し
たがって、本発明は、濡れた状態と乾いた状態の毛髪の
櫛通りを向上するとともに、乾燥後の毛髪の特に弾性、
扱いやすさ、実体、光沢、およびセット力を含む美容的
特性と物理的性質を改善する適切な毛髪コンディショニ
ング成分の組合せを含む新規の毛髪コンディショニング
組成物を提供することを目的とする。
クリーム状リンス等の毛髪コンディショニング組成物
は、濡れた髪と乾いた髪の櫛通りを向上するものとし
て、当該技術において周知である。これらコンディショ
ニング組成物は、典型的には、第四級アンモニウム化合
物等のカチオン化合物を主なコンディショニング剤とし
て含有する水性エマルジョンである。先行技術では、1
分子あたり複数個の第四級窒素原子を有するポリマー物
質として、あるいは少なくとも1本の炭素原子長鎖と1
分子当たり平均1個の第四級窒素原子を有する分子とし
て第四級アンモニウム化合物を記している。さらに先行
技術は、シリコン含有化合物、置換アミンおよびアミ
ド、非イオン界面活性剤、長炭素鎖アルコール、および
調剤を容易にするとともに消費者に対する魅力を高める
ところのその他成分を含む毛髪コンディショニング組成
物について記している。
例えば、Cellaらの米国特許第3,993,744号は、第四級ア
ンモニウム化合物等のカチオン化合物、ならびにシリコ
ン化合物に、過フッ素化化合物を組合せると整髪剤が得
られることを開示している。Cellaらによって開示され
たシリコン化合物は、界面活性剤状のポリオキシエチレ
ンポリメチルシロキサンであり、これは水溶性あるいは
分散性であるものと考えられる。Cellaらによると、第
四級アンモニウム化合物とシリコン化合物はいずれも、
例えば組成物の約0.05重量%程度の比較的少量が用いら
れる。様々な化粧料に平滑潤滑性や光沢を与えるため
に、25℃における粘性率が約100センチストークを上回
るシリコン化合物の使用を開示した他の先行技術特許と
して、米国特許第2,942,008号、第3,594,409号、第3,82
4,303号、および第4,014,995号がある。
さらに、英国特許第1,598,567号は、線状あるいは環
状、揮発性のポリジメチルシロキサン、すなわち沸点が
99℃〜265℃の範囲のものを、毛髪コンディショニング
組成物中に使用することを開示している。英国特許第1,
598,567号の組成物は、第四級アンモニウム毛髪コンデ
ィショニング剤を用いた場合に通常起きる親油性の毛髪
表面の生成を避けるものであると述べられている。南ア
フリカ共和国特許出願第666,421号もまた、直鎖および
揮発性環式シリコン流体を含有する組成物を用いた髪に
光沢とコンディショニング効果を与える整髪料を教示し
ている。
Nachtigalらは、米国特許第4,275,055号において、四級
化された第三級アミドアミン、第四級アンモニウム化合
物、および任意に第三級アミドアミン、すなわちステア
ラミドエチルジエチルアミンを含有した髪に真珠光沢を
与える整髪料を開示している。Nachtigalらの組成物
は、安定した真珠光沢を付与する効果を達成することを
目指したものであり、低分子量のポリジメチルシロキサ
ン、あるいは本発明の水溶性第四級アンモニウム化合物
と油溶性第四級アンモニウム化合物の組合せを一切含有
していない。
Bolichらは、米国特許第4,374,825号において、揮発性
炭化水素あるいは揮発性シリコン、カチオン毛髪コンデ
ィショニング剤、および非イオン増粘剤を含む水溶性の
毛髪コンディショニング組成物を開示している。同様
に、Bolichらは、米国特許第4,472,375号において、揮
発性炭化水素あるいは揮発性シリコン、非イオン増粘
剤、第四級アンモニウム塩、および脂肪アミン塩を含む
毛髪コンディショニング組成物を開示している。Bolich
らの特許は、油溶性カチオン毛髪コンディショニング剤
と水溶性カチオン毛髪コンディショニング剤との組合せ
に、揮発性のポリジメチルシロキサンおよびアミドアミ
ン化合物を加えたものを用いて、本発明がもたらす予期
せぬ効果を有する毛髪コンディショニング組成物を提供
することについては一切の教示あるいは示唆も行ってい
ない。Bolichはまた、米国特許第4,387,090号におい
て、揮発性炭化水素あるいは揮発性シリコンのコンディ
ショニング剤、および疎水性の増粘剤を含む整髪料を開
示している。揮発性剤を用いた整髪料に関する先行技術
としては、米国特許第3,577,528号、第3,932,610号、お
よび第3,818,105号がある。
日本国特許公開公報第57-50909号は、揮発性シリコン、
および2つの第四級アンモニウム塩の組合せを含むヘア
ーコンディショナー組成物を開示しており、該第四級ア
ンモニウム塩はそれぞれ2つの長鎖アルキル基を含んで
いる。日本国特許公開公報第57-50909号の要件による
と、双方の第四級アンモニウム塩は油溶性であり、しか
も第1の第四級アンモニウム塩は、各々が炭素原子数16
〜18の2個のアルキル基を含み、第2の第四級アンモニ
ウム塩は、各々が炭素原子数20〜22の2個のアルキル基
を含む。従って、日本国特許公開公報第57-50909号の第
四級アンモニウム塩はどちらも、本発明の組成物ならび
に方法の要件であるところの水溶性ではない。その上、
日本国特許公開公報第57-50909号は、酸で中和されたア
ミドアミン化合物を組成物中に用いることによって、予
期せぬ毛髪コンディショニング特性を髪に与えることに
ついては一切の教示も示唆もしていない。
Wagmanらは、米国特許第4,777,037号において、ポリジ
メチルシクロシロキサン、炭素数12〜18の2つのアルキ
ル長鎖および炭素原子数1〜2の2つのアルキル短鎖を
含む唯一の第四級窒素含有コンディショニング剤、長鎖
高級アルコール、および下記の一般構造式(III) を有し、式中、R5は炭素原子数約11〜約17の脂肪鎖であ
り、R6は炭素原子数2あるいは3のアルキレン基であ
り、さらにR7はメチルあるいはエチルのいずれかである
三級化アミドアミンを含むヘアーコンディショナー組成
物を開示している。Wagmanらは特に、本発明の改善され
たコンディショニング特性を得るために水溶性第四級ア
ンモニウム化合物と油溶性第四級アンモニウム化合物を
組み合わせて組成物中で使用することに反対する旨の記
述を行っている。
以下にさらに詳細に実証するように、また先行技術の毛
髪コンディショニング組成物とは対照的に、本発明のヘ
アーコンディショナー組成物は、水溶性第四級アンモニ
ウム化合物、油溶性第四級アンモニウム化合物、低分子
量ポリジメチルシロキサン、および一般構造式(I)ま
たは(II)の酸中和アミドアミン化合物を含み、人の毛
髪に使用すると予期せぬほど良好なコンディショニング
特性を付与する。したがって、本発明によると、毛髪の
コンディショニング特性は,水溶性第四級アンモニウム
化合物、油溶性第四級アンモニウム化合物、低分子量ポ
リジメチルシロキサン、および一般構造式(I)または
(II)の酸中和アミドアミン化合物を含む組成物を毛髪
に接触させる方法によって、驚くほど且つ予期せぬほど
改善される。本発明の組成物は、水溶性の、あるいはア
ルコール性等の非水溶性の媒体で、常温において毛髪に
使用でき、比較的短時間にわたって毛髪に接触させれば
ヘアーコンディショナーの利点や効果が得られる。した
がって、本発明の方法および組成物は、髪をより扱いや
すくし、また審美的に好ましい髪を調整する。
(課題を解決するための手段) 要するに、本発明は、毛髪のトリートメントのための組
成物と方法に関する。より具体的には、本発明は、毛髪
を水溶性第四級アンモニウム化合物、油溶性、水分散性
第四級アンモニウム化合物、低分子量ポリジメチルシロ
キサン化合物、および酸で中和されたアミドアミン化合
物を含む組成物に接触させることによって髪を整える方
法に関し、前記アミドアミン化合物は,下記の一般構造
式(I)あるいは(II) を有し、上記式中、R1は炭素原子数約11〜約21の脂肪酸
連鎖であり、R2は炭素原子数2〜約4のアルキレン基で
あり、R3は水素、メチル、エチル、あるいは炭素原子数
1〜約3のヒドロキシアルキレン基であり、R4はメチ
ル、エチル、あるいは1〜約3個の炭素原子を含むドロ
キシアルキレン基であり、さらにYは窒素含有複素環類
である。使用が簡便なこの組成物は、髪が濡れた状態で
も、乾いた状態でも、優れたコンディショニング特性を
髪に付与する。さらに、驚くべきことに、また予期せぬ
ことに、本発明の組成物を用いてトリートメントされた
毛髪は、光沢、太さ、扱いやすさ、柔軟性、および実体
等の物理的性質や美容的特性も改善されることが実証さ
れている。
したがって、毛髪状態を調整し、かつ毛髪の物理的性質
や美容的特性を改善する毛髪トリートメント組成物を提
供することが本発明の目的である。
さらに本発明の目的は、水溶性第四級アンモニウム化合
物、油溶性、水分散性第四級アンモニウム化合物、低分
子量ポリジメチルシロキサン化合物、および一般構造式
(I)あるいは(II)を有する酸中和アミドアミン化合
物を含む毛髪トリートメント組成物を提供することにあ
る。
さらに本発明の別の目的は、毛髪状態を整え、そしてpH
が約4〜7の範囲において改善された物理的性質および
美容的特性を髪に与えることができる毛髪トリートメン
ト組成物を提供することにある。
さらに本発明の別の目的は、毛髪トリートメント組成物
を用いて改善された毛髪状態にする方法を提供すること
にある。
さらに本発明の別の目的は、pHが約4〜約7の範囲にあ
り、水溶性第四級アンモニウム化合物、油溶性第四級ア
ンモニウム化合物、低分子量ポリジメチルシロキサン化
合物、および一般構造式(I)あるいは(II)を有する
酸中和アミドアミンを含む組成物に毛髪を接触させ、次
に、毛髪状態を調整し且つ髪に改善された物理的性質お
よび美容的特性を髪に付与するために毛髪を乾燥させる
ことからなる毛髪のトリートメント方法を提供すること
にある。
さらに本発明の別の目的は、少なくとも約0.35重量%の
水溶性第四級アンモニウム化合物、約0.4〜約15重量%
の油溶性、水分散性第四級アンモニウム化合物、約0.1
〜約2重量%の低分子量ポリジメチルシロキサン化合
物、および一般構造式(I)あるいは(II)を有する約
0.1〜約5重量%の酸中和アミドアミン化合物を含む組
成物を毛髪に接触させることにより、予期せぬほど良好
な状態に整えられた毛髪を得るための毛髪調整方法を提
供することにある。
さらに本発明の別の目的は、少なくとも約0.35重量%の
塩化セトリモニウム、約0.4〜約15重量%の塩化ジステ
アリルジモニウム、約0.1〜約2重量%のシクロメチコ
ン、および下記の構造式(IV) を有する一般構造式(I)を有するアミドアミン化合物
である約0.1〜約5重量%のリン酸中和ステアルアミド
エチルエタノールアミンを含む組成物を毛髪に接触させ
ることにより、予期せぬほど良好な状態に整えられた毛
髪を得るための毛髪調整方法を提供することにある。
さらに本発明の別の目的は、毛髪状態を整え、さらに正
常な毛髪、および毛染め、艶消し、漂白、またその他損
傷を受けた毛髪のいずれに対しても、改善された物理
的、美容的、且つ審美的な特性を与えることができると
ころの新規かつ改善された毛髪コンディショニング組成
物を提供することにある。
さらに本発明の別の目的は、リンス不要または放置方法
のいずれかにおいて、熱を用いずに水溶性、または非水
溶性即ちアルコール性の、スプレー、溶液あるいはエマ
ルジョンに毛髪を接触させることによって毛髪のトリー
トメントを行い、審美的に好ましい物理的性質を有する
予期せぬほど良好な状態の毛髪を得るための毛髪調整方
法を提供することにある。
(実施態様) 本発明の毛髪コンディショニング組成物は、水溶性第四
級アンモニウム化合物、油溶性、水分散性第四級アンモ
ニウム化合物、低分子量ポリジメチルシロキサン化合
物、および酸中和アミドアミン化合物を含む。本発明の
重要な特徴に従い、酸によって中和されたアミドアミン
化合物は、下記の一般構造式(I)あるいは(II) を有するアミドアミン化合物であり、上記式中、R1は炭
素原子数約11〜約21の脂肪酸連鎖であり、R2は炭素原子
数2〜約4のアルキレン基であり、R3は水素、メチル、
エチル、あるいは炭素原子数1〜約3のヒドロキシアル
キレン基であり、R4はメチル、エチル、あるいは炭素原
子数1〜約3のヒドロキシアルキレン基であり、さらに
Yはモルホリンまたはピリジンのような窒素含有複素環
類であり、適当な酸で中和されたものである。
使用が簡便なこの組成物は、濡れた毛髪と乾いた毛髪の
いずれの場合にも、櫛で梳く際の優れた特性を髪にもた
らし、また毛髪は、光沢、太さ、柔軟性、扱いやすさ、
および実体等の改善された物理的性質と美容的特性を示
す。
本発明の組成物に有用な水溶性第四級アンモニウム化合
物は、炭素原子数約8〜約18の1個または2個の長鎖ア
ルキル基を有する水溶性第四級アンモニウム化合物であ
る。長鎖アルキル基は、上記に加えて、または上記の代
わりに、エーテル結合あるいはこれと類似した水溶性結
合した炭素原子および水素原子を含む。第四級アンモニ
ウム化合物の第四級窒素の残りの2個ないしは3個の置
換基は、第四級アンモニウム化合物が水溶性である限り
は、水素、あるいはベンジル、あるいはメチル、エチ
ル、ヒドロキシメチル基、あるいはヒドロキシエチル基
等の短鎖アルキル基あるいはヒドロキシアルキル基、あ
るいは前記置換基の内の同種あるいは異種のものを組み
合わせたものであってもよい。したがって、水溶性第四
級アンモニウム化合物は、下記の一般構造式 で表すことができ、上記式中、R8は炭素原子数約8〜約
18のアルキル基であり、R9は炭素原子数約8〜約18のア
ルキル基、水素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシ
メチル基、およびヒドロキシエチル基からなるグループ
から選択されるものであり、R10はベンジル基、水素原
子、メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基、および
ヒドロキシエチル基からなるグループから選択されるも
のであり、R11は水素原子、メチル基、エチル基、ヒド
ロキシメチル基、およびヒドロキシエチル基からなるグ
ループから選択されるものであり、さらにXは、塩化
物、メト硫酸塩、エト硫酸塩、および硝酸塩からなるグ
ループから選択されるものである。しかしながら、水溶
性第四級アンモニウム化合物の第四級窒素には、モルホ
リンあるいはピリジン等の窒素含有複素環類も含まれる
ことに注意すべきである。さらに第四級アンモニウム化
合物のアニオンは、上述したものに加えて、第四級アン
モニウム化合物が水溶性である限り、臭化物、トシレー
ト、酢酸塩、あるいはリン酸塩等の一般的なアニオンで
あってもよい。
先に述べたように、水溶性第四級アンモニウム化合物
は、周知のヘアーコンディショナーである。第四級アン
モニウム塩は、毛髪に直接作用し、髪を優れた状態に整
えるのに望ましい幾つかの特性をもたらす。その結果、
幾つかの水溶性第四級アンモニウム化合物が毛髪コンデ
ィショニング剤として有用であることが明らかとなって
おり、本発明の組成物および方法における水溶性第四級
アンモニウム化合物成分として使用することができる。
第四級窒素原子と1分子当たり炭素原子数約8〜約18の
1もしくは2本のアルキル長鎖を有する水溶性コンディ
ショニング剤は、広範囲な化合物を含む。しかしなが
ら、水溶性コンディショニング剤は、一般に第四級窒素
原子に存在する置換基の構造に基づいて分類することが
できる。すなわち、(a)1本または2本のアルキル長
鎖、および1、2または3個の水素原子、あるいは1ま
たは2個の炭素原子を含有する同種あるいは異種の短鎖
アルキル基または短鎖ヒドロキシアルキル基、すなわち
メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基、またはヒド
ロキシエチル基を有する化合物、(b)1本又は2本の
長鎖アルキル、ベンジル基、及び1または2個の水素原
子、あるいは1または2個の炭素原子を含有する同種あ
るいは異種の短鎖アルキルもしくはヒドロキシアルキル
基を有する化合物、ならびに(c)1本の長鎖アルキ
ル、およびモルホリンまたはピリジン等の有機態窒素含
有複素環類を有し、および0または1個の水素原子、あ
るいは1または2個の炭素原子を含む短鎖アルキルない
しヒドロキシアルキル基を有する化合物である。ポリマ
ー水溶性第四級アンモニウム化合物、すなわち1分子当
たり2個以上の第四級アンモニウム窒素を有する化合
物、および1分子当たり1個の第四級アンモニウム窒素
を含有する水溶性第四級アンモニウム化合物を本発明の
組成物および方法に用いることが可能であるが、1個の
第四級アンモニウム窒素を含有する第四級アンモニウム
化合物のほうが、毛髪に脂の感触を付与しないので望ま
しい。
したがって、本発明の重要な特徴に従い、ここで水溶性
第四級アンモニウム化合物の定義をさらに進めて、水と
混合させた場合に、水溶性第四級アンモニウム化合物
は、真の溶液を生成する化合物であるとし、その飽和点
に達した時に水相から分離しないものとする。したがっ
て、下記の水溶性第四級アンモニウム化合物は、本発明
の方法および組成物に用いることができる水溶性第四級
アンモニウム化合物の典型的なものではあるが、それら
に限定するものではない。
塩化ラウリルトリメチルアンモニウム (塩化ラウルトリモニウム) 塩化ステアリルトリ(2-ヒドロキシエチル)アンモニウ
ム (カテルニウム‐16) 塩化ラウリルジメチルベンジルアンモニウム (塩化ラウラルコニウム) 塩化オレイルジメチルベンジルアンモニウム (塩化オレアルコニウム) 塩化ジラウリルジメチルアンモニウム (塩化ジラウリルジモニウム) 塩化セチルジメチルベンジルアンモニウム (塩化セタルコニウム) 塩化ジセチルジメチルアンモニウ (塩化ジセチルジモニウム) 塩化ラウリルピリジニウム (塩化ラウリルピリジニウム) 塩化セチルピリジニウム (塩化セチルピリジニウム) 塩化N-(ソヤアルキル)‐N,N,N-トリメチルアンモニウ
ム (塩化ソヤトリモニウム) 塩化ポリジアリルジメチルアンモニウム (ポリカテルニウム‐6) アクリルアミドと共重合したジアリルジメチルアンモニ
ウム塩 (ポリカテルニウム‐7) 塩化グアヒドロキシプロピルトリモニウム (塩化グアヒドロキシプロピルトリモニウム) 硫酸ジメチルで四級化されたN-ビニルピロリドンとN,N-
ジメチルアミノエチルメタクリレートの共重合体 (ポリカテルニウム‐11) 硫酸ジメチルで四級化されたアクリルアミドとN,N-ジメ
チルアミノエチルメタクリレートの共重合体 (ポリカテルニウム‐5) カチオン性ヒドロキシエチルセルロース (ポリカテルニウム‐10) カチオン性ヒドロキシエチルセルロース (ポリカテルニウム‐24) 塩化セチルトリメチルアンモニウム (塩化セトリモニウム) 塩化デシルジメチルオクチルアンモニウム (カテルニウム‐24) 塩化ミリスチルトリメチルアンモニウム (塩化ミトリモニウム) 塩化ポリオキシエチレン(2)‐ココモニウム (塩化PEG-2ココモニウム) 塩化メチルビス(2-ヒドロキシエチル)ココアンモニウ
ム (PEG-2ココイルカテルニウム‐4) 塩化メチルポリオキシエチレン(15)ココアンモニウム (PEG-15ココイルカテルニウム‐4) 塩化メチルビス(2-ヒドロキシエチル)オクタデシルア
ンモニウム (PEG-2ステアリルカテルニウム‐4) 塩化メチルポリオキシエチレン‐(15)オクタデシルア
ンモニウム (PEG-15ステアリルカテルニウム‐4) 塩化メチルビス(2-ヒドロキシエチル)‐オレイルアン
モニウム (PEG-2オレイルカテルニウム‐4) 塩化メチルポリオキシエチレン(15)オレイルアンモニ
ウム (PEG-15オレイルカテルニウム‐4) 上記括弧内の名称は,Cosmetic,Toiletry and Fragrance
Association,Inc.のCTFA Cosmetic Ingredient Dictio
nary,第3版、1982年(以下CTFA辞典と称する)に示さ
れた化合物名である。
水溶性第四級アンモニウム化合物の長鎖アルキルは、唯
一のまたは主に1連鎖長でなくてもよいこと、すなわち
長鎖はラウリル(C12)あるいはミリスチル(C14)のみ
である必要はないことに注意する必要がある。むしろ、
第四級アンモニウム化合物が水溶性である限り、長鎖ア
ルキルが種々の連鎖長の混合物である第四級アンモニウ
ム化合物を用いることが可能である。このようなコンデ
ィショニング剤は、獣脂、椰子油、大豆油等の天然物
質、あるいは合成混合物から容易に調製される。混合炭
素連鎖長を有する水溶性第四級アンモニウム化合物の例
として、塩化N-(ソヤアルキル)‐N,N,N-トリメチルア
ンモニウム(塩化ソヤトリモニウム)および塩化ポリオ
キシエチレン(2)ココモニウム(PEG-2ココモニウ
ム)がある。
水溶性第四級アンモニウム化合物は、本発明のヘアーコ
ンディショナー組成物中に、組成物の少なくとも約0.35
重量%の量が含まれる。好ましくは、水溶性第四級アン
モニウム化合物は、組成物の約0.35〜約5重量%の範囲
の量が含有され、さらに本発明の長所を十分に発揮する
ために、水溶性第四級アンモニウム化合物は、組成物の
約0.35〜約3重量%の範囲の量で含有される。以下にさ
らに詳しく述べるように、少なくとも約0.35重量%の水
溶性第四級アンモニウム化合物が、トリートメント後の
毛髪を驚くほど良好な状態にする本発明の毛髪コンディ
ショニング組成物をもたらすために不可欠であることが
明らかになっている。
本発明の別の重要な特徴に従い、水溶性第四級アンモニ
ウム化合物に加えて、毛髪コンディショニング組成物
は、約0.4〜約15重量%の油溶性、水分散性第四級アン
モニウム化合物も含有する。本発明の長所を十分に発揮
するために、油溶性、水分散性第四級アンモニウム化合
物は、組成物の約0.4〜約7重量%の範囲の量が存在す
る。水溶性第四級アンモニウムコンディショニング剤と
同様に、油溶性、水分散性第四級アンモニウムコンディ
ショニング剤も、ヘアーコンディショナー組成物に使用
される周知の成分である。したがって、幾つかの油溶
性、水分散性第四級アンモニウム化合物が、本発明の方
法ならびに組成物に利用できる。
本発明の組成物に有用な油溶性、水分散性第四級アンモ
ニウム化合物は、炭素原子数約14〜約22の1本または2
本の長鎖アルキル基を有する第四級アンモニウム化合物
である。第四級アンモニウム化合物の第四級窒素に存在
する残りの2個ないし3個の置換基は、水素、またはベ
ンジル、またはメチルやエチル等の短鎖アルキル基、あ
るいは第四級アンモニウム化合物が油溶性、水分散性で
ある限り、前記置換基を組み合わせたものでもよい。し
たがって、油溶性第四級アンモニウム化合物は、下記の
一般構造式によって表すことができる。
上記式中、R12は炭素原子数約14〜約22のアルキル基で
あり、R13は炭素原子数約14〜約22のアルキル基、メチ
ル基、およびエチル基からなるグループから選択される
ものであり、R14はベンジル基、メチル基、およびエチ
ル基からなるグループから選択されるものであり、R15
はメチル基およびエチル基からなるグループから選択さ
れるもの、さらにZは塩化物、臭化物、メト硫酸塩、エ
ト硫酸塩、トシレート、酢酸塩、硝酸塩、およびリン酸
塩からなるグループから選択されるものである。しかし
ながら、油溶性第四級アンモニウム化合物の第四級窒素
は、ピリジンまたはモルホリン等の窒素含有複素環類に
含まれることがあることに注意すべきである。
油溶性第四級アンモニウム化合物のアニオンは、第四級
アンモニウム化合物が油溶性である限り、塩化物、臭化
物、メト硫酸塩、エト硫酸塩、トシレート,酢酸塩、リ
ン酸塩、あるいは硝酸塩等の一般的なアニオンであって
もよい。ある例において、第四級アンモニウム化合物が
水溶性が油溶性かを決定するのは、第四級アンモニウム
化合物のアニオン部分であることに注意すべきである。
例えば、第四級アンモニウム化合物である塩化セチルト
リメチルアンモニウム(塩化セトリモニウム)、臭化セ
チルトリメチルアンモニウム(臭化セトリモニウム)お
よびセチルトリメチルアンモニウムp-トリエンスルホナ
ート(トシレートセトリモニウム)を比較した場合、第
四級アンモニウム化合物のカチオンは同じである。しか
し、塩化セトリモニウムは水溶性であるのに対し、臭化
セトリモニウムとトシレートセトリモニウムは油溶性で
ある。したがって、アニオンの変化は、第四級アンモニ
ウム化合物を溶解度特性を大きく変化させることができ
る。
さらに、分子構造における表面的には小さな変化が、第
四級アンモニウム化合物の溶解度特性に大きな影響を及
ぼす可能性がある。例えば、第四級アンモニウム化合物
の長鎖アルキルの炭素連鎖長を変えることにより、劇的
な影響が実証される。一般に、第四級アンモニウム化合
物の長鎖アルキルの炭素連鎖長が増すにつれて、第四級
アンモニウム化合物の水溶性は低下する。その結果、塩
化セチルジメチルベンジルアンモニウム(塩化セタルコ
ニウム)は水溶性であるが、これに炭素原子2個を付け
加えると、得られる塩化ステアリルジメチルベンジルア
ンモニウム(塩化ステアラルコニウム)は、非水溶性且
つ油溶性である。
その上、不飽和の度合い、すなわち第四級アンモニウム
化合物のアルキル長鎖中の炭素−炭素2重結合の存在
は、化合物の水溶性に影響を及ぼしうる。例えば、第四
級アンモニウム化合物である塩化ステアリルジメチルベ
ンジルアンモニウム(塩化ステアラルコニウム)および
塩化オレイルジメチルベンジルアンモニウム(塩化オレ
アルコニウム)は、化合物の長鎖アルキル部分に同数
(18)の炭素原子を有する。オレイル化合物の長鎖アル
キルは、9位の炭素原子(Δ)において炭素−炭素2
重結合を有する1度の不飽和である。ステアリル化合物
の長鎖アルキルは、完全に飽和している。しかしなが
ら、塩化オレアルコニウムは水溶性であるが、塩化ステ
アラルコニウムは油溶性である。したがって、第四級ア
ンモニウム化合物のアルキル鎖に沿った不飽和度は、化
合物の溶解度特性を大きく変化させうる。その結果、オ
レイル脂肪酸(Δ)から誘導された第四級アンモニウ
ム化合物と比較して、リノール脂肪酸(Δ9,12)から誘
導された第四級アンモニウム化合物は水溶性が高いもの
と考えられ、さらにリノレン脂肪酸から誘導された第四
級アンモニウム化合物(Δ9,12,15)はさらに水溶性が
高いものと考えられる。
第四級窒素原子、およびアルキル鎖当たり炭素原子数約
14〜約22の1本ないしは2本の長鎖アルキルを有する油
溶性、水分散性コンディショニング剤は、広範囲の化合
物を含む。しかし、油溶性コンディショニング剤は、第
四級窒素原子の置換基の構造に基づいて、大まかに下記
のグループに分類することができる。すなわち、(a)
1本または2本の長鎖炭素、及び2個または3個の同種
あるいは異種の短鎖アルキル基、すなわちメチル基また
はエチル基を有する化合物、(b)1本又は2本の長鎖
炭素、1つのベンジル基、および1個または2個の同種
あるいは異種の短鎖アルキル基を有する化合物、ならび
に(c)1つの長鎖アルキル、1つのモルホリンまたは
ピリジン等の窒素含有複素環類、および0または1つの
短鎖アルキル基を有する化合物である。
本発明の重要な特徴に従い、ここに油溶性、水分散性第
四級アンモニウム化合物の定義をさらに進めて、炭化水
素等の無極性溶媒と混合させた場合に、真の溶液を生成
し、飽和点以下で存在する場合に油相から分離すること
がなく、さらに水と混合させた場合には、撹拌あるいは
震盪することによって分散するが、撹拌あるいは震盪を
停止した時には水相から分離する化合物として定義す
る。したがって、下記の油溶性第四級アンモニウム化合
物は、本発明の方法および組成物に用いることができる
油溶性、水分散性第四級アンモニウム化合物の典型的な
ものではあるが、これに限定するものではない。
臭化セチルジメチルエチルアンモニウム (臭化セテチルジモニウム) セチルトリメチルアンモニウムp-トルエンスルホナート (トシレートセトリモニウム) 塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム (塩化ステアラルコニウム) 塩化ジステアリルジメチルアンモニウム (塩化ジステアリルジモニウム) 塩化ジメチルジ(硬化獣脂)アンモニウム (カテルニウム‐18) 臭化セチルトリメチルアンモニウム (臭化セトリモニウム) エト硫化セチルエチルモルフォリニウム (エト硫化セトチルモルフォリニウム) 塩化ビヘニルジメチルベンジルアンモニウム (塩化ベヘンアルコニウム) 塩化ビヘニルトリメチルアンモニウム (塩化ベヘントリモニウム) 臭化ミリスチルトリメチルアンモニウム (臭化ミトリモニウム) 上記の括弧内の名称は、CTFA辞書に示された化合物名で
ある。
油溶性第四級アンモニウム化合物の長鎖アルキルは、必
ずしも唯一のまたは主に1本の連鎖長でなくてもよいこ
と、すなわち長鎖はステアリル(C18)あるいはベヘニ
ル(C22)である必要はないことに注意すべきである。
むしろ、第四級アンモニウム化合物が油溶性、水分散性
である限り、様々な長さの長鎖アルキルが混合された油
溶性第四級アンモニウム化合物を用いることが可能であ
る。このようなコンディショニング剤は、獣脂、椰子
油、大豆油等の天然物質、あるいは合成混合物から容易
に調製される。混合炭素連鎖を有するコンディショニン
グ剤の例として、塩化ジメチルジ(硬化獣脂)アンモニ
ウム(カテルニウム18)がある。
本発明の別の重要な特徴に従い、ヘアーコンディショナ
ー組成物は、組成物の少なくとも約0.35〜約5重量%の
水溶性第四級アンモニウム化合物と、組成物の約0.4〜
約15重量%の油溶性、水分散性第四級アンモニウム化合
物の双方を含み、さらに本発明の長所を十分に発揮する
ためには、水溶性第四級アンモニウム化合物と油溶性第
四級アンモニウム化合物の比率は、約0.1:1から約0.6:1
の範囲であり、望ましくは約0.25:1から約0.45:1の範囲
である。以下にさらに詳しく述べるように、水溶性第四
級アンモニウム化合物と油溶性第四級アンモニウム化合
物の組合せは、水溶性第四級アンモニウム化合物あるい
は油溶性、水分散性第四級アンモニウム化合物のいずれ
か一方だけを含有する場合と比較して、予期せぬほど改
善されたコンディショニング特性を毛髪に与えるヘアー
コンディショニング組成物をもたらす。
さらに本発明の組成物は、約0.1〜約2重量%、望まし
くは約0.2〜約1重量%の低分子量のポリジメチルシロ
キサン化合物を含有する。低分子量のポリジメチルシロ
キサン化合物は、櫛通りを良くし、さらにトリートメン
ト後の髪の感触を改善するのに十分な量だけ、本発明の
組成物に添加される。ポリジメチルシロキサン化合物
が、濡れた髪に十分な潤滑と毛髪コンディショニング特
性を与え、さらに十分な揮発度を有することによって、
乾燥した毛髪にシリコンの残留物が蓄積することなく毛
髪からゆっくりと揮発する限り、低分子量ポリジメチル
シロキサン化合物は、線状あるいは環状のポリジメチル
シロキサン化合物とすることができる。
本発明の組成物および方法に有用な線状、低分子量の揮
発性ポリジメチルシロキサン化合物の一例としては、CT
FA辞書においてヘキサメチルジシロキサンと称される化
合物があり、ミシガン州ミッドランド所在のDow Cornin
g Corp.,からDOW CORNING 200 FLUIDという商品名で市
販されている。ヘキサメチルジシロキサンの粘性率は0.
65cs(センチストーク)で、揮発性は高く,脂っぽくな
く、潤滑性を与え、さらに全体的に毛髪の櫛通りを良く
する。沸点約195℃、粘性率1.5センチストークのデカメ
チルテトラシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、
およびドデカメチルペンタシロキサン等のその他の線状
ポリジメチルシロキサンも、本発明の組成物に用いるこ
とができる十分な揮発度を有しており、またヘキサメチ
ルジシロキサンよりも揮発度が低いために、ヘキサメチ
ルジシロキサンよりも望ましい。一般に、25℃における
粘性率が約0.5cs〜約5csであり、大気圧における沸点が
約100℃〜約250℃の線状、低分子量の揮発性ポリジメチ
ルシロキサン化合物が、本発明の毛髪トリートメント組
成物に用いるのに適していることが判明している。
さらに、CTFA辞書においてシクロメチコンと称される環
状、低分子量の揮発性ポリジメチルシロキサンも、本発
明の組成物および方法に用いることができる。本発明で
用いるシクロメチコンは、低分子量、非水溶性の環状化
合物であり、1分子当たり平均約3〜約6の反復単位‐
O-Si(CH32-を有し、さらに大気圧において約150℃〜
約250℃で沸騰する。1分子当たり平均約4〜約5の反
復単位を有するポリジメチルシクロキサン、すなわち四
量体および五量体が望ましい。本発明の長所を十分に発
揮するために、大気圧における沸点が170℃〜220℃、さ
らに25℃における粘性率が約2〜約6センチストークの
ポリジメチルシクロシロキサンが本組成物に含有され
る。適切なシクロメチコンは、ニューヨーク州ウォータ
ーフォードに所在するGeneral Electric社から、SILICO
NE SF-1173(オクタメチルシクロテトラシクロキサン)
およびSILICONE SF-1202(デカノメチルシクロペンタシ
ロキサン)という商品名で、さらにミシガン州ミッドラ
ンドに所在するDow Corning CorporationからSILICONE
334 FLUIDとSILICONE 345 FLUIDという商品名で市販さ
れており、四量体は上記各社の前者商品である。
上記線状および環状の揮発性シリコンは、その低い粘性
率と低い表面張力が、軽い絹の感触を毛髪や皮膚に与え
ることから、毛髪トリートメント組成物や、発汗抑制
剤、防臭化粧料、ヘアスプレイ、染毛製品、育毛製品、
粉状化粧品、及び色調効果化粧品、およびスティック状
化粧品等のその他様々な化粧品に使用されている。しか
しながら、上記の揮発性ポリジメチルシロキサンを水溶
性第四級アンモニウム化合物および油溶性、水分散性第
四級アンモニウム化合物と組み合わせ、さらに一般構造
式(I)または(II)の酸中和アミドアミン化合物と組
み合わせて、髪が濡れた状態での特性、乾いた状態での
特性、すすぎの際の特性に改善をもたらし、さらに髪の
端部割れの減少、実体および扱いやすさ等の全体的なコ
ンディショニングの利点をもたらす毛髪コンディショニ
ング組成物を提供することは、新規で、予測されえなか
ったことである。
水溶性第四級アンモニウム化合物、油溶性第四級アンモ
ニウム化合物、および低分子量ポリジメチルシロキサン
化合物に加えて、本発明の組成物はさらに、約0.1〜約
5重量%、望ましくは約0.1〜約2重量%の酸中和アミ
ドアミン化合物を含有する。本発明の重要な特徴に従
い、下記の一般構造式(I)または(II) を有し、上記式中、R1は炭素原子数約11〜約21の脂肪酸
連鎖であり、R2は炭素原子数2〜約4のアルキレン基で
あり、R3は水素、メチル、エチル、あるいは炭素原子数
1〜約3のヒドロキシアルキレン基であり、R4はメチ
ル、エチル、あるいは炭素原子数1〜約3のヒドロキシ
アルキレン基であり、さらにYはモルホリン等の窒素含
有複素環類である。前記アミドアミン化合物は適切な酸
で中和され、改善された物理的および美容的特性を毛髪
に与えるよう組成物に含有される。
本発明の組成物および方法に用いることができる一般構
造式(I)を有するアミドアミン化合物の例としては、
CTFA辞書においてステアルアミドエチルエタノールアミ
ンと称される化合物があり、ニュージャージー州、イー
ストハノーバに所在するSandoz,Inc.,からCHEMICAL BAS
E 39という商品名で市販されているものがあり、下記の
構造式(IV)を有する。
その他の適切なアミドアミン化合物としては、これらに
限定されるものではないが、CTFA辞書においてステアル
アミドエチルジエタノールアミン、イソステアルアミド
プロピルモルホリン、およびステアルアミドプロピルモ
ルホリンと称される化合物があり、それぞれ構造式
(V),(VI)および(VII)を有する。
これらに加え、適切なアミドアミン化合物として、1つ
または2つのヒドロキシメチル、ヒドロキシプロピル、
メチル、またはエチル類、あるいはこれら置換基の組合
せのいずれかを、ヒドロキシエチル類の代わりにアミノ
窒素上に有する化合物がある。このようなアミドアミン
化合物の例として、これらに限定されるものではない
が、ジメチルアミノプロピルステアルアミド、ジエチル
アミノエチルステアルアミド、およびジメチルアミノプ
ロピルミリスタミドがある。しかし、本発明の長所を十
分に発揮するため、アミドアミン化合物は、置換基とし
て2つのヒドロキシアルキレン類、または置換基として
1個の水素原子と1つのヒドロキシアルキレン類を有す
るアミン窒素、あるいは置換基としてモルホリン等の1
つの窒素含有複素環ヒドロキシアルキレンタイプ類のい
ずれかを含有する。
一般構造式(I)および(II)の化合物の脂肪酸連鎖R1
は、唯一のまたは主な1本の連鎖長でなくてもよいこ
と、すなわち長鎖はラウリル(C12)、ミリスチル
(C14)、セチル(C16)、あるいはステアリル(C18
のみから得られる必要はない。むしろ、遊離アミドアミ
ンが油溶性、水分散性である限り、長鎖アルキルが連鎖
長の混合である一般構造式(I)および(II)のアミド
アミン化合物を用いることができる。このようなアミド
アミン化合物は、獣脂、椰子油、大豆油等の天然物質、
あるいは合成混合物から容易に調製される。
本発明の重要な特徴に従い、一般構造式(I)および
(II)の上記アミドアミン化合物は、適切な酸で中和さ
れると、カチオン界面活性剤の特徴を示す。一般構造式
(I)と(II)、ならびに構造式(IV)〜(VII)に示
された遊離アミン状態において、アミドアミン化合物は
非水溶性である。しかし、酸で中和させた後は,このア
ミドアミン化合物は水分散性あるいは水溶性となる。し
たがって、酸で中和された状態において、酸で中和され
たアミドアミン化合物は、カチオン界面活性剤のような
挙動を示し、毛髪に直接に作用し、毛髪にコンディショ
ニング特性を与える。
アミドアミン化合物を中和するのに用いる酸は、基本的
には遊離アミン窒素を中和するのに十分な酸強度を有す
るいかなる有機酸あるいは無機酸であってもよい。この
ような酸として、これらに限定されるものではないが、
塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、
酢酸、グルコン酸、グリコール酸、およびプロピオン
酸、あるいはこれら酸の組合せがある。本発明の長所を
十分に発揮するために、アミドアミン化合物は、リン酸
で中和させる。一般に、アミドアミン化合物を中和さ
せ、さらに毛髪トリートメント組成物の最終pHを約4〜
約7の範囲内に、さらに望ましくはpHを約5.5〜約6.5の
範囲内に調整するのに十分な量の酸を添加する。
本発明の方法および組成物に有用な酸中和アミドアミン
化合物として、これらに限定されるものではないが、リ
ン酸で中和させたステアルアミドエチルエタノールアミ
ン(IV)から得られたリン酸ステアルアミドエチルエタ
ノールアミン、酢酸で中和させたステアルアミドエチル
エタノールアミン(IV)から得た酢酸ステアルアミドエ
チルエタノールアミン、乳酸で中和させたイソステアル
アミドプロピルモルホリン(VI)から得た乳酸イソステ
アルアミドプロピルモルホリン、および乳酸で中和させ
たステアルアミドプロピルモルホリン(VII)から得た
乳酸ステアルアミドプロピルモルホリンを含む。一般
に、アミドアミン化合物をエマルジョンの油相に添加
し、さらに中和用の酸をエマルジョンの水相に添加する
ことによって、アミドアミン化合物は中和される。相を
混合させることによって、アミドアミン化合物は中和さ
れる。
上記4つの基本成分に加えて、毛髪トリートメント組成
物の基本的特性に悪影響を及ぼさない限り、本発明の基
本成分と共に用いることが可能なその他通常の美容成分
および添加剤としては、これらに限定されるものではな
いが、香料、ヘアダイ、染毛料、乳白剤、真珠光沢剤、
ふけ抑制剤、屈水性誘発物質、泡立ち安定剤、可溶化
剤、防腐剤、硬水軟化剤、酸、塩基、緩衝剤等がある。
これら選択成分および添加剤は、通常は各々が約2重量
%を下回るように、さらに合計約5〜約10重量%の範囲
で加える。
毛髪トリートメント組成物の媒体は、普通は主に水であ
るが、水に十分に溶けない化合物の溶解を促進するため
に有機溶剤を用いることもできる。適当な溶剤として
は、エチルアルコールやイソプロピルアルコール等の低
級アルコールがあり、グリセリン等のポリオールがあ
り、また、2ブトキシエタノール、エチレングリコー
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレ
ングリコール、およびジエチレングリコールモノエチル
エーテルまたはモノメチルエーテル等のグリコールある
いはグリコールエーテルがあり、さらにこれら溶剤の混
合物がある。これらの非水性溶媒は、組成物中の担体媒
体の全重量に対して約1〜約100重量%、特に約5〜約5
0重量%の範囲で本発明の毛髪トリートメント組成物に
存在することが可能である。
さらにアルキル鎖に約10〜約18の炭素原子を有する長鎖
な高級アルコールも、任意に本発明の毛髪トリートメン
ト組成物に含めることができる。毛髪トリートメント組
成物に高級アルコールを含有するのは、消費者の商品へ
の魅力を喚起し、組成物に増粘性を持たし、かつ組成物
を長期に安定させるためである。以下にさらに詳細に説
明するように、本発明の組成物は、長鎖高級アルコール
を含有する場合でも、または含有しない場合であって
も、基本的に同じ毛髪コンディショニング特性を髪に与
える効果を示す。本発明の毛髪トリートメント組成物に
高級アルコールが含まれる場合、該高級アルコールは、
毛髪トリートメント組成物の約0.5〜約10重量%の範囲
で、望ましくは組成物の約1〜約5重量%の範囲で存在
する。
任意の高級アルコールを単独で用いることも可能である
し、また互いに混合して用いることもできる。適切な長
鎖高級アルコールとしては、これらに限定されるもので
はないが、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、
セチルアルコール、ミリスチルアルコール、ステアリル
アルコール等、およびこれらアルコールの混合物があ
る。加えて、炭素数約10〜約18の脂肪連鎖長を有する天
然高級アルコールあるいは合成高級アルコールの混合物
も用いることができる。幾つかのこのような混合物が市
販されており、その例として、アルキル鎖内の炭素数が
12〜15の合成アルコール混合物を含有する物質が、テキ
サス州ヒューストンに所在するShell Chemical Company
からNEODOL 25という商品名で販売されている。さら
に、エトキシル化あるいはプロポキシル化された炭素数
12〜18の炭素連鎖長の高級アルコールを、高級アルコー
ル自体を代えて用いることも可能である。このように有
用なエトキシル化脂肪酸の例として、エチレングリコー
ルセチルエーテル、ポリオキシエチレン(2)ステアリ
ルエーテル、ポリオキシエチレン(24)セチルエーテル
等があり、列挙した化合物は、それぞれCeteth-1,Stear
eth-2およびCetoleth-24の名称でCFTA辞書に示されてい
る。
本発明の毛髪トリートメント組成物は、例えば、アルギ
ン酸ナトリウム、グアールゴム、キサンゴム、アラビア
ゴム、さらに、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび
カルボキシメチルセルロース等のセルロース誘導体、な
らびにポリアクリル酸誘導体等の種々のポリマー増粘剤
を用いて増粘することも可能である。これら増粘剤は、
組成物の全重量の約0.1〜約3重量%の範囲、望ましく
は約0.25〜約1重量%の範囲で存在する。
毛髪トリートメント組成物は、組成物に乳化特性を与え
る非イオン界面活性剤を含有することも可能である。同
様に、組成物は、審美的特性と望ましい物理的性質を組
成物に付与するために、その他の乳化剤、無機塩、湿潤
剤、およびこれらと類似の物質を含有することも可能で
ある。一般にこれら選択的成分は、組成物の全重量に対
して各々を約0.1〜約10重量%の範囲で含有され、さら
にその総量が約0.1〜約20重量%で存在する。
例えば、本発明の毛髪トリートメント組成物に含有する
ことが可能な代表的な非イオン界面活性剤として、ポリ
オールのエステルおよび糖、ポリエトキシル化および/
あるいはポリプロポキシル化されたアルキルフェノー
ル、および長鎖アミドを有する酸化エチレンの縮合物が
含まれる。これら全ての非イオン界面活性剤、ならびに
本明細書において述べなかった種々のその他の非イオン
界面活性剤は、当該技術分野において周知のものであ
り、また当該分野の文献に詳細に述べられている。
本発明の組成物は、約20℃〜約25℃の温度において、調
製後少なくとも24時間の間は、相分離に対して安定した
乳白の比較的粘性のある分散をし、一般的には前述の温
度において、相分離に対する安定性には限界がない。本
発明の組成物は、通常は、温度約25℃において、調製後
約24時間の間、相分離に対して安定したエマルジョンで
ある。エマルジョンは、市販品を保管または輸送する通
常温度において、1年あるいはそれ以上の年数にわたっ
て置いていても、その相分離に対する安定性に関しては
何らの影響も受けないことが実証されている。液体煤体
を賢明に選択すれば、本発明の組成物は完全な溶液であ
りうる。
本発明の方法に従って、幾つかの毛髪トリートメント組
成物を調製し、人の毛髪に使用して、水溶性第四級アン
モニウム化合物、油溶性、水分散性第四級アンモニウム
化合物、低分子量ポリジメチルシロキサン化合物、およ
び一般構造式(I)または(II)の酸中和アミドアミン
化合物を含む組成物がもたらす改善された毛髪コンディ
ショニング特性を実証した。毛髪コンディショニング特
性を最大限に発揮するために、本発明の毛髪トリートメ
ント組成物は、水溶性第四級アンモニウム化合物と油溶
性、水分散性第四級アンモニウム化合物の双方を含有す
べきであることが実証された。これら成分の相互作用機
構は明らかにはなっていないが、水溶性第四級アンモニ
ウム化合物は、毛髪繊維を膨張させ、毛髪キューティク
ルを分離させる作用があることが理論付けされてきた。
その結果、油溶性第四級アンモニウム化合物は、より効
果的に毛髪に接触することが可能となり、より多量に毛
髪に沈着することができる。さらに、以下に示すよう
に、実験室および美容院で試験を行ったところ、水溶性
と油溶性の第四級アンモニウム化合物双方が、適量、望
ましくは適当な相対比率で組成物中に含有されている場
合には、最高のコンディショニング特性が毛髪に付与さ
れることが明らかとなった。
例えば、本発明の毛髪トリートメント組成物に少なくと
も約0.35重量%の水溶性第四級アンモニウム化合物を含
有すべきであることが判明している。以下にさらに詳細
に述べるように、毛髪トリートメント組成物の水溶性第
四級アンモニウム化合物の量が組成物の約0.35重量%を
下回る場合には、毛髪トリートメント組成物の毛髪コン
ディショニング効果が大して顕著でなくなることが実証
されている。さらに、組成物中の水溶性第四級アンモニ
ウム化合物の量が約0.35重量%を上回り、水溶性第四級
アンモニウム化合物のレベルが約5重量%に至るまで
は、毛髪コンディショニング組成物の効果は向上するこ
とが判明しいてる。さらに、もしも組成物中の水溶性第
四級アンモニウム化合物のレベルが約5重量%を上回る
場合、例えば約15重量%に至ったとしても、組成物の効
果に悪影響を及ぼすことはないが、毛髪コンディショニ
ング組成物の効果を明らかに高めることもない。したが
って、組成物中の水溶性第四級アンモニウム化合物の約
5重量%を上回る量は明らかに無駄となる。つまり、余
分の水溶性第四級アンモニウム化合物は、毛髪トリート
メントの濯ぎの段階において毛髪から濯ぎ落とされるか
らである。
(実施例) 予想外に改善された毛髪コンディショニング特性を髪に
与える組成物を得るのに必要な水溶性第四級アンモニウ
ム化合物の最小量を決定するために、先ず下記の組成物
(実施例1〜9)を調製した。実施例1〜9の調製法
は、残りの実施例10〜37の調製法と同じであり、以下に
詳しく説明する。次に、実施例1〜9の各組成物の毛髪
調整効果を試験した。実施例1〜9で使用した水溶性第
四級アンモニウム化合物は、塩化セトリモニウムで、ニ
ュージャージー州フェアローンに所在するLonza,Inc.,
からBARQUAT CT-429という商品名で市販されており、29
重量%の塩化セトリモニウムを含有する。さらに油溶性
第四級アンモニウム化合物は、塩化ジステアリルジモニ
ウムで、オハイオ州ダブリンに所在するSherex Chemica
l Co.,からAROSURF TA-100という商品名で市販され、95
重量%の塩化ジステアリルジモニウムを含有しているも
のを用いた。さらに低分子量ポリジメチルシロキサン化
合物はシクロメチコンで、ニューヨーク州ウォータフォ
ードに所在するG.E.SiliconesからSILICONE SF1173とい
う商品名で市販され、100重量%の有効成分ベースであ
るものを用いた。下記実施例1〜9は、本発明の毛髪ト
リートメント組成物の基本成 分である酸中和アミドアミン化合物を含んでいないこと
に注意すべきである。実施例1〜9は、本発明の毛髪ト
リートメント組成物中に含有することが可能な水溶性お
よび油溶性の第四級アンモニウム化合物の限度量を明ら
かにするために調製され,試験された。
実施例1および2は、それぞれ約0.35重量%を下回る水
溶性第四級アンモニウム化合物を含有するが、初期粘性
率が低く、消費者の商品に対する関心に悪影響を及ぼす
ものと考えられた。実施例3〜9では、いずれも初期粘
性率は十分であり、すなわち20rpmのLV4スピンドルを用
いた場合の華氏80度における粘性率は2000〜7000cps
(センチポアズ)であり、さらに0.5rpmのTAスピンドル
を用いた場合の華氏80度における粘性率は15,000〜70,0
00cpsであり、消費者が関心を持てるとされる範囲内で
あった。
さらに、美容院において、約0.30重量%の水溶性第四級
アンモニウム化合物を含有する組成物(実施例2)と、
約0.35重量%の水溶性第四級アンモニウム化合物を含有
する組成物(実施例3)との比較検査を行い、水溶性第
四級アンモニウム化合物の量を約0.35重量%を下回った
場合に生じる組成物の毛髪調整効果に及ぼす影響を調べ
た。美容院で行った試験では、実施例2の組成物を、6
人の各被験者の頭部左側の毛髪に適用し、さらに実施例
3の組成物を前記被験者の頭部右側の毛髪に適用した。
すすぎの後、訓練を受けた5人の判定者が、各被験者頭
部の両側の毛髪の状態を、5段階評価して主観的に判定
した。美容院で行った主観テストにおいて、各側の毛髪
に対する判定者の採点は平均され、一方の側の毛髪の状
態と他方の側の毛髪の状態とを比較した際の相対的差異
が0.3単位である場合は有意であると考えられた。
この判定基準を用いた結果、約0.35重量%の水溶性第四
級アンモニウム化合物を含有する組成物(実施例3)
は、濡れた感触、濡れた髪の櫛通り、扱いやすさ、毛髪
端部の状態、つやと光沢、実体、および毛髪の全体的な
状態の点で、約0.30重量%の水溶性第四級アンモニウム
化合物を含む組成物(実施例2)よりも効果が有意に優
れていることがわかった。種々の毛髪コンディショニン
グ特性のうち、上記の特性は、毛髪のコンディショニン
グに関して重要な特性であると考えられている。
したがって、少なくとも約0.35重量%の水溶性第四級ア
ンモニウム化合物を、油溶性第四級アンモニウム化合物
と共に、本発明の毛髪トリートメント組成物に含有する
ことによって、トリートメント後の毛髪に予期しない改
善された毛髪コンディショニング特性が与えられること
がわかった。これは驚くべき結果である。なぜなら、水
溶性第四級アンモニウム化合物に固有の水溶性によっ
て、多くの水溶性第四級アンモニウム化合物がすすぎの
段階で毛髪から除去されるので、毛髪コンディショニン
グ特性の改善を達成するためには、通常は約2〜約5重
量%と、0.35重量%をかなり上回る量の水溶性第四級ア
ンモニウム化合物が毛髪コンディショナー組成物に含有
されているからである。
さらに、約0.35重量%を上回る水溶性第四級アンモニウ
ム化合物の重量パーセントは、トリートメント後の毛髪
に優れたコンディショニング特性を与える組成物をもた
らすことも理解すべきである。しかしながら、組成物の
約5重量%のレベルを上回る場合には、きわだった毛髪
コンディショニング特性の改善はもたらされなかった。
なぜなら、過剰量の水溶性第四級アンモニウム化合物
は、毛髪に直接的に作用せず、すすぎの際に除去される
ためである。加えて、毛髪トリートメント組成物中の水
溶性第四級アンモニウム化合物の増量は、毛髪トリート
メント組成物の効果に悪影響を及ぼすことはない。した
がって、組成物中の水溶性第四級アンモニウム化合物の
上限量は、経済性、組成物の安定性および消費者の商品
に対する関心のみによって限定される。それゆえ、水溶
性第四級アンモニウム化合物は、組成物中に組成物の約
15重量%まで存在することが可能であり、組成物の最高
約5重量%レベルまで、毛髪コンディショニング特性に
改善が見られることが判明している。
同様に、組成物中に油溶性、水分散性第四級アンモニウ
ム化合物の量は、組成物の約0.4重量%から組成物の約1
5重量%の範囲とすることが可能であることも判明して
いる。約0.4重量%を下回ると、油溶性第四級アンモニ
ウム化合物は、毛髪に望ましいコンディショニング特性
を効果的に与える量としては十分ではなかった。しか
し、約0.4〜約15重量%、特に約0.4〜約7重量%におい
て、油溶性第四級アンモニウム化合物は、本発明の組成
物を用いてトリートメントされた毛髪の毛髪コンディシ
ョニング特性を大きく改善することが判明した。油溶性
第四級アンモニウム化合物が、本発明の組成物の約15重
量%を上回ると、本発明の組成物の安定性は低下し、且
つ消費者への全体的な商品に対する関心が低下すること
が明らかとなった。
水溶性第四級アンモニウム化合物と非水溶性第四級アン
モニウム化合物の組合せを含有する組成物が、トリート
メント後の毛髪に、より効果的に毛髪コンディショニン
グ特性を与えることを実証するために、実施例10〜15の
組成物が調製された。実施例10〜15で用いた成分は、実
施例1〜9で用いた成分と同じであるが、但し、実施例
10〜実施例15の組成物は、酸中和アミドアミン化合物と
してリン酸ステアルアミドエチルエタノールアミンも含
有しており、これはニュージャージー州イーストハノー
バに所在するSandoz,Inc.,からSANDOTEX Aという商品名
で市販されており、約23重量%のリン酸ステアルアミド
エチルエタノールアミンを含有している。
実施例10の組成物は、本発明の組成物であり、4つの基
本成分、すなわち水溶性第四級アンモニウム化合物、油
溶性第四級アンモニウム化合物、酸中和アミドアミン化
合物、および低分子量ポリジメチルシロキサン化合物を
それぞれ含有している。実施例11は、実施例10の組成物
と類似の毛髪コンディショニング組成物であるが、但
し、該組成物には油溶性第四級アンモニウム化合物は含
まれていない。同様に、実施例12は、実施例10と類似の
毛髪コンディショニング化合物であるが、該組成物には
水溶性第四級アンモニウム化合物は含まれていない。し
かしながら、実施例10〜12は、それぞれ合計約1.35〜約
1.40重量%の第四級アンモニウム化合物を含有してい
る。実施例13は、本発明の組成物の実施例10と同じであ
るが、実施例10の第四級アンモニウム化合物の合計が約
1.40重量%であるのに対して、実施例13の第四級アンモ
ニウム化合物の合計は約1.15重量%に過ぎない。実施例
14は、任意の高級アルコールを含まない本発明の組成物
である。実施例15は、市販されている毛髪コンディショ
ナー製剤、すなわち、SUAVEであり、イリノイ州シカゴ
に所在するHelene Curtis,Inc.,によって販売されてお
り、水溶性第四級アンモニウム化合物と油溶性第四級ア
ンモニウム化合物の双方を含有しているが、酸中和アミ
ドアミン化合物あるいは低分子量ポリジメチルシロキサ
ン化合物はいずれも含有していない。
本発明の組成物(実施例10)と、油溶性第四級アンモニ
ウム化合物が含まれないことを除けば実質的に類似した
組成物(実施例11)との美容院での比較評価を行い、本
発明の組成物から油溶性第四級アンモニウム化合物を除
去することの影響について調べた。この美容院での評価
は、先に述べた美容院での評価と同じ方法で実施し、主
観的判断による0.3単位の相対的相違は有意とした。し
たがって、本発明の組成物(実施例10)は、静電気抑制
に関して、油溶性第四級アンモニウム化合物が存在しな
い毛髪コンディショナー組成物(実施例11)よりも効果
が有意に勝っていることが判明した。逆に、実施例11の
組成物は、濡れた状態での櫛通り、艶/光沢、および実
体に関して、実施例10の組成物よりも有意に効果が高か
った。これらの結果は、低分子量ポリジメチルシロキサ
ンが存在することと、実施例11では油溶性第四級アンモ
ニウム化合物が存在しないことによって説明することが
できる。したがって、ポリジメチルシロキサン化合物
は、直接に油溶性第四級アンモニウム化合物と競合する
ものではなく、油溶性第四級アンモニウム化合物が組成
物中に含有される場合(すなわち、実施例10)よりも、
シクロメチコンが沈着することが可能な毛髪上の部位が
実質的に多くなっている。シクメロメチコンの沈着が増
加することにより、艶/光沢が増すとともに、濡れた状
態での櫛通りが良くなる。しかし、これらの利点はシク
ロメチコンが1本1本の毛髪から蒸発するにつれて比較
的急速に減少するため、一時的なものである。一般に、
実施例11の組成物は、上記の欠点があることと、有用な
毛髪コンディショニング組成物の基本的要件である効果
的な静電気抑制を組成物がもたらさないことから、効果
の少ない毛髪コンデイショナーであると考えられる。
同様にして、実施例10の組成物は、美容院での別方法に
よる評価により、実施例12の組成物と比較された。実施
例12の組成物は、実施例10の組成物と類似しているが、
実施例12の組成物では水溶性第四級アンモニウム化合物
が使用されていない。その結果、本発明の組成物(実施
例10)は、扱い易さ、濡れた状態の感触、濡れた状態で
の櫛通り、乾燥した状態での櫛通り、乾燥した状態の感
触、毛髪端部の状態、および全体的な状態において、水
溶性第四級アンモニウム化合物が存在しない毛髪コンデ
ィショニング組成物(実施例12)よりも有意に優れてい
ることが判明した。さらに、濡れた状態の感触と濡れた
状態での櫛通りに関して、実施例10の組成物は評価単位
がそれぞれ0.8と0.7だけ実施例12よりも勝っていたこと
に注意すべきである。主観的な評価単位におけるこの大
きな差異は、美容院での評価では、非常に大きな効果の
相違であると考えられる。
全体として、上記2つの美容院における評価は、水溶性
第四級アンモニウム化合物と油溶性第四級アンモニウム
化合物の双方を含有する本発明の毛髪コンデイショナー
組成物が、水溶性第四級アンモニウム化合物又は油溶性
第四級アンモニウム化合物のいずれか一方だけを含有し
ている毛髪コンディショナー組成物よりも、有意に高い
効果を示すことを実証した。水溶性第四級アンモニウム
化合物と油溶性第四級アンモニウム化合物の双方を含有
する組成物は、実施例15のSUAVE製剤に示されるよう
に、これまで毛髪のコンディショニングに使用されてい
た。しかし、このような組成物には、毛髪に付与される
毛髪コンディショニング特性を予期せぬほどまでに改善
するために酸中和アミドアミンや低分子量ポリジメチル
シロキサン化合物が含有されることはなかった。
本発明の組成物によって得られた新規でかつ予期されな
かった利点を実証するために、本発明の組成物(実施例
13)とSUAVE製剤(実施例15)とを比較した。実施例13
の組成物は、実施例15の組成物よりも約20%活性量が小
さい第四級アンモニウム化合物を含有している。実施例
15では、酸中和アミドアミン化合物および低分子量ポリ
ジメチルシロキサン化合物は使用されていない。驚くこ
とに、美容院での評価において、第四級アンモニウム化
合物の量が少ない実施例13の組成物は、毛髪に付与され
るコンディショニング特性の点から見て、実質的に実施
例15の組成物の効果と等しく、乾燥した状態での櫛通り
と乾燥した状態での感触の点からみると、現に実施例15
の組成物よりも有意に優れていた。組成物に任意の高級
アルコールを含まない本発明の別の組成物(実施例14)
も、美容院での評価により、SUAVE製剤(実施例15)と
比較された。美容院での評価では、毛髪にコンディショ
ニング特性を付与する能力においては、実施例14と実施
例15の組成物の間には大きな相違は見られず、これは高
級アルコールが、本発明の組成物中の必須成分に対し
て、選択的成分であることを示唆している。
一般に、実施例10〜15の組成物を比較した上記の美容院
における評価は、本発明の4つの必須成分各々が、この
ように優れた且つ改善されたコンディショニング特性を
毛髪に付与する組成物をもたらす上で必要なものである
ことを示している。上記の美容院における評価は、水溶
性第四級アンモニウム化合物と油溶性第四級アンモニウ
ム化合物の組合せだけが本発明の方法および組成物に必
須であるのではなく、組成物は、酸中和アミドアミンお
よび低分子量ポリジメチルシロキサン化合物をも含有し
なければならないことを実証している。
さらに、油溶性第四級アンモニウム化合物は約0.4〜約1
5重量%の範囲で毛髪トリートメント組成物中に存在さ
せることができるが、本発明の長所を十分に発揮するた
めには、組成物中の油溶性第四級アンモニウム化合物の
量と組成物中の水溶性第四級アンモニウム化合物の量と
の調和を保ち、優れたコンディショニング特性を毛髪に
与える組成物をもたらすようにする。その結果、毛髪ト
リートメント組成物中の水溶性第四級アンモニウム化合
物と油溶性第四級アンモニウム化合物の比率は、約0.1:
1から約0.6:1の範囲、さらに望ましくは約0.25:1から約
0.45:1の範囲が、毛髪に優れたコンディショニング特性
を与える組成物をもたらすことが判明している。これら
範囲内では、たとえ2つの第四級アンモニウム化合物成
分濃度の下限値においても、毛髪繊維を膨張させるのに
十分な量の水溶性第四級アンモニウム化合物が存在し、
さらに、膨張した毛髪繊維に沈着するのに十分な量の油
溶性第四級アンモニウム化合物が存在する。
さらに、毛髪のコンディショニング特性を高めるには、
揮発性低分子量ポリジメチルシロキサンが組成物の少な
くとも約0.1重量%だけ存在する必要があることが判明
した。同様に、毛髪トリートメント組成物中の低分子量
ポリジメチルシロキサンの量は、約2重量%にまで増加
させても、組成物に悪影響を及ぼすことはないことも判
明した。しかし、ポリジメチルシロキサンの量が約2重
量%を上回ると、組成物は相分離に関して安定性が低減
することが実証された。本発明の長所を十分に発揮す
る、約0.1〜約1重量%の低分子量ポリジメチルシロキ
サンを含有する組成物が、組成物安定性と改善された毛
髪コンディショニング特性を付与する効果との最高の調
和を示した。
本発明の重要な特徴に従い、低分子量シリコン、水溶性
第四級アンモニウム化合物、および油溶性第四級アンモ
ニウム化合物を含有する毛髪トリートメント組成物中
に、組成物の約0.1〜約5重量%の量の酸中和アミドア
ミン化合物を含有することにより、トリートメント後の
毛髪の毛髪コンディショニング特性が実質的に改善され
ることが判明した。本発明の長所を十分に発揮するため
には、組成物中には約0.2〜約1重量%の酸中和アミド
アミン化合物が存在する。組成物中の酸中和アミドアミ
ン化合物の量は、組成物中の水溶性と油溶性の第四級ア
ンモニウム化合物の量ならびに比率には依存しない。一
般構造式(I)ないし(II)で示される酸中和アミドア
ミン化合物は、活性毛髪コンディショニング成分の総量
が驚くほど少ない本発明の組成物でトリートメントを行
った毛髪に、優れた毛髪コンディショニング特性の付与
を助長する点で、本発明の組成物の必須成分であること
を理解すべきである。
本発明の毛髪トリートメント組成物に、酸中和アミドア
ミン化合物を含有する場合の効果を実証するために、実
施例16〜20の組成物を調製した。実施例16〜20は実施例
1〜9と類似しているが、水溶性第四級アンモニウム化
合物の量を約1.2重量%のBARQUAT CT-429、あるいは約
0.35重量%の活性水溶性第四級アンモニウム化合物に
し、さらに油溶性第四級アンモニウム化合物AROSURF TA
-100の一部を、酸中和アミドアミン化合物に代えた点が
異なる。実施例16〜20で用いた酸中和アミドアミン化合
物は、酢酸ステアルアミドエチルエタノールアミンであ
り、ニュージャージー州イーストハノーバに所在するSa
ndoz,Inc.,からCERANIE HCAという商品名で市販されて
おり、100重量%有効成分を有している。
実施例16〜20は、実施例1〜15および他の実施例と同様
に、先ず軟水の過半量に増粘剤を添加することによって
調製した。増粘剤を高速撹拌によって水に完全に分散さ
せ、続いて、得られた分散液を加熱した。分散液の温度
が華氏約150度に達すると、さらに撹拌を続けながら、B
ARQUAT CT-429を添加した。さらに加熱を続けながら、
得られた混合物の温度が華氏約160度に達した時に、ARO
SURF TA-100とCERANINE HCAをゆっくりと添加した。さ
らに得られた混合物を華氏160度の温度に保ち、均質に
なるまで撹拌した。得られた均質化混合物は次に華氏17
5度にまで加熱し、続いてセチル/ステアリルアルコー
ルを添加した。混合物は、温度を華氏175度に保ち、均
質になるまで撹拌した。この均質化混合物を次に放冷し
て、温度が華氏約150度に達した時に、残りの軟水の過
半量を混合物に加えた。残った軟水を用いて、塩化カリ
ウムを溶解させた。この塩化カリウム溶液は、混合物の
温度が華氏約120度にまで冷却した後に、撹拌しながら
混合物に添加した。得られた混合物が華氏約110度にま
で冷却した後に、KATHON CG、グルタルアルデヒドCG、
香料、および液体クエン酸を混合物に加えた。最後に、
混合物が華氏約95度にまで冷却した後に、SILICONE SF1
173を添加し、さらに得られた混合物を均質になるまで
撹拌した。室温まで冷却すると、組成物は、黄色みを帯
びたエマルジョンとなり、その時のpHは約5.1〜約5.3で
あった。
実施例16〜20は、続いて脱色された束状の金髪を用いて
試験を行った。一般に、実施例16〜20の組成物は、酸中
和アミドアミンが存在しないコンディショニング組成物
でトリートメントした脱色した束状の金髪と比較する
と、改善された毛髪コンディショニング特性を金髪に与
えた。さらに、約0.55重量%の酢酸ステアルアミドエチ
ルエタノールアミンを含有する実施例18の組成物を用い
て毛髪トリートメントを行った毛髪は、毛髪コンディシ
ョニング特性が最も改善された。
本発明の毛髪トリートメント組成物に酸中和アミドアミ
ン化合物を含有することによる有益な効果をさらに示す
ために、実施例21〜25を調製した。実施例21〜25は、実
施例1〜20と類似しているが、水溶性第四級アンモニウ
ム化合物の量を約0.35重量%に保ち、油溶性第四級アン
モニウム化合物の量を約1.05重量%に保ち、水溶性第四
級アンモニウム化合物と油溶性第四級アンモニウム化合
物の比率を0.33:1とし、さらに使用した酸中和アミドア
ミン化合物が、ニュージャージー州のイーストハノーバ
に所在するSandoz,Inc.からSANDOTEX Aという商品名で
市販され、23重量%のリン酸ステアルアミドエチルエタ
ノールアミンが含有されているリン酸ステアルアミドエ
チルエタノールアミンである点が異なっている。実施例
21〜25は、0.50〜0.90重量%のSANDOTEX A、すなわち約
0.1〜約0.21重 量%のリン酸ステアルアミドエチルエタノールアミンを
含有している。実施例21〜25の組成物はそれぞれ、実施
例16〜20と同じ調製方法で調製した。
実施例21〜25の組成物を毛髪に使用し、各組成物相互の
比較ならびにイリノイ州シカゴに所在するHelene Curti
s,Inc.から市販されているFINESSEとの比較を行い、そ
れら組成物の毛髪にコンディショニング特性を付与する
能力について調べた。この予備試験において、実施例21
〜25の全ての組成物、特に実施例22の組成物は、FINESS
Eよりも優れていたが、このFINESSEは、実施例21〜25の
約3倍(重量)の活性成分を含むコンディショナーであ
り、さらに当該技術において非常に優れた毛髪コンディ
ショニング特性を毛髪に与えるものとして認められたも
のである。
特に、実施例22の組成物を用いてトリートメントした毛
髪に付与される改善されたコンディショニング特性をさ
らに実証するために、8人の判定者が、実施例22の組成
物、あるいは市販されている毛髪コンディショナーFINE
SSE、あるいは市販されている毛髪コンディショナーSUA
VE(実施例15)のいずれかを用いてトリートメントした
毛髪の評価を行った。FINESSEは、第四級アンモニウム
化合物、アミドアミン化合物、およびポリジメチルシロ
キサンを含有しており、それらの総量は約4.4重量%で
ある。SUAVEは、実施例21〜25に含有されるのとほぼ同
じ重量%の水溶性第四級アンモニウム化合物と油溶性第
四級アンモニウム化合物を含有する。SUAVEは、アミド
アミンあるいはポリジメチルシロキサンを含有しておら
ず、FINESSEは、水溶性および油溶性の第四級アンモニ
ウム化合物の混合物を含有していない。SUAVEとFINESSE
は、双方ともHelene Curtis Inc.によって販売されてお
り、FINESSEは、非常に優れた毛髪コンディショニング
製品として知られており、またSUAVEは、高級毛髪コン
ディショニング製品として知られている。
判定者は、目隠しした状態で、トリートメントされた毛
髪の濡れた状態での櫛の通りを主観的に、良好(5)、
まあまあ良い(3)、悪い(1)の3段階評価した。判
定者の評点を平均したところ、FINESSEでトリートメン
トした毛髪の平均評点は4、SUAVEでトリートメントし
た毛髪の平均評点は1.6、さらに実施例22の組成物でト
リートメントした毛髪の平均評点は3であった。したが
って、本発明の組成物は、高級毛髪コンディショニング
製品よりも非常に効果があり、さらに、格段に優れた毛
髪コンディショニング製品の効果に近いことが分かっ
た。このような結果は、実施例22の組成物に含有されて
いる活性成分の総量が少ないことから、驚くべきことで
あり且つ予期しないことであった。
本発明の別の重要な特徴に従い、実施例26と27の組成物
を調製し、実施例22の組成物と比較を行い、毛髪に毛髪
コンディショニング特性を付与する能力を調べた。実施
例26と27は、実施例22と同じであるが、実施例26におい
ては、実施例22のSANDOTEX AはCERANINE HCAに置き換え
られており、さらに実施例27においては、実施例22のSA
NDOTEX Aはペンシルバニア州フィラデルフィアに所在す
るInolex Chem.からLEXAMINE S-13という商品名で市販
されている構造式(VIII)の化合物であるステアルアミ
ドプロピルジメチルアミンに置き換えられている点が異
なっている。LEXAMINE S-13は、100重量%の活性ステア
ルアミドプロピルジメチルアミンを含有している。
LEXAMINE S-13は、SANDOTEX AやCERANINE HCAのヒドロ
キシアルキルおよび水素類ではなく、アルキルすなわち
メチル類を置換基として含むアミノ窒素を含むことに注
意すべきである。
さらに、SANDOTEX AとCERANINE HCAは、酸に中和された
形で市販されているが、LEXAMINE S-13は、遊離アミン
の形で市販されていることにも注意すべきである。した
がって、LEXAMINE S-13を組成物に完全に混合した後
に、クエン酸によってその場で酸中和の形態に転化され
た。別法としては、LEXAMINE S-13は、アミドアミン化
合物を組成物に添加する前に、クエン酸を用いてLEXAMI
NE S-13を中和させることによって、酸中和の形態に転
化することも可能である。さらに、一般構造式(I)あ
るいは(II)を有するいかなるアミドアミンも、上記中
和法のいずれかによって、酸中和の形態に転化させるこ
とができる。
実施例22、26、および27の組成物を毛髪に適用した後
に、8人の判定者のグループは、SANDOTEX AあるいはCE
RANINE HCAのいずれかを含有する実施例22または実施例
26の組成物でトリートメントした毛髪が、酸中和LEXAMI
NE S-13を含有する実施例27の組成物でトリートメント
した毛髪よりも、コンディショニング特性がかなり優れ
ていると評価した。(最低レベルから最高レベルまで
の)主観的五段階評価において、実施例22の組成物でト
リートメントした毛髪に対する判定者の平均評点は4.00
であり、また実施例26の組成物でトリートメントした毛
髪の平均評点は3.25であった。しかし、実施例27の組成
物でトリートメントした毛髪に対する判定者の平均評点
はわずか1.75であった。結果として、アミン窒素に酸素
含有類を有する酸中和アミドアミン化合物を含有する本
発明の組成物は、アミン窒素の置換基としてアルキル類
を有する酸中和アミドアミン化合物を含有する組成物に
よってトリートメントした毛髪と比較して、トリートメ
ント後の毛髪のコンディショニング特性を驚くほど且つ
予期しないほどに改善することが実証された。
アミン窒素に酸素含有類を有する酸中和アミドアミン化
合物を含有する本発明の組成物が、アミン窒素にアルキ
ル類を有する酸中和アミドアミン化合物を含有する組成
物よりも、優れた毛髪コンディショニング特性を毛髪に
付与することをさらに示すために、実施例28の組成物を
調製した。
実施例28の組成物は、酸中和アミドアミン化合物とし
て、硫化ステアルアミドプロピルジメチルアミンを含有
した本発明の組成物である。実施例28の組成物は、美容
院での評価試験において、酸中和アミドアミン化合物と
してリン酸ステアルアミドエチルエタノールアミンを含
有する実施例10の組成物と比較した。実施例28と実施例
10の双方において、アミドアミン化合物はリン酸によっ
て中和されており、それによって、中和用の酸がトリー
トメントされた毛髪にコンディショニング特性を与える
組成物の効果にいかなる影響も及ぼさなくなることに注
意すべきである。した がって、美容院での評価において、実施例10の組成物
は、毛髪の濡れた状態の感触、濡れた状態での櫛通り、
乾燥した状態での櫛通り、ならびに毛髪端部の状態に関
し、実施例28の組成物よりも有意に優れていることが判
明した。結論として、本発明の長所を十分に発揮するた
めに、組成物に含有されるアミドアミン化合物は、アミ
ン窒素に酸素含有類を有するアミドアミン化合物とす
る。
水溶性第四級アンモニウム化合物、油溶性第四級アンモ
ニウム化合物、低分子量ポリジメチルシロキサン、およ
び一般構造式(I)あるいは(II)を有する酸中和アミ
ドアミン化合物を含む毛髪コンディショナー組成物を用
いて毛髪をトリートメントすることによって達成される
新規で且つ予期されなかった結果を実証するために、下
記の一連の実験を行った。実施例22の組成物を標準とし
て使用し、約0.35重量%レベルの水溶性第四級アンモニ
ウム化合物、約1.05重量%レベルの油溶性、水分散性第
四級アンモニウム化合物、リン酸中和アミドアミン化合
物として約0.12重量%レベルのリン酸ステアルアミドエ
チルエタノールアミン、および約0.2重量%レベルのシ
クロメチコンを含み、また後者3成分の総量は約1.37%
活性物質であった。
先に述べたように、実施例1〜9において本発明の長所
や利点を達成するためには、水溶性第四級アンモニウム
化合物は少なくとも約0.35重量%存在する必要がある。
したがって、下記の実験では、水溶性第四級アンモニウ
ム化合物を、この最少量の約0.35重量%に維持した。し
かしながら、AROSURF TA-100、SANDOTEX A、および/あ
るいはSILICONE SF1173の量は、下記の実験において
は、3成分の全活性量が1.37重量%に保たれるようにし
て変化させたが、この全活性量は実施例22の組成物に含
有されたこれら3成分の総量と同じである。その結果、
これら3つの必須成分の少なくとも1成分を欠いた場合
の残りの2成分に関する影響を、決定することができ
た。
第1表は、組成物中の水溶性第四級アンモニウム化合物
の量を0.35重量%に保ち、さらに他の3つの基本組成物
成分であるAROSURF TA-100,SANDOTEX A,およびSILICONE
SF1173のうちの1つまたは2つを除外しつつも、組成
物に含有されるこれら成分の全活性成分量を1.37%に保
持した場合の影響を示している。第1表は、調製され、
続いて束状の毛髪に適用された実施例22と実施例29〜37
の毛髪トリートメント組成物を示したものである。この
束状の毛髪は、6インチの脱色された正常なヒトの金髪
であり、ニューヨーク州ニューヨークに所在するDeMeo
Brothersから入手した。別途の実験として、実施例22と
実施例29〜37の各々の毛髪トリートメント組成物1グラ
ムを、シャンプーて洗髪したばかりの束状の毛髪に適用
した。毛髪トリートメント組成物をこの束状の毛髪に約
60秒間接触させた後に、水道水で10秒間にわたってすす
ぎ落とした。
次に、判定者は、濡れた状態のトリートメント後の束状
の髪を櫛で梳かし、一方で市販のコンディショナーSUAV
Eを用いて同じ方法でトリートメントを行った束状の毛
髪と比較し、各々の毛髪について等級付けを行った。
第1表のデータの解釈において、各記号『+』もしくは
『−』は、いずれも試験した組成物とSUAVEとの評点差1
/4ポイントを表す。記入事項『なし』は、SUAVEと試験
した組成物との間に、効果の差異が認められなかったこ
とを意味する。例えば、実施例22の組成物を用いてトリ
ートメントした毛髪では、コンディショナーSUAVEによ
りトリートメントした毛髪と比べて、濡れた状態での櫛
通りにおいて評点差1ポイントの改善がみられ、さらに
濡れた状態の感触において評点差1/4ポイントの改善が
あることが実証された。実施例29、30、および31の組成
物は、水溶性第四級アンモニウム化合物に加えて、残り
3つの基本成分のうちの1成分だけを、全活性成分1.37
重量%レベルで含有した。実施例32〜37の組成物は、水
溶性第四級アンモニウム化合物に加えて、残り3つの基
本成分のうちの2成分を全活性成分の総量が1.37重量%
レベルで含有した。
第1表を入念に検討すると、残り3つの基本成分のうち
の1成分だけを含有する実施例29、30および31には、実
施例22ほどの効果は見られず、またSUAVEよりも優れた
毛髪コンディショニング特性を付与することもないこと
がわかる。コンディショナーSUAVEは、AROSURF TA-100
およびBARQUAT C-429を含有するが、SILICONE SF1173あ
るいはSANDOTEX Aは含有しないことを理解しておくべき
である。実施例32と33、34と35、および36と37は、それ
ぞれ3つの基本成分のうちの2つの成分を対にして含有
する。SUAVEを上回り最も大きな改善が毛髪コンディシ
ョニング特性にみられたものは、BARQUAT 429,AROSURF
TA-100,およびSANDOTEX Aのみを含有し、SILICONE SF11
73を含有しない組成物(実施例36と37)であるように見
えるが、これらの評価は、濡れた状態での櫛通りと感触
という濡れた状態におけるコンディショニング特性に限
って行われたものであり、さらに、その後の試験によっ
て、SILICONE SF1173は、トリートメントした毛髪の濡
れた状態と乾燥した状態の双方において全体的な改善を
もたらすためには本発明の組成物に必須であることが実
証されたことに注意すべきである。さらに、SUAVEおよ
び実施例29〜37と比較して優れている、実施例22、36、
および37の効果は、毛髪コンデショニング組成物に、水
溶性第四級アンモニウム化合物、油溶性第四級アンモニ
ウム化合物、および一般構造式(I)あるいは(II)を
有する酸中和アミドアミンを含有することによって達成
される予期しなかった結果を実証するものである。これ
に加えて、一般構造式(I)あるいは(II)を有する酸
中和アミドアミンを含有することの効果は、実施例37と
実施例29の効果の比較によって実証されており、この比
較においては、0.12重量%の酸中和アミドアミンを添加
することによって毛髪コンディショニング特性に驚くべ
き改善が見られた。
本発明の組成物が、優れた毛髪コンディショニング特性
を予期せぬほどにに毛髪に付与することをさらに実証す
るために、4つの基本成分全てを含有する実施例22の組
成物、ならびに基本成分のうちの3成分を含有するが、
低分子量のポリジメチルシロキサンは含有しない実施例
36および37の組成物について美容院において試験を行っ
た。トリートメント後の毛髪に毛髪コンディショニング
特性を付与する能力について、実施例22、36、および37
各々と市販されているコンディショナーFINESSE及びSUA
VEとで比較を行った。この主観的試験において、組成物
がFINESSEによって付与される特性と同じ程度の毛髪コ
ンディショニング特性をトリートメント後の毛髪に付与
する場合には、この組成物は、格別に優れたコンディシ
ョナーと考えられる。なぜなら、FINESSEは毛髪コンデ
ィショニング効果の基準として認められているからであ
る。したがって、組成物がSUAVEによって付与される特
性と同じ程度の毛髪コンディショニング特性をトリート
メント後の毛髪に付与する場合には、この組成物は高級
コンディショナーと見なされる。なぜなら、SUAVEは優
れたコンディショナーとして認められてはいるが、FINE
SSEほど効き目はないからである。
上述したように、美容院での試験において、当該組成物
を頭の一方の側の毛髪に適用し、さらに比較に用いる製
品、すなわちFINESSあるいはSUAVEを頭のもう片方の側
に適用する。トリートメント後、各側の毛髪について、
5人の訓練を受けた判定者が審査を行い、様々な毛髪コ
ンディショニング特性を1単位(最悪)から5単位(最
高)に等級付けする。次に、各毛髪コンディショニング
特性について、判定者の評点を平均し、さらに一方の毛
髪の評点ともう片方の毛髪の評点との差異を比べ、少な
くとも0.3単位の差が有る場合には、その特定の毛髪コ
ンディショニング特性について有意な差異があるとし
た。判定者は、使用の容易さ、芳香性、濯ぎの容易さ、
濡れた状態の感触、濡れた状態での櫛通り、残留物、乾
燥した状態での櫛通り、乾燥時の感触、コーティング、
剥片/ほこり、静電気の抑制のしやすさ、毛髪端部の状
態、艶/光沢、実体、毛髪の色に及ぼす影響、刺激性、
および全体的な状態等の毛髪コンディショニング特性に
ついて、毛髪の評価を行う。
その結果、実施例22と組成物とコンディショナーSUAVE
の美容院における比較試験において、濡れた状態の感
触、濡れた状態での櫛通り、乾燥した状態での櫛通り、
および毛髪端部の状態について有意な改善(すなわち、
少なくとも評点0.3単位)が実施例22の組成物によりト
リートメントされた毛髪に認められた。さらにこれに加
えて、上記の毛髪コンディショニング特性のいずれにつ
いても、SUAVEが実施例22の組成物よりも有意に優れて
いることは認められなかった。また、実施例22の組成物
とFINESSEについて、美容院における同一の比較試験が
行われた。この比較試験において、比較された実施例22
の組成物とFINESSEは、基本的には同じ評価を受けた
が、FINESSEのほうが毛髪端部の状態が0.3単位優れてい
ることが実証された。残りの毛髪コンディショニング特
性の全てについて、評点は同じか、または有意な差異で
ある採点0.3単位を下回るものであった。FINESSEが毛髪
に付与するまれに見る毛髪コンディショニング特性につ
いて考慮し、さらにFINESSEが実施例22の組成物の約3
倍の活性成分量(重量)を含むことを考慮すると、本発
明の組成物(実施例22)が、基本的に同じ毛髪コンディ
ショニング特性を付与するということは驚くべきことで
あり、且つ予想外のことである。なぜなら、実施例22の
組成物は、前述のように活性成分の含有率(合計%)が
低く、また低コストの組成物であるからである。
低分子量ポリジメチルシロキサンを含まない実施例36の
組成物を、美容院での試験においてSUAVEと比較したと
ころ、毛髪に毛髪コンディショニング特性を付与する能
力については、SUAVEと基本的には同じであることがわ
かった。しかしながら、実施例36の組成物とFINESSEと
の美容院における比較試験では、FINESSEによりトリー
トメントされた毛髪は、乾燥した状態の感触と実体とい
う乾燥状態の特性が有意に優れていることが実証され
た。その結果、改善された乾燥状態の毛髪コンディショ
ニング特性を毛髪に付与するには、低揮発性ポリジメチ
ルシロキサンが必要とされる。同様に、実施例37の組成
物とSUAVEとの美容院における比較試験では、実施例37
の組成物のほうがわずかにSUAVEよりも効果が良好であ
ることが実証された。しかしながら、美容院における比
較試験において、実施例37の組成物はFINESSEよりもわ
ずかに効果が劣ることが実証された。全体として、上記
の美容院における比較試験は、水溶性第四級アンモニウ
ム化合物、油溶性第四級アンモニウム化合物、低分子量
ポリジメチルシロキサン、および酸中和アミドアミン化
合物を含有する本発明の組成物が、驚くほど且つ予期し
ないほどに毛髪に毛髪コンディショニング特性を付与す
る優れた能力を有することを実証したのである。
(効果) したがって、本発明の方法および組成物は、通常は組成
物の活性成分の含有率がずっと高い組成物にのみ見られ
る毛髪コンディショニング特性をトリートメント後の毛
髪に付与するものである。水溶性第四級アンモニウム化
合物、油溶性第四級アンモニウム化合物、低分子量ポリ
ジメチルシロキサン、および酸中和アミドアミン化合物
を含有する本発明の組成物が、活性成分の総量がこのよ
うに少ない含有率で存在するにもかかわらず、前記のよ
うな改善された毛髪コンディショニング特性を付与する
ことは、驚くべきことであり、且つ予期せぬことであ
る。
さらに、本発明の方法は、べとつき、粘着性を毛髪に残
さず、また、堅い表面を形成することがないことので櫛
通りがよく、さらに実体を有する扱いやすく、髪型を整
えやすい毛髪をもたらす長所も有する。加えて、本発明
の組成物を用いてトリートメントした毛髪は、自然でし
っとりした感触となり、実体を有し、軟らかく、艶があ
り、扱いやすく、さらに櫛通りが良くなる。これら有益
な効果は、水溶性あるいは非水溶性のスプレー、または
溶液製剤、またはエマルジョン製剤を用いることによっ
て得られる。
ここに記述した本発明については、多くの修正と変更が
この発明の精神と範囲を逸脱することなしに行うことが
明らかに可能であるので、特許請求の範囲に示された限
定のみが課せられるべきである。

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】毛髪トリートメント用組成物であって: 水を含んだ適当な液体基剤、少なくとも約0.35重量%の
    水溶性第四級アンモニウム化合物、約0.4〜約15重量%
    の油溶性第四級アンモニウム化合物、約0.1〜約5重量
    %の酸中和アミドアミン、および、約0.1〜約2重量%
    の低分子量ポリジメチルシロキサンを含む、ことを特徴
    とする毛髪トリートメント用組成物。
  2. 【請求項2】約0.35〜約5重量%の前記水溶性第四級ア
    ンモニウム化合物を含む請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】前記水溶性第四級アンモニウム化合物が、
    下記一般構造式を有し、 上記式において: R8は、炭素原子数が8〜18のアルキル基であり; R9は、炭素原子数が8〜18のアルキル基、水素原子、メ
    チル基、エチル基、ヒドロキシメチル基、およびヒドロ
    キシエチル基からなるグループから選択され; R10は、ベンジル基、水素原子、メチル基、エチル基、
    ヒドロキシメチル基、およびヒドロキシエチル基からな
    るグループから選択され; R11は、水素原子、メチル基、エチル基、ヒドロキシメ
    チル基、およびヒドロキシエチル基からなるグループか
    ら選択され;および Xは、塩化物、メト硫酸塩、エト硫酸塩、および硝酸塩
    からなるグループから選択される、化合物である請求項
    1に記載の組成物。
  4. 【請求項4】前記水溶性第四級アンモニウム化合物が、
    メチル基、エチル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシ
    エチル基、およびこれら置換基の組み合わせからなるグ
    ループから選択された置換基、および、炭素原子数が8
    〜18の1つもしくは2つの長鎖アルキル基を含んだ、少
    なくとも一つの第四級窒素原子を有するカチオンを含む
    化合物である請求項1に記載の組成物。
  5. 【請求項5】前記第四級窒素原子が、水素原子、メチル
    基、エチル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル
    基、およびこれら置換基の組み合わせからなるグループ
    から選択された置換基、1つのベンジル基、および炭素
    原子数が8〜18の1つもしくは2つの長鎖アルキル基を
    含む請求項4に記載の組成物。
  6. 【請求項6】前記第四級窒素原子が、水素原子、メチル
    基、エチル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル
    基、およびこれら置換基の組み合わせからなるグループ
    から選択された置換基、1つの窒素含有複素環状基、お
    よび炭素原子数が8〜18の1つの長鎖アルキル基を含む
    請求項4に記載の組成物。
  7. 【請求項7】前記水溶性第四級アンモニウム化合物が、
    塩化ラウルトリモニウム、塩化カテルニウム‐16、塩化
    ラウラルコニウム、塩化オレアルコニウム、塩化ジラウ
    リルジモニウム、塩化セタルコニウム、塩化ジセチルジ
    モニウム、塩化ラウリルピリジニウム、塩化セチルピリ
    ジニウム、塩化ソヤトリモニウム、ポリカテルニウム‐
    6、ポリカテルニウム‐7、塩化グアヒドロキシプロピ
    ルトリモニウム、ポリカテルニウム‐11、ポリカテルニ
    ウム‐5、ポリカテルニウム‐10、ポリカテルニウム‐
    24、塩化セトリモニウム、カテルニウム‐24、塩化ミト
    リモニウム、塩化PEG-2ココモニウム、PEG-2ココイルカ
    テルニウム‐4、PEG-15ココイルカテルニウム‐4、PE
    G-2ステアリルカテルニウム‐4、PEG-15ステアリルカ
    テルニウム‐4、PEG-2オレイルカテルニウム‐4、PEG
    -15オレイルカテルニウム‐4、および、これらの組み
    合わせからなるグループから選択される化合物である請
    求項1に記載の組成物。
  8. 【請求項8】約0.4〜約7重量%の前記油溶性第四級ア
    ンモニウム化合物を含む請求項1に記載の組成物。
  9. 【請求項9】前記油溶性第四級アンモニウム化合物が、
    下記一般構造式を有し、 上記式において: R12は、炭素原子数が14〜22のアルキル基であり; R13は、炭素原子数が14〜22のアルキル基、メチル基、
    および、エチル基からなるグループから選択され; R14は、ベンジル基、メチル基、およびエチル基からな
    るグループから選択され; R15は、メチル基およびエチル基からなるグループから
    選択され;および Zは、塩化物、臭化物、メト硫酸塩、エト硫酸塩、トシ
    レート、酢酸塩、およびリン酸塩からなるグループから
    選択される、化合物である請求項1に記載の組成物。
  10. 【請求項10】前記油溶性第四級アンモニウム化合物
    が、メチル基、エチル基、およびこれら置換基の組み合
    わせからなるグループから選択された置換基、および炭
    素原子数が14〜22の1つもしくは2つの長鎖アルキル基
    を有する、少なくとも一つの第四級窒素原子を有するカ
    チオンを含む化合物である請求項1に記載の組成物。
  11. 【請求項11】前記第四級窒素原子が、メチル基、エチ
    ル基、およびこれら置換基の組み合わせからなるグルー
    プから選択された置換基、および炭素原子数が14〜22の
    1つもしくは2つの長鎖アルキル基を含む請求項10に記
    載の組成物。
  12. 【請求項12】前記第四級窒素原子が、メチル基、およ
    びエチル基からなるグループから選択された置換基、炭
    素原子数が14〜22の1つの長鎖アルキル、および1つの
    有機態窒素含有複素環状基を含む請求項10に記載の組成
    物。
  13. 【請求項13】前記油溶性第四級アンモニウム化合物
    が、臭化セテチルジモニウム、セトリモニウムトシレー
    ト、塩化ステアラルコニウム、塩化ジステアリルジモニ
    ウム、カテルニウム‐18、臭化セトリモニウム、エト硫
    化セテチルモルフォリニウム、塩化ベヘンアルコニウ
    ム、塩化ベヘントリモニウム、臭化ミトリモニウム、及
    びこれらの組合せからなるグループから選択される請求
    項1に記載の組成物。
  14. 【請求項14】前記水溶性第四級アンモニウム化合物と
    前記油溶性第四級アンモニウム化合物の比率が、約0.1:
    1から約0.6:1の範囲である請求項1に記載の組成物。
  15. 【請求項15】約0.1〜約2重量%の前記酸中和アミド
    アミンを含む請求項1に記載の組成物。
  16. 【請求項16】前記酸中和アミドアミンが、下記一般構
    造式を有し、 上記式において: R1は、炭素原子数が11〜21の鎖状脂肪酸であり; R2は、炭素原子数が2〜4のアルキレン基であり; R3は、水素、メチル基、エチル基、あるいは炭素原子数
    が1〜3のヒドロキシアルキレン基であり; R4は、メチル基、エチル基、あるいは炭素原子数が1〜
    3のヒドロキシアルキレン基であり;および Yは、有機態窒素含有複素環状基である、化合物である
    請求項1に記載の組成物。
  17. 【請求項17】前記アミドアミン化合物が、ステアルア
    ミドエチルエタノールアミン、ステアルアミドエチルジ
    エタノールアミン、イソステアルアミドプロピルモルホ
    リン、ステアルアミドプロピルモルホリン、ステアルア
    ミドプロピルジメチルアミン、ジエチルアミノエチルス
    テアルアミド、ジメチルアミノプロピルミリストアミ
    ン、およびこれらの組合せからなるグループから選択さ
    れる請求項16に記載の組成物。
  18. 【請求項18】前記酸中和アミドアミンが、リン酸ステ
    アルアミドエチルエタノールアミン、乳酸ステアルアミ
    ドエチルエタノールアミン、酢酸ステアルアミドエチル
    エタノールアミン、クエン酸ステアルアミドエチルエタ
    ノールアミン、リン酸イソステアルアミドプロピルモル
    ホリン、乳酸イソステアルアミドプロピルモルホリン、
    酢酸イソステアルアミドプロピルモルホリン、クエン酸
    イソステアルアミドプロピルモルホリン、リン酸ステア
    ルアミドプロピルモルホリン、乳酸ステアルアミドプロ
    ピルモルホリン、酢酸ステアルアミドプロピルモルホリ
    ン、クエン酸ステアルアミドプロピルモルホリン、リン
    酸ステアルアミドプロピルジメチルアミン、乳酸ステア
    ルアミドプロピルジメチルアミン、酢酸ステアルアミド
    プロピルジメチルアミン、クエン酸ステアルアミドプロ
    ピルジメチルアミン、およびこれらの組合せからなるグ
    ループから選択される請求項1に記載の組成物。
  19. 【請求項19】約0.2〜約1重量%の前記低分子量ポリ
    ジメチルシロキサンを含む請求項1に記載の組成物。
  20. 【請求項20】前記低分子量ポリジメチルシロキサン
    が、25℃における粘性率が約0.5から約5センチストー
    クであり、また、大気圧における沸点が約100℃から約2
    50℃の線状ポリジメチルシロキサンである請求項1に記
    載の組成物。
  21. 【請求項21】前記線状ポリジメチルシロキサンが、ヘ
    キサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサ
    ン、デカメチルテトラシロキサン、およびそれらの組合
    せからなるグループから選択される請求項20に記載の組
    成物。
  22. 【請求項22】前記低分子量ポリジメチルシロキサン
    が、25℃における粘性率が約2〜約6センチストークで
    あり、また、大気圧における沸点が約170℃〜約220℃の
    環状ポリジメチルシロキサンである請求項1に記載の組
    成物。
  23. 【請求項23】前記環状ポリジメチルシロキサンが、ヘ
    キサメチルシクロトリソロキサン、オクタメチルシクロ
    テトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサ
    ン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、およびこれ
    らの組合せからなるグループから選択される請求項22に
    記載の組成物。
  24. 【請求項24】前記液体基剤が、当該液体基剤の全重量
    に対して約5〜約50重量%の、低級アルコール、ポリオ
    ール、グリコール、グリコールエーテル、あるいはこれ
    らの組み合わせからなる基剤成分をさらに含む請求項1
    に記載の組成物。
  25. 【請求項25】前記組成物のpHが、約4から約7である
    請求項1に記載の組成物。
  26. 【請求項26】前記組成物が、総量で前記組成物の約3
    重量%の、水溶性第四級アンモニウム化合物、油溶性第
    四級アンモニウム化合物、酸中和アミドアミン、および
    低分子量ポリジメチルシロキサンを含む請求項1に記載
    の組成物。
  27. 【請求項27】毛髪をトリートメントする方法であっ
    て: 少なくとも約0.35重量%の水溶性第四級アンモニウム化
    合物、約0.4〜約15重量%の油溶性第四級アンモニウム
    化合物、約0.1〜約5重量%の酸中和アミドアミン、約
    0.1〜約2重量%の低分子量ポリジメチルシロキサン、
    および、適当な液体基剤を含む毛髪トリートメント用組
    成物を、毛髪に対して十分な時間にわたって接触させ
    る、工程を含むことを特徴とする毛髪をトリートメント
    する方法。
  28. 【請求項28】十分な時間にわたって毛髪トリートメン
    ト組成物を接触させた毛髪を、水で濯ぐ工程をさらに含
    む請求項27に記載の方法。
  29. 【請求項29】毛髪にコンディショニング特性を付与す
    る方法であって: 少なくとも約0.35重量%の水溶性第四級アンモニウム化
    合物、約0.4〜約15重量%の油溶性第四級アンモニウム
    化合物、約0.1〜約5重量%の酸中和アミドアミン、約
    0.1〜約2重量%の低分子量ポリジメチルシロキサン、
    および適当な液体基剤を含む毛髪トリートメント組成物
    を、毛髪に対して十分な時間にわたって接触させる、工
    程を含むことを特徴とした毛髪にコンディショニング特
    性を付与する方法。
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