JPH0753145B2

JPH0753145B2 - 電気掃除機

Info

Publication number: JPH0753145B2
Application number: JP61243839A
Authority: JP
Inventors: 律雄竹本
Original assignee: Tec Corp
Current assignee: Tec Corp
Priority date: 1986-10-14
Filing date: 1986-10-14
Publication date: 1995-06-07
Anticipated expiration: 2010-06-07
Also published as: JPS6397130A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は、電動送風機の回転数を制御するスイッチング
素子を有する電気掃除機に関する。

（従来の技術）近年、例えば第５図に示すようなハンディタイプの電気
掃除機や実開昭58−98058号公報に記載の床面を走行す
るキャニスタ型の電気掃除機が知られている。そして、
第５図に示す電気掃除機は、用途に合った吸込力を得る
ことができるように、吸込力を段階的にあるいは無段階
的に制御するため、３端子スイッチング素子２とこの３
端子スイッチング素子２を制御する制御回路とを設け、
電動送風機３に入力する電圧を変えたり、入力を周期的
にオフ状態にしたりする構造が採られている。

ところで、これら制御回路を設けた電気掃除機におい
て、入力電流は通常数アンペアであり、この電流をトラ
ンジスタなどの３端子スイッチング素子２で制御しよう
とすると、この３端子スイッチング素子２の発熱が大き
くなるので、放熱板４が必要になる。そして、入力電流
が大きい場合、放熱板４も大きくしなければならない。

なお、８は電動送風機３のファン９を覆って設けられた
ディフューザ作用を有する整流板である。

そこで、掃除機本体５内において、３端子スイッチング
素子２を取り付けた放熱板４は、制御回路を搭載した回
路基板６から離して、電動送風機３と排気口７とを連通
する風路中に位置させることにより、冷却効果を上げる
構造が採られている。

また、実開昭58−98058号公報の記載に示すように、３
端子スイッチング素子および制御回路を放熱板に取り付
け、この放熱板を電動送風機と排気口とを連通する風路
中に位置させて冷却効果を上げる構造も知られている。

（発明が解決しようとする問題点）上記第５図に示す従来の構造では、専用の放熱板４を収
納する空間部を掃除機本体５内の風路中に必要とするた
め、掃除機本体５の小型化に制約が生じ、また、掃除機
本体５を小型化しようとすると、大きな放熱板４を風路
中に配設することが困難になり、放熱板４を小さくしな
ければならないので、電流容量の大きな３端子スイッチ
ング素子２を用いなければならず、高価な３端子スイッ
チング素子２を使用しなければならない問題がある。

また、実開昭58−98058号公報に記載の構成においても
同様の問題がある。

本発明は、このような問題点を解決しようとするもの
で、スイッチング素子を十分に冷却でき、最大定格電流
の小さい安価なスイッチング素子を用いることができる
とともに、掃除機本体を小型化できる電気掃除機を提供
することを目的とする。

（問題点を解決するための手段）本発明は、集塵室を内部に設けた掃除機本体内に前記集
塵室に連通して設けられ、電動機とこの電動機により回
転駆動されるファンとこのファンからの気流を整流する
とともにディフューザ作用を有する整流板とからなる電
動送風機と、この電動送風機の回転数を制御するスイッ
チング素子とを備え、前記整流板を熱伝導率の高い材料
によって形成し、この整流板に前記スイッチング素子を
密着させて固定したものである。

さらに、本発明は、スイッチング素子は整流板に形成さ
れた吹出孔の１つに対向かつ近接する位置に設けたもの
である。

（作用）本発明の電気掃除機では、電動送風機のディフューザ作
用を有し熱伝導率の高い材料からなる整流板に、スイッ
チング素子を密着させて固定し、整流板を放熱板として
利用したため、スイッチング素子から発生した熱が、も
とより大きな表面積を有し熱伝導率の高い整流板に速や
かに伝わるとともに、吸気全量が整流板に当たり、この
整流板を通る速い気流によりこの整流板とスイッチング
素子とから速やかに熱が奪われ、スイッチング素子の放
熱が効率良く行なわれるので、スイッチング素子には最
大定格に近いより多くの電流を流すことが可能となり、
最大定格電流の小さい安価なスイッチング素子を用いる
ことが可能となるとともに、専用の放熱板の収納空間を
掃除機本体内に設ける必要がなく、掃除機本体が小型化
する。

（実施例）以下、本発明の電気掃除機の一実施例の構成を図面を参
照して説明する。

なお、この実施例の電気掃除機は電池を電源とするハン
ディタイプの小型電気掃除機である。

第１図ないし第３図において、11は掃除機本体で、この
掃除機本体11は、ケース状に形成され、上部後側にハン
ドル12が一体に設けられている。そして、この掃除機本
体11の内部は、連通口13を開口形成した仕切壁14により
前後に仕切られ、この仕切壁14より前側が図示しない集
塵フィルターを装着する集塵室15となっている。また、
この集塵室15に臨んで掃除機本体11の前端部に吸込口16
が開口形成されている。さらに、この掃除機本体11の例
えば両側面後部には排気口17が開口形成されている。

また、31は電動送風機で、この電動送風機31は、電動機
32とこの電動機32により回転駆動されるファン33と整流
板21とからなっている。

そして、整流板21は、金属例えばアルミニウムなどの熱
伝導率の高い材料によって、円板部22の外周に円筒部23
を有する形状に形成されており、掃除機本体11内に仕切
壁14の連通口13の後側に隣接して固定されている。そし
て、この整流板21の円板部22の後面中央部には、円筒形
状の嵌合部24が突出形成されている。また、この整流板
21の円板部22の外縁部には複数の吹出孔25が開口形成さ
れているとともに、円板部22の後面には、各吹出孔25に
対応して複数のリブ26により渦巻き曲線状の流路27が形
成されている。

そして、電動機32の前端部が整流板21の嵌合部24に嵌合
固定されているとともに、この整流板21の円板部22を貫
通して前方に突出した電動機32の回転軸にファン33が固
定され、このファン33は前面以外を整流板21により覆わ
れている。また、このファン33は、仕切壁14の連通口13
に対向するノズル状の開口34を有する前板35と、この前
板35に平行な後板36と、これら前板35および後板36間に
放射状に設けられた複数の羽根37とからなっている。

また、整流板21の後面には、電動送風機31の回転数を制
御するトランジスタまたはトライアックなどの３端子ス
イッチング素子41が、整流板21の１つの吹出口25に対向
かつ近接する位置に、ねじ42により密着して固定されて
いる。さらに、この３端子スイッチング素子41の端子
は、リード線43が導出された接続用の基板44に接続され
ている。

また、掃除機本体11内の後部には、電動機32の電源であ
る電池46が設けられているとともに、例えば３端子スイ
ッチング素子41を制御する制御回路を搭載した回路基板
47が設けられている。さらに、掃除機本体11のハンドル
12の前部には、電動送風機31を操作するための操作子48
が設けられている。

次に、上記実施例の電動送風機31を制御する電気回路の
構成を第４図を参照して説明する。

３端子スイッチング素子41としてトランジスタが用いら
れ、このトランジスタのコレクタに電池46の陽極が接続
されているとともに、エミッタに電動機32の一端が接続
されている。また、この電動機32の他端は電池46の陰極
に接続されている。さらに、この電池46の両極間に、ト
ランジスタの制御回路である抵抗51および可変抵抗52か
らなる直列回路が並列に接続されており、この可変抵抗
52の摺動子にトランジスタのベースが接続されている。

そして、可変抵抗52の操作によりベース電圧が変えら
れ、電動機32の回転数が変化されるようになっている。

次に、上記実施例の作用について説明する。

電動機32に３端子スイッチング素子41を介して電流が流
れると、ファン33が回転し吸込力を発生させる。なお、
この吸込力は、３端子スイッチング素子41による電動機
32の回転数の制御によって変化させることができる。そ
して、吸込気流とともに吸込口16から吸い込まれた塵埃
は集塵室15内に装着した図示しない集塵フィルターに捕
捉されて貯溜される。

ところで、整流板21は、吸込効率向上のためのディフュ
ーザ作用を有するものである。すなわち、気流はファン
33の前板35の開口34からファン33内に吸込まれた後、前
板および後板36の外周間より流出され、次に、整流板21
の外縁部の吹出孔25より後方へ吹出された後、整流板21
の流路27に導かれ、さらに、排気口17を介して掃除機本
体11外へ排出される。

また、掃除時には、３端子スイッチング素子41から発生
した熱が、大きな表面積を有し熱伝導率の高い整流板21
に速やかに伝わる。それと同時に、整流板21に沿って流
れる吸気全量の気流が整流板21とこの整流板21に固定さ
れた３端子スイッチング素子41とを速やかに冷却するた
め、３端子スイッチング素子41の放熱効果が向上でき
る。しかも、３端子スイッチング素子41は、整流板21の
吹出孔25に対向かつ近接して位置しているので、吹出孔
25において絞られた速い気流が３端子スイッチング素子
41に強く吹き付けることにより、この３端子スイッチン
グ素子41の放熱効果がより一層向上できる。

そして、このように３端子スイッチング素子41の放熱効
果が高いことにより、この３端子スイッチング素子41に
最大定格に近いより多くの電流を流すことができる。し
たがって、電動機32に流すべき最大電流が同じなら、従
来に比べ、最大定格電流の小さいより安価な３端子スイ
ッチング素子41を用いることができる。

また、整流板21を放熱板として移用したので、さらに安
価にできるとともに、専用の放熱板の収納空間を設ける
必要がなく、掃除機本体11をより小型にできる。

（発明の効果）本発明の電気掃除機によれば、電動送風機の大きな表面
積を有し高い熱伝導率の整流板に、スイッチング素子を
密着させて固定し、整流板を放熱板として利用したた
め、スイッチング素子から発生した熱が整流板に速やか
に伝わるとともに、吸気全量が整流板に当たり、この整
流板を通る速い気流によりこの整流板とスイッチング素
子とから速やかに熱が奪われ、スイッチング素子の放熱
効率が向上でき、スイッチング素子に最大定格に近いよ
り多くの電流を流すことができ、最大定格電流の小さい
安価なスイッチング素子を用いることができるととも
に、専用の放熱板の収納空間を掃除機本体内に設ける必
要がなく、掃除機本体を小型化できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の電気掃除機の一実施例を示す一部を切
断した側面図、第２図は同上整流板付近の斜視図、第３
図は同上３端子スイッチング素子付近の断面図、第４図
は同上回路図、第５図は従来の電気掃除機の一例を示す
一部を切断した側面図である。 11……掃除機本体、15……集塵室、21……整流板、25…
…吹出孔、31……電動送風機、41……３端子スイッチン
グ素子。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】集塵室を内部に設けた掃除機本体内に前記
集塵室に連通して設けられ、電動機とこの電動機により
回転駆動されるファンとこのファンからの気流を整流す
るとともにディフューザ作用を有する整流板とからなる
電動送風機と、この電動送風機の回転数を制御するスイッチング素子と
を備え、前記整流板を熱伝導率の高い材料によって形成し、この
整流板に前記スイッチング素子を密着させて固定したことを特徴とする電気掃除機。
【請求項２】スイッチング素子は整流板に形成された吹
出孔の１つの対向かつ近接する位置に設けたことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の電気掃除
機。