JPH075290B2 - アモルフアスアルミノシリケ−トの製造方法 - Google Patents

アモルフアスアルミノシリケ−トの製造方法

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JPH075290B2 JP3428886A JP3428886A JPH075290B2 JP H075290 B2 JPH075290 B2 JP H075290B2 JP 3428886 A JP3428886 A JP 3428886A JP 3428886 A JP3428886 A JP 3428886A JP H075290 B2 JPH075290 B2 JP H075290B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、無定形のアルミノシリケートの製造方法に関
するものであり、更に詳しくは、安価で、高吸油性及び
高いイオン交換特性を有する無定形アルミノシリケート
微粉末の製造方法に関するものである。
〔従来の技術及びその問題点〕
これまでに、高吸油性の無機粉体としては、ホワイトカ
ーボンと称されている無定形含水シリカが知られてお
り、その特性を利用してゴム用填料、製紙用など多くの
用途が開発されている。しかし無定形シリカは、その表
面電位が負であるため、例えば製紙用填料として用いた
場合、パルプの負の表面電位と反発し、その歩留りが悪
く好ましくない。また、無定形シリカは、その空隙率が
高い、表面水酸基、吸着水を多く含む等の理由により、
屈折率の点に関しても、他の一般のシリカよりも低い値
を示し、印刷後の紙の不透明性保持の点で不利となり好
ましくない。
また、高吸油性のシリカとしては、エアロジルと称され
ている乾式シリカが知られており、ゴム、プラスチック
用の充填剤などとして利用されているが、このものは高
価であり、製紙業等の安価な原料が要求される分野での
利用には適さないものである。
また、最近、「フローライト(Florite)」の商標名で
市販されている花弁状ケイ酸カルシウム粉末は、500〜6
00ml/100gという非常に高い吸油性を示すが、このもの
は高価であり、かつ、製紙用として用いるとピッチトラ
ブルの発生原因となるなどの欠点を有している。
上記のケイ酸及びケイ酸カルシウム粉末は、上記した欠
点の他に、イオン交換能がないという欠点を有してお
り、水の軟化作用を必要とする用途、例えば洗剤用ビル
ダー、農薬用担体、或いはCa,Mgイオンなどやコンタミ
に起因するスケール発生を防止するための用途には不適
である。
イオン交換能の高い物質としては、ゼオライトと称され
る結晶性アルミノシリケートがよく知られており、特
に、合成ゼオライト4A型は、実際に合成洗剤用ビルダー
として現在大量に用いられている。しかし、ゼオライト
は、それ自身が1〜10μの密につまった結晶粒子であ
り、分子オーダーの穴は多数あいているものの、吸油能
に関するマクロな空隙の保持率は甚だ小さく、その吸油
能は高々60ml/100g程度であり、油中、水中での高分散
性は期待できず、高吸油性が要求される用途には用いる
ことができない。
また、「ゼオレックス(Zeolex)」の商標名で市販され
ている無定形のアルミノシリケート粉末はホワイトカー
ボン等と同様の用途があるが、吸油量、イオン交換能共
に低いものである。
「ゼオレックス」のような無定形アルミノシリケートの
製造方法については、従来より種々検討されている。例
えば、特開昭52−58099号公報には、ケイ酸アルカリ金
属塩の水溶液中にアルミン酸アルカリ金属塩の水溶液を
70℃以下の温度において添加混合し、反応系をpH10.5以
上に保つことにより吸油量75ml/100g以上、イオン交換
能200mg CaCO3/g以上の物性を有する無定形アルミノケ
イ酸アルカリ金属塩微粉末を製造する方法が開示されて
いる。しかしながら、この方法によっては、200ml/100g
以上の高吸油量をもつ無定形アルミノケイ酸塩を製造す
ることはできない。また、特開昭55−162418号公報に
は、アルミン酸アルカリ水溶液及びケイ酸アルカリ水溶
液を60℃以下の温度で連続的に反応系に供給し、粒子径
が大きく、濾過・洗浄の容易な、イオン交換能に優れた
無定形アルミノケイ酸塩を製造する方法が開示されてい
る。しかしながら、このものは、吸油量の増大を目的と
して製造されるというものではなく、実際、この方法に
よっては、高吸油性の無定形アルミノケイ酸塩を得るこ
とは困難である。また、特開昭58−156527号公報には、
アルミン酸アルカリ金属塩溶液とケイ酸アルカリ金属塩
溶液とを、60℃以下の温度で水に添加することにより、
或いはケイ酸アルカリ金属塩溶液をアルミン酸アルカリ
金属塩溶液に60℃以下の温度で添加することにより、吸
油量が200ml/100g以上で、陽イオン交換容量は各種ゼオ
ライトと同等程度の物性を有する無定形アルミノケイ酸
塩を製造する方法が開示されている。しかしながら、こ
の方法においては、反応のすべての工程を60℃以下で行
うため、また用いるアルミン酸アルカリ金属塩溶液中の
Na2OとAl2O3のモル比Na2O/Al2O3が大きい値であるた
め、吸油量が260ml/100g以上の特性を持つ無定形アルミ
ノケイ酸塩を得ることは難しい。
本発明は、安価で、従来にない高吸油能を有し、かつ高
いイオン交換能を有するアモルファスアルミノシリケー
トを提供することを目的とし、殊に、吸油量260ml/100g
以上、イオン交換能100mg CaCO3/dry 1g以上の物性を有
するアモルファスアルミノシリケートを高収率で製造す
る方法を提供することを目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、前記のような従来の技術の有する問題点
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、アルカリ含有
率の低いアルミン酸アルカリ金属塩溶液と、ケイ酸アル
カリ金属塩溶液とを特殊な条件のもので反応させること
により目的を達成することができることを見出し本発明
を完成した。
即ち本発明は、アルミン酸アルカリ金属塩水溶液とケイ
酸アルカリ金属塩水溶液を15〜60℃の温度のもとで強攪
拌下に水の中へ同時に添加し、次いで70〜100℃の温度
で加熱処理することを特徴とするアモルファスアルミノ
シリケートの製造方法を提供するものであり、更に好ま
しい態様として、アルミン酸アルカリ金属塩水溶液が、
M2OとAl2O3のモル比がM2O/Al2O3=1.0〜2.0であり、H2O
とM2Oのモル比がH2O/M2O=6.0〜500である低アルカリア
ルミン酸アルカリ金属塩水溶液であり、ケイ酸アルカリ
金属塩水溶液が、SiO2とM2Oのモル比がSiO2/M2O=1.0〜
4.0であり、H2OとM2Oのモル比がH2O/M2O=12〜200であ
るケイ酸アルカリ金属塩水溶液であるような上記アモル
ファスアルミノシリケートの製造方法を提供するもので
ある。
(但し、Mはアルカリ金属) 本発明の高吸油性、かつ高イオン交換性のアモルファス
アルミノシリケートを製造するための原料は(a)アル
ミン酸アルカリ金属塩溶液と(b)ケイ酸アルカリ金属
塩溶液であり、必要があれば苛性アルカリ、水を前記の
両液に加えて濃度・モル比を調整してもよい。本発明に
おいてアルカリ金属とは、周期率表第1a族に属するもの
を言うが、通常はナトリウムが有利である。
次に本発明で用いる(a)アルミン酸アルカリ金属塩水
溶液及び(b)ケイ酸アルカリ金属塩水溶液について説
明する。
(a)アルミン酸アルカリ金属塩水溶液 アルミン酸アルカリ金属塩水溶液は、市販品を用いても
良いが、水酸化アルミニウム、活性アルミナなどのアル
ミニウム源(通常は水酸化アルミニウム)を水酸化アル
カリで加熱溶解させ、高濃度かつ低アルカリのアルミン
酸アルカリ金属塩溶液をまず調製し、次いで必要量の
水、水酸化アルカリと混合したものを用いてもよい。こ
の際の高濃度溶液の調製は、アルミニウム源を水酸化ア
ルカリで加熱溶解した後に急冷することにより安定化さ
れるが、より低アルカリのものについては必要量をその
都度調製することが望ましい。本発明で用いるアルミン
酸アルカリ金属塩水溶液に関しては、M2O(Mはアルカ
リ金属)とAl2O3のモル比がM2O/Al2O3=1.0〜2.0の範囲
であることが望ましく、1.17〜1.54の範囲が特に好まし
く、Al2O3の濃度は1.0〜30%の範囲が望ましく、5.0〜2
0%の範囲が特に好ましい。これは、製造上及び物性上
の理由からである。
(b)ケイ酸アルカリ金属塩水溶液 ケイ酸アルカリ金属塩水溶液は、市販品を用いることが
できるが、SiO2とM2Oのモル比がSiO2/M2O=1.0〜4.0の
範囲にあるものを用いるのが望ましい。また、水溶液の
濃度はSiO2濃度で25%以下が望ましい。
以下に、本発明を詳しく説明する。
まず、反応槽に水を入れ、15〜60℃の範囲の温度に保
ち、上記の(a)アルミン酸アルカリ金属塩水溶液と
(b)ケイ酸アルカリ金属塩水溶液とを激しい攪拌下に
同時に添加する。次いで生成した白色沈澱物スラリーを
70〜100℃、好ましくは90〜100℃の温度に加熱し、好ま
しくは10分以上、10時間以下、好ましくは5時間以下の
間その温度に保ち、強固な高次構造を有するアモルファ
スアルミノシリケートを得る。10時間を越えて加熱処理
を行うと、アモルファスでなく結晶構造を持つアルミノ
シリケートが生成する場合があり好ましくない。この加
熱処理を行わない場合には、吸油量が260ml/100g以上の
ものを得ることは難しい。初期混合時の温度が高いもの
程高イオン交換性を示すものが得られる。しかし、あま
り初期温度が高くなりすぎると得られるアモルファスア
ルミノシリケートの吸油能が低くなる。両物性共に高い
ものを得るためには、初期温度は15〜60℃の範囲が望ま
しく、特に30〜50℃の範囲の温度が好ましい。また70〜
100℃での加熱処理に際してはそれ程強い攪拌は必要で
ない。この加熱処理は、反応系をそのままの状態に保っ
たまま行うのが好ましいが、一部濾過或いはデカンテー
ション等により濃縮した後に行っても良い。(a),
(b)両者の添加にあたっては、一時に水中に添加する
よりは徐々に少量ずつ添加する方が好ましい。
反応終了後、生成した粒子はそのまま製品スラリーとし
て用いても良いが、通常は、濾過・洗浄工程を得て、母
液分離、過剰アルカリ等の除去を行う。その後、乾燥を
行うと、非常に嵩高く脆い塊状物が得られ、これは容易
に崩壊して微粉化し、本発明のアモルファスアルミノシ
リケートが得られる。
本発明の方法によって得られるアモルファスアルミノシ
リケートは、これまでにない高吸油性を有し、かつ高い
イオン交換能及び従来の製紙用ホワイトカーボンより高
い屈折率を有しており、製紙用填料として用いた場合、
印刷後の紙の不透明保持性に優れているので効果的であ
る。
また、本発明のアモルファスアルミノシリケートと界面
活性剤を混合して、優れた洗浄力を有する洗浄剤を得る
ことができる。
更には、ゴム、プラスチック用充填剤、農薬用担体など
として用いることができる。
以上に説明した本発明の製造方法の第1の特徴は、これ
まで実用上不利とされていた低アルカリアルミン酸アル
カリ金属塩を用いたという点であり、本発明に於いて
は、例えばNa2O/Al2O3=1.18(モル比)のものを使用す
ることが可能である。しかも、このものと、SiO2/NaO2
=3.2(モル比)のケイ酸アルカリ金属塩を用いること
により、過剰アルカリ分等の洗浄量を低減させることが
可能である。このような反応系は、従来にない低アルカ
リ条件であるが、上記のアルミン酸アルカリ溶液は安定
に取り扱うことが可能である。
本発明の第2の特徴は、アルミン酸アルカリ金属塩溶液
と、ケイ酸アルカリ金属塩溶液のSi/Al(モル比)がほ
ぼ1において、収率が最大となるということである。こ
のことは、原料を最も効率よく使用できることを示して
いる。即ち、イオン交換能を左右するのは、取り込まれ
たアルミニウムとケイ素との酸素を介した結合数が関与
していると考えられるが、その数が最も多くなるのがSi
/Al=1(モル比)の時であるので、このモル比のもの
が高収率で得られれば、本発明の目的とする物性のもの
が高収率で得られるということである。
本発明の第3の特徴は、両液を添加混合して生成した白
沈スラリーを70〜100℃で加熱処理するということであ
る。本発明における条件で反応させたスラリーを、特開
昭55−162418号公報記載の方法で加熱処理を行わずに濾
過洗浄乾燥を行うと吸油能は極端に悪くなり、200ml/10
0g以上の値を得ることは困難である。反応系のアルカリ
分の多い条件下では吸油量が200ml/100g以上のものを得
ることは可能であるが、それでも260ml/100g以上の吸油
能を持つものを得ることは、本発明の方法以外では困難
である。
〔作用〕
以下に、本発明の製造方法が如何なる作用によって本発
明特有の効果をもたらしているかについて、考察を加え
ながら詳しく述べる。
湿式法含水ケイ酸等の無定形高吸油体については、粒径
が数十Åから数百Åの球形の一次粒子がブドウの房状に
重合して数千Åの大きさになったモデルが提出されてい
る。これらの集合粒子は、さらに第三次、第四次のフロ
ック(軟凝集体、凝集構造)を形成すると考えられる。
本発明のアモルファスアルミノシリケートについても基
本的には同じモデルがあてはめられる。吸油能に関係し
ている基本的な因子を考えてみると、それは、一次粒
子、二次粒子が集合する場合の各々の粒径、配位数によ
り決定される空隙率、及び、それらを単離・乾燥する際
の粒子径、及び、充填された液体の表面張力により決定
される収縮力と、集合構造の強さとの相関である。即
ち、吸油能としては、最終的に単離・乾燥された粉体に
ついて測定したものを評価するわけであるから、スラリ
ー中での集合粒子の構造がいかに空隙率の大きいもので
あっても乾燥時の収縮力が空隙率の大きな構造を破壊し
得る程のものであるならば吸油能は結局大きくならな
い。
まず第一に、空隙率の大きな集合構造は、一次粒子の配
位数によって決定され、一般に粒径が小さい程配位数は
小さくなり空隙率は大きくなるが、その程度は、粒子析
出時の条件により様々である。一次粒子径は、結晶成長
の場合とは異なり、濃度が薄い程、また添加速度が速い
程小さくなり、また攪拌は強い程粒径は均一化される。
従って、薄い濃度で短時間に粒子を析出させると空隙率
の大きな集合粒子ができるはずである。
ここで第二に、乾燥時の収縮力が問題となってくる。こ
の収縮力は、上記の空隙半径が小さい程、また液体の表
面張力が大きいほど大きくなる。従って、粒径に関して
は、収縮力との関係から最大値が存在することは理解さ
れる。
本発明において、今までにない高吸油能が得られるの
は、比較的均一な一次粒の生成が可能なこと、及び空隙
率の大きな一次構造を反映しつつその集合構造が強化で
きたためであると考えられる。即ち、原料同時添加によ
り、反応時全体における粒子径、組成は均一になってい
るものと考えられる。また、60℃以下の反応条件下で
は、粒子表面の水酸基はかなり多数存在し、やわらかな
粒子であると言える。従って収縮力に対しては特に弱
い。一方、加熱処理を行うと、配位状態を保ったままシ
ラノール結合はシロキサン結合へと変化し、集合構造は
強化される。始めから高温下で析出された粒子は表面が
既にシロキサン結合で覆われており、集合点の結合は弱
くなり、収縮力に対してかえって脆い状態となってしま
う。このように、加熱強化された時点での集合粒子構造
が最も大きく強固なものとなるのが本発明の製造方法を
採ったときであると考えられる。
〔実施例〕
以下に、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるも
のではない。尚、実施例及び比較例における測定値の測
定方法を次に示した。
(1)吸油量 試料を乳鉢で粉砕しJIS K 6220の吸油量測定法によって
測定した。
(2)強熱減量 予め800℃,1時間の空焼きをし、デシケータ中で恒量に
達した磁性ルツボに、試料数gを投入し、精秤する。次
いで800℃,1時間電気炉中で強熱し、デシケータ中で恒
量に達した重量を精秤することにより強熱減量を重量%
で求めた。
(3)Caイオン交換能 試料を、強熱減量より算出した無水物換算で0.1gを精秤
し、塩化カルシウム溶液(CaCO3にして500ppm)100ml中
に加え、25℃で15分間攪拌し、東洋濾紙No.5c 2枚を重
ねた吸引濾過を行い、濾液50mlを取って濾液中のCaをED
TA滴定し、その値より試料のCa交換能を求めた。
尚、カルシウムイオン交換能は、粉体の洗浄が不充分で
あると、かなり高めに評価される。つまり、過剰のアル
カリイオンが残存すると、空気中のCO2ガスと反応して
炭酸塩を作り、これが見掛け上Caイオン交換能を高く見
せる。従って、測定試料は充分に洗浄されたものでない
とならない。
(4)X線回折 理学電機(株)のRotaflex pl200(商品名)を用いCuK
α線を用いて測定した。
実施例1 アルミン酸ナトリウム溶液(Na2O 8.34重量%、Al2O3 1
1.60重量%、Na2O/Al2O3=1.18(モル比))42.44gとケ
イ酸ナトリウム溶液(Na2O 3.8重量%、SiO2 11.6重量
%、SiO2/Na2O=3.15(モル比))50gを同時に直径45mm
のマグネチックスターラーピースにより1500rpmの回転
数で攪拌しながら、30℃のイオン交換水200gの中へマイ
クロチューブポンプにて添加した。添加終了後、直ちに
100℃で1時間加熱を行い、次いで濾過洗浄を行った。
得られた湿潤ケーキを110℃で恒量になるまで乾燥し、
粉砕することによってX線的にアモルファスなアルミノ
シリケート微粉末12.8gを得た。収率は93%であった。
この粉末は吸油能294ml/100g、イオン交換能131CaCO3mg
/1gの物性を示した。
実施例2 実施例1と同様の操作において、イオン交換水の量を15
0gにしてアモルファスアルミノシリケート微粉末12.5g
(収率91%)を得た。このものの吸油能は281ml/100g、
イオン交換能は143CaCO3mg/1gであった。
実施例3 アルミン酸ナトリウム溶液(Na2O 5.25重量%、Al2O3
7.30重量%、Na2O/Al2O3=1.18(モル比))67.44gとケ
イ酸ナトリウム溶液(Na2O 2.71重量%、SiO2 8.29重量
%、SiO2/Na2O=3.15(モル比))70gを同時に35℃、10
0gのイオン交換水の中へ、実施例1と同様の条件にて添
加し、その後の操作も同時に行い、アモルファスアルミ
ノシリケート微粉末を得た。このものの吸油能は265ml/
100g、イオン交換能は154CaCO3mg/1gであった。
実施例4 アルミン酸ナトリウム溶液(Na2O 11.45重量%、Al2O3
11.07重量%、Na2O/Al2O3=1.7(モル比))44.44gとケ
イ酸ナトリウム溶液(Na2O 3.8重量%、SiO2 11.6重量
%、SiO2/Na2O=3.15(モル比))50gを30℃、150gのイ
オン交換水の中へ、実施例1と同様に添加し、その後の
操作も同時に行い、アモルファスアルミノシリケート微
粉末を得た。このものの吸油能は280ml/100g、イオン交
換能は165CaCO3mg/1gであった。
比較例1 実施例1と同様の操作において、100℃,1時間の加熱処
理を行わずにアモルファスアルミノシリケートを得た。
このものの吸油能は、45ml/100gであり、イオン交換能
は78CaCO3mg/1gであった。
比較例2 実施例2同様の操作において、100℃,1時間の加熱処理
を行わずにアモルファスアルミノシリケートを得た。こ
のものの吸油能は50ml/100gであり、イオン交換能は63C
aCO3mg/1gであった。
比較例3 実施例3同様の操作において、100℃,1時間の加熱処理
を行わずにアモルファスアルミノシリケートを得た。こ
のものの吸油能は50ml/100g、イオン交換能は66CaCO3mg
/1gであった。
比較例4 実施例4同様の操作において、100℃,1時間の加熱処理
を行わずにアモルファスアルミノシリケートを得た。こ
のものの吸油能は165ml/100g、イオン交換能は88CaCO3m
g/1gであった。
〔発明の効果〕
実施例に於いても具体的に示したように、本発明の方法
によって得られたアモルファスアルミノシリケートは、
これまでにない高吸油性を有し、かつ、高いイオン交換
能及び従来の製紙用ホワイトカーボンより高い屈折率を
有するため、従来のホワイトカーボンより以上の機能性
を持った無機材料ということができる。また、原料系の
ロスも最小限度に抑えることができ、また低アルカリ系
であり、反応も常圧であるため製造コストも低減され
る。従って、本発明のアモルファスアルミノシリケート
は、紙用、特に軽量紙用の填料をはじめとして、ガス、
香料の吸着担体、洗剤、歯磨用添加剤、皮脂コントロー
ル剤、農業用添加剤、塗料用添加剤、セラミックバイン
ダー用添加剤など多くの用途分野への適用が考えられ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミン酸アルカリ金属塩水溶液とケイ酸
    アルカリ金属塩水溶液を15〜60℃の温度のもとで強攪拌
    下に水の中へ同時に添加し、次いで70〜100℃の温度で
    加熱処理することを特徴とするアモルファスアルミノシ
    リケートの製造方法。
  2. 【請求項2】アルミン酸アルカリ金属塩水溶液が、M2O
    とAl2O3のモル比がM2O/Al2O3=1.0〜2.0であり、H2OとM
    2Oのモル比がH2O/M2O=6.0〜500である低アルカリアル
    ミン酸アルカリ金属塩水溶液であり、ケイ酸アルカリ金
    属塩水溶液が、SiO2とM2Oのモル比がSiO2/M2O=1.0〜4.
    0であり、H2OとM2Oのモル比がH2O/M2O=12〜200である
    ケイ酸アルカリ金属塩水溶液である特許請求の範囲第1
    項記載のアモルファスアルミノシリケートの製造方法。
    (但し、Mはアルカリ金属)
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