JPH0752506A - 交換用転写リボン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 繰り出しコア１に巻き付けられている転写リ
ボンＲの繰り出し端側に当該転写リボンＲの端部を検出
する為のリーダーテープ２を設けて、転写リボンＲの外
周に巻き付け、リーダーテープ２の繰り出し端側に所定
の走行経路に沿って装填可能なガイドテープ７を設け、
ガイドテープ７とリーダーテープ２との間の位置に転写
リボンＲを繰り出しコア１に巻き付けた状態に仮止めす
る粘着層９を設けた。 【効果】 転写リボンを所定の走行経路に沿って走行で
きるよう装填し易く、しかも、リーダーテープ或いは転
写リボンを格別大きな駆動力で走行させることなく、当
該転写リボンの端部をリーダーテープから検出できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、繰り出しコアに巻き付
けられている転写リボンの繰り出し端側に当該転写リボ
ンの端部を検出する為のリーダーテープが設けられ、前
記転写リボンを前記繰り出しコアに巻き付けた状態に仮
止めする粘着層が設けられている交換用転写リボンに関
する。

【０００２】

【従来の技術】冒記交換用転写リボンにおいては、転写
リボンを繰り出しコアに巻き付けた状態に仮止めする粘
着層がリーダーテープの繰り出し端側に設けられている
と、カセットケース等に装填する前にその仮止めしてい
る粘着層を予め剥がして、例えば、この粘着層を巻き取
りコア等に接着させる必要があり、この場合は、カセッ
トケース等に装填する前に転写リボンの繰り出し端側が
繰り出しコアから解け出てしまい易いので、転写リボン
を所定の走行経路に沿って走行できるよう装填しにくく
なる欠点がある。そこで、従来、リーダーテープと転写
リボンとの間の位置に仮止め用の粘着層を設けて、転写
リボン端部のリーダーテープ取付け部を巻き取りコア等
に接着する際の解け出しを防止し、カセットケース等に
装填する際に、転写リボンを仮止めしたままでリーダー
テープを所定の走行経路に沿って装填し、リーダーテー
プの巻き取りコアへの巻き取りにともなって、仮止めし
ている粘着層を剥がして、転写リボンが所定の走行経路
に沿って走行できるよう装填する交換用転写リボンが提
案されている（例えば、実開平４−５０２５６号公報参
照）。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術によれ
ば、プリンター等の駆動装置で巻き取りコアを回転させ
てリーダーテープを走行させ、転写リボンの始端部をリ
ーダーテープから検出させようとすると、リーダーテー
プの走行抵抗が仮止めしている粘着層を引き剥がす際に
増大する。又、リーダーテープが巻き取りコアに巻き取
られてしまうと、仮止め用の粘着層が当該巻き取りコア
に既に巻き取られているリーダーテープの転写リボン側
端部或いは当該巻き取りコアに巻き取られようとする転
写リボンに再度粘着して、その状態で巻き取りコアに巻
き締められてしまうから、巻き取りコアに巻き取られた
転写リボンを、それまでの巻き取りコアを繰り出しコア
として又それまでの繰り出しコアを巻き取りコアとし
て、逆向きに走行させて再度使用できる複数回使用型の
交換用転写リボンの場合、転写リボンを逆向きに走行さ
せた際の当該転写リボンの終端部をリーダーテープから
検出するには、リーダーテープがフォトセンサー等の検
出部を走行できるよう、仮止め用の粘着層とリーダーテ
ープ或いは転写リボンとの粘着を剥がしながら転写リボ
ンを走行させる必要があり、この場合には、転写リボン
の走行抵抗が粘着層を剥がす際に増大する。従って、上
記従来の交換用転写リボンによれば、リーダーテープか
ら転写リボンの端部を検出できるようにする為には、粘
着層を剥がす必要な充分大きな駆動力で巻き取りコアを
回転させなければならない欠点があり、駆動装置側の駆
動能力を高める必要がある。特に、巻き取りコアに巻き
取られた転写リボンを逆向きに走行させて再度使用する
交換用転写リボンの場合、転写リボンの走行速度が仮止
め用の粘着層を剥がす際に低下するおそれがあるから、
印字不良が生じ易い欠点もある。本発明は上記実情に鑑
みてなされたものであって、転写リボンを繰り出しコア
に巻き付けた状態に仮止めする粘着層の配置を工夫する
ことにより、転写リボンを所定の走行経路に沿って走行
できるように装填し易い交換用転写リボンでありなが
ら、リーダーテープ或いは転写リボンを格別大きな駆動
力で走行させることなく、当該転写リボンの端部をリー
ダーテープから検出できる交換用転写リボンを提供する
ことを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為の
本発明の特徴構成は、繰り出しコアに巻き付けられてい
る転写リボンの繰り出し端側に当該転写リボンの端部を
検出する為のリーダーテープが設けられ、前記転写リボ
ンを前記繰り出しコアに巻き付けた状態に仮止めする粘
着層が設けられている交換用転写リボンであって、前記
リーダーテープが前記転写リボンの外周側に巻き付けら
れ、所定の走行経路に沿って装填可能なガイドテープが
前記リーダーテープの繰り出し端側に設けられていると
ともに、前記粘着層が前記ガイドテープと前記リーダー
テープとの間の位置に設けられている点にある。前記ガ
イドテープの剛性を、前記転写リボン及び前記リーダー
テープの剛性よりも大きくしても良い。

【０００５】

【作用】カセットケース等に装填する際に、転写リボン
とリーダーテープとが繰り出しコアに巻き付けられて粘
着層で仮止めされているまま、ガイドテープを所定の走
行経路に沿って装填し、ガイドテープを巻き取りコアに
巻き取ると仮止めしている粘着層が剥がれて、その粘着
層が当該巻き取りコアに既に巻き取られたガイドテープ
或いは当該巻き取りコアに巻き取られようとするリーダ
ーテープの繰り出し端側に接着してその状態で巻き取り
コアに巻き締められ、リーダーテープ或いは転写リボン
の走行時に粘着層を剥がすことなく、リーダーテープと
転写リボンとが所定の走行経路に沿って走行可能に装填
される。ガイドテープの剛性を、転写リボン及びリーダ
ーテープの剛性よりも大きくしてある場合は、当該ガイ
ドテープがリボン幅方向に弛みにくく、しかも、所定の
走行経路に沿う状態に変形させ易い。

【０００６】

【発明の効果】請求項１記載の交換用転写リボンは、転
写リボンが繰り出しコアから解け出にくい状態でカセッ
トケース等に装填できるから、転写リボンを所定の走行
経路に沿って走行できるよう装填し易く、しかも、リー
ダーテープ或いは転写リボンの走行時に粘着層を剥がす
ことなく、リーダーテープと転写リボンとを所定の走行
経路に沿って走行させることができるから、リーダーテ
ープ或いは転写リボンを格別大きな駆動力で走行させる
ことなく、当該転写リボンの端部をリーダーテープから
検出できる。殊に、巻き取りコアに巻き取られた転写リ
ボンを逆向きに走行させて再度使用する場合でも、転写
リボンの走行時に粘着層を剥がすことなく、リーダーテ
ープから当該転写リボンの終端部を検出できるので、転
写リボンの走行速度が低下するおそれがなく、印字不良
が生じにくい。請求項２記載の交換用転写リボンは、転
写リボンをカセットケース等に初めて組み込む、或い
は、使用済み転写リボンを新しい転写リボンと交換する
時に、ガイドテープを所定の走行経路に沿って装着し易
い。

【０００７】

【実施例】図２はインクリボン用のカセットケースＡに
詰め替えられる交換用転写リボンＢを示し、ポリエステ
ル樹脂製基材テープの一側面に感熱インク層を設けてあ
る感熱転写インクリボンＲがそのインク層を外向きにし
て繰り出しコア１に巻き付けられ、インクリボンＲの両
端部には、図１の展開図で示すように、ポリエステル樹
脂製基材テープの一側面にインクリボンＲの端部を検出
する為のゼブラマークが印刷されているとともに他側面
にアルミ蒸着が施されているリーダーテープ２，３が片
面粘着テープ４，５で接続され、一方のリーダーテープ
３の端部が繰り出しコア１に片面粘着テープ６で固定さ
れ、インクリボンＲの繰り出し端側に接続されている他
方のリーダーテープ２がインクリボンＲの外周に巻き付
けられている。前記他方のリーダーテープ２の端部に、
カセットケースＡ側の所定の走行経路に沿って装填可能
なガイドテープ７が間隔ｄを隔てて片面粘着テープ８で
接続され、このリーダーテープ２とガイドテープ７の間
に露出させた粘着テープ８の粘着層９がリーダーテープ
２の外周面に対して軽接着されて、インクリボンＲが繰
り出しコア１に巻き付けた状態に仮止めされているとと
もに、ガイドテープ７がリーダーテープ２の外周側に巻
き付けられ、ガイドテープ７の端部が片面粘着テープ１
０で当該ガイドテープ７の外周面に固定されている。前
記ガイドテープ７は、その厚さをインクリボンＲ及びリ
ーダーテープ２，３を構成しているポリエステル樹脂製
基材テープよりも厚いポリエステル樹脂フィルムで構成
して、当該ガイドテープ７の剛性を、インクリボンＲ及
びリーダーテープ２，３の剛性よりも大きくしてある。
前記カセットケースＡは、図４に示すように、リボン幅
方向で上下に分割した分割ケース１１，１２を横軸芯Ｘ
周りで揺動開閉自在に連結して構成されているととも
に、上分割ケース１１に形成した係止爪１３と下分割ケ
ース１２に形成した係止孔１４とを互いに係止して両分
割ケース１１，１２を重ね合わせた状態に固定する係止
機構が設けられ、上分割ケース１１には左右のガイドピ
ン１５が設けられ、下分割ケース１２にはプリンター側
の印字ヘッドが入り込む空間を囲む平面視でコの字状の
囲壁１６と、インクリボンＲの走行方向を案内する左右
の固定ガイド１７とが設けられている。

【０００８】次に、前記交換用転写リボンＢをカセット
ケースＡに詰め替えて、インクリボンＲ及びリーダーテ
ープ２，３を所定の走行経路に沿って走行可能に装填す
る方法を説明する。掴み片１８を掴んでガイドテープ７
の端部を固定している粘着テープ１０を剥がし、図３に
示すように、この粘着テープ１０を別途用意した巻き取
りコア１９に接着して、図４に示すように、繰り出しコ
ア１と巻き取りコア１９を下分割ケース１２内の所定位
置に装着し、ガイドテープ７を囲壁１６及び左右の固定
ガイド１７の外側に位置する状態で仮置きする。次に、
囲壁１６の左右に位置するガイドテープ７部分をコの字
状の押圧部２０を備えた装填具２１でケース内方に押し
込んで両分割ケース１１，１２を重ね合わせると、ガイ
ドテープ７が左右のガイドピン１５と囲壁１６及び左右
の固定ガイド１７との間の所定の走行経路に装填され、
巻き取りコア１９をケース外側から指で回すと、ガイド
テープ７が巻き取りコア１９に巻き付けられてその弛み
が取れるとともに、リーダーテープ７の外周面に対して
軽接着されている粘着層９が剥がれ、巻き取りコア１９
を更に回すと、図５に示すように、この粘着層９が巻き
取りコア１９に既に巻き付けられたガイドテープ７の外
周に粘着し、リーダーテープ２，３及びインクリボンＲ
が所定の走行経路に沿って往復走行可能に装填される。

【０００９】〔その他の実施例〕 １．本発明による交換用転写リボンは、ガイドテープの
端部に巻き取りコアが予め固定されていても良い。 ２．ガイドテープの端部に巻き取りコアが予め固定され
ている交換用転写リボンの場合、繰り出しコアと巻き取
りコアとの相対移動を規制する規制部材が設けられてい
ても良い。 ３．本発明による交換用転写リボンは、印字用インクリ
ボンの他、文字修正用の塗膜転写リボン，接着用の粘着
膜が設けられている粘着膜転写リボン，装飾用の着色塗
膜転写リボン等を交換するものであっても良い。 ４．ガイドテープとリーダーテープとを一連に連続する
基材テープで構成し、この基材テープの一側面に両面粘
着テープ等を接着して、仮止め用の粘着層を設けても良
い。 ５．本発明による交換用転写リボンは、プリンターや転
写器具等に設けられている走行経路に沿って直接装填さ
れるものであっても良い。

【００１０】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】展開図

【図２】斜視図

【図３】斜視図

【図４】装填手順を示す斜視図

【図５】装填手順を示す斜視図

【符号の説明】

１ 繰り出しコア ２ リーダーテープ ７ ガイドテープ ９ 粘着層 Ｒ 転写リボン

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 繰り出しコア（１）に巻き付けられてい
   る転写リボン（Ｒ）の繰り出し端側に当該転写リボン
   （Ｒ）の端部を検出する為のリーダーテープ（２）が設
   けられ、前記転写リボン（Ｒ）を前記繰り出しコア
   （１）に巻き付けた状態に仮止めする粘着層（９）が設
   けられている交換用転写リボンであって、前記リーダー
   テープ（２）が前記転写リボン（Ｒ）の外周側に巻き付
   けられ、所定の走行経路に沿って装填可能なガイドテー
   プ（７）が前記リーダーテープ（２）の繰り出し端側に
   設けられているとともに、前記粘着層（９）が前記ガイ
   ドテープ（７）と前記リーダーテープ（２）との間の位
   置に設けられている交換用転写リボン。
2. 【請求項２】 前記ガイドテープ（７）の剛性を、前記
   転写リボン（Ｒ）及び前記リーダーテープ（２）の剛性
   よりも大きくしてある請求項１記載の交換用転写リボ
   ン。