JPH0747616B2 - イミドオリゴマ‐組成物 - Google Patents

イミドオリゴマ‐組成物

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JPH0747616B2
JPH0747616B2 JP63239776A JP23977688A JPH0747616B2 JP H0747616 B2 JPH0747616 B2 JP H0747616B2 JP 63239776 A JP63239776 A JP 63239776A JP 23977688 A JP23977688 A JP 23977688A JP H0747616 B2 JPH0747616 B2 JP H0747616B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はイミドオリゴマー組成物に関するものである。
詳しくは、本発明は特定のイミドオリゴマー(A)、イ
ミドオリゴマー(B)又はポリナジイミド(C)、及び
アルケニルフェノールからなるイミドオリゴマー組成物
であって、加熱硬化することにより、耐熱性及び成形性
の両方に優れるポリイミド樹脂が生成する、イミドオリ
ゴマー組成物に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等の樹脂をマトリ
ックスとし、ガラス繊維、アラミド繊維、カーボン繊
維、シリコンカーバイド繊維等の繊維を強化材として構
成された複合材料、いわゆる、繊維強化複合材が知られ
ている。
繊維強化複合材の成形は、まず、離形紙上にレジンフィ
ルムを作製し、繊維に含浸させる、いわゆるホットメル
ト法か、又は、樹脂を溶剤に溶かして調整したワニス
を、繊維にあらかじめ含浸させ、これを判乾燥状態にし
て溶剤を取り除き、これを離形紙にはさみ込んでプリプ
レグを作製する。このプリプレグを任意の枚数、または
積層角度をつけて積層し、これをオートクレーブに入
れ、一定の温度と圧力で樹脂を硬化させて、繊維強化複
合材の成形物を得る。
〔発明が解決しようとする課題〕
ポリイミド樹脂を用いた場合、得られる繊維強化複合材
は、耐熱性は良好であるが、高温、高圧の成形が必要で
あり、更に、空隙(ボイド)を生じやすい等の欠点があ
った。
そこで、本発明者等は、耐熱性及び成形性に優れたポリ
イミド樹脂を目的とし、その先駆物質であるイミドオリ
ゴマーについて、芳香族テトラカルボン酸又はその誘導
体、o−エチルアニリンとホルムアルデヒドとの縮合
物、及び末端官能化剤の3成分を反応させて得られるイ
ミドオリゴマーを発明し、さきに特許出願(特開昭59−
167569号公報)を行なった。
しかしながら、上記発明のイミドオリゴマーを用いて繊
維強化複合材成形物を成形する際には、たとえば、プリ
プレグを交差配向して積層した場合に、樹脂の硬化収
縮、あるいは、樹脂と繊維との熱膨張係数の差による熱
応力により、得られる成形物に成形割れが生ずることが
判明した。
一方、次式(I) (式中、Dは炭素−炭素二重結合を含む二価の基を表わ
す。)で表わされる基を、1分子内に少なくとも2個含
有するポリイミドを、アルケニルフェノール及び/また
はアルケニルフェノールエーテルと、場合によっては重
合触媒の存在下に反応させて、イミド基を含有する架橋
された重合体を製造する方法(特開昭52−994号公報)
が知られている。
しかしながら、このイミド基を含有する架橋された重合
体の製造方法では、成形時の成形割れは改良されるが、
硬化物の耐熱性が低下すると言う欠点を有している。
本発明は、加熱硬化後の耐熱性を落とさずに成形割れを
改良した、イミドオリゴマー組成物の提供を目的とする
ものである。
更に、本発明は、比較的低温で硬化できる成形性のよ
い、イミドオリゴマー組成物の提供を目的とするもので
ある。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本発明は、下記イミドオリゴマー(A)、イ
ミドオリゴマー(B)又はポリナジイミド(C)、及
び、アルケニルフェノールからなるイミドオリゴマー組
成物を要旨とするものである。
(イ) 芳香族テトラカルボン酸又はその誘導体、o−
エチルアニリンとホルムアルデヒドとの縮合物、及び、
マレイン酸又はその誘導体の3成分を反応させて得られ
るイミドオリゴマー(A) (ロ) 芳香族テトラカルボン酸又はその誘導体、o−
エチルアニリンとホルムアルデヒドとの縮合物、及び、
ナジック酸又はその誘導体の3成分を反応させて得られ
るイミドオリゴマー(B) (ハ) o−エチルアニリンとホルムアルデヒドとの縮
合物と、ナジック酸又はその誘導体とを反応させて得ら
れるポリナジイミド(C) 本発明において、イミドオリゴマーを構成する芳香族テ
トラカルボン酸としては、ピロメリット酸、3,3′,4,
4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−
ジフェニルエーテルテトラカルボン酸、3,3′,4,4′−
ビフェニルテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナフタレンテ
トラカルボン酸、2,3,4,5−チオフェンテトラカルボン
酸、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸、2,2−ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン等、およびこ
れらの異性体を挙げることができ、これらは複数で使用
することができる。これらテトラカルボン酸成分は低級
アルキルエステル、二無水物等の誘導体の形として使用
することも出来る。
また、イミドオリゴマーおよびポリナジイミドを構成す
る、o−エチルアニリンとホルムアルデヒドとの縮合物
の製造方法としては、水媒体中、塩酸、硫酸等の無機強
酸の存在下60〜100℃で反応させる方法(特開昭47−319
61号公報)等を挙げることができる。
該方法においては、ジアミンである3,3′−ジエチル−
4,4′−ジアミノジフェニルメタンの他にトリアミン、
テトラアミン等が副生するが、本発明ではこれら副生物
を分離することなくイミドオリゴマー製造に使用するこ
とが出来る。又、o−エチルアニリンとホルムアルデヒ
ドとの縮合反応の際にアニリンを添加することも可能で
ある。この際、アニリンにかえて、o−トルイジン、o
−クロロアニリン等のp−位に置換基のないアニリン誘
導体を添加したo−エチルアニリンの縮合物も使用する
ことができる。
イミドオリゴマー(A)は使用される末端官能化剤はマ
レイン酸又はその誘導体であり、イミドオリゴマー
(B)およびポリナジイミド(C)に使用される末端官
能化剤はナジック酸(5−ノルボルネン−2,3−ジカル
ボン酸)又はその誘導体である。
イミドオリゴマー(A)及び(B)は、上記芳香族テト
ラカルボン酸又はその誘導体、o−エチルアニリンとホ
ルムアルデヒドとの縮合物、及び、末端官能化剤の3成
分を以下の溶媒中で加熱、または必要に応じてイミド化
触媒、脱水剤の存在下反応させることにより製造するこ
とができる。又、ポリナジイミド(C)は、o−エチル
アニリンとホルムアルデヒドとの縮合物と、末端官能化
剤とを以下の溶媒中で加熱または必要に応じてイミド化
触媒、脱水剤の存在下反応させることにより製造するこ
とができる。
反応に使用される溶媒としては、N,N−ジメチルホルム
アルデヒド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル
−2−ピロリドン等のアミド系の溶媒の他、m−クレゾ
ール等のフェノール類、ジメチルスルホキシド等を挙げ
ることが出来る。
芳香族テトラカルボン酸、o−エチルアニリンとホルム
アルデヒドとの縮合物、及び末端官能化剤の3成分の割
合は、目的に応じて、又物性との関係で適宜決定され
る。例えば、o−エチルアニリンとホルムアルデヒドと
の縮合物がジアミンである場合、各成分のモル比(芳香
族テトラカルボン酸/o−エチルアニリンとホルムアルデ
ヒドとの縮合物/末端官能化剤)は一般的にはn/(n+
1)/2と表わすことが出来るが、末端官能化剤の割合
は、末端官能基を確実に導入するために過剰量を使用す
る場合には、反応後過剰分を精製除去すればよい。しか
し生成するイミドオリゴマーの分子量はnの値によって
決定される為、テトラカルボン酸とジアミンとのモル比
は厳密に調整することが好ましい。通常nの値として
は、1〜15の範囲を挙げることができる。nの値の増大
と共に生成するオリゴマーの分子量が大きくなり、その
溶液の粘度が増大してプリプレグの製造が困難になる
為、好ましくはnの値は1〜10、オリゴマーの分子量は
6000以下を挙げることができる。
本発明のイミドオリゴマー組成物において、イミドオリ
ゴマー(A)と、イミドオリゴマー(B)又はポリナジ
イミド(C)との当量比としては、40:60〜90:10の範囲
を挙げることができる。この当量比が上記範囲より大き
くなると硬化物の耐熱性い低下し、逆にこの比が小さく
なると反応性が低下し、より高い成形温度を必要とし好
ましくない。
本発明で使用されるアルケニルフェノールは、モノ、ジ
又はポリアリルフェノールであり、好ましくはジアルケ
ニルフェノールが使用される。
代表的なジアルケニルフェノールとしては、下記一般式
(I)で示される化合物を挙げることができる。
(式中、R1は、−CH2−、−C(CH3−、−SO2−、
−SO−、−S−、−O−、−CH(C6H5)−又は−C(CH
3−(C6H5)−C(CH3−を表わし、そしてn
は、0又は1を表わす。) アルケニルフェノールの例としては、2−アリルフェノ
ール、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−アリルフェニ
ル)プロパン〔ジアリルビスフェノールA〕、ビス(4
−ヒドロキシ−3−アリルフェニル)スルホン〔ジアリ
ルビスフェノールS〕、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′−
ジアリルジフェニル、ビス(4−ヒドロキシ−3−アリ
ルフェニル)メタン等、及び、これらに相当するメタリ
ル化合物を挙げることができ、これらは複数で使用する
ことができる。
本発明で使用されるアルケニルフェノールは、アルケニ
ルエーテルのクライゼン転移による公知の方法により製
造することができる。
本発明のイミドオリゴマー組成物において、アルケニル
フェノールの使用量としては、イミドオリゴマー(A)
1当量に対し、0.1〜10、好ましくは0.3〜3.0当量の範
囲を挙げることができる。この範囲より少ないと成形物
の成形割れ改良効果は小さく、逆に多いと硬化物の耐熱
性が低下するので好ましくない。
本発明のイミドオリゴマー組成物は、その構成成分であ
る、イミドオリゴマー(A)及び(B)、ポリナジイミ
ド(C)およびアルケニルフェノールの構造及びオリゴ
マーの分子量等により異なるが、N,N−ジメチルアセト
アミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2
−ピロリドン等のアミド系溶剤の他、アセトン、メチル
エチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、ジメトキシエタン等のエーテル類、塩化メチレ
ン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系溶剤に可溶で
ある。
本発明のイミドオリゴマー組成物によって製造されるプ
リプレグは、通常20〜80重量%の溶液とし、これに補強
用繊維を含浸し乾燥することにより製造することができ
る。
〔実施例〕
以下、実施例によって本発明のイミドオリゴマー組成物
を具体的に示すが、本発明はこれら実施例に限定される
ものではない。
尚、成形物の成形割れ評価は、〔902/02/90〕s10層の交
差配向積層材をオートクレーブにより硬化後、オーブン
中で後硬化を行ない、成形物の断面を顕微鏡により観察
し、中心90゜層のクラック数を単位長さ当りの個数(個
/cm)に換算し表わした。
またガラス転移温度(Tg)はTMA法により、熱膨張曲線
の変化より求めた。結果を第1表に示す。
参考例1 マレイミド末端イミドオリゴマーの合成
(1) 4つ口フラスコに、o−エチルアニリン・ホルムアルデ
ヒド縮合物(日本化薬社製、商品名カヤハードA−A)
を減圧蒸留して得た3,3′−ジエチル−4,4′−ジアミノ
ジフェニルメタン(3,3′−EDDM)53.3g(0.21モル)を
N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)63.8gに均一に溶解
後、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二
無水物(BTDA)33.7g(0.105モル)をDMF191.99gに分散
させ、上記ジアミン溶液に添加した。1時間室温で撹拌
後、無水マレイン酸(MA)22.6g(0.23モル)を添加し
室温で1時間撹拌し、アミック酸オリゴマーを製造し
た。次いで脱水剤である無水酢酸85.5g、イミド化触媒
である酢酸ナトリウム4.3gを加え昇温し、70℃にて1時
間イミド化反応を行なった。
反応終了後室温に冷却し、多量の水に反応液を徐々に投
入しイミドオリゴマーを析出させた。ついでイミドオリ
ゴマーを別し、1%重ソウ水で中和後多量の水で洗浄
し、60℃で60時間真空乾燥を行なった。収量はほぼ定量
的であり、数平均分子量955のマレイミド末端イミドオ
リゴマーを得た。
参考例2 マレイミド末端オリゴマーの合成(2) 3,3′−EDDM152.7g(0.60モル)、ETDA128.9g(0.40モ
ル)、MA43.2g(0.44モル)を使用し、参考例1と同様
の操作で数平均分子量1500のマレイミド末端イミドオリ
ゴマーを得た。
参考例3 マレイミド末端イミドオリゴマーの合成
(3) 3,3′−EDDM152.6g(0.60モル)、BTDAにかえて無水ピ
ロメリット酸(PMDA)65.4g(0.30モル)、MA64.7g(0.
66モル)を使用し、参考例1とほぼ同様の操作で数平均
分子量85のマレイミド末端イミドオリゴマーを得た。
参考例4 ナジイミド末端イミドオリゴマーの合成
(1) 3,3′−EDDM46.8g(0.18モル)、EDTA29.6g(0.09モ
ル)、ナジック酸(NA)33.2g(0.20モル)、溶媒とし
てN−メチル−2−ピロリドン(NMP)255.8gを使用し
て参考例1と同様の操作でアミック酸オリゴマーを製造
した。室温に一夜放置後200℃にて2時間イミド化反応
を行なった。
反応終了後室温に冷却し、均一な反応液を5%ピリジン
水溶液に投入してイミドオリゴマーを析出させ、4度水
に分散させ洗浄し、100℃で60時間真空乾燥を行なっ
た。収量は定量的であり数平均分子量1100のナジイミド
末端イミドオリゴマーを得た。
参考例5 ナジイミド末端イミドオリゴマーの合成
(2) 3,3′−EDDM46.8g(0.18モル)、ETDAにかえてPMDA20.1
g(0.09モル)、NA33.2g(0.20モル)を使用し、参考例
4と同様の操作で数平均分子量1000のナジイミド末端イ
ミドオリゴマーを得た。
参考例6 ビスナジイミドの合成(3) 3,3′−EDDM25.4g(0.10モル)、NA36.1g(0.22モル)
を使用し、参考例4と同様の操作で数平均分子量550の
ビスナジイミドを得た。
実施例1 参考例1のマレイミド末端イミドオリゴマー52.8gと参
考例4のナジイミド末端イミドオリゴマー30.0gとジア
リルビスフェノールA(三井東圧ファイン社製BPA−C
A)17.1g〔MA/NA/アリル=2/1/2当量比〕をテトラヒド
ロフラン(THF)233.1gに溶解しワニスを調製した。こ
れを炭素繊維トレカT−400(東レ社製)に含浸しプリ
プレグを作製した。このプリプレグを〔902/02/90〕s
の構成で10層積層し、オートクレーブ中で7kg/cm2加圧
下、230℃で4時間硬化し、交差配向積層材を成形し
た。さらにオーブン中で250℃で1時間、270℃で1時
間、290℃で6時間の後硬化を行なった。硬化物のTgは2
92℃であり、ボイド、成形割れは観察されなかった。
実施例2 参考例1のマレイミド末端イミドオリゴマー35.2gと参
考例4のナジイミド末端イミドオリゴマー20gとジアリ
ルビスフェノールS(日本化薬社製)12.2g〔MA/NA/ア
リル=2/1/2当量比〕をTHF157.2gに溶解しワニスを調製
した。実施例1と同様にプリプレグを作製し硬化を行な
った。硬化物のTgは320℃であり、成形物にボイド、成
形割れはなかった。
実施例3 参考例3のマレイミド末端イミドオリゴマー34.6gと参
考例5のナジイミド末端イミドオリゴマー20gとジアリ
ルビスフェノールA12.6g、THF156.8gよりワニスを調製
した。実施例1と同様にプリプレグを作製し硬化を行な
った結果、硬化物のTg=316℃であったが、ごく少量の
マイクロクラックが認められた。
実施例4 参考例1のマレイミド末端イミドオリゴマー34.9gと参
考例6のビスナジイミド20gとジアリルビスフェノールS
12.1g、THF133.0gよりワニスを調製した。実施例1と同
様にプリプレグを作製し硬化を行なった結果、硬化物の
Tgは308℃であり、成形物にボイド、成形割れはなかっ
た。
実施例5 参考例2のマレイミド末端イミドオリゴマー55.0gと参
考例4のナジイミド末端イミドオリゴマー10gおよび参
考例6のビスナジイミド5.0gとジアリルビスフェノール
A12.1g、THF191.6gよりワニスを調製した。実施例1と
同様にプリプレグを作製した硬化を行なった結果、硬化
物のTgは285℃であり、成形物にボイド、成形割れはな
かった。
比較例1 参考例1のマレイミド末端イミドオリゴマー50gをTHF11
7gに溶解しワニスを調整した。実施例1と同様に炭素繊
維にワニスを含浸後プリプレグを積層し、7kg/cm2加圧
下250℃で4時間硬化を行なった。その結果成形物に成
形割れが発生した。さらにオーブン中で270℃で1時
間、290℃で1時間、320℃で6時間の後硬化を行なった
結果、Tgは300℃であった。
比較例2 参考例1のマレイミド末端イミドオリゴマー47.8gと参
考例4のナジイミド末端イミドオリゴマー54.4gとをTHF
238.5gに溶解しワニスを調整した。実施例1と同様に炭
素繊維にワニスを含浸後プリプレグを積層し、7kg/cm2
加圧下250℃で4時間硬化を行なった。その結果成形物
に成形割れが発生した。さらにオーブン中で270℃で1
時間、290℃で1時間、320℃で6時間の後硬化を行なっ
た結果Tgは320℃であった。
比較例3 参考例2のマレイミド末端イミドオリゴマー82.9gとジ
アリルビスフェノールA17.1g〔MA/アリル=1/1当量比〕
とをTHF233gに溶解しワニスを調製した。実施例1と同
様にプリプレグを積層し、7kg/cm2加圧下220℃で4時間
硬化して成形物を得た。さらに230℃で1時間、250℃で
1時間、270℃で1時間、290℃で1時間、320℃で6時
間後硬化を行なった結果、この成形物に成形割れはない
が、Tgは193℃であった。
〔発明の効果〕 本発明は、特定の2種類の官能化剤とアルケニルフェノ
ール類を使用することにより、これを繊維強化交差配向
積層材成形物の原料として使用したときに成形割れがな
く、優れた耐熱性を示すイミドオリゴマー組成物が得ら
れることを見い出したものである。
本発明のイミドオリゴマー組成物は、加熱硬化により卓
越した耐熱性を有する繊維強化複合材を得ることができ
る。さらに加熱硬化に際して成形割れを生ずることがな
い。
本発明のイミドオリゴマー組成物を前述の溶媒に溶解す
ると、得られる溶液の粘度が低いため、補強繊維への含
浸性が良好でプリプレグの製造が容易である。
又、本発明のイミドオリゴマー組成物は、有機溶媒に可
溶性であり種々の添加剤、補強材、たとえばジアリフタ
レート、トリアリルイソシアヌレート、ジビニルベンゼ
ン等の反応性希釈剤、炭素粉末、各種金属、金属酸化
物、シリカ、アスベスト等の混合が容易であり、繊維強
化複合材のみならず耐熱性の良好な接着剤、被覆材、成
型物等の製造に利用することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記イミドオリゴマー(A)、イミドオリ
    ゴマー(B)又はポリナジイミド(C)、及び、アルケ
    ニルフェノールからなるイミドオリゴマー組成物。 (イ) 芳香族テトラカルボン酸又はその誘導体、o−
    エチルアニリンとホルムアルデヒドとの縮合物、及び、
    マレイン酸又はその誘導体の3成分を反応させて得られ
    るイミドオリゴマー(A) (ロ) 芳香族テトラカルボン酸又はその誘導体、o−
    エチルアニリンとホルムアルデヒドとの縮合物、及び、
    ナジック酸又はその誘導体の3成分を反応させて得られ
    るイミドオリゴマー(B) (ハ) o−エチルアニリンとホルムアルデヒドとの縮
    合物と、ナジック酸又はその誘導体とを反応させて得ら
    れるポリナジイミド(C)
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