JPH0745540B2 - オレフイン重合用固体触媒成分の製造法 - Google Patents

オレフイン重合用固体触媒成分の製造法

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JPH0745540B2
JPH0745540B2 JP23486286A JP23486286A JPH0745540B2 JP H0745540 B2 JPH0745540 B2 JP H0745540B2 JP 23486286 A JP23486286 A JP 23486286A JP 23486286 A JP23486286 A JP 23486286A JP H0745540 B2 JPH0745540 B2 JP H0745540B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術の分野〕 本発明は、オレフィン重合用固体触媒成分の製造法に関
する。更に詳しくは、マグネシウム化合物を主要担持材
料とし、ハロゲン化チタン等を被担持成分とする該触媒
成分であって、保存安定性、熱安定性および耐摩砕性の
改善されたオレフィン重合用固体触媒成分の製造法に関
する。
〔先願の技術・その問題点〕
先に、本発明者等は、特願昭59−208775号において、重
合活性が高く、高立体規則性かつ、粒子形状の良好なオ
レフィン重合体を与える固体触媒成分の新規な製造法
(以下先願の触媒製法という)を提案した。
しかし、該先願で得られる固体触媒成分は、30℃以下で
の保存では長期間安定であるが、40℃以上の保存では触
媒性能が変化しやすいこと、また該固体触媒成分の大規
模製造時に製造装置内で摩砕を受けやすく、微粉の固体
触媒成分が生成するという問題が発生した。
上述の保存温度が30℃以下ということは、該固体触媒成
分の容器を準保冷状態に保つ必要があるということを意
味し、工業用触媒薬剤としてその保存、輸送又は包装費
が準保冷を必要としない場合と比較して割高となり、準
保冷状態に保ったとしても十分に長い保存寿命を保持す
ることは困難である。また、該固体触媒の製造時に微粉
が発生すると該微粉の分離除去は困難であるか又は経済
的でなく、微粉を含む該成分を用いてオレフィン重合用
触媒を構成してオレフィンの重合に使用するとオレフィ
ン重合体の微粉の生成割高が増加して、該重合体の製造
後の取扱いならびに品質の均一性に関して不利な結果を
招く。因に、チーグラー・ナッタ系固体触媒成分の形態
と該成分を用いて得られたオレフィン重合体の形態とは
相似の関係にあるというのが、この技術分野における専
門家にとって周知の事実である。
〔発明の目的〕
本発明者等は、上述の問題につき研究中であったが、先
願の触媒製法において、溶液状態から析出せしめた固体
生成物(I)に対して有機アルミニウム化合物の共存下
に少量の炭素数2以上のα−オレフィンで重合処理する
ときは、得られた最終の固体生成物は、その保存温度を
例えば40℃のような常温を著しく超える温度(以下超常
温という)に保持しても、その触媒活性が実質的に低下
せず、また、固体触媒成分製造時または、その後の取扱
い時もしくは使用時(註.予備活性化時または重合時)
において前述のような微粉の発生が殆どないという事実
を見出し本発明に到達した。因に、該予備重合処理は、
固体生成物(I)に対してされる点で、チタン化合物が
担持された最終固体と有機アルミニウム化合物との組合
せ(触媒)に対してα−オレフィン処理するいわゆる予
備活性化とは、その技術的意義が異る。なお、固体生成
物(I)が重合活性を保有しているのは、該生成物中に
特定の化学構造を有するポリチタン酸エステル等が含有
されているからである。
以上の記述から明らかなように、本発明の目的は、既述
の問題を解決して、保存安定性、熱安定性および耐摩砕
性を改善した、重合活性が高く、高立体規則性かつ粒子
形状の良好なオレフィン重合体を与えるオレフィン重合
用固体触媒成分の製造法を提供することである。
〔発明の構成・効果〕
本発明は下記の構成を有する。
(1)溶液状態から析出させたMg化合物を主要構成成分
とする担体にハロゲン化チタン、ハロゲン化バナジル若
しくはハロゲン化バナジウムを担持させたオレフィン重
合用固体触媒成分の製造方法において、 I.無水マグネシウムジハライド、 一般式Ti(OR1で表わされるオルトチタン酸エステ
ルおよび/または 一般式R2O−Ti(OR3)(CR4mO−R5で表わされる
ポリチタン酸エステル(こゝでR1、R2、R3、R4およびR5
は炭素数1〜20のアルキル基、アリール基または炭素数
3〜20のシクロアルキル基であり、mは2〜20の数であ
る)、および炭素数1ないし20の飽和若しくは不飽和
の1価若しくは多価アルコールを不活性炭化水素溶剤
中で混合して溶解させて(成分A)を得、 II.該(成分A)に、炭素数2ないし24の脂肪族若しく
は芳香族のモノ若しくはポリカルボン酸エステル(以下
有機酸エステルという)、 一般式AlXn▲R8 3-n(こゝでXはClまたはBr、R8は炭
素数1〜20のアルキル基、アリール基または炭素数3〜
20のシクロアルキル基、nは0〜3の数である)で表わ
されるハロゲン化アルミニウム、および一般式SiXl
6 4-l若しくはSiXp(OR74-p(こゝでXはClまたは
Br、R6およびR7はそれぞれ炭素数1〜20のアルキル基、
アリール基または炭素数3〜20のシクロアルキル基、l
またはpは1〜4の数である)で表わされるハロゲン化
ケイ素からなる(成分B)を混合反応させて固体(以
下固体生成物(I)という)を析出させ、 III.該固体生成物(I)を有機アルミニウム化合物の存
在下、炭素数2以上のα−オレフィンで予備重合処理し
て固体生成物(II)を得、 IV.該固体生成物(II)に、一般式TiXq(OR94-q(こ
ゝで、XはClまたはBr、R3は炭素数1〜20のアルキル
基、アリール基または炭素数3〜20のシクロアルキル基
であり、qは1〜4の数である)で表わされ、ハロゲン
化チタンおよび/または一般式VOXs(OR103-s若し
くはVXt(OR114-t(こゝで、XはClまたはBr、R10
よびR11はそれぞれ炭素数1〜20のアルキル基、アリー
ル基または炭素数3〜20のシクロアルキル基、s1〜3
の、tは1〜4の数である)で表わされるハロゲン化バ
ナジル若しくはハロゲンバナジウムからなる(成分
C)を反応させて固体(以下固体生成物(III)とい
う)とすることを特徴とするオレフィン重合用固体触媒
成分の製造法。
(2)固体生成物(I)、(II)若しくは(III)中の
チタン原子1gに対し、0.01〜500gのα−オレフィンを反
応させる前記第(1)項に記載の方法。
本発明の構成および効果につき以下に詳しく説明する。
最初に段階Iについて述べる。
(成分A)は、成分、およびを不活性炭化水素中
で反応させ溶解させることにより得られる。成分は、
無水マグネシウムジハライドである。無水マグネシウム
ハライドとしては無水塩化マグネシウムおよび無水臭化
マグネシウムが使用できる。無水とはこれらの「無水」
化合物として市販されている市販品と同程度の微量の水
分を含むものであってもよい。
成分はチタン酸エステルである。チタン酸エステルと
しては、Ti(OR1で表わされるオルトチタン酸エス
テルおよびR2O−Ti(OR3)(OR4mO−R5で表わさ
れるポリチタン酸エステルである。ここで、R1、R2
R3、R4およびR5は炭素数1〜20のアルキル基、アリール
基または炭素数3〜20のシクロアルキル基であり、mは
2〜20の数である。具体的には、オルトチタン酸メチ
ル、オルトチタン酸エチル、オルトチタン酸n−プロピ
ル、オルトチタン酸i−プロピル、オルトチタン酸n−
ブチル、オルトチタン酸i−ブチル、オルトチタン酸n
−アミル、オルトチタン酸2−エチルヘキシル、オルト
チタン酸n−オクチル、オルトチタン酸フェニルおよび
オルトチタン酸シクロヘキシルなどのオルトチタン酸エ
ステル、ポリチタン酸メチル、ポリチタン酸エチル、ポ
リチタン酸n−プロピル、ポリチタン酸i−プロピル、
ポリチタン酸n−ブチル、ポリチタン酸i−ブチル、ポ
リチタン酸n−アミル、ポリチタン酸2−エチルヘキシ
ル、ポリチタン酸n−オクチル、ポリチタン酸フェニル
およびポリチタン酸シクロヘキシルなどのポリチタン酸
エステルを用いることができる。
成分はアルコールである。アルコールとしては脂肪族
飽和および不飽和アルコールを使用することができる。
具体的には、メチルアルコール、エチルアルコール、n
−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−
ブチルアルコール、n−アミルアルコール、i−アミル
アルコール、n−ヘキシルアルコール、n−オクチルア
ルコール、2−エチルヘキシルアルコールおよびアリル
アルコールなどの1価アルコールのほかに、エチレング
リコール、トリメチレングリコールおよびグリセリンな
どの多価アルコールも用いることができる。その中でも
炭素数4〜10の脂肪族飽和アルコールが好ましい。
成分、およびを溶解させるために用いられる不活
性炭化水素溶剤としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、ノナン、デカンおよびケロシンなどの脂肪族炭化水
素、ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族炭
化水素、四塩化炭素、1,2−ジクロルエタン、1,1,2−ト
リクロルエタン、クロルベンゼンおよび0−ジクロルベ
ンゼンなどのハロゲン化炭化水素を挙げることができ
る。その中でも脂肪族炭化水素が好ましい。
成分、およびを不活性炭化水素溶剤中で反応させ
溶解させる具体的な方法としては、次の諸方法を挙げる
ことができる。すなわち 成分、およびを不活性炭化水素溶剤中任意の添
加順序で混合し、その懸濁液を攪拌しながら加熱する、 成分およびを不活性炭化水素溶剤中攪拌しながら
加熱し、その溶液に成分を加える、 成分およびを不活性炭化水素溶剤中攪拌しながら
加熱し、次いで成分を加える、あるいは、 成分およびを不活性炭化水素溶剤中攪拌しながら
加熱し、次いで成分を加える、 などである。
以上のいずれの方法も採用することができるが、の方
法は操作が極めて容易である点で好ましい。
成分、およびを不活性炭化水素溶剤に溶解させる
ためには加熱することが必要である。該加熱温度は40〜
200℃、好ましくは50〜150℃である。該反応および溶解
に要する時間は5分〜7時間、好ましくは10分〜5時間
である。成分の使用量は成分1モルに対して前者が
オルトチタン酸エステルの場合は0.1〜2モル、好まし
くは0.5〜1.5モル、同じくポリチタン酸エステルの場合
はオルトチタン酸エステル単位に換算してオルトチタン
酸エステル相当量を用いればよい。成分の使用量は成
分1モルに対して0.1〜5モル、好ましくは0.5〜4モ
ルである。
成分およびの使用量は、成分に対して多い程溶解
させることは容易であるが、そのようにしてを溶解さ
せた場合(成分A)を固体化するために極めて多量のハ
ロゲン化ケイ素を用いなければならない上に、固体化そ
れ自身がむずかしくなり、また固体化しても粒子形状の
制御は極めて困難となる。また成分およびの使用量
が少なすぎると成分が不活性炭化水素溶剤に溶解せ
ず、担持型固体触媒成分は不定形であり、本願の目的と
する性能を有する担持型固体触媒成分を製造することは
できない。不活性炭化水素溶剤の使用量は、成分1モ
ルに対して0.1〜5、好ましくは0.3〜3である。
次に段階IIについて述べる。
(成分B)は成分、およびおよびからなる。成分
は有機酸エステルである。有機酸エステルとしては、
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−
プロピル、酢酸n−ブチル、プロピオン酸エチル、プロ
ピオン酸n−プロピル、プロピオン酸i−ブチル、酪酸
エチルおよび酢酸フェニルなどの脂肪族カルボン酸エス
テル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、トルイル酸メ
チル、トルイル酸エチル、アニス酸メチル、アニス酸エ
チル、アニス酸フェニル、フタル酸ジエチル、フタル酸
ジ−n−ブチルおよびフタル酸ジ−i−ブチルなどの芳
香族カルボン酸エステルを用いることができる。
成分は一般式AlXnR8 3-nで表わされるハロゲン化アル
ミニウムである。ここで、XはClまたはBr、R8は炭素数
1〜20のアルキル基、アリール基若しくは炭素数3〜20
のシクロアルキル基であり、nは0〜3の数である。具
体的には、三塩化アルミニウム、エチルアルミニウムジ
クロリド、ブチルアルミニウムジクロリド、エチルアル
ミニウムセスキクロリド、ジエチルアルミニウムクロリ
ド、ジプロピルアルミニウムクロリド、トリエチルアル
ミニウム、トリブチルアルミニウム、トリフェニルアル
ミニウム、ジフェニルアルミニウムクロリド、トリシク
ロヘキシルアルミニウム、ジシクロヘキシルアルミニウ
ムクロリド、三臭化アルミニウムおよびエチルアルミニ
ウムジブロミドなどを挙げることができる。
成分は一般式SiXl▲R6 4-l若しくはSiXp(OR74-p
で表わされるハロゲン化ケイ素である。ここで、XはCl
またはBr、R6およびR7は炭素数1〜20のアルキル基、ア
リール基または炭素数3〜2のシクロアルキル基であ
り、lまたはpは1〜4の数である。具体的には、SiXl
▲R6 4-lとして、四塩化ケイ素、四臭化ケイ素、三塩
化エチルケイ素、三塩化プロピルケイ素、三塩化ブチル
ケイ素、三塩化フェニルケイ素、三塩化シクロヘキシル
ケイ素、三臭化エチルケイ素、二塩化ジエチルケイ素、
二塩化ジブチルケイ素および塩化トリエチルケイ素な
ど、SiXp(OR74-pとして、四塩化ケイ素、四臭化ケイ
素、三塩化メトキシケイ素、三塩化エトキシケイ素、三
塩化プロポキシケイ素、三塩化ブトキシケイ素、三塩化
フェノキシケイ素、三臭化エトキシケイ素、二塩化ジメ
トキシケイ素、二塩化ジエトキシケイ素、二塩化ジブト
キシケイ素、二塩化ジフェノキシケイ素、二臭化ジメト
キシケイ素、塩化トリメトキシケイ素および塩化トリエ
トキシケイ素などを挙げることができる。また上述の化
合物の混合物を用いることもできる。それらの中でも四
塩化ケイ素が好ましい。これらの成分は既述の不活性炭
化水素溶剤で希釈して用いてもよい。
次に(成分A)と(成分B)の反応について述べる。
(成分A)と(成分B)の反応によって固体生成物
(I)が得られる。この反応はイ.(成分A)に(成分
B)を加える、ロ.(成分B)に(成分A)を加える、
若しくはハ.(成分A)に(成分B)の一部の成分を加
え、それに(成分B)の残りの成分を加えるかまたはそ
れを(成分B)の残りの成分に加える、などの方法によ
って実施することができる。
具体的には例えば、次の〜の方法がある。すなわ
ち、成分Aに成分続いて/または同時に成分を反
応させた後成分を反応させて固体生成物(I)を析出
させる。成分、およびを同時に反応させて固体
生成物(I)を析出させる。成分を反応させて固体
を析出させた後に成分続いて/または同時に成分を
反応させて固体生成物(I)とする。成分との混
合物および/または反応物を反応させた後に成分を反
応させて固体生成物(I)を析出させる。成分を反
応させて固体を析出させた後に成分との混合物およ
び/または反応物を反応させて固体生成物(I)とす
る。若しくは〜のいずれか2以上を組合せた方法
を挙げることができる。いずれの方法も採用することが
できる。(成分A)に成分および/または成分を混
合または反応させても固体は析出しない。(成分A)あ
るいは(成分A)と成分および/または成分の混合
物または反応物は均一溶液である。これらの均一溶液か
ら固体を析出させるためには成分が必要である。上述
の〜に係る添加方法としては、成分および成分
は通常(成分A)に添加することが好ましいが、成分
は(成分A)に添加することもできるし、(成分A)を
成分に添加することもできる。固体生成物(II)の粒
子形状は固体生成物(I)の粒子形状に支配されるの
で、粒子形状の制御には成分と(成分A)あるいは
(成分A)と成分および/または成分の混合物また
は反応物との反応が極めて重要である。
(成分A)と成分、およびの使用比率は次のとお
りである。すなわち(成分A)を原料的に構成する成分
1モルに対して、成分の使用量は0.05〜0.7モル、
好ましくは0.1〜0.6モル、成分の使用量は0.005〜0.5
モル、好ましくは0.01〜0.4モルおよび成分の使用量
は0.1〜50モル、好ましくは1〜20モルである。これら
の成分は一時に使用してもよいし、数段階に分けて使用
してもよい。(成分A)と(成分B)の反応温度は、−
40〜+180℃、好ましくは−20〜+150℃であり、反応時
間は1段階ごと5分〜5時間、好ましくは10分〜3時間
である。(成分A)と(成分B)の反応により析出した
固体生成物(I)は、引続いて次段階の反応をさせても
よいが、一たん既述の不活性炭化水素溶剤により洗浄す
ることが好ましい。溶液中に存在する未反応物若しくは
副生物が以後の反応を妨げることがあるからである。か
くして、球形若しくは球形に近い形状の固体生成物
(I)が得られる。
次に段階IIIについて述べる。
この段階では、前段階IIで得られた固体生成物(I)を
有機アルミニウム化合物の存在下炭素数2以上の少量の
α−オレフィンと接触させ予備重合させて固体生成物
(II)とする。該予備重合処理の意義は、前述したとお
りである。そしてその際、不活性炭化水素溶剤を存在さ
せてもよいし存在させなくてもよい。有機アルミニウム
化合物としては、後述するAlXr▲R12 3-rで表わされ
る化合物を使用することができる。炭素数2以上のα−
オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、ブテン−
1、ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、4−
メチルペンテン−1および3−メチルペンテン−1の他
に、ブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエンおよ
びメチル−1,4−ヘキサジエンなどを挙げることができ
る。不活性炭化水素溶剤としては、ヘキサン、ヘプタ
ン、ノナン、デカンおよびケロシンを挙げることができ
る。固体生成物(I)をα−オレフィンと接触させ予備
重合させる方法としては、例えば、不活性炭化水素溶
剤中、固体生成物(I)と有機アルミニウム化合物を混
合した後α−オレフィンを供給する。有機アルミニウ
ム化合物を溶解させた不活性炭化水素溶剤に固体生成物
(I)を懸濁させた後α−オレフィンを供給する。また
有機アルミニウム化合物およびα−オレフィンを溶解
させた不活性炭化水素溶剤に固体生成物(I)を添加
し、必要に応じ更にα−オレフィンを供給する、などが
ある。固体生成物(I)1g当り予備重合するポリオレフ
ィンが0.001〜1000g、好ましくは0.01〜500gになるよう
にα−オレフィンを供給する。有機アルミニウム化合物
の使用量は、固体生成物(I)に含まれるチタン原子1
モルに対して0.1〜500モル、好ましくは0.5〜100モルで
ある。不活性炭化水素溶剤の使用量は、固体生成物
(I)1g当り0〜1000ml、好ましくは5〜500mlであ
る。
予備重合する際の温度は−20〜+50℃、好ましくは0〜
30℃、時間は1分〜5時間、好ましくは3分〜3時間で
ある。予備重合段階において、安息香酸エチル、トルイ
ル酸メチルおよびアニス酸エチルなどのカルボン酸エス
テル、若しくはフェニルトリエトキシシラン、ジフェニ
ルジメトキシシランおよびメチルトリエトキシシランな
どのシラン化合物を共存させることも可能である。それ
らの使用量は有機アルミニウム化合物1モル当り0〜2
モル、好ましくは0〜0.5モルである。固体生成物
(I)はポリオレフィンでおおわれる。既述の不活性炭
化水素溶剤で濾液中に有機アルミニウム化合物が検出さ
れなくなるまで洗浄する。かくして固体生成物(II)が
得られる。
次に段階IVについて述べる。
成分(C)は成分および/または成分からなる。成
分は一般式TiXq(OR94-qで表わされるハロゲン化チ
タンである。ここで、XはClまたはBr、R9は炭素数1〜
20のアルキル基、アリール基または炭素数3〜20のシク
ロアルキル基であり、qは1〜4の数である。具体的に
は、四塩化チタン、四臭化チタン、三塩化メトキシチタ
ン、三塩化エトキシチタン、三塩化プロポキシチタン、
三塩化ブトキシチタン、三塩化ヘキソキシチタン、三塩
化オクトキシチタン、三塩化フェノキシチタン、三塩化
シクロヘキソキシチタン、三臭化エトキシチタン、三臭
化ブトキシチタン、二塩化ジメトキシチタン、二塩化ジ
エトキシチタン、二塩化ジプロポキシチタン、二塩化ジ
ブトキシチタン、二塩化ジオクトキシチタン、二塩化ジ
フェノキシチタン、二塩化ジシクロヘキソキシチタン、
二臭化ジエトキシチタン、二臭化ジブトキシチタン、塩
化トリメトキシチタン、塩化トリエトキシチタン、塩化
トリブトキシチタン、塩化トリフェノキシチタン、臭化
トリエトキシチタンおよび臭化トリフェノキシチタンな
どを挙げることができる。四塩化チタン若しくは四臭化
チタン以外のハロゲン化チタンは四ハロゲン化チタンと
オルトチタン酸エステルとの反応によりつくることがで
きるが、段階IIIの反応には前記反応によりつくられる
ものに代えて四ハロゲン化チタンとオルトチタン酸エス
テルの混合物をも使用することができる。該オルトチタ
ン酸エステルとしては既述のオルトチタン酸エステルと
同じものを使用することができる。これらのハロゲン化
チタンの中でも四塩化チタンが最も好ましい。
成分は一般式VOXs(OR103-s若しくはVXt(OR11
4-tで表わされるハロゲン化バナジル若しくはハロゲン
化バナジウムである。ここで、XはClまたはBr、R10
よびR11は炭素数1〜20のアルキル基、アリール基また
は炭素数3〜20のシクロアルキル基であり、sは1〜
3、tは1〜4の数である。具体的には、三塩化バナジ
ル、三臭化バナジル、二塩化メトキシバナジル、二塩化
エトキシバナジル、二塩化ブトキシバナジル、二塩化フ
ェノキシバナジル、二塩化シクロヘキソキシバナジル、
二臭化エトキシバナジル、塩化ジメトキシバナジル、塩
化ジエトキシバナジル、塩化ジフェノキシバナジル、臭
化ジエトキシバナジル、四塩化バナジウム、四臭化バナ
ジウム、三塩化メトキシバナジウム、三塩化エトキシバ
ナジウム、三塩化ブトキシバナジウム、三塩化フェノキ
シバナジウム、三塩化シクロヘキソキシバナジウム、三
臭化エトキシバナジウム、二塩化ジメトキシバナジウ
ム、二塩化ジエトキシバナジウム、二塩化ジブトキシバ
ナジウム、二塩化ジフェノキシバナジウム、二臭化ジエ
トキシバナジウム、塩化トリエトキシバナジウム、塩化
トリフェノキシバナジウムおよび臭化トリエトキシバナ
ジウムなどを挙げることができる。これらのハロゲン化
バナジル若しくはハロゲン化バナジウムの中でも三塩化
バナジルおよび四塩化バナジウムが好ましい。
成分と成分はそれらの混合物および/または反応物
として固体生成物(II)との反応に用いることもでき
る。また既述の不活性炭化水素溶剤により希釈して用い
ることもできる。
次に固体生成物(II)と(成分C)の反応について述べ
る。この第III段階の反応は、既述の不活性炭化水素溶
剤に懸濁させた固体生成物(II)に(成分C)を加える
かあるいは(成分C)に固体生成物(II)若しくはその
懸濁溶液を加えるなどの方法によって行わせることがで
きる。
成分若しくはの使用量は、固体生成物(II)の構成
原料である無水マグネシウムジハライド1モルに対して
1〜100モル、好ましくは3〜50モルである。
固体生成物(II)と(成分C)の反応温度は40〜200
℃、好ましくは50〜150℃、反応時間は5分〜5時間、
好ましくは10分〜3時間である。反応後は濾別またはデ
カンテーション法により固体を分離後不活性炭化水素溶
剤で洗浄し、未反応物あるいは副生物などを除去する。
かくして固体生成物(III)が得られる。洗浄の際使用
する溶剤は液状不活性炭化水素である。具体的には、ヘ
キサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカンあるいは
ケロシンなどの脂肪族飽和炭化水素を挙げることができ
る。
かくして得られた固体生成物(III)は、乾燥して粉体
の状態で保存することもできるし、既述の不活性炭化水
素溶剤に懸濁させて保存することもできる。
固体生成物(III)を使用してオレフィン重合体を製造
する以前に、固体生成物(III)をさらに予備重合処理
することも可能である。段階IIIにおいて、固体生成物
(I)の代りに固体生成物(III)を用いること以外は
段階IIIと同様に予備重合することができる。この予備
重合処理は、処理後の固体生成物がそのまゝオレフィン
の正規の重合に使用されるものでない点で、いわゆる予
備活性化と区別される。
次にα−オレフィン重合体製造法について述べる。固体
生成物(III)は固体触媒成分として有機アルミニウム
化合物および好ましくは有機酸エステルと組合わせるこ
とにより、α−オレフィン重合体製造用の触媒とするこ
とができる。組合わせる有機アルミニウム化合物として
は、AlXr▲R12 3-rで表わされる化合物を使用するこ
とができる。ここでXはCl、R12は炭素数1〜20のアル
キル基、アリール基または炭素数3〜20のシクロアルキ
ル基であり、rは0〜2の数である。具体的には、トリ
エチルアルミニウム、トリ−n−プロピルアルミニウ
ム、トリ−i−ブチルアルミニウム、トリシクロペンチ
ルアルミニウム、トリシクロヘキシルアルミニウム、ジ
メチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムク
ロリド、ジ−n−ブチルアルミニウムクロリド、エチル
アルミニウムセスキクロリドおよびエチルアルミニウム
ジクロリドなどを挙げることができる。その中でも、ト
リエチルアルミニウム単独あるいはトリエチルアルミニ
ウムとトリ−i−ブチルアルミニウム、トリエチルアル
ミニウムとジエチルアルミニウムクロリドおよびトリエ
チルアルミニウムとエチルアルミニウムセスキクロリド
などの2種類の有機アルミニウム化合物の混合あるいは
トリエチルアルミニウムとトリ−i−ブチルアルミニウ
ムとエチルアルミニウムセスキクロリドなどの3種類の
有機アルミニウム化合物の混合使用が好ましい。
有機エステルとしては、錯化合物をつくる段階で使用し
た有機エステルと同じ化合物を使用することができる。
その中で、安息香酸エチル、トルイル酸メチル、トルイ
ル酸エチル、アニス酸メチルおよびアニス酸エチルなど
の芳香族カルボン酸エステルが好ましい。
固体生成物(III)、有機アルミニウム化合物および有
機酸エステルの組合せ方法としては、固体生成物(II
I)、有機アルミニウム化合物および有機酸エステルを
独立に重合器に供給する、有機アルミニウム化合物と
有機酸エステルの混合物および固体生成物(III)を独
立に重合器に供給する、固体生成物(III)、有機ア
ルミニウム化合物および有機酸エステルの混合物を重合
器に供給する、などの態様があり、いずれの方法も採用
できる。しかしそれらの中でまたはが好ましい場合
もある。以上の如く三者を組合せる際、それぞれの成分
あるいはいずれかの成分をブタン、ペンタン、ヘキサ
ン、ヘプタン、ノナン、デカンおよびケロシンなどの脂
肪族炭化水素に溶解あるいは懸濁させて使用することも
できる。およびの如く重合器へ供給する前に混合す
る場合の温度は−50〜+50℃、好ましくは−30〜+30
℃、時間は、5分〜50時間、好ましくは10分〜30時間で
ある。
有機アルミニウム化合物の使用量は固体触媒成分として
の固体生成物(II)に含まれるチタン原子1モルに対し
て10〜1000モル、好ましくは50〜500モルである。有機
酸エステルの使用量は有機アルミニウム化合物1モルに
対して0.01〜1モル、好ましくは0.05〜0.7モルであ
る。混合有機アルミニウム化合物あるいは混合有機酸エ
ステルを使用する場合は、それらの総和のモル数が上述
の範囲に入ればよい。
本発明に係る固体触媒成分としての固体生成物(II
I)、有機アルミニウム化合物および好ましくは有機酸
エステルの組合せにより得られる触媒を用いて、炭素数
3以上のα−オレフィンを用いてα−オレフィン重合体
を製造する。炭素数3以上ののα−オレフィンとして
は、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン
−1、オクテン−1、デセン−1、4−メチルペンテン
−1および3−メチルペンテン−1などを使用すること
ができる。これらのα−オレフィンの重合においては、
単独重合のみならず、他の炭素数2以上のα−オレフィ
ンの1種または2種以上との共重合をも含むものであ
る。炭素数2以上のα−オレフィンとしては、上述の炭
素数3以上のα−オレフィン以外にエチレン、ブタジエ
ン、イソプレン、1,4−ペンタジエンおよびメチル−1,4
−ヘキサジエンなどを挙げることができる。それらの他
のα−オレフィンの使用量は共重合により得られる共重
合体中に50モル%以下含有されることとなる量である。
重合は液相中あるいは気相中で行うことができる。液相
中で重合を行う場合は、例えば、ヘキサン、ヘプタン、
ノナン、デカンあるいはケロシンなどの不活性炭化水素
溶剤を重合媒体として使用してもよいが、α−オレフィ
ン自身を反応媒体とすることもできる。気相中で重合を
行う場合は、原則として反応媒体を使用しないが、触媒
またはその成分のいずれかを上述の不活性炭化水素に溶
解または懸濁させて使用することもできる。重合は重合
器内において、触媒とα−オレフィンを接触させること
により行なわれる。重合温度は40〜200℃、好ましくは5
0〜150℃であり、重合圧力は大気圧〜100kg/cm2G、好ま
しくは5〜50kg/cm2Gである。重合は回分式、半連続式
あるいは連続式のいずれの態様によっても行うことがで
きるが、工業的には連続式重合が好ましい。また、重合
を重合条件の異なる多段重合によって行うことも可能で
ある。ポリマーの分子量を調節するためには、重合系に
水素のような分子量調節剤を加えることが効果的であ
る。
以上述べた固体触媒成分の製造または保存、触媒の調製
およびポリマーの製造は窒素あるいはヘリウムなどの不
活性気体の雰囲気下で行われなければならないが、場合
によってはモノマーの雰囲気下あるいは真空条件下でも
行うことができる。
本発明で得られる効果は次の通りである。
本発明に係るオレフィン重合用固体触媒成分は、保存安
定性および熱安定性に優れる。長期間に渡り、外気温の
高低にかかわらず安定に保存できることは工業上極めて
大切なことである。なお、該保存は粉体状態でも不活性
炭化水素溶剤に懸濁させた状態でも行うことができる。
更に本発明に係るオレフィン重合用固体触媒成分は耐摩
砕性に優れる。該成分は、その使用時すなわちオレフィ
ン重合体製造過程のみならず触媒製造過程においても摩
砕を受けにくい。このことは、微粉触媒の生成を防ぎ、
ひいては微粉オレフィン重合体の生成を防ぐことを意味
している。この結果、気相重合プロセスにおけるオレフ
ィン重合体製造時起きやすいエントレイン問題を解決す
ることができた。
本発明の他の効果は、極めて重合活性が高く、オレフィ
ン重合体中の残触媒除去が必要でないことである。加え
て、立体規則性が高く、粒子形状の良好なオレフィン重
合体を製造することができることである。
以下実施例によって本発明を説明する。
実施例1 (1)固体触媒成分の調製 ガラスフラスコ中において、デカン30ml、無水塩化マグ
ネシウム4.8g、オルトチタン酸n−ブチル17gおよび2
−エチル−1−ヘキサノール19.5gを混合し、攪拌しな
がら130℃に1時間加熱して溶解させ均一な溶液とし
た。その溶液を室温とし、p−トルイル酸エチル3.7g続
いてジエチルアルミニウムクロリド0.42gを加えた後70
℃に1時間加熱し、引続いて攪拌しながら四塩化ケイ素
52gを2.5時間かけて滴下し固体を析出させ、更に70℃に
1時間加熱した。固体を溶解から分離し、ヘキサンによ
り洗浄し固体生成物(I)を得た。
固体生成物(I)のTi含有率は3.3重量%(以後%と記
す)であった。該固体生成物(I)全量を10℃に冷却し
たトリエチルアルミニウムmmolを含むヘキサン500mlに
懸濁させ、攪拌しながら同温度において懸濁液中に重合
体収率が1.0−重合体/g−固体生成物(I)になるよう
にエチレンを1時間導入した。濾液中にトリエチルアル
ミニウムが検出されなくなるまでヘキサンで洗浄して固
体生成物(II)を得た。
該固体生成物(II)全量を1,2−ジクロルエタン50mlに
溶かした四塩化チタン50mlと混合し、攪拌しながら80℃
に2時間反応させ、ヘキサンで洗浄し乾燥して固体生成
物(III)とした。該固体生成物(III)は、その粒子形
状は球形に近く、Ti0.97%およびポリエチレン61.0%を
含有した。
(2)α−オレフィン重合体の製造 窒素置換した内容積3の多段攪拌機付きステンレス製
反応器に、トリエチルアルミニウム1.5ミリモルとエチ
ルアルミニウムセスキクロリド0.5ミリモル、p−アニ
ス酸エチル0.5ミリモル、固体生成物(III)をTi原子換
算で0.01mg原子および水素を1.0添加後、70℃におい
て全圧が22kg/cm2Gになるようにプロピレンを連続的に
導入しながら2時間重合を行なった。その後、未反応プ
ロピレンを排出して粉末状ポリプロピレン213gを得た。
該ポリプロピレンの粒子形状は球形に近く、MFR3.0、か
さ密度0.45、臭いは認められず、沸とうヘプタン抽出残
率(6時間)97.0%であった。
(3)耐摩砕性試験 窒素雰囲気下において、マグネット駆動式循環ポンプ
(イワキ者製マグネットポンプMD−10型)を使用して、
ヘキサン1中に該固体生成物(III)30gを懸濁させた
溶液を流速1.1/分、温度25℃の条件下で4時間循環
させた後、実施例1の(2)と同様にしてオレフィン重
合体の製造を行った。
実施例2〜3 実施例1で得られた固体生成物(III)を窒素雰囲気下4
0℃に保存し、3ケ月後(実施例2)および6ケ月後
(実施例3)実施例1の(2)と同様にしてオレフィン
重合体を製造した。
実施例4 実施例1の(1)において固体生成物(I)から固体生
成物(II)を得る際、重合体収率が10g−重合体/g−固
体生成物(I)になるように15℃、3時間エチレンを導
入すること以外は同様にして固体触媒成分の調製、オレ
フィン重合体の製造(実施例4の(1))および耐摩砕
性試験(実施例4の(2))を行なった。
比較例1 実施例1の(1)と同様にして得た固体生成物(I)全
量を予備重合処理することなく固体生成物(II)相当物
とすること以外は実施例1と同様にして固体触媒成分の
調製、オレフィン重合体の製造(比較例1の(1))お
よび耐摩砕性試験(比較例1の(2))を行った。
比較例2〜3 比較例1で得られた固体生成物(III)相当物を窒素雰
囲気下40℃に保存し、3ケ月後(比較例2)および6ケ
月後(比較例3)、実施例1の(2)と同様にしてオレ
フィン重合体を製造した。
実施例5 実施例1の(1)と同様にして得た固体生成物(I)10
gを15℃に冷却したトリエチルアルミニウム52mmolおよ
びトルイル酸メチル10mmolを含むヘキサン1に懸濁さ
せ、攪拌しながら同温度において懸濁液中に重合体収率
が5.0g−重合体/g−固体生成物(I)になるようにプロ
ピレンを3時間導入した。ヘキサンで洗浄して固体生成
物(II)を得た後は、実施例1と同様にして固体触媒成
分の調製、オレフィン重合体の製造(実施例5の(1)
および体摩砕性試験(実施例5の(2))を行った。
【図面の簡単な説明】
図は、本発明の方法の実施に係る工程を示すフローシー
トである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶液状態から析出させたMg化合物を主要構
    成成分とする担体にハロゲン化チタン、ハロゲン化バナ
    ジル若しくはハロゲン化バナジウムを担持させたオレフ
    ィン重合用固体触媒成分の製造方法において、 I.無水マグネシウムジハライド、 一般式Ti(OR1で表わされるオルトチタン酸エステ
    ルおよび/または 一般式R2O−Ti(OR3)(CR4mO−R5で表わされる
    ポリチタン酸エステル(こゝでR1、R2、R3、R4およびR5
    は炭素数1〜20のアルキル基、アリール基または炭素数
    3〜20のシクロアルキル基であり、mは2〜20の数であ
    る)、および炭素数1ないし20の飽和若しくは不飽和
    の1価若しくは多価アルコールを不活性炭化水素溶剤
    中で混合して溶解させて(成分A)を得、 II.該(成分A)に、炭素数2ないし24の脂肪族若しく
    は芳香族のモノ若しくはポリカルボン酸エステル(以下
    有機酸エステルという)、 一般式AlXn▲R8 3-n(こゝでXはClまたはBr、R8は炭
    素数1〜20のアルキル基、アリール基または炭素数3〜
    20のシクロアルキル基、nは0〜3の数である)で表わ
    されるハロゲン化アルミニウム、および一般式SiXl
    6 4-l若しくはSiXp(OR74-p(こゝでXはClまたは
    Br、R6およびR7はそれぞれ炭素数1〜20のアルキル基、
    アリール基または炭素数3〜20のシクロアルキル基、l
    またはpは1〜4の数である)で表わされるハロゲン化
    ケイ素からなる(成分B)を混合反応させて固体(以
    下固体生成物(I)という)を析出させ、 III.該固体生成物(I)を有機アルミニウム化合物の存
    在下、炭素数2以上のα−オレフィンで予備重合処理し
    て固体生成物(II)を得、 IV.該固体生成物(II)に、一般式TiXq(OR94-q(こ
    ゝで、XはClまたはBr、R9は炭素数1〜20のアルキル
    基、アリール基または炭素数3〜20のシクロアルキル基
    であり、qは1〜4の数である)で表わされるハロゲン
    化チタンおよび/または一般式VOXs(OR103-s若し
    くはVXt(OR114-t(こゝで、XはClまたはBr、R10
    よびR11はそれぞれ炭素数1〜20のアルキル基、アリー
    ル基または炭素数3〜20のシクロアルキル基、sは1〜
    3のtは1〜4の数である)で表わされるハロゲン化バ
    ナジル若しくはハロゲン化バナジウムからなる(成分
    C)を反応させて固体(以下固体生成物(III)とい
    う)とすることを特徴とするオレフィン重合用固体触媒
    成分の製造法。
  2. 【請求項2】固体生成物(I)、(II)若しくは(II
    I)中のチタン原子1gに対し0.01〜500gのα−オレフィ
    ンを反応させる特許請求の範囲第(1)項に記載の方
    法。
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