JPH0744356Y2

JPH0744356Y2 - 連続鋳造用鋳型

Info

Publication number: JPH0744356Y2
Application number: JP1989103713U
Authority: JP
Inventors: 嶺廣米村; 宏社本
Original assignee: Hitachi Zosen Corp
Current assignee: Hitachi Zosen Corp
Priority date: 1989-09-04
Filing date: 1989-09-04
Publication date: 1995-10-11
Anticipated expiration: 2004-09-04
Also published as: JPH0342349U

Description

【考案の詳細な説明】産業上の利用分野本考案は連続鋳造用鋳型に関するものである。

従来の技術従来、第５図に示すように、連続鋳造用鋳型は一対の長
辺鋳型（銅板からなる）51と、これら長辺鋳型51の間に
互いに接近離間自在に配置された一対の短辺鋳型（銅板
からなる）52と、これら長辺鋳型51および短辺鋳型52を
背後から支持する長辺冷却箱53および押さえ板54と、一
方の長辺鋳型51をその長辺冷却箱53を介して短辺鋳型52
側に付勢する付勢手段（ばね機構を有するもの）55と、
上記両短辺鋳型52を互いに接近離間させて鋳型の幅すな
わち鋳片幅を変更するための幅変更装置56とから構成さ
れている。そして、鋳片幅の変更時には、上記一方の長
片鋳型51を上下左右４箇所に設けられたシリンダー装置
57により、外側に少し移動させて短辺鋳型52との間に隙
間を形成してから両短辺鋳型52を幅変更装置56により移
動させていた。

考案が解決しようとする課題上記従来の構成によると、鋳片幅の変更時には、一方の
長辺鋳型51しか移動させないため、どうしても短辺鋳型
52の移動時に、他方の長辺鋳型51に傷が付くという問題
があった。

そこで、本考案は上記課題を解消し得る連続鋳造用鋳型
を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段上記課題を解決するため、本考案の第１の手段は、枠体
に、支持部材および長辺冷却箱を介して前後一対の長辺
鋳型を互いに接近離間自在に支持するとともに、これら
両長辺鋳型の間で左右一対の短辺鋳型をそれぞれ幅変更
装置を介して互いに接近離間自在に配置し、上記各長辺
鋳型を、長辺冷却箱を介して短辺鋳型側に付勢する付勢
手段を設け、上記各幅変更装置に、上記両長辺鋳型をそ
の付勢手段に抗して互いに離間させる離間装置を設け、
かつこの離間装置を、上記短辺鋳型の移動方向で設けら
れた案内部材に移動案内される離間用部材と、この離間
用部材に設けられて上記長辺冷却箱の傾斜面に当接する
押付ローラとから構成し、さらに上記一対の長辺鋳型間
の距離を測定する変位計を具備したことを特徴とする連
続鋳造用鋳型である。

また上記課題を解決するため、本考案の第２の手段は、
枠体に、支持部材および長辺冷却箱を介して前後一対の
長辺鋳型を互いに接近離間自在に支持するとともに、こ
れら両長辺鋳型の間で左右一対の短辺鋳型をそれぞれ幅
変更装置を介して互いに接近離間自在に配置し、上記各
幅変更装置に、上記両短辺鋳型に対して接近離間させる
離間装置を設け、かつこの離間装置を、上記短辺鋳型の
移動方向で設けられた案内部材に移動案内される離間用
部材と、この離間用部材と上記長辺冷却箱との間に設け
られたリンク機構とから構成し、さらに上記一対の長辺
鋳型間の距離を測定する変位計を具備したことを特徴と
する連続鋳造用鋳型である。

作用上記の構成において、鋳片の幅変更時、すなわち短辺鋳
型の幅変更時に、幅変更装置に設けられた離間装置によ
り、両長辺鋳型を離間させて短辺鋳型との間に隙間を形
成するため、短辺鋳型を移動させた場合でも、両長辺鋳
型に傷が付くのを防止することができる。

実施例以下、本考案の第１の実施例を第１図〜第３図に基づき
説明する。

１は連続鋳造用鋳型２を支持するための平面視矩形状の
支持枠体（支持部材）で、前後一対の第１桁材３と、こ
れら両第１桁材３の端部同士を互いに連結する左右一対
の第２桁材４と、この第２桁材４に沿って各第１桁材３
の両側から突設された支持棒５とから構成されている。
上記鋳型２は、前後一対の長辺鋳型６と、これら長辺鋳
型６の間に配置された左右一対の短辺鋳型７とから構成
されるとともに、長辺鋳型６は長辺冷却箱８を介して上
記各支持棒５に前後方向で移動自在に支持されている。
また、各短辺鋳型７は、その背面に取り付けられた押さ
え板９を介して、第２桁材４に支持された幅変更装置10
により、互いに左右方向で移動自在に支持されている。
さらに、短辺鋳型７の幅変更時に、両長辺鋳型６の幅変
更装置10側に設けられた離間装置11により互いに離間さ
れるようにしている。

上記幅変更装置10は、一端部が上記押さえ板９の上下位
置にそれぞれ連結されるとともに中間部が環状の案内部
材4aを介して第２桁材４に摺動可能に挿通された上下一
対の摺動棒12と、これら摺動棒12の他端側に例えばねじ
機構を介して連動連結された出退駆動装置13とから構成
されている。また、上記離間装置11は、上記案内部材4a
と協働してシリンダー機構を構成して、上記両長辺冷却
箱８の端部に形成された傾斜面8aを押圧して互いに押し
広げるためのものである。すなわち、第３図に示すよう
に、各案内部材4aの中間部外周には、中央部に環状突起
14aが形成されたピストン体14がその軸心方向で摺動可
能に嵌装され、またこのピストン体14の外周には、内側
中央に上記ピストン体14の環状突起14aを嵌入案内する
環状凹部15aが形成されたシリンダー体15が配置されて
いる。そして、上記環状凹部15aの長さは環状突起14aの
長さよりも長くされて、その両側には第１および第２シ
リンダー室16,17が形成されるとともに、これら各シリ
ンダー室16,17には油圧配管（図示せず）が接続されて
いる。したがって、第１シリンダー室16に圧油が供給さ
れるとピストン体14は短辺鋳型７側に向かって突出し、
第２シリンダー室17に圧油が供給されるとピストン体14
は退入して短辺鋳型７から遠ざかる。そして、さらに各
案内部材4aの短辺鋳型７側の外周部には、上記ピストン
体14の先端部に連結されるとともに、その両側に長辺冷
却箱８の傾斜面8aに当接する押付ローラ18が設けられた
離間用部材19が摺動自在に外嵌されている。なお、20は
長辺冷却箱８を介して長辺鋳型６を短辺鋳型７側に付勢
するためのばねを有する付勢手段である。また、21は両
長辺鋳型６間の距離を測定するための差動トランス式ま
たは摺動抵抗式の変位計で、上記ピストン体14の出退制
御に使用される。すなわち、この変位計21により、両片
鋳型6,7間の隙間を適正な値にすることができる。

上記構成において、鋳片幅の変更を行う場合、第１シリ
ンダー室16に圧油を供給してピストン体14を突出させる
と、離間用部材19も突出してその押付ローラ18が長辺冷
却箱８の傾斜面8aに当接し両長辺鋳型６を互いに外側に
押し出すことになり、したがって短辺鋳型７の両側に隙
間が形成される。そして、この状態で幅変更装置10を作
動させて両短辺鋳型７を移動させれば、長辺鋳型７側に
傷を付けることなく鋳片幅の変更を行うことができる。

また、鋳片幅の変更後は、第２シリンダー室17に圧油を
供給してピストン体14をシリンダー体15内に退入させ
て、上記押付ローラ18を外側に移動させればよい。勿
論、長辺鋳型６は付勢手段20により自動的に短辺鋳型７
側に押圧付勢されて、元の位置に戻される。

このように、シリンダー機構を幅変更装置10の案内部材
4aに一体的に設けたので、装置のコンパクト化を図るこ
とができる。

なお、長辺冷却箱８の傾斜面8aの傾斜角度を変えること
によって、ピストン体14のストローク量を変えることな
く、両長辺鋳型６間の距離すなわち両鋳型6,7間の押付
け力を調節することができる。

次に、第２の実施例を第４図に基づき説明する。上記第
１の実施例においては、押付ローラ18により、長辺冷却
箱８の両端部の傾斜面8aを押し付けて、両長辺鋳型６を
互いに離間させるようにしたが、この第２の実施例にお
いては、リンク機構により、両長辺鋳型６を互いに接近
離間させるようにしたものである。

すなわち、第４図に示すように、ピストン体14の先端部
に連結された離間用部材19と、各長辺冷却箱８の端部と
がそれぞれリンク体31および連結用ピン32を介して連結
されたものである。

したがって、上記第１の実施例と同様に、ピストン体14
をシリンダー体15に対して突出させれば、離間用部材19
が短辺鋳型７側に移動して両長辺鋳型６は互いに離間さ
れる。また、離間用部材19を外側に移動させることによ
り、両長辺鋳型６を短辺鋳型７側に付勢することができ
る。

なお、この場合でも、長辺鋳型６の短辺鋳型７側への付
勢動作を確実に行わせるために、ばね機構を有する付勢
手段20が設けられている。

また、上記構成において、リンク体31の途中にロードセ
ルなどの荷重計（図示せず）を設け、この荷重計を介し
て両鋳型6,7同士の押付け力を調節することができる。

考案の効果以上のように本考案の構成によると、その短辺鋳型の幅
変更装置に、両側の長辺鋳型を離間させる離間装置を設
けたので、両短辺鋳型嵌の幅すなわち鋳片幅を変更させ
る際に、両長辺鋳型と各短辺鋳型との間に隙間が形成さ
れるため、両長辺鋳型に傷が付くのを防止することがで
きる。

また、上記離間装置は、各短辺鋳型の幅変更装置に設け
られているので、この離間装置にシリンダー装置を使用
した場合、左右にかつ上下位置にすなわち４箇所にシリ
ンダー装置を配置すればよく、したがって従来の構成で
両長辺鋳型をシリンダー装置で移動させようとすると、
両側で８本のシリンダー装置を必要とするのに対して、
その設置個数が少なくて済み、非常に経済的となる。さ
らに、長辺鋳型を離間させる際に、長辺冷却箱を離間用
部材により押すようにしているので、直接、長辺鋳型に
傷が付くことはない。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は本考案の第１の実施例を示すもので、
第１図は連続鋳造用鋳型の全体平面図、第２図は要部拡
大平面図、第３図は第２図の要部切欠側面図、第４図は
第２の実施例における要部拡大平面図、第５図は従来例
の全体平面図である。１……支持枠体、２……連続鋳造鋳型、4a……案内部
材、５……支持棒、６……長辺鋳型、８……長辺冷却
箱、8a……傾斜面、７……短辺鋳型、10……幅変更装
置、11……離間装置、12……摺動棒、13……出退駆動装
置、14……ピストン体、14a……環状突起、15……シリ
ンダー体、15a……環状凹部、16,17……シリンダー室、
18……押付ローラ、19……離間用部材、20……付勢手
段。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献実開昭62−199242（ＪＰ，Ｕ) 特公昭56−39974（ＪＰ，Ｂ２) 実公昭60−41312（ＪＰ，Ｙ２)

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】枠体に、支持部材および長辺冷却箱を介し
て前後一対の長辺鋳型を互いに接近離間自在に支持する
とともに、これら両長辺鋳型の間で左右一対の短辺鋳型
をそれぞれ幅変更装置を介して互いに接近離間自在に配
置し、上記各長辺鋳型を、長辺冷却箱を介して短辺鋳型
側に付勢する付勢手段を設け、上記各幅変更装置に、上
記両長辺鋳型をその付勢手段に抗して互いに離間させる
離間装置を設け、かつこの離間装置を、上記短辺鋳型の
移動方向で設けられた案内部材に移動案内される離間用
部材と、この離間用部材に設けられて上記長辺冷却箱の
傾斜面に当接する押付ローラとから構成し、さらに上記
一対の長辺鋳型間の距離を測定する変位計を具備したこ
とを特徴とする連続鋳造用鋳型。
【請求項２】枠体に、支持部材および長辺冷却箱を介し
て前後一対の長辺鋳型を互いに接近離間自在に支持する
とともに、これら両長辺鋳型の間で左右一対の短辺鋳型
をそれぞれ幅変更装置を介して互いに接近離間自在に配
置し、上記各幅変更装置に、上記両短辺鋳型に対して接
近離間させる離間装置を設け、かつこの離間装置を、上
記短辺鋳型の移動方向で設けられた案内部材に移動案内
される離間用部材と、この離間用部材と上記長辺冷却箱
との間に設けられたリンク機構とから構成し、さらに上
記一対の長辺鋳型間の距離を測定する変位計を具備した
ことを特徴とする連続鋳造用鋳型。