JPH0743212Y2

JPH0743212Y2 - リストコンソールボックスのロック・解除装置

Info

Publication number: JPH0743212Y2
Application number: JP1988154491U
Authority: JP
Inventors: 正典十川; 義弘永田
Original assignee: Komatsu Ltd
Current assignee: Komatsu Ltd
Priority date: 1988-11-28
Filing date: 1988-11-28
Publication date: 1995-10-09
Anticipated expiration: 2003-11-28
Also published as: JPH0273475U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は建設機械、殊に上部旋回作業機である油圧式
パワーショベルにおける作業機操作レバー（以下単に作
業機レバーと称す）を備えたリストコンソールボックス
の前後移動をロック・解除する装置に関する。

（従来の技術）従来、油圧パワーショベルの作業機レバーとしては、運
転席の前方に立設したロングレバー方式と第５図で示す
ように運転室１内の運転席２近傍に車両及び作業機の制
御機器を収納したコントロールボックス３に作業機レバ
ー４を設けたリストコントロール方式（以下単にリスコ
ンと称する）があるが、リスコン方式はアームレスト５
に肘を乗せた姿勢で操作ができるとか、足元が広くなり
作業姿勢や昇降がし易くなるという理由で近時増える傾
向にあるが、ただリスコン方式は作業機レバー４が運転
席近傍にあるために運転席２下方、即ち足元を掘削する
ような場合、オペレータは運転席２から立って窓から掘
削状況を見ながら作業機レバー４を操作するが作業機レ
バーが後方にあるため手を後ろに回し操作することにな
る。なお、６は旋回操作用レバーである。

こうした不自然な作業姿勢を解消するため本出願人は先
に第６図に示す実願昭63−3896でコンソールボックス３
をアームレスト５の支持台７上にガイドレール機構８に
より前後に移動したものを提案しているが、実機採用に
際しては、その所定位置でロックし、このロック解除を
する装置として、前記レール機構８に穿設した係合溝９
に挿脱するロック爪10をコンソールボックス３の下部側
面に取付けたうえ、このロック爪10に固着した操作レバ
ー11を前方まで延在してロック爪10を挿脱するように行
っていた。

（考案が解決しようとする問題点）しかし、上記構造ではロック・解除用操作レバー11をコ
ンソールボックス３の外側に沿って平行に取付けねばな
らないことからスペース時に制約されるという問題があ
り、また、操作レバー11の操作位置がガイドレール機構
８位置によって決められオペレータは前かがみになって
下方に手を伸ばして操作しなければならないという問題
もあった。

（問題点を解決するための手段）この考案は上記に鑑みてなされたものであって、運転席
に設置された支持台の上面でガイドレール機構により前
後方向に移動可能に設置され、アームレストと一体で、
かつ作業機操作レバーを備えたコンソールボックスを所
定位置に位置決めするコンソールボックスのロック・解
除装置において、前記コンソールボックスは運転席の左
右にそれぞれ設置されると共に、前記各ガイドレール機
構に穿設した係合溝と、この係合溝に係合・解除し、か
つ前記各コンソールボックスに設置されたロック爪と、
前記各コンソールボックス、もしくはアームレスト近傍
に設置した押ボタンとからなり、この押ボタンの操作に
よって、前記各コンソールボックスに取付けたロック爪
を各係合溝に係合・解除させて、各コンソールボックス
を前後方向に移動させて所定位置に位置決めするように
して既述の問題点を解決したものである。

コンソールボックス、もしくはアームレスト近傍に設置
した押ボタンの操作によって、コンソールボックスに取
付けたロック爪と係合溝との係合を解除させて、コンソ
ールボックスを前後方向に移動させて所定位置でロック
爪と係合溝とを係合させれば、コンソールボックスを所
定位置に位置決めでき、また、作業に最適なコンソール
ボックスの前後方向位置を設定して作業し、作業終了後
にオペレータが離席する時には非ドア側コンソールボッ
クスをその位置に保持し、ドア側コンソールボックスの
みを後方に移動させて、そのスペースから離席し、着席
時には非ドア側コンソールボックスを基準にしてドア側
コンソールボックスを移動すれば、両コンソールボック
スを簡単に最適位置に移動でき、更に、押ボタンはコン
ソールボックス、もしくはアームレストに設置され、ロ
ック爪はコンソールボックスに設置されているため、押
ボタンとロック爪には相対移動がなく、押ボタンによる
ロック爪と係合溝との係脱作動が確実となる。

（実施例）以下、この考案の一実施例を添付図面により説明する。
第６図で説明した従来のものと同一部材は同一符号を付
す。

第１図は運転席のアームレスト５には、このアームレス
ト５と一体となって前後移動が可能になったコンソール
ボックス３が支持台７上に敷設されている。そしてこの
コンソールボックス３の前端上部には作業機レバー４が
設けられている。なお、コンソールボックス３は両側の
アームレスト５に夫々設けられているが取付構造は同一
構造であるので以下説明は片側のものについて述べる。

上記のコンソールボックス３は第１図及び第２図に示す
ようにアームレスト５と一体に支持台７の上面をガイド
レール機構８によって前後に移動できるようになってい
る。

このガイドレール機構８を少し詳しく述べると、支持台
７上面に敷設された下部ガイドレール12は両端が上方に
折曲げられた形状になっており、一方この下部ガイドレ
ール12と係合する上部ガイドレール13はコンソールボッ
クス３の下面に同じく敷設され、両端が下方に折曲げら
れて前記下部ガイドレール12と係合した形状となってい
る。そして、この上下部ガイドレール12、13の両端部に
は夫々上下にガイド用ボール14及びコロ15が挿嵌されて
いると共に、スライド用ローラ16が嵌入されたチャンネ
ル17が下部ガイドレール12上に取付けられたものから成
っている。

かかるコンソールボックス３のガイドレール機構８の一
方のチャンネル17の通路側18の側壁には所要間隔をおい
て係合溝19が配設されていて、この係合溝に出入りがで
きるようにロック爪20が上部ガイドレール13に固着され
たピン37に回転自在に支承されたロック爪20の下脚部21
が穿孔22から前記通路18に突出させてある。一方該ロッ
ク爪20の上脚部23はワイヤー24の先端が取付けられたう
え、取付金具25との間にバネ26が介装されてある。

そして、上記ワイヤー24はコンソールボックス３の内部
から上方側に導かれて上端がピン27により回転自在に支
承されたＬ字状レバー28の下脚部29に取付けられたう
え、このレバー28の上脚部30がコンソールボックス３の
側壁31に穿設された操作用押しボタン32に連結されてい
る。なお、33は該押しボタン32を押し出し方向に付勢す
るように介装されたバネである。

次いで上記装置によってコンソールボックス３の移動を
ロック・解除する要領を述べる。

押しボタン32を図示矢印方向に押すと二又状レバー28が
ピン27を支点に回転し上脚部30がワイヤー24を上方に引
っ張るため、それまでバネ26の下方への付勢によってガ
イドレール機構８の係合溝19に挿入していたロック爪20
がピン20を支点にして回転して前記係合溝19から抜出
し、それまでのロックを解除してコンソールボックス３
は自由に移動することができる。

そして、所定位置に移動したうえ押しボタン32から手を
離すとバネ26、33の付勢によりロック爪20は再度自動的
に係合溝19に挿入されて移動できないようロックするこ
とになる。

第４図は、この考案の他の実施例を示し、ロック・解除
の操作押しボタン32をアームレスト５の先端部に取付け
たもので、ロック爪20からのワイヤ24、バネ26を介して
アームレスト５の先端部まで導いたうえ、上部をスポン
ジ34で軟く肘を乗せるようにしたアームレストのフレー
ム35に取付けた金具36に前記ワイヤー24を挿通したう
え、押しボタン32に取付けられピン27により回転自在に
支承された二又状レバー28に連結されたものからなって
おり、その操作要領は先の実施例と同じであるので説明
を省略する。

このように、前記各実施例はワイヤー方式によるため、
自由に所望の位置まで導き遠距離操作できることは勿
論、レバーやバネ力を調整することにより押ボタンの操
作力も任意に設定できるという利点もある。

（考案の効果）この考案は以上の如く構成したので、作業状況に応じて
即座にコンソールボックスを前後に移動させて作業機レ
バーを常に最も操作がし易い処に位置させることがで
き、また、その移動のロック・解除も操作が簡単な押し
ボタン方式で手を大きく動作することなく行うことがで
きる。

また、作業終了後にオペレータが離席する時でも、非ド
ア側コンソールボックスを最適位置に保持しておき、再
着席時にドア側コンソールボックスを非ドア側コンソー
ルボックスを基準にして移動すれば、コンソールボック
スの移動操作が簡単となる。

更に、押ボタンとロック爪には相対移動がないため、押
ボタンによるロック爪と係合溝との係脱作動が確実とな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案のリストコンソールボックスを示し
た一部破断側面図、第２図は第１図のＡ−Ａ断面拡大
図、第３図は、この考案の他の実施例を示す一部破断側
面図、第４図は第３図のアームレスト先端操作押しボタ
ン取付部の拡大断面図、第５図は運転室の運転席部分を
示した一部破断概略側面図、第６図は従来のリストコン
ソールボックスの移動ロック・解除装置を示す斜視図で
ある。３……コンソールボックス、４……作業機操作レバー、
５……アームレスト、８……ガイドレール機構、9,19…
…係合溝、10,20……ロック爪、11……ロック・解除操
作レバー、24……ワイヤ、28……二又レバー、32……ロ
ック・解除操作ボタン。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】運転席に設置された支持台の上面でガイド
レール機構により前後方向に移動可能に設置され、アー
ムレストと一体で、かつ作業機操作レバーを備えたコン
ソールボックスを所定位置に位置決めするコンソールボ
ックスのロック・解除装置において、前記コンソールボ
ックスは運転席の左右にそれぞれ設置されると共に、前
記各ガイドレール機構に穿設した係合溝と、この係合溝
に係合・解除し、かつ前記各コンソールボックスに設置
されたロック爪と、前記各コンソールボックス、もしく
はアームレスト近傍に設置した押ボタンとからなり、こ
の押ボタンの操作によって、前記各コンソールボックス
に取付けたロック爪を前記係合溝に係合・解除させるこ
とを特徴とするリストコンソールボックスのロック・解
除装置。