JPH0741699A - 熱硬化性粉体塗料組成物 - Google Patents

熱硬化性粉体塗料組成物

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JPH0741699A
JPH0741699A JP13507694A JP13507694A JPH0741699A JP H0741699 A JPH0741699 A JP H0741699A JP 13507694 A JP13507694 A JP 13507694A JP 13507694 A JP13507694 A JP 13507694A JP H0741699 A JPH0741699 A JP H0741699A
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隆広 辻田
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千明 佐川
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Abstract

(57)【要約】 【構成】(a)フッ素含有量が10重量%以上であり、
ガラス転移温度が35〜120℃である架橋性反応基を
有するフッ素樹脂60〜97重量%及び(b)該フッ素
樹脂が有する架橋性反応基と反応して架橋を形成しうる
硬化剤3〜40重量%からなる樹脂組成物100重量部
に対して、(c)合成ワックスもしくは天然ワックスを
0.01〜10重量部、(d)カップリング基を有する
化合物を0.001〜1.5重量部及び/又はエポキシ樹
脂を0.01〜5.0重量部配合したことを特徴とする熱
硬化性粉体塗料組成物。 【目的】本発明は、200℃以下の焼付条件で塗膜を形
成することができ、耐候性、耐酸性、ステンレスを含む
金属素材への付着性に優れ、かつ熱可塑性フッ素樹脂に
匹敵する撥水性、すべり性を有する熱硬化性フッ素樹脂
系粉体塗料組成物を提供することを目的とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、架橋性反応基を有する
フッ素樹脂系粉体塗料において、合成ワックス又は天然
ワックスを配合することにより塗膜の滑り性と撥水性と
が改善され、更にカップリング基を有する化合物及び/
又はエポキシ樹脂を配合することにより塗膜の耐候性を
損なうことなく素材、特にステンレスに対する付着性が
優れかつ耐衝撃性にも優れた熱硬化性粉体組成物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、テトラフルオロエチレン樹脂から
なる熱可塑性フッ素樹脂粉末の利用が提案されており、
フッ素樹脂の特性である表面張力が小さいことを利用し
てフライパンや炊飯器等の非粘着性用途に使用されてい
る(特開昭61−181567号公報、特開昭61−1
51571号公報、特開昭61−181572号公
報)。しかしながら、樹脂を溶融して塗膜を形成する際
に400℃近い温度を必要とし、しかも素材との付着性
が悪い。そこで、これらの欠点を改良した熱硬化性フッ
素樹脂系粉体塗料が開発された(特開平1−10367
0号公報)。この熱硬化性粉体塗料は200℃以下の焼
付条件で塗膜を形成することができ、従来のテトラフル
オロエチレン樹脂に比較しステンレス以外の素材への付
着性に優れるだけでなく耐候性、耐酸性などにも優れて
いることから広く使用されるようになってきた。しかし
ながら従来のテトラフルオロエチレン樹脂からなる樹脂
粉末と比較して、フッ素含有量が少ないためフッ素樹脂
の特徴である撥水性、塗膜の滑り性が著しく劣るという
欠点と、素材との付着性が充分でないという欠点を有し
ている。このためステンレスなどの素材に塗装する場合
には、クロム酸系などの有色の化成被膜処理を施した
り、素材との付着性に優れたエポキシ樹脂系などのプラ
イマーを施す必要があった。このため、フッ素樹脂系粉
体塗料によるクリヤー塗装を施すときにクロム酸系処理
剤を使用した場合、処理剤に起因した着色が生じたり、
クロム酸系薬品の廃水処理にも問題がある。また、プラ
イマーを塗布した場合にはプライマー塗膜の耐候性がフ
ッ素樹脂塗膜に比べて劣ることに起因する上塗りフッ素
樹脂塗膜との層間剥離が発生しやすいなどの欠点があ
り、素材デザインを活かしたクリヤー感の高いフッ素樹
脂系粉体塗装は困難であった。また、フッ素樹脂系粉体
塗料による有色系の塗装においても、クロム酸系被膜処
理やプライマーの塗布が必要なため、塗装工程が複雑に
なりがちであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、200℃以
下の焼付条件で塗膜を形成することができ、耐候性、耐
酸性、ステンレスを含む金属素材への付着性に優れ、か
つ熱可塑性フッ素樹脂に匹敵する撥水性、滑り性を有す
る熱硬化性フッ素樹脂系粉体塗料組成物を提供すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
技術の欠点を改良すべく鋭意研究をした結果、架橋性反
応基を有する特定のフッ素樹脂(a)及び硬化剤(b)
からなる樹脂組成物と合成ワックスもしくは天然ワック
ス(c)、(d)カップリング基を有する化合物及び/
又はエポキシ樹脂を特定の割合で配合することにより、
耐候性、耐酸性、付着性などの性能を損なうことなく撥
水性、滑り性が著しく向上し、かつ金属素材への付着性
も著しく向上することを見い出し、この知見に基づき本
発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、(a)
フッ素含有量が10重量%以上であり、ガラス転移温度
が35〜120℃である架橋性反応基を有するフッ素樹
脂60〜97重量%、(b)該フッ素樹脂が有する架橋
性反応基と反応して架橋を形成しうる硬化剤3〜40重
量%からなる樹脂組成物100重量部に対して、(c)
合成ワックスもしくは天然ワックスを0.01〜10重
量部(d)カップリング基を有する化合物を0.001
〜1.5重量部及び/又はエポキシ樹脂を0.01〜5.
0重量部配合したことを特徴とする熱硬化性粉体塗料組
成物を提供するものである。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明
は、架橋性反応基を有する特定のフッ素樹脂(a)及び
硬化剤(b)からなる樹脂組成物と合成ワックスもしく
は天然ワックス(c)、(d)カップリング基を有する
化合物及び/又はエポキシ樹脂を特定の割合で配合する
ことにより、耐候性、耐酸性、付着性などの性能を損な
うことなく撥水性、滑り性が著しく向上し、金属素材と
の付着性を著しく向上させかつ耐衝撃性をも向上させる
ものであり、本発明組成物に用いる合成ワックス又は天
然ワックス(c)の融点は、50〜280℃、好ましく
は50〜260℃であり、植物性、動物性もしくは鉱物
性の天然ワックス、又は合成ワックスを使用することが
できる。本発明組成物に用いるワックスの融点が50℃
未満の場合には、粉体塗料としたとき粉体相互で粘着し
易くなる。また、融点が280℃を超える場合には、粉
体塗料の塗膜形成時に溶融せず、このため塗膜に撥水
性、滑り性を充分に付与し難くなる。更に、合成ワック
ス又は天然ワックスは、好ましくは塗膜形成時に溶融す
る融点のものがよい。用途によって塗膜形成温度が異な
るので、適用される塗膜形成温度より10〜20℃程度
低い融点のものが特に好ましい。例えば、180℃で焼
付する用途においては160〜170℃の融点のものが
特に好ましい。本発明組成物に用いる合成ワックス及び
天然ワックスの形状としては、粉体塗料の製造時に均一
に分散混練できるものであれば、固形塊状でも、フレー
ク状でも、また粉末でも良く、種々の形状のものを使用
することができる。本発明組成物に用いる天然ワックス
としては、例えばモンタン蝋、カルナウバ蝋、蜜蝋、シ
ュラック蝋、パラフィン蝋、セレシン、又は日本蝋など
を挙げることができる。合成ワックスとしては、長鎖ア
ルコール(炭素原子数16ないし36)、例えばセチル
アルコール、ステアリルアルコール、セリルアルコール
又はメリシルアルコールとミリスチン酸、パルミチン酸
又はステアリン酸などの酸との反応生成物やステアリン
酸などの脂肪酸のグリセリド、グリコールエステル又は
ポリエチレングリコール、グリコールエステルや合成蜜
蝋、例えば水素化ヒマシ油とモノエタノールアミンとの
反応によって得られる脂肪族アミン蝋や高分子量脂肪族
アミド、ポリアミドワックス、フッ素化ポリオレフィン
ワックス、脂肪酸エステルワックス、未置換ポリオレフ
ィンワックスなどを挙げることができる。またこれらの
ワックスは1種もしくは2種以上を配合することができ
る。本発明組成物に用いる合成ワックス及び天然ワック
スの配合量は、フッ素樹脂及び硬化剤よりなる樹脂組成
物100重量部に対して0.01〜10重量部であり、
0.01重量部未満では配合効果がなく、10重量部を
超えると粉体塗料塗膜の平滑性が悪くなるほかに被塗物
との付着性が低下する。
【0006】本発明組成物の一つの(d)成分として用
いるカップリング剤として、例えば一般式 YSiXn3-n …[1] [式中、Rは水素原子、メチル基またはエチル基を表わ
し、Xはメトキシ基、エトキシ基、β−メトキシエトキ
シ基を表わし、nは1、2または3を表わす。Yはビニ
ル基;メタクリロキシメチル基、アクリロキシエチル
基、メタクリロキシプロピル基などの(メタ)アクリロ
キシアルキル基;β−(3,4−エポキシシクロヘキシ
ル)エチル基、γ−グリシドキシプロピル基のようなエ
ポキシ基置換アルキル基;γ−アミノプロピル基、N−
(2−アミノエチル)−γ−アミノプロピル基、N−フ
ェニル−γ−アミノプロピル基のようなアミノアルキル
基;クロロメチル基、γ−クロロプロピル基のような塩
素原子置換アルキル基を表わす。]で表されるシラン系
カップリング剤が挙げられ、このような化合物としては
例えばビニルトリメトキシシランやビニルトリエトキシ
シラン、ビニルトリブトキシシラン、ビニルトリス(β
−メトキシエトキシ)シラン、γ−(メタ)アクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメ
チルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロ
ヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルトリエトキシシランなどを挙げることができ、市販
品を用いることができる。また、シラン系カップリング
剤以外のカップリング剤として、アルコキシ基を有する
チタンカップリング剤や、アルミニウム系カップリング
剤、ジルコニウム系カップリング剤などを挙げることが
できる。チタンカップリング剤としては、例えば、イソ
プロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジ
イソステアロイルクミルフェニルチタネート、イソプロ
ピルジステアロイルメタクリロイルチタネート、イソプ
ロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イ
ソプロピルジイソステアロイルアクロイリルチタネー
ト、イソプロピルイソステアロイルジアクリロイルチタ
ネート、イソプロピル(ジオクチルフォスフェート)チ
タネート、イソプロピルトリ−n−ステアロイルチタネ
ート、イソプロピル−4−アミノベンゼンスルホニルジ
(ドデシルベンゼンスルホニル)チタネート、イソプロ
ピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルジ
(4−アミノベンゾイル)イソステアロイルチタネー
ト、イソプロピルトリ(ジオクチルパイロホスフェー
ト)チタネート、イソプロピルトリ(オクチルブチルパ
イロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルジ
(ジラウリルホスファイト)チタネート、テトラオクチ
ルジ(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ
イソプロピルジ(ジトリデシルホスファイト)チタネー
ト、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブト
キシ)ジ(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ジ
イソステアロイルオキシアセテートチタネート、イソス
テアロイルメタクリロイルオキシアセテートチタネー
ト、イソステアロイルアクリロイルオキシアセテートチ
タネート、ジ(ジオクチルホスフェート)オキシアセテ
ートチタネート、4−アミノベンゾイルイソステアロイ
ルオキシアセテートチタネート、ジ(ジオクチルパイロ
ホスフェート)オキシアセテートチタネート、ジ(オク
チルブチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタ
ネート、ジイソステアロイルエチレンチタネート、イソ
ステアロイルメタクリロイルエチレンチタネート、ジ
(ジオクチルホスフェート)エチレンチタネート、4−
アミノベンゾイルイソステアロイルエチレンチタネー
ト、ジ(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタ
ネート、イソプロピルジメタクリロイルイソステアロイ
ルチタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタ
ネート、テトライソプロポキシチタンなどを挙げること
ができ、また市販品を用いることができる。アルミニウ
ム系カップリング剤としては、例えば、アルミニウムイ
ソプロポキシド、アセトアルコキシアルミニウムジイソ
プロピレートなどを挙げることができ、また市販品を用
いることができる。ジルコニウム系カップリング剤とし
ては、例えば、イソプロピルトリオクタノイルジルコネ
ート、イソプロピルジイソステアロイルクミルフェニル
ジルコネート、イソプロピルジステアロイルメタクリロ
イルジルコネート、イソプロピルトリドデシルベンゼン
スルホニルジルコネート、イソプロピルジイソステアロ
イルアクリロイルジルコネート、イソプロピルイソステ
アロイルジアクリロイルジルコネート、イソプロピル
(ジオクチルフォスフェート)ジルコネート、イソプロ
ピルトリ−n−ステアロイルジルコネート、イソプロピ
ル−4−アミノベンゼンスルホニルジ(ドデシルベンゼ
ンスルホニル)ジルコネート、イソプロピルトリクミル
フェニルジルコネート、イソプロピルジ(4−アミノベ
ンゾイル)イソステアロイルジルコネート、イソプロピ
ルトリ(ジオクチルパイロホスフェート)ジルコネー
ト、イソプロピルトリ(オクチルブチルパイロホスフェ
ート)ジルコネート、テトライソプロピルジ(ジラウリ
ルホスファイト)ジルコネート、テトラオクチルジ(ジ
トリデシルホスファイト)ジルコネート、テトライソプ
ロピルジ(ジトリデシルホスファイト)ジルコネート、
テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1ブトキシ)
ジ(ジトリデシル)ホスファイトジルコネート、ジイソ
ステアロイルオキシアセテートジルコネート、イソステ
アロイルメタクリロイルオキシアセテートジルコネー
ト、イソステアロイルアクリロイルオキシアセテートジ
ルコネート、ジ(ジオクチルホスフェート)オキシアセ
テートジルコネート、4−アミノベンゾイルイソステア
ロイルオキシアセテートジルコネート、ジ(ジオクチル
パイロホスフェート)オキシアセテートジルコネート、
ジ(オクチルブチルパイロホスフェート)オキシアセテ
ートジルコネート、ジイソステアロイルエチレンジルコ
ネート、イソステアロイルメタクリロイルエチレンジル
コネート、ジ(ジオクチルホスフェート)エチレンジル
コネート、4−アミノベンゾイルイソステアロイルエチ
レンジルコネート、ジ(ジオクチルパイロホスフェー
ト)エチレンジルコネート、イソプロピルジメタクリル
ロイイソステアロイルジルコネート、イソプロピルトリ
イソステアロイルジルコネート、テトライソプロポキシ
ジルコニウムなどを挙げることができ、また市販品を用
いることができる。また、これらのカップリング剤は1
種もしくは2種以上を配合することができる。以上のよ
うに、熱硬化性フッ素樹脂粉体塗料の組成として、カッ
プリング剤(c)をフッ素樹脂(a)及び(b)硬化剤
からなる樹脂組成物100重量部に対して0.001〜
1.5重量部、好ましくは0.001〜1.0重量部配合
することにより、耐候性、耐酸性などに優れ、ステンレ
ス素材との付着性が優れかつ耐衝撃性にも優れた熱硬化
性フッ素樹脂系粉体塗料組成物が得られる。
【0007】本発明組成物に用いるカップリング剤の配
合量は、0.001重量部未満では十分な付着性向上効
果が認められず、また1.5重量部を超える場合には塗
膜の外観性が低下したり耐衝撃性が低下したりする。本
発明組成物の他の(d)成分として用いるエポキシ樹脂
としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビ
スフェノールF型エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、ノボ
ラック型エポキシ樹脂、β−メチルエピクロ型エポキシ
樹脂、臭素化型エポキシ樹脂、環状脂肪族型エポキシ樹
脂、フェノール系化合物変性エポキシ樹脂やそれらの水
添エポキシ樹脂などが挙げられる。これらのエポキシ樹
脂の数平均分子量は350〜50000、軟化点が17
0℃以下、好ましくは160℃以下であるものが好まし
い。エポキシ樹脂の数平均分子量が350未満になると
粉体塗料の貯蔵安定性に劣り、数平均分子量が5000
0を超えると塗膜外観が低下する傾向がある。一方、エ
ポキシ樹脂の軟化点が170℃を超えると塗膜外観が低
下する傾向がある。このようなエポキシ樹脂の市販品と
しては例えばシェル化学(株)製のエピコート828、エ
ピコート1001、エピコート1002、エピコート1
003、エピコート1003F、エピコート1004、
エピコート1004N、エピコート1007、エピコー
ト1009、エピコート1055、エピコート505
0、エピコート5051、エピコート517、エピコー
ト571、エピコート575、エピコート190P、エ
ピコート872[いずれも商品名]、旭チバ(株)製のア
ラルダイトAER6003[商品名]、チバガイギー社
製のECN−1273、ECN−1280、ECN−1
299[いずれも商品名]、ダウ・ケミカル日本(株)製
のD.E.R.732、D.E.R.542[いずれも
商品名]、東都化成(株)製のエポトートYDB400、
エポトートYH−434、エポトートST−3000、
エポトートST−5100、エポトートYH−325、
フェノトートYP−50[いずれも商品名]などが挙げ
られる。これらのエポキシ樹脂は、1種単独で使用して
も良いし、2種以上を組み合わせて使用しても良い。以
上のように、熱硬化性フッ素樹脂系粉体塗料の組成とし
て、エポキシ樹脂(d)をフッ素樹脂(a)及び(b)
硬化剤からなる樹脂組成物100重量部に対して0.0
1〜5.0重量部配合することにより、耐候性、耐酸性
などに優れ、ステンレス素材との付着性が優れかつ耐衝
撃性にも優れた熱硬化性フッ素樹脂系粉体塗料組成物が
得られる。本発明組成物に用いるエポキシ樹脂の配合量
は、0.01重量部未満では十分な付着性向上効果が認
められず、また5.0重量部を超える場合には塗膜の耐
候性が低下したり光沢値が低下したりする。
【0008】本発明組成物の(a)成分として用いる架
橋性反応基を有するフッ素樹脂(a)としては、フッ素
含有量が10重量%以上であり、ガラス転移温度が35
〜120℃であることが必要である。かかるフッ素樹脂
は、フルオロオレフィン単位及び架橋性反応基を有する
単位とを有する。フルオロオレフィン単位の原料として
は、例えばテトラフルオロエチレン、クロロトリフルオ
ロエチレン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニリデ
ン、ヘキサフルオロプロピレン、ペンタフルオロプロピ
レンなどを使用することができ、塗膜に要求される性
状、共重合体成分又は硬化剤との組み合わせに応じ適宜
選択することができる。また、これらフルオロオレフィ
ンは1種単独で使用しても良いし、2種以上を組み合わ
せて使用することもできる。本発明組成物に用いるフッ
素樹脂の架橋性反応基としては、水酸基、カルボキシル
基、グリシジル基、アミド基、アミノ基、メルカプト
基、イソシアネート基、臭素、ヨウ素などの活性ハロゲ
ン原子などが挙げられる。これらの架橋性反応基として
は水酸基、カルボキシル基、グリシジル基が特に好まし
い。かかる架橋性反応基のフッ素樹脂への導入方法は、
フルオロオレフィンと架橋性反応基を有する単量体を共
重合せしめる方法、フルオロオレフィンと分解して架橋
性反応基を生じることができる置換基を有する単量体と
を共重合した後、共重合体の一部を分解せしめる方法、
及びフルオロオレフィンと架橋性反応基を与える化合物
と反応することができる官能基を有する単量体とを共重
合した後、共重合体の官能基に架橋性反応基を与える化
合物を反応せしめる方法などの手段が挙げられる。本発
明組成物に用いる好適な架橋性反応基を有する単量体と
しては、水酸基を有するか又は水酸基に変換され得る基
を有する単量体であって、フルオロオレフィンと共重合
可能な2重結合を有するものを使用することができるも
のであり、例えばヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒ
ドロキシプロピルビニルエーテル、ヒドロキシブチルビ
ニルエーテル、ヒドロキシイソブチルビニルエーテル、
ヒドロキシシクロヘキシルビニルエーテルなどのヒドロ
キシアルキルビニルエーテル類、ヒドロキシ酢酸ビニ
ル、ヒドロキシプロピオン酸ビニル、ヒドロキシ酪酸ビ
ニル、ヒドロキシ吉草酸ビニル、ヒドロキシイソ酪酸ビ
ニル、ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸ビニルなど
のヒドロキシアルキルカルボン酸とビニルアルコールと
のエステル類、ヒドロキシエチルアリルエーテル、ヒド
ロキシプロピルアリルエーテル、ヒドロキシブチルアリ
ルエーテル、ヒドロキシイソブチルアリルエーテル、ヒ
ドロキシシクロヘキシルアリルエーテルなどのヒドロキ
シアルキルアリルエーテル類、ヒドロキシ酢酸アリル、
ヒドロキシプロピオン酸アリル、ヒドロキシ酪酸アリ
ル、ヒドロキシ吉草酸アリル、ヒドロキシイソ酪酸アリ
ル、ヒドロキシシクロヘキサンカルボン酸アリルなどの
ヒドロキシアルキルカルボン酸とアリルアルコールとの
エステル類、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ヒド
ロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレートなど
のアクリル酸又はメタクリル酸のヒドロキシアルキルエ
ステル類などや、また、これらの部分的にフッ素置換さ
れた化合物などが挙げられる。
【0009】水酸基含有単位の原料としては、これのう
ちの1種又は2種以上を選択して使用してもよい。ま
た、フルオロオレフィンとの共重合性から、ビニル系あ
るいはアリル系化合物を採用することが望ましい。次
に、本発明に用いるカルボキシル基を有する前記単量体
としては、例えば、(メタ)アクリル酸、カルボキシルア
ルキルアリルエーテルなどが挙げられる。また、グリシ
ジル基を有する単量体としては、例えば、グリシジル
(メタ)アクリレート、グリシジルビニルエーテル、グ
リシジルアリルエーテルなどが挙げられる。また、共重
合体の一部を分解せしめる方法としては、重合後加水分
解可能なエステル基を有する単量体を共重合せしめた
後、共重合体を加水分解することにより、共重合体中に
カルボキシル基を生成せしめる方法が例示される。ま
た、このようにエステルの加水分解を行わずに直接硬化
反応において、エステル交換反応で架橋結合を形成させ
ることもできる。本発明の熱硬化性粉体塗料組成物に用
いられる架橋性反応基を有するフッ素樹脂は、フッ素含
有量が10重量%以上であることが必要である。このフ
ッ素含有量は、通常は架橋性反応基を有するフッ素樹脂
中のフルオロオレフィン単位の組成割合に関係する。し
かし、一旦、該共重合体を製造してからポリマー反応に
よりこの含有量を増減させることもできる。本発明組成
物に用いる架橋性反応基を有するフッ素樹脂中のフッ素
含有量が10重量%未満の場合には、充分な耐候性を有
する塗膜を得ることができない。フッ素樹脂中のフッ素
含有量の好ましい範囲は、10〜72重量%である。本
発明の熱硬化性粉体塗料組成物に用いる架橋性反応基を
有するフッ素樹脂(a)は、架橋性反応基を有してお
り、硬化剤(b)との反応により強靭で付着性に優れた
塗膜が得られるが、架橋性反応基1個当たりの連鎖の平
均分子量は250〜25000が好ましい。フッ素樹脂
分子に存在する架橋性反応基1個当たりの該共重合体連
鎖の平均分子量が25000を超える場合には架橋不充
分となり、耐溶剤性などの物性が低下し、250未満の
場合には架橋密度が高くなりすぎて可とう性が低下しや
すい。
【0010】本発明組成物における含フッ素共重合体の
架橋性反応基1個当たりの連鎖の平均分子量とは、次式
【数1】 具体的には、この平均分子量は、フッ素樹脂の水酸基
価、酸価又はエポキシ基価などの架橋性反応基価(mgKO
H/g)をIRスペクトル、NMRスペクトル、滴定な
どの方法により測定し次式により算出することができ
る。
【数2】 (ここに56.1はKOHの分子量である。) また、架橋性反応基がエポキシ基のときは、エポキシ当
量がこの値に相当する。架橋性反応基として水酸基を有
するフッ素樹脂(a)の水酸基価は、1〜200mgKOH
/g、好ましくは10〜140mgKOH/g、より好まし
くは25〜120mgKOH/gである。水酸基価が1mgKOH
/g未満の場合には、架橋不充分となり物性が低下し、
200mgKOH/gを超える場合は、架橋密度が高くなり
すぎて可とう性が低下する傾向がある。また、架橋性反
応基としてカルボキシル基を有するフッ素樹脂(a)の
酸価は、1〜200mgKOH/g、好ましくは3〜140m
gKOH/gである。酸価が1mgKOH/g未満の場合には、
架橋不充分となり物性が低下し、200mgKOH/gを超
える場合は、架橋密度が高くなりすぎて可とう性が低下
する傾向がある。また、架橋性反応基としてエポキシ基
を有するフッ素樹脂(a)のエポキシ当量は、100〜
15000g/eq、好ましくは300〜14000g/
eqである。15000g/eqを超える場合は、架橋不充
分となり物性が低下し、エポキシ当量が100g/eq未
満の場合には、架橋密度が高くなりすぎて可とう性が低
下する傾向がある。また、架橋性反応基としてアミド
基、アミノ基、メルカプト基、イソシアネート基、臭
素、ヨウ素などの活性ハロゲン原子を有するフッ素樹脂
を挙げることができる。また本発明組成物に用いるフッ
素樹脂のガラス転移温度は35〜120℃であることが
必要であり、好ましくは、40〜100℃である。該ガ
ラス転移温度は35℃未満の場合は固体となりにくく硬
化性粉体塗料組成物として使用できない。また、ガラス
転移温度が120℃を超えると軟化点が高くなりすぎ
て、塗膜のフロー性が悪くなる。
【0011】本発明組成物における架橋性反応基を有す
るフッ素樹脂は、従来公知の方法により合成することが
でき、触媒の存在下あるいは非存在下に所定の割合のモ
ノマー混合物に重合開始剤を作用せしめることにより重
合することができる。また溶液重合、乳化重合、懸濁重
合のいずれの方法によっても製造することができる。乳
化重合や懸濁重合によって架橋性反応基を有するフッ素
樹脂を得た場合は、重合液から分散媒を、減圧度10mm
Hg以下、50〜100℃で蒸発除去した後、ウイレー
型、振動ミル型、衝撃式ハンマーミル型などの粉砕機に
より粉砕して製造できる。また溶液重合により得た場合
には、重合液の溶媒を除去するか、重合体を溶解しない
溶媒中に投入して架橋性反応基を有するフッ素樹脂を析
出させ、溶媒を除去した後粉砕して製造できる。本発明
の硬化性粉体塗料組成物に用いる架橋性反応基を有する
フッ素樹脂は、固形樹脂として使用されるが、かかる樹
脂は、溶媒(以下、分散媒を含む意味で使用する)の残
存量(加熱減量)が2%以下であることが好ましい。架
橋性反応基を有するフッ素樹脂中に多量に溶媒が残存す
る場合は、粉体塗料の貯蔵安定性が悪く、また、粉体塗
料の焼付け、硬化後に、塗膜に発泡、ふくれ、ピンホー
ルなどが生じやすくなるため好ましくない。特に、加熱
減量が1%以下であることが好ましい。本発明の熱硬化
性粉体塗料組成物は、成分(a)のフッ素樹脂の配合量
50重量%以下、好ましくは30重量%以下を架橋性反
応基を有する熱硬化性粉体塗料用樹脂で置き換えること
が好ましい。この熱硬化性粉体塗料用樹脂としては、水
酸基価、酸価、エポキシ当量のいずれか又はその内の2
つないし3つに相当する架橋性反応基を有するポリエス
テル樹脂やアクリル樹脂などが挙げられる。上記架橋性
反応基を有するポリエステル樹脂は、1分子当たり平均
2個以上の架橋性反応基を有する常温で固体の樹脂であ
り、数平均分子量が1000〜20000、好ましくは
1500〜8000、架橋性反応基が水酸基の場合には
水酸基価が10〜300mgKOH/g、好ましくは10〜
200mgKOH/gの樹脂を用いることができる。また、
架橋性反応基がカルボキシル基の場合には酸価が10〜
300mgKOH/g、好ましくは10〜200mgKOH/gの
樹脂を用いることができる。前記ポリエステル樹脂を形
成可能なカルボン酸と、エチレングリコールを主体とす
る多価アルコールとを直接エステル化反応させることに
より得ることができ、また市販品を用いることもでき
る。前記カルボン酸としては、例えばテレフタル酸、イ
ソフタル酸、フタル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピ
ン酸、セバチン酸、β−オキシプロピオン酸、シュウ
酸、無水マレイン酸、無水トリメリット酸、ピロメリッ
ト酸及びこれらの混合物等から成る群より選択されるの
が好ましく、また前記多価アルコールとしては、例えば
エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオー
ル、ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネ
オペンチルグリコール、2,2−ジエチルプロパンジオ
ール、シクロヘキサンジオール、グリセリン、トリメチ
ロールプロパン、ペンタエリトリット及びこれらの混合
物等から成る群より選択されるのが望ましい。
【0012】また上記架橋性反応基を有するアクリル樹
脂は、1分子当たり平均2個以上の架橋性反応基を有す
る常温で固体の樹脂であり、好ましくは数平均分子量1
000〜20000、架橋性反応基が水酸基の場合には
水酸基価が10〜300mgKOH/g、好ましくは10〜
200mgKOH/gの樹脂を用いることができる。また、
架橋性反応基がカルボキシル基の場合には酸価が10〜
300mgKOH/g、好ましくは10〜200mgKOH/gの
樹脂を用いることができ、架橋性反応基がエポキシ基の
場合にはエポキシ当量が200〜1500g/eqの樹脂
を用いることができる。このアクリル樹脂は水酸基、カ
ルボキシル基、グリシジル基、アミド基、アミノ基、メ
ルカプト基、イソシアネート基及びハロゲン原子を有す
る共重合可能なビニル系単量体と、それと共重合可能な
その他のビニル系単量体とを共重合せしめることによっ
て得られる。水酸基を含有するビニル系単量体として
は、例えば多価アルコールのモノ(メタ)アクリル酸エ
ステル、モノクロトン酸エステル、アリルアルコール、
多価アルコールのモノアリルエーテル、ヒドロキシエチ
ルビニルエーテル等を好ましく挙げることができ、水酸
基含有ビニル系単量体に使用可能な多価アルコールとし
ては、例えばエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリ
コール、1,6−ヘキサンジオール等の2価アルコー
ル;グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロ
ールエタン、ペンタエリスリトール等をあげることがで
き、該多価アルコールの他に、フマル酸ジヒドロキシエ
チルエステル、フマル酸ブチルヒドロキシエチルエステ
ル等も使用可能である。カルボキシル基を含有するビニ
ル系単量体としては、例えばアクリル酸、メタクリル
酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のカルボキシ
ル基を含有する不飽和酸類を挙げることができる。また
エポキシ基を含有ビニル系単量体としては、例えばグリ
シジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、β−
メチルグリシジルアクリレート及びβ−メチルグリシジ
ルメタクリレート等を好ましく挙げることができる。そ
の他の共重合可能なビニル単量体としては、例えば、ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸−2−エチルヘキシル等のアクリル酸ア
ルキルエステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸−2−エチ
ルヘキシル等のメタクリル酸アルキルエステル類;スチ
レン、α−メチルスチレン等のスチレン又はその誘導
体;その他、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、アクリ
ルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、メタ
クリロニトリル、ビニルステアレート、フマル酸ジアル
キルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル、ハロゲ
ン含有ビニル単量体、ケイ素含有ビニル単量体、エチレ
ン等を挙げることができ、使用に際しては単独若しくは
混合物として用いることができる。
【0013】本発明に用いる架橋性官能基を有するアク
リル樹脂は、従来公知の乳化重合法、懸濁重合法、溶液
重合法等により、通常の重合開始剤の存在下、前記ビニ
ル系単量体を共重合することによって製造することがで
きる他、市販品を用いることもできる。架橋性官能基を
有するアクリル樹脂の数平均分子量が1000未満の場
合には、得られる塗膜の耐衝撃性、可とう性などの機械
的強度が不十分になり、また20000を超える場合に
は、得られる塗膜の平滑性や鮮映性などの塗膜の外観性
が劣る傾向がある。前記架橋性官能基を有するポリエス
テル樹脂及びアクリル樹脂の官能基として水酸基を有す
る樹脂の場合には、水酸基価が10〜300mgKOH/g
の範囲にあるものが好ましく、水酸基価が10mgKOH/
g未満では架橋密度が低いため十分な塗膜物性が得られ
ないおそれがあるし、300mgKOH/gを超えると塗膜
は硬く、脆いものになる傾向がみられる。また、官能基
としてカルボキシル基を有する樹脂の場合には、酸価が
10〜300mgKOH/gの範囲にあるものが好ましく、
酸価10mgKOH/g未満では架橋密度が低いため十分な
塗膜物性が得られないおそれがあるし、300mgKOH/
gを超えると塗膜は硬く、脆いものになる傾向がみられ
る。官能基がエポキシ基を有する樹脂の場合にはエポキ
シ当量が200〜1500g/eqの範囲にあるものが好
ましく、エポキシ当量が200g/eq未満では塗膜は硬
く、脆いものになる傾向がみられ、エポキシ当量が15
00g/eqを超えると架橋密度が低く十分な塗膜物性が
得られないおそれがある。また、本発明の熱硬化性粉体
塗料組成物は、成分(a)のフッ素樹脂50重量%以
下、好ましくは30重量%以下を熱可塑性粉体塗料用樹
脂で置き換えることができる。本発明組成物に用いる熱
可塑性樹脂としては、アクリル樹脂、ポリエステル樹
脂、ナイロン樹脂、フッ素樹脂等が挙げられ、熱可塑性
樹脂の軟化点が60〜200℃であるものが好ましい。
このような熱可塑性アクリル樹脂の市販品としては、ダ
イヤナールBR−60[三菱レイヨン(株)製、商品
名]、熱可塑性ポリエステル樹脂の市販品としては、例
えばバイロン560[東洋紡績(株)製、商品名]、熱可
塑性ナイロン樹脂の市販品としては、例えばオルガソー
ル3502[日本リルサン(株)製、商品名]、熱可塑性
フッ素樹脂の市販品としては例えばカイナー500[ペ
ンウォルトケミカルズ社製、商品名]、カイナーADS
[ペンウォルトケミカルズ社製、商品名]、カイナーS
L[ペンウォルトケミカルズ社製、商品名]などが挙げ
られる。
【0014】一方、本発明の熱硬化性粉体塗料組成物に
(b)成分として用いる硬化剤としては、ブロックイソ
シアネート化合物、例えばイソホロンジイソシアネー
ト、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシア
ネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメ
タンジイソシアネートなどのポリイソシアネート化合物
や、これらの二量体、三量体やトリメチロールプロパン
などの多価アルコールで変性したポリイソシアネート化
合物などのイソシアネート基をε−カプロラクタム、フ
ェノール、ベンジルアルコール、メチルエチルケトキシ
ムなどのブロック化剤でブロックした化合物が挙げられ
る。かかるブロックイソシアネート化合物は室温で固体
である化合物を好適に使用することができる。また、フ
マル酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシ
ン酸、ドデカン二酸などの脂肪族二塩基酸、無水フタル
酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸などの酸
無水物、酸価10〜300mgKOH/g、ガラス転移温度
が30〜120℃であり、数平均分子量が1000〜1
5000のポリエステル樹脂、又はアクリル樹脂、ジシ
アンジアミド及びジシアンジアミド誘導体、イミダゾー
ル及びイミダゾール誘導体、二塩基酸ジヒドラジド、ジ
アミノジフェニルメタン、環状アミジン化合物などのア
ミン化合物、メラミン樹脂、テレフタル酸ジグリシジル
エステル、パラオキシ安息香酸ジグリシジルエステル、
トリグリシジルイソシアヌレート、スピログリコールジ
グリシジルエーテル、脂環式エポキシ樹脂などのグリシ
ジル化合物、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベ
ンゼン、ビスヒドロキシエチルテレフタレート、スチレ
ン−アリルアルコール共重合体、スピログリコール、ト
リス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、水酸
基価10〜300mgKOH/g、ガラス転移温度が30〜
120℃であり、数平均分子量が1000〜20000
のポリエステル樹脂、又はアクリル樹脂などの水酸基を
有する化合物などが挙げられる。また、本発明の熱硬化
性粉体塗料組成物のガラス転移温度は、好ましくは35
〜120℃であり、特に好ましくは、40〜100℃で
ある。該ガラス転移温度が35℃未満の場合は、固体と
なりにくく熱硬化性粉体塗料組成物として使用できない
ことがある。また、ガラス転移温度が120℃を超える
と軟化点が高くなり過ぎて、塗膜の流れが悪くなる。さ
らに、本発明の熱硬化性粉体塗料組成物の加熱減量は2
%以下、特に1%以下であることが望ましい。加熱減量
が2%を超える場合は、粉体塗料の貯蔵安定性が悪く、
また、粉体塗料の焼き付け硬化後に、塗膜に発泡、ふく
れ、ピンホールなどが生じやすくなるため好ましくな
い。
【0015】本発明組成物における配合割合は、(a)
架橋性反応基を有するフッ素樹脂60〜97重量%、
(b)該フッ素樹脂が有する架橋性反応基と反応して架
橋を形成し得る硬化剤3〜40重量%の2成分よりなる
樹脂組成物100重量部に対して(c)合成ワックス又
は天然ワックス0.01〜10重量部、(d)カップリ
ング基を有する化合物を0.001〜1.5重量部及び/
又はエポキシ樹脂を0.01〜5.0重量部配合するもの
である。(a)成分と(b)成分の割合は架橋性反応基
の割合、種類などによって適宜選択されるものである。
本発明の熱硬化性粉体塗料組成物には、通常塗料組成物
に使用される添加物を第三成分として配合することがで
きる。添加剤としては、例えば改質樹脂、着色顔料(例
えば二酸化チタン、ベンガラ、黄色酸化鉄、カーボンブ
ラックなどの無機顔料やフタロシアニンブルー、フタロ
シアニングリーン、キナクリドン系赤色顔料、イソイン
ドリノン系黄色顔料などの有機顔料)、タルク、シリ
カ、炭酸カルシウムなどの体質顔料、アルミ粉、ステン
レス粉などの金属粉、マイカ粉やレベリング剤、紫外線
吸収剤、熱劣化防止剤、発泡防止剤などの添加剤などが
挙げられ、所望により1種又は2種以上を配合すること
ができる。本発明の組成物の調合は、公知の熱硬化性粉
体塗料製造方法と同様の方法で実施することができる。
以上のようにして製造された熱硬化性粉体塗料組成物
は、通常2〜200μm以下の粒径を有し、ステンレ
ス、鉄、アルミ、銅、亜鉛あるいはこれらの合金類、例
えば不銹鋼、真ちゅうなどの金属に、例えば市販の静電
粉体塗装機、流動浸漬装置などによって均一に塗装され
たのち、熱風炉、赤外炉、誘電加熱炉などで焼付けして
良好な塗膜を形成することができる。以上のごとく、熱
硬化性フッ素樹脂系粉体塗料の組成として、合成ワック
ス又は天然ワックス(c)をフッ素樹脂(a)及び硬化
剤(b)の合計量100重量部に対して0.01〜10
重量部、(d)カップリング基を有する化合物0.00
1〜1.5重量部及び/又はエポキシ樹脂を有する化合
物を0.01〜5.0重量部配合することにより、耐候
性、耐酸性、ステンレス素材への付着性などに優れ、か
つ撥水性、滑り性が著しく優れた熱硬化性フッ素樹脂系
粉体塗料組成物が得られる。
【0016】
【実施例】つぎに架橋性反応基を有するフッ素樹脂の製
造例及び熱硬化性粉体塗料組成物の実施例及び比較例に
より本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに
限定されるものではない。なお、実施例中における物性
評価は、次の方法により行った。 耐酸性 20%の硫酸水溶液をスポイトで試験片にたらし、スポ
ットテストを行い、20℃で200時間後の塗膜変化の
状態を観察、評価した。 耐候性 JIS K 5400(1990)9.8.1 促進耐候性の
サンシャインカーボンアーク灯式にて、3000時間試
験後の光沢保持率及び色差をJIS D 0205 7.
6に従って評価した。 付着性 試験板を沸騰水中に2時間浸漬した後にJIS K 54
00(1990)8.5.1の碁盤目法により、100個の
マス目をつくりセロファンテープを圧着後急速に引きは
がしてから剥離しないでステンレス板に残った目の数で
評価した。 平滑性 蛍光灯を塗膜に写して見た時の蛍光灯の形状によって目
視評価した。 塗膜の滑り性 新東科学(株)製静摩擦係数測定機、HEIDON−10
型を用いて、静摩擦係数を求めて評価した。 塗膜の撥水性 臨界表面張力を接触角法により求めて評価した。 耐衝撃性 試験板を沸騰水中に2時間浸漬した後にJIS K 54
00(1990)8.3.2のデュポン式により評価した。 各評価項目の評価基準は以下のとおりである。
【0017】1)耐酸性: 良好;ほとんど変化が認められない。 不良;ふくれ、艶びけなど激しい変化が認められる。 2)耐候性: 良好;ほとんど変化が認められない。(光沢保持率が8
5%以上でかつ色差が1.5未満) 不良;激しい変化が認められる。(光沢保持率が85%
未満及び/又は色差が1.5以上) 3)平滑性: 良好;蛍光灯を塗膜に写して見た時、蛍光灯に歪みがな
い。 不良;蛍光灯を塗膜に写して見た時、蛍光灯に歪みがあ
る。 4)付着性: 良好;一つも剥離が認められない。(100/100) 不良;一つ以上剥離が認められる。(0/100〜99
/100) 5)耐衝撃性: 良好;500g、50cmで塗膜に異常がない。 不良;500g、50cmで塗膜にキレツ、ワレ、剥離等
の異常がある。 6)滑り性: 良好;0.20未満 不良;0.20以上 7)撥水性: 良好;23未満 不良;23以上
【0018】なお、実施例及び比較例の組成物の配合に
用いた原料は下記のものである。 1)LF−710F、旭硝子(株)製、商品名、水酸基価
50mgKOH/g、ガラス転移温度68℃、フッ素含有量
30%。 2)ポリフロン、ダイキン工業(株)製、商品名、ポリテ
トラフルオロエチレン、熱可塑性フッ素樹脂。 3)アダクトB−1530、ヒュルス社製、商品名、ε
−カプロラクタムブロックイソホロンジイソシアネー
ト、NCO当量280g/eq。 4)アダクトB−1065、ヒュルス社製、商品名、ε
−カプロラクタムブロックイソホロンジイソシアネー
ト、NCO当量400g/eq。 5)アダクトBF−1540、ヒュルス社製、商品名、
ウレトジオン化合物、固形分100%、NCO当量28
0g/eq。 6)Powderlink1174、サイアナミッド社
製、商品名、アミノ樹脂系硬化剤、平均分子量350、
官能基当量90〜125g/eq。 7)タイピュアR−960、デュポン社製、商品名、二
酸化チタン。 8)セリダスト3620、ヘキスト社製、商品名、ポリ
エチレンワックス、融点125℃。 9)ランコワックスPE1500F、ランガー社製、商
品名、ポリエチレンワックス、融点140℃。 10)ビスコール330−P、三洋化成工業(株)社製、
商品名、ポリプロピレンワックス、融点152℃。 11)TSL−8340、東芝シリコーン(株)製、商品
名、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチ
ルジメトキシシラン。 12)TSL−8350、東芝シリコーン(株)製、商品
名、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン。 13)TSL−8370、東芝シリコーン(株)製、商品
名、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン。 14)KR−TTS、味の素(株)製、商品名、イソプロ
ポキシ基含有チタネート系カップリング剤。 15)KR−41B、味の素(株)製、商品名、イソプロ
ポキシ基含有チタネート系カップリング剤。 16)KR−44、味の素(株)製、商品名、イソプロポ
キシ基含有チタネート系カップリング剤。 17)AL−M、味の素(株)製、商品名、アセトアルコ
キシアルミニウムジイソプロピレート。 18)エピコート828、油化シェルエポキシ(株)製、
商品名、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、数平均分子
量380。 19)エピコート1002、油化シェルエポキシ(株)
製、商品名、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、数平均
分子量1060、軟化点83℃。 20)アラルダイトAER6003、旭チバ(株)製、商
品名、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、数平均分子量
1500、軟化点97℃。 21)エピコート1009、油化シェルエポキシ(株)
製、商品名、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、数平均
分子量3750、軟化点152℃。 22)アラルダイトECN1299、チバガイギー社
製、商品名、ノボラック型エポキシ樹脂、数平均分子量
1270、軟化点99℃。 23)エポトートST−5100、東都化成(株)製、商
品名、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、数平均分
子量2000。 24)フェノトートYP−50、東都化成(株)製、商品
名、フェノキシ樹脂、数平均分子量11800、軟化点
150℃。 25)エピコート1004、油化シェルエポキシ(株)
製、商品名、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、数平均
分子量1600、軟化点98℃。 26)エピコート1055、油化シェルエポキシ(株)
製、商品名、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、数平均
分子量1350、軟化点94℃。 27)DER732、ダウ・ケミカル日本(株)製、商品
名、ポリグリコール型液状エポキシ樹脂、数平均分子量
650。 28)DER542、ダウ・ケミカル日本(株)製、商品
名、臭素化エポキシ樹脂、数平均分子量650、軟化点
57℃。 29)ファインデックスM−8540、大日本インキ化
学工業(株)製、商品名、ポリエステル樹脂、酸価220
mgKOH/g、数平均分子量:1900。 30)ジョンクリル680、ジョンソンワックス社製、
商品名、アクリル樹脂、酸価215mgKOH/g、数平均
分子量:1800。 31)アルマテックスPD−6730、三井東圧化学
(株)製、商品名、アクリル樹脂、エポキシ当量460g
/eq、数平均分子量:3300。 32)PRIMID XL−552、ザロームアンドハ
ース社製、商品名、β−ヒドロキシアルキルアミド。 33)MPP−230F、ミクロパウダー社製、商品
名、ポリエチレンワックス、融点245℃。 34)アルマテックスAP−3304、三井東圧化学
(株)製、商品名、アクリル樹脂、水酸基価50mgKOH/
g、数平均分子量3000。 35)ファインディックA−207S、大日本インキ化
学工業(株)製、商品名、アクリル樹脂、エポキシ当量5
08g/eq、数平均分子量3500。 36)アルマテックスAP−3299、三井東圧化学
(株)製、商品名、アクリル樹脂、酸価33mgKOH/g、
数平均分子量3300。 37)エステルレジンER−6650、日本エステル
(株)製、商品名、ポリエステル樹脂、水酸基価30mgKO
H/g、数平均分子量4100。 38)ウララックP−3500、ユピカDSMレジンズ
(株)製、商品名、ポリエステル樹脂、酸価33〜38mg
KOH/g、数平均分子量2900。 39)ダイヤナールBR−60、三菱レーヨン(株)製、
商品名、熱可塑性アクリル樹脂、軟化点100〜140
℃。 40)バイロン560、東洋紡績(株)製、商品名、熱可
塑性ポリエステル樹脂、軟化点110℃。 41)オルガソール3502、日本リルサン(株)製、商
品名、ナイロンパウダー、軟化点135〜160℃。 42)カイナー500、ペンウォルトケミカルズ社製、
商品名、フッ化ビニデン、軟化点160〜170℃。 43)カイナーADS、ペンウォルトケミカルズ社製、
商品名、熱可塑性フッ素樹脂、軟化点87〜93℃。
【0019】以下の説明において、[部]及び[%]は
重量基準のものである。 製造例1 内容積300ccのステンレス製撹拌機付耐圧反応器に、
t−ブタノール157g、シクロヘキシルビニルエーテ
ル(c-HxVE)16g、イソブチルビニルエーテル
(isoBVE)9g、ヒドロキシブチルビニルエーテル
(HBVE)25g、炭酸カリウム1g及びアゾビスイ
ソブチロニトリル(AIBN)0.07gを仕込み、液
体窒素による固化脱気により溶存空気を除去した。しか
るのち、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)50
gを導入し徐々に昇温した。そして、温度65℃に維持
しながら撹拌下で反応を続け、10時間後に反応器を水
冷して反応を停止した。室温まで冷却した後、未反応モ
ノマーを抜き出し、反応器を開放した。次に60℃に加
熱し、1mmHgの減圧下で24時間かけて、分散媒を除去
した後、衝撃式ハンマーミルで粉砕し、水酸基価120
mgKOH/g、ガラス転移温度45℃、加熱減量2%以下
の水酸基を含有するフッ素樹脂(A−1)を得た。 製造例2〜5 各製造例毎に第1表に示した組成割合のモノマー混合物
を、製造例1と同様の方法で重合した。ただし、各々t
−ブタノール及びAIBNの量は配合条件により適宜変
更することにより、第1表記載の架橋性反応基を有する
フッ素樹脂を得た。得られた架橋性反応基を有するフッ
素樹脂(A−2〜5)の水酸基価、ガラス転移温度、加
熱減量を第1表に併記した。
【0020】
【表1】
【0021】注 1)TFE:テトラフルオロエチレン 2)EVE:エチルビニルエーテル 3)JIS K 5407(1990)5の加熱減量により
測定した。 製造例6 製造例1〜5と同様にして第1表に示した組成割合のモ
ノマー混合物を重合して得られた重合体100部をキシ
レン100部中に溶解し、無水コハク酸0.9部及びト
リエチルベンジルアンモニウムクロライド0.05部を
加えて、撹拌機付四ッ口フラスコ中で100℃に加熱
し、3時間撹拌を続けた後に冷却した。次に、温度60
℃に加熱し、1mmHgの減圧下で24時間かけて分散媒を
除去した後、衝撃式ハンマーミルで粉砕して、水酸基と
カルボキシル基を含有したフッ素樹脂(A−6)粉末を
得た。得られたフッ素樹脂(A−6)の水酸基価、酸
価、ガラス転移温度、加熱減量を第1表に示す。 製造例7 内容積300ccのステンレス製撹拌機付耐圧反応器に、
t−ブタノール157g、シクロヘキシルビニルエーテ
ル(c−HxVE)18g、イソブチルビニルエーテル
(isoBVE)10g、グリシジルビニルエーテル
(GVE)20g、炭酸カリウム1g及びアゾビスイソ
ブチロニトリル(AIBN)0.07gを仕込み、液体
窒素による固化脱気により溶存空気を除去する。しかる
のち、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)52g
を導入し徐々に昇温する。そして、温度65℃に維持し
て、撹拌下で反応を続け、10時間後に反応器を水冷し
て反応を停止する。室温まで冷却した後、未反応モノマ
ーを抜き出し、反応器を開放する。次に60℃に加熱
し、1mmHgの減圧下で24時間かけて、分散媒を除去し
た後、衝撃式ハンマーミルで粉砕し、グリシジル基含有
フッ素樹脂(A−7)を得た。得られたフッ素樹脂(A−
7)のエポキシ当量は500g/eqで、ガラス転移温
度は49℃、加熱減量2%以下であった。 製造例8〜10 各製造例毎に第2表に示した組成割合のモノマー混合物
を、製造例1と同様の方法で重合し、分散媒を除去した
後、衝撃式ハンマーミルで粉砕した。ただし、各々t−
ブタノール及びAIBNの量は配合条件により適宜変更
することにより、第2表記載のグリシジル基含有フッ素
樹脂を得た。得られた架橋性反応基を有するフッ素樹脂
(A−8〜10)のエポキシ当量、ガラス転移温度、加
熱減量を第2表に併記した。
【0022】
【表2】
【0023】注 1)TFE:テトラフルオロエチレン 2)EVE:エチルビニルエーテル 3)VA:ビニルアセテート 4)AGE:アリルグリシジルエーテル 5)JIS K 5407(1990)5の加熱減量により
測定 製造例11 製造例7と同様にして、CTFE52g、c−HxVE
28g、ヒドロキシブチルビニルエーテル(HBVE)
20gからなる含フッ素共重合体を得た。ついで、この
重合体100部をキシレン100部中に溶解し、無水コ
ハク酸3.6部及びトリエチルベンジルアンモニウムク
ロライド0.05部を加えて、撹拌機付四ッ口フラスコ
中で100℃に加熱し、3時間撹拌を続けた後に冷却し
た。次に、温度60℃に加熱し、1mmHgの減圧下で24
時間かけて分散媒を除去した後、衝撃式ハンマーミルで
粉砕して、カルボキシル基含有フッ素樹脂(A−11)
粉末を得た。得られたフッ素樹脂(A−11)の酸価は
19.5mgKOH/gで、ガラス転移温度は47℃、加熱減
量2%以下であった。 製造例12〜14 製造例11と同様にして、第3表に示した組成割合のモ
ノマー混合物を重合し、ついで、無水コハク酸の付加反
応を行なって、各々カルボキシル基を含有するフッ素樹
脂を得た。ただし、それぞれの重合についてt−ブタノ
ール及びAIBNの量は配合条件により適宜変更した。
得られたカルボキシル基含有フッ素樹脂(A−12〜1
4)の酸価、ガラス転移温度、加熱減量を第3表に併記
した。
【0024】
【表3】
【0025】注 1)イソプロピルビニルエーテル 実施例1〜17、比較例1〜3 実施例1〜17に(d)成分としてカップリング基を有
する化合物を配合した熱硬化性粉体塗料組成物の例を挙
げた。第4表−1〜2に示した実施例1〜17、及び比
較例1〜3の組成物の全成分をドライブレンダー[商品
名、ヘンシェルミキサー、三井化工機株式会社製]で約
1分間均一に混合した後、80〜100℃の温度条件
で、押出混練機[商品名、ブスコニーダーPR46、B
uss社製]を使用して溶融混練し、冷却後ハンマー式
衝撃粉砕機で微粉砕した。次いで180メッシュの金網
でふるい分け、粉体塗料1〜17及び比較塗料1〜2を
得た。比較例3として、ダイキン工業株式会社製のポリ
フロン(PTFE)を用いた。得られた粉体塗料の実施
例1〜17、及び比較例1〜3を、静電粉体塗装機で、
ヘアライン加工が施され、アルカリ脱脂(液温50℃の
NaOH水溶液に5分間浸漬後、純水にて脱脂液を十分
に洗浄し常温乾燥したもの)した0.8mm厚のステンレ
ス(SUS304 HL)板上に50〜60μmとなる
ように塗装し、実施例1〜4、6〜17及び比較例1〜
2では190℃、20分間、実施例5では250℃、5
分間、比較例3では380℃、20分間焼付を行なって
試験板を得た。得られた試験板について下記に示す方法
で試験をした。その結果を第5表−1〜2に示す。
【0026】
【表4】
【0027】
【表5】
【0028】
【表6】
【0029】
【表7】
【0030】
【表8】
【0031】
【表9】
【0032】
【表10】
【0033】
【表11】
【0034】実施例18〜34、比較例4〜5 実施例18〜34に、(d)成分としてエポキシ樹脂を
配合した熱硬化性粉体塗料組成物の例を挙げた。第4表
−3〜4に示した実施例18〜34、及び比較例4〜5
の組成物の全成分をドライブレンダー[商品名、ヘンシ
ェルミキサー、三井化工機株式会社製]で約1分間均一
に混合した後、80〜100℃の温度条件で、押出混練
機[商品名、ブスコニーダーPR46、Buss社製]
を使用して溶融混練し、冷却後ハンマー式衝撃粉砕機で
微粉砕した。次いで180メッシュの金網でふるい分け
し、粉体塗料18〜34及び比較塗料4〜5を得た。得
られた粉体塗料の実施例18〜34、及び比較例4〜5
を、静電粉体塗装機で、ヘアライン加工が施され、アル
カリ脱脂(液温50℃のNaOH水溶液に5分間浸漬
後、純水にて脱脂液を十分に洗浄し常温乾燥したもの)
した0.8mm厚のステンレス(SUS304 HL)板
上に50〜60μmとなるように塗装し、実施例18〜
21、23〜34及び比較例4〜5では190℃、20
分間、実施例22では250℃、5分間、焼付を行なっ
て試験板を得た。得られた試験板について下記に示す方
法で試験をした。その結果を第5表−3〜4に示す。 実施例35〜48、比較例6〜9 実施例35〜40にグリシジル基含有フッ素樹脂(a)
とカルボキシル基を有する硬化剤(b)からなる熱硬化
性粉体塗料組成物の例を、実施例41〜48にカルボキ
シル基含有フッ素樹脂(a)とグリシジル基を有する硬
化剤(b)からなる熱硬化性粉体塗料組成物の例を挙げ
た。第6表−1〜3、及び第6表−4に示した実施例3
5〜48、及び比較例6〜9の組成物の全成分をドライ
ブレンダー[商品名、ヘンシェルミキサー、三井化工機
株式会社製]で約1分間均一に混合した後、80〜12
0℃の温度条件で、押出混練機[商品名、ブスコニーダ
ーPR46、Buss社製]を使用して溶融混練し、冷
却後ハンマー式衝撃粉砕機で微粉砕した。次いで180
メッシュの金網でふるい分け、粉体塗料35〜48及び
比較塗料6〜9を得た。得られた粉体塗料の実施例35
〜48、及び比較例6〜9を、静電粉体塗装機で、ヘア
ライン加工が施され、アルカリ脱脂(液温50℃のNa
OH水溶液に5分間浸漬後、純水にて脱脂液を十分に洗
浄し常温乾燥したもの)した0.8mm厚のステンレス
(SUS304 HL)板上に50〜60μmとなるよ
うに塗装し、190℃、20分間焼付を行なって試験板
を得た。得られた試験板について前記と同じ方法で塗膜
性能試験を行なった。その結果を第7表−1〜2に示
す。
【0035】
【表12】
【0036】
【表13】
【0037】
【表14】
【0038】
【表15】
【0039】
【表16】
【0040】
【表17】
【0041】
【表18】
【0042】
【表19】
【0043】
【表20】
【0044】
【表21】
【0045】
【表22】
【0046】
【表23】
【0047】実施例49〜62、比較例10〜13 実施例49〜54にグリシジル基含有フッ素樹脂(a)
とカルボキシル基を有する硬化剤(b)からなる熱硬化
性粉体塗料組成物の例を、実施例55〜61にカルボキ
シル基含有フッ素樹脂(a)とグリシジル基を有する硬
化剤(b)からなる熱硬化性粉体塗料組成物の例を、実
施例62にカルボキシル含有フッ素樹脂(a)とβ−ヒ
ドロキシアルキルアミド化合物とからなる熱硬化性粉体
塗料の例を挙げた。第6表−5〜7、及び第6表−8に
示した実施例49〜62、及び比較例10〜13の組成
物の全成分をドライブレンダー[商品名、ヘンシェルミ
キサー、三井化工機株式会社製]で約1分間均一に混合
した後、80〜120℃の温度条件で、押出混練機[商
品名、ブスコニーダーPR46、Buss社製]を使用
して溶融混練し、冷却後ハンマー式衝撃粉砕機で微粉砕
した。次いで180メッシュの金網でふるい分け、粉体
塗料49〜62及び比較塗料10〜13を得た。得られ
た粉体塗料の実施例49〜62、及び比較例10〜13
を、静電粉体塗装機で、ヘアライン加工が施され、アル
カリ脱脂(液温50℃のNaOH水溶液に5分間浸漬
後、純水にて脱脂液を十分に洗浄し常温乾燥したもの)
した0.8mm厚のステンレス(SUS304 HL)板
上に50〜60μmとなるように塗装し、190℃、2
0分間焼付を行なって試験板を得た。得られた試験板に
ついて前記と同じ方法で塗膜性能試験を行なった。その
結果を第7表−3〜4に示す。 実施例63〜73、比較例14〜18 実施例63〜67に成分(a)のフッ素樹脂の50重量
%以下を架橋性反応基を有する熱硬化性粉体塗料用樹脂
で置き換えてなる熱硬化性粉体塗料組成物の例を、実施
例68〜73に成分(a)のフッ素樹脂の50重量%以
下を熱可塑性粉体塗料用樹脂で置き換えてなる熱硬化性
粉体塗料組成物の例を挙げた。第8表−1〜2、及び第
8表−3に示した実施例63〜73、及び比較例14〜
18の組成物の全成分をドライブレンダー[商品名、ヘ
ンシェルミキサー、三井化工機株式会社製]で約1分間
均一に混合した後、80〜120℃の温度条件で、押出
混練機[商品名、ブスコニーダーPR46、Buss社
製]を使用して溶融混練し、冷却後ハンマー式衝撃粉砕
機で微粉砕した。次いで180メッシュの金網でふるい
分け、粉体塗料63〜73及び比較塗料14〜18を得
た。得られた粉体塗料の実施例63〜73、及び比較例
14〜18を、静電粉体塗装機で、ヘアライン加工が施
され、アルカリ脱脂(液温50℃のNaOH水溶液に5
分間浸漬後、純水にて脱脂液を十分に洗浄し常温乾燥し
たもの)した0.8mm厚のステンレス(SUS304
HL)板上に50〜60μmとなるように塗装し、19
0℃、20分間焼付を行なって試験板を得た。得られた
試験板について前記と同じ方法で塗膜性能試験を行なっ
た。その試験方法、試験結果を第9表−1〜2、第9表
−3に示す。
【0048】
【表24】
【0049】
【表25】
【0050】
【表26】
【0051】
【表27】
【0052】
【表28】
【0053】
【表29】
【0054】
【表30】
【0055】
【表31】
【0056】
【表32】
【0057】
【表33】
【0058】
【表34】
【0059】
【表35】
【0060】
【表36】
【0061】
【表37】
【0062】実施例74〜89、比較例19〜23 実施例74〜78に成分(a)のフッ素樹脂50重量%
以下を架橋性反応基を有する熱硬化性粉体塗料用樹脂で
置き換えてなる熱硬化性粉体塗料組成物の例を、実施例
79〜84に成分(a)のフッ素樹脂50重量%以下を
熱可塑性粉体塗料用樹脂で置き換えてなる熱硬化性粉体
塗料組成物の例を実施例85〜89に成分(d)として
エポキシ樹脂とカップリング剤を併用した熱硬化性粉体
塗料組成物の例を挙げた。第8表−4〜6、及び第8表
−7に示した実施例74〜89、及び比較例19〜23
の組成物の全成分をドライブレンダー[商品名、ヘンシ
ェルミキサー、三井化工機株式会社製]で約1分間均一
に混合した後、80〜120℃の温度条件で、押出混練
機[商品名、ブスコニーダーPR46、Buss社製]
を使用して溶融混練し、冷却後ハンマー式衝撃粉砕機で
微粉砕した。次いで180メッシュの金網でふるい分
け、粉体塗料74〜89及び比較塗料19〜23を得
た。得られた粉体塗料の実施例74〜89、及び比較例
19〜23を、静電粉体塗装機で、ヘアライン加工が施
され、アルカリ脱脂(液温50℃のNaOH水溶液に5
分間浸漬後、純水にて脱脂液を十分に洗浄し常温乾燥し
たもの)した0.8mm厚のステンレス(SUS304
HL)板上に50〜60μmとなるように塗装し、19
0℃、20分間焼付を行なって試験板を得た。得られた
試験板について前記と同じ方法で塗膜性能試験を行なっ
た。その結果を第9表−4〜7に示す。第5表、第7
表、第9表に示した結果からわかるように、実施例1〜
89の本発明の熱硬化性粉体塗料組成物は耐候性、耐酸
性を低下させることなく静摩擦係数及び臨界表面張力が
低下しており、ポリテトラフルオロエチレンの塗膜に匹
敵する撥水性、滑り性を有し、更にステンレス素材にお
ける耐沸騰水試験後の付着性及び耐衝撃性、いわゆる塗
膜の二次密着性及び二次物性に優れ耐衝撃性に優れた熱
硬化性フッ素樹脂系粉体塗料組成物であることが理解さ
れる。それに対して、ワックスを全く配合していない比
較例1、4、6及び10の組成物は滑り性、撥水性とも
に劣り、ワックスの配合量の少ない比較例17及び22
の組成物は、滑り性、撥水性がともに劣っている。ま
た、ワックスの配合量の多い比較例2は、平滑性及び耐
衝撃性に劣る。一方、(d)成分としての、カップリン
グ基を有する化合物も、エポキシ樹脂も配合していない
比較例7、11、15、19及び20の組成物は、付着
性及び耐衝撃性が劣る。同様に、(d)成分としてのエ
ポキシ樹脂の配合量の少ない比較例12の組成物も、付
着性及び耐衝撃性が劣る。逆に、(d)成分としてのエ
ポキシ樹脂の配合量の多い比較例5、13、及び23の
組成物は、耐候性及び平滑性が劣り、かつ比較例13を
除いて耐衝撃性も劣っている。また、(d)成分として
のカップリング基を有する化合物の配合量の少ない比較
例8の組成物は、付着性及び耐衝撃性が劣る。逆に、
(d)成分としてのカップリング基を有する化合物の配
合量の多い比較例9及び18の組成物は、平滑性が劣
る。さらに、架橋性反応基を有する熱硬化性粉体塗料用
樹脂を(a)成分のフッ素樹脂の50重量%を超えて配
合した比較例14の組成物は、耐候性、付着性及び耐衝
撃性が劣り、熱可塑性粉体塗料用樹脂を(a)成分のフ
ッ素樹脂の50重量%を超えて配合した比較例16及び
21の組成物は、耐候性及び平滑性が劣る。ポリテトラ
フルオロエチレン樹脂を使用した比較例3は、付着性及
び耐衝撃性が劣る。
【0063】
【発明の効果】本発明の熱硬化性粉体塗料組成物は、高
度の耐候性、耐酸性、付着性を維持しながら熱可塑性フ
ッ素樹脂であるポリテトラフルオロエチレン樹脂からな
る塗膜に匹敵する撥水性及び滑り性を有する塗膜を形成
する。さらに、ステンレス素材に対して、化学的前処理
やプライマー塗装を施すことなく付着性及び耐衝撃性に
優れた塗膜を形成する工業的に有用なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 133/00 PGE 167/02 PLB // C09D 163/08 PJK

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)フッ素含有量が10重量%以上であ
    り、ガラス転移温度が35〜120℃である架橋性反応
    基を有するフッ素樹脂60〜97重量%及び(b)該フ
    ッ素樹脂が有する架橋性反応基と反応して架橋を形成し
    うる硬化剤3〜40重量%からなる樹脂組成物100重
    量部に対して、(c)合成ワックスもしくは天然ワック
    スを0.01〜10重量部、(d)カップリング基を有
    する化合物を0.001〜1.5重量部及び/又はエポキ
    シ樹脂を0.01〜5.0重量部配合したことを特徴とす
    る熱硬化性粉体塗料組成物。
  2. 【請求項2】架橋性反応基を有するフッ素樹脂の加熱減
    量が、2重量%以下である請求項1記載の熱硬化性粉体
    塗料組成物。
  3. 【請求項3】成分(a)の水酸基価が1〜200mgKOH
    /gである請求項1又は請求項2記載の熱硬化性粉体塗
    料組成物。
  4. 【請求項4】成分(a)の酸価が1〜200mgKOH/g
    である請求項1又は請求項2記載の熱硬化性粉体塗料組
    成物。
  5. 【請求項5】成分(a)のエポキシ当量が、100〜1
    5000g/eqである請求項1又は請求項2記載の熱硬
    化性粉体塗料組成物。
  6. 【請求項6】成分(c)の融点が、50〜280℃であ
    る請求項1〜5記載の熱硬化性粉体塗料組成物。
  7. 【請求項7】成分(d)のエポキシ樹脂の数平均分子量
    が350〜50000、軟化点が170℃以下である請
    求項1〜6記載の熱硬化性粉体塗料組成物。
  8. 【請求項8】成分(a)のフッ素樹脂の配合量の50重
    量%以下を、架橋性反応基を有する熱硬化性粉体塗料用
    樹脂で置き換えてなる請求項1〜7記載の熱硬化性粉体
    塗料組成物。
  9. 【請求項9】熱硬化性粉体塗料用樹脂が、水酸基価、酸
    価、エポキシ当量のいずれか、又は、その内の2つない
    し3つに相当する架橋性反応基を有するポリエステル樹
    脂又はアクリル樹脂である請求項8記載の熱硬化性粉体
    塗料組成物。
  10. 【請求項10】成分(a)のフッ素樹脂の配合量の50
    重量%以下を、熱可塑性樹脂で置き換えてなる請求項1
    〜7記載の熱硬化性粉体塗料組成物。
  11. 【請求項11】熱可塑性樹脂が、アクリル樹脂、ポリエ
    ステル樹脂、ナイロン樹脂又はフッ素樹脂である請求項
    10記載の熱硬化性粉体塗料組成物。
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