JPH073897U

JPH073897U - 油圧プレスのガイド

Info

Publication number: JPH073897U
Application number: JP3966293U
Authority: JP
Inventors: 達二中川; 雅治楠木
Original assignee: Aida Engineering Ltd
Current assignee: Aida Engineering Ltd
Priority date: 1993-06-14
Filing date: 1993-06-14
Publication date: 1995-01-20

Abstract

(57)【要約】【目的】油圧プレス又は射出成形機のスライドのガイド
を成形時だけ案内するガイドとし、フレーム構造を簡単
化するとともに、金型交換時に金型と干渉しない構造と
する。【構成】ベッド（１）内に、スライド（２）の四隅に
対応する上下方向のシリンダ（３）を内装し、シリンダ
（３）に適合するピストン（５）の上及び下に伸長する
ガイドポスト（４）とロッド（７）を設け、ガイドポス
ト（４）上端にテーパピン部（６）を設けるとともに、
これと対応し適合するテーパ穴を有するテーパブロック
（９）をスライド（２）下面に設け、ロッド（７）下端
部に上下位置調整可能な上限ストッパ（８）を設け、ピ
ストン（５）下側に一定圧力の圧油を供給してガイドポ
スト（４）を上向に付勢し、スライド（２）下降時に上
下の金型当接前にガイドポスト（４）にテーパブロック
（９）が嵌合するようにして成形し、金型交換時は、ピ
ストン（５）上側に圧油を切換えて供給し、ガイドポス
ト（４）をベッド（１）内に引込むようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は油圧プレスのガイドに関し、油圧プレスのスライドのガイドや、油圧シリンダを有する射出成形機の可動プラテンのガイドとして用いることができる。

【０００２】

【従来の技術】

従米、油圧プレスのスライドや、射出成形機の可動プラテンは、フレームに設けたガイドにより可動範囲の全長にわたり、換言すれば、いわゆる加工の最中か否かに拘わらず案内していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述の従米のガイドは、スライドやプラテン昇降全長にわたって存在し、金型交換時に上下方向に大スペースを必要とする場合には問題がある。本考案の目的はこの問題を解決するために、プレス加工の最中だけ、必要な剛性をもってスライドや可動プラテンを案内する構造寸法とすることにより金型交換時に金型と該ガイド部材とが干渉することがない油圧プレスのガイドを提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上述の目的を達成するための本考案の構成は、スライド又は可動プラテン（以下単にスライドという）をプレス加工最中以外は油圧プレスの油圧シリンダ部で案内し、プレス加工開始直前にスライドに設けた丈の短いテーパブロックを、ベッド内装のシリンダで昇降自在に設けられているガイドポストに嵌合させることによリプレス加工最中はガイドポストにより案内させる分離型のガイドとし、かつガイドポストはベッド内装のシリングによりベッド内に引込むこともできる構成とした。

【０００５】

【作用】

スライドとベッドとに固定した上、下の金型が互いに当接する前に、テーパブロックがガイドポストに嵌合し、ガイドポストがスライドを案内する。ガイドポストの上向の付勢力を調整することにより、上下の金型が当接したときの衝撃を緩和し、かつ成形時のスライドのガイドとして十分な剛性がえられる。また、金型交換時はガイドポストをベッド内に引込み、テーパブロックはスライドと共に上昇しているので、金型と干渉するものはなく、操作が容易である。

【０００６】

【実施例】

図１及び図２において本考案の実施例を示す。油圧プレスのベッド（１）には、スライド（２）の四隅に対応する位置に、それぞれ上下方向を向くシリンダ（３）を設け、シリンダ（３）から上方へベッド（１）を油密に貫通させたガイドポスト（４）の下端にピストン（５）を固設し、これをシリンダ（３）に油密に滑合させている。ガイドポスト（４）の上端には、ガイドポスト（４）の外径よりも小径で縦断面梯形のテーパピン部（６）を同心に設けている。ピストン（５）から下方にベッド（１）を油密に貫通させて設けたロッド（７）の下端部には、ガイドポスト（４）の上昇限を規制するために、上下位置調整可能な上限ストッパ（８）を設けている。ベッド（１）はボルスタであってもよく、また射出成形機の場合には固定プラテンであってもよい。スライド（２）の下面には、ガイドポスト（４）に対応させて、ガイドポスト（４）のテーパピン部（６）に適合する穴を有する下向のテーパブロック（９）を設けている。スライド（２）は、図示してない下向の油圧シリンダのピストンロッドに連結され、所要のストロークで上下動し、下向に加圧される。このとき油圧シリンダによりスライド（２）は上下に案内され、かつ回り止めされる。若干のクリアランスによる位置誤差をガイドポスト（４）のテーパピン部（６）とテーパブロック（９）のテーパ穴とで吸収し、位置決めして嵌合させる。ベッド（１）に内装したシリンダ（３）は，下端部及び上端部を互いに油路（１０）及び油路（１１）で連絡させ、油路（１０）の開口（Ａ）及び油路（１１）の開口（Ｂ）を図２に示すように３位置の電磁切換弁（１２）のポート（Ａ）及び（Ｂ）とそれぞれ配管（１３）及び（１４）で接続している。ポート（Ａ）側の配管（１３）を分岐し、リリーフ弁（１５）を設けて配管（１３）内の圧力を所要の圧力に調整できるようにしている。電磁切換弁（１２）のポート（Ａ）に対応するポート（Ｐ）には油圧源（１６）を接続し、リリーフ弁（１５）の排油側には油槽（１７）を設けている。金型（図示せず）の全高に応じて上限ストッパ（８）を位置調整しておく。上下の金型が当接する前は電磁切換弁（１２）をａ側励磁とし、圧油を配管（１３）を介してシリンダ（３）のピストン（５）下側に供給しリリーフ弁（１５）で所要の圧力に調整をしておく。この状態を図１の中心線左側に示し、ガイドポスト（４）は所要の高さに突出している。加圧されてスライド（２）が下降し、金型が当接する前にガイドポスト（４）のテーパピン部（６）にテーパブロック（９）が嵌合し、ガイドポスト（４）を押し下げながら金型が当接する。ガイドポスト（４）のダンパ効果で金型の当接は緩衝される。シリンダ（３）内の圧油はリリーフ弁（１５）を介して一定圧力を保ちながら油槽（１７）に逃げ、図１の中心線右側の状態となる。この間ガイドポスト（４）とテーパブロック（９）は油圧で密着して下降するので、スライド（２）はガイドポスト（４）で十分な剛性をもって案内される。スライド（２）が上昇すればシリンダ（３）のピストン（５）下側に油圧源（１６）から圧油が補給され、図１の中心線左側の状態に戻る。金型交換時は、電磁切換弁（１２）をｂ側励磁に切換え配管（１４）に給油、配管（１３）を排油し、ガイドポスト（４）をベッド（１）内に引込む。

【０００７】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように、本考案によれば（１）成形時だけガイドポストでスライドを案内するので、油圧プレスのフレーム構造を簡単にできる。またガイドポストを短くできるので、所要の剛性が比較的細いガイドポストで得られる。（２）ガイドポストをベッド内に引込めて金型交換を行うので、金型と干渉するものがベッド上になく、操作が容易となる。（３）ガイドポストに上限ストッパを設けたので、金型の成形に必要な長さだけスライドをガイドすることができる。従って圧油の消費を必要最小限とする効果がえられる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例の要部縦断面図、

【図２】図１に必要な油圧回路図、

【符号の説明】

１はベッド、２はスライド、３はシリンダ、４はガイド
ポスト、５はピストン、６はテーパピン部、７はロッ
ド、８は上限ストッパ、９はテーパブロック、１０、１
１は油路、１２は電磁切換弁、１３、１４は配管、１５
はリリーフ弁、１６は油圧源
である。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】油圧プレス又は射出成形機のスライドを
案内する油圧プレスのガイドにおいて、ベッド（１）に
所要数内装した上下方向のシリンダ（３）と、シリンダ（３）に適合するピストン（５）に上向に固設
され、ベッド（１）を貫通して突出し、上向に付勢さ
れ、上端部に縦断面梯形のテーパピン部（６）を有する
ガイドポスト（４）と、スライド（２）下面にガイドポスト（４）と対応して設
けられ、ガイドポスト（４）のテーパピン部（６）と嵌
合するテーパ穴を有するテーパブロック（９）と、を具
備することを特徴とする油圧プレスのガイド。