JPH07329293A - インクジェットヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

インクジェットヘッドおよびその製造方法

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JPH07329293A
JPH07329293A JP12209294A JP12209294A JPH07329293A JP H07329293 A JPH07329293 A JP H07329293A JP 12209294 A JP12209294 A JP 12209294A JP 12209294 A JP12209294 A JP 12209294A JP H07329293 A JPH07329293 A JP H07329293A
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JP
Japan
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groove
ink
substrate
silicone resin
grooves
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JP12209294A
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English (en)
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Takayuki Nagashima
孝行 長嶋
Keisuke Kikawa
計介 木川
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Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/10Finger type piezoelectric elements

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧電式インクジェトヘッドの吐出効率を高
め、且つ気泡に起因する吐出不良を回避する。 【構成】 圧電材料よりなり複数の溝2を備えた基板
1、前記溝の隔壁13の上面に取り付ける蓋8、および
該溝2の一方の開口部を塞ぐ封口片5を有し、前記隔壁
13を圧電変形することにより溝2に供給したインクを
圧縮して該溝に接続するノズル孔16よりインク滴を吐
出し印字を行うインクジェットヘッドにおいて、前記封
口片と基板の間にシリコーン樹脂層6を備え、該シリコ
ーン樹脂層の表面及び溝の表面に絶縁膜を取付ける。シ
リコーン樹脂層はヤング率が小さいので、隔壁13に対
する拘束が弱く吐出効率を高める。一方シリコーン樹脂
内の揮発成分の揮発を前記絶縁膜が阻止し、揮発成分の
吸着により、溝2の内面が撥水性となり、気泡の発生に
より吐出不良となることを阻止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプリンターに関し、さら
に詳しくはインク溝の隔壁の圧電変形を利用した圧電式
インクジェットヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】圧電材料よりなる基板の上面に複数の溝
を有し、該基板の上面に蓋を接着し、インクを充填した
溝の隔壁の圧電変形を利用して溝内のインクを圧縮し噴
射孔よりインク滴を印字用紙に吐出して印字を行うイン
クジェットヘッドが例えば特開平4ー307254号公
報に記載されている。このような構造のインクジェット
ヘッドはインクカセット等のインク貯蔵手段を蓋に搭載
するのに適している反面、溝の一方の開口部を閉塞して
インクの流出を阻止する必要がある。このため従来は同
号公報に記載するように基板に蓋を取付けた後上記開口
部に半田、シリコーン樹脂等を注入して封口を行ってい
た。
【0003】このような構造によれば、前記の封口用の
接着剤により、封口に手間がかかるとともに、各溝に対
し均一な状態での封口を行うことが困難であり、接着剤
の量の大小により前記溝により構成されるインク室の実
質的な形状が変化し、インク中に気泡を生じ易い形状と
なったり、インクを供給しにくい形になったりして、イ
ンク滴の吐出の不均一または吐出不良を生じ易い。そこ
で、これらの欠点を除去する目的で、溝の一方の開口部
を封口する封口片を備えたインクジェットヘッドが考え
出され、知られている。
【0004】図9はかかる封口片を備えたインクジェッ
トヘッドの構造を示す上面図であり、図10はその溝に
沿った断面図である。但し図9では蓋を省いてある。図
9および図10に示すように圧電材よりなる基板51は
複数の溝52、隔壁60および段部54を備えており、
図10に示すように溝52の内面に駆動電極53を備え
ている。図9および図10に示すように段部54に溝5
2の段部54における開口部を封口するように封口片5
5を接着剤59により接着する。図10に示すようにイ
ンク供給手段58を備えた蓋57を溝の隔壁60の上に
接合する。基板51の溝52の開口する端面および、隣
接する蓋57の端面にノズル孔62を有するノズル板6
1を接合する。ここで、図10に示すように、溝52の
内面の表面には封口片55を接着する前に、パリレン膜
等の絶縁膜63を取り付けていた。駆動電極53に駆動
電圧を加えると溝52の隔壁60が変形し、溝52の容
積を変化させ、溝52に供給したインクを圧縮し、ノズ
ル孔62からのインク滴で印字を行う。このような構造
のインクジェットヘッドにおいては、以下に述べるよう
な課題を有していた。
【0005】インク滴の吐出効率を上げるためには、隔
壁60の変形を拘束しないように封口片55を基板51
に接合する接着剤59の材質は柔らかいものが望まし
い。この点では、例えば特開昭62ー73952号公報
に記載するようにシリコーン樹脂を用いることにより、
シリコーン樹脂はヤング率が小さいので対応できる。し
かしながら、従来は、例えば特開昭55ー128470
号公報に記載するように、基板に絶縁膜を取付けた後に
シリコーン樹脂等を用いて他の部品との接着を行うのが
通例であった。ところがこのようにして、インクジェッ
トヘッドを構成したとき、シリコーン樹脂接着剤は硬化
状態で揮発性の低分子シロキサン環状体を含み、接着終
了後この成分が揮発して溝52の表面の前記絶縁膜63
の表面に吸着しやすく、吸着した場合には吸着層の表面
にメチル基が発生し、撥水性となり、溝52の表面に気
泡が発生しインクを充填しにくくなりインク滴の吐出不
良を起こし易くなる。一方シリコーンを含まない樹脂に
より接着すれば、溝52の表面が撥水性になることはな
いが、接着剤のヤング率が大となり、封口片55が隔壁
60の変形を拘束してインク滴の吐出効率を低下させる
という課題を生ずる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はインクジェッ
トヘッドにおける封口片の接着に起因する上記の課題を
解決するためになされたものである。そして、本発明は
複数の溝を備えた圧電材料よりなり複数の溝を備えた基
板、前記溝の隔壁の上面に取り付ける蓋、および該溝の
一方の開口部を塞ぐ封口片を有し、前記隔壁を圧電変形
することにより溝に供給されたインクを圧縮して該溝に
接続するノズル孔よりインク滴を吐出し印字を行うイン
クジェットヘッドにおいて、吐出効率が高く、且つ溝の
インク内の気泡の発生による吐出不良のないインクジェ
ットヘッドを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の第1の手段として、本発明は複数の溝を備えた圧電材
料よりなる基板、前記溝の隔壁の上面に取り付ける蓋、
および該溝の一方の開口部を塞ぐ封口片を有し、前記隔
壁を圧電変形することにより溝に供給されたインクを圧
縮して該溝に接続するノズル孔よりインク滴を吐出し印
字を行うインクジェットヘッドにおいて、前記封口片と
基板の間にシリコーン樹脂層を備え、該シリコーン樹脂
層の表面及び溝の表面に絶縁膜を取付けたことを特徴と
する。
【0008】上記課題を解決するための第2の手段とし
て、本発明は基板に溝加工をした後、必要に応じて溝に
駆動電極膜を取り付けた後、シリコーン樹脂接着剤によ
り基板と封口片を接合し、その後シリコーン樹脂接着剤
のシリコーン樹脂層の表面および溝の表面を含む基板の
表面に絶縁膜を取付け、その後溝の上面を塞ぐようにし
て基板に蓋を接合することにより第1の手段によるイン
クジェットヘッドを製造することを特徴とする。
【0009】上記課題を解決するための第3の手段とし
て、本発明は前記第1の手段において、絶縁膜に親水化
処理を施してあることを特徴とする。
【0010】上記課題を解決するための第4の手段とし
て、本発明は前記第1の手段において、シリコーン樹脂
層はヤング率3.5×106 N/m2 でゴム硬度80
(ショアA)以下の接着剤よりなることを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明における前記第1の手段によれば、イン
クジェットヘッドは封口片と基板の間にシリコーン樹脂
層を備え、該シリコーン樹脂層の表面及び溝の表面に絶
縁膜を取付けた構造となっているため、従来シリコーン
樹脂層から揮発していた低分子シロキサン環状体の揮発
を効果的に阻止する。従って溝、蓋、封口部材および、
はみだしたシリコーン樹脂層により形成されるインク室
の内面には低分子シロキサン環状体が吸着することはな
く、従って該内面が従来のように撥水性となり、インク
室内に気泡を生じてインク滴の吐出不良が起きることを
阻止する。一方、シリコーン樹脂層はヤング率が小さい
ので、封口片による溝の隔壁の拘束を少なくし、隔壁の
変形を容易とし、インク滴の吐出効率を高めることがで
きる。
【0012】前記第2の手段によれば、従来と異なり、
溝の内面に絶縁膜を取り付ける前に基板と封口片をシリ
コーン樹脂で接着し、接着の後、シリコーン樹脂の表面
を含め溝の内面に絶縁膜を取り付けるので、絶縁膜を取
り付けた後にはシリコーン樹脂層から外部に対し低分子
シロキサン環状体が揮発しない。従って絶縁膜の表面も
含めインク室の内面には低分子シロキサン環状体が吸着
することはなく、表面が撥水性とならないので、上記と
同様にして、インク滴の吐出不良を阻止し、且つ吐出効
率を高めることができる。
【0013】前記第3の手段によれば、前記第1の手段
において、絶縁膜に親水化処理を施してあるので、イン
ク室内の気泡の発生を更に完全に阻止し、気泡に起因す
るインク滴の吐出不良を更に完全に阻止することができ
る。
【0014】前記第4の手段によれば、前記第1の手段
において、シリコーン樹脂層はヤング率3.5×106
N/m2 でゴム硬度80(ショアA)以下の接着剤より
なるため、封口片による溝の隔壁の変形の拘束を十分小
さくすることができるとともに、加熱接着の際等に生ず
る、接着剤の内部応力が効果的に吸収され、接着層の破
壊を防ぐことができる。この結果、インク滴の吐出効率
が十分に高く、且つ耐久、強度性にも優れたインクジェ
ットヘッドを提供することができる。
【0015】
【実施例】
(第1の実施例)本発明の第1の実施例を図面を参照し
て説明する。図1は本実施例のインクジェットヘッドの
構造を示す斜視図である。圧電材料よりなる基板1の上
面にはダイシング円盤による加工等により複数の溝2を
形成し、基板1の上面の一部を段加工することにより段
部4を形成し、溝2の内面に駆動電極3を取り付け、該
段部4における溝の開口部を塞ぐようにして封口片5を
シリコーン樹脂の接着剤6により段部4に接着する。こ
のとき溝の隔壁13の段部4における端面は接着剤6を
介して封口片5に接続する。
【0016】図2は絶縁膜を取り付けた状態を示す溝2
に沿った断面図である。前記の接着の後、図2に示すよ
うに溝2の内面の駆動電極3を含む基板の上面、接着剤
6および封口片5の露出した表面にパリレン等の絶縁膜
7をCVD等により取り付ける。この絶縁膜7の表面に
2 のプラズマ処理によりOH基またはCOOH基を配
列するか、またはスパッタ等によりSiO2 膜を取り付
ける等の親水化処理を行う。
【0017】次に必要に応じて基板1および封口片5の
上面を平面研削したのち、図1に示すように、基板1の
溝の隔壁13の上面および封口片5の上面に蓋8をエポ
キシ樹脂等の通常の接着剤で接着し、溝2の開口する基
板の前方の端面およびこれに隣接する蓋8の端面にノズ
ル孔16を有するノズル板15を接合する。蓋8は図1
に示すように共通のインク溜め9および該共通のインク
溜め9と溝2と一つおきに連通する複数のインク通孔1
0を備えている。蓋8の上面にインク導入孔12を有す
る上板11を取付けてインクジェットヘッドを構成す
る。
【0018】次に本実施例のインクジェットヘッドの動
作につき説明する。図3および図4は本実施例のインク
ジェットヘッドの溝2に垂直な断面を示す。図中の矢印
は圧電材料の分極方向を示す。本実施例においては基板
1において、隔壁13の中央から下の部分が下部基板部
材1b、上の部分が上部基板基板部材1cである。ここ
で下部基板部材1bは図中上向きに分極され、上部基板
部材1cは下向きに分極されている。前述したように、
溝2の内面には駆動電極3を取付け、駆動電極の表面に
パリレン等の絶縁膜7を取り付けた構造となっている。
図1に示す前記のインク導入孔12からインクを注入
し、インク溜9およびインク通孔10を介して、図3お
よび図4に示すように溝2に一つおきにインクを充填す
る。ここでインクを充填する溝2をインク溝2d、イン
クを充填しない溝をダミー溝2cと呼ぶことにする。隔
壁13の上面に接着した蓋8とインク溝2dは図1およ
び図2に示す封口片5とともにインク室18を形成す
る。
【0019】図4に示すようにいずれかのインク溝2d
の駆動電極3とその両側のダミー溝2cの駆動電極3の
間に、ダミー溝の駆動電極3が高電位となるように駆動
電圧70を加えるとインク溝2dの両側の隔壁13は内
側に向けて変形しインク室18の容積を縮小する。この
動作を急速に行うことにより、ノズル孔16からインク
滴を吐出し印字を行うことができる。次に図3に示すよ
うに、駆動電圧70を除去し放電スイッチ80を閉じ放
電を行い、非駆動状態とし、インク溝2dの両側の隔壁
13をもとの状態に復帰させ、次の印字ができるように
する。
【0020】隔壁13の段部における端面は図1および
図2に示し、説明したように接着剤6を介して封口片5
に接続しているが、本実施例においては接着剤6として
シリコーン樹脂を用いるため、そのヤング率が小さく、
隔壁13に対する拘束が弱められ、隔壁13の変形がし
やすくなり、吐出効率を上げ、低い駆動電圧での印字を
可能とする。実験によれば、接着剤として硬化後にヤン
グ率3.5×106 N/m2 以下、動的弾性率2.0×
107 N/m2 以下でゴム硬度80(ショアA)以下と
なるシリコーン樹脂を用いることにより特に顕著な効果
が得られた。また加熱接着の際等に生ずる、接着剤の内
部応力が効果的に吸収され、接着層の破壊を防ぐことが
でき、耐久性も優れていることを確認した。
【0021】図2および図3に示すようにインク溝2
d、蓋8および封口片5等により形成するインク室18
の内部とシリコーン樹脂の接着剤6は絶縁膜7により遮
断してあるので、従来のように封口片の接着後に接着剤
6から低分子シロキ酸環状体がインク室内18に揮発
し、インク室の壁面をなす絶縁膜7等に吸着し、壁面を
撥水性とすることを回避することができる。従ってイン
ク室にインクを充填する際の気泡の発生を防ぐことがで
きる。特に本実施例においては、溝の表面の絶縁膜7に
は前述のように親水化処理が施してあり、蓋8を通常の
エポキシ接着剤により側壁13等へ接着しても有害なガ
スは発生せず、親水化処理の効果は有効に存続する。こ
れにより、インク室18の壁面と充填したインクの親和
力が高まり、気泡の発生を効果的に阻止し、気泡に起因
するインク滴の吐出不良を防止することができる。
【0022】次に、本実施例の変形例として、封口片5
の外にノズル板15もシリコーン樹脂接着剤6を介して
基板に取り付ける方式につき説明する。図5は本変形例
において、蓋8を接合する前の状態を示す溝2に沿った
断面図である。図5に示すように、基板の段部4にシリ
コーン樹脂接着剤6により封口片5を接着し、溝2の開
口する基板1の前方の端面1dに同じくシリコーン樹脂
接着剤6によりノズル板15を接着する。これらの接着
の後、溝2の駆動電極3、封口片5の表面、ノズル板1
5の内面およびシリコーン樹脂接着剤の表面に絶縁膜7
を取り付ける。このときノズル孔16の周辺にはマスク
により絶縁膜7が付かないようにする。
【0023】次に、図示は省略するが、図1と同様の蓋
8を通常のエポキシ樹脂接着剤により、基板1の上面お
よびノズル板15の未接着部分に接着してインクジェッ
トヘッドを構成する。印字動作は先に説明した本実施例
の動作と同様である。本変形例によれば、隔壁13に対
する拘束は更に弱くなり、インク滴の吐出効率は更に高
くなる。
【0024】(第2の実施例)本発明の第2の実施例を
図面を参照して説明する。図6および図7は本実施のイ
ンクジェットヘッドのインク室38に垂直な断面図であ
り、図8はインク室38に沿った断面図である。図6に
示すように基板21は複数の溝22および隔壁33を備
えている。基板21は複数の圧電薄板33bおよび駆動
電極23となる導電膜を交互に積み重ねて結合した積層
板を溝加工することにより形成する。ここで、隔壁33
はd33モードで積層方向に伸縮する圧電アクチェーター
となる。溝22の内面には後述するようにして絶縁膜7
をを取付け、隔壁33の上面に蓋28を取り付ける。
【0025】図8に示すように基板21の段部24にお
ける溝22の開口部を塞ぐようにして封口片5をシリコ
ーン樹脂の接着剤6により段部24に接着する。このと
き溝の隔壁33の段部4における端面は接着剤6を介し
て封口片6に接続する。接着後、溝22の内面、接着剤
6および封口片5の露出した表面にパリレン等の絶縁膜
7をCVD等により取り付ける。この絶縁膜7の表面に
2 のプラズマ処理によりOH基またはCOOH基を配
列するか、またはスパッタ等によりSiO2 膜を取り付
ける等の親水化処理を行う。
【0026】次に蓋28を通常のエポキシ接着剤により
基板21の隔壁33の上面および封口片5の上面に接着
する。蓋28は変形可能な比較的薄い板材よりなり、溝
22に対し一つおきにインクを供給するインク通孔30
を備えている。基板1の溝2の開口する端面および、隣
接する蓋8の端面にノズル孔16を有するノズル板15
を接合する。インク導入孔32よびインク溜29を有す
る上板31を蓋28の上に接合し、インクジェットヘッ
ドを構成する。
【0027】本実施例の動作を説明する。前記のインク
導入孔32からインクを注入し、インク溜29およびイ
ンク通孔30を介して、図6に示すように溝22に一つ
おきにインクを充填する。ここでインクを充填する溝を
インク溝22d、インクを充填しない溝をダミー溝22
cと呼ぶことにする。図6に示す隔壁33の上から奇数
番目の駆動電極23b同士と偶数番目の駆動電極23c
同士をそれぞれ共通に接続し、その一方が他方より高電
位となるように電圧を加え、予め分極処理を施してお
く。
【0028】インク溝22dにインクを充填した状態
で、注目するインク溝22dの両側の隔壁33において
駆動電極23bと23cの間に分極処理と逆方向の駆動
電圧71を加えると、図7に示すように隔壁33の高さ
はd33効果により縮小し、インク溝22d、蓋28等に
より形成するインク室38の容積を縮小し、ノズル孔1
5からインク滴を吐出する。次に、図6に示すように駆
動電圧70を除去し放電スイッチ80を閉じ放電を行
い、放電終了後に非駆動状態とし、注目するインク溝2
2dの両側の隔壁33をもとの状態に復帰させ、次の印
字ができるようにする。
【0029】本実施例においても、前述のようにシリコ
ーン樹脂の接着剤6により封口片5の接着を行い、その
後に絶縁膜7の取り付けを行うので、第1の実施例と同
様の理由により、インク滴の吐出効率をあげ、インク室
38内の気泡に起因するインク滴の吐出不良を防止する
ことができる。
【0030】なお、インク溝22dに図6および図7の
点線で示すようなスペサー39を配することにより、イ
ンク室が縮小したときのインクの圧力を高めることがで
き、インク滴の吐出効率を更に高めることができる。
【0031】
【発明の効果】以上に述べたように本発明によれば複数
の溝を備えた圧電材料よりなる基板と、複数の溝の少な
くとも一部にインクを供給するインク供給手段を備えた
蓋、溝の一方の開口部を塞ぐ封口片を有し、前記溝間の
隔壁を圧電変形することにより該溝に供給したインクを
圧縮して該溝に接続するノズル孔よりインク滴を吐出し
印字を行うインクジェットヘッドにおいて、吐出効率が
高く、且つ溝に供給したインク内の気泡の発生による吐
出不良を起こすことのないインクジェットヘッドを提供
することができる。
【0032】本発明の製造方法によれば、複数の溝を備
えた圧電材料よりなる基板と、複数の溝の少なくとも一
部にインクを供給するインク供給手段を備えた蓋、溝の
一方の開口部を塞ぐ封口片を有し、前記溝間の隔壁を圧
電変形することにより該溝に供給したインクを圧縮して
該溝に接続するノズル孔よりインク滴を吐出し印字を行
うインクジェットヘッドにおいて、吐出効率が高く、且
つ溝に供給したインク内の気泡の発生による吐出不良を
起こすことのないインクジェットヘッドを確実に製造す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構造を示す斜視図であ
る。
【図2】本発明の第1の実施例の製造工程を示す図であ
る。
【図3】本発明の第1の実施例の動作を示す断面図であ
る。
【図4】本発明の第1の実施例の動作を示す断面図であ
る。
【図5】本発明の第1の実施例の変形例の製造工程を示
す図である。
【図6】本発明の第2の実施例の動作を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施例の動作を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施例の構造を示す断面図であ
る。
【図9】従来のインクジェットヘッドの構造を示す上面
図である。
【図10】従来のインクジェットヘッドの構造を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 溝 3 駆動電極 4 段部 5 封口片 6 シリコーン樹脂接着剤 7 絶縁膜 8 蓋 9 インク溜 10 インク通孔 11 上板 12 インク導入孔 13 隔壁 15 ノズル板 16 ノズル孔 18 インク室 21 基板 22 溝 23 駆動電極 24 段部 28 蓋 29 インク溜 30 インク通孔 31 上板 32 インク導入孔 33 隔壁 38 インク室 51 基板 52 溝 53 駆動電極 54 段部 55 封口片 57 蓋 58 インク供給手段 59 接着剤 60 隔壁 61 ノズル板 62 ノズル孔 63 絶縁膜 70 駆動電圧 71 駆動電圧 80 放電スイッチ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の溝を備えた圧電材料よりなる基
    板、前記溝の隔壁の上面に取り付ける蓋、および該溝の
    一方の開口部を塞ぐ封口片を有し、前記隔壁を圧電変形
    することにより溝に供給されたインクを圧縮して該溝に
    接続するノズル孔よりインク滴を吐出し印字を行うイン
    クジェットヘッドにおいて、前記封口片と前記基板の間
    にシリコーン樹脂層を備え、該シリコーン樹脂層の表面
    及び溝の表面に絶縁膜を取付けたことを特徴とするイン
    クジェットヘッド。
  2. 【請求項2】 基板に溝加工をした後、必要に応じて溝
    に導電膜を取付け、その後、シリコーン樹脂接着剤によ
    り基板と封口片を接合し、その後シリコーン樹脂接着剤
    のシリコーン樹脂層の表面および溝の表面を含む基板の
    表面に絶縁膜を取付け、その後溝の隔壁の上面に蓋を接
    合することを特徴とするインクジェットヘッドの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 絶縁膜に親水化処理を施してあることを
    特徴とする請求項1に記載するインクジェットヘッド。
  4. 【請求項4】 シリコーン樹脂層は硬化後に、ヤング率
    3.5×106 N/m2 以下でゴム硬度80(ショア
    A)以下となることを特徴とする請求項1に記載するイ
    ンクジェットヘッド。
JP12209294A 1994-06-03 1994-06-03 インクジェットヘッドおよびその製造方法 Pending JPH07329293A (ja)

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