JPH07325030A - 走査型レーザーサイトメータに用いられる側方散乱光検出装置 - Google Patents

走査型レーザーサイトメータに用いられる側方散乱光検出装置

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JPH07325030A
JPH07325030A JP11692994A JP11692994A JPH07325030A JP H07325030 A JPH07325030 A JP H07325030A JP 11692994 A JP11692994 A JP 11692994A JP 11692994 A JP11692994 A JP 11692994A JP H07325030 A JPH07325030 A JP H07325030A
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JP11692994A
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Hironari Fukuyama
宏也 福山
Hisao Kitagawa
久雄 北川
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明の目的は、側方散乱光を良好に検出す
ることができる側方散乱光検出装置を提供することにあ
る。 【構成】側方散乱光検出装置は、測定試料の載置された
プレパラート58の端面58aと対向して配設された受
光面72aを有する側方散乱光検出器72と、受光面と
端面との間に端面と対向して設けられ、端面から出射し
た側方散乱光を側方散乱光検出器の受光面に導く結像レ
ンズ74と、を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、生物細胞の光学的特
性を測定する走査型レーザサイトメータにおいて用いら
れる側方散乱光検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、生物細胞の光学的特性を測定する
装置として、プレパラート上に分散された生物細胞を光
ビームで2次元的に走査し、生物細胞からの光を検出す
ることにより生物細胞の光学的特性を測定する走査型レ
ーザサイトメータが知られている。
【0003】例えば、特開平3ー255365号公報に
開示された走査型レーザサイトメータによれば、光源と
してのレーザ発振器から出射されたレーザビームは、ガ
ルバノミラーを含む光学系により、生物細胞試料の載っ
たプレパラート上に照射される。プレパラートは、X、
Y方向に移動自在な走査ステージ上に載置されている。
また、走査ステージ上には、プレパラートの端面に対向
して側方散乱光検出器が設けられている。
【0004】そして、ガルバノミラーおよび走査ステー
ジの動作により、レーザビームはプレパラート上をX、
Y方向に走査する。この際、プレパラート上の測定対象
となる生物細胞にレーザビームが当たると側方散乱光が
発生する。この側方散乱光は、プレパラートの上面と下
面あるいはプレパラート上に載置されたカバーガラス上
面との間で全反射を繰り返し、プレパラートの端面から
外方に出射する。そして、側方散乱光検出器は、出射し
た散乱光を検出してプレパラート上における生物細胞の
有無を判定する。
【0005】プレパラート上の生物細胞の存在が判定さ
れると、生物細胞から発せられた光を光学系によりレー
ザビームとは逆の経路で光検出器に導き検出する。ここ
で検出対象となる光は、蛍光染料で染色された生物細胞
がレーザビームによって励起されて発生する蛍光である
場合が多い。検出結果は、測定対象となった生物細胞の
XY座標情報ととともに解析される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の走査型
レーザサイトメータ、特に、側方散乱光検出器において
は以下の問題がある。つまり、光検出器には、プレパラ
ートの端面から出射した側方散乱光の内のごく一部した
入射せず、光検出器により側方散乱光を効率よく検出す
ることが困難となる。
【0007】また、プレパラート上におけるレーザビー
ムの走査位置に応じて、側方散乱光検出器の検出感度が
変化してしまう。つまり、走査型レーザサイトメータ
は、レーザビームによりプレパラート上をXY方向に走
査するため、プレパラート上に形成されるビームスポッ
トの位置が変化すると側方散乱光検出器に対する側方散
乱光の出射方向が変化する。そのため、光検出器に入射
する側方散乱光の割合が変化し、検出感度が変化する。
【0008】更に、側方散乱光検出器には、側方散乱光
に加えて外光が入射するため、光検出器の検出エラーを
生じる虞れがある。この発明は以上の点に鑑みなされた
もので、その目的は、側方散乱光を良好に検出すること
のできる側方散乱光検出装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、透明な載置板の表面に載置された測定試料に光を照
射して測定試料の光学特性を測定する走査型レーザサイ
トメータに用いられる、この発明に係る側方散乱光検出
装置は、上記載置板の上記表面とほぼ直交して伸びる端
面に対向して配設された受光面を有する側方散乱光検出
器と、上記受光面と端面との間に上記端面と対向して設
けられ、上記端面から出射した側方散乱光を上記受光面
に導く結像レンズと、を備えている。
【0010】また、この発明に係る他の側方散乱光検出
装置は、載置板の測定試料が載置された表面とほぼ直交
して伸びる端面に対向して配設された受光面を有する側
方散乱光検出器と、上記側方散乱光検出器を覆ったカバ
ーと、を備え、上記カバーには、上記端面から出射した
側方散乱光の一部を透過するとともに上記受光面に入射
する外光を遮蔽する絞りが設けられている。
【0011】更に、この発明に係る側方散乱光検出装置
は、載置板の表面とほぼ直交して伸びる他の端面と対向
して設けられ、上記他の端面から出射した側方散乱光を
上記端面に向けて反射する反射手段を備えている。
【0012】
【作用】上記のように構成された側方散乱光検出装置に
よれば、測定試料に光を照射することによって生じ載置
板の端面から出射した側方散乱光は、結像レンズにより
有効に集められ、この結像レンズにより側方散乱光検出
器の受光面に導かれ検出される。上記端面から出射した
側方散乱光の大部分が側方散乱光検出器の受光面に入射
されることから、入射光量が増大し、側方散乱光検出器
の検出感度が向上する。更に、測定試料を照射する光を
走査することにより上記端面からの側方散乱光の出射状
態が変化した場合でも、側方散乱光は、結像レンズによ
り有効に集められ受光面に導かれる。そのため、側方散
乱光検出器の検出感度ムラが低減する。
【0013】また、この発明に係る他の側方散乱光検出
装置によれば、載置板の端面から出射した側方散乱光
は、カバーに設けられた絞りにより制限され、その一部
が絞りを透過して側方散乱光検出器の受光面に入射す
る。同時に、側方散乱光以外の外光は、カバーおよび絞
りにより遮蔽され、側方散乱光検出器の受光面への入射
が防止される。そのため、外光の影響による側方散乱光
検出器の検出エラーが低減される。
【0014】載置板の他の端面に対向して反射手段が設
けられている場合、上記他の端面から出射した側方散乱
光は反射手段により反射され、上記端面から出射した後
に側方散乱光検出器の受光面に入射する。そのため、受
光面に入射する側方散乱光の光量が増大し、側方散乱光
検出器の検出感度が向上するとともに、検出感度ムラが
低減する。
【0015】
【実施例】以下図面を参照しながら、この発明の一実施
例に係る側方散乱光検出装置を備えた走査型レーザサイ
トメータについて詳細に説明する。図1に示すように、
走査型レーザサイトメータはほぼU字形状の基台10を
備え、この基台には、複数の対物レンズ12を支持した
対物転換器14が取り付けられているとともに、対物レ
ンズ12と対向して走査ステージ16が取付けられてい
る。走査ステージ16には、後述するように、測定試料
の載せられたプレパラートが載置される。走査ステージ
16は、基台10に設けられたハンドル18を操作する
ことにより、垂直方向(Z方向)へ移動可能に設けられ
ている。また、基台10には鏡筒20を介して接眼レン
ズ22が取り付けられている。
【0016】更に、走査型レーザサイトメータは、レー
ザ発振器24、25と、光検出器26と、これらのレー
ザ発振器および光検出器と対物レンズ12との間に設け
られた光学系28と、を備えている。すなわち、レーザ
発振器24から出射されたレーザビームは、光量調整用
のNDフィルタ30を通過しミラー31により反射され
た後、レーザ発振器25から出射しNDフィルタ32を
通過したレーザビームとダイクロイックミラー33で合
成される。合成されたレーザビームは、光検出器26と
対向して設けられたダイクロイックミラー34で反射さ
れ、リレーレンズ35を介してガルバノミラー36に入
射し、更に、リレーレンズ37、38およびミラー40
を介して対物レンズ38に入射する。そして、レーザビ
ームは、対物レンズ38により走査ステージ16上に集
光され、走査ステージ上のプレパラートに載置された測
定試料を照射する。
【0017】また、レーサービームを受けることにより
測定試料から発せられた光は、レーザビームと逆の経路
をたどり、ダイクロイックミラー34を透過した後、光
測定器26により検出される。
【0018】図2および図3に示すように、走査ステー
ジ16は固定台42と、固定台42上にY方向に沿って
移動自在に載置されたY移動台44と、Y移動台上にX
方向に沿って移動自在に載置されたX移動台46と、Y
移動台およびX移動台をそれぞれ駆動するモータ50、
51と、を備えている。
【0019】最上部に位置したX移動台46の中央部に
はほぼ矩形状の凹所52が形成されている。凹所52を
形成しているX移動台46の底壁は、その約半分が切欠
かれてY移動台44の上面に開放した開口部54を形成
しているとともに、残りの半分はプレパラート58を載
置するための載置部56を形成している。
【0020】測定試料を載置するための載置板として作
用するプレパラート58は、矩形状の透明なガラス板で
形成されている。このプレパラート58は、測定試料、
例えば、生物細胞が載置される表面と、この表面に直交
して伸びているとともにそれぞれX方向に伸びた一対の
端面58a、58bを有している。そして、載置部56
上に載置されてたプレパラート58は、載置部に設けら
れた押え爪60により、凹所52を形成している直交す
る側面62、63に押しつけられ位置決め保持されてい
る。この状態において、プレパラート58の端面58a
は開口54に隣接して位置しているとともに、他方の端
面58bは凹所52の側面62と対面している。ここ
で、側面62は光を反射する反射面65として形成さ
れ、後述する側方散乱光検出装置の反射手段を構成して
いる。反射手段は、反射面65に代えて反射ミラーで構
成されてもよい。なお、参照符号64はプレパラート5
8の表面上に載置されたカバーガラスを示している。
【0021】一方、図2ないし図4に示すように、走査
ステージ16上には、後述するように、プレパラート5
8の端面58aから出射した側方散乱光を検出する側方
散乱光検出装置70が設けられている。側方散乱光検出
装置70は、側方散乱光検出器72および結像レンズ7
4を備え、これらはY移動台44の上面に固定されX移
動台46の開口54内に位置している。側方散乱光検出
器72はプレパラート58の端面58aに対向した受光
面72aを有しているとともに、結像レンズ74は側方
散乱光検出器と端面58aとの間で端面58aに隣接対
向して配設されている。また、側方散乱光検出器72お
よび結像レンズ74は、外光を遮光するカバー76で覆
われている。なお、カバー76の内、プレパラート58
の端面58aと対向する部位には、所定寸法を有するス
リット77が形成されている。
【0022】プレパラート58の厚さをt、スリット7
7のX方向の幅をWS 、側方散乱光検出器72の受光面
72aの内、X方向の寸法をWX 、Z方向の寸法をW
Z 、結像レンズ74の前側主点からスリット77までの
距離をa、結像レンズの後側主点と受光面72aとの間
の距離をb、結像レンズの焦点距離をfとした場合、側
方散乱光検出器72、結像レンズ74、スリット77と
は以下の関係を満たすように配設されている。
【0023】f-1=a-1+b-1 …(1) WX =WS ・b/a …(2) WZ =t・b/a …(3) 式(1)は、プレパラート58の端面58aと側方散乱
光検出器72の受光面72aとが共役となるための条件
を示している。また、式(2)、(3)は、光検出器7
2の受光面72aが結像レンズ74を通して側方散乱光
を見込む範囲を、プレパラート58の端面58a上にお
ける幅WS 範囲と一致させるための条件を示している。
【0024】以上のように構成された走査型レーザサイ
トメータにおいは、図3および図4に示すように、対物
レンズ12によりプレパラート58の表面にレーザビー
ムが照射される。そして、走査ステージ16のY移動台
44およびX移動台46を作動させることにより、レー
ザビームはプレパラート58の表面上をX、Y方向に走
査する。この際、プレパラート58上に載置された測定
対象としての生物細胞にレーザビームが当たると側方散
乱光が発生する。この側方散乱光は、プレパラート58
の上面と下面あるいはプレパラート上に載置されたカバ
ーガラス64上面との間で全反射を繰り返し、プレパラ
ートの端面から外方に出射する。
【0025】側方散乱光の内、−Y方向、つまり、端面
58aに向かって進む光線78は、端面58aから出射
し、スリット77および結像レンズ74を介して側方散
乱光検出器72の受光面72aに入射し検出される。ま
た、側方散乱光の内、+Y方向、つまり、端面58bに
向かって進む光線80は、端面58bに対面した反射面
65により反射され、再びプレパラート58内を伝搬し
て端面58aから出射した後に側方散乱光検出器72に
より検出される。そして、側方散乱光検出器72は、検
出した側方散乱光に応じて、プレパラート58上におけ
る生物細胞の有無を判定する。
【0026】なお、前述した式(1)ないし(3)の関
係を満たすことにより、外光81がスリット77を通し
てカバー76内に入射した場合でも、この外光81は結
像レンズ74により側方散乱光検出器72から外れる方
向へ偏向され、受光面72aに入射することはない。
【0027】以上のように構成された側方散乱光検出装
置70によれば、側方散乱光の内、−Y方向および+Y
方向の両方の光線を側方散乱光検出器72により検出す
ることができる。そのため、側方散乱光検出器72に入
射する側方散乱光が増大して検出ロスが低減し、その結
果、検出感度の向上を図ることが可能となる。また、同
様の理由により、レーザビームのXY方向の走査に起因
して側方散乱光検出器72に入射する側方散乱光の光量
が変化した場合でも、側方散乱光検出器の感度ムラを低
減することができる。
【0028】また、側方散乱光検出器72および結像レ
ンズ74はスリット77を除いてカバー76により覆わ
れているため、外光が側方散乱光検出器72の受光面7
2aに入射することを防止できる。更に、側方散乱光検
出器72の見込み範囲は、プレパラート58の端面58
a上におけるスリット77の幅WS 同一の範囲に設定さ
れているため、外光がスリット77を通してカバー76
内に入射した場合でも、この外光は結像レンズ74によ
り側方散乱光検出器72から外れる方向へ偏向され、受
光面72aに入射することはない。従って、側方散乱光
検出器72に対する外光の影響を排除し、側方散乱光検
出器の検出感度の向上および検出エラーの低減を図るこ
とができる。
【0029】本発明者等は、上記実施例に係る側方散乱
光検出器72の検出感度の向上および検出ムラの低減を
確認するため、従来の側方散乱光検出装置との比較を行
なった。その比較結果を図5に示す。
【0030】ここで、プレパラート58のY方向の幅を
Y 、プレパラートの端面58aから対物レンズ12の
光軸までの距離をYO 、−Y方向の側方散乱光78がス
リット77を見込む角度をθ-Y、+Y方向の側方散乱光
80がスリット77を見込む角度をθ+Yとする。角度θ
-Y、θ+Yは、側方散乱光検出器の検出感度に比例するた
め、以下それぞれを検出感度指数と称する。つまり、−
Y方向の側方散乱光のみを受光する場合(従来の側方散
乱光検出装置)の検出感度指数θ-Y、+Y方向の側方散
乱光するを受光した場合の検出感度指数θ+Y、−Y方向
および+Y方向の側方散乱光を受光する場合(本実施例
に係る側方散乱光検出装置)の検出感度指数θ-Y+θ+Y
は、それぞれ以下の式(4)、(5)、(6)で求めら
れる。
【0031】 θ-Y=WS /YO …(4) θ+Y=WS (2LY −YO ) …(5) θ-Y+θ+Y=2LYS /{YO (2LY −YO )}…(6) なお、特に図示しないが、ここで、従来の側方散乱光検
出装置においては、側方散乱光検出器72のWX が、本
実施例に係る側方散乱検出装置のWS に等しく、かつ、
プレパラートの端面58aに接近しているものとする。
【0032】また、対物レンズ12の光軸がYO =0.
5LY の位置にある場合のθ-Yを検出感度指数の基準値
とし、この基準値に対する実際の検出感度指数の比率η
を検出感度比とすると、−Y方向の側方散乱光のみを受
光する場合(従来の側方散乱光検出装置)の検出感度比
η-Y、および−Y方向および+Y方向の側方散乱光を受
光する場合(本実施例に係る側方散乱光検出装置)の検
出感度比η+-Y は、それぞれ以下の式(8)、(9)で
求められる。
【0033】 θ-Y(YO =0.5LY )=2WS /LY …(7) η-Y=θ-Y/(θ-Y(YO =0.5LY ))=LY /(2YO ) …(8) η+-Y =(θ-Y+θ+Y)/(θ-Y(YO =0.5LY )) =LY 2 /(YO (2LY −YO )) …(9) ここで、式(8)、(9)において、0<YO <LY
する。
【0034】図5は、YO を0.1LY からLY まで変
化させた場合における、従来の側方散乱光面出装置の検
出感度比η-Yと本実施例に係る側方散乱光面出装置70
の検出感度比η+-Y とを比較した結果を示している。
【0035】この図から明かなように、従来の側方散乱
光面出装置の検出感度比η-YはYOの変化に応じて最大
10倍の範囲で変動しているのに対して、本実施例に係
る側方散乱光面出装置70の検出感度比η+-Y は最大5.
263 倍の範囲でしか変動していない。これは、本実施例
に係る側方散乱光面出装置70は従来に比較して検出感
度ムラが大幅に減少していることを示している。また、
O の全範囲においてη-Y<η+-Y であり、本実施例に
係る側方散乱光面出装置70は従来に比較して検出感度
が高いことが分かる。
【0036】以上のことから、本実施例によれば、良好
な検出が可能な側方散乱光検出装置を提供することがで
きる。次に、この発明の第2の実施例に係る側方散乱光
検出器70について説明する。なお、上述した第1の実
施例と同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細
な説明を省略する。
【0037】図6Aに示すように、プレパラート58内
で全反射を繰り返す側方散乱光の光線の内、プレパラー
ト58の端面58aへの入射角が41.1度以下の光線
82が端面58aから出射し、側方散乱光検出器の検出
対象となる。この場合、これらの光線82の出射角は最
大90度である。しかしながら、端面58aに対向して
凸レンズからなる結像レンズ74のみを配置しただけで
は、角度αの範囲の光線は結像レンズに入射せず、側方
散乱光検出器によって検出することができない。そのた
め、側方散乱光検出器の検出ロスとなる。
【0038】そこで、第2の実施例に係る側方散乱光検
出装置70によれば、図6Bに示すように、プレパラー
ト58の端面58aと側方散乱光検出器72の受光面7
2aとの間に、結像レンズ74として作用する凸レンズ
74aおよび平凸レンズ74bを設けている。
【0039】つまり、平凸レンズ74bは、その平面8
4がプレパラート58の端面58aの近傍に、かつ端面
58aの厚み方向を完全に覆って対向するように配設さ
れている。また、凸レンズ74aは、平凸レンズ74b
と受光面72aとの間に同軸的に配設されている。
【0040】上記構成の第2の実施例によれば、プレパ
ラート58の端面58aから出射した側方散乱光の光線
82を平凸レンズ74bにより有効に集め、凸レンズ7
4aを介して側方散乱光検出器72の受光面72aに導
くことができる。従って、受光面に入射する側方散乱光
の光量を増大させ側方散乱検出器72の検出感度を向上
させることができる。
【0041】なお、平凸レンズ74bの平面84を除い
て側方散乱光検出器72および結像レンズ74をカバー
で覆う構成としてもよく、この場合、外光の影響を排除
して側方散乱光検出器の検出エラーを減少させることが
できる。また、上記第1の実施例と同様に、プレパラー
ト58の端面58aと対向する他方の端面(図示しな
い)に対向して反射面あるいは反射ミラーを設けること
により、側方散乱光検出器72の検出感度を一層向上さ
せることができるとともに、検出ムラの低減を図ること
ができる。従って、良好な検出が可能な側方散乱光検出
装置を提供することができる。
【0042】図7はこの発明の第3の実施例に係る側方
散乱光検出器70を示している。なお、上述した第1の
実施例と同一の部分には同一の参照符号を付してその詳
細な説明を省略する。
【0043】第3の実施例によれば、側方散乱光検出装
置70は、その受光面72aがプレパラート58の端面
58aと対向して設けられた側方散乱光検出器72と、
この側方散乱光検出器を覆ったカバー76と、を備えて
いる。カバー76の内、受光面72aと端面58aとの
間に位置する部位には開口からなる絞り86が形成され
ている。
【0044】上記構成の第3の実施例によれば、絞り8
6によってカバー76内に入射する光、つまり、側方散
乱光検出器72の受光面72aに入射する光を制限する
ことにより、受光面に入射する外光を遮蔽し、外光の入
射に起因する側方散乱光検出器の検出エラーを防止する
ことができる。従って、良好な検出が可能となる。ま
た、前述した実施例に用いられている結像レンズを省略
することにより、装置の製造コストの低減を図ることが
可能となる。
【0045】次に、この発明の第4の実施例に係る側方
散乱光検出装置70について説明する。なお、前述した
第1の実施例と同一の部分には同一の参照符号を付して
その詳細な説明を省略する。
【0046】図8に示すように、側方散乱光検出装置7
0は、プレパラート58とともに走査ステージのX移動
台46の表面上に配設されている。また、側方散乱光検
出器70は、プレパラート58のY方向に伸びる端面5
8cと対向した受光面72aを有する側方散乱光検出器
72と、この受光面と端面58cとの間に設けられ結像
レンズとして作用する第1および第2の平凸レンズ74
b、74cと、を備えている。第1の平凸レンズ74b
は、その平面90が端面58cの全域と対向して配設さ
れている。また、第2の平凸レンズ74cは、第1の平
凸レンズ74bと受光面72aとの間に位置していると
ともに、その平面91が受光面72aと対向して設けら
れている。
【0047】プレパラート58の厚さをt、プレパラー
トのY方向の幅をLY 、側方散乱光検出器72の受光面
72aの内、Y方向の寸法をWY 、Z方向の寸法をW
Z 、第1の平凸レンズ74bの前側主点から端面58c
までの距離をa2 、第2の平凸レンズ74cの後側主点
と受光面72aとの間の距離をb2 、結像レンズ74の
焦点距離をf2 とした場合、側方散乱光検出器72、結
像レンズ74、端面58cとは以下の関係を満たすよう
に配設されている。
【0048】 f2 -1=a2 -1+b2 -1 …(10) WY =LY ・b2 /a2 …(11) WZ =t・b2 /a2 …(12) 上記第4の実施例によれば、第1の実施例と異なり、側
方散乱光検出装置70がプレパラート58に対して固定
されているため、レーザビームのX、Y方向の走査に伴
って側方散乱光検出装置と対物レンズ12との相対位置
がX方向およびY方向に変化する。
【0049】しかしながら、結像レンズ74の第1およ
び第2の平凸レンズ74b、74cは、プレパラート5
8の端面58cの全域をカバーする大きさに形成されて
いるため、図9Aないし図9Cに示すように、対物レン
ズ12がプレパラート58に対していずれの位置に移動
しても、端面58cから出射する側方散乱光94を有効
に集めて側方散乱光検出器72の受光面72aへ導くこ
とができる。従って、受光面72aに入射する側方散乱
光の光量を増大させ側方散乱検出器72の検出感度を向
上させることができる。
【0050】また、第4の実施例において、側方散乱光
検出装置70はX移動台46上に設けられているため、
X移動台に側方散乱光検出装置70を収納するための開
口等を加工する必要がなく、走査ステージの製造コスト
の低減を図ることが可能となる。
【0051】なお、第1の平凸レンズ74bの平面90
を除いて側方散乱光検出器72および結像レンズ74を
カバーで覆う構成としてもよく、この場合、外光の影響
を排除して側方散乱光検出器の検出エラーを減少させる
ことができる。また、上記第1の実施例と同様に、プレ
パラート58の端面58cと対向する他方の端面58d
に対向して反射面あるいは反射ミラーを設けることによ
り、側方散乱光検出器72の検出感度を一層向上させる
ことができるとともに、検出ムラの低減を図ることがで
きる。従って、良好な検出が可能な側方散乱光検出装置
を提供することができる。
【0052】図10はこの発明の第5の実施例に係る側
方散乱光検出装置70を示している。第5の実施例によ
れば、第1の実施例における側方散乱検出器72、結像
レンズ74およびカバー76(以下第1の検出ユニット
70aと称する)に加えて、これらと同一の構成を有す
る第2の側方散乱検出器72b、第2の結像レンズ74
dおよび第2のカバー76b(以下第2の検出ユニット
70bと称する)が、プレパラート58の他方の端面5
8bと対向して配設されている。
【0053】第2の検出ユニット70bの第2の側方散
乱検出器72b、第2の結像レンズ74d、第2のカバ
ー76b、および端面58bは、第1の検出ユニット7
0aと同一の配置関係を有して設けられている。また、
第5の実施例において、走査ステージのX移動台には、
第2の検出ユニット70bを収容するための開口がプレ
パラート58の端面58b側に形成される。なお、第2
の検出ユニット70bにおいて、第1の検出ユニット7
0aと同一の部分には、同一の参照符号に他の記号を付
してその詳細な説明を省略する。その他、第1の実施例
と同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説
明を省略する。
【0054】上記構成を有する第5の実施例によれば、
プレパラート58の端面58aから出射した−Y方向の
側方散乱光は第1の検出ユニット70aの側方散乱光検
出器72により検出され、プレパラート58の他方の端
面58bから出射した+Y方向の側方散乱光は第2の検
出ユニット70bの側方散乱光検出器72bにより検出
される。
【0055】第1の検出ユニット70aの検出感度指数
θ-Y、第2の検出ユニットの検出感度指数θ+Y、および
第1および第2の検出ユニットから得られる側方散乱光
検出装置70全体の検出感度比ηY2を、前述した式
(4)ないし(9)に基づいて求めると以下のようにな
る。
【0056】 θ-Y+θ+Y=(WSY )/(YO (LY −YO )) …(13) η2Y=(θ-Y+θ+Y)/(θ-Y(YO =0.5LY )) =LY 2 /(2YO (2LY −YO )) …(14) そして、YO を0.1LY からLY まで変化させた場合
の検出感度比η2Yが図5に示されている。図5から明か
なように、本実施例に係る側方散乱光面出装置の検出感
度比η2YはYO の変化に応じて最大2.778 倍の範囲でし
か変動していない。また、YO の全範囲においてη+-Y
<η2Yであり、本実施例に係る側方散乱光面出装置7
0は従来装置に対してはもちろん、第1の実施例に係る
側方散乱光検出装置に比較しても、検出ムラが少なく、
かつ検出感度が高していることが分かる。また、側方散
乱光検出器72、72bに対する外光の影響を排除し、
これらの検出エラーの発生を低減できる点は第1の実施
例と同様である。
【0057】以上のことから、本実施例によれば、良好
な検出が可能な側方散乱光検出装置を提供することがで
きる。なお、この発明は上述した実施例に限定されるこ
となく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例え
ば、上述した第1ないし第5の実施例においては、測定
試料を載置する載置板としてプレパラートを用いたが、
プレパラートに代えて、検出試料の収納されたシャーレ
等の透明な生物細胞培養容器を用いた場合にも本願を適
用することが可能である。
【0058】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、結像レンズによって側方散乱光を有効に集めること
により、あるいは、絞りによって外光の入射を防止する
ことにより、側方散乱光検出器の検出感度の向上、検出
ムラの低減、あるいは、検出エラーの低減を図ることが
でき、その結果、側方散乱光を良好に検出可能な側方散
乱光検出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例に係る側方散乱光検出
装置を備えた走査型レーザサイトメータを概略的に示す
図。
【図2】上記側方散乱光検出装置の設けられた走査ステ
ージを示す斜視図。
【図3】上記走査ステージの一部を破断して示す側面
図。
【図4】上記側方散乱光検出装置およびプレパラートを
拡大して示す平面図。
【図5】上記側方散乱光検出装置の検出感度比と従来の
光検出装置の検出感度比との比較結果を示す図。
【図6】図6(A)はプレパラート内を通る側方散乱光
の光路を示す側面図。図6(B)はこの発明の第2の実
施例に係る側方散乱光検出装置の要部を示す側面図。
【図7】この発明の第3の実施例に係る側方散乱光検出
装置を概略的に示す側面図。
【図8】この発明の第4の実施例に係る側方散乱光検出
装置および走査ステージの一部を示す斜視図。
【図9】図9(A)、図9(B)、図9(C)は、上記
第4の実施例に係る側方散乱光検出装置において、プレ
パラートに対して対物レンズがそれぞれ異なる位置に移
動した状態における側方散乱光の検出状態をそれぞれ概
略的に示す平面図。
【図10】この発明の第5の実施例に係る側方散乱光検
出装置およびプレパラートを示す平面図。
【符号の説明】
12…対物レンズ、16…走査ステージ、44…Y移動
台、46…X移動台、58…プレパラート、58a、5
8b、58c、58d…端面、65…反射面、70…側
方散乱光検出装置、72、72b…側方散乱光検出器、
72a、72c…受光面、74、74d…結像レンズ、
74b、74c…平凸レンズ、76…カバー、77…ス
リット、88…絞り。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明な載置板の表面に載置された測定試
    料に光を照射して測定試料の光学特性を測定する走査型
    レーザサイトメータに用いられる側方散乱光検出装置に
    おいて、 上記載置板の上記表面とほぼ直交して伸びる端面に対向
    して配設された受光面を有する側方散乱光検出器と、 上記受光面と端面との間に上記端面と対向して設けら
    れ、上記端面から出射した側方散乱光を上記受光面に導
    く結像レンズと、 を備えたことを特徴とする側方散乱光検出装置。
  2. 【請求項2】 透明な載置板の表面に載置された測定試
    料に光を照射して測定試料の光学特性を測定する走査型
    レーザサイトメータに用いられる側方散乱光検出装置に
    おいて、 上記載置板の上記表面とほぼ直交して伸びる端面に対向
    して配設された受光面を有する側方散乱光検出器と、 上記側方散乱光検出器を覆ったカバーと、 上記カバーに形成され、上記端面から出射した側方散乱
    光の一部を透過するとともに上記受光面に入射する外光
    を遮蔽する絞りと、 を備えたことを特徴とする側方散乱光検出装置。
  3. 【請求項3】 上記載置板の上記表面とほぼ直交して伸
    びる他の端面と対向して設けられ、上記他の端面から出
    射した側方散乱光を上記端面に向けて反射する反射手段
    を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の側
    方散乱光検出装置。
JP11692994A 1994-05-30 1994-05-30 走査型レーザーサイトメータに用いられる側方散乱光検出装置 Withdrawn JPH07325030A (ja)

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