JPH0732468A - 熱収縮性ポリスチレン系フィルム - Google Patents
熱収縮性ポリスチレン系フィルムInfo
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- JPH0732468A JPH0732468A JP5176913A JP17691393A JPH0732468A JP H0732468 A JPH0732468 A JP H0732468A JP 5176913 A JP5176913 A JP 5176913A JP 17691393 A JP17691393 A JP 17691393A JP H0732468 A JPH0732468 A JP H0732468A
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Abstract
れる包装材として好適な熱収縮性ポリスチレン系フィル
ムに関する。特に収縮むらが少なく、耐熱性に優れた収
縮結果を与え、美麗な仕上がり外観を安定して保持する
ような熱収縮性ポリスチレン系フィルムに関するもので
ある。 【構成】 シンジオタクチック構造を有するポリスチレ
ン系重合体を含有する樹脂組成物からなる、少なくとも
一軸方向に延伸されたポリスチレン系フィルムであっ
て、フィルムの厚み方向の屈折率Nzの変化率ΔNzが以下
の関係を満足することを特徴とする熱収縮性ポリスチレ
ン系フィルム。 ΔNz≦0.022 ×(100/Tg) ここで ΔNz;熱収縮性ポリスチレン系フィルムのNzと
未配向時のNzの差 Tg ;フィルムのガラス転移温度
Description
どに用いられる包装材として好適な熱収縮性ポリスチレ
ン系フィルムに関する。特に収縮むらが少なく、耐熱性
に優れた収縮結果を与え、美麗な仕上がり外観を安定し
て保持するような熱収縮性ポリスチレン系フィルムに関
する。
プラスチック製のボトルを含む)や缶などの各種容器及
び長尺物(パイプ、棒、木材、各種棒状体など)の被覆
用、結束用、または外装用として利用されている。例え
ば、表示、保護、結束、商品価値の向上などを目的とし
て、瓶のキャップ部、肩部、及び胴部の一部または全体
を被覆するのに用いられる。さらに、箱、瓶、板、棒、
ノートなどを複数個ずつ集積して包装する用途や、被包
装物にフィルムを密着させて該フィルムにより包装する
(スキンパッケージ)用途などにも用いられる。上記用
途は、該フィルムの収縮性及び収縮応力を利用してい
る。
ニル、アタクチックポリスチレン、ポリエステル、ポリ
エチレン、塩酸ゴムなどが用いられる。通常、これらの
フィルムをチューブ状に成形し、例えば瓶にかぶせた
り、パイプなどを集積した後、熱収縮させることにより
包装または結束が行われる。しかし、前記従来のフィル
ムは、耐熱性が乏しく、高温でのボイル処理やレトルト
処理に耐えることができないため、高温での殺菌処理が
できない。例えばレトルト処理を行うと、前記従来のフ
ィルムは処理中に破損する。
ビニルフィルムに印刷を施すと、インクとの接着性が悪
い。さらにポリ塩化ビニルは添加剤のゲル状物を生成し
やすいため、印刷面にピンホールを発生し易い。また、
従来のフィルムは製造後に経時的に収縮するため、収縮
による印刷ピッチの変化を生じ、高精度の印刷を行うこ
とができない。そのうえ、ポリ塩化ビニルでは廃棄、焼
却された場合、塩素ガスによる腐食、塩化水素ガスによ
る酸性雨の問題もあり、廃棄物公害を招かないような熱
収縮性フィルムが望まれている。
伸張している。このボトルの回収を考えた場合、特にポ
リエステルボトルの被覆に於て、ポリ塩化ビニルやポリ
スチレン等の異種のフィルムを用いた場合だけでなく、
同種のポリエステル系のフィルムを用いた場合において
もフィルムには印刷を施し使用されているためそのまま
回収再利用に付すことができないという問題がある。そ
のため、被覆を分離除去して再利用する必要があり、ポ
リエステルボトルとの密度差を利用する方法が簡便で良
好である。そのためポリスチレンフィルムは密度が低く
分離はしやすいが、耐熱性が乏しく、更に印刷を施す場
合インクに含まれる溶剤に一部溶解又は膨潤するため良
好な印刷ができなかった。
術のうちのアタクチックポリスチレン系熱収縮フィルム
の問題点を解決するものであり、その目的とするところ
は、熱収縮率が十分に大きく、熱収縮させたときのフィ
ルムに収縮むらが発生せず、美麗な外観をもって仕上が
り、後に経験するような高温条件下においても、その外
観を安定して保持する熱収縮性ポリスチレンフィルムを
提供することにある。
チック構造を有するポリスチレン系重合体を含有する樹
脂組成物からなる、少なくとも一軸方向に延伸されたポ
リスチレン系フィルムであって、フィルムの厚み方向の
屈折率Nzの変化率ΔNzが ΔNz≦0.022 ×(100/Tg) 関係を満足することを特徴とする、収縮むらが少なく、
耐熱性に優れた収縮結果を与え、美麗な仕上がり外観を
安定して保持するような熱収縮性ポリスチレン系フィル
ムを提供するものである。
タクチック構造であるポリスチレン系重合体は、側鎖で
あるフェニル基又は置換フェニル基が核磁気共鳴法によ
り定量されるタクテイシテイがダイアッド(構成単位が
二個)で75%以上、好ましくは85%以上、ペンタッド
(構成単位が5個)で30%以上、好ましくは50%以上の
シンジオタクチック構造であることが望ましい。
チレン、ポリ(p-、m-又はo-メチルスチレン)、ポリ
(2,4-、2,5-、3,4-又は3,5-ジメチルスチレン)、ポリ
(p-ターシャリーブチルスチレン)等のポリ(アルキル
スチレン)、ポリ(p-、m-又はo-クロロスチレン)、ポ
リ(p-、m-又はo-ブロモスチレン)、ポリ(p-、m-又は
o-フルオロスチレン)、ポリ(o-メチル-p- フルオロス
チレン)等のポリ(ハロゲン化スチレン)、ポリ(p-、
m-又はo-クロロメチルスチレン)等のポリ(ハロゲン置
換アルキルスチレン)、ポリ(p-、m-又はo-メトキシス
チレン)、ポリ(p-、m-又はo-エトキシスチレン)等の
ポリ(アルコキシスチレン)、ポリ(p-、m-又はo-カル
ボキシメチルスチレン)等のポリ(カルボキシアルキル
スチレン)ポリ(p-ビニルベンジルプロピルエーテル)
等のポリ(アルキルエーテルスチレン)、ポリ(p-トリ
メチルシリルスチレン)等のポリ(アルキルシリルスチ
レン)、さらにはポリ(ビニルベンジルジメトキシホス
ファイド)等が挙げられる。
合体に熱可塑性樹脂又はゴムを添加することが好まし
い。熱可塑性樹脂としてはアタクチック構造のポリスチ
レン、AS樹脂、ABS 樹脂等のポリスチレン系重合体をは
じめ、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレ
ナフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエ
ステル系重合体、ナイロン6 、ナイロン66、ナイロン1
2、ナイロン4 、ポリヘキサメチレンアジパミド等のポ
リアミド系重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リブテン等のポリオレフィン系重合体等が挙げられる。
また、ゴム成分としてはスチレン系化合物をその一成分
として含むゴム状共重合体が好ましく、例えばスチレン
-ブタジエンブロック共重合体のブタジエン部分の一部
あるいは完全に水素化したゴム、スチレン- ブタジエン
共重合体ゴム、スチレン- イソプレンブロック共重合
体、スチレン- イソプレンブロック共重合体のブタジエ
ン部分の一部あるいは完全に水素化したゴム、アクリル
酸メチル- ブタジエン- スチレン共重合体ゴム、アクリ
ロニトリル- ブタジエン- スチレン共重合体ゴム、アク
リロニトリル- アルキルアクリレート- ブタジエン- ス
チレン共重合体ゴム、メタクリル酸メチル- アルキルア
クリレート- ブタジエン- スチレン共重合体ゴム等が挙
げられる。これらのスチレン系化合物をその一成分とし
て含むゴム状共重合体は、スチレン単位を有するため、
主としてシンジオタクチック構造を有するスチレン系重
合体に体する分散性が良好であり、その結果物性向上の
効果が大きい。
タジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ネオプ
レン、エチレン-プロピレン共重合体ゴム、ウレタンゴ
ム、シリコーンゴム、アクリルゴム、ポリエーテル-エ
ステルゴム、ポリエステル-エステルゴム等が挙げられ
る。
は、重量平均分子量が10,000以上、更に好ましくは50,0
00以上である。重量平均分子量が10,000未満のもので
は、強伸度特性や耐熱性に優れたフィルムを得ることが
できない。重量平均分子量の上限について特に限定され
るものではないが、1500,000以上では延伸張力の増大に
伴う破断の発生等が生じることもあり、余り好ましくな
い。
には静電密着性、易滑性、延伸性、加工適性、耐衝撃性
等を向上するためや、粗面化、不透明化、空洞化、軽量
化等の理由のより他の樹脂、無期粒子、有機粒子、可塑
剤、相溶化剤、着色剤、酸化防止剤、帯電防止剤等を適
量配合したものを用いることができる。
(例えば、押し出し法、カレンダー法)によりフィルム
状に成形される。フィルムの形状は、例えば平面状また
はチューブ状であり、特に限定されない。延伸方法とし
ては通常の方法が採用される。それには例えば、ロール
延伸法、長間隙延伸法、テンター延伸法、チューブラー
延伸法がある。これらの方法のいずれにおいても、延伸
は逐次2軸延伸、同時2軸延伸、1軸延伸、及びこれら
の組合せにより行われる。上記2軸延伸では縦横方向の
延伸は同時に行われてもよいが、どちらか一方をさきに
行う逐次2軸延伸が効果的であり、その縦横の順序はど
ちらが先でもよい。延伸倍率は1.0 倍から6.0 倍の範囲
で任意に設定され、所定の一方向の倍率と該方向と直行
する方向の倍率が同じであっても異なっていてもよい。
延伸工程においてはフィルムを構成する重合体が有する
ガラス転移温度以上の例えばTg+50℃以下の温度で予
熱を行うのが好ましい。延伸後の熱固定では、例えば、
延伸を行った後に、30℃〜150 ℃の加熱ゾーンを約1秒
〜30秒通すことが推奨される。また、フィルムの延伸後
であって、熱固定を行う前もしくは行った後に、所定の
度合で弛緩処理を行ってもよい。さらに、上記延伸後、
伸張あるいは緊張状態に保ってフィルムにストレスをか
けながら冷却する工程、あるいは、該処理に引き続いて
緊張状態を解除した後も冷却工程を付加してもよい。得
られるフィルムの厚さは6〜250 μmの範囲が好まし
い。
の厚み方向の屈折率の変化率は ΔNz≦0.022 ×(100/Tg) の関係を満足している必要がある。シンジオタクチック
ポリスチレン系重合体は分子の配向度が高くなるのに伴
いフィルムの厚み方向の屈折率は高くなる。それゆえ、
収縮量を大きくするためには、配向度を高くする必要が
ある。しかしながら延伸により配向度を高めていくのに
伴い結晶化が進み、良好な収縮特性を示さなくなる。ま
た、ゴム成分等を添加することによりガラス転移温度が
低下し、この配向に伴う結晶化がより高い配向状態まで
起こらなくなる。それゆえ、この配向度と結晶化の両者
の関係を良好な範囲にするためにはフィルムの厚み方向
の屈折率の変化率ΔNzを0.022 ×(100/Tg) 以下にする
必要がある。フィルムの厚み方向の屈折率の変化率ΔNz
が0.022 ×(100/Tg) より大きくなると、良好な収縮挙
動を示さなくなる。また、ガラス転移温度については、
目的とする収縮特性を得るためには60℃から80℃の間で
あることが好ましい。
ルムは従来提案された熱収縮性系フィルムに比べ、収縮
速度が小さく、収縮させたときにフィルムの収縮むらが
発生しにくく、美麗な外観を持って仕上がると共に、後
に経験する様々な高温条件下においても、その外観を安
定して保持し得るものであった。
が、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではな
い。なお、フィルムの評価方法を以下に示す。
分の昇温速度で測定した。
に切り出す。この長辺方向に200mmの間隔に標線を
記す。この試料に100 ℃の熱風を1分間当てて加熱し、
標線間の距離の変化量を測る。この変化量の元の長さに
対する100 分率を熱収縮率(%)とする。
形にチューブ化した後、1.5 リットルの角形PETボト
ルに被せ、シュリンクトンネルを通過させた。シュリン
クトンネルの条件は第1ゾーンを100 ℃で滞留時間4.5
秒、第2ゾーンを140 ℃で滞留時間を5 秒とした。得ら
れたラベルの収縮むらによる印刷の濃淡を視覚により4
段階評価した。 ◎;むら、しわ、ゆるみ等の欠点が認められず非常に良
好 ○;むら、しわ、ゆるみ等の欠点がほとんど認められず
良好 △;むら、しわ、ゆるみ等の欠点がありあまり良好でな
い ×;むら、しわ、ゆるみ等の欠点が多く不良
せ、801 ℃の温湯中で収縮させる。これを再び80℃の温
湯中に30分間浸積し、ラベルのタルミの状態を視覚によ
り4段階評価した。 ◎;むら、しわ、ゆるみ等の欠点が認められず非常に良
好 ○;むら、しわ、ゆるみ等の欠点がほとんど認められず
良好 △;むら、しわ、ゆるみ等の欠点がありあまり良好でな
い ×;むら、しわ、ゆるみ等の欠点が多く不良
方法でボトルに収縮装着する。このボトルに87℃の温湯
を充填し、6分後に水冷する。そしてラベルのタルミの
状態を視覚により判定した。 ◎;むら、しわ、ゆるみ等の欠点が認められず非常に良
好 ○;むら、しわ、ゆるみ等の欠点がほとんど認められず
良好 △;むら、しわ、ゆるみ等の欠点がありあまり良好でな
い ×;むら、しわ、ゆるみ等の欠点が多く不良
00)と、スチレン- ブタジエン共重合ゴムを重量比で5
対5の割合で混合したもの100 重量部に対して滑剤とし
て炭酸カルシウムの平均粒子径1.0 μmの物を0.05重量
部溶融昆練しポリマーチップとした後、乾燥し、310 ℃
で溶融し、800 μmのリップギャップのT ダイから押し
出し、40℃の冷却ロールに静電印荷法により密着・ 冷却
固化し、無定形シートを得た。無定形シートの厚みは熱
収縮フィルムの厚みが40μmとなるように押し出し量を
変えた。
伸温度100 ℃で横方向に倍率を変え延伸した。横延伸倍
率は2.0 (実施例1)、3.0 (実施例2)、4.0 (実施
例3)、5.0 (比較例1)とした。その後、60℃で15秒
熱固定処理を行なった。得られたフィルムの評価結果を
表に示す。
ムは実用上充分な熱収縮率を有し、熱収縮させて被覆用
途または結束用途に用いたとき、収縮工程での温度のゆ
らぎや不均一にかかわりなく均等な収縮結果を与え、被
覆または結束した後の高温殺菌処理(例えばレトルト処
理、ボイル処理)や、被覆した容器への高温物質の充填
など、該フィルムが収縮後に経験する高温条件下におい
てもたるみやしわの発生がない、広範な包装材料分野に
おいて利用価値の高いものであった。
Claims (1)
- 【請求項1】 シンジオタクチック構造を有するポリス
チレン系重合体を含有する樹脂組成物からなる、少なく
とも一軸方向に延伸されたポリスチレン系フィルムであ
って、フィルムの厚み方向の屈折率Nzの変化率ΔNzが以
下の関係を満足することを特徴とする熱収縮性ポリスチ
レン系フィルム。 ΔNz≦0.022 ×(100/Tg) ここで ΔNz;熱収縮性ポリスチレン系フィルムのNzと
未配向時のNzの差 Tg ;フィルムのガラス転移温度
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---|---|---|---|
JP17691393A JP3596621B2 (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | 熱収縮性ポリスチレン系フィルム |
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JP17691393A JP3596621B2 (ja) | 1993-07-16 | 1993-07-16 | 熱収縮性ポリスチレン系フィルム |
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JPH0732468A true JPH0732468A (ja) | 1995-02-03 |
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ID=16021953
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