JPH07308821A - ギアホーニング加工装置における砥石のドレス制御方法及び装置 - Google Patents

ギアホーニング加工装置における砥石のドレス制御方法及び装置

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JPH07308821A
JPH07308821A JP9993994A JP9993994A JPH07308821A JP H07308821 A JPH07308821 A JP H07308821A JP 9993994 A JP9993994 A JP 9993994A JP 9993994 A JP9993994 A JP 9993994A JP H07308821 A JPH07308821 A JP H07308821A
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照夫 清水
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達行 中谷
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 単一の砥石で複数種のワークの歯面を加工す
るギアホーニング加工において、各ワークに対応した歯
面ドレス用のドレスギアを砥石に噛合する際、その噛合
作業を自動的にかつ好適に行う。 【構成】 砥石諸元演算手段81は、砥石の歯面ドレス
直後の砥石−ドレスギア中心間距離ax及び軸交差角γ
に基づき、砥石転位係数xn2及び砥石ねじれ角β02を演
算する。歯面ドレス用演算手段83は、上記転位係数x
n2及びねじれ角β02に基づいて、この砥石に次のワーク
加工用ドレスギアを噛合するための砥石−ドレスギア中
心間距離ax及び軸交差角γを演算する。切込み駆動制
御手段88及び砥石旋回制御手段87は、上記ドレスギ
アを砥石に噛合する際、上記歯面ドレス用演算手段83
で演算された中心間距離ax及び軸交差角γが得られる
ように、切込み駆動モータ44及び砥石旋回モータ40
の作動をそれぞれ制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歯車諸元である歯数、
ねじれ角、転位係数のうちの少なくとも一つが互いに異
なる複数種の歯車状のワークの歯面を単一の砥石で加工
するための砥石のドレス制御方法及び装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、歯車状のワークの歯面を仕上げ加
工する手段として、ギアホーニング加工装置が知られて
いる。この装置は、例えば外歯車状のワークを加工する
場合、このワークに噛合う内歯車状の砥石を用意し、上
記ワークを切込み送り方向に移動させて砥石とバックラ
ッシュがなくなる状態まで噛合う位置へ移動させ、さら
に上記切込み送りを行いながら砥石でワークを回転させ
ることにより、上記ワークの歯面を加工するものであ
る。
【0003】ところで、このようなギアホーニング加工
では、多数種のワークが存在する場合でも、その歯車諸
元のうちの歯直角モジュール及び歯直角圧力角が同等で
あれば、これらのワークを共通の砥石に噛合でき、この
単一の砥石で加工することが可能である。このようなギ
アホーニング加工を行うには、各ワークの加工を行う前
に、そのワークと同じ歯車諸元をもつドレス用歯車を上
記砥石に噛合し、この砥石歯面をワーク加工可能な形状
にドレスするようにすればよい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような砥石歯面
のドレス開始時には、上記ドレス用歯車を上記砥石に噛
合する必要があるが、各ドレス用歯車は、歯数、ねじれ
角、もしくは転位係数が互いに異なっているため、これ
らのドレス用歯車をそれぞれ単一の砥石に噛合するに
は、両者の中心間距離及び軸交差角を微妙に調整する必
要がある。
【0005】ここで従来は、各種ドレス用歯車による砥
石のドレスを行う度に、これらドレス用歯車と砥石とを
噛合するべく作業者が手動で上記軸交差角の微調整を行
い、さらに、砥石とドレス用歯車とのバックラッシュが
なくなるように両者の中心間距離を手動で調整した上で
この距離を機械に記憶させる(いわゆるティーチング)
が行われている。このため、ドレス作業には熟練が必要
とされ、またその精度のバラツキが大きく、しかも作業
能率が低いという不都合があった。
【0006】本発明は、このような事情に鑑み、単一の
砥石で複数種のワークを加工するギアホーニング加工に
おいて、加工対象となるワークの段替えの際、そのワー
クに対応したドレス用歯車を自動的にかつ好適に上記砥
石に噛合して歯面ドレスを行うことを可能にするドレス
制御方法及び装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、歯数、ねじれ
角、転位係数のうちの少なくとも一つが互いに異なる複
数種の歯車状のワークの歯面を、これらのワークと噛合
する単一の砥石で加工するためのギアホーニング加工装
置における砥石のドレス制御方法であって、第1のワー
クと共通の歯車諸元をもつ第1のドレス用歯車を上記砥
石に噛合して両者を回転させることにより砥石の歯面を
ドレスした後、この歯面ドレス直後のドレス用歯車と砥
石との中心間距離及び軸交差角、上記第1のワークの歯
車諸元、並びに上記砥石の歯数に基づき、上記歯面ドレ
スにより変化した砥石の歯車諸元を演算する砥石諸元演
算動作と、この演算した砥石の歯車諸元に基づいて次に
加工される第2のワークと共通の歯車諸元をもつ第2の
ドレス用歯車を上記砥石に噛合するためのこれら第2の
ドレス用歯車と砥石との中心間距離及び軸交差角を演算
する歯面ドレス用演算動作と、上記第1のワークの加工
後であって上記第2のワークの加工前に、上記歯面ドレ
ス用演算動作で演算した中心間距離及び軸交差角を用い
て上記第2のドレス用歯車を砥石に噛合し、この砥石の
歯面をドレスする歯面ドレス動作とを行うものであり
(請求項1)、また本発明は、上記ギアホーニング加工
装置における砥石のドレス制御装置であって、上記ワー
クの歯車諸元に関する情報を入力するための情報入力手
段と、砥石とワークとの中心間距離及び砥石と上記ワー
クと共通の歯車諸元をもつドレス用歯車との中心間距離
を調節する距離調節手段と、砥石とワークとの軸交差角
及び砥石と上記ドレス用歯車との軸交差角を調節する軸
交差角調節手段と、第1のワークと共通の歯車諸元をも
つ第1のドレス用歯車との噛合により砥石の歯面がドレ
スされた直後の第1のドレス用歯車と砥石との中心間距
離及び軸交差角、上記情報入力手段により入力されたワ
ークの歯車諸元、並びに上記砥石の歯数に基づき、上記
歯面ドレスにより変化した砥石の歯車諸元を演算する砥
石諸元演算手段と、演算された砥石の歯車諸元に基づい
て次に加工される第2のワークと共通の歯車諸元をもつ
第2のドレス用歯車を上記砥石に噛合するためのこれら
第2のドレス用歯車と砥石との中心間距離及び軸交差角
を演算する歯面ドレス用演算手段と、この歯面ドレス用
演算手段で演算された中心間距離及び軸交差角に基づい
て上記第1のワーク加工後の上記第2のドレス用歯車に
よる砥石の歯面ドレス時にこの第2のドレス用歯車と砥
石との中心間距離及び軸交差角を調節するように上記距
離調節手段及び軸交差角調節手段の作動を制御する歯面
ドレス制御手段とを備えたものである(請求項4)。
【0008】上記方法では、上記第2のドレス用歯車に
よる歯面ドレス後、上記第2のワーク及び第2のドレス
用歯車をそれぞれ上記第1のワーク及び第1のドレス用
歯車として上記砥石諸元演算動作と上記歯面ドレス用演
算動作と上記歯面ドレス動作とをこれらの順に繰り返す
ことにより、さらに効果的となる(請求項2)。
【0009】さらに、請求項1または2記載の方法にお
いて、上記砥石諸元演算動作を上記第1のワークの加工
前に行い、この砥石諸元演算動作で演算された砥石の歯
車諸元と、上記第1のドレス用歯車による歯面ドレス後
の砥石と第1のドレス用歯車との中心間距離と、上記ワ
ーク歯面のインボリュート開始径とに基づき第1のワー
クの加工に必要な砥石歯先径を演算し、この砥石歯先径
に基づいて上記第1のワーク加工前に上記砥石の歯先面
をドレスすることにより(請求項3)、また、請求項4
記載の装置において、上記砥石諸元演算手段で演算され
た砥石の歯車諸元と上記第1のドレス用歯車による歯面
ドレス後の砥石と第1のドレス用歯車との中心間距離と
上記ワーク歯面のインボリュート開始径とに基づき第1
のワークの加工に必要な砥石歯先径を演算する歯先面ド
レス用演算手段と、上記砥石諸元演算動作後であって第
1のワークの加工を行う前の歯先面ドレス時に、上記歯
先面ドレス用演算手段で演算された砥石歯先径に基づい
て上記砥石に対する歯先面ドレス用砥石の相対位置を調
節する歯先面ドレス制御手段とを備えることにより(請
求項5)、後述のようなより優れた効果が得られる。
【0010】
【作用】請求項1記載の方法及び請求項4記載の装置に
よれば、第1のワークと共通の歯車諸元をもつ第1のド
レス用歯車を上記砥石に噛合してドレスした後、この歯
面ドレス直後の第1のドレス用歯車と砥石との中心間距
離及び軸交差角、上記ワークの歯車諸元、並びに上記砥
石の歯数に基づき、上記歯面ドレスにより変化した砥石
の歯車諸元(転位係数やねじれ角)等を演算する砥石諸
元演算動作と、この演算した砥石の歯車諸元に基づいて
次に加工される第2のワークと共通の歯車諸元をもつ第
2のドレス用歯車を上記砥石に噛合するためのこれら第
2のドレス用歯車と砥石との中心間距離及び軸交差角を
演算する歯面ドレス用演算動作とを実行することによ
り、上記第2のドレス用歯車による砥石歯面のドレス時
に、上記歯面ドレス用演算動作で演算した中心間距離及
び軸交差角を利用して上記第2のドレス用歯車を自動的
に砥石に噛合し、歯面ドレス動作を行うことができる。
【0011】そして、請求項2記載の方法のように、上
第2のドレス用歯車による歯面ドレス後、第2のワーク
及び第2のドレス用歯車をそれぞれ第1のワーク及び第
1のドレス用歯車として上記砥石諸元演算動作と上記歯
面ドレス用演算動作と上記歯面ドレス動作とをこれらの
順に繰り返すことにより、単一の砥石による3種以上の
ワークの加工及びそのための歯面ドレス動作を円滑に行
うことができる。
【0012】さらに、請求項3記載の方法及び請求項5
記載の装置によれば、上記砥石諸元演算動作後、上記砥
石諸元演算動作で演算された砥石の歯車諸元と上記第1
のドレス用歯車による歯面ドレス後の砥石と第1のドレ
ス用歯車との中心間距離と上記ワーク歯面のインボリュ
ート開始径とに基づき必要な砥石歯先径を演算すること
により、この砥石歯先径に基づいて上記砥石の歯先面を
好適な量だけ自動的にドレスすることができる。
【0013】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づいて説明す
る。
【0014】図2及び図3に示すギアホーニング加工装
置は、砥石支持ハウジング10を備え、この砥石支持ハ
ウジング10には、中空状のリング部12が設けられて
いる。このリング部12の径方向内側には図略の砥石用
軸受を介して外向きの歯をもつリングスプロケット16
が回転可能に保持されており、このリングスプロケット
16の径方向内側に砥石押え18によって砥石20が固
定されている。この砥石20は、図4に示すような内歯
車状をなし、上記リングスプロケット16と一体に回転
するようになっており、このリングスプロケット16の
左右両側面には、クーラント侵入防止用のドーナツ板状
の水きり板22が固定されている。
【0015】上記砥石支持ハウジング10の上部には、
砥石駆動モータ24が横向きに固定されている。この砥
石駆動モータ24の出力軸26にはモータスプロケット
28が固定され、このモータスプロケット28はサイレ
ントチェーン30を介して上記リングスプロケット16
に連結されており、これらモータスプロケット28、サ
イレントチェーン30、及びリングスプロケット16に
よって、上記砥石駆動モータ24の駆動力が上記砥石2
0に伝達されるようになっている。具体的には、上記モ
ータ出力軸26が図2の矢印A1方向に回転するのに伴
って、砥石20が図4の矢印A2方向に回転するように
なっている。
【0016】上記砥石支持ハウジング10の後部には、
フランジ部34が設けられ、このフランジ部34は、ボ
ルト36によって軸交差角調節装置38の回転出力軸3
9に固定されている。この軸交差角調節装置38は、上
記回転出力軸39を回転駆動する砥石旋回モータ40を
備え、この回転駆動によって後述のワーク及びドレスギ
アに対する砥石20及び砥石支持ハウジング10全体の
傾き角(すなわち軸交差角)を調整するように構成され
ている。
【0017】この軸交差角調節装置38は、テーブル4
2上に固定されており、このテーブル42は所定の切込
み方向(図1の矢印A3を含む方向)に沿ってスライド
可能に設置されている。このテーブル42には、切込み
駆動モータ44及び図略のボールねじ機構が設けられ、
これらの作動によって、上記軸交差角調節装置38、砥
石支持ハウジング10、及び砥石20全体がテーブル4
2とともに上記切込み方向にスライド駆動されるように
なっている。
【0018】図4に示すように、この装置において加工
されるワーク46は、はすば歯車状の歯車部48を有
し、この歯車部48は上記砥石20に噛合可能な形状
(すなわち歯直角モジュールmn及び歯直角圧力角αn
砥石20と等しい形状)を有している。そして、後に詳
細に記すように、歯車諸元である歯数z1、ねじれ角
(ピッチ円筒ねじれ角)β01、転位係数(歯直角転位係
数)xn1、のうちの少なくとも一つが互いに異なる複数
種のワーク46が共通の上記砥石20によって加工され
るようになっており、この加工のために、各種ワーク4
6と上記歯車諸元(すなわち歯数z1、ねじれ角β01
転位係数xn2)がそれぞれ等しい形状のドレスギア(ド
レス用歯車)によって砥石20の歯面がドレスされるよ
うになっている。
【0019】なお、本発明においてワーク46およびド
レスギアの歯車部48の種類は特に問わず、図例のよう
なβ01≠0のはすば歯車であってもよいし、β01=0の
平歯車であってもよい。
【0020】これらのワーク46及びドレスギアは、図
5のような装置により支持される。この装置は、ワーク
46等を軸方向に挾持する主軸台50と心押し台52を
備えている。主軸台50は、主軸54を水平状態で回転
可能に支持するとともに、この主軸54を回転駆動する
主軸モータ62を備えており、上記主軸54の先端には
ワーク46の軸方向一端部と圧接する挾持部56が設け
られている。心押し台52は、べッド60上に設置さ
れ、心押し軸53を図5矢印A4方向(ワーク軸方向)
にスライド可能に支持している。この心押し軸53に
は、上記ワーク46の軸方向他端部と圧接する挾持部6
9が図略のスラスト軸受を介して回転可能に取付けられ
ており、これら挾持部69及び心押し軸53が上記主軸
台50に接近する方向に駆動されることにより、ワーク
46やドレスギアの挾持がなされるとともに、上記主軸
54に伝達される駆動力が挾持部56から摩擦力によっ
てワーク46に伝わるようになっている。この主軸54
は、ワーク46の歯と砥石20の歯とを噛み合わせるた
めにワーク46の歯を所定位置に割り出す時のみ回転駆
動され、歯が噛み合った後は図示しないクラッチを切換
えることにより主軸モータ62との結合が解除され、ワ
ーク46またはドレスギアとつれ回りするようになって
いる。
【0021】さらに、この装置には、図1に示すような
情報入力装置70及び制御装置80が設けられている。
【0022】情報入力装置70は、キーボード等の操作
部を備え、その操作により次の情報を制御装置80に入
力できるように構成されている。
【0023】 絶対諸元So :全てのワーク46、ド
レスギア、及び砥石20に共通する歯車諸元であり、ワ
ーク46及びドレスギアが砥石20と噛み合うための絶
対条件となる諸元である。具体的には、歯直角モジュー
ルmn、及び歯直角圧力角αnが該当する。
【0024】 砥石諸元Sg :砥石20の歯車諸元の
うち、上記絶対諸元So 以外の諸元であり、かつ、後述
の歯面ドレスを行っても変化しない諸元である。具体的
には、砥石20の歯数z2が該当する。
【0025】 ワーク諸元Swa,Swb,… :各ワー
ク46(以下、ワークの種類に応じてAワーク、Bワー
ク、Cワーク…と称する)の歯車諸元であって、上記絶
対諸元So 以外の諸元である。すなわち、Aワークのワ
ーク諸元Swa(歯数z1A、ねじれ角β01A、転位係数x
n1A、インボリュート開始径(ワーク歯面においてイン
ボリュート曲線が開始される地点に対応する直径)
fA)、Bワークのワーク諸元Swb(歯数z1B、ねじれ
角β01B、転位係数xn1B、インボリュート開始径
fB)、…が入力される。なお、これらのワーク諸元
は、各ワークに対応するドレスギアのドレスギア諸元と
等しいため、ワーク諸元の入力は同時にドレスギア諸元
の入力を意味することになる。
【0026】 ドレスリング諸元Sr :このギアホー
ニング加工装置では、上記歯面ドレス後、この砥石20
の内径(すなわち歯先径)dk2を調節すべく内径ドレス
(すなわち歯先面ドレス)が行われるが、この時用いら
れる円筒状のドレスリング(外周面に砥石が固着された
内径研削工具)の外径drがドレスリング諸元Sr とし
て入力される。
【0027】制御装置80は、図1に示すように、砥石
諸元演算手段81、砥石諸元記憶手段82、歯面ドレス
用演算手段83、ドレス状態記憶手段84、内径ドレス
用演算手段85、指令手段86、砥石旋回制御手段8
7、及び切込み駆動制御手段88を備えている。
【0028】砥石諸元演算手段81は、情報入力装置7
0から入力される各諸元と、後述のドレス状態記憶手段
84で記憶されている砥石−ドレスギアの中心間距離a
x及び軸交差角γとに基づき、この条件で歯面ドレスが
行われた直後の砥石20の転位係数xn2及びねじれ角β
02を演算し、砥石諸元記憶手段82に記憶させるもので
ある。
【0029】歯面ドレス用演算手段83は、情報入力装
置70から入力される各諸元と、前回の歯面ドレス直後
に砥石諸元演算手段81で演算されかつ砥石諸元演算手
段82で記憶された砥石20の転位係数(歯直角転位係
数)xn2及びねじれ角β02とに基づき、次の歯面ドレス
時にこの歯面ドレス用のドレスギアと砥石20とを好適
に噛合することができる砥石−ドレスギア中心間距離a
x及び軸交差角γを演算するものである。
【0030】ドレス状態記憶手段84は、1回目の砥石
20の歯面ドレス前に調節された砥石−ドレスギアの中
心間距離ax及び軸交差角γを記憶するとともに、2回
目以降の砥石歯面ドレスの前に上記歯面ドレス用演算手
段81で演算される中心間距離ax及び軸交差角γを更
新記憶するものである。
【0031】内径ドレス用演算手段85は、情報入力装
置70から入力される各諸元と、上記砥石諸元記憶手段
82で記憶された砥石20の転位係数xn2及びねじれ角
β02と、上記ドレス状態記憶手段84で記憶された砥石
−ドレスギア中心間距離axとに基づき、インボリュー
ト開始径df1をもつワークを加工するために必要な砥石
20の内径dk2を演算し、この砥石内径dk2が得られる
ように内径ドレスを行うための砥石20とドレスリング
との中心間距離Dcを演算するものである。
【0032】指令手段86は、ワーク加工用歯面ドレ
ス、ワーク加工用内径ドレス、及び同種類のワーク(歯
数、ねじれ角、転位係数及びインボリュート開始径が互
いに等しいワーク)の連続加工、の順にこれらの動作を
繰り返すべく、歯面ドレス時には砥石旋回制御手段87
及び切込み駆動制御手段88に指令信号を出力し、内径
ドレス時、及びワーク連続加工時には切込み駆動制御手
段88に指令信号を出力するものである。
【0033】砥石旋回制御手段87は、歯面ドレスの際
に指令手段86から指令信号が入力された場合に、上記
ドレス状態記憶手段82で記憶されている軸交差角γが
得られるように砥石旋回モータ40を作動させるもので
ある。
【0034】切込駆動制御手段88は、上記砥石旋回制
御手段87とともに本発明におけるドレス制御手段を構
成するものであり、歯面ドレスの際及びワーク連続加工
の際に指令手段86から指令信号が入力された場合に
は、上記ドレス状態記憶手段82で記憶されている砥石
−ドレスギア(砥石−ワーク)中心間距離axが得られ
るように切込み駆動モータ44の駆動を制御し、内径ド
レスの際に指令手段86から指令信号が入力された場合
には、上記内径ドレス用演算手段85で演算された砥石
−ドレスリング中心間距離Dc が得られるように切込み
駆動モータ44の駆動を制御するものである。
【0035】次に、この装置において行われる砥石20
のドレス制御及びワーク加工制御を図6及び図7のフロ
ーチャートを併せて参照しながら説明する。なお、以下
に説明する演算動作で前提となるかみあい基礎式は次の
表1に示す通りである。
【0036】
【表1】
【0037】1)ティーチング動作(図6のステップS
1):ギアホーニング加工装置において砥石20が交換
された後、この砥石20を用いてAワーク(第1のワー
ク)を加工できるように砥石20の歯面がドレスされる
が、この歯面ドレスを行うには、図5に示す支持装置に
支持されるAワーク加工用のドレスギア(Aワークと共
通の歯車諸元をもつ第1のドレス用歯車)と砥石20と
を噛み合せる必要があり、この噛合を行うには砥石20
と上記Aワーク加工用ドレスギアとの中心間距離axA
び軸交差角γAを適当に調節する必要がある。この最初
の調節に関しては、本実施例では作業者による手動操作
で行われる。より具体的には、砥石20が上記ワーク4
6と噛合可能となるように、砥石20の回転位置及び傾
きが手動で調整され、この砥石20とワーク46の歯車
部48とのバックラッシュがなくなるまで砥石20が切
込み方向へ手動で移送される。このようにして噛合調節
が完了した後、情報入力装置70に設けられた図略のテ
ィーチングスイッチが操作される。このスイッチ操作に
より、その操作時点での砥石−ドレスギア中心間距離a
xA及び軸交差角γAがドレス状態記憶手段84に入力さ
れ、ここで記憶される。
【0038】2)Aワーク加工用歯面ドレス動作(ステ
ップS2):上記のようにしてAワーク加工用ドレスギ
アと砥石20とが噛合された状態で、砥石駆動モータ2
4の作動により、砥石20が所定回転数で回転駆動さ
れ、これに伴って、砥石20と圧接するAワーク加工用
ドレスギアも回転し、このドレスギアによって砥石20
の歯面がAワーク加工可能な形状にドレスされる。
【0039】3)砥石諸元演算(ステップS3):歯面
ドレス完了後、この歯面ドレスによって変化した砥石2
0の歯車諸元、すなわち砥石転位係数(歯直角転位係
数)xn2A及びねじれ角(ピッチ円筒ねじれ角)β
02Aが、情報入力装置70から入力される各諸元と上記
ドレス状態記憶手段84で記憶された中心間距離axA
び軸交差角γAとに基づき、砥石諸元演算手段81によ
り演算される。
【0040】なお、砥石転位係数xn2及びねじれ角β02
の演算原理は次の通りである。
【0041】a)砥石ねじれ角β02の演算原理:まず、
上記表1の14式より次式が得られる。
【0042】
【数1】
【0043】これに表1の12式を代入して整理すると
以下のようになる。
【0044】
【数2】
【0045】一方、表1の15式から次式が得られる。
【0046】
【数3】
【0047】この(数3)に(数2)を代入すると次式
が得られる。
【0048】
【数4】
【0049】この(数4)を三角関数(正接)の加法定
理の公式に代入すると次式が得られる。
【0050】
【数5】
【0051】ここで、C=tan(βb1−βb2)(=tan
γ)、P=tanβ01・tanβ02、Q=tanβ01−tanβ02
おくと、次式が得られる。
【0052】
【数6】
【0053】この(数6)を変形すると、次のような
(2ax/mn)に関する二次方程式が得られる。
【0054】
【数7】
【0055】この二次方程式を解いて有効解のみを採用
することにより、次のようにしてaxに関する式を得る
ことができる。
【0056】
【数8】
【0057】この(数8)において、β02以外の値はす
べて与えられているので、この式におけるaxが得られ
るようなβ02を検索することで、ねじれ角β02を得るこ
とができる。
【0058】b)砥石転位係数xn2の演算原理:表1の
8式を砥石転位係数xn2について解くと次式が得られ
る。
【0059】
【数9】
【0060】一方、表1の10式をαbnについて解く
と、次式が得られる。
【0061】
【数10】
【0062】また、表1の11式をyについて解くと次
式が得られる。
【0063】
【数11】
【0064】この(数11)から得られるyを上記(数
10)に代入し、この(数10)で得られたαbnを上記
(数9)に代入することにより、砥石転位係数xn2を得
ることができる。
【0065】4)内径ドレス用演算動作(ステップS
4):上記砥石諸元演算動作で演算されたAワーク加工
用歯面ドレス後の砥石転位係数xn2A及びねじれ角β02A
と、ドレス状態記憶手段84に記憶されている中心間距
離axAに基づき、インボリュート開始径dfAをもつA
ワークを加工できるような砥石内径dk2が演算され、こ
の砥石内径dk2を得るための砥石−ドレスリング中心間
距離Dc が演算される。
【0066】上記砥石内径dk2の演算原理は次の通りで
ある。図8に示すように砥石20とワーク46とが噛合
した状態において、両者の接触点Pと砥石中心Og との
距離が砥石内径dk2の1/2に相当する。上記接触点P
は、インボリュート外径df1を直径とする円Cf と、ワ
ーク基礎円Cg の接線であってワーク46の正面かみあ
い圧力角αbs1を傾き角とする直線Lb との交点であ
り、正面かみあい圧力角αbs1は表1の9式と上記砥石
諸元演算動作での演算結果とから算出が可能である。こ
こで、上記円Cr 及び直線Lb の式は次の通りである。
【0067】
【数12】
【0068】この(数12)はX,Yに関する連立方程
式であり、その解が上記接触点Pの座標となる。ここ
で、(数13)に示すような変数u,v,wを導入して
これを上記(数12)に代入し、連立方程式を解いてそ
の有効解のみを採用すると、接触点PのX座標xを表す
式として(数14)が得られる。
【0069】
【数13】
【0070】
【数14】
【0071】一方、上記接触点Pとワーク中心点Owと
を結ぶ直線と、Y軸との交点は、次式により表される。
【0072】
【数15】
【0073】また、ピタゴラスの定理により、次式が成
立する。
【0074】
【数16】
【0075】従って、この(数16)に(数14)及び
(数15)を代入することにより、砥石内径(直径)d
k2が得られる。そして、この砥石内径に基づき、砥石−
ドレスリング中心間距離Dc =(dk2−dr )/2が演
算される。
【0076】5)内径ドレス動作(ステップS5):図
5に示す支持装置には、上記Aワーク加工用ドレスギア
に代えて外径df1のドレスリングが装着される。そし
て、砥石20が砥石駆動モータ24により回転駆動され
ながら、このドレスリングと砥石20との中心間距離が
上記値Dc となる位置まで砥石20をドレスリングに対
して切込み送りするように、切込み駆動制御手段88に
よる切込み駆動モータ44の制御が行われる。これによ
り、砥石20はその内径がdk2となるまで内径ドレスさ
れる。
【0077】6)Aワーク加工(ステップS6):図5
に示す支持装置には、上記ドレスリングに代えてAワー
クが装着され、ステップS2の歯面ドレス動作と同様の
動作がギアホーニング加工装置において行われる。すな
わち、Aワークと砥石20とをゼロバックラッシュ状態
で噛み合わせながら砥石20を回転駆動する動作が行わ
れ、これによりAワークの歯面が砥石20によって加工
される。このような動作が全てのAワークについて連続
して行われ(ステップS7でNO)、全てのAワークの
加工が完了した時点で(ステップS7でYES)、Bワ
ーク(第2のワーク)の加工ステージに段替えされる
(ステップS8)。
【0078】7)Bワーク歯面ドレス用演算(図7のス
テップS9):このBワーク加工ステージでは、図5に
示す支持装置にBワーク加工用ドレスギア(Bワークと
共通の歯車諸元をもつ第2のドレス用歯車)が装着され
る一方、歯面ドレス用演算手段83では、砥石諸元記憶
手段82で記憶されている砥石諸元(すなわち、前記ス
テップS3の砥石諸元動作で演算された砥石転位係数x
n2A及び砥石ねじれ角β02A)に基づき、砥石20に上記
Bワーク加工用ドレスギアを適正に噛み合わせるための
両者の中心間距離axB及び軸交差角γBが演算される。
【0079】具体的に、中心間距離axBは、前記表1の
6式で与えられる相当平歯車歯数zv1,zv2と、同表8
式で与えられる歯直角かみあい圧力角αbnとを同表10
式に代入し、これにより得られた中心間距離増加係数y
を同表11式に代入することにより演算される。また、
軸交差角γBは、上記表1の12式で求められるピッチ
円直径d01,d02と、同表14式で与えられるかみあい
ピッチ円直径db1,db2とを同表の15式に代入し、こ
れにより得られるかみあいピッチ円筒ねじれ角βb1,β
b2を式γB=βb1−βb2に代入することにより、演算さ
れる。これらの中心間距離axB及び軸交差角γBは、ド
レス状態記憶手段84に記憶される。
【0080】8)砥石旋回モータ作動(ステップS1
0):砥石旋回制御手段87は、砥石旋回モータ40を
作動させ、上記Bワーク加工用ドレスギアと砥石20と
の軸交差角が上記値γBに合致するまで砥石20を傾斜
させる。これにより、砥石20とBワーク加工用ドレス
ギアとは噛合可能な状態となる。
【0081】9)Bワーク加工用歯面ドレス動作(ステ
ップS11):前記ステップS2のAワーク加工用歯面
ドレス動作と同様にして、Bワーク加工用歯面ドレスが
実行される。すなわち、切込み駆動モータ44の作動に
より、砥石20とBワーク加工用ドレスギアとの中心間
距離が上記値axBとなるまで砥石20が切込み方向に移
送され、これら砥石20とBワーク加工用ドレスギアと
が噛合した状態で砥石20が回転駆動されることによ
り、砥石20の歯面が、Bワークと加工可能な形状にド
レスされる。なお、この時のドレス量をδd とすると、
上記値axBにこのドレス量δd を加算した値が歯面ドレ
ス直後の中心間距離axBとしてドレス状態記憶手段84
に更新記憶される。
【0082】10)砥石諸元演算動作(ステップS1
2):上記歯面ドレス後、このドレス直後の中心間距離
xB及び軸交差角γBに基づき、前記ステップS3と同
様にして砥石20の転位係数xn2B及びねじれ角β02B
新たに演算され、これらの値が砥石諸元記憶手段82に
現在の砥石諸元として新たに記憶される。
【0083】このような砥石諸元演算動作後、前記ステ
ップS4〜S6で行われたAワーク加工用内径ドレス用
演算動作、Aワーク加工用内径ドレス動作、及びAワー
クの連続加工動作が、Bワークについて同様に行われ
(ステップS13〜S15)、このBワークが全て加工
された段階で(ステップS16でYES)、Cワーク加
工ステージへ段替えされる(ステップS17)。以下、
上記のような動作が繰り返されることにより、単一の砥
石20による複数種のワーク(Aワーク、Bワーク、C
ワーク、…)の加工が自動的に行われることになる。
【0084】なお、これらのワークの途中で、砥石20
の切れ味鈍化等の理由で目立て用ドレスの要求が入力さ
れた場合には、ワーク加工動作が一時中断され、前記ス
テップS2,S11で示した歯面ドレス動作、前記ステ
ップS3,S12で示した砥石諸元動作、前記ステップ
S4〜S5,S13〜S14で示した内径ドレス用演算
動作及び内径ドレス動作が臨時的に行われる。
【0085】以上のような方法及び装置によれば、ステ
ップS1で一旦Aワーク加工用歯面ドレスを行った後
は、そのドレス状態に基づく砥石諸元演算動作と、この
演算された砥石諸元(すなわち砥石転位係数xn2及び砥
石ねじれ角β02)に基づく歯面ドレス用演算動作(すな
わち次のワークを加工するためのワーク−ドレスギア中
心間距離ax及び軸交差角γの演算動作)とを交互に行
っているので、歯面ドレス時には、上記歯面ドレス用演
算動作の演算結果を利用してドレスギアを自動的に砥石
20に噛み合わせて歯面ドレス動作を開始することがで
きる。従って、従来のように歯面ドレスを行う度に手作
業で砥石−ドレスギア中心間距離及び軸交差角を調節す
る場合に比べ、作業者の負担を大幅に軽減することがで
き、単一の砥石20によるワーク加工能率及び加工精度
を飛躍的に向上させることができる。
【0086】さらに、この実施例では、歯面ドレス後、
ドレスリングによる内径ドレスを行う前に、上記砥石諸
元演算動作及び歯面ドレス用演算動作の演算結果に基づ
いて、ワークインボリュート開始径df1に適合する砥石
内径dk2及びこの砥石内径dk2を得るための砥石−ドレ
スリング中心間距離Dc を演算するようにしているの
で、上記歯面ドレス動作のみならず、内径ドレス動作も
自動化することが可能である。なお、この内径ドレス動
作は、ワークインボリュート開始径dk2に高い精度が要
求されない場合には、省略が可能である。
【0087】また、本発明はこのような実施例に限定さ
れるものでなく、例として次のような態様をとることも
可能である。
【0088】(1) 上記実施例では、内歯車状の砥石20
の歯面を外歯車状のドレスギアでドレスし、この砥石2
0を用いて外歯車状のワークを加工するものを示した
が、本発明は、外歯車状の砥石の歯面を内歯車状のドレ
スギアでドレスし、この砥石を用いて内歯車状のワーク
を加工するものについても適用が可能である。この場
合、内径ドレス用演算動作では、砥石歯先径として砥石
外径を演算すれば良く、この砥石の外径面を砥石で研削
するようにすればよい。
【0089】(2) 上記内径ドレスあるいは外径ドレスを
行う場合、そのドレスを行う具体的な手段は問わず、前
記実施例で示したドレスリングの他、小片状の砥石を歯
先面に圧接させるようにしてもよい。
【0090】
【発明の効果】以上のように本発明は、第1のワークと
共通の歯車諸元をもつ第1のドレス用歯車を上記砥石に
噛合してドレスした後、この歯面ドレス直後の第1のド
レス用歯車と砥石との中心間距離及び軸交差角、上記第
1のワークの歯車諸元、並びに上記砥石の歯数に基づ
き、上記歯面ドレスにより変化した砥石の歯車諸元(転
位係数やねじれ角等)を演算する砥石諸元演算動作と、
この演算した砥石の歯車諸元に基づいて次に加工される
第2のワークと共通の歯車諸元をもつ第2のドレス用歯
車を上記砥石に噛合するためのこれら第2のドレス用歯
車と砥石との中心間距離及び軸交差角を演算する歯面ド
レス用演算動作とを実行し、上記第2のドレス用歯車に
よる砥石歯面のドレス時に、上記歯面ドレス用演算動作
で演算した中心間距離及び軸交差角を利用して上記第2
のドレス用歯車を砥石に噛合し、歯面ドレス動作を行う
ようにしたものであるので、従来のように歯面ドレスを
行う度に手作業で砥石−ドレスギア中心間距離及び軸交
差角を調節する場合に比べ、作業者の負担を大幅に軽減
することができ、単一の砥石によるワーク加工能率及び
加工精度を飛躍的に向上させることができる効果があ
る。
【0091】そして、請求項2記載の方法のように、上
記砥石諸元演算動作と、上記歯面ドレス用演算動作と、
上記歯面ドレス動作とをこれらの順に繰り返すことによ
り、単一の砥石による3種以上のワークの加工及びこの
加工のための歯面ドレス動作を円滑に行うことができる
効果がある。
【0092】さらに、請求項3記載の方法及び請求項5
記載の装置では、上記砥石諸元演算動作後、この砥石諸
元演算動作及で演算された砥石の歯車諸元と砥石−ドレ
スギア中心間距離と上記ワーク歯面のインボリュート開
始径とに基づき第1のワークの加工に必要な砥石歯先径
を演算し、この砥石歯先径に基づいて上記砥石の歯先面
をドレスするようにしているので、上記砥石諸元演算動
作で演算した砥石諸元を利用して、ワークのインボリュ
ート開始径に適合する量だけ砥石歯先面を自動的にドレ
スすることができ、作業能率をさらに高めることができ
る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるギアホーニング加工
装置に装備された情報入力装置及び制御装置の機能構成
を示すブロック図である。
【図2】上記ギアホーニング加工装置の正面図である。
【図3】上記ギアホーニング加工装置の側面図である。
【図4】上記ギアホーニング加工装置において砥石とワ
ークとが噛合された状態を示す断面図である。
【図5】上記ギアホーニング加工装置に設けられるワー
ク支持装置の正面図である。
【図6】上記制御装置により行われる演算制御動作を示
すフローチャートの一部である。
【図7】上記制御装置により行われる演算制御動作を示
すフローチャートの一部である。
【図8】上記ギアホーニング加工装置において砥石とワ
ークとが噛み合った状態での各諸元の関係を示す説明図
である。
【符号の説明】
20 砥石 24 砥石駆動モータ 38 軸交差角調節装置 44 切込み駆動モータ(距離調節手段) 46 ワーク 48 歯車部 70 情報入力装置 80 制御装置 81 砥石諸元演算手段 82 砥石諸元記憶手段 83 歯面ドレス用演算手段 84 ドレス状態記憶手段 85 内径ドレス用演算手段(歯先面ドレス用演算手
段) 87 砥石旋回制御手段(歯面ドレス制御手段) 88 切込み駆動制御手段(歯面ドレス制御手段及び歯
先面ドレス制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺本 義広 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 歯数、ねじれ角、転位係数のうちの少な
    くとも一つが互いに異なる複数種の歯車状のワークの歯
    面を、これらのワークと噛合する単一の砥石で加工する
    ためのギアホーニング加工装置における砥石のドレス制
    御方法であって、第1のワークと共通の歯車諸元をもつ
    第1のドレス用歯車を上記砥石に噛合して両者を回転さ
    せることにより砥石の歯面をドレスした後、この歯面ド
    レス直後のドレス用歯車と砥石との中心間距離及び軸交
    差角、上記第1のワークの歯車諸元、並びに上記砥石の
    歯数に基づき、上記歯面ドレスにより変化した砥石の歯
    車諸元を演算する砥石諸元演算動作と、この演算した砥
    石の歯車諸元に基づいて次に加工される第2のワークと
    共通の歯車諸元をもつ第2のドレス用歯車を上記砥石に
    噛合するためのこれら第2のドレス用歯車と砥石との中
    心間距離及び軸交差角を演算する歯面ドレス用演算動作
    と、上記第1のワークの加工後であって上記第2のワー
    クの加工前に、上記歯面ドレス用演算動作で演算した中
    心間距離及び軸交差角を用いて上記第2のドレス用歯車
    を砥石に噛合し、この砥石の歯面をドレスする歯面ドレ
    ス動作とを行うことを特徴とするギアホーニング加工装
    置における砥石のドレス制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のギアホーニング加工装置
    における砥石のドレス制御方法において、上記第2のド
    レス用歯車による歯面ドレス後、上記第2のワーク及び
    第2のドレス用歯車をそれぞれ上記第1のワーク及び第
    1のドレス用歯車として上記砥石諸元演算動作と上記歯
    面ドレス用演算動作と上記歯面ドレス動作とをこれらの
    順に繰り返すことを特徴とするギアホーニング加工装置
    における砥石のドレス制御方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のギアホーニング
    加工装置における砥石のドレス制御方法において、上記
    砥石諸元演算動作を上記第1のワークの加工前に行い、
    この砥石諸元演算動作で演算された砥石の歯車諸元と、
    上記第1のドレス用歯車による歯面ドレス後の砥石と第
    1のドレス用歯車との中心間距離と、上記ワーク歯面の
    インボリュート開始径とに基づき第1のワークの加工に
    必要な砥石歯先径を演算し、この砥石歯先径に基づいて
    上記第1のワーク加工前に上記砥石の歯先面をドレスす
    ることを特徴とするギアホーニング加工装置における砥
    石のドレス制御方法。
  4. 【請求項4】 歯数、ねじれ角、転位係数のうちの少な
    くとも一つが互いに異なる複数種の歯車状のワークの歯
    面を、これらのワークと噛合する単一の砥石で加工する
    ためのギアホーニング加工装置における砥石のドレス制
    御装置であって、上記ワークの歯車諸元に関する情報を
    入力するための情報入力手段と、砥石とワークとの中心
    間距離及び砥石と上記ワークと共通の歯車諸元をもつド
    レス用歯車との中心間距離を調節する距離調節手段と、
    砥石とワークとの軸交差角及び砥石と上記ドレス用歯車
    との軸交差角を調節する軸交差角調節手段と、第1のワ
    ークと共通の歯車諸元をもつ第1のドレス用歯車との噛
    合により砥石の歯面がドレスされた直後の第1のドレス
    用歯車と砥石との中心間距離及び軸交差角、上記情報入
    力手段により入力されたワークの歯車諸元、並びに上記
    砥石の歯数に基づき、上記歯面ドレスにより変化した砥
    石の歯車諸元を演算する砥石諸元演算手段と、演算され
    た砥石の歯車諸元に基づいて次に加工される第2のワー
    クと共通の歯車諸元をもつ第2のドレス用歯車を上記砥
    石に噛合するためのこれら第2のドレス用歯車と砥石と
    の中心間距離及び軸交差角を演算する歯面ドレス用演算
    手段と、この歯面ドレス用演算手段で演算された中心間
    距離及び軸交差角に基づいて上記第1のワーク加工後の
    上記第2のドレス用歯車による砥石の歯面ドレス時にこ
    の第2のドレス用歯車と砥石との中心間距離及び軸交差
    角を調節するように上記距離調節手段及び軸交差角調節
    手段の作動を制御する歯面ドレス制御手段とを備えたこ
    とを特徴とするギアホーニング加工装置における砥石の
    ドレス制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のギアホーニング加工装置
    における砥石のドレス制御装置において、上記砥石諸元
    演算手段で演算された砥石の歯車諸元と上記第1のドレ
    ス用歯車による歯面ドレス後の砥石と第1のドレス用歯
    車との中心間距離と上記ワーク歯面のインボリュート開
    始径とに基づき第1のワークの加工に必要な砥石歯先径
    を演算する歯先面ドレス用演算手段と、上記砥石諸元演
    算動作後であって第1のワークの加工を行う前の歯先面
    ドレス時に、上記歯先面ドレス用演算手段で演算された
    砥石歯先径に基づいて上記砥石に対する歯先面ドレス用
    砥石の相対位置を調節する歯先面ドレス制御手段とを備
    えたことを特徴とするギアホーニング加工装置における
    砥石のドレス制御装置。
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