JPH07300407A - 化学合成またはバイオ合成した水溶性メラニンを使用して毛髪を一時的に染色するための組成物と方法 - Google Patents

化学合成またはバイオ合成した水溶性メラニンを使用して毛髪を一時的に染色するための組成物と方法

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 太陽光のもとで退色せず、水に接触したとき
にこすりおとされず流出しない、安価であり、皮膚を汚
さず、そして作業の簡単な一時的染毛剤組成物、ならび
に該組成物を使用する染毛方法を提供する。 【構成】 本発明の組成物は化学合成またはバイオ合成
した水溶性メラニンおよび該メラニンと混合したときに
一時的の染毛剤として使用するのに好適な組成物を形成
する少なくとも１種の水分散性カチオン物質を含むこと
を特徴とする。本発明の組成物を使用する一時的染毛法
も提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は化学合成またはバイオ合
成したメラニンを使用して毛髪を一時的に染色するため
の組成物と方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】天然産のメラミンは毛髪にその色調を与
える着色剤である。メラニンの性質と化学の一般討論は
Ｐｒｏｔａ Ｇ．の「Ｐｒｏｇｒｅｓｓ Ｉｎ Ｔｈｅ
Ｃｈｅｍｉｓｔｒｙ ｏｆ Ｍｅｌａｎｉｎｓ ａｎ
ｄ Ｒｅｌａｔｅｄ Ｍｅｔａｂｏｌｉｔｅｓ」Ｍｅ
ｄ．Ｒｅｓ．Ｒｅｖｉｅｗ，８：５２５−５６（１９８
８）およひＭｏｎｃｒｉｅｆｆ Ｒ．Ｗ．のＭａｎｕｆ
ａｃｔｕｒｉｎｇ Ｃｈｅｍｉｓｔ，ＸＸＩ，８，３３
０−３４（１９５０，８月）に見出すことができる。年
齢と共にメラニンの徐々の損失は毛髪を灰色にする。
【０００３】天然産のメラニン着色剤それ自体は染毛組
成物に使用するのを許容しえない。それは毛髪から容易
にこすり取られて毛髪の感触を粗雑にするからである。
過去において、灰色の毛髪を染色するための最良の方法
の１つは、酸化剤または金属塩と混合したときに毛髪内
にメラニン色素を生成する天然産メラニン前駆体（たと
えば５，６−ジヒドロキシインドール（ＤＨＩ））の使
用を包含した。たとえば米国特許第３，１９４，７３４
号（シーミュラーら）、米国特許第４，８０８，１９０
号（グロリエら）、および米国特許第４，８８８，０２
７号（グロリエら）参照。然しながら、これらのメラニ
ン前駆体の使用は多く欠点をもっている。
【０００４】主な欠点はメラニン前駆体を用いて始めに
生じる毛髪の色調が非染色性色調（冷たい灰色および黒
色）であるということである。メラニン前駆体毛髪は天
然の染色性色調（暖かい黄色、赤色および褐色）を達成
するために過酸化水素のような酸化剤による第２の処理
工程を受けなければならない。たとえば米国特許第３，
１９４，７３４号（シーミュラーら）参照。また、メラ
ニン前駆体は高価であり、且つ高度に反応性のため作業
が困難である。メラニン前駆体の使用はまた望ましくな
い頭皮および皮膚の汚れをもたらす。更に、メラニン前
駆体は毛髪に浸透するので、メラニン前駆体を使用して
生ずる染色剤は永久の染色剤である。すなわち、染毛剤
は毛髪と共に成長するに違いない。多くの場合、顧客は
１回または２回のシャンプーの後に洗い出せる一時的な
染毛剤を使用することを好む。然しながら、一時的な染
毛剤は、それらが天然の染毛剤よりも多く太陽光のもと
で退色せず、発汗、雨または水泳プール水と接触したと
きにこすりおとされず、流されない限り、顧客には受け
入れられない。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】それ故、太陽光のもと
で実質的に退色せず、水に接触したときにこすりおとさ
れず、流出せず、安価であり、皮膚を汚さず、そして作
業の簡単な一時的の天然外観の染毛剤を単一の処理工程
で生ずる組成物の必要が当業技術において存在する。本
発明者は、化学合成のまたはバイオ合成の水溶性メラニ
ンおよび少なくとも１種の水分散性カチオン性物質を含
む水性組成物がこれらの特性のそれぞれをもつことを驚
くべきことに発見した。本発明の１つの目的は化学合成
のまたはバイオ合成の水溶性メラニンを使用する一時的
染毛用の組成物を提供することにある。また本発明の目
的は天然の染毛剤より多くは太陽光のもとで退色せず、
こすりおとされず、水と接触したときに流出しない組成
物を提供することにある。本発明の更に１つの目的は化
学合成のまたはバイオ合成の水溶性メラニンを使用する
一時的染毛用の安価な組成物を提供することにある。本
発明のもう１つの目的は化学合成のまたはバイオ合成の
水溶性メラニンを含み、皮膚を汚さない一時的染毛組成
物を提供することにある。本発明のもう１つの目的は化
学合成のまたはバイオ合成の水溶性メラニンを使用して
一時的染毛を行うための作業の簡単な組成物を提供する
ことにある。本発明のもう１つの目的は化学合成のまた
はバイオ合成の水溶性メラニンを使用して毛髪を一時的
に染色するための一工程方法を提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明によれば化学合成
またはバイオ合成した水溶性メラニンおよび少なくとも
１種の水分散性カチオン物質を含む一時的染毛用水性組
成物が提供される。上記の組成物を使用する一時的染毛
方法も提供される。
【０００７】
【詳細な記述】本発明によれば、化学合成またはバイオ
合成した水溶性メラニンおよび該メラニンと混合したと
きに一時的の染毛剤として使用するのに好適な組成物を
形成する少なくとも１種の水分散性カチオン物質を含む
ことを特徴とする水性組成物が提供される。本発明に使
用するのに好適な化学合成またはバイオ合成した水溶性
メラニンはアニオン特性をもたなければならず、そして
上記の水分散性カチオン性物質と錯体を形成しうるもの
であるべきである。
【０００８】本発明の組成物中に必要なメラニンの量
は、使用するキャリヤーの量、出発の染毛剤、および所
望の最終染毛剤のような因子により変化する。従って染
色有効量のメラニンを使用すべきである。然しながら、
一般に必要なメラニンの量は約０．１％〜約５．０％で
あり、好ましくは可溶化メラニンの量は約０．２％〜約
５．０％である。本発明に使用しうる水分散性カチオン
物質は、メラニンと混合したときに一時的に染毛剤とし
て使用するのに好適な組成物を形成しうるものである。
すなわち、カチオン物質と水溶性メラニンとの混合物は
それらを使用する条件下で水溶性または水分散性のいず
れかでなければならない。好ましくはカチオン物質と水
溶性メラニンは安定な均一溶液またはエマルジョンであ
る。これらの水分散性カチオン物質はまた水溶性アニオ
ン性メラニンと錯体を形成する。このような水分散性カ
チオン物質の例としてカチオン性表面活性剤、カチオン
性界面活性剤、カチオン性ポリマー、およびそれらの塩
があげられる。あるｐＨにおいてカチオン特性を示す物
質も本発明による水分散性カチオン物質である。使用し
うる特定の水分散性カチオン性物質としてジセチルジモ
ニウムクロライド、メルコート１００、メルコート３３
３０、およびポリコータニウム−１１があげられる。水
分散性カチオン物質は組成物中のメラニンのすべてと錯
体を形成するに十分な量で存在させるのが好ましい。本
発明の組成物中に有用なメラニンと水分散性カチオン物
質との比は広範囲に変化する。然しながら、一般にこの
比は約１：４〜約１０：１である。
【０００９】本発明の組成物は経時的に安定である。す
なわち、メラニンを水分散性カチオン物質と混合した直
後に毛髪を一時的に染色することができ、あるいは組成
物の塗布をおくらせることもできる。組成物のｐＨは毛
髪を損傷するほど低くまたは高くあってはならないけれ
ども、組成物は広範囲のｐＨ値において有用である。特
定の組成物の正確なｐＨは使用する水分散性カチオン物
質およびメラニン量の関数である。然しながら、一般に
組成物のｐＨは約４〜約８である。メラニンと水分散性
カチオン物質の他に、化粧上許容しうるキャリヤーを本
発明の組成物中に含有させるのが望ましい。化粧上起用
しうるキャリヤーは水性またはアルコール性溶媒の単一
の溶液または分散液から増粘剤を含む錯体混合物まで変
化する。本発明により使用しうるキャリヤーは化学合成
またはバイオ合成のメラニンと混和性でなければならな
い。染毛組成物にふつうに見出される助剤または添加物
をそれらの意図する機能を与えるに有効な量で本発明の
組成物に含有させることも望ましい。このような助剤ま
たは添加物として溶媒、可塑化剤、増粘剤、アルカリ化
剤、キレート剤、保存剤および芳香剤があげられる。
【００１０】使用しうる溶媒として水溶性メラニンと混
和性の有機溶媒または溶媒系があげられる。このような
目的に有用な多数の有機溶媒が当業技術において知られ
ている。これらの有機溶媒としてアルコールとくに１〜
６個の炭素のアルキルアルコールとくにエタノールおよ
びプロパノール；約１０個までの炭素のグリコールとく
にジエチレングリコール、モノブチルエーテル、カルビ
トール、およびベンジルアルコールがあげられる。本発
明の組成物に使用しうる増粘剤としてポリビニルピロリ
ジノン、アラビアゴム、セルロース誘導体たとえばメチ
ルセルロースまたはヒドロキシエチルセルロース、およ
び無機増粘剤たとえばベントナイトがあげられる。本発
明の組成物に使用しうる追加の可溶化剤としてエトキシ
ル化脂肪アルコールがあげられる。本発明の組成物に使
用しうる保存剤としてメチル−およびプロピル−パラベ
ン、２−フェノキシエタノール、ＤＭＤＭＨ、およびＫ
ａｔｈｏｎ ＣＧがあげられる。本発明の染毛組成物は
当業技術に周知の方法によって製造することができる。
【００１１】本発明はまた化学合成のまたはバイオ合成
のメラニンと少なくとも１種の水分散性カチオン物質を
含む水性組成物を毛髪に塗布することを特徴とする一時
的な染毛方法を提供する。染毛組成物は当業技術に周知
の通常技術によって毛髪に塗布することができる。たと
えば、それらは毛髪の上から注入することができ、また
はアプリケータを用いて塗布することができる。染毛組
成物を毛髪と接触させなければならない時間は重要では
ない。それは約２分から約５０分まで変わりうるが、通
常は約５分〜約３０分である。
【００１２】ここに述べた本発明はここに述べた態様以
外の方法で実施することができ、ここに述べた態様は説
明のためのものであって限定ではなく、本発明は特許請
求の範囲によってのみ限定されるということが当業者に
とって明らかであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ゴットフリード ウェンケ アメリカ合衆国コネチカット州 06525 ウッドブリッジ カウ パス レイン ６

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 化学合成またはバイオ合成した水溶性メ
    ラニンおよび該メラニンと混合したときに一時的の染毛
    剤として使用するのに好適な組成物を形成する少なくと
    も１種の水分散性カチオン物質を含むことを特徴とする
    水性組成物。
  2. 【請求項２】 水溶性メラニンがアニオン特性をもつ請
    求項１記載の組成物。
  3. 【請求項３】 該アニオン性水容性メラニンが該水分散
    性カチオン物質と錯体を形成しうるものである請求項２
    記載の組成物。
  4. 【請求項４】 一時的有効量の水溶性メラニンを含む請
    求項１記載の組成物。
  5. 【請求項５】 約０．１％〜約５．０重量％の水溶性メ
    ラニンを含む請求項１記載の組成物。
  6. 【請求項６】 該水分散性カチオン物質が該水溶性アニ
    オン性メラニンと錯体を形成しうるものである請求項２
    記載の組成物。
  7. 【請求項７】 該水分散性カチオン物質がカチオン性表
    面活性剤、カチオン性界面活性剤、カチオン性ポリマ
    ー、およびそれらの塩から成る群からえらばれる請求項
    １記載の組成物。
  8. 【請求項８】 該水分散性カチオン物質がジセチルジモ
    ニウムクロライド、メルコート１００、メルコート３３
    ３０およびポリコータニウム１１から成る群からえらば
    れる請求項１記載の組成物。
  9. 【請求項９】 組成物中に存在する該水溶性メラニンの
    実質的にすべてと錯体を形成するに十分な量の該水分散
    性カチオン物質を含む請求項１記載の組成物。
  10. 【請求項１０】 化粧上許容しうるキャリヤー、溶媒、
    可溶化剤、増粘剤、アルカリ化剤、キレート剤、保存剤
    および芳香剤の１種以上を更に含む請求項１記載の組成
    物。
  11. 【請求項１１】 化学合成のまたはバイオ合成の水溶性
    メラニンおよび該水溶性メラニンと混合したときに一時
    的の染毛剤として使用するのに好適な組成物を形成する
    少なくとも１種の水分散性カチオン物質を含む水性組成
    物を毛髪に塗布することを特徴とする毛髪の一時的染色
    方法。
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