JPH0729962A - 真空排気方法及び装置 - Google Patents

真空排気方法及び装置

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JPH0729962A
JPH0729962A JP19682493A JP19682493A JPH0729962A JP H0729962 A JPH0729962 A JP H0729962A JP 19682493 A JP19682493 A JP 19682493A JP 19682493 A JP19682493 A JP 19682493A JP H0729962 A JPH0729962 A JP H0729962A
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chamber
gas
pressure
exhaust
selectively
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JP19682493A
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Teruo Asakawa
輝雄 浅川
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Tokyo Electron Ltd
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Tokyo Electron Ltd
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Abstract

(57)【要約】 [目的]搬送室等のチャンバから有害なガスを効果的に
排除する。 [構成]搬送室12は、プロセスチャンバ10とカセッ
トチャンバ14の間に設置され、ゲートバルブ16,1
8を介して両チャンバ14,10と連結される。真空排
気装置は、搬送室12の中から気体を非選択的に室外へ
排気する第1の排気部22と、搬送室12内に所望の調
圧ガスを供給する調圧ガス供給部30と、該調圧ガスの
凝固点よりも高い温度で搬送室12内の気体分子を選択
的に凝結排気する第2の排気部40と、第1および第2
の排気部22,40ならびに調圧ガス供給部30の動作
を制御する制御部46とから構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、搬送室等のチャンバを
真空排気する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、CVD装置、ドライエッチング
装置、スパッタ装置等の半導体製造装置では、プロセス
チャンバ内部で真空を破壊することなくプロセスを継続
できるようにするため、プロセスチャンバにゲートバル
ブを介してウエハ搬送室を連結している。ウエハ搬送室
の室内には搬送アームが設けられ、減圧状態の下でこの
搬送アームがカセットチャンバとプロセスチャンバとの
間で半導体ウエハを搬送する。ウエハ搬送室内を真空排
気する従来の方法は、専らターボ分子ポンプやクライオ
ポンプ等の真空ポンプを用いて室内を真空引きする方法
であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように真空ポン
プによってウエハ搬送室内を真空引きしても、室内には
H2 OやO2 等の大気中分子が残留しやすく、それらの
H2 O分子やO2 分子によってウエハ表面が酸化される
おそれがある。また、プロセスチャンバからウエハ搬送
室に入ってきた未反応ガス、反応生成物等のプロセスガ
スが搬送室内に残留していると、搬送アームが腐食する
おそれもある。
【0004】そこで従来は、ウエハ搬送室からそれらの
有害なガスを排除するために、真空ポンプの排気能力を
高める工夫を行っていた。しかし、この方法によると、
真空排気設備のコストが上がる割には、有害ガスの排気
効率はそれほど上がらない。さらに、プロセスチャンバ
以上にウエハ搬送室を減圧することができないという制
限もある。つまり、搬送室の真空度がプロセスチャンバ
の真空度を超えたならば、プロセスチャンバから多量の
プロセスガスが搬送室へ流入し、流入したプロセスガス
がそこから他のプロセスチャンバへ入ったりカセットチ
ャンバ等を通って装置外部へ流出したときは、クロスコ
ンタミネーションや環境破壊を招くおそれがある。した
がって、たとえばプロセスチャンバの真空度が1×10
-5Torr程度の場合、搬送室の真空度は1×10-4
orr程度が限度で、これ以上高くすることはできな
い。
【0005】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
もので、搬送室等のチャンバから有害なガスを効果的に
排除するようにした真空排気方法および装置を提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の第1の真空排気方法は、被処理体を保管
もしくは移送し、または処理するための所定のチャンバ
の室内を真空に排気する方法において、前記チャンバ内
に所望のガスを供給しながら、前記チャンバの中から気
体を非選択的に外へ排気し、かつ前記所望のガスの凝固
点よりも高い温度で前記チャンバ内の気体分子を選択的
に凝結排気する方法とした。
【0007】本発明の第2の真空排気方法は、被処理体
を保管もしくは移送し、または処理するための所定のチ
ャンバの室内を真空に排気する真空排気方法において、
前記チャンバの中から気体を非選択的に外へ排気して前
記チャンバの室内を所定の第1の圧力まで減圧してから
前記チャンバ内に所望のガスを供給し、前記チャンバの
室内が所定の第2の圧力に達したのち前記所望のガスの
凝固点よりも高い温度で前記チャンバ内の気体分子を選
択的に凝結排気する方法とした。
【0008】本発明の第1の真空排気装置は、被処理体
を保管もしくは移送し、または処理するための所定のチ
ャンバの室内を真空に排気する真空排気装置において、
前記チャンバ内に所望のガスを供給するガス供給手段
と、前記チャンバの中から気体を非選択的に外へ排気す
る第1の排気手段と、前記チャンバ内で前記ガスの凝固
点よりも高い温度で気体分子を選択的に凝結排気する第
2の排気手段と、前記ガス供給手段、前記第1の排気手
段および前記第2の排気手段の動作を制御する制御手段
とを具備する構成とした。
【0009】また、本発明の第2の真空排気装置は、被
処理体を保管もしくは移送し、または処理するための所
定の第1のチャンバの室内を真空に排気する真空排気装
置において、前記第1のチャンバの室内を第2のチャン
バの室内に接続するための開閉手段と、前記第1のチャ
ンバの室内に所望のガスを供給するガス供給手段と、前
記第1のチャンバの室内から気体を非選択的に室外へ排
気する第1の排気手段と、前記第1のチャンバの室内で
前記開閉手段に隣接した位置に設けられ、前記第1のチ
ャンバ内で前記ガスの凝固点よりも高い温度で気体分子
を選択的に凝結排気する第2の排気手段と、前記ガス供
給手段、前記第1の排気手段および前記第2の排気手段
の動作を制御し、前記第1のチャンバ内の圧力を所望の
値に制御する制御手段とを具備する構成とした。
【0010】
【作用】最初に、第1の排気手段を作動させると、チャ
ンバ内に存在している全てのガスが非選択的に室外へ排
出され、チャンバ内は減圧状態になる。次に、第1の排
気手段を作動させたまま、ガス供給手段を作動させる
と、チャンバ内に所望のガスが供給されることによっ
て、チャンバ内でその所望のガスの分圧および絶対量が
増大し、他のガスつまり不所望なガスの分圧および絶対
量が減少する。次に、第1の排気手段およびガス供給手
段を作動させたまま、第2の排気手段を作動させると、
該所望のガスの凝固点よりも高い凝固点を有する気体分
子が凝結排気され、所望のガスの分圧および絶対量はさ
らに増大し、不所望のガスの分圧および絶対量はさらに
減少する。
【0011】
【実施例】以下、添付図を参照して本発明の実施例を説
明する。図1は、本発明の一実施例による真空排気装置
を備えた半導体製造装置の構成を示す。この半導体製造
装置は、半導体製造工程における所定のプロセス(たと
えばCVD工程)を行うためのプロセスチャンバ10
と、装置内で半導体ウエハWの搬送を行うための搬送室
12と、装置内にウエハカセットCRをロード/アンロ
ードするためのロードロック室またはカセットチャンバ
14とを有する。搬送室12は、プロセスチャンバ10
とカセットチャンバ14との間に設置され、ゲートバル
ブ16,18を介して両チャンバ14,10と連結され
る。
【0012】搬送室12内には、半導体ウエハWを搬送
するための伸縮回転自在な搬送アーム20が設けられて
いる。この搬送アーム20は、ゲートバルブ16,18
を通ってカセットチャンバ14およびプロセスチャンバ
10にアクセスし、両チャンバ14,10の間で未処理
または処理済の半導体ウエハWを搬送するように構成さ
れている。
【0013】カセットチャンバ14には、この半導体製
造装置でプロセスを受けるべき半導体ウエハWをたとえ
ば25枚収容したウエハカセットCRがロードされる。
カセットチャンバ14にカセットCRがロードされる
と、カセット出入口14aが閉じる。次に、図示しない
カセットチャンバ排気系により所望の圧力までカセット
チャンバ14の排気が行われ、次いでゲートバルブ18
が開いてカセットチャンバ14と搬送室12とが連通す
る。一方、搬送室12は、本実施例の真空排気装置によ
って予め大気圧から所定の真空度たとえば1×10-3
orr程度まで真空排気されている。プロセスチャンバ
10は、図示しない専用の真空ポンプによって所定の真
空度たとえば1×10-4Torr程度まで真空排気され
る。
【0014】本実施例の真空排気装置は、搬送室12の
中から気体を非選択的に室外へ排気する第1の排気部2
2と、搬送室12内に所望の調圧ガスを供給する調圧ガ
ス供給部30と、該調圧ガスの凝固点よりも高い温度で
搬送室12内の気体分子を選択的に凝結排気する第2の
排気部40と、第1および第2の排気部22,40なら
びに調圧ガス供給部30の動作を制御する制御部46と
を有している。
【0015】第1の排気部22は、一端(ガス吸入口)
が搬送室12の底面より室内に臨んでいる排気管24
と、この排気管24の他端に接続された真空ポンプ26
と、排気管24に介設された開閉弁28とから構成され
る。真空ポンプ26は、たとえばターボ分子ポンプとロ
ータリポンプの組み合わせからなる。
【0016】調圧ガス供給部30は、一端(ガス吐出
口)が搬送室12の天井面より室内に臨んでいるガス供
給管32と、このガス供給管32の他端に接続された調
圧ガス供給源34と、ガス供給管32に介設された流量
調整器(MFC)36および開閉弁38とから構成され
る。
【0017】第2の排気部40は、搬送室12の底部に
設置されたトラップ42と、このトラップ42に配管4
3を介して冷媒を循環供給する冷媒供給装置44とから
構成される。トラップ42は、熱交換を効率的に行うこ
とができるものであれば任意の形状・構造が可能であ
り、たとえばアルミニウム製のパイプまたはチューブを
ラジエータ型に構成したものでよく、パイプに放熱フィ
ンを取付したものでもよい。
【0018】制御部46は、第1の排気部22における
真空ポンプ26および開閉弁28、調圧ガス供給部30
における流量調整器36および開閉弁38、ならびに第
2の排気部40における冷媒供給装置44を制御するコ
ントローラ48と、搬送室12内の圧力を検出し、その
圧力値をコントローラ48に与える圧力センサ50とか
ら構成される。コントローラ48は、マイクロコンピュ
ータなどからなり、上記の真空排気系の各部の制御の外
に搬送アーム20およびゲートバルブ16,18等の制
御をも行い、プロセスチャンバ10側のコントローラ
(図示せず)、外部のウエハカセット搬送装置(図示せ
ず)および入力装置(図示せず)等とも接続されてい
る。圧力センサ50は、たとえば電離真空計からなり、
搬送室12内の圧力を表す電気信号(圧力検知信号)を
出力する。
【0019】図2は、搬送室12の真空排気に関するコ
ントローラ48の制御動作を示すフローチャートであ
る。このフローチャートにつき本実施例における真空排
気装置の動作を説明する。
【0020】搬送室12の真空排気が行われる前の初期
状態では、第1の排気部22、調圧ガス供給部30およ
び第2の排気部40の各部が停止状態にある。したがっ
て、開閉弁28,38は閉じていて、トラップ42に冷
媒は供給されておらず、ゲートバルブ16,18も閉じ
ている。コントローラ48は、次のようにして搬送室1
2の真空排気を制御する。
【0021】先ず、コントローラ48は、第1の排気部
22の真空ポンプ26と開閉弁28とをポンプの種類や
特性で定められた手順にしたがって作動させる()。
これにより、密閉状態の搬送室12内に入っている全て
のガス(主に大気ガス)が非選択的に排気管24を通っ
て室外へ排出され、搬送室12の室内は減圧状態にな
る。この真空引きによって、搬送室12内のガスのう
ち、大気ガス中のN2 ガスは速やかに排気されるが、H
2 Oガス、O2 ガス、残留プロセスガス等は排出しにく
く、その多くが残存し、したがって搬送室12内で占め
るH2 Oガス、O2ガスおよびプロセスガスの割合つま
り分圧比は増大する。
【0022】第1の排気部22によって搬送室12内が
第1の設定圧力たとえば1×10-4Torrまで減圧さ
れたなら、コントローラ48は調圧ガス供給部30の開
閉弁38を開け、調圧ガス供給部30を作動させる
()。これにより、調圧ガス供給源34からの調圧ガ
スたとえばN2 ガスがガス供給管32を通って搬送室1
2に供給される()。一方、第1の排気部22による
排気も継続して行われる。このようにN2 ガスが供給さ
れると同時に真空引きが行われることによって、搬送室
12内ではN2 ガスの分圧比および絶対量が増大すると
同時に、O2 ガス、H2 Oガスおよびプロセスガスの分
圧比が減少する。また、N2 ガスに巻き込まれるように
してO2 ガス、H2 Oガスおよびプロセスガスも効率的
に室外へ排気されるため、O2 ガス、H2 Oガスおよび
プロセスガスの絶対量も減少する。さらに、炭化水素等
のパーティクルもN2 ガスに巻き込まれるようにして室
外へ排出される。
【0023】コントローラ48は、搬送室12内のガス
が粘性流で排気されるよう排気部22もしくは調圧ガス
供給部30の流量調整器36を制御しながら、室内の圧
力を第2の設定圧力たとえば1×10-2Torrに調節
する。その後、第2の排気部40を作動させる(,
)。第1の排気部22および調圧ガス供給部30に対
しては、それぞれの動作を継続させる。
【0024】第2の排気部40においては、冷媒供給装
置44より所定の冷媒たとえば液体N2 がトラップ42
に循環供給され、トラップ42の表面が液体N2 の温度
(−210〜−189゜C)付近に冷却される。これに
よって、搬送室12内の気体分子のうち−189゜C以
上の凝固点を有する気体分子とりわけH2 O分子および
プロセスガス分子がトラップ42で凝結(凍結ないし吸
着)排気される。しかし、凝固点が−209.86゜C
のN2 分子はトラップ42で凝結排気されることはな
い。また、凝固点が−218.4゜CのO2 分子もトラ
ップ42では凝結排気されない。
【0025】この結果、搬送室12内では、N2 ガスの
分圧比が急激に増大する一方、H2Oガスおよびプロセ
スガスの分圧比は急激に減少し、O2 ガスの分圧比もN
2 ガスに対しては相対的に減少する。その後に、ウエハ
搬送動作に入る()。ウエハ搬送動作では、ゲート1
6を開いて搬送アーム20を作動させ、カセットチャン
バ14より1枚の未処理の半導体ウエハWをプロセスチ
ャンバ10に移し、ゲート16を閉じる。そして、プロ
セスチャンバ10でプロセスが終了したなら、ゲート1
6を開いて搬送アーム20を作動させ、プロセスチャン
バ10より処理済の半導体ウエハWをカセットチャンバ
14に戻し、ゲート16を閉じる。
【0026】このようなウエハ搬送が行われる度毎に、
プロセスチャンバ10よりゲート16を通って僅かなが
らプロセスガスが圧力差に逆らって、あるいは搬送アー
ム20に付着して搬送室12内に入ってくる。しかし、
搬送室12内に入ってきたプロセスガスは、N2 ガスに
巻き込まれるようにして室外へ排出されるか、トラップ
42に捕捉されるため、搬送室12内にガスとして残留
する量は少ない。
【0027】このように、本実施例の真空排気装置にお
いては、調圧ガス供給部30によって搬送室12内に調
圧ガスを供給しながら、第1の排気部22によって搬送
室12内のガスを非選択的に室外へ排気し、かつ第2の
排気部22によって該調圧ガスの凝固点よりも高い温度
で搬送室12内の気体分子を選択的に凝結排気するの
で、1×10-3程度の減圧下で搬送室12からH2 Oそ
の他の有害なガス(コンタミナントガス)を効率的に排
除することができる。したがって、真空ポンプ26に高
い費用をかけることなく、残留水分による半導体ウエハ
Wの酸化、プロセスチャンバ10からのプロセスガスの
逆流による搬送アーム20の腐食およびプロセス・チャ
ンバ間のクロスコンタミネーション等を効果的に防止す
ることができる。
【0028】ウエハカセットCRが処理済の半導体ウエ
ハWで一杯になると、1カセット分のウエハ搬送動作が
終了し()、コントローラ48は第1および第2の排
気部22,40ならびに調圧ガス供給部30の動作を停
止させ、リセット状態に戻る()。その後、ウエハカ
セットCRは外部のカセット搬送装置(図示せず)によ
ってカセットチャンバ14から搬出される。
【0029】調圧ガス供給部30より搬送室12内に供
給される調圧ガスおよび第2の排気部40において冷媒
供給装置44よりトラップ42に供給される冷媒はそれ
ぞれN2 ガスおよび液体N2 に限るものではなく、図3
および図5に示すような種々の調圧ガス、冷媒の組み合
わせが可能である。要は、トラップ42に供給される冷
媒によっては凝結しない調圧ガスを選択すればよい。し
たがって、たとえば液体N2 を冷媒として用いる場合
は、N2 の冷却温度(約−200゜C)では凝固しない
任意の調圧ガスが使用可能であり、N2 ガス以外にたと
えばNe ガスやHe ガスでも可能である。また、液体N
e を冷媒に用いる場合はNe ガスやHe ガス等が使用可
能であり、液体He を冷媒に用いる場合はHe ガスを使
用すればよい。
【0030】図6に示すように、水素、酸素以外の一般
のコンタミントガスは窒素(N2 )の凝固点よりも高い
温度で凝結する。したがって、トラップ42に供給され
る冷媒に液体N2 を使用し、搬送室12に供給される調
圧ガスにN2 ガスを使用することで、大抵のコンタミナ
ントガスを効率的に排気することができる。また、冷媒
にNe、Heを用いた場合は、凝固点が−218.4゜
CのO2 分子もトラップ42で凝結排気されるので、よ
り一層高い排気効率が得られる。図4に、冷媒の例と各
冷媒使用時に可能な調圧ガスの例を示す。
【0031】なお、図1では、搬送室12とプロセスチ
ャンバ10間のゲートバルブ16とトラップ42とを離
しているが、両者を近接させると、プロセスチャンバ1
0から搬送室12内に混入するガスに対する第2の排気
部40による凝結排気効果が一層高められる。つまり、
搬送室12内の圧力は一般にプロセスチャンバ10内の
圧力よりも高い値に設定され、反応ガスの逆流を軽減さ
せているが、皆無ではない。ゲートバルブ16の近くに
トラップ42が配置されることによって、H2Oガス、
プロセスガス等の不所望な気体分子はトラップ42に衝
突する確率が上がるため、一層効果的にトラップ42に
捕捉されて凝結排気される。
【0032】図7に、この考え方を発展させた第2の実
施例の構成を示す。減圧容器50の内部には処理室52
と搬送室54が設けられ、両室はゲートバルブ56を介
して連通する。搬送室54内には、ゲートバルブ56に
隣接した位置に、ゲートバルブ56を取り囲むような形
状たとえばたとえばトンネル状のトラップ面(凝結排気
面)を有する選択的排気手段58が配置される。この選
択的排気手段58のトラップ面の長さ(トンネル長)
は、任意の長さに選ばれてよいが、好ましくは搬送室5
4内の所望の圧力における気体の平均自由工程と同じま
たはそれ以上の長さに選ばれてよい。搬送室54とカセ
ット室60との間も同様に構成することができる。この
実施例における真空排気制御のシーケンスは次のように
なる。
【0033】 先ず、ゲートバルブ56を閉じた状態
で、搬送室54を非選択的排気ポンプ(図示せず)によ
って十分に(たとえば1+10-7Torrまで)減圧す
る。
【0034】 次に、選択的排気手段58によって排
気されない気体たとえば窒素を搬送室54に適量流し込
みながら、非選択的排気ポンプを用いて搬送室54内部
を所望の圧力(最も圧力の低い粘性流域が好ましく、た
とえば1×10-2Torr)になるように調整しながら
排気する。
【0035】 次に、搬送室54内部の選択的排気手
段58に液体窒素を供給して冷却する。
【0036】 一方、処理室52の内部を非選択的排
気ポンプによって搬送室54内部の圧力よりも低くなる
ように排気する。
【0037】 次に、被処理体(図示せず)の搬送の
ためにゲートバルブ56を開ける。そうすると、処理室
52内部の圧力が搬送室54内部の圧力よりも低く設定
されてはいても、処理室52内の処理ガスの残留成分は
搬送室54に向かっても拡散する。しかし、搬送室54
側に拡散した処理ガスの残留成分は、選択的排気手段5
8のトンネル内で大きな確率で窒素と衝突散乱し、選択
的排気手段58に凝固吸着される。対称がカセット室6
0の場合は、カセット室60経由で流れ込む水分や、ウ
ェハ・キャリヤから発生するガス等が選択的排気手段に
凝固吸着されることになる。
【0038】 被処理体の搬送が終わったなら、ゲー
トバルブ56を閉じる。
【0039】なお、本発明は、半導体製造装置における
任意の搬送室の真空排気に適用することが可能であり、
さらにはイオン注入機の熱処理装置等の非化学的処理
(物理的処理、熱処理等)装置の処理室の真空排気にも
適用可能である。また、上記実施例では搬送室(チャン
バ)に調圧ガスを供給したが、任意の所望のガスを供給
することが可能である。また、被処理体としては半導体
ウエハに限らず、LCD基板でもよく、酸化その他の変
質を嫌う任意の被処理体が可能である。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の真空排気
方法または装置によれば、チャンバに所望のガスを供給
しながら、チャンバ内の気体を非選択的に室外へ排気
し、かつ該所望のガスの凝固点よりも高い温度でチャン
バ内の気体分子を選択的に凝結排気するようにしたの
で、チャンバ内の真空度をそれほど高くせずにチャンバ
内の不所望なガスを効率的に排除することが可能であ
る。したがって、真空排気設備の大幅なコストアップを
招くことなく、被処理体の酸化その他の変質を効果的に
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による真空排気装置を備えた
半導体製造装置の構成を示すブロック図である。
【図2】実施例におけるコントローラの制御動作を示す
フローチャートである。
【図3】実施例の真空排気方法で使用可能な主な冷媒の
凝固点を示す図である。
【図4】実施例の真空排気方法で使用可能な主な冷媒の
温度および各冷媒に対して使用可能な主な調圧ガスの種
類を示す表である。
【図5】実施例の真空排気方法で使用可能な主な調圧ガ
スの種類と各調圧ガスの凝固点を示す表である。
【図6】実施例の真空排気方法で凝結排気可能な主なコ
ンタミナントガスの種類と各ガスの凝固点を示す表であ
る。
【図7】第2の実施例による真空排気装置を備えた半導
体製造装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 プロセスチャンバ 12 搬送室 14 カセットチャンバ 20 搬送アーム 22 第1の排気部 30 調圧ガス供給部 40 第2の排気部 46 制御部 52 処理室 54 搬送室 56 ゲートバルブ 58 選択的排気手段

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理体を保管もしくは移送し、または
    処理するための所定のチャンバの室内を真空に排気する
    方法において、 前記チャンバ内に所望のガスを供給しながら、前記チャ
    ンバの中から気体を非選択的に外へ排気し、かつ前記所
    望のガスの凝固点よりも高い温度で前記チャンバ内の気
    体分子を選択的に凝結排気することを特徴とする真空排
    気方法。
  2. 【請求項2】 被処理体を保管もしくは移送し、または
    処理するための所定のチャンバの室内を真空に排気する
    真空排気方法において、 前記チャンバの中から気体を非選択的に外へ排気して前
    記チャンバの室内を所定の第1の圧力まで減圧してから
    前記チャンバ内に所望のガスを供給し、前記チャンバの
    室内が所定の第2の圧力に達したのち前記所望のガスの
    凝固点よりも高い温度で前記チャンバ内の気体分子を選
    択的に凝結排気することを特徴とする真空排気方法。
  3. 【請求項3】 被処理体を保管もしくは移送し、または
    処理するための所定のチャンバの室内を真空に排気する
    真空排気装置において、 前記チャンバ内に所望のガスを供給するガス供給手段
    と、 前記チャンバの中から気体を非選択的に外へ排気する第
    1の排気手段と、 前記チャンバ内で前記ガスの凝固点よりも高い温度で気
    体分子を選択的に凝結排気する第2の排気手段と、 前記ガス供給手段、前記第1の排気手段および前記第2
    の排気手段の動作を制御し、前記チャンバ内の圧力を所
    望の値に制御する制御手段と、を具備することを特徴と
    する真空排気装置。
  4. 【請求項4】 被処理体を保管もしくは移送し、または
    処理するための所定の第1のチャンバの室内を真空に排
    気する真空排気装置において、 前記第1のチャンバの室内を第2のチャンバの室内に接
    続するための開閉手段と、 前記第1のチャンバの室内に所望のガスを供給するガス
    供給手段と、 前記第1のチャンバの室内から気体を非選択的に室外へ
    排気する第1の排気手段と、 前記第1のチャンバの室内で前記開閉手段に隣接した位
    置に設けられ、前記第1のチャンバ内で前記ガスの凝固
    点よりも高い温度で気体分子を選択的に凝結排気する第
    2の排気手段と、 前記ガス供給手段、前記第1の排気手段および前記第2
    の排気手段の動作を制御し、前記第1のチャンバ内の圧
    力を所望の値に制御する制御手段と、を具備することを
    特徴とする真空排気装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の排気手段は、前記開閉手段の
    回りを取り囲むように形成された凝結排気面を有する請
    求項4に記載の真空排気装置。
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