JPH072993Y2 - 車両の走行制御装置 - Google Patents

車両の走行制御装置

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JPH072993Y2
JPH072993Y2 JP1988024866U JP2486688U JPH072993Y2 JP H072993 Y2 JPH072993 Y2 JP H072993Y2 JP 1988024866 U JP1988024866 U JP 1988024866U JP 2486688 U JP2486688 U JP 2486688U JP H072993 Y2 JPH072993 Y2 JP H072993Y2
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throttle valve
tcs
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frequency
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伸孝 高橋
英之 田村
宏幸 上田
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Description

【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本考案は、車両の走行制御装置、詳しくは滑り易い路面
での発進あるいは加速時等に車両がスリップすることが
ないように駆動力を適切に制御する装置に関する。 (従来の技術) 近時、マイクロコンピュータ応用技術等の発展に伴い、
車両においても、変速機(変速比)の制御、走行速度の
制御、スキッドコントロール(横すべりに対する制御)
車高制御など、主として車両の走行状態を希望する状態
に保つための制御(以下、単に走行制御という)が種々
試みられており、安全性と快適性をより高いレベルに達
成しようとする傾向にある。駆動輪から路面へ伝達され
るトルクを最大にする制御、いわゆるトラクションコン
トロールもこのような走行制御のうちの一つであり、ト
ラクションコントロールを実現するためには駆動輪が過
回転(ホイルスピン)した時には速やかに発生トルクを
制御する必要がある。 従来のこの種の走行制御を行う装置としては、例えば、
特開昭62−150034号公報に記載されたものがある。この
装置では、通常のスロットルバルブとは別にトラクショ
ンコントロール用のスロットルバルブを設け、このトラ
クションコントロール用のスロットルバルブを開閉制御
することにより吸入空気量を制御してエンジン出力を減
少させる。そして、これより車両の駆動力が減少し、例
えば路面凍結時の発進性の確保や駆動軸トルクが路面摩
擦力を越えてタイヤがスリップし車両が縦、横方向へ滑
るという不具合の防止がなされる。 (考案が解決しようとする課題) しかしながら、かかる従来のトラクションコントロール
技術にあっては、駆動輪のホイルスピン(すなわちス
リップ)を検出し、トラクションコントロール用のス
ロットルバルブを閉じ側に操作してエンジン出力を絞り
込む、という一連の動作(→)で駆動輪のスリップ
回避を図るものであるが、始めに駆動輪スリップ()
ありきの対症療法的な制御であることから、きわめて高
い応答性を有する高価な制御システムが必要で、コスト
アップを招くという問題点がある。 (考案の目的) そこで本考案は、駆動スリップの発生を未然に防止し得
る予防療法的なスリップ防止技術を簡単な構成で実現す
ることを目的とする。 (課題を解決するための手段) 本考案による車両の走行制御装置は上記目的達成のた
め、その原理構成図を第1図に示すように、アクセルペ
ダルaと、エンジンの吸気通路bと、前記アクセルペダ
ルaの踏込量に応じた開度で前記吸気通路bを開閉操作
する第1絞弁cと、前記第1の絞弁cの上流側又は下流
側の前記吸気通路b内に位置して通常は開状態にある一
方、所定の制御信号によって閉動作が指示されると、該
制御信号に示された開度で前記吸気通路bの開口面積を
閉じ側に操作する第2の絞弁dと、駆動輪スリップの発
生を検出すると共に、そのスリップ量を測定するスリッ
プ検出手段eと、駆動輪スリップの検出頻度を計測する
頻度計測手段fと、駆動輪スリップが検出された時、そ
の時のスリップ量に応じて前記第2の絞弁dの開度値を
演算し、該開度値を前記所定の制御信号として出力する
第1の演算手段gと、駆動輪スリップの検出頻度が設定
頻度を越えている時、その時の変速機ギヤ位置が低速ギ
ヤ位置になるほど、また、その時の前記アクセルペダル
aの踏み込みが低踏み込み側になるほど小さくなる前記
第2の絞弁dの開度値を演算し、該開度値を前記所定の
制御信号として出力すると共に、駆動輪スリップの検出
頻度の設定頻度からの超過量が大きいほど該制御信号の
出力期間を長めに設定する第2の演算手段hと、を備え
たことを特徴とするものである。 (作用) 本考案では、駆動輪スリップが発生した時は勿論のこ
と、駆動輪スリップが発生していない時でも、その時以
前の駆動輪スリップの発生頻度が設定頻度を上回ってい
れば、そのときのギヤ位置とアクセルの踏み込み具合と
に応じて第2の絞弁の開度量が制御、具体的には、低速
ギヤ位置になるほど、また、低踏み込み側になるほど第
2の絞弁の開度量が小さくなる方向に制御されるので、
結局、駆動輪スリップの発生頻度が設定頻度を上回って
いる限り、第2の絞弁によって吸気通路の開口面積が閉
じ側に操作される。したがって、駆動輪スリップが発生
していない場合であっても、駆動輪スリップの発生しや
すい路面(すなわち低μ路)を走行中には、予めエンジ
ンの出力が絞り込まれるから、駆動輪スリップの発生が
未然に防止されるという予防療法的なスリップ防止技術
が実現される。しかも、駆動輪スリップの発生頻度を計
測して設定頻度と比較するだけの簡単な工夫でよいか
ら、例えば、超音波センサや雨滴センサ、外気温センサ
若しくはワイパスイッチといった高価なセンサ類を用い
て路面の摩擦係数を間接的に検出するもの(例えば特開
昭63−16141号公報に記載の技術)に比べ、遥にコスト
ダウン化が図られる。 (実施例) 以下、本考案を図面に基づいて説明する。 第2〜7図は本考案の一実施例を示す図であり、 本実施例は本考案をタンデムスロットルバルブ方式のト
ラクション制御システムを備えた車両に適用したもので
ある。 まず、構成を説明する。第2図において、1はエンジン
であり、吸入空気は吸気通路2、スロットルチャンバ3
を通して各気筒に供給され、燃料は噴射信号Siに基づい
てインジェクタ4により噴射される。そして、気筒内の
混合気は図示しない点火プラグの放電作用によって着
火、爆発し、排気となって排気管を通して外部に排出さ
れる。 ここで、吸入空気の流れはアクセルペダル10に連動する
スロットルチャンバ3内のスロットルバルブ(第1の絞
弁)11により制御され、アイドリング時にはスロットル
バルブ11はほとんど閉じている。スロットルバルブ11の
上流側の吸気通路2内にはスロットルバルブ(第2の絞
弁)12が配設されており、TCS用スロットルバルブ12の
開度はロッド13を介して連結されたTCS用DCモータ14に
より制御される。TCS用スロットルバルブ12は通常は全
開状態にあり、後述するTCSコントロールユニット43か
らの制御信号によりTCS用DCモータ14を駆動するための
モータ制御ユニット15からTCS用DCモータ14に電流が供
給されると、TCS用DCモータ14は所定角度回転し、それ
に連動してTCS用スロットルバルブ12を閉じる。モータ
制御ユニット15には図外のバッテリからヒューズ16およ
びリレー17を介して電源VBが供給されていおり、モータ
制御ユニット15は接地されている。また、リレー17のコ
イルは図外のイグニッションスイッチがONになるとリレ
ー17のコイルにイグニッション電源VIGNが供給されて電
流が流れ、内部の接点が開いて絶縁状態となり、バッテ
リからモータ制御ユニット15への電流供給を遮断する。
上記、ロッド13、TCS用スロットルバルブ14、モータ制
御ユニット15、ヒューズ16およびリレー17は全体として
駆動手段18を構成する。 吸入空気の流量Qaはエアフローメータ20により検出さ
れ、スロットルバルブ11の開度TVO1はスロットル開度セ
ンサ21により検出される。TCS用スロットルバルブ12の
開度TVO2はTCS用スロットル開度センサ22により検出さ
れ、この開度TVO2信号は、一旦モータ制御ユニット15に
入力され、内部のバッファ15aを通した後で後述するコ
ントロールユニット41に出力される。また、エンジン1
のクランク角Caはクランク角センサ23により検出され、
コントロールユニット41でクランク角Caを表すパルスを
計数することにより、エンジン回転数Nを知ることがで
きる。車両の速度VSPは車速センサ24により検出され、
ウォータジャケットを流れる冷却水の温度TWは水温セン
サ25により検出される。また、車速のアイドル状態(パ
ーキングあるいはニュートラル状態)はニュートラルス
イッチ26により検出され、車輪の回転速度(車輪速)は
前後左右輪に設けられた車輪速センサ31、32、33、34に
より検出される。ここで、車輪速センサ31は前輪右側の
車輪速を、車輪速センサ32は前輪左側の車輪速を、車輪
速センサ33は後輪右側の輪を、車輪速センサ34は後輪左
側の車輪速をそれぞれ検出する。FR車の場合、前輪が非
駆動輪、後輪が駆動輪となり、前輪(非駆動輪)の車輪
速VFからは実際の車速(車体速)が演算され、車輪速
VF、VRからは両者の差または比に基づいて後述するTCSコ
ントロールユニット43で駆動輪のスリップ状態が検出さ
れる。さらに、ブレーキペダル35の踏み込みはブレーキ
スイッチ36により検出され、トラクション制御のON/OFF
はトラクションON/OFFスイッチ37によりドライバーがマ
ニュアルで選択する。 上記エアフローメータ20およびクランク角センサ23は運
転状態検出手段38を構成し、運転状態検出手段38、スロ
ットル開度センサ21、TCS用スロットル開度センサ22、
車速センサ24、水温センサ25およびニュートラルスイッ
チ26からの信号はコントロールユニット41に入力され、
コントロールユニット41はこれらのセンサ情報に基づい
て車両の走行制御やエンジンの燃焼制御を行う。コント
ロールユニット41は頻度計測手段、第1の演算手段およ
び第2の演算手段としての機能を有し、マンクロコンピ
ュータ等により構成される。コントロールユニット41に
は上記各センサ20、21、22、23、24、25、26からの信号
および後述するTCSコントロールユニット43からのTCS作
動中信号が入力されるとともに、コントロールユニット
41からモータ制御ユニット15に対して開度信号TVO1がA/
Tコントロールユニット42に対して開度信号TVO1および
車速信号VSPが、TCSコントロールユニット43に対してエ
ンジン回転数信号Nが、インジェクタ4に対して噴射信
号Siがそれぞれ出力される。インジェクタ4は噴射信号
Siに基づき開弁してエンジン1に燃焼を噴射する。 一方、絞弁開度センサ21および車速センサ24からの信号
はコントロールユニット41を介してA/Tコントロールユ
ニット42に入力され、A/Tコントロールユニット42は上
記車速VSPおよびアクセル開度TVO1などの入力信号に基
づいて自動変速機内部のシフトソレノイドA44およびシ
フトソレノイドB45をON/OFFさせて最適なギヤ位置に制
御を行う。一方、ニュートラルスイッチ26、車輪速セン
サ31、32、33、34、ブレーキスイッチ36およびトラクシ
ョンON/OFFスイッチ37からの信号はTCSコントロールユ
ニット43に入力され、TCSコントロールユニット43はこ
れらのセンサ情報に基づいてエンジンの出力トルクを減
少させて駆動輪のスリップを制御するトラクション制御
やタイヤの駆動力を下げてスリップを防止するブレーキ
制御を行う。TCSコントロールユニット43はスリップ検
出手段としての機能を有し、マイクロコンピュータ等に
より構成される。TCSコントロールユニット43には上記
各センサ26、31、32、33、34、35、37からの信号、モー
タ制御ユニット15からのスロットルバルブ11の実開度信
号、コントロールユニット41からのエンジン回転数およ
びA/Tコントロールユニット42からのシフトソレノイド
駆動信号が入力されるとともに、コントロールユニット
43からはモータ制御ユニット15にTCS用スロットルバル
ブ12の開度TVO2を操作するための制限信号が、コントロ
ールユニット41にトラクション制御の作動状態を知らせ
るためのTCS作動中信号が、ブレーキ油圧アクチュエー
タ46にブレーキ制御信号がそれぞれ出力される。ブレー
キ油圧アクチュエータ46はTCSコントロールユニット43
からのブレーキ制御信号により前後左右輪毎のブレーキ
を制御(ブレーキ液圧を増減操作)する。なお、47はイ
グニッション電源VIGNからの電流供給によりTCSコント
ロールユニット43のトラクション制御の作動状態を知ら
せるTCS作動中ランプであり、48はトラクション制御の
異常またはトラクション制御のOFFを知らせるTCSフェイ
ルランプである。 次に、作用を説明するが、最初にトラクション制御シス
テムについて述べる。 特に、低μ路での加速中の車両安定性と操縦性とを確保
するためにトラクション制御を行うことは公知である
(SAE870337参照)。本考案で採用しているトラクショ
ン制御システムの基本的作動はエンジントルク制御
ブレーキ制御であり、以下その概要を述べる。 エンジントルク制御 路面の状態に応じてエンジントルクを自動的に減少させ
ることを目的とする。路面の状態検知は前後輪左右の各
ホイールに取付けられた車輪速センサ31、32、33、34の
信号から駆動輪のスリップ状態を検出することにより行
い、また、エンジントルクの減少はアクセルペダルに連
動したスロットルバルブ11とは独立のTCS用スロットル
バルブ12を閉じることにより行う。各スロットルバルブ
の作動を第3図を用いて説明する。同図において、横軸
の非駆動輪平均速度は車両の実車速を意味し、縦軸の駆
動輪速度と非駆動輪平均速度との差は駆動輪のスリップ
状態を代表するスリップ量を示す。本制御では上記実車
速およびスリップ量に基づきTCSコントロールユニット4
3でTCS用スロットルバルブ12の目標位置を決定する。す
なわち、駆動輪のスリップ量が少ない領域(第3図では
通常スロットルバルブ動領域で示してある)ではTCS用
スロットルバルブ12は全開であり、TCS用スロットルバ
ルブ12開度保持領域ではTCS用スロットルバルブ12のそ
の時の開度を保持する。例えば、一旦TCS用スロットル
バルブ12が開かれた場合、次回の処理で再びこの領域に
入ると前回のTCS用スロットルバルブ12の開度TVO2を保
持する。TCS用スロットルバルブ12閉領域ではTCS用スロ
ットルバルブ12の目標開度を閉じ方向に制御する。ま
た、モータ制御ユニット15はTCS用スロットルバルブ12
の開度TVO2が前記目標開度となるようにTCS用スロット
ルバルブ12とリンクしたTCS用DCモータ14をフィードバ
ック制御する。また目標開度が全開でない時はスリップ
制御作動中信号(TCS作動中信号)を発生させ、コント
ロールユニット41にスリップ制御作動の有無を知らせ
る。このように、スロットルバルブを操作してエンジン
トルクを制御するものでは、特にエンジントルクを応答
性良く、円滑かつ十分に減少させることができる点で優
れたシステムとなっている。 ブレーキ制御 タイヤの駆動力を下げてスリップを防止するために用い
られる。特に、左右の駆動輪が異なるμの路面において
は、本システムを用いると左右輪毎の制御が可能とな
る。第4図は本システムでのブレーキ圧作動を示す図で
ある。同図において、縦軸は左駆動輪速度(あるいは右
駆動輪速度)と非駆動輪平均速度との差による左右駆動
輪のスリップ量を示しており、左右の駆動輪のスリップ
量と実車速に基づいて同図に示す領域毎にブレーキ圧を
可変とすることにより、左右の駆動輪毎のスリップ抑制
制御を行う。なお、同じスリップ量のときは前述のエン
ジントルク制御よりもブレーキ制御を優先させるように
なっている。 第5図は車両の走行制御のプログラムを示すフローチャ
ートであり、本プログラムは所定時間(例えば、2ms)
毎に一度実行される。まず、P1で車輪速センサ31、32、
33、34からの出力に基づいて駆動輪のスリップを検出
し、駆動輪がスリップしているときはP2で上述したトラ
クション制御を行う。すなわち、駆動輪にスリップが発
生すると、そのスリップ量に応じてTCSコントロールユ
ニット43からのブレーキ油圧アクチュエータ46にブレー
キ制御信号が出力されるとともに、モータ制御ユニット
15に制限信号が出力される。そして、該制限信号により
TCS用スロットルバルブ12が開閉して、トルクが制御さ
れ、スリップの防止がなされて適正な駆動力が路面に伝
達される。 駆動輪がスリップしていないときはP3でTCS作動中信号
の発生頻度(以下TCS頻度と言う)が設定頻度以上であ
るか否かを判別する。ここで、TCS頻度は、第3図に示
すように駆動輪のスリップ量が大きいほどその値も高く
なるから、このTCS頻度は駆動輪スリップの発生の度合
を間接的に表すことになる。したがって、P3の処理は、
駆動輪スリップの検出頻度が設定頻度を上回っているか
否かを判定していることに相当する。なお、本フローは
所定時間、例えば2ms毎に実行されており、連続的にス
リップしているように見えても2ms毎ではスリップした
りしなかったりしているわけであるから、ステップP1
非スリップの判定はその瞬間が、スリップしていないと
いうだけのことである。第6図はTCs頻度の判定方法を
説明するための図であり、同図(C)に示すカウンタは
同図(A)に示す100ms毎のパルスの立ち上がりまたは
立ち下がりに同期してカウントを開始し、同図(B)に
示すようにTCS作動中信号が入力されているときはカウ
ンタのカウント値を〔+10〕アップカウントし、TCS作
動中信号が入力されていない非作動中はカウント値を
〔−1〕ダウンカウントする。(但し、カウンタの下限
〔0〕とする)。したがって、本カウンタはTCS作動
中である状態が非作動中である状態の1/10以上あるとき
に正の値(0以上)となり、通常はカウンタは
〔0〕と
なっている。カウンタの積算値が、例えば50以上となっ
たときをTCS頻度が大きいと判断する。 再び、第5図のプログラムに戻って、P3でTCS頻度が大
きいと判別したときは路面が低μ路であると看做してP4
でスロットルバルブ11の開度TVO1を検出し、P5でギヤ位
置を検出する。次いで、P6で開度TVO1およびギヤ位置に
基づいてTCS用スロットルバルブ12の開度TVO2が第7図
に示す開度特性の制御目標値となるようにTCS用スロッ
トルバルブ12を制御して今回の処理を終了する。一方、
TCS頻度が小さいと判別したときは路面が低μ路でない
と看做してそのまま処理を終える。 このように、TCS頻度の大小を判別することによって低
μ路か否かが看做し判別され、低μ路相当のときは急激
なアクセル操作に対しても、スロットルバルブ11の開口
面積は急変しないような遅開き特性をTCS用スロットル
バルブ12で与えることができる。したがって、低μ路相
当の路面を走行中にあっては、たとえ駆動輪スリップが
発生していない場合であっても、TCS頻度が設定頻度を
上回っている限り、例外なくエンジン出力を絞り込むこ
とができ、大幅な改修等を要することなく、駆動輪スリ
ップの発生を未然に防止できるという予防療法的なスリ
ップ抑制技術を実現することができるのである。なお、
こうした予防療法的なスリップ抑制技術では、始めにス
リップありきの対症療法的なスリップ抑制技術に比べ、
駆動輪のスリップ回数そのものが少なくなるため、例え
ばトラクションコントロールにおけるブレーキ制御の実
行回数を少なくすることができ、ブレーキパットの減り
防止や運転性の向上を図ることができる。また、本実施
例では第7図に示すようにアクセルの低踏み込み側ほど
あるいは低ギヤ側ほどアクセル踏み込み量に対する空気
流入特性を鈍くするようにしているので、運転者に不自
然な加速感の減少を与えることなく、非常に制御しやす
いスロットル特性とすることができる。 なお、本実施例では本考案を自動変速機を備えた車両に
適用した例を示したが、勿論これには限定されず、手動
変速機(M/T)を備えた車両にも適用できることは言う
までもない。 (効果) 本考案によれば、駆動輪スリップが発生した時、又は、
駆動輪スリップが発生していない時で駆動輪スリップの
発生頻度が設定頻度を上回っている時には、第2の絞弁
によって吸気通路の開口面積を閉じ側に操作し、エンジ
ンの吸入空気を絞り込むことができるので、駆動輪スリ
ップの発生直後は勿論のこと、駆動輪スリップが発生し
ていない場合であっても、駆動輪スリップの発生し易い
路面(すなわち低μ路)を走行中は、エンジン出力を低
減することができ、駆動輪スリップの発生を未然に防止
することができるという予防療法的なスリップ防止技術
を実現できる。しかも、駆動輪スリップの発生頻度を単
に計測して設定頻度と比較するだけの簡単な工夫でよい
から、例えば、超音波センサや雨滴センサ、外気温セン
サもしくはワイパスイッチといった高価なセンサ類を用
いて路面の摩擦係数を間接滴に検出するものに比べ、遥
かにコストダウン化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の基本概念図、第2〜7図は本考案の一
実施例を示す図であり、第2図はその全体構成図、第3
図はその各スロットルバルブの作動を示す図、第4図は
そのブレーキ圧の作動を示す図、第5図はその車両の走
行制御のプログラムを示すフローチャート、第6図はそ
の作用を説明するためのタイミングチャート、第7図は
そのTCS用スロットルバルブ開度の制御目標値を示す図
である。 1……エンジン、2……吸気通路、11……スロットルバ
ルブ(第1の絞弁)、12……TCS用スロットルバルブ
(第2の絞弁)、41……コントロールユニット(頻度計
測手段、第1の演算手段、第2の演算手段)、43……TC
Sコントロールユニット(スリップ検出手段)。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)アクセルペダルと、 b)エンジンの吸気通路と、 c)前記アクセルペダルの踏込量に応じた開度で前記吸
    気通路を開閉操作する第1の絞弁と、 d)前記第1の絞弁の上流側又は下流側の前記吸気通路
    内に位置して通常は開状態にある一方、所定の制御信号
    によって閉動作が指示されると、該制御信号に示された
    開度で前記吸気通路の開口面積を閉じ側に操作する第2
    の絞弁と、 e)駆動輪スリップの発生を検出すると共に、そのスリ
    ップ量を測定するスリップ検出手段と、 f)駆動輪スリップの検出頻度を計測する頻度計測手段
    と、 g)駆動輪スリップが検出された時、その時のスリップ
    量に応じて前記第2の絞弁の開度値を演算し、該開度値
    を前記所定の制御信号として出力する第1の演算手段
    と、 h)駆動輪スリップの検出頻度が設定頻度を越えている
    時、その時の変速機ギヤ位置が低速ギヤ位置になるほ
    ど、また、その時の前記アクセルペダルの踏み込みが低
    踏み込み側になるほど小さくなる前記第2の絞弁の開度
    値を演算し、該開度値を前記所定の制御信号として出力
    すると共に、駆動輪リップの検出頻度の設定頻度からの
    超過量が大きいほど該制御信号の出力期間を長めに設定
    する第2の演算手段と、 を備えたことを特徴とする車輌の走行制御装置。
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JPH01127947U (ja) 1989-08-31

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