JPH07292313A - 自動車用コーティング剤組成物 - Google Patents

自動車用コーティング剤組成物

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JPH07292313A
JPH07292313A JP11222994A JP11222994A JPH07292313A JP H07292313 A JPH07292313 A JP H07292313A JP 11222994 A JP11222994 A JP 11222994A JP 11222994 A JP11222994 A JP 11222994A JP H07292313 A JPH07292313 A JP H07292313A
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JP
Japan
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meth
acrylamide
resistance
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silicone oligomer
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JP11222994A
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English (en)
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Hideki Sendai
英毅 千代
Masaharu Yoshida
真晴 葭田
Minoru Ito
実 伊藤
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Resonac Holdings Corp
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Showa Denko KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車表面塗装のクリヤトップコートとし
て、従来欠点とされていた下地との密着性、耐擦傷性、
耐水性、耐油性、耐候性、耐汚染性、光沢のバランスの
取れたコーティング剤の提供。 【構成】 数平均分子量Mnが300〜5,000、重
量平均分子量Mwが400〜50,000、分子中の側
鎖基における(メタ)アクリロキシアルキル基の含有量
が1〜50モル%のラダーシリコーンオリゴマーと(メ
タ)アクリル系モノマー、不飽和カルボン酸、スチレン
およびビニルエステルの少なくとも1種のモノマーとを
共重合したコポリマー溶液に、紫外線吸収剤、酸化安定
剤および架橋剤を配合してなることを特徴とする自動車
用コーティング剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の塗装面のクリ
ヤトップのコーティング剤として、光沢、耐候性、耐水
性、耐油性、耐擦傷性、下地との密着性に優れた組成物
を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の表面塗装は前処理、電着塗装の
工程を経て、中塗、上塗を行ない、高級車はその上にク
リヤトップコートがかけられる。クリヤトップコートの
目的は塗装面を保護すると共に鮮映感を出して塗装面、
ひいては自動車そのものに高級イメージを与えるための
ものである。従来、クリヤトップコートとして採用され
ているのは、アクリル系、ウレタン系、フッ素系、シリ
コン系などのコーティング剤があり、これらはいずれも
高級車に用いられているが、或るものは耐候性が不十分
であったり、塗膜が軟らかく傷つき易かったり、耐汚染
性が不十分であったりして未だ完全なものはない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、自動車表面
塗装のクリヤトップコートとして、従来欠点とされてい
た下地との密着性、耐擦傷性、耐水性、耐油性、耐候
性、耐汚染性、光沢のバランスの取れたコーティング剤
を開発することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、数平均分子量
Mnが300〜5,000、重量平均分子量Mwが40
0〜50,000、Mw/Mnが10以下であり、分子
中の側鎖基における(メタ)アクリロキシアルキル基の
含有量が1〜50モル%のラダーシリコーンオリゴマー
と(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミ
ド、メチロール(メタ)アクリルアミド、アルコキシメ
チロール(メタ)アクリルアミド、不飽和カルボン酸、
スチレンおよびビニルエステルより選ばれた少なくとも
1種のモノマーとを共重合したコポリマーおよびその有
機溶剤並びに紫外線吸収剤、酸化安定剤および架橋剤を
配合してなる自動車用コーティング剤を開発することに
より上記の目的を達成した。
【0005】ラダーシリコーンはコーティング剤として
使用したとき、耐候性、耐水性、耐熱性に優れているこ
とが認められており(例えば特開昭62−132575
号)、屋外に使用される各種の製品のコーティングに使
用され優れた効果を発揮しているが、塗膜の伸度が小さ
いためにコーティングする基材の材質、形状、大きさ、
特に金属面塗装においては寒暖の差による基材との熱膨
張率に差があるため塗面にクラックを生じやすい。
【0006】またアクリル樹脂コーティング剤は組成に
よって硬いものから軟らかいものまでの種々のバリエー
ションに富む塗膜を作ることができるが、一般に耐候
性、耐水性などがシリコーン樹脂系、フッ素樹脂系コー
ティング剤に比して不十分である。一方、シリコーン樹
脂系、フッ素樹脂系コーティング剤は、耐候性が優れて
はいるが、塗膜の下地との密着性、耐汚染性が不十分で
あることが指摘されている。
【0007】本発明は、これらの問題を特定の構造を有
するラダーシリコーンオリゴマーと、特定の重合性モノ
マーとを共重合させて得られたコポリマーをクリヤトッ
プコート剤として用いることにより、従来のコーティン
グ剤の欠点を克服した新規なコーティング剤を完成する
に至った。
【0008】即ち、本発明のコーティング剤に用いられ
るラダーシリコーン系コポリマーは、Mnが300〜
5,000、Mwが400〜50,000、Mw/Mn
が10以下であり、側鎖基における(メタ)アクリロキ
シアルキル系含有量が1〜50モル%、好ましくは3〜
30モル%のラダーシリコーンオリゴマーと(メタ)ア
クリル酸エステル、(メタ)アクリルアミド、メチロー
ル(メタ)アクリルアミド、アルコキシメチロール(メ
タ)アクリルアミド、不飽和カルボン酸、スチレンおよ
びビニルエステルより選ばれた少なくとも1種のモノマ
ーより選ばれた1種または複数のモノマーとのコポリマ
ーである。
【0009】用いるラダーシリコーンオリゴマーのMn
が300未満あるいはMwが400未満では塗膜の耐候
性、耐水性、耐汚染性が劣り、Mnが5,000を越え
るときあるいはMwが50,000を越えるときにはコ
ーティング剤の作業性、スプレー適性などが悪く、貯蔵
中の粘度上昇が大きく不適当である。Mw/Mnが10
を越えると貯蔵中の粘度上昇があり、ゲル化しやすい。
【0010】また、ラダーシリコーン中の側鎖基におけ
る(メタ)アクリロキシアルキル基含有量は1〜50モ
ル%、好ましくは3〜30モル%である。この含有量が
1モル%未満では共重合性が悪く、コーティング剤中に
未反応のラダーシリコーンオリゴマーが残り、結果的に
耐候性、耐汚染性が不十分となる。またこの含有量が5
0モル%を越えるときにはラダーシリコーンオリゴマー
製造時にゲル化したり、粘度が著しく上昇するなどして
不適当である。
【0011】ラダーシリコーンオリゴマーの(メタ)ア
クリロキシアルキル基以外の置換基含有量は99〜50
モル%、好ましくは97〜70モル%であり、該置換基
としては炭素数1〜18のアルキル基、置換アルキル
基、フェニル基、置換フェニル基が用いられ、ことにメ
チル基、フェニル基が優れている。この場合、側鎖基に
5モル%以下のエポキシ基、アミノ基を入れてもさしつ
かえない。
【0012】ラダーシリコーンオリゴマーと重合性モノ
マーとの配合比は重量で1:99〜50:50、好まし
くは3:97〜30:70である。コポリマー中のラダ
ーシリコーンオリゴマー含有量が1重量%未満では耐候
性、耐水性、耐汚染性が不十分であり、50重量%を越
えると貯蔵中に粘度上昇が大きく不安定である。
【0013】ラダーシリコーンオリゴマーの合成はトリ
アルコキシシランまたはトリクロロシランの加水分解後
縮合によって行われる。
【0014】トリアルコキシシランとしてはトリメトキ
シメタクリロキシプロピルシラン、トリエトキシアクリ
ロキシブチルシラン、トリクロロメタクリロキシプロピ
ルシランおよびトリエトキシメチルシラン、トリメトキ
シフェニルシラン、トリクロロメチルシラン、トリクロ
ロフェニルシランなどを混合して用いられる。
【0015】このようにして合成したラダーシリコーン
オリゴマーは末端基がヒドロキシル基またはアルコキシ
基であり、貯蔵中あるいは加熱により他の分子の水酸
基、アルコキシ基と反応し、縮合して粘度上昇、遂には
ゲル化が起こる可能性があるので、末端基のシリコーン
原子を非反応性のアルキル基及び/またはフェニル基
(トリメチルシリル基及び/またはトリフェニルシリル
基)で置換しておくことが望ましい。このためにはラダ
ーシリコーン合成反応の末期に1官能シラン、例えばト
リメチルアルコキシシラン、トリフェニルアルコキシシ
ラン、トリメチルクロロシラン、トリフェニルクロロシ
ランなどを添加して末端をメチル基やフェニル基に置換
するか、またはヘキサアルキルジシロキサンを反応させ
て末端をトリアルキル基に変えて安定化することができ
る。
【0016】ラダーシリコーンオリゴマーと共重合する
モノマーとしては、(メタ)アクリル酸エステルとして
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸2エチルヘキシル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタク
リル酸2エチルヘキシル、アクリル酸ヒドロキシエチ
ル、アクリル酸ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ヒド
ロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル、アク
リル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、アクリル
酸アミノエチル、メタクリル酸アミノエチルなどをあげ
ることができる
【0017】その他の重合性モノマーとして不飽和酸と
しては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、クロ
トン酸、イタコン酸などがあげられ、ビニルエステルと
してはギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、
バーサチック酸ビニル、ステアリン酸ビニルなど、(メ
タ)アクリルアミド系モノマーとしては(メタ)アクリ
ルアミド、メチロール(メタ)アクリルアミド、アルコ
キシメチロール(メタ)アクリルアミドが、その他のモ
ノマーとしてはスチレンがある。
【0018】共重合は溶液重合によって行なわれ、溶剤
としては主として酢酸エチル、酢酸ブチルのようなエス
テル、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素、セ
ロソルブ、セロソルブアセテート、ブチルセロソル
ブ、、カービトール、ブチルカービトールのようなエチ
レングリコール系、プロピレングリコールアセテート、
プロピレングリコールメチルエーテルアセテートのよう
なプロピレングリコール系、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、シクロヘキサノンのようなケトン
系、その他便宜にエタノール、ブタノールなどのアルコ
ールを用いることができる。重合は過酸化ベンゾイル、
アゾビスイソブチロニトリルのような重合開始剤を加
え、加熱して行なわれる。本発明のコポリマーは耐候性
において優れているが、更に紫外線による劣化、酸化分
解を防ぐために紫外線吸収剤および酸化安定剤を加え、
長期間の屋外での使用に対して安定化する必要がある。
【0019】紫外線吸収剤としてはベンゾトリアゾール
系、ベンゾフェノン系、サリチル酸系、シアノアクリレ
ート系が、酸化安定剤としてはヒンダードアミン系、フ
ェノール系、硫黄系、リン系が用いられる。
【0020】重合したままのコポリマーは熱可塑性であ
るが、架橋剤を加えて架橋して熱硬化性にする。架橋剤
としてはアルコキシメチロールメラミン、メラミン樹脂
初期縮合物のようなアミノ系化合物、ポリグリシジル化
合物、ブロックポリイソシアネートなどが用いられる。
【0021】例えばアルコキシメチロールメラミンはコ
ポリマー中のOHまたはCOOHと反応して架橋し、ポ
リグリシジル化合物はポリマー中のOH、NH2 などと
反応して架橋し、ブロックポリイソシアネートは加熱に
よりイソシアネートを遊離し、ポリマー中のOH、NH
2 と反応して架橋し、熱硬化性樹脂となり耐熱性、硬
度、耐薬品性、耐水性、耐油性などの性質を改善する。
なお、コーティング剤の作業性改良、消泡、レベリング
性改良のためセルロースエステル、シリコン系、フッ素
系、アクリル系などの消泡剤、レベリング剤を加えるこ
とができる。
【0022】本発明のコーティング剤のコーティングは
主としてスプレーによって行なうが、ロールコート、刷
毛塗りなども可能である。表面処理、下塗、中塗、上塗
をほどこし、その上に本発明のコーティング剤をクリヤ
トップコート剤としてクリヤコートを行なう。
【0023】クリヤコートの塗膜の厚さは要望される性
質にもよるが、およそ2〜30μmであり、塗装後13
0〜180℃において10〜60分加熱して、乾燥と焼
付とを行なって仕上げる。上塗とクリヤトップコートと
は2coat 1bake方式で塗装、焼付できる。
【0024】
【作用】本発明の自動車用コーティング剤は、自動車の
塗装面のクリヤトップコーティング剤として、塗装面の
光沢、耐候性、耐水性、耐油性、耐摩耗性を改良させる
ためのものである。
【0025】特にラダーシリコーンオリゴマーとして、
数平均分子量Mnが300〜5,000、重量平均分子
量Mwが400〜50,000、Mw/Mnが10以下
であり、分子中の側鎖基における(メタ)アクリロキシ
アルキル基の含有量が1〜50モル%のラダーシリコー
ンオリゴマーと、重合性モノマーを共重合したコポリマ
ーを主体とするコーティング剤は、従来のクリヤトップ
コーティング剤が抱えていた問題を熱膨張率に差のある
金属基材に対し、密着性などの性能を低下させずに改良
できた。
【0026】更にラダーシリコーンオリゴマーの末端基
を、アルキル基及び/またはフェニルキの置換基と結合
したシロキサンとすることによりコーティング剤の安定
性を大幅に改良した。
【0027】
【実施例】本発明を具体的に説明するために実施例を示
す。 (試験方法)亜鉛メッキ鋼板をリン酸塩で前処理した
後、カチオン電着で下塗を行ない、次いで白色に着色し
たポリエステル塗料で中塗を行ない乾燥する。この上に
チタン白で着色したアクリル系塗料を塗布し、150℃
で20分間焼付けたものを基材として用いた。
【0028】この上に実施例及び比較例で得られたクリ
ヤトップのコーティング剤を乾燥膜厚15μmになるよ
うにスプレー塗装し、70℃で乾燥した後、150℃で
20分ベークして仕上げ、以下の試験を行なった。
【0029】(密着性)JIS K 5400(塗料一
般試験方法)により、碁盤目試験を行なった。全く剥れ
なかったものを100/100とし、全部剥れたものを
0/100とし、剥れた個数に応じて記した。
【0030】(鉛筆引っかき試験)JIS D 020
2(自動車部品の塗膜通則)により、鉛筆で引っかい
て、傷がつかない硬度の上限をもって示した。
【0031】(耐水性)JIS K 5400により、
30℃の脱イオン水に72時間浸漬し、引上げてふく
れ、剥れを観察した。
【0032】(耐油性)JIS D 0202に従い、
ギヤー油に20℃、1時間浸漬し、ベンジンを浸した脱
脂綿で油をぬぐい去り、さらに空気中に1時間放置した
後、ふくれ、剥れ、光沢等の変化を調べた。
【0033】(耐ガソリン性)JIS D 0202に
従い、1号ガソリン中に1時間浸漬した後、ふくれ、剥
れ、光沢等の変化を調べた。
【0034】(耐候性)JIS D 0202に従い、
サンシャインカーボンウエザメーターを用い、2000
時間の試験の後、ふくれ、剥れ、光沢等の変化を調べ
た。
【0035】(耐汚染性)塗板を川崎地区の屋外に3ケ
月暴露し、流水で洗った後、汚れの程度を観察した。全
く汚れのないものを◎、全面的に汚れたものを×とし、
中間的なものを△で示した。
【0036】(実施例1)温度計、撹拌装置、逆流冷却
器を付した2Lフラスコに、3−メタクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン50g(0.2モル)、メチルト
リエトキシシラン125g(0.7モル)、フェニルト
リメトキシシラン20g(0.1モル)、アセトン80
g、塩酸0.01モル、水20gを仕込み、温度を60
℃まで昇温し、撹拌しながらその温度に3時間保持し
た。続いて70℃に昇温し、1時間反応させた後、ブチ
ルアミンを加えて中和し、水及びトルエンで洗浄し、ロ
ータリーエバポレーターを使用して溶剤、水を除去し
た。
【0037】得られたラダーシリコーンオリゴマーの側
鎖における置換基Rの20モル%がメタクリロキシプロ
ピル基、70モル%がメチル基、10モル%がフェニル
基であり、分子量はMn=3,200、Mw=16,0
00、Mw/Mn=5.0であった。
【0038】このラダーシリコーンオリゴマー10重量
部、メタクリル酸メチル20重量部、アクリル酸ブチル
15重量部、メタクリル酸2重量部、メタクリル酸2ヒ
ドロキシエチル3重量部を混合し、酢酸ブチルとトルエ
ン(1:1混合溶剤)中で共重合して固形分濃度50
%、分子量Mn=36,000のコポリマー溶液を得
た。
【0039】この重合物溶液200gにブトキシメチロ
ールメラミン10g、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収
剤1.0g、ヒンダートアミン系安定剤0.5gを加え
て溶解し、コーティング液とした。
【0040】前述の下塗、中塗、上塗を施した亜鉛鋼板
に上記コーティング液をシンナーで薄めてスプレー塗装
し、厚さ15μmのクリヤー皮膜を作り、70℃で乾燥
後、150℃で20分ベークして仕上げた後、塗膜試験
を行なった。結果を表1に示す。
【0041】(実施例2)実施例1で製造したラダーシ
リコーンオリゴマー10重量部にヘキサメチルジシロキ
サン0.2重量部を加え、塩酸を加えてpHを4とし、
50℃で2時間反応させて末端トリメチルシリル基のラ
ダーシリコーンオリゴマーを合成した。以下実施例1と
同様にアクリル系モノマーと共重合し、得られたポリマ
ー200gに対し、ブトキシメチロールメラミンの代わ
りにヘキサメチレンジイソシアネートの3量体4.7g
(OH:NCOのモル比1:1.2)及びジブチルスズ
ジラウレート0.01gを加え、同様の紫外線吸収剤、
安定剤を添加してコーティング液とした。
【0042】前述の下塗、中塗、上塗を施した亜鉛鋼板
に上記コーティング液をシンナーで薄めてスプレー塗装
し、厚さ15μmのクリヤー皮膜を作り、70℃で乾燥
後、150℃で20分ベークして仕上げ、塗膜試験を行
なった。結果を表1に示す。
【0043】(実施例3)温度計、撹拌装置、逆流冷却
器を付した2Lフラスコに、3−グリシドキシプロピル
トリメトキシシラン24g(0.1モル)、3−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシラン50g(0.2モ
ル)、メチルトリメトキシシラン125g(0.7モ
ル)、アセトン80g、塩酸0.01モル、水20gを
仕込み、フラスコ内の温度を60℃まで昇温し、撹拌し
ながら、続いて70℃に昇温し、1時間反応させた後、
ブチルアミンを加えて中和し、水及びトルエンで洗浄し
た後、ロータリーエバポレーターを使用して溶剤、水を
除去した。
【0044】反応中にエポキシ基の一部は加水分解され
て水酸基に変ったが、大部分はエポキシ基のまま残って
いた。得られたラダーシリコーンオリゴマーの置換基R
は20モル%がメタクリロキシプロピル基、8モル%が
エポキシ基、2%が水酸基、70モル%がメチル基であ
った。分子量はMn=2,600、Mw=12,00
0、Mw/Mn=4.6である。
【0045】このラダーシリコーンオリゴマー10重量
部にスチレン5重量部、メタクリル酸メチル5重量部、
メタクリル酸グリシジル5重量部、アクリル酸2エチル
ヘキシル15重量部、メタクリル酸3重量部、メタクリ
ル酸2ヒドロキシエチル2重量部、ブトキシメチロール
アクリルアミド5重量部のモノマーとを混合し、トルエ
ン・酢酸ブチル混合溶剤(混合比1:1)50重量部中
で溶液重合した。生成した共重合物は固形分濃度50
%、分子量Mn=41,000であった。
【0046】この溶液200gにセルロースアセテート
ブチレート1.0g、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収
剤1.0g、ヒンダードアミン系安定剤0.5gを加え
て溶解し、コーティング液とした。
【0047】実施例1と同様の基材に同様の厚さにスプ
レー塗装し、厚さ15μmのクリヤー塗膜を作り、70
℃で乾燥後、150℃で20分ベークして仕上げた。塗
膜試験を表1に示す。
【0048】(比較例1)実施例1においてラダーシリ
コーンオリゴマーを省略し、メタクリル酸メチル20重
量部、アクリル酸ブチル15重量部、メタクリル酸2重
量部、メタクリル酸2ヒドロキシエチル3重量部を酢酸
ブチルとトルエン(1:1混合溶剤)中で共重合して固
形分濃度50%、分子量Mn=42,000の重合物溶
液を得た。
【0049】実施例1と同様にブトキシメチロールメラ
ミン、紫外線吸収剤及び安定剤を加えコーティング溶液
とした。塗装試験結果は表1のようで、実施例1に比し
不満足な結果であった。
【0050】(比較例2)実施例1において3−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシラン50g、メチルト
リエトキシシラン125g、フェニルトリメトキシシラ
ン20gをアセトン80g、塩酸0.01モル、水20
gを仕込み、60℃で3時間反応させた後、ブチルアミ
ンを0.05モル加え、80℃に昇温して3時間保っ
た。水及びトルエンで洗浄した後、ロータリーエバポレ
ーターを使用して溶剤と水を除去した。
【0051】得られたラダーシリコーンオリゴマーの分
子量はMn=9,200、Mw=120,000、Mw
/Mn=13であった。このオリゴマーを実施例1と同
様にメタクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、メタクリ
ル酸、メタクリル酸2ヒドロキシエチルと酢酸ブチル、
トルエン混液(1:1)中で共重合したところ、反応中
に粘度が急激に上昇し、遂にはゲル化してコーティング
溶液が得られなかった。
【0052】(比較例3)実施例1と同量の3−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシラン、メチルトリエト
キシシラン、フェニルトリメトキシシランをアセトン、
水と混合し、反応触媒の塩酸を添加することなく80℃
で5時間反応し、ロータリーエバポレーターで水及びア
セトンを除去した。
【0053】得られたラダーシリコーンオリゴマーの分
子量はMn=180、Mw=360、Mw/Mn=2.
0であった。このオリゴマーを実施例1と同様にメタク
リル酸メチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸2ヒド
ロキシエチルと溶液共重合した。得られたポリマー溶液
にブトキシメチロールメラミン、紫外線吸収剤、安定剤
を添加してコーティング液とした。スプレーコートし、
乾燥、焼付して塗膜の性質を調べた結果は表1に示した
ように実施例に比し諸物性が劣った。
【0054】(比較例4)実施例1で製造したラダーシ
リコーンオリゴマーとアクリル系モノマーとのコポリマ
ー溶液にブトキシメチロールメラミン10gを加え、紫
外線吸収剤、安定剤を省略してコーティング液を作っ
た。実施例1と同様に処理した鋼板に同様に塗装した。
塗膜試験結果を表1に示したように、諸物性は実施例1
に似ているが、耐候性は劣り、2000時間の促進耐候
試験でチョーキングが起り、紫外線吸収剤及び酸化安定
剤の効果が明らかであった。
【0055】
【表1】
【0056】
【発明の効果】本発明の自動車用コーティング剤組成物
は、ラダーシリコーンオリゴマーとこれに共重合可能な
モノマーとを共重合させたコポリマーの有機溶剤溶液
に、紫外線吸収剤、酸化安定剤及び架橋剤を配合したク
リヤトップコート剤であり、ラダーシリコーンオリゴマ
ー系塗料の熱膨張率に差のある金属基材への密着性、ヒ
ビ発生などの問題点を解決したものであり、従来の自動
車用トップコート剤に比して塗装面の光沢、耐候性、耐
水性、耐油性、耐擦傷性、耐汚染性を大幅に改善できた
ものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 数平均分子量Mnが300〜5,00
    0、重量平均分子量Mwが400〜50,000、Mw
    /Mnが10以下であり、分子中の側鎖基における(メ
    タ)アクリロキシアルキル基の含有量が1〜50モル%
    のラダーシリコーンオリゴマーと(メタ)アクリル酸エ
    ステル、(メタ)アクリルアミド、メチロール(メタ)
    アクリルアミド、アルコキシメチロール(メタ)アクリ
    ルアミド、不飽和カルボン酸、スチレンおよびビニルエ
    ステルより選ばれた少なくとも1種のモノマーとを共重
    合したコポリマーおよびその有機溶剤並びに紫外線吸収
    剤、酸化安定剤および架橋剤を配合してなることを特徴
    とする自動車用コーティング剤組成物。
  2. 【請求項2】 コポリマー中のラダーシリコーンオリゴ
    マーと(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル
    アミド、メチロール(メタ)アクリルアミド、アルコキ
    シメチロール(メタ)アクリルアミド、不飽和カルボン
    酸、スチレンおよびビニルエステルより選ばれた少なく
    とも1種のモノマーとの共重合配合比が、重量比で1:
    99〜50:50である請求項1記載の自動車用コーテ
    ィング剤組成物。
  3. 【請求項3】 ラダーシリコーンオリゴマーの末端基
    が、合計3個の炭素数1〜18のアルキル基及び/また
    はフェニル基の置換基と結合したシロキサンである請求
    項1〜2記載の自動車用コーティング剤組成物。
  4. 【請求項4】 架橋剤がアミノ樹脂、ブロックポリイソ
    シアネート、ポリグリシジル化合物の少なくとも1種で
    ある請求項1〜3記載の自動車用コーティング剤組成
    物。
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