JPH0728950A - 手書き文字認識装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、一体型表示入力装置を持つ情報処理
装置を手書き文字認識に応用したもので、手書き文字入
力操作中のペンの移動量を小さくして入力操作をスムー
ズにした手書き文字認識装置を構築することを主な特徴
とする。 【構成】文字認識装置８は、入力枠近傍に表示される文
字認識機能制御アイコンを介して得られる文字認識機能
データに基づき、入力枠の中に書き込まれた文字の筆跡
の座標データと認識辞書パターンのマッチングを行い、
最も近い辞書パターンの文字コードを認識結果として出
力する。表示制御装置５は、認識結果の文字コードを
得、認識結果のフォントを入力枠に表示すると共に、現
在有効となっている入力枠の位置に応じ、文字認識機能
制御アイコンの表示位置を順次更新してポップアップ表
示する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は一体型表示入力装置を
備えた手書き文字認識装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】座標入力装置であるタブレットと、出力
装置である表示装置とを重ね合わせた一体型入力表示装
置を持つ情報処理装置は、情報の入力位置と表示位置と
が一致しているために操作性が優れており、コンピュー
タの入力表示方式として注目されてきた。即ち、座標入
力装置となる透明タブレットが表示装置であるＬＣＤ上
に重ねられ、ペンを介して位置情報を入力することによ
り、タブレットで検出された位置情報が制御装置で処理
される。ペン先にはスイッチがあり、ペン先を押して圧
力を加えると、このスイッチがＯＮ、押すのをやめて圧
力が加わらなくなるとスイッチがＯＦＦになる。スイッ
チがＯＦＦの状態でもタブレットによる座標検出は可能
である。このような一体型表示入力装置を持つ情報処理
装置よって文書・図形作成装置を構築した場合、ペンに
よって手書き文字の入力ができ、また、カーソルを移動
させる場合ペンで直接、移動先を指定でき、範囲指定が
ペンで直接行え、更に、装置に対する命令を画面にメニ
ューとして表示させてそれをペンで直接選択することで
命令の入力ができるといった特長を持つ。このことによ
り優れた操作性を提供することができる。

【０００３】従来、上述した一体型表示入力装置を持つ
情報処理装置を手書き文字認識に応用した場合、文字入
力ならびに認識は以下のように行われる。図１１に画面
構成を示す。

【０００４】図において、１１１は手書き文字を１文字
ずつ入力する文字入力認識枠である。手書き文字の入力
中はその筆跡をこの枠中に表示し、その筆跡が認識され
て文字コードに変換されたならば、その文字コードのフ
ォントを認識枠中に表示する。１１２は入力中の文書の
一部が表示される文書表示領域である。

【０００５】１１３ａは認識文字選択アイコンであり、
各アイコン（［漢字］、［数字］、［ひらがな］、［カ
タカナ］）をペンで押すとそのアイコンは反転表示され
て、その文字種の認識が可能になる。反転されているア
イコンをペンで押すとそのアイコンの反転表示は解除さ
れ、その文字種の認識は不可能になる。複数の文字種を
同時に認識対象とすることも可能である。

【０００６】このような認識文字種選択機能は、認識文
字種を限定することで認識精度を向上させることを目的
としている。特に日本語の場合は、エ（カタカナ）と工
（漢字）等のように、形状が紛わしい文字があるため、
このような認識文字種選択機能が必要なっている。

【０００７】１１３ｂは認識機能制御アイコン（［クリ
ア］、［認識］、［入力］、［変換］）である。［認
識］アイコンは、１つの認識枠に１文字分の筆跡を手書
きした後、１文字分の筆跡の記入が終了したことを手書
き文字認識装置に知らせるためのアイコンである。１つ
の認識枠に１文字分のストロークを手書きした後、この
アイコンをペンで押すと、そのときまでにその認識枠に
記入された筆跡データを１文字分の筆跡データと判断し
て、その筆跡データを対象に認識動作を行う。

【０００８】手書き文字認識装置は、［認識］アイコン
をペンで押すことの他に、（１）記入している認識枠と
は別の認識枠に文字の記入が始まったとき、（２）ある
認識枠に筆跡を入力後、一定時間以上、認識枠内へ筆跡
入力が無かったとき、（３）他の何等かの認識機能制御
アイコンが押されたときにも、１文字分の筆跡データの
入力が終了したと判断して認識動作を行う。（１）によ
って、文字を左の認識枠から右の認識枠に向けて、順次
書いているときには、いちいち［認識］アイコンを押す
必要はない。一連の文字記入の最後の１文字を書いたあ
と、一定時間以上、ペンをタブレットから離しておけ
ば、（２）によって、その最後の文字の認識は開始され
るが、この一定時間の持つのが面倒なときには、この
［認識］アイコンをペンで押すと、速やかにその文字の
認識が開始される。

【０００９】［入力］アイコンは、認識されて、認識枠
に表示されている文字を文書表示領域４２に入力するた
めのアイコンである。尚、最後に書いた１文字分の筆跡
データに対する認識が開始されていなければ、［入力］
アイコンがペンで押されたら、その最後の１文字分の筆
跡データに対する認識を開始し、その認識が終了した時
点で、各認識枠の文字を文書表示領域に入力する。

【００１０】［変換］アイコンは、認識されて、認識枠
に表示されているひらがなをかな漢字変換機能によって
かな漢字変換し、変換された漢字を文書表示領域４２に
入力するためのアイコンである。最後に書いた１文字分
の筆跡データに対する認識が開始されていなければ、
［変換］アイコンがペンで押されたら、その最後の１文
字分の筆跡データに対する認識を開始し、その認識が終
了した時点でかな漢字変換して、文書表示領域に入力す
る。［クリア］アイコンは認識されて認識枠に表示され
ている文字を全て消去してクリアするためのアイコンで
ある。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術にお
いて、認識文字種選択アイコン４３ａや認識機能制御ア
イコン４３ｂは表示装置の固定位置に表示されている。
各認識枠に文字を書いていくときにこれらのアイコンを
ペンで押す機会は多いが、これらのアイコンが固定位置
にあるために、記入中の認識枠の位置によっては、アイ
コンを押すためのペンの移動が大きくなって、スムーズ
な文字入力操作を妨げるという問題があった。この様子
を図１２に示す。

【００１２】この発明は上記事情に鑑みてなされたもの
であり、手書き文字入力操作中のペンの移動量を小さく
して入力操作をスムーズにした、一体型表示入力装置を
持つ手書き文字認識装置を提供することを目的とする。

【００１３】

【課題を解決するための手段】本発明は、表示装置と座
標入力装置とを重ね合わせた一体型表示入力装置を備
え、表示装置上に設定される複数個の文字入力枠に対し
手書き入力することにより認識され処理される情報処理
装置において、文字認識機能制御アイコンを介して得ら
れる文字認識機能データに基づき、入力枠の中に書き込
まれた文字の筆跡の座標データと認識辞書パターンのマ
ッチングを行い、最も近い辞書パターンの文字コードを
認識結果として出力する文字認識装置と、認識結果の文
字コードを得、認識結果のフォントを入力枠に表示する
と共に、現在有効となっている入力枠の位置に応じ、文
字認識機能制御アイコンの表示位置を順次更新していく
表示制御装置とを具備することを特徴とする。文字認識
機能制御アイコンは、順次入力枠近傍に表示され、少な
くとも、認識文字種を選択することを指示する認識文字
種選択アイコンと、入力枠に表示された認識結果を確認
し、文書表示領域への表示を指示する表示制御アイコン
を含む。

【００１４】

【作用】手書き文字認識装置を構成する文字認識装置
は、入力枠近傍に表示される文字認識機能制御アイコン
を介して得られる文字認識機能データに基づき、入力枠
の中に書き込まれた文字の筆跡の座標データと認識辞書
パターンのマッチングを行い、最も近い辞書パターンの
文字コードを認識結果として出力する。同じく手書き文
字認識装置を構成する表示制御装置５は、認識結果の文
字コードを得、認識結果のフォントを入力枠に表示する
と他に、現在有効となっている入力枠の位置に応じ、文
字認識機能制御アイコンの表示位置を順次更新してポッ
プアップ表示する。

【００１５】現在記入中の入力枠の上部に、必要な各種
認識機能制御アイコンを順次ポップアップ表示していく
ことで、順次入力枠に文字を書いているときに認識機能
制御アイコンを押す場合のペンの移動量を少なくするこ
とができ、より一層操作性の向上がはかれる。

【００１６】

【実施例】以下、図面を使用して本発明実施例につき詳
細に説明する。図１は本発明の実施例である手書き文字
認識装置の構成を示すブロック図である。

【００１７】図において、符号１はタブレットであり、
ペン３の座標を検出する座標検出装置である。符号３は
ペンであり、使用者はこのペン３を介してタブレット１
上の座標データを指定する。このペン３はペン先にスイ
ッチを有する。符号２はＬＣＤであり、各種のデータを
表示する表示装置である。符号４は入力制御装置であ
り、タブレット１とペン３とを制御して、タブレット１
上のペン３の座標データとペン先のスイッチの状態情報
を得る。符号５は表示制御装置であり、他の装置からの
指定に従って、指示された情報をＬＣＤ２に表示する。

【００１８】符号６は手書き文字認識制御装置であり、
入力制御装置４からの座標データとペン先スイッチデー
タに基づいて、手書き文字認識動作を制御する。符号７
は手書き文字認識エンジン（手書き文字認識装置）であ
り、手書き入力された１文字分の文字パターンと後述す
る認識辞書８に格納された辞書パターンとの間でパター
ンマッチングを行うことによって入力された手書き文字
を認識してその文字コードを出力する。符号８は手書き
文字認識辞書であり、文字認識の際のパターンマッチン
グのための標準辞書パターンが格納されている読みだし
専用の記憶装置である。符号９はかな漢字変換装置であ
り、ひらがなを漢字に漢字を変換する。符号１０はかな
漢字変換辞書であり、かな漢字変換の際の変換辞書が格
納されている読みだし専用の記憶装置である。符号１１
は主記憶装置であり、作成中の文書データ、ワークデー
タ、アイコンデータ、文字フォントなどの各種のデータ
を記憶している書換え可能な記憶装置と読み出し専用の
記憶装置から成る。

【００１９】図２〜図７はそれぞれ本発明の実施例の動
作を示すフローチャートであり、図８〜図１０はそれぞ
れ本発明の実施例の動作を画面上で示す図である。以
下、図２〜図１０を参照しながら図１に示す本発明の実
施例の動作につき説明する。

【００２０】まず、電源ＯＮにより装置が起動される
と、図８に示す初期画面が表示される。主記憶装置１１
に記憶されるカレント枠番号、文字コードバッファ、座
標データバッファもそれぞれ初期化される。図８におい
て、符号８１は文字入力枠であり、従来同様、この枠の
中に文字を書いていくと認識される。各文字入力枠には
８１〜８６の枠番号が付けられている。符号８２は文書
表示領域であり、従来同様、入力中の文書の一部が表示
される。符号８３ａ，８３ｂは固定位置に表示された認
識機能制御アイコンであり、従来同様、このアイコンを
ペンで押すことにより認識文字の制御を行う。

【００２１】入力枠の一つに文字を書き始めると、入力
枠の中でペン先スイッチがＯＦＦからＯＮになったとき
に、図９に示すように認識機能制御用のポップアップア
イコン９１が入力枠の上方にポップアップ表示される
（図３のステップ１２）。

【００２２】また、このとき、カレント枠番号にはその
とき記入中の文字入力枠の枠番号がセットされる（図３
のステップ９）。１文字を書き終えて、続いて次の枠に
次文字を書き始めると、次の入力枠の中でペン先スイッ
チがＯＦＦからＯＮになったときに前の文字の認識が行
われ、認識エンジン８は入力枠の中に書き込まれた文字
の筆跡の座標データと認識辞書パターンとの間でマッチ
ングを行い、最も近い辞書パターン７の文字コードを認
識結果として出力する。この様子は図２に示すフローチ
ャートのステップ３〜５で示されている。

【００２３】手書き文字認識制御装置８は、認識結果の
文字コードを得たら、表示制御装置５を制御して、１文
字目の手書き筆跡を消去し、認識結果のフォントを入力
枠に表示させる。更に、認識結果を文字コードバッファ
に追加し、次の文字の認識に備えて座標データバッファ
をクリアする（図２のステップ６〜８）。

【００２４】次に、１文字目の入力枠の上方にあったポ
ップアップアイコン９１を消去して、現在記入中の入力
に表示し直す（図３のステップ１０〜１２）。１文字を
書き終えて、次の文字入力枠にすぐに書かないで、ペン
を上げてペン先スイッチをＯＦＦにして一定時間経過す
るか（図７のステップ３５〜４３）、固定位置の認識機
能制御アイコンまたはポップアップアイコンのどれかが
ペンで押される（図４のステップ１６〜２１）と、その
ときまでに書かれていた筆跡を１文字分の筆跡として認
識し、文字入力枠に認識結果のフォントを表示する。

【００２５】上記により押されたアイコンが文字種選択
アイコンであれば、押された文字種の認識する／しない
を変更して、そのとき認識可能になってる文字種のみを
認識するように認識エンジン８の動作モードを設定する
（図５のステップ２２〜２４）。

【００２６】上記により押されたアイコンが、［変換］
であれば、文字コードバッファ中の文字のうちのひらが
なを、かな漢字変換装置９で変換したあと、その文字を
文書表示領域に入力し、各認識枠の中のフォントを消去
し、文字コードバッファの内容をクリアする（図６のス
テップ２５，２６，３０，３１）。

【００２７】更に、画面の邪魔にならないようにポップ
アップアイコンを消去する（図６のステップ３４）。押
されたアイコンが、［入力］であれば、文字コードバッ
ファ中の文字をそのまま文書表示装置に入力し、各認識
枠の中のフォントを消去し、文字コードバッファの内容
をクリアする（図６のステップ２７，２８，３０，３
１）。

【００２８】更に、画面の邪魔にならないように、ポッ
プアップアイコンを消去する（図６のステップ３４）。
押されたアイコンが、［クリア］であれば、各認識枠の
中のフォントを消去し、文字コードバッファをクリアす
る（図６ステップ３０，３１）。

【００２９】更に、画面の邪魔にならないように、ポッ
プアップアイコンを消去する（図６のステップ３４）。
また、押されたアイコンが［認識］であれば、文字認識
のみを行う。尚、［認識］が押されたときはポップアッ
プアイコンの消去をしない。押されたアイコンが［ＯＦ
Ｆ］ならば、文字認識後、ポップアップアイコンを消去
する。

【００３０】本発明は、一体型入力・表示装置をもつペ
ン入力ワードプロセッサや、ペン入力パーソナルコンピ
ュータ、ペン入力端末等の手書き文字認識機能に応用し
て顕著な効果が得られる。

【００３１】

【発明の効果】以上説明のように本発明によれば、現在
記入中の入力枠の上部に、必要な各種認識機能制御アイ
コンを順次ポップアップ表示していくことで、順次入力
枠に文字を書いているときに認識機能制御アイコンを押
す場合のペンの移動量を少なくすることができ、より一
層操作性の向上がはかれる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の構成を示すブロック図。

【図２】本発明の実施例の動作を示すフローチャート。

【図３】本発明の実施例の動作を示すフローチャート。

【図４】本発明の実施例の動作を示すフローチャート。

【図５】本発明の実施例の動作を示すフローチャート。

【図６】本発明の実施例の動作を示すフローチャート。

【図７】本発明の実施例の動作を示すフローチャート。

【図８】本発明の実施例の動作を画面上で示す図。

【図９】本発明の実施例の動作を画面上で示す図。

【図１０】本発明の実施例の動作を画面上で示す図。

【図１１】従来技術による手書き文字認識装置を持つ文
書入力装置の画面構成を示す図。

【図１２】従来技術による手書き文字認識装置を持つ文
書入力装置の画面構成を示す図。

【符号の説明】

１…タブレット、２…ＬＣＤ、３…ペン、４…入力制御
装置、５…表示制御装置、６…手書き文字認識制御装
置、７…手書き文字認識辞書、８…手書き文字認識装置
（手書き文字認識エンジン）、９…かな漢字変換装置、
１０…かな漢字変換辞書、１１…主記憶装置。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 表示装置と座標入力装置とを重ね合わせ
   た一体型表示入力装置を備え、表示装置上に設定される
   複数個の文字入力枠に対し手書き入力することにより認
   識され処理される情報処理装置において、文字認識機能
   制御アイコンを介して得られる文字認識機能データに基
   づき、入力枠の中に書き込まれた文字の筆跡の座標デー
   タと認識辞書パターンのマッチングを行い、最も近い辞
   書パターンの文字コードを認識結果として出力する文字
   認識装置と、認識結果の文字コードを得、認識結果のフ
   ォントを入力枠に表示すると共に、現在有効となってい
   る入力枠の位置に応じ、文字認識機能制御アイコンの表
   示位置を順次更新していく表示制御装置とを具備するこ
   とを特徴とする手書き文字認識装置。
2. 【請求項２】 表示制御装置は、文字認識機能制御アイ
   コンを、そのとき手書き入力している入力枠の近傍にポ
   ップアップ表示することを特徴とする請求項１記載の手
   書き文字認識装置。
3. 【請求項３】 手書き文字認識機能を制御するアイコン
   の一つは、認識文字種を選択することを指示する認識文
   字種選択アイコンであることを特徴とする請求項１記載
   の手書き文字認識装置。
4. 【請求項４】 上記手書き文字認識機能を制御するアイ
   コンの一つは、入力枠に表示された認識結果を確認し、
   文書表示領域への表示を指示する表示制御アイコンであ
   ることを特徴とする請求項１記載の手書き文字認識装
   置。