JPH07272891A - インバータ式x線高電圧装置 - Google Patents

インバータ式x線高電圧装置

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JPH07272891A
JPH07272891A JP6109894A JP6109894A JPH07272891A JP H07272891 A JPH07272891 A JP H07272891A JP 6109894 A JP6109894 A JP 6109894A JP 6109894 A JP6109894 A JP 6109894A JP H07272891 A JPH07272891 A JP H07272891A
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voltage
current
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smoothing capacitor
power supply
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JP6109894A
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Inventor
Keishin Hatakeyama
敬信 畠山
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Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
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Hitachi Medical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電源設備容量の低減及び電源高調波障害除去
を図り、また小容量電源で大出力のX線発生を可能とす
る。 【構成】 交流電源30を第1の整流回路13で直流に
変換し、それをインバータ回路4で高周波交流とし、そ
れを昇圧,整流してX線管8に印加するインバータ式X
線高電圧装置において、交流電源と第1の整流回路との
間に交流リアクトル1を設け、第1の整流回路を、自己
消弧可能なスイッチング素子131〜134とそれらに逆
並列接続されたダイオードD1〜D4とでフルブリッジ型
に構成し、透視時及び撮影準備期間のみそのスイッチン
グ素子をパルス幅変調制御して交流電源の電流と電圧を
同相とし、かつ第1の整流回路の出力電圧を設定値にす
る電流,電圧制御回路17を設け、撮影準備期間は第1
の整流回路の出力電圧を平滑するコンデンサ3に電源電
圧よりも高い電圧を充電し、この電圧を撮影時のインバ
ータ回路の入力電圧とする制御手段を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、交流電源を直流に変換
し、その直流をインバータ回路を用いて高周波の交流に
変換し、その出力電圧を昇圧すると共に整流してX線管
に印加しX線を発生させるインバータ式X線高電圧装置
に係り、特に胃の集団検診用X線装置のような単相交流
100V、数kVAの小さい容量の電源を用いる装置に
好適なインバータ式X線高電圧装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のインバータ式X線高電圧
装置は、図7に示すように構成されていた。すなわち、
商用100Vの単相交流電源30からの交流電圧を交流
リアクトル1を介して、サイリスタで構成された単相全
波整流回路2(第1の整流回路)で直流電圧に変換し、
これを平滑コンデンサ3で平滑してIGBT(絶縁ゲー
ト型バイポーラトランジスタ)を用いたフルブリッジ型
のインバータ回路4に入力する。
【0003】このインバータ回路4は、特開昭63−1
90556号公報にも記載されているように、共振用コ
ンデンサ5と高電圧変圧器6の漏れインダクタンス、浮
遊容量等との共振現象を利用してインバータ回路4の位
相差と周波数を制御することにより、負荷であるX線管
8に高電圧を印加するもので、このインバータ回路4か
らの交流電圧を前記高電圧変圧器6で昇圧し、これを整
流回路7(第2の整流回路)で直流に変換してX線管8
に印加していた。
【0004】このX線管8に印加する電圧(管電圧)
は、以下のように制御されている。まず、管電圧の設定
値VS1とX線管8に流す電流(管電流)の設定値IS1
に応じてゲート制御回路10で単相全波整流回路2の各
サイリスタのゲート制御位相角を設定し、これをゲート
ドライブ回路9で増幅して単相全波整流回路2の各サイ
リスタのゲートに与える。これにより、単相全波整流回
路2の各サイリスタのゲート位相を制御し、負荷条件に
応じた電圧をインバータ回路4に入力する。
【0005】インバータ回路4は、単相全波整流回路2
の直流出力を、管電圧が設定値VS1 になるように制御
しつつ高周波の交流に変換する。すなわち、位相差,周
波数制御回路12は、管電圧,管電流の各検出値VS
2,IS2とそれらの設定値VS1,IS1が入力され、管
電圧については、それが設定値になるように、インバー
タ回路4の周波数、スイッチング素子41と44及び42
と43の位相差をフィードバック制御する。
【0006】この位相差,周波数制御回路12の出力信
号がゲートドライブ回路11で増幅されてインバータ回
路4のIGBTのゲートに与えられ、それらが駆動され
る。これによりインバータ回路4は、管電圧が設定値V
S1になるように制御しつつ、単相全波整流回路2の直
流出力を高周波の交流に変換する。管電流の制御は、X
線管8のフィラメントの加熱量を制御して行う。
【0007】このようなインバータ式X線高電圧装置
は、主に商用の100V単相交流電源を電源とする胃の
集団検診用X線装置や外科用X線テレビ装置等に適用さ
れている。
【0008】なお、インバータ回路4の位相差,周波数
の制御で所定の負荷範囲を制御できる場合には、整流回
路2のサイリスタをダイオードに置き換え、インバータ
回路4の入力電圧を制御不能とすることも行われてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のインバータ式X
線高電圧装置においては、整流回路2のサイリスタのゲ
ート制御信号の位相が交流電源電圧の位相に対して遅れ
位相で与えられるために、例えば図8に示すように、電
流イは電圧ロよりもφだけ位相が遅れ、力率が低下し
た。したがって、無効電力が多く、交流電源30の設備
容量はその分だけ大きくなった。また、電流波形も歪
み、高調波成分が多く、これによつて高調波電流の電源
系統への流入、延いては同電源系統に接続された他の機
器への障害波及の虞があった。
【0010】特に100V、数kVAの小さい容量の単
相交流電源30から給電される胃の集団検診用X線装置
や外科用X線テレビ装置の場合は前記電源30に与える
影響は大きいものがあった。すなわち、透視時のよう
に、X線管に入力する電力は数百W程度と非常に小さい
にも拘わらず力率が低いために皮相電力が大きく、前記
交流電源30に流れる電流は数十Aにも達し、しかも時
間が長く、数kVAの容量の電源30にとっては負担の
大きいものであった。
【0011】また、短時間とはいえ、撮影時には大きな
電力を消費するので、電源30にはピーク電流が透視時
の数倍の歪みの大きい電流が流れ、これによって発生す
る高調波障害を抑制するための手段は大掛かりなものと
なっていた。以上の問題は整流回路2のサイリスタをダ
イオードに置き換えたものでもほぼ同じであった。
【0012】本発明の目的は、電源設備容量の低減が図
れ、また電源高調波低減ができて電源高調波障害除去が
図れ、更に小さい容量の電源でも大きな出力のX線発生
が実現できるインバータ式X線高電圧装置を提供するこ
とにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的は、交流電源を
整流する第1の整流回路と、この第1の整流回路の出力
電圧を平滑する平滑コンデンサと、この平滑コンデンサ
の出力を高周波の交流に変換するインバータ回路と、こ
のインバータ回路の出力電圧を昇圧する高電圧変圧器
と、この高電圧変圧器の出力を整流する第2の整流回路
とを備え、この第2の整流回路の出力電圧をX線管に印
加してX線を発生させるインバータ式X線高電圧装置に
おいて、前記第1の整流回路は、自己消弧可能なスイッ
チング素子とこのスイッチング素子と逆並列に接続され
たダイオードとの接続体を少なくとも2つ以上含む全波
ブリッジで構成され、この全波ブリッジと前記交流電源
との間に接続された交流リアクトルと、前記交流電源の
電流と電圧の位相差及び前記平滑コンデンサの電圧とそ
の設定値との誤差に応じて前記第1の整流回路のスイッ
チング素子をパルス幅変調制御し、前記交流電源の電流
と電圧の位相を一致させると共に前記平滑コンデンサの
電圧を設定値に制御する電流,電圧制御回路と、透視時
は、前記電流,電圧制御回路により前記交流電源の電流
と電圧の位相を一致させると共に前記平滑コンデンサの
電圧を設定値に制御し、この平滑コンデンサの電圧を前
記インバータ回路に入力させ、撮影時は、前記平滑コン
デンサの電圧の設定値を前記電源電圧よりも高い撮影時
設定値に設定し、X線曝射前の撮影準備期間に前記電
流,電圧制御回路により前記交流電源の電流と電圧の位
相を一致させると共に前記平滑コンデンサの電圧を前記
撮影時設定値に制御し、撮影時設定値に達した後に前記
スイッチング素子をオフし、その後のX線曝射信号によ
り前記インバータ回路を動作させて撮影時設定値に達し
た前記平滑コンデンサの電圧を前記インバータ回路に入
力させ前記平滑コンデンサからのみ撮影時の電力を供給
させる制御手段とを設けることにより達成される。
【0014】
【作用】制御手段により、透視時及び撮影準備期間の電
流,電圧制御回路は、交流電源の電流と電圧の位相差及
び平滑コンデンサの電圧とその設定値との誤差に応じて
第1の整流回路のスイッチング素子をパルス幅変調制御
し、交流電源の電流と電圧の位相を一致させる共に平滑
コンデンサの出力電圧を設定値に制御する。
【0015】これにより、交流電源の電流と電圧の位相
が一致し、かつ歪のない正弦波となる。したがつて、力
率は改善されて皮相電力は小さくなり、電源設備容量は
低減し、電源高調波も除去される。また、前記自己消弧
可能なスイッチング素子の電流定格は、透視時の電流値
で決まるので、電流定格の小さい素子が使用可能とな
り、より経済的になる。
【0016】また、交流電源電圧よりも高い電圧を第1
の整流回路の出力電圧を平滑するコンデンサに充電し、
これを撮影時のインバータ回路の入力電圧とするもの
で、これにより、小さい容量の電源でも大きな出力のX
線発生装置が得られることになる。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は、本発明によるインバータ式X線高電圧装
置の第1の実施例を示す回路図である。
【0018】この図1において、30は商用100Vの
単相交流電源、1は交流リアクトル、3は平滑コンデン
サ、4はIGBTを用いたフルブリッジ型のインバータ
回路、5は共振用コンデンサ、6は高電圧変圧器、7は
高電圧整流回路(第2の整流回路)、8は負荷であるX
線管、11は第2のゲートドライブ回路、12はインバ
ータ回路4の位相差,周波数制御回路、13は第1の整
流回路(単相全波整流回路)、14は単相交流電源30
の電流検出器、15は単相交流電源30の電圧検出器、
16は第1のゲートドライブ回路、17は単相交流電源
30の電流と第1の整流回路13の出力電圧を制御する
電流,電圧制御回路、31は撮影時のみ開く接点、32
は透視、撮影、管電圧、管電流、撮影時間等の諸条件を
設定する操作卓である。
【0019】ここで、前記第1の整流回路13は、交流
リアクトル1を介して入力された単相交流電源30から
の交流電圧を直流電圧に整流するもので、自己消弧可能
なスイッチング素子、ここではIGBT(絶縁ゲート型
バイポーラトランジスタ)からなる4つのスイッチング
素子131〜134を組み合わせてフルブリッジ型に構成
すると共に、それら各スイッチング素子131〜134に
ダイオードD1〜D4を逆並列接続してなるものである。
【0020】これらのスイッチング素子131〜134は
透視時及び撮影準備期間のみ動作して次のように制御さ
れる。すなわち電流,電圧制御回路17は、単相交流電
源30の電流の位相を電圧の位相に一致させ、かつ第1
の整流回路13の出力電圧を設定値に制御すべくパルス
幅変調制御パルスを作成するもので、これが第1のゲー
トドライブ回路16で増幅されてスイッチング素子13
1〜134の各ゲートに与えられ、スイッチング素子13
1〜134がスイッチング制御される。
【0021】図2は前記電流,電圧制御回路17の具体
例をその周辺回路部分と共に示す図で、ここでは、電
流,電圧制御回路17は単相正弦波発生器20、誤差増
幅器21、乗算器22、誤差増幅器23、鋸歯状波発生
器24、比較器25とを備えてなり、以下のように動作
する。
【0022】まず、平滑コンデンサ3の電圧(第1の整
流回路13の出力電圧)VS4を検出し、これと平滑コ
ンデンサ3の電圧の設定値VS3(管電圧,管電流に応
じて設定される)とを、電圧フィードバック制御を行う
ための誤差増幅器21で比較,増幅する。
【0023】一方、単相交流電源30の電圧を電圧検出
器15により検出し、これを単相正弦波発生器20に入
力して電圧に同期した単相正弦波基準信号を作成する。
この単相正弦波基準信号と前記誤差増幅器21からの信
号を乗算器22で掛算し、単相交流電源30の電流を制
御するための電流基準信号(交流電源30の電圧波形に
同期した正弦波状の交流電源の電流指令波形)を作成
し、これと電流検出器14からの電流信号(実際の電流
波形)とを誤差増幅器23に入力して電流フィードバッ
ク制御偏差(前記電流指令波形と実際の電流波形との誤
差信号)を生成する。
【0024】この制御偏差と鋸歯状波発生器24からの
鋸歯状波を比較器25で比較して変調波信号を作成し、
これを、第1の整流回路13のスイッチング素子131
〜134のスイッチングのタイミングを決定する信号と
して出力する。
【0025】この変調波信号を第1のゲートドライブ回
路16で増幅してスイッチング素子(IGBT)131
〜134のゲートに与え、平滑コンデンサ3の電圧VS4
が設定値VS3と等しく、かつ単相交流電源30の電流
と電圧の位相が一致するようにスイッチング素子131
〜134をスイッチング制御する。
【0026】なお、撮影時は前記スイッチング素子13
1〜134へのゲートに駆動パルスを与えないために接点
31により比較器25と第1のゲートドライブ回路16
とを遮断する。また透視時及び撮影準備期間のみ、この
電流,電圧制御回路17を動作させるために接点33が
設けられており、透視時及び撮影準備期間のみ接点33
が閉じて誤差増幅器23の出力を比較器25に入力す
る。
【0027】図3は単相交流電源30の電流ハと、パル
ス幅変調信号(第1のゲートドライブ回路16への電
流,電圧制御回路17の出力パルス。この信号の基本波
は電圧と同相である。)ニの波形図である。電流ハの波
形は、インバータ回路4が動作してX線管8に電力を供
給し、インバータ回路入力電圧(平滑コンデンサ3の電
圧)がその設定値よりも降下した場合は電源電圧と同相
となり、電力は交流電源30から平滑コンデンサ3側に
供給する。
【0028】インバータ回路入力電圧がその設定値より
も上昇した場合は、前記電流ハの波形は電源電圧と逆相
となり、平滑コンデンサ3側から交流電源30に電力の
回生が行われる。正弦波のパルス幅変調(PWM)制御
においてもPWM周波数に相当するリツプル成分が含ま
れるが、交流側にフィルタ(図示せず)を挿入したり、
PWM周波数を高くすること等により滑らかな正弦波電
流が得られる。
【0029】図1に説明を戻すと、インバータ回路4
は、このようにして得られた直流電圧を受電して交流電
圧に変換すると共に、共振現象を利用してX線管8に供
給する電力を制御するもので、ここではIGBTからな
る4つのスイッチング素子41、42、43、44を組み合
わせてフルブリッジ型に構成すると共に、それら各スイ
ッチング素子41〜44にダイオードD7〜D10を逆並列
接続してなるものである。
【0030】コンデンサ5は、インバータ回路4の出力
電圧によって共振電流を生じさせる共振素子の1つであ
る。高電圧変圧器6は、その1次巻線が前記コンデンサ
5と直列に接続され、コンデンサ5と漏れインダクタン
スとで共振を起こさせ、その共振出力を昇圧するもので
ある。第2の整流回路7は、前記高電圧変圧器6の2次
巻線に接続され、その出力の交流電圧を直流に変換する
ものである。X線管8は、本発明装置の負荷となるもの
で、前記第2の整流回路7の出力電圧が印加されてX線
を発生するものである。
【0031】なお操作卓31は、ここでは適時、透視又
は撮影準備信号S11及び接点開閉信号S12を出力して電
流,電圧制御回路17等を後述するように動作させる制
御手段を備えている。
【0032】次に、上述本発明装置の動作について説明
する。まず、操作卓32で透視が設定された場合につい
て説明する。透視時は、操作卓32内の制御手段によ
り、透視又は撮影準備信号S11が電流,電圧制御回路1
7に入力されて、この回路17の動作が可能となり(図
2の接点33が閉じ)、このとき撮影信号S12はオフで
あるので接点31は閉じたままであり、電流,電圧制御
回路17と第1のゲートドライブ回路16とが接続され
た状態にある。
【0033】したがってドライブ回路16の出力が、第
1の整流回路13のスイッチング素子131〜134のゲ
ートへ入力可能になると共に、第1の整流回路13の電
流,電圧制御回路17とインバータ回路4の位相差,周
波数制御回路12とに、透視時の管電圧,管電流等の設
定信号が入力される。
【0034】電流,電圧制御回路17は管電圧,管電流
の各設定値VS1,IS1に対応した平滑コンデンサ3の
電圧(インバータ回路4の入力電圧)VS3を設定し、
これと実際の平滑コンデンサ3の電圧(インバータ回路
4の入力電圧)VS4を比較してフィードバック制御を
行い、前述したように単相交流電源30の電圧と電流の
位相を一致させ、実際の平滑コンデンサ3の電圧VS4
が設定値VS3になるように、第1の整流回路13のス
イッチング素子131〜134をスイッチング制御する。
【0035】インバータ回路4は、この第1の整流回路
13の直流出力電圧(平滑コンデンサ3の電圧)を、管
電圧が設定値VS1になるように制御しつつ高周波の交
流に変換する。
【0036】すなわち、位相差,周波数制御回路12
は、管電圧,管電流の各検出値VS2,IS2とそれらの
設定値VS1,IS1が入力され、管電圧については、そ
れが設定値VS1になるように、インバータ回路4の周
波数、スイッチング素子41と44及び42と43の位相差
をフィードバック制御する。この位相差,周波数制御回
路12の出力信号が第2のゲートドライブ回路11で増
幅されてインバータ回路4のスイッチング素子41〜44
のゲートに与えられ、それらが駆動される。
【0037】これによりインバータ回路4は、管電圧が
設定値VS1になるように制御しつつ、第1の整流回路
13(平滑コンデンサ3)の直流出力を高周波の交流に
変換する。管電流の制御は、X線管8のフィラメントの
加熱量を制御して行う。
【0038】次に、撮影時は、操作卓32で撮影条件が
設定され、X線曝射前の撮影準備期間は次のように動作
する。すなわち、図2の接点31,33は共に閉じてお
り、電流,電圧制御回路17は動作可能で、この回路1
7の出力が第1のゲートドライブ回路16に入力されて
第1の整流回路13のスイッチング素子131〜134は
スイッチング制御される。
【0039】図4は、撮影準備期間から撮影までの動作
を説明するためのタイムチャートで、インバータ回路4
の入力電圧である平滑コンデンサ3の電圧(第1の整流
回路13の出力電圧)の設定値VS3、管電圧,管電流
の各設定値VS1,IS1、撮影時間等が設定され、撮影
準備信号S11が操作卓(制御手段)32より出力される
と、前述と同様に、電流,電圧制御回路17は単相交流
電源30の電圧と電流の位相を一致させ、インバータ回
路4の入力電圧である平滑コンデンサ3の電圧(第1の
整流回路13の出力電圧)VS4が設定値VS3になるよ
うにスイッチング素子131〜134を駆動するためのパ
ルスを発生し、前記第1の整流回路13を制御する。
【0040】この第1の整流回路13は、スイッチング
制御によって交流リアクトル1に蓄えられた電圧と電源
電圧とが前記平滑コンデンサ3に充電されるので、その
出力電圧は電源電圧よりも高くなる、いわゆる昇圧形の
コンバータとして動作するので、前記平滑コンデンサ3
には図4に示すように電源電圧よりも高い電圧が充電さ
れる。したがって、設定値VS3は電源電圧よりも高い
電圧に設定されることになる。
【0041】平滑コンデンサ3の電圧VS4が設定値V
S3に一致後、撮影準備信号S11からのタイマ信号によ
り、接点31,33を開く信号S12を操作卓32より出
力し、これにより電流,電圧制御回路17の動作を停止
すると共に、第1の整流回路3のスイッチング素子13
1〜134へのゲート信号を遮断してスイッチング素子1
31〜134をオフにする。
【0042】そして、X線曝射信号(図4参照)により
前記インバータ回路4を動作してX線を曝射し、管電圧
VS2が設定値VS1になるように前記インバータ回路4
の位相差,周波数を制御し、設定された撮影時間に達し
たことにより、インバータ回路4の動作を停止してX線
曝射を終了とする。
【0043】この撮影中に、交流電源30側から平滑コ
ンデンサ3に充電電流が流れないようにするために、平
滑コンデンサ3の電圧は必ず電源電圧よりも大きい値に
設定することが必要である。
【0044】したがって、撮影時は、出力は大きいがX
線曝射時間が短いので、前記平滑コンデンサ3の静電容
量を撮影時に必要な電力を供給できる値にすることによ
り、交流電源電流は0にすることができ、従来のような
高調波障害の虞はない。なお、管電流の制御は、前述と
同様にX線管8のフィラメントの加熱量を制御して行
う。
【0045】以上のように本発明装置においては、交流
電源30の電圧と電流は同相で力率は1となり、かつ電
流を正弦波に制御できるので、電源設備容量低減による
電源設備費の節約ができると共に電源高調波障害も除去
できる。
【0046】特に、胃の集団検診用X線装置のような単
相交流100V、数kVAの小さい容量の電源30を用
いる場合には、電源への負担を著しく軽減でき、しかも
これを実現するための第1の整流回路13の自己消弧の
スイッチング素子131〜134には透視時の電力に合わ
せて電流定格の小さい素子の使用が可能となるので、経
済上の利点も大きい。
【0047】また、本発明の第1の整流回路13の昇圧
機能を利用して、平滑コンデンサ3には電源電圧よりも
高い電圧を蓄えることができるため、撮影時にはこのコ
ンデンサ3から電力供給することによって小容量の電源
30でも大出力のX線発生装置を提供できる。
【0048】図5は本発明装置の第2の実施例を示す回
路図で、図1に示す第1の実施例において、撮影中に何
等かの異常により、平滑コンデンサ3の電圧が電源電圧
以下になった場合に、交流電源30側から第1の整流回
路13の逆並列ダイオードD1〜D4に過大な電流が流
れ、これらのダイオードD1〜D4が破壊することを防止
するようにした例を示す。
【0049】図5において、34はダイオード保護スイ
ッチ、ここではサイリスタ341と342が逆並列に接続
されてなる交流スイッチ、35はこのスイッチ34をオ
ン,オフするためのサイリスタ341,342のゲート信
号発生回路、36は交流電源電圧の波高値を検出する波
高値検出器37の出力電圧と前記平滑コンデンサ3の電
圧とを比較し、波高値検出器37の出力電圧が平滑コン
デンサ3の電圧よりも高くなったときに信号を出力する
第2の比較器、38は撮影信号と第2の比較器36の出
力信号の論理積否定回路で、撮影時に交流電源電圧の波
高値が平滑コンデンサ3の電圧よりも高くなったとき
に、前記ゲート信号発生回路34への入力を0にしてそ
のサイリスタ341,342をオフするためのものであ
る。その他は図1と同じであり、その説明は省略する。
【0050】図5の実施例において、透視時及び撮影準
備期間は信号S12はないので、その論理信号は“0”と
なり、論理積否定回路38は“1”を出力してゲート信
号発生回路35はゲート信号を生成し、これをサイリス
タ341,342のゲートに与えて交流スイッチ34をオ
ンさせ、交流電源30から、動作中の第1の整流回路1
3側に透視時及び撮影準備期間の電力を供給する。
【0051】撮影時の電力は、平滑コンデンサ3から供
給するものであるが、このとき交流電源電圧の波高値が
平滑コンデンサ3の電圧よりも高くなると、第2の比較
器36が“1”を出力し、論理積否定回路38の出力を
“0”にしてサイリスタ341,342をオフし、交流電
源30から電力が供給されないようにする。このように
することによって、撮影時の大出力時に第1の整流回路
13の逆並列ダイオードD1〜D4に過大な電流が流れる
のが防止され、そのダイオードD1〜D4の破壊が防止さ
れる。
【0052】図6は本発明装置の第3の実施例を示す回
路図で、この図において、図7と同一符号は同一又は相
当部分を示す。図6においては、撮影時は交流電源電圧
と平滑コンデンサ3の電圧の大きさの如何に拘わらず、
常に交流スイッチ34をオフするものである。
【0053】すなわち、透視時及び撮影準備期間はサイ
リスタ341,342をオンして交流電源30からの電力
供給を行い、撮影時は接点39の開動作によりサイリス
タ341,342へのゲート信号をオフしサイリスタ34
1,342をオフすることにより、交流電源30からの電
力の供給が遮断されるものである。この図6の実施例に
おいても、図5の実施例と同様の効果(ダイオードD1
〜D4の破壊防止効果)が得られる。
【0054】なお、図5及び図6に示す例では、ダイオ
ード保護スイッチ(図5及び図6では交流スイッチ3
4)を交流電源30側に入れたが、第1の整流回路13
の出力側と平滑コンデンサ3との間に入れてもよい。こ
の場合のダイオード保護スイッチとしては自己消弧素子
が必要となる。
【0055】上述第1〜第3の実施例では、いずれも第
1の整流回路13のフルブリッジの全アームに自己消弧
可能なスイッチング素子を用いたが、交流側の2アーム
又は直流側の2アームのみに自己消弧可能なスイッチン
グ素子を用いるようにしてもよい。この場合は、上述実
施例とほぼ同様の効果が得られる他に、更に回路構成の
コスト低減が図れることになる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、交
流電源の電圧と電流が同位相で力率が1になり、皮相電
力が小さくなって電源設備容量が低減し、電源設備費を
節約できるという利点がある。また、交流電源電流の波
形も正弦波になるので、電源高調波障害が除去されると
いう利点もある。
【0057】更に、交流電源電圧よりも高い電圧を第1
の整流回路の出力電圧を平滑するコンデンサに充電し、
これをインバータ回路の入力電圧とするようにしたの
で、小さい容量の電源でも大きな出力のX線発生装置が
得られという利点もある。
【0058】特に、胃の集団検診用X線装置のような単
相交流100V、数kVAの小さい容量の電源を用いる
場合に、上記の利点はより発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の第1の実施例を示す回路図であ
る。
【図2】図1中の電流,電圧制御回路の具体例をその周
辺回路部分と共に示す図である。
【図3】図2における単相交流電源の電流とパルス幅変
調信号の波形図である。
【図4】図1,図2に示す本発明装置おける撮影準備期
間から撮影までの動作を説明するためのタイムチャート
である。
【図5】本発明装置の第2の実施例を示す回路図であ
る。
【図6】本発明装置の第3の実施例を示す回路図であ
る。
【図7】従来装置の回路図である。
【図8】従来装置における単相交流電源の電流と電圧の
波形図である。
【符号の説明】
1 交流リアクトル 2 サイリスタによる単相全波整流回路 3 平滑コンデンサ 4 IGBTを用いたフルブリッジ型のインバータ
回路 5 共振用コンデンサ 6 高電圧変圧器 7 高電圧整流回路 8 X線管 11 ゲートドライブ回路(第2のゲートドライブ回
路) 12 インバータ回路の位相差,周波数制御回路 13 第1の整流回路(IGBTによる単相全波整流
回路) 131〜134 自己消弧可能なスイッチング素子 D1〜D4 ダイオード 14 単相交流電源の電流検出器 15 単相交流電源の電圧検出器 16 第1のゲートドライブ回路 17 単相交流電源の電流と第1の整流回路の出力電
圧を制御する電流,電圧制御回路 20 単相正弦波発生器 21,23 誤差増幅器 22 乗算器 24 鋸歯状波発生器 25 比較器 30 単相交流電源 31,33 接点 32 操作卓(制御手段) 34 逆並列接続サイリスタによる交流スイッチ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源を整流する第1の整流回路と、
    この第1の整流回路の出力電圧を平滑する平滑コンデン
    サと、この平滑コンデンサの出力を高周波の交流に変換
    するインバータ回路と、このインバータ回路の出力電圧
    を昇圧する高電圧変圧器と、この高電圧変圧器の出力を
    整流する第2の整流回路とを備え、この第2の整流回路
    の出力電圧をX線管に印加してX線を発生させるインバ
    ータ式X線高電圧装置において、 前記第1の整流回路は、自己消弧可能なスイッチング素
    子とこのスイッチング素子と逆並列に接続されたダイオ
    ードとの接続体を少なくとも2つ以上含む全波ブリッジ
    で構成され、 この全波ブリッジと前記交流電源との間に接続された交
    流リアクトルと、 前記交流電源の電流と電圧の位相差及び前記平滑コンデ
    ンサの電圧とその設定値との誤差に応じて前記第1の整
    流回路のスイッチング素子をパルス幅変調制御し、前記
    交流電源の電流と電圧の位相を一致させると共に前記平
    滑コンデンサの電圧を設定値に制御する電流,電圧制御
    回路と、 透視時は、前記電流,電圧制御回路により前記交流電源
    の電流と電圧の位相を一致させると共に前記平滑コンデ
    ンサの電圧を設定値に制御し、この平滑コンデンサの電
    圧を前記インバータ回路に入力させ、撮影時は、前記平
    滑コンデンサの電圧の設定値を前記電源電圧よりも高い
    撮影時設定値に設定し、X線曝射前の撮影準備期間に前
    記電流,電圧制御回路により前記交流電源の電流と電圧
    の位相を一致させると共に前記平滑コンデンサの電圧を
    前記撮影時設定値に制御し、撮影時設定値に達した後に
    前記スイッチング素子をオフし、その後のX線曝射信号
    により前記インバータ回路を動作させて撮影時設定値に
    達した前記平滑コンデンサの電圧を前記インバータ回路
    に入力させ前記平滑コンデンサからのみ撮影時の電力を
    供給させる制御手段とを具備することを特徴とするイン
    バータ式X線高電圧装置。
  2. 【請求項2】 撮影中に前記平滑コンデンサの電圧が交
    流電源電圧以下になったとき、前記第1の整流回路のス
    イッチング素子と逆並列に接続されたダイオードの順方
    向に電流が流れるのを防止するダイオード保護手段を具
    備することを特徴とする請求項1に記載のインバータ式
    X線高電圧装置。
  3. 【請求項3】 撮影時に、前記第1の整流回路を前記交
    流電源又は前記平滑コンデンサから切り離す手段を具備
    することを特徴とする請求項1に記載のインバータ式X
    線高電圧装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003502814A (ja) * 1999-06-22 2003-01-21 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ X線検査装置
WO2011024635A1 (ja) * 2009-08-31 2011-03-03 住友電気工業株式会社 電力変換装置

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