JPH07272848A - エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

エレクトロルミネッセンス素子

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JPH07272848A
JPH07272848A JP6085833A JP8583394A JPH07272848A JP H07272848 A JPH07272848 A JP H07272848A JP 6085833 A JP6085833 A JP 6085833A JP 8583394 A JP8583394 A JP 8583394A JP H07272848 A JPH07272848 A JP H07272848A
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JP
Japan
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light emitting
electrode
adhesive
transparent substrate
side wall
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Application number
JP6085833A
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English (en)
Inventor
Minoru Yamamoto
稔 山元
Masashi Mori
雅士 森
Nobue Ito
信衛 伊藤
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】EL素子の耐湿性の向上させて信頼性を向上さ
せる 【構成】透明基板上11に、順次、第1電極12、第1
絶縁層18、発光層14、第2絶縁層15、第2電極1
6を積層した第1発光素子100が形成されている。第
2電極16の上に内部空間30を介在させて他の背面基
板21で覆い、内部空間の端面を第1側壁17、27封
止し、その外側周辺が第2側壁18、28で覆われてい
る。内部空間にはパーフルオロカーボンよりなる不活性
な液体31が充填されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、封止構造に特徴を有す
るEL(エレクトロルミネッセンス)素子に関する。特
に、平面薄型のディスプレイデバイスとして用いられる
EL表示パネルを製造するに有効な封止構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の薄膜EL素子は、次の構造をと
る。ガラス板等の透光性基板上に、第1電極として、In
2O3,SnO2等からなる透明電極が複数帯状に平行配列され
ている。その第1電極の上に、SiO2,Ta2O5,SiON などか
らなる第1誘電体層が形成され、その第1誘電体層の上
に、発光中心として0.1 〜2.0Wt%のMn( 又は、Tb,Sm,C
u,Al,Br等) をドープしたZnS(又は、ZnSe,SrS等) のE
L発光層が形成されている。さらに、そのEL発光層の
上に、SiO2,Ta2O5,SiON などからなる第2誘電体層が形
成され、その第2誘電体層の上に、Al,Ta,Mo,W等の金属
電極又はIn2O3,SnO2等からなる透明電極等の第2電極
が、第1電極と直交する方向に複数帯状に平行配列して
形成されている。
【0003】この薄膜EL素子の発光機構は次の通りで
ある。第1電極と第2電極とが平面的にみて交差する領
域がELパネルの1絵素に相当する。両電極に交流電圧
を印加することにより電圧の印加された絵素において、
EL発光層内に発生した電界によって伝導帯に励起され
加速されて十分なエネルギーを得た電子が直接Mn等の
発光中心を励起し、この励起された発光中心が基底状態
に戻る際に発光中心の励起準位に対応した波長で発光す
る。
【0004】上記の構造の薄膜EL素子は、外気、特
に、湿気に対して極めて弱く、空気中の僅かな湿気が薄
膜EL素子に吸着しても、それが薄膜のピンホール等か
ら侵入する。そのことが絶縁耐圧を下げる原因となり、
印加される交流電圧に耐えられず微小な絶縁破壊を起こ
す。又、湿気が層間に侵入して発光層等と反応すること
で各層間の剥離を起こして素子の寿命を低下させてい
る。
【0005】そこで、このような空気中の湿気から薄膜
EL素子を保護する手段として、従来、1)素子をシリ
コーン樹脂で被覆する方法、2)素子の上方に設けられ
た空間にシリコーンオイルを封入し周辺を樹脂で封止す
る方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】これらの方法は、何れ
も防湿効果が十分でない。1)で用いられているシリコ
ーン樹脂の被覆は、シリコーン樹脂自体が相当大きな透
湿性をもっており、発明者の実験では、絶縁破壊や層間
の剥離が発生し、余り効果がなかった。2)のシリコー
ンオイルの封入法では、1)に比べて絶縁破壊点数、層
間剥離はかなり改善された。しかし、この方法も、数1
00時間の連続発光動作で、層間剥離が観測され、防湿
が不十分であることが分かった。
【0007】2)の方法は、図6に示す構造でEL素子
を封止するものである。2枚のガラス基板61、62が
接合樹脂64をスペーサとして接合されており、その内
部には薄膜EL素子63が配設されシリコーンオイル6
5が充填されている。
【0008】この構造の封止法は、封止するための接合
樹脂がEL発光部周辺の誘電体層には塗布されないよう
に設計されている。この理由は、図8の接合樹脂を用い
て、ガラス同士を接合させた場合又は誘電体層を成膜し
たガラス同士を接合させた場合における透湿実験より確
認でき、接合樹脂と誘電体層の界面もしくは誘電体層自
体を通過しての湿気の侵入が大きいためである。しか
し、EL素子において発光層を挟み込んでいる誘電体層
は、発光層を全て包み込む構成となるため、面積的に発
光層より大きくする必要がある。そのため発光しない部
分(デッドスペース)が大きくなり、有効発光部の面積
に比して薄膜ELディスプレイ素子パネルが大きくなる
という問題もある。
【0009】この図6に示す構造の薄膜ELディスプレ
イ素子では、外気湿気がEL素子63に到達する量は封
止樹脂64を透過し、さらに、シリコーンオイル65を
透過するのであるから非常に微量である。しかし、薄膜
EL素子が層間剥離を起こす水分量は極端に低く、本発
明者の実験ではシリコーンオイル中の水分混入量が30
ppm 以上存在すると層間の剥離が発生することが観測さ
れている。
【0010】図7は、湿度40、60、80、100%
の各雰囲気中にシリコーンオイルを置いたときに、経過
時間に対するシリコーンオイルに含まれる水量の関係を
測定した測定図である。このように、シリコーンオイル
は雰囲気湿気から水分を吸収する特性を有するため、シ
リコーンオイルでは防湿できない。従って、水分の吸収
がほとんどなく、且つ、EL素子との濡れ性がよく絶縁
性の液体が必要となる。
【0011】次に、封止樹脂により外気湿気を封止する
必要がある。図8に封止樹脂としてエポキシ系の樹脂を
用いた時の透湿量を測定した結果を示す。この測定は、
図2に示すようにガラス板2枚をエポキシ系の樹脂で図
のように封止し、内部に水を入れた状態で一定時間乾燥
雰囲気に放置し、重量変化を測定することで水分の透過
を調べた。又、ガラスとガラスのエポキシ系樹脂による
接合の他、ガラスにITO膜を成膜したもののエポキシ
系樹脂による接合、ガラスに誘電体膜Ta2O5 を成膜した
もののエポキシ系樹脂による接合、ガラスに誘電体膜Si
N を成膜したもののエポキシ系樹脂による接合の合計4
種の場合について透湿結果を測定した。この測定結果に
より、ガラスと接着剤の接合の方より誘電体層と接着剤
の接合の方が圧倒的に湿気の透過が多いことがわかる。
従って、誘電体層上で封止することでデッドスペースを
小さくするには接合樹脂を塗布する有効な方法が必要と
なる。
【0012】本発明は上記の課題を解決するために成さ
れたものであり、その目的は、薄膜EL素子を外気湿度
より確実に遮断する構造を有し、且つ、デッドスペース
が小さく寿命の長い薄膜EL素子の封止方法を提供する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の請求項1の発明の構成は、透明基板上に、順次、第1
電極、第1絶縁層、発光層、第2絶縁層、第2電極を積
層した第1発光素子が形成され、第2電極の上に内部空
間を設けて他の背面基板で覆い、透明基板と背面基板と
で形成される素子の端面が封止され、その内部空間に液
体が充填されたエレクトロルミネッセンス素子におい
て、液体をパーフルオロカーボンよりなる不活性な液体
としたことを特徴とする。
【0014】又、請求項2の発明は、請求項1のエレク
トロルミネッセンス素子において、第1発光素子と、そ
の第1発光素子と同様な構成の第2発光素子とを、第1
発光素子と第2発光素子のそれぞれの第2電極が内部空
間を隔てて対向するように形成したものであり、その内
部空間にパーフルオロカーボンよりなる不活性な液体を
充填したことである。
【0015】又、請求項3の発明は、内部空間の間隔を
決定する所定径の粒子が混合され、その内部空間を封止
する接着剤で構成される第1側壁を設けたことである。
【0016】又、請求項4の発明は、第1側壁を構成す
る接着剤は第2絶縁層に塗布されていることを特徴とす
る。
【0017】又、請求項5の発明は、液体が内部空間に
注入された後第1側壁を封止する接着剤からなる封止部
と、封止部の形成後に第1側壁の外側及び透明基板及び
背面基板に接合する接着剤からなる第2側壁を有するこ
とを特徴とする。ここにおいて、本発明素子で使用され
るパーフルオロカーボンはCnFm単体、もしくは、これに
N 又はO が化合する物質の総称である。
【0018】
【作用及び発明の効果】第1発光素子の第2電極側の発
光部上部にパーフルオロカーボンよりなる不活性な液体
を充填したため、第1発光素子の発光層への湿気の浸透
が防止された。又、第1発光素子と第2発光素子とを対
向させたエレクトロルミッネッセンス素子では、第1発
光素子と第2発光素子との第2電極側の内部空間にパー
フルオロカーボンよりなる不活性な液体を充填したた
め、第1発光素子と第2発光素子の両者の発光層への湿
気の浸透が防止された。
【0019】又、内部空間の間隔を決定する第1側壁は
接着剤で形成されていることから、内部空間の形成及び
エレクトロルミッネセンス素子の製造が容易となる。第
1の接着剤には所定径の粒子が混入されていることか
ら、内部空間の間隔を容易に決定することができる。
【0020】さらに、第1側壁を構成する接着剤は第2
絶縁層に塗布されていることから、発光に寄与しない部
分の寸法を小さくできる。又、第1側壁の外側には更に
接着剤から成る第2側壁が形成されていることから、湿
気の浸透がさらに防止され、接着剤で構成したことから
エレクトロルミッネッセンス素子の製造が容易となる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説
明する。第1実施例 図1は、薄膜ELディスプレイパネル300 の断面図を示
した模式図であり、この図を用いて本実施例を説明す
る。薄膜ELディスプレイパネル300 は、黄橙色発光を
呈する第1発光素子である薄膜ELディスプレイ素子10
0 と緑色発光を呈する第2発光素子である薄膜ELディ
スプレイ素子200 とが実装工程で張り合わされ構成され
ている。
【0022】第1発光素子の薄膜ELディスプレイ素子
100 は、絶縁性の透明基板11上に、順次、以下の薄膜
が積層形成されている。透明基板11上には、光学的に
透明な錫酸化物を混入した酸化インジウム(ITO)か
らなる第1電極12が形成され、その上面には光学的に
透明な五酸化タンタル(Ta2 5 )から成る第1絶縁
層である第1誘電体層13、マンガン(Mn)が添加さ
れた硫化亜鉛(ZnS)からなる発光層14、光学的に
透明な五酸化タンタル(Ta2 5 )から成る第2絶縁
層である第2誘電体層15、光学的に透明な酸化亜鉛
(ZnO)から成る第2電極16が形成されている。
【0023】他方、第2発光素子の薄膜ELディスプレ
イ素子200 は、薄膜ELディスプレイ素子100 と基本的
に同じ層構成からなる。つまり、薄膜ELディスプレイ
素子200 は、絶縁性の背面基板である透明基板21上
に、順次、第1電極22、第1絶縁層である第1誘電体
層23、発光層24、第2絶縁層である第2誘電体層2
5、第2電極26が積層されている。この内、発光層2
4に添加する発光中心の組成や添加量が、薄膜ELディ
スプレイ素子100 の発光層14と異なる。本実施例では
テルビウム(Tb)が添加された硫化亜鉛(ZnS)か
ら成る発光層24を用いた。
【0024】そして、薄膜ELディスプレイ素子300
は、薄膜ELディスプレイ素子100 と薄膜ELディスプ
レイ素子200 とを第2電極16と第2電極26とが向き
合うように重ね合わせられている。この時、第2電極1
6と第2電極26とは所定の内部空間30により所定の
間隙が設けられている。この内部空間30の間隙は、第
2誘電体層15上に形成されている第1側壁27と、第
2誘電体層25上に形成されている第1側壁17とで保
持されている。この第1側壁17と第1側壁27は、そ
れぞれ、第2誘電体層25上と第2誘電体層15上に接
着剤を塗布した後、透明基板11と透明基板21とに接
合することで形成されている。この第1側壁17,27
には、一定の間隔を形成するための所定径の粒子である
スペーサ19,29が混入されている。
【0025】そして、内部空間30には、パーフルオロ
カーボンよりなる不活性な液体31が充填されている。
図1において、接着剤で構成された第1側壁17、27
を、それぞれ、第2誘電体層25,15上に設けている
のは、発光表示しない部分(デッドスペース)をできる
限り小さくするためである。又、第1側壁17、27の
外側周辺部には接着剤から成る第2側壁18、28が形
成されている。この第2側壁18は透明基板21、第2
誘電体層25及び第1側壁17の端面とに接合し、透明
基板11の素子形成面11aと接合している。又、第2
側壁28は透明基板11、第2誘電体層15及び第1側
壁27の端面とに接合し、透明基板21の素子形成面2
1aと接合している。
【0026】上述の薄膜ELディスプレイパネル300 の
製造方法を以下に述べる。まず、薄膜ELディスプレイ
素子100 の製造方法を説明する。透明基板11上にIT
Oをアルゴン(Ar)及び酸素(O2 )の混合ガス雰囲
気中で高周波スパッタして2000Åの厚さに成膜し、ウエ
ットエッチングによりX方向にストライプ状の透明な第
1電極12を形成した。
【0027】次に、五酸化タンタル(Ta2 5 )をタ
ーゲットとし、アルゴン及び酸素の混合ガス雰囲気中で
高周波スパッタして第1電極12上に第1誘電体層13
を形成した。この膜厚は4000Åである。次に、第1誘電
体層13上に硫化亜鉛(ZnS)を母体材料とし、発光
中心としてマンガン(Mn)を添加した硫化亜鉛:マン
ガン(ZnS:Mn)発光層14を蒸着により形成し
た。さらに、具体的には、透明基板11の温度を120 ℃
に保持し、蒸着装置内を5×10-4Pa以下に維持し、
電子ビーム蒸着を行った。膜厚は6000Åとした。
【0028】次に、発光層14上に五酸化タンタル(T
2 5 )から成る第2誘電体層15を第1誘電体層1
3と同一の方法で形成した。そして、この第2誘電体層
15上に透明基板11の素子形成面11aに平行であっ
てX軸方向に垂直なY軸方向にストライプ状に伸びた第
2電極16を蒸着法により5000Åの厚さに成膜した。蒸
着材料としては、酸化亜鉛(ZnO)粉末に酸化ガリウ
ム(Ga2 3 )を加えて混合し、ペレット状に成形し
たものを用い、成膜装置としてはイオンプレーティング
装置を用いた。具体的には、透明基板11の温度を150
℃に保持したままイオンプレーティング装置内を5×1
-3Paまで排気した。その後、アルゴン(Ar)ガス
を導入して6.5×10-1Paに保ち、成膜速度が1.0
〜3.0 Å/secの範囲となるようビーム電力及び高周波電
力を調整した。
【0029】上述したように、薄膜ELディスプレイ素
子200 では発光層24を除いて薄膜ELディスプレイ素
子100 と層構造が同一であるので、その発光層24の製
造方法についてのみ説明する。発光層24は硫化亜鉛
(ZnS)を母体材料とし、発光中心としてテルビウム
(Tb)を添加した硫化亜鉛:テルビウム(ZnS:T
b)をターゲットとして高周波スパッタによって形成し
た。具体的には、透明基板21の温度を200 ℃に保持
し, スパッタ装置内を0.5 〜10Paに維持しスパッタを
行った。
【0030】次に、薄膜ELディスプレイ素子100 と薄
膜ELディスプレイ素子200 とを接合した。接合の平面
的関係を図2に示す。具体的には、透明基板11,21
の周辺部でオイル注入口32を除いて、エポキシ系の接
着剤を、それぞれ、第2絶縁膜25,15上に枠状にス
クリーン印刷して、第1側壁17,27を形成した。そ
して、透明基板11と透明基板21とを第2電極16と
第2電極26とが向き合うように一定の間隔を隔てて張
り合わせた後、150 ℃で1時間加熱して接着剤を硬化さ
せることで、固化した第1側壁17,27を得た。尚、
この接着剤には印刷前に透明基板11,21との間の隙
間を50μmとするため直径50μmの小球からなるス
ペーサ19,29が混入されている。
【0031】次に、接合した透明基板11,21をパー
フルオロカーボンの一種であるパーフルオロペンチルア
ミン:(C5F11)3N :( フロリナート: 商標名住友3M社
製)よりなる不活性な液体中に浸し、真空引きを行った
後に大気圧中に戻すという工程により接合した透明基板
11,21間の内部空間30にパーフルオロカーボンよ
りなる不活性な液体31を注入した。
【0032】次に、オイル注入口32にエポキシ系の常
温硬化型の接着剤を塗布し封止口を完全に封止して封止
部33を形成した。その後、この薄膜ELディスプレイ
パネル300 をアセトン等の有機溶剤で洗浄し、100 ℃の
雰囲気で乾燥させた。
【0033】次に、パーフルオロカーボンよりなる不活
性な液体31を取り囲んでいる第1側壁17,27の外
側周辺をとり囲むようにエポキシ系の接着剤をさらに塗
布して第2側壁18,28を形成した。塗布する領域は
透明基板11,21の端面も覆うようにしてある。その
後、接着剤硬化工程として120 ℃, 5時間乾燥機に入れ
て硬化させることにより固化した第2側壁18、28を
形成した。
【0034】第2実施例 上記実施例では、第1発光素子100 及び第2発光素子20
0 をそれぞれ形成した2種のEL基板を接合したものに
ついて述べた。しかし、図3に示すように、発光素子は
1つのものでも良い。第1発光素子100 の形成された透
明基板11と、背面基板である透明基板210 とで、エレ
クトロルミネッセンス素子を形成しても良い。この場合
には、内部空間30は、第1発光素子100 の第2電極1
6と背面基板210 とで形成される。
【0035】実験結果 第1実施例の構造のエレクトロルミネッセンス素子A1
と、第2側壁18、28とを設けないもの、即ち、内部
空間30の端面封止は第1側壁17、27だけとした素
子A2を製造した。そして、使用時間と発光層14と第
2絶縁層15間の剥離距離を測定した。その結果を、素
子A1、A2に関して、それぞれ、図4の直線A1、図
5の直線A2で示す。
【0036】又、比較例として、上記構造の素子A1、
A2の充填液をパーフルオロカーボン不活性液体に代え
て、従来のシリコーンオイルとした素子B1、B2を形
成した。又、第1側壁17、27がなく、第2側壁1
8、28だけを設けた素子B3を形成した。それぞれの
素子B1、B2、B3について測定した時間−剥離距離
特性を図4、図5に示す。この実験から明白なように、
本発明のように、パーフルオロカーボン不活性液体を用
いた素子は、層の剥離の耐久性があることが理解され
る。図4から、第1側壁17、27だけを用いた場合に
は、パーフルオロカーボン不活性液体を用いた場合の剥
離速度は0.015mm/1000h 、シリコーンオイルを用いた場
合の剥離速度は0.415mm/1000h であるので、パーフルオ
ロカーボン不活性液体を用いた場合の剥離速度はシリコ
ーンオイルを用いた場合の剥離速度より、1/30に低
下しているのが分かる。
【0037】又、第1側壁17、27と第2側壁18、
28とが形成されている場合には、図5から、パーフル
オロカーボン不活性液体を用いた場合の剥離速度は0.00
5mm/1000h 、シリコーンオイルを用いた場合の剥離速度
は0.03mm/1000hであるので、パーフルオロカーボン不活
性液体を用いた場合の剥離速度はシリコーンオイルを用
いた場合の剥離速度より、1/6に低下していることが
分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体的な第1実施例にかかるエレクト
ロルミネッセンス素子の構成を示した断面図。
【図2】上記素子の接合工程を示した平面図。
【図3】本発明の具体的な第2実施例にかかるエレクト
ロルミネッセンス素子の構成を示した断面図。
【図4】各種の構造のエレクトロルミネッセンス素子に
おける経過時間と各層間の剥離距離との関係を測定した
測定図。
【図5】各種の構造のエレクトロルミネッセンス素子に
おける経過時間と各層間の剥離距離との関係を測定した
測定図。
【図6】従来の封止型のエレクトロルミネッセンス素子
の構造を示した断面図。
【図7】シリコーンオイルを各湿度雰囲気中においた時
の経過時間と含水量との関係を測定した測定図。
【図8】各接合物質に対する透湿度を測定した結果を示
す測定図。
【符号の説明】
100…薄膜ELディスプレイ素子(第1発光素子) 200…薄膜ELディスプレイ素子(第2発光素子) 11…透明基板 12,22…第1電極 13,23…第1誘電体層(第1絶縁層) 14,24…発光層 15,25…第2誘電体層(第2絶縁層) 16,26…第2電極 21…透明基板(背面基板) 30…内部空間 31…充填液(パーフルオロカーボン不活性液) 17,27…第1側壁(接着剤) 18,28…第2側壁(接着剤) 19,29…スペーサ 30…内部空間

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板上に、順次、第1電極、第1絶縁
    層、発光層、第2絶縁層、第2電極を積層した第1発光
    素子が形成され、前記第2電極の上に内部空間を設けて
    他の背面基板で覆い、前記透明基板と前記背面基板とで
    形成される素子の端面が封止され、その内部空間に液体
    が充填されたエレクトロルミネッセンス素子において、 前記液体はパーフルオロカーボンよりなる不活性な液体
    であることを特徴とするエレクトロルミネッセンス素
    子。
  2. 【請求項2】前記背面基板は透明基板であり、その背面
    基板には、前記第1発光素子と同様に、順次、第1電
    極、第1絶縁層、発光層、第2絶縁層、第2電極が積層
    された第2発光素子が形成され、前記第1発光素子と前
    記第2発光素子のそれぞれの第2電極が前記内部空間が
    形成されるように、前記透明基板と前記背面基板とを対
    向させ、その内部空間に前記液体が充填されていること
    を特徴とする請求項1に記載のエレクトロルミネッセン
    ス素子。
  3. 【請求項3】前記内部空間の間隔を決定する所定径の粒
    子が混合され、その内部空間を封止する接着剤で構成さ
    れる第1側壁を有する請求項1又は請求項2に記載のエ
    レクトロルミネッセンス素子。
  4. 【請求項4】前記第1側壁を構成する接着剤は前記第2
    絶縁層に塗布されていることを特徴とする請求項3に記
    載のエレクトロルミネッセンス素子。
  5. 【請求項5】前記液体が前記内部空間に注入された後前
    記第1側壁を封止する接着剤からなる封止部と、前記封
    止部の形成後に前記第1側壁の外側及び前記透明基板及
    び前記背面基板に接合する接着剤からなる第2側壁を有
    することを特徴とする請求項4に記載のエレクトロルミ
    ネッセンス素子。
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