JPH07266767A - 非接触型icカード及び非接触型icカードの製造方法 - Google Patents

非接触型icカード及び非接触型icカードの製造方法

Info

Publication number
JPH07266767A
JPH07266767A JP6088021A JP8802194A JPH07266767A JP H07266767 A JPH07266767 A JP H07266767A JP 6088021 A JP6088021 A JP 6088021A JP 8802194 A JP8802194 A JP 8802194A JP H07266767 A JPH07266767 A JP H07266767A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
card
surface side
circuit board
contact type
outer peripheral
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6088021A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Horiba
保宏 堀場
Toshitami Komura
利民 香村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ibiden Co Ltd filed Critical Ibiden Co Ltd
Priority to JP6088021A priority Critical patent/JPH07266767A/ja
Publication of JPH07266767A publication Critical patent/JPH07266767A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Structures For Mounting Electric Components On Printed Circuit Boards (AREA)
  • Credit Cards Or The Like (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子部品類の飛び出し等の不具合が生じ難
く、安価、且つ、能率的に製造できる非接触型ICカー
ド及びその製造方法を提供する。 【構成】 電子部品類取着部位を備えた回路板12の上
面側に各部位毎に対応して設けられた1つ以上の開口部
11、K12等を有する2つ以上の構造部材11、12を
各開口部K11及びK12等同士を互いに連通させて1つ以
上の連通孔K1 等を形成しつつ積層配置した後、電子部
品類A1 等の実装、樹脂封止、表皮材51等の配置の各
工程を経て製造するものであり、各連通孔K1 の少なく
とも1つで、それを形成する各開口部K11等中に他の開
口部K12と外周線の全長等が異なるものを1つ以上存在
させてその内壁の一部に段差D1 が設けられる様に各構
造部材11等に開口部K11等が設けると共に、樹脂系封
止材が各連通孔K1 等の壁面に沿って略密着した状態の
外周面を有する樹脂封止層61を形成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非接触型ICカード及
びその製造方法に関し、更に、詳しくは、電子部品類の
飛び出し等の不具合が生じ難く、安価、且つ、能率的に
製造できる非接触型ICカード及びこの様なICカード
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ICカードは、その記憶容量の大
きさ、使い勝手の良さ等を背景にして、銀行用キャッシ
ュカード、テレホンカード、各種クレッジットカード、
各種プリペイドカード等に広く利用されている。そし
て、このICカードには、読み取り機(読み取りリー
ド)等の端末装置と導通する電極(接続端子)が、カー
ド表面に略露出している接触型(コンタクト型)のもの
と、この様な電極がICカード内に収まっている非接
触型のものとがある。そして、後者のICカードは、電
極(ひいては、IC自体)を湿気、ほこり等より有効に
保護できると共に、同電極がカード表面に露出していな
いために、静電気等の影響を受けず、また、外観が優れ
る等の理由より、徐々に需要を拡大しつつある。(例え
ば、スキー場でのリフト料金を徴収するためのプリペイ
ドカードに好適である。)
【0003】ところで、これらのICカードとして、図
9に示す様に、上面側に電子部品類〔IC(半導体チッ
プ)、コンデンサー、ワイヤーコイル等〕A9 等を取着
したポリエステル樹脂製の回路板21fと、この電子部
品類A9 等を収納する開口部K91等を有し、上記回路板
21fの上面側に接合されるポリエステル樹脂製の構造
部材11fと、上記開口部K91等内の電子部品類A1
を封止する封止層(封入剤層)6fと、所定の表皮層
(塩化ビニルシート)51f、52fと、を備えたIC
カード(個人データカード)等を例示できる(特開平4
−286697号公報参照)。尚、同図に示すICカー
ドは、非接触型のものであるが、接触型のものも、電極
が表面側に露出する等の構造状の差異を除き、上記回路
板21f、構造部材11f、表皮材51f等を用いて同
様に構成することができる。このICカードは、上記回
路板2f及び構造部材11f(以下、「基体部」とい
う。)がポリエステル樹脂製である等の理由で、適度な
柔軟性、耐久性等を有し、比較的使い勝手の良いもので
ある。
【0004】しかしながら、上記封止材層6fは、図1
0に示す様に、上記構造部材11fの上記開口部K91
略平滑な(内)壁面N9 に、同封止層6fの略平滑な外
周面G9 を接触させながら配置されているに過ぎないた
め、上記ICカードが折れ曲がった場合等に、同外周面
9 が同壁面N9 より剥離(離脱)したり、同層6fに
折れ、亀裂、残留歪み等の不具合を生ずることも多い。
この為、この種のICカードでは、使用時に、上記電子
部品類A9 の一部若しくは全体が基体部より飛び出した
り、電子部品類A9 の接続不良等(以下、単に「飛び出
し等」という。)を生じさせる恐れがある。
【0005】そして、この様な「飛び出し等」を防止せ
んとして、(a) 図11及び(b) 図12に示す様な「外周
方向に突出して設けられた補強体H1 (H2 )を有する
ICモジュールM1 (M2 )を基体部9g(9h)中に
埋設したICカード(特開昭62−27195号公
報)」、(c) 図14に示す様な「ICモジュール取り付
け孔J3 の貫通形成された基体部9mの同取り付け孔J
3 に、ICモジュールM3を内蔵し、同取り付け孔J3
の両開口部に、補強部材H3 、H4 を配置して同ICモ
ジュールM3 を挟み込むと共に、これらの補強部材
3 、H4 を連結部材Rにより一体連結した携帯用電子
装置〔ICカード(特開昭61−204788号公
報)〕」、(d) 図15に示す様な「基体部9n中に埋設
するICモジュールM4 内に、中空部分Tを設け、該中
空部分T内に配置されたテープキャリア材Lのみによ
り、ICチップA15を接続、支持し、同チップA15をI
CモジュールM4の内部で中空状態に配置したICモジ
ュール(特開昭63−183892号公報)」M4 等が
提案されいる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
(a) 〜(d) に示すICカード及びICモジュールは、主
に、接触型のICカードを対象としていると共に、以下
に述べる様な理由で、安価、且つ、能率的に製造でき
ず、また、上記「飛び出し等」の防止の効果の点でも未
だ十分とは言えない。
【0007】即ち、上記(a) 及び(b) に示す様なICカ
ードは、一般に、所定の電子部品類を収納(実装)し、
且つ、外周方向に突出した補強体H1 (H2 )を有する
ICモジュールM1 (M2 )を予め作製しておいてか
ら、(e) 図13に示す様に、同モジュールM1 を既に組
立てられた基体部(同図では、センターコア91g、9
2g及び上側オーバーシート93gを張り合わせて作
製)9gのモジュール埋め込み孔J1 に挿入するか、
(f) 同モジュールM1 (M2 )の回りに、同モジュール
1 等の外形の一部に対応した挿入孔(開口部)の設け
られたセンターコア91g(91h)、92g(92
h)及びオーバーシート93g(93h)、94g(9
4h)を個々に配置しながら、基体部9g(9h)を完
成させて、同基材9g(9h)内へ同モジュールM
1 (M2 )を配置する方法等により作製される。
【0008】この場合には、上記ICモジュールM
1 (M2 )の製造自体に手間が掛かる(上記「特開昭6
2−27195号公報」に示した製造方法の具体例参
照。尚、通常のモジュールの作製でも手間が掛かるが、
上記(a) 及び(b) では、補強部材H1 、H2 を配置する
ため、更に手間を必要とする。)と共に、同モジュール
1(M2 )の外形及び上記埋め込み孔J1 の形状(若
しくは、センターコア91g、91h等の形状)を高い
精度で一致させることは困難である。特に、1ピース毎
のICカードに複数の電子部品類を装着する必要がある
場合(上記モジュールM1 、M2 を多数装着する必要が
ある場合)には、複数のモジュールM1 (M2)の外形
と複数の埋め込み孔J1 等の形状を一度に整合させるこ
とが必要になるため、一層、困難さを増すことになる。
【0009】また、近年では、上記ICカードの作製
に、生産効率の向上の見地より、上記基体部9g(9
h)を、最終製品の数ピース分の長さ及び幅を有する
(若しくは、それよりもやや大きめの)フィルム基材を
多数重ね合わせて基体部用フィルム積層体にした後に、
これを各ピース毎に切断して作製することも多い。そし
て、この場合には、同積層体に大きな「そり」が生じた
り、分割される各ピース毎に、上記「そり」の量が異な
ることも多いため、上記モジュールM1 (M2 )の外形
と埋め込み孔J1 等の形状の整合が一層困難になり易
い。
【0010】一方、上記モジュールM1 (M2 )及び埋
め込み孔J1 等を精度良くフィットさせることが困難で
あるため、両者間に所定のクリアランスを設定してお
き、これを所定の接着剤を配置して埋めることも一般に
行われるが、接着剤の量のコントロールが困難である
(特に、補強部材H1 、H2 周辺)と共に、この様な手
間の掛かる工程が加わることによりICカードの製造効
率の低下を招きかねない。従って、上記(a) 及び(b) の
ICカードは、その製造に手間とコストが掛かると共
に、モジュールM1 (M2 )及び埋め込み孔J1 等の間
に隙間を生じ易く、上記補強体H1 (H2 )の配置場
所、大きさ、形状等によってはモジュールM1(M2
が基体部9g(9h)より飛び出し易い状態(例えば、
図11に示す場合には、モジュールM1 が下方側に離脱
し易い。)になる。
【0011】また、上記(c) 携帯用電子装置(ICカー
ド)は、構造が複雑で、且つ、上記(a) 、(b) の様な手
間とコストの掛かるモジュールM3 の製造作業が必要と
なる。特に、モジュールの形状が複雑となったり、1つ
のICカードに配置するモジュール数が多くなれば、上
記(a) 及び(b) のICカードと同様に、製造上の手間と
コストが掛かることになる。更に、上記(d) に示すIC
モジュールM4 でも、構造が複雑であるため、モジュー
ルM4 自体の作製に特に手間が掛かると共に、上記中空
部分T内に配置されたテープキャリア材LのみによりI
CチップA15を接続、支持するものであるため、ICカ
ードの折り曲げ等の際に、同ICチップA15が振動等し
て、同テープキャリア材Lより離脱する危険性を備えて
いる。従って、長期間に渡り継続使用するICカード
(例えば、銀行のキャッシュカード)に利用するには、
やや信頼性の上で問題が残る。
【0012】以上の様に、製造上の手間を増やすことな
く、能率的、且つ、安価に製造でき、上記電子部品類の
飛び出し等の不具合が生じ難いICカード(特に、非接
触型ICカード)及びこの様なICカードの製造を製造
する方法は、未だ提案されていないのが実情である。
【0013】本発明は、上記観点に鑑みてなされたもの
であり、従来のICカードが備える要求性能を満足する
と共に、電子部品類の飛び出し等の不具合を生じ難く、
安価、且つ、能率的に製造できる非接触型ICカード及
びこの様なICカードを製造する方法を提供することを
目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本第1発明の非接触型I
Cカード(以下、「ICカード」という。)は、上面側
に1つ以上の電子部品類取着部位(以下、「取着部位」
という。)を備え、且つ、ポリエステル樹脂製フィルム
により構成される回路板の上面側に、該各取着部位毎に
対応して設けられた上面側から下面側に至る1つ以上の
開口部を有し、且つ、ポリエステル樹脂製フィルムによ
り構成される2つ以上の構造部材を、該各取着部位毎に
対応する各開口部同士を互いに連通させて1つ以上の連
通孔を形成しながら積層配置し、更に、上記各取着部位
へ所定の電子部品類を実装した後に、上記各連通孔内に
樹脂系封止材を充填して樹脂封止を行い、次いで、上記
回路板の下面側及び上記各構造部材のうちの最上部に積
層されたものの上面側に、少なくとも所定の表皮材を配
置して製造する非接触型ICカードであって、上記各連
通孔のうちの少なくとも1つにおいて、同連通孔を形成
する各開口部中に同連通孔を形成する他の開口部と外周
線の全長及び形状の少なくとも一方が異なる開口部を1
つ以上存在させて、同連通孔の内壁の一部に段差が設け
られる様に、上記各構造部材に上記1つ以上の開口部が
設けられていると共に、上記各連通孔内に充填された樹
脂系封止材が、該各連通孔の壁面に沿って略密着した状
態の外周面を有する樹脂封止層を形成していることを特
徴とする。
【0015】上記積層配置される構造部材の数は、2つ
以上であれば特に問わず、また、各構造部材の厚みも種
々選択することができる。但し、最終製品となるICカ
ードの仕様上の要請〔例えば、汎用化の要請(国内外の
広い範囲で共通のものも用いるという要請)〕により、
同カードの大きさに制約〔例えば、国際標準化機構(In
ternational Organization for Standardization:IS
O)により、定められた規格(縦;85mm=3.37
0インチ、横;53mm=2.125インチ、厚さ;
0.76mm=0.030インチ)に従った制約〕があ
る場合には、上記回路板及び上記表皮材の厚みとの相関
関係を考慮しながら、同制約の範囲内で、上記構造部材
の数及び各構造部材の厚みを決定することが好ましい。
【0016】また、上記積層配置される構造部材(以
下、「構造部材積層体」という。)の総厚は、本発明の
ICカードが非接触型のものであるため、各構造部材及
びその表裏面に配置される接着層(上記回路板や表皮材
等との接合に用いられる。)等により、上記回路板上に
実装される電子部品類を略完全に隠蔽できる程度にする
ことが好ましい。上記「各開口部」の形状(外周線の形
状)は特に問わず、円形であっても楕円形であっても、
三角形、四角形、五角形等の多角形であってよい。ま
た、互いに連通し合う開口部の全てが同一の形状(合同
な形状、相似形状)である必要はないし、同一の構造部
材に設けられる2つ以上の開口部の形状が全て同じであ
る必要はない。
【0017】また、上記「外周線の全長及び形状の少な
くとも一方が異なる」場合として、例えば、(1) 所定の
連通孔を形成する各開口部の中心点を略同一直線上(構
造部材積層体の厚み方向に向かった同一直線上)に並べ
ると共に、所定の開口部の外周線及び他の開口部の外周
線の全長を異なるものとして(例えば、各外周線を略相
似形のものにする。)、一方の開口部の外周線が他方の
開口部の外周線内に配置される(ICカードを上方若し
くは下方より覗き込んだ場合に、一方の外周線が他方の
外周線の中に収まっている)場合を例示できる(図3参
照。本第2発明の一態様である。)。また、(2) 該各外
周線の形状が異なり、一方の外周線が他方の外周線内に
配置される場合でも、(図4参照。これも本第2発明の
一態様である。)、(3) 該各外周線の形状が異なり、一
方外周線と他方の外周線とが数点で交差し合う様な場合
(図5参照。)等であってもよい。
【0018】更に、この様に、外周線の全長等が異なる
開口部(以下、「不連続開口部」という。)が、(4) 上
記構造部材積層体に形成された全ての連通孔に配置され
ていてもよいし、(5) 特に、「飛び出し等」を起こし易
い形状の電子部品類が収納される連通孔のみに配置され
てもよい。また、(6) 各連通孔において、これを形成す
る各開口部の全てがこの様な不連続開口部となってもよ
いし、(7) 外周線の全長及び形状が同一の開口部の間
に、この様な不連続開口部が挟まれていてもよい。特
に、本第3発明に示す様に、各開口部の各外周線を略同
一の形状にすると共に、該外周線の全長を構造部材積層
体の厚み方向に沿って大小、若しくは小大の順とすれ
ば、各連通孔内に略鍔状の段差を多数存在させることが
でき、上記「飛び出し等」防止をより確実に行うことが
できる。
【0019】上記の如く、「回路板」及び「構造部材」
を「ポリエステル樹脂製」としたのは、同樹脂がポリイ
ミド等の他の樹脂材料に比べ低価格で、且つ、柔軟な誘
電材料であり、エンボス加工等が容易であると共に、適
度な耐熱性を有し、電子部品類の実装時等に加えられる
熱で簡単に軟化しないためである。尚、この「ポリエス
テル樹脂製」には、ポリエステル原料に、所定の可塑
剤、安定剤等が添加されたものも含む意である。
【0020】上記「樹脂系封止材」の種類等は、適度な
流動性を有し、各連通孔の壁面形状(特に、段差の部
分)に、フィットした外周面形状を有する「樹脂封止
層」を形成できるものであれば特に問わない。尚、「樹
脂系」とは、エポキシ樹脂等の樹脂単独のものに限ら
ず、フェライト粒子と軟質エポキシ樹脂とからなるスラ
リー等の樹脂に所定の添加物を加えて構成された封止材
を含む意である。但し、半導体チップ等の衝撃に弱い電
子部品類を封止するための樹脂等としては、各構造部材
を構成するポリエステル樹脂よりも剛性が高いもの(例
えば、上記エポキシ樹脂等)を用い、ICカードの屈曲
時等における衝撃より半導体チップ等を保護することが
好ましい。一方、ワイヤーコイル等のICカードの屈曲
に適切に対応できる電子部品類を封止する場合には、必
ずしも、この様な剛性の高い樹脂等を用いる必要はな
い。
【0021】また、ICカードの表裏両面(上記回路板
の下面側及び上記構造部材層体の上面側)には、所定の
ラベルシート(表皮材層)が、それぞれ配置され最終製
品とされるのが一般的である。この場合には、表裏両面
のラベルシートの材質、厚さ等を揃えたりして、両シー
ト間の熱膨張特性等の整合を図れば、ICカードに「そ
り」が生じ難くなり、本発明の目的をより確実に達成で
きる。尚、この表皮材としては、熱可塑性の樹脂からな
るシート(例えば、PVC等)を用いることが好まし
い。
【0022】上記「回路板」及び「構造部材」等の接合
は、一般に接着剤等を用いて行われるが、この接着剤と
しては、熱可塑性のものを用いることが好ましい。熱硬
化性の接着剤を用いた場合には、ICカードにエンボス
加工を行う際に、接着剤層の部分に亀裂が入ったり、剥
離したりしてICカードの性能の低下を招いたり、同接
着剤の硬化による収縮で、ICカードがそり易くなる。
一方、熱可塑性の接着剤を用いた場合は、この様な事態
を回避できると共に、被接着部材(回路板、構造部材、
ラベルシート等)間に生ずる歪みを適宜、吸収して、各
被接着部材に生じ得るそりの発生を抑制できるからであ
る。尚、ポリエステル樹脂部分同士の接着には、エステ
ル系の接着剤等を用いるのが好ましい。
【0023】更に、本第4発明に示す様に、上記各構造
部材を構成するポリエステル樹脂製フィルムの引っ張り
強度を、上記回路板を構成するポリエステル樹脂製フィ
ルムの引っ張り強度よりも200kgf/mm2 以上大
きくしてもよい。これにより、ICカードを「そり」の
生じ難い構造にして(弊社出願;特願平5−35267
1号参照)、ICカードの製造効率をより高いものにす
る共に、上記「飛び出し等」防止をより確実に行うこと
ができる。
【0024】尚、この様に、フィルムの引っ張り強度に
差を設けるための手法は、特に問わないが、回路板を構
成するフィルムのみに、熱処理又は紫外線の照射等の後
処理を施して(構造部材を構成するフィルムにも熱処理
を施す場合は、回路板を構成するフィルムの熱処理の温
度を高くしたり、熱処理の時間を長くしたりして)、同
フィルムの引っ張り強度を低下させるのが有効である。
一般に、構造部材に用いるフィルムの厚み(例えば、約
350μm)は、回路板に用いるフィルムの厚み(例え
ば、約125〜127μm)に比べて厚い。そして、こ
の様に、比較的厚手のフィルムでは、一般に、比較的安
価なものは引っ張り強度等の性能が薄手のフィルムに比
べて劣り、薄手のものと同等以上の性能を備えたもの
は、大量生産品ではなく高価である。従って、上記の様
な後処理等を用いず、フィルム加工されたままの状態
で、構造部材に用いる比較的厚手のフィルムに、回路板
に用いる比較的薄手のフィルムよりも、200kgf/
mm2 以上も大きな引っ張り強度を備えさせることは、
やや困難であると共に、ICカードの製造コスト高の要
因となるからである。
【0025】また、上記後処理の条件は、対象となるフ
ィルムの厚み等を考慮して、種々選択することができる
が、熱処理の場合には、一般に、150℃以上の温度の
下で、12時間以上の時間を掛けて行うことが好まし
い。例えば、125μmの厚みのポリエステル樹脂製フ
ィルムを150℃の温度の下で、24時間掛けて熱処理
を行った場合には、約10〜20%程度、引っ張り強度
を低下させることができる。更に、上記各ポリエステル
樹脂製フィルムが2軸延伸等によりフィルム化されたも
のの場合には、熱安定化処理を施して、その縦方向と横
方向を含む各方向の寸法変化量(特に、加熱時)の差を
小さくしておくことが好ましい。具体的には、本第5発
明に示す様に、150℃、30分間の非抑制状態での収
縮率が、縦方向、横方向とも(各延伸軸方向とも)0.
2%未満であることが好ましい。
【0026】また、本第6発明に示す様に、150℃、
30分間の非抑制状態での収縮率が、縦方向、横方向と
も0.1%未満である場合には、上記「構造部材」と
「回路板」を構成する各ポリエステル樹脂製フィルムの
引っ張り強度の差を上記第4及び5発明の場合より小さ
くしたり(200kgf/mm2 以下)、各ポリエステ
ル樹脂製フィルムの引っ張り強度を等しくしても十分な
効果が得られる。
【0027】但し、上記本第5及び6発明における収縮
率(0.2%未満若しくは0.1%未満)は、上記設定
条件(150℃、30分間の非抑制状態)の下で定めら
れたものであり、異なる設定条件の下では、異なる収縮
率により規定されることになる。また、上記第4〜6発
明においては、上記各ポリエステル樹脂製フィルムの各
延伸軸の収縮率の差が0.1%未満であることが好まし
い。更に、「回路板」及び「各構造部材」をそれぞれ構
成する各フィルム間の収縮率の差も0.1%未満である
ことが好ましい。
【0028】また、本第7発明に示す様に、上記回路板
及び上記各構造部材の外形の平面形状を略長方形とする
と共に、該回路板及び該各構造部材を構成する各ポリエ
ステル樹脂製フィルムにおいて、所定の直交する2軸の
うちの引っ張り強度の大きい方向を示す軸を上記回路板
及び上記構造部材の長手方向に略一致させると共に、同
2軸のうちの引っ張り強度の小さい方向を示す軸を上記
回路板及び上記構造部材の短手方向に略一致させてもよ
い。
【0029】ICカードには、平面形状が略長方形のも
のが多いが、本発明は、この様なICカードの主要な構
成部材となる上記回路板等を上記の様なフィルムにより
構成してICカードに生じ得る「そり」を小さく抑える
ことにより、本発明の目的をより確実に達成せんとする
ものである。尚、上記「直交する2軸」としては、上記
ポリエステル樹脂製フィルムが2軸延伸フィルムの場合
には、その各延伸軸を選択してもよいし、上記条件の満
たす(引っ張り強度が異なる)他の2軸を選択すること
もできる。
【0030】また、本第8発明に示す様に、上記各取着
部位への所定の電子部品類の実装を、上記回路板の下面
側及び上記最上部に積層される構造部材の上面側に、接
着剤が存在しない状態で行ってもよいし、本第10発明
に示す様に、両面側に、接着剤が存在する状態で行って
もよい。更に、本第9発明に示す様に、上記構造部材層
体の上面側に、構造補助部材を配置した後に、上記回路
板の下面側及び上記構造補助部材の上面側に、接着剤が
存在しない状態で行ってもよい。
【0031】即ち、通常のICカードにおいては、上記
表皮材を接着配置する前に電子部品類の実装等が行われ
る。この実装等の段階で、上記第8乃至10発明では、
上記回路板及び最上部の構造部材(構造補助部材)の表
出している表面〔即ち、同回路板等の表皮材の配置され
る側の表面(以下、「表皮材側表面」という。)〕の両
者に、接着剤が存在するか、しない様にして、本発明の
目的をより確実に達成しようとするものである。尚、本
第10発明においては、上記各表皮材側表面に配置され
る接着剤を同一若しくは同種のものとし、また、その厚
みが略等しい場合が特に好ましい。更に、上記「表皮
材」の接着配置は、上記各表皮材側表面に配置された接
着剤のみにより行ってもよいし、この接着剤と表皮材側
に配置された別の接着剤とを用いて行ってもよい。
【0032】本第11発明に示す製造方法は、上記第1
発明のICカードの製造方法を述べたものである。尚、
上記各発明における各部材等の積層方法は、常用されて
いるホットプレス法に限らず、ホットロールによるラミ
ネート法等の他の方法を用いてもよい。
【0033】
【作用】本第1発明のICカードは、回路板の上面側
に、2つ以上の構造部材を積層配置し、電子部品類を実
装した後に、封止工程、更には表皮材の配置工程を経て
製造するものである。即ち、内部に電子部品類の収納し
たICモジュールを予め組立てた後に、上記回路板、構
造部材等からなる基体部に装着したり、ICモジュール
の回りで基体部を完成させるものではない。この為、手
間とコストの掛かるICモジュール単体の作製が不要に
なり、且つ、ICモジュールの外形及びこれが収納され
る埋め込み孔等の形状の整合を図る作業も不要となる。
【0034】また、上記2つ以上の構造部材は、該回路
板に設けられた各取着部位毎に対応する各開口部同士を
互いに連通させて1つ以上の連通孔を形成する。このと
き、各連通孔のうちの少なくとも1つにおいて、同連通
孔を形成する各開口部中に同連通孔を形成する他の開口
部と外周線の全長及び形状の少なくとも一方が異なる開
口部を1つ以上存在させて、同連通孔の内壁の一部に段
差が設けられる様にする。そして、この様な不連続開口
部を配置するためには、積層配置される構造部材のうち
の少なくとも1つに設けられる所定の開口部の外周線の
全長・形状等を調整する(例えば、同開口部を打ち抜く
ための刃体の大きさ・形状を変える。)という比較的簡
単な操作をすれば足りる。従って、この段差の形成に際
しては、余分な手間、コストが掛かることは、殆ど無
い。
【0035】これに加え、上記各連通孔内に充填される
封止材は、流動性に優れた樹脂系のものである。従っ
て、この封止材は、上記少なくとも1つの連通孔の内壁
部分に存在する(各開口部の各壁面の境界部分に存在す
る。)段差が少々大きくても、形状が少々複雑であって
も、同連通孔の内壁に、隙間の殆ど無い状態でしっかり
と密着する。この様に、本発明では、上記連通孔に種々
の形状・大きさの段差を設けるのが容易であると共に、
この段差を含めた各連通孔内に、しっかりと密着した樹
脂封止層(封止材が硬化して形成される層)を設けるこ
とができる。
【0036】従って、ICカードの折り曲げ等により、
樹脂封止層が電子部品類と共に各連通孔より離脱等しよ
うとするのを、この段差の係止作用により抑制できる。
また、この封止層の上方側(構造部材積層体の上方側)
より、折れ、亀裂等が進行しても、この段差の作用によ
り同段差よりも下方側に及ぶのを防止することもでき
る。更に、この離脱、折れ、亀裂等を防止する能力も、
上記段差の形状・大きさ・数等により、容易にコントロ
ールすることができる。また、上記の様な樹脂系封止材
を用いるため、少々複雑な形状・大きめの段差を有する
連通孔を積極的に形成でき、ICカードの設計面での自
由度を広げることもできる。
【0037】本第2発明のICカードでは、上記外周線
の全長及び形状の少なくとも一方が異なる開口部の外周
線が、上記他の開口部の外周線の内側若しくは外側に配
置される。本発明のICカードは、上記第1発明の一態
様を示したもので、例えば、所定の連通孔を形成する各
開口部の中心点を略一致させると共に、各外周線を互い
に相似形とすることにより作製できる。本発明では、上
記段差の部分が鍔状となるため、上記樹脂封止層をその
外周面に沿って略均一に係止することができる。
【0038】本第3発明では、上記各連通孔のうちの少
なくとも1つにおいて、同各連通孔を形成する各開口部
の各外周線が略同一の形状を有すると共に、該各外周線
の全長が上記積層配置された各構造部材の厚み方向に沿
って大小、若しくは小大の順となる。本発明では、上記
連通孔の内壁に鍔状の部分を2以上並べるため、上記
「飛び出し等」の防止を、一層確実に行うことができ
る。
【0039】本第4発明では、上記各構造部材のを構成
するポリエステル樹脂製フィルムの引っ張り強度を、上
記回路板を構成するポリエステル樹脂製フィルムの引っ
張り強度よりも200kgf/mm2 以上大きくする。
この結果、電子部品の搭載工程や使用環境の変化に伴う
温度変化等により、各構成部材に、熱膨張、収縮等が生
じても、強度が高く、且つ、厚みの大きな構造部材が、
ICカード全体に、大きなそりを生ずることを抑制でき
るため、ICカードの製造効率がより向上すると共に、
上記「飛び出し等」の防止をより一層確実に行うことが
できる。特に、本第5発明の様に、上記「回路板」等
を、変形量(各延伸軸方向の収縮率)の小さい2軸延伸
フィルムで構成した場合には、各フィルム自体の変形の
し難さと相まって、上記「そり」の発生をより効果的に
抑制できる。
【0040】また、本第6発明の様に、更に変形し難い
(上記第5発明の半分以下の収縮率)のフィルムを用い
れば、上記構造部材を構成するフィルムの引っ張り強度
が、上記回路板を構成するフィルムの引っ張り強度より
も小さくならない範囲内で、両フィルムの引っ張り強度
の差を自由に選択することもでき、これより本発明の目
的をより効果的に達成できる。
【0041】更に、本第7発明では、外形の平面形状が
略長方形の回路板と、同様な平面形状の構造部材と、こ
れらを構成する各ポリエステル樹脂製フィルムにおい
て、所定の直交する2軸のうちの引っ張り強度の大きい
方向を示す軸を上記回路板及び上記構造部材の長手方向
に略一致させ、引っ張り強度の小さい方向を示す軸を上
記回路板等の短手方向に略一致させる。
【0042】この結果、本発明のICカードでは、長手
方向に向かう軸線は曲がり(そり)難く、短手方向に向
かう軸線は曲がり(そり)易い。従って、本発明の平面
形状が略長方形のICカードにおいて、その線長の長い
長手方向に向かう軸線を曲げる様なそりを生じても、I
Cカード全体に大きな変形を与えない(ICカードの対
角線方向等でも同様である。)。一方、短手方向に向か
う軸線は、上記長手方向に向かう軸線よりも大きく曲が
る(所定の単位長さ当たり)が、その線長の短さから、
ICカード全体に大きな変形を与えない。従って、本発
明によれば、ICカード全体に使用上支障をきたす様な
大きなそりを生じさせず、これより本発明の目的をより
効果的に達成できる。
【0043】本第8発明のICカードでは、回路板の下
面側及び構造部材積層体の上面側に接着剤が配置されて
いない状態で、電子部品類の実装等を行う。また、本第
9発明のICカードでは、構造部材積層体の上面側に、
構造補助部材を配置した後に、回路板の下面側及び構造
補助部材の上面側に接着剤が存在しない状態で、同実装
を行う。即ち、これらのICカードでは、上記回路板及
び構造部材積層体(構造補助部材)の表皮材側表面に、
同回路板等を構成する各フィルムよりも吸湿性が高く、
且つ、それらのフィルムの形状変化に特に影響を与え易
い接着剤が存在しない状態で、電子部品類の実装が行わ
れる。従って、この実装工程の際に、ある程度の熱が加
わっても、ICカードに使用上支障を来す様な大きな
「そり」を生じさせないため、本発明の目的をより効果
的に達成できる。
【0044】本第10発明のICカードでは、回路板の
下面側及び構造部材積層体の上面側に接着剤が配置され
た状態で、上記実装を行う。即ち、本発明では、上記回
路板及び構造部材積層体からなる接合物を挟み略対称な
位置に接着剤が配置される。従って、これらの接着剤
が、同接合物の上下面で個々に同接合物の形状を変化さ
せる様な挙動を示しても、一方の挙動が他方の挙動で打
ち消されるため(例えば、構造部材積層体の上面側の接
着剤が同部材を長手方向に引っ張る様に作用しても、回
路板の下面側の接着剤も同回路板を長手方向に引っ張る
様に作用するため、接合物全体では撓みを生じないか、
生じても小さくなる。)、ICカードに使用上支障を来
す様な大きな「そり」を生じさせないため本発明の目的
をより効果的に達成できる。
【0045】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。 A.実施例1 本実施例のICカードは、図1に示す様に、回路板21
と、その上面側に接合される構造部材積層体1と、その
上面側の所定の部分に配置されるカバーシート41等
と、両表層部分を構成するラベルシート51、52と、
を備えている。
【0046】上記回路板21は、市販のポリエステル樹
脂製(商品名「ルミラー」)で、平面形状が略矩形状の
フィルム(85mm×53mm×175μm)により構
成されている。尚、この回路板21の上面側には、所定
量(最終製品において接着層34を形成できる量)のエ
ステル系熱可塑性接着剤(商品名「A412」、シェル
ダール社製)を用いて、銅箔を貼り合わせた後に、エッ
チングを施して形成した所定の導電パターンd1 、d2
等が存在する。この導電パターンd1 、d2 等には、耐
腐食性の向上等を意図して、金等のめっきが施されてい
る。また、同回路板21上には、データの伝送を行うコ
ンデンサー等の他の電子部品類(図示しない。)が配置
されている。
【0047】上記構造部材積層体1は、上記回路板2と
同様のポリエステル樹脂製で、平面形状が略矩形状のフ
ィルム(85mm×53mm×160μm)からなる第
1構造部材11と、これと略同様なフィルムからなる第
2構造部材12と、を積層したものである。これらの各
構造部材11、12には、図1〜3に示す様に、上記回
路板21上に搭載される電子部品類を収納するために、
上面側より下面側に至る開口部K11、K12等がそれぞれ
4つずつ打ち抜かれている。そして、両構造部材11、
12を重ね合わせたときに、各部材11、12の互いに
対応する位置に配置された開口部同士(K11及びK12
の隣接する開口部)が連通して4組の連通孔K1 等(同
図では、このうち1組のK1 を示す。)を構成すると共
に、両開口部K11、K12等の境界に略鍔状の段差部D1
等を形成する。
【0048】ここで図示した開口部K11、K12の外周線
は、図3の(a)に示す様に、いずれも略正方形である
が、下方側に配置される第1構造部材11の開口部K11
(一辺;10mm、全長;40mm)の方が、上方側に
配置される第2構造部材12の開口部K12(一辺;8m
m、全長;32mm)よりも一回り大きなものになって
いる。このため、連通孔K1 を上方側より観察すれば、
後者の開口部K12の外周線は、前者の開口部K11の外周
線内に収まった状態になっている。尚、上記各開口部の
外周線の形状は特に問わず、図3の(b)に示す様に、
円形状等の他の形状であってもよい。また、図4の
(a)及び(b)等に示す様に、両外周線の形状は必ず
しも同一(相似形)である必要はない。更に、図5の
(a)及び(b)に示す様に、両外周線が数点で交差す
ると共に、一方の外周線が他方の外周線内に収まる部分
と、他方の外周線の外側にはみ出した部分とが混在して
いてもよい。
【0049】尚、本実施例では、図1〜3に図示しない
他の連通孔を構成する各開口部も、上記開口部K11、K
12と同様な形状〔但し、収納される電子部品類の大きさ
にあわせて外周線の全長(開口部の大きさ)が変えられ
ている。〕と、位置関係〔図3(a)に示す第2の構造
部材の開口部の外周線が第1構造部材の外周線の内側に
収まっている位置関係〕を備えている。但し、上記4組
の連通孔K1 等が、本実施例に示す様に、全て同じ形状
の外周線を有し、且つ、同じ様な位置関係の開口部によ
り構成されている必要はない。また、図示しない他の連
通孔の少なくとも1つが、上記の様な段差を有していな
くてもよい。更に、構造部材積層体1に形成される連通
孔K1 等の数も、1つ以上であれば特に問わない。
【0050】上記カバーシート41等は、上記連通孔K
1 等を上方側より略隠蔽できるものであり、一部硬化し
たエポキシ樹脂を含浸した布(厚み;35μm)により
構成されたプリプレグで作製したものである。上記ラベ
ルシート51、52は、いずれもポリ塩化ビニル製のシ
ート(85mm×53mm×25μm)である。尚、こ
れらのラベルシート51等の厚みを大きくすれば、IC
カード内に配置される電子部品類等を静電放電や外部の
汚れから、より強固に保護することができるが、この場
合には、上記各構造部材11、21等の厚みを調整し
て、ICカード全体をISO規格に定める厚みとするの
が、一般的である。
【0051】また、これらのラベルシート51等との接
合面となる上記回路板21の下面側及び上記第2構造部
材12の上面側には、サンドマット処理が施されてい
る。これは、回路板1等を構成するポリエステル樹脂フ
ィルムの表面は非常に平滑な為、各ラベルシート32等
との被接合面に、適宜、凹凸を設けて密着性の向上を図
ったものである。但し、本実施例のICカードでは、後
述する樹脂封止材がラベルシート51等の下面側と十分
に密着性しながら硬化するためこの様な処理を必ずしも
施す必要はない。
【0052】そして、以上の様に構成されるICカード
を以下の様にして作製した。先ず、いずれもICカード
6ピース分を並べたもの(但し、2行×3列)よりもや
や大きめの幅と長さを有する回路板用フィルム(12
0mm×275mm×125μm)、第1構造部材用
フィルム(125mm×305mm×160μm)、
第2構造部材用フィルム(125mm×305mm×1
60μm)及び、2枚のラベルシート用フィルム
(125mm×305mm×25μm)を用意した。
【0053】但し、上記回路板用フィルムの6つの回路
板21に相当する部分には、既に、上記導電パターンd
1 、d2 等が、それぞれ形成されている。一方、上記第
1構造部材用フィルムの両面及び上記第2構造部材の上
面側には、上記と同様のエステル系熱可塑性接着剤が所
定量(最終製品において接着剤層35、36及び33を
形成できる量)ずつ塗布され、上記第1及び2構造部材
用フィルムの6つの構造部材11、12に相当する部分
には、既に、上記開口部K11、K12等が形成されてい
る。尚、本実施例では、生産効率の向上の為に、最終製
品の数ピース分(6ピース分)の回路板用のフィルム等
を用いたが、予め、1ピース分毎に分割されたフィルム
等を用いてもよい。
【0054】次いで、上記第1構造部材用フィルムの上
面側に、上記第1構造部材用フィルムの下面側を重ね合
せ、更に、上記回路板用フィルムと重ね合わせた上記第
1構造部材用フィルムの上面側に、上記第2構造部材用
フィルムの下面側を重ね合わせた。そして、これらに対
してホットプレス(80℃、40kgf/cm2 )を約
10分間施した後に、冷却を行い積層体とした。
【0055】そして、この積層体の上面側に存在する連
通孔K1 等内に、常法に従って電子部品を実装すると共
に、必要に応じてワイヤーボンディング等の他の操作を
行った。更に、上記各連通孔K1 等内は、フェライト粒
子と軟質エポキシ樹脂からなるスラリーを充填した。但
し、同スラリーの代わりに、硬化後に上記構造部材11
を構成するポリエステル樹脂よりも硬度が高くなるエポ
キシ樹脂を充填してもよい。また、各連通孔(各ピース
毎)に異なる樹脂封止材を充填してもよい。そして、こ
れらの樹脂封止材は、硬化後に各連通孔K1 等内の電子
部品類の封止を行う樹脂封止層(封入剤層)6等を形成
することになる。
【0056】次いで、上記連通孔K1 等を取り囲む所定
の箇所に、上記カバーシート41等を配置した。更に、
上記ラベルシート51を構成するためのラベルシート用
フィルムの下面に、上記と同様の接着剤を所定量(最終
製品において接着層31を形成できる量)、塗布した後
に、上記積層体の上面側に配置した。また、上記ラベル
シート52を構成するためのラベルシート用フィルムの
上面にも同様の接着剤を所定量(最終製品において接着
層32を形成できる量)、塗布した後に、上記積層体の
下面側に配置した。そして、ホットプレス(150℃、
40kgf/cm2 )を約10分間施した後に、冷却を
行った。
【0057】次いで、各ラベルシート用フィルムの表面
の最終製品の各ピースに相当する部分毎に、所望の文
字、数字(例えば、キャッシュカードとして用いる場合
の「銀行名」等)等の印刷及び打ち抜きを行って、6ピ
ース分のICカードを備えるICカード配列板を作製し
た。そして、この配列板を常法に従って、1ピース毎に
切り出して、本実施例のICカードが作製される。尚、
このICカードは、ISOに定める規格(85mm×5
3mm×0.76mm)を満足していると共に、構造部
材積層体1及び、これと回路板2を接着する接着剤層5
2の厚みの和が450μmとなっている。
【0058】以上に述べたICカードでは、その製造に
際して、手間とコストの掛かるICモジュールを単体に
て作製する必要がなく、また、ICモジュールの外形と
これが収納される埋め込み孔等の形状の整合を図るとい
った煩わしい作業が不要になる。また、各構造部材1
1、12に設けられる開口部K11、K12等の大きさ(外
周の全長)を、適宜、調整するという簡単な操作によ
り、連通孔K1 等の内壁に鍔状の段差D1 を設けること
ができる。そして、各連通孔内に充填される封止材の流
動性が優れ、各連通孔K1 等の種々の内壁形状に応じて
その形状を変化させることが容易であるため、各連通孔
1 等内に段差D1 が存在するか否かを問わず、それら
の内壁に併せた外周面形状を備えた封止層6を形成す
る。従って、各連通孔K1 の内壁及び上記封止材層6の
外周面の間には、殆ど隙間の無い状態になる。
【0059】従って、ICカードの折り曲げ等されて
も、この段差D1 等の上記封止材層6をしっかりと係止
しようとする作用により、上記「飛び出し等」を生ずる
のを防止できる。また、この封止層6の上方側(構造部
材積層体の上方側)より、折れ、亀裂等が進行しても、
上側の開口部K12の方が下側の開口部K11よりも大きい
ため、同折れ、亀裂等は、下側の開口部K11の壁面側迄
は進行し難い(下側の開口部K11内に進行しても、専ら
中央部分に集中するためである。)従って、電子部品類
の収納されている同開口部K11内の封止材層6に大きな
折れ、亀裂等を生じさせない。
【0060】また、本実施例の変形例として図6に示す
ICカードを挙げることができる。このICカードは、
上記実施例1とは逆に、第2構造部材12aに設けられ
た開口部K22の外周線の長さを、第1構造部材11aに
設けられた開口部K21の外周線の長さよりも大きくした
ものである。この場合にも、上記「飛び出し等」の防止
作用を十分に発揮できると共に、封止層6aのうちの開
口部K22内に存在する部分に、その全体に及ぶ様な大き
な折れ、亀裂等が生じても、第1構造部材11aとの境
界に設けられた段差部D2 で略くい止めることができ
る。
【0061】B.実施例2 本実施例に示すICカードは、図7に示す様なものであ
り、上記実施例1と同様の第1構造部材11b及び第2
構造部材12b(但し、厚みは100μmである。)の
上に、更に同第1構造部材11bと同様の第3構造部材
13bを配置したものである。本実施例のICカードで
は、鍔状の段差D3 及びD4 が1つの連通孔K3 の中
に、2つ連続配置されているため(開口部の外周線の全
長が上方側より大・小・大の順になっているため)、上
記「飛び出し等」の防止をより行うことができる。
【0062】また、本実施例の変形例として、図8に示
す様なICカードを例示することもできる。このICカ
ードでは、上記実施例1の変形例と同様の第1構造部材
11c及び第2構造部材12c(但し、厚みは100μ
mである。)の上に、更に同第1構造部材11cと同様
の第3構造部材13cを配置したものである。この場合
にも、鍔状の段差D5 及びD6 が1つの連通孔K4 の中
に、2つ連続配置されているため(開口部の外周線の全
長が上方側より小・大・小の順になっているため)、上
記実施例1の変形例において述べた折れ、亀裂等を略く
い止める作用を、一層確実に行うことができる。
【0063】尚、本発明においては、前記具体的実施例
に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範
囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、
本実施例1及び2(これらの変形例も)においては、構
造部材積層体を2層又は3層構造としたが、4層以上の
構造部材により構成してもよい。また、上記各構造部材
を構成するフィルムの引っ張り強度を、上記回路板を構
成するフィルムの引っ張り強度よりも大きくしたり(本
第4〜7発明に対応させる。)、回路板の下面側及び構
造部材積層体の上面側に接着剤が配置されていない状態
等で実装工程を行う(本第8〜10発明に対応させ
る。)こと等によって、ICカード自体の「そりの量」
を小さくすれば、上記ICカードの作製がより容易、且
つ、能率的になると共に、上記「飛び出し等」の防止を
より一層確実に行うことができる。
【0064】
【発明の効果】本発明のICカードでは、電子部品類の
飛び出し等の不具合を生じ難く、安価、且つ、能率的に
製造することができる。また、本第11発明の製造方法
によれば、この様なICカードを安価、且つ、能率的に
製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のICカードの一部切断図である。
【図2】実施例1のICカード(但し、表皮材は省略)
の一部縦断面図である。
【図3】(a)は実施例1のICカードにおいて各開口
部の位置関係を説明するための一部平面図を、(b)は
びその変形態様を示す一部平面図〔(b)〕である。
【図4】上記図3の(a)に示した各開口部の位置関係
の変形態様を示す一部平面図である。
【図5】上記図3の(a)に示した各開口部の位置関係
の変形態様を示す一部平面図である。
【図6】実施例1の変形例に係わるICカード(但し、
表皮材は省略)の一部縦断面図である。
【図7】実施例2のICカード(但し、表皮材は省略)
の一部縦断面図である。
【図8】実施例2の変形例に係わるICカード(但し、
表皮材は省略)の一部縦断面図である。
【図9】従来例のICカードの一部切断図である。
【図10】従来例のICカード(但し、表皮材は省略)
の一部縦断面図である。
【図11】従来例のICカード(但し、表皮材は省略)
の一部縦断面図である。
【図12】従来例のICカード(但し、表皮材は省略)
の一部縦断面図である。
【図13】従来例のICカード(但し、表皮材は省略)
の製造工程を説明するための一部縦断面図である。
【図14】従来例のICカード(但し、表皮材は省略)
の一部縦断面図である。
【図15】従来例のICカード(但し、表皮材は省略)
の一部縦断面図である。
【符号の説明】
1;構造部材積層体、11;第1構造部材、12;第2
構造部材、13a;第3構造部材、21;回路板、31
〜36;接着剤層、41;カバーシート、51、52;
ラベルシート(表皮材)、6;樹脂封止層、K11
12、K21、K22;開口部、K1 〜K4 ;連通孔、D1
〜D 6;段差。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 23/28 Z 8617−4M H05K 1/18 S 8718−4E

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面側に1つ以上の電子部品類取着部位
    を備え、且つ、ポリエステル樹脂製フィルムにより構成
    される回路板の上面側に、該各電子部品類取着部位毎に
    対応して設けられた上面側から下面側に至る1つ以上の
    開口部を有し、且つ、ポリエステル樹脂製フィルムによ
    り構成される2つ以上の構造部材を、該各電子部品類取
    着部位毎に対応する各開口部同士を互いに連通させて1
    つ以上の連通孔を形成しながら積層配置し、更に、上記
    各電子部品類取着部位へ所定の電子部品類を実装した後
    に、 上記各連通孔内に樹脂系封止材を充填して樹脂封止を行
    い、次いで、上記回路板の下面側及び上記各構造部材の
    うちの最上部に積層されたものの上面側に、少なくとも
    所定の表皮材を配置して製造する非接触型ICカードで
    あって、 上記各連通孔のうちの少なくとも1つにおいて、同連通
    孔を形成する各開口部中に同連通孔を形成する他の開口
    部と外周線の全長及び形状の少なくとも一方が異なる開
    口部を1つ以上存在させて、同連通孔の内壁の一部に段
    差が設けられる様に、上記各構造部材に上記1つ以上の
    開口部が設けられていると共に、 上記各連通孔内に充填された樹脂系封止材が、該各連通
    孔の壁面に沿って略密着した状態の外周面を有する樹脂
    封止層を形成していることを特徴とする非接触型ICカ
    ード。
  2. 【請求項2】 上記外周線の全長及び形状の少なくとも
    一方が異なる開口部の外周線が、上記他の開口部の外周
    線の内側若しくは外側に配置される請求項1記載の非接
    触型ICカード。
  3. 【請求項3】 上記各連通孔のうちの少なくとも1つで
    は、同各連通孔を形成する各開口部の各外周線が略同一
    の形状を有すると共に、該外周線の全長が上記積層配置
    された各構造部材の厚み方向に沿って大小、若しくは小
    大の順となる請求項1記載の非接触型ICカード。
  4. 【請求項4】 上記各構造部材を構成するポリエステル
    樹脂製フィルムの引っ張り強度が、上記回路板を構成す
    るポリエステル樹脂製フィルムの引っ張り強度よりも2
    00kgf/cm2 以上大きい請求項1乃至3記載の非
    接触型ICカード。
  5. 【請求項5】 上記回路板及び上記各構造部材を構成す
    る各ポリエステル樹脂製フィルムは、各延伸軸方向の1
    50℃、30分間の非抑制状態における収縮率が0.2
    %未満の2軸延伸ポリエステル樹脂製フィルムである請
    求項1乃至4記載の非接触型ICカード。
  6. 【請求項6】 上記各構造部材を構成するポリエステル
    製樹脂フィルムの引っ張り強度が、上記回路板を構成す
    るポリエステル製樹脂フィルムの引っ張り強度と同一若
    しくはそれ以上であり、 上記回路板及び上記各構造部材を構成する各ポリエステ
    ル樹脂製フィルムは、各延伸軸方向の150℃、30分
    間の非抑制状態における収縮率が0.1%未満の2軸延
    伸ポリエステル樹脂製フィルムである請求項1乃至3記
    載の非接触型ICカード。
  7. 【請求項7】 上記回路板及び上記各構造部材の外形の
    平面形状を略長方形とすると共に、該回路板及び該各構
    造部材を構成する各ポリエステル樹脂製フィルムにおい
    て、所定の直交する2軸のうちの引っ張り強度の大きい
    方向を示す軸を上記回路板及び上記構造部材の長手方向
    に略一致させると共に、同2軸のうちの引っ張り強度の
    小さい方向を示す軸を上記回路板及び上記構造部材の短
    手方向に略一致させる請求項1乃至6記載の非接触型I
    Cカード。
  8. 【請求項8】 上記各電子部品類取着部位への所定の電
    子部品類の実装を、上記回路板の下面側及び最上部に積
    層される構造部材の上面側に、接着剤が存在しない状態
    で行う請求項1乃至7記載の非接触型ICカード。
  9. 【請求項9】 上記最上部に積層される構造部材の上面
    側に、構造補助部材を配置した後に、上記各電子部品類
    取着部位への所定の電子部品類の実装を、上記回路板の
    下面側及び上記構造補助部材の上面側に、接着剤が存在
    しない状態で行う請求項1乃至7記載の非接触型ICカ
    ード。
  10. 【請求項10】 上記各電子部品類取着部位への所定の
    電子部品類の実装を、上記回路板の下面側及び上記最上
    部に積層される構造部材の上面側に、接着剤が存在する
    状態で行う請求項1乃至7記載の非接触型ICカード。
  11. 【請求項11】 上面側に1つ以上の電子部品類取着部
    位を備え、且つ、ポリエステル樹脂製フィルムにより構
    成される回路板の上面側に、該各電子部品類取着部位毎
    に対応して設けられた上面側から下面側に至る1つ以上
    の開口部を有し、且つ、ポリエステル樹脂製フィルムに
    より構成される2つ以上の構造部材を、該各電子部品類
    取着部位毎に対応する各開口部同士を互いに連通させて
    1つ以上の連通孔を形成しながら積層配置し、更に、上
    記各電子部品類取着部位へ所定の電子部品類を実装した
    後に、 上記各連通孔内に樹脂系封止材を充填して樹脂封止を行
    い、次いで、上記回路板の下面側及び上記各構造部材の
    うちの最上部に積層されたものの上面側に、少なくとも
    所定の表皮材を配置して非接触型ICカード製造する方
    法であって、 上記各連通孔のうちの少なくとも1つにおいて、同連通
    孔を形成する各開口部中に同連通孔を形成する他の開口
    部と外周線の全長及び形状の少なくとも一方が異なる開
    口部を1つ以上存在させて、同連通孔の内壁の一部に段
    差が設けられる様に、上記各構造部材に上記1つ以上の
    開口部を設けると共に、 上記各連通孔内に充填された樹脂系封止材により、該各
    連通孔の壁面に沿って略密着した状態の外周面を有する
    樹脂封止層を形成することを特徴とする非接触型ICカ
    ードの製造方法。
JP6088021A 1994-03-31 1994-03-31 非接触型icカード及び非接触型icカードの製造方法 Pending JPH07266767A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6088021A JPH07266767A (ja) 1994-03-31 1994-03-31 非接触型icカード及び非接触型icカードの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6088021A JPH07266767A (ja) 1994-03-31 1994-03-31 非接触型icカード及び非接触型icカードの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07266767A true JPH07266767A (ja) 1995-10-17

Family

ID=13931187

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6088021A Pending JPH07266767A (ja) 1994-03-31 1994-03-31 非接触型icカード及び非接触型icカードの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07266767A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7561047B2 (en) 2006-11-22 2009-07-14 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Noncontact tag and method for producing the same
KR20140113321A (ko) * 2013-03-15 2014-09-24 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 모듈 및 그 제조 방법
KR20180060891A (ko) * 2016-11-28 2018-06-07 주식회사 네패스 신뢰성을 가지는 반도체 패키지 및 이의 제조방법

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6372596A (ja) * 1986-09-17 1988-04-02 大日本印刷株式会社 Icカ−ドの製造方法
JPS63145672U (ja) * 1987-03-17 1988-09-26
JPH0316287U (ja) * 1989-06-27 1991-02-19
JPH042683U (ja) * 1990-04-23 1992-01-10
JPH04286697A (ja) * 1990-11-30 1992-10-12 American Teleph & Telegr Co <Att> 個人データカードとその製造方法
JPH05270184A (ja) * 1992-03-24 1993-10-19 Mitsubishi Plastics Ind Ltd Icカード基材

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6372596A (ja) * 1986-09-17 1988-04-02 大日本印刷株式会社 Icカ−ドの製造方法
JPS63145672U (ja) * 1987-03-17 1988-09-26
JPH0316287U (ja) * 1989-06-27 1991-02-19
JPH042683U (ja) * 1990-04-23 1992-01-10
JPH04286697A (ja) * 1990-11-30 1992-10-12 American Teleph & Telegr Co <Att> 個人データカードとその製造方法
JPH05270184A (ja) * 1992-03-24 1993-10-19 Mitsubishi Plastics Ind Ltd Icカード基材

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7561047B2 (en) 2006-11-22 2009-07-14 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Noncontact tag and method for producing the same
KR20140113321A (ko) * 2013-03-15 2014-09-24 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 모듈 및 그 제조 방법
JP2014179472A (ja) * 2013-03-15 2014-09-25 Murata Mfg Co Ltd モジュールおよびその製造方法
US9456503B2 (en) 2013-03-15 2016-09-27 Murata Manufacturing Co., Ltd. Module and method of manufacturing the same
KR20180060891A (ko) * 2016-11-28 2018-06-07 주식회사 네패스 신뢰성을 가지는 반도체 패키지 및 이의 제조방법
US11062990B2 (en) 2016-11-28 2021-07-13 Nepes Laweh Corporation Semiconductor package of using insulating frame

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100330652B1 (ko) Ic모듈 및 ic카드
JP2757309B2 (ja) Icカードの構造
EP1756757B1 (en) Combi-card and method for making the same
AU2006252092B2 (en) Card and manufacturing method
JP3673521B2 (ja) 電子部品搭載装置
JPH04286697A (ja) 個人データカードとその製造方法
JPH0652546B2 (ja) 集積回路を有するデ−タ担持体およびその製造方法
US6031724A (en) IC card and method of manufacturing the same
JP4184776B2 (ja) Icカード
JPH07266767A (ja) 非接触型icカード及び非接触型icカードの製造方法
JP2005303031A (ja) 電子回路モジュールと多層電子回路モジュールおよびそれらの製造方法
KR100938214B1 (ko) 고용량 메모리칩 카드의 제조방법
JP3661482B2 (ja) 半導体装置
JPH10157353A (ja) 無線カードおよびその製造方法
US20060285301A1 (en) Method for making a pre-laminated inlet
JP2003006588A (ja) Icモジュールとその製造方法、およびicカード製造方法
JP4198245B2 (ja) 電子回路用基板、電子回路およびその製造方法
JPH1086569A (ja) Icカード及びその製造方法
EP0311435A2 (en) IC carrier assembly
JP3386166B2 (ja) Icカード
JPH1159036A (ja) 非接触icカード及びその製造方法
JP3737542B2 (ja) Icカード
JPS6134687A (ja) Icカ−ド
JP2010094933A (ja) 積層カード及び積層カードの作製方法
JP2007034786A (ja) 複合icカードおよびその製造方法