JPH07266755A - カード - Google Patents

カード

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JPH07266755A
JPH07266755A JP6060425A JP6042594A JPH07266755A JP H07266755 A JPH07266755 A JP H07266755A JP 6060425 A JP6060425 A JP 6060425A JP 6042594 A JP6042594 A JP 6042594A JP H07266755 A JPH07266755 A JP H07266755A
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JP
Japan
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infrared
card
type
absorbing material
image forming
Prior art date
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Pending
Application number
JP6060425A
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English (en)
Inventor
Yoshie Arai
美江 新井
Noriyuki Ito
則之 伊藤
Osahisa Matsudaira
長久 松平
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP6060425A priority Critical patent/JPH07266755A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は赤外線を吸収し、かつ可視光の吸収が
少ない赤外線吸収材料からなる識別情報と、識別情報上
に隠蔽部分を設けることなく赤外線を透過する可視画像
とし形成してなるカードを提供する。 【構成】赤外線反射性を有する基体2上に、可視領域に
光吸収が少なく、かつ赤外領域に光吸収を有する赤外線
吸収材料からなる識別パターン3と、赤外線透過性材料
からなる画像形成層4を形成することにより、識別パタ
ーン3は可視領域では目視不可能である一方、読み取り
時には画像形成層4を介して照射された赤外線の反射光
の検出により、識別パターン3を読み取ることができ
る。この画像形成層をカード毎に異なる顔等の任意の画
像とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真偽判別用の識別パタ
ーンを一部に形成してなる顔写真等の画像形成層を有す
るカードであり、とくに光学的に読み取りが可能で、か
つ目視不可能である識別パターンを有するカードに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より機械読み取りが可能となるよう
に図6に示す赤外線吸収パターンbが用いられており、
例えばカード等の赤外線を反射する白色のカード基体a
にカーボンブラックやロイコ染料などの赤外線吸収物質
を含む印刷インキにより帯パターン状の赤外検知可能な
赤外線吸収パターンbが設けられ、これは赤外吸収部5
bと赤外非吸収部5aの組み合わせにより赤外線吸収パ
ターンbが構成されている。このコードは、カード表面
とコードとの光の反射濃度の差から情報が読み取られる
もので、例えば機械的に読み取りが可能な赤外バーコー
ドリーダーなどが用いられている。
【0003】またこのような赤外線吸収パターンbは、
上記の印刷方式による形成方法以外にも赤外線吸収物質
を含む転写層からなる転写材とすることで、例えばカー
ド、証書などの媒体の発行時に記載する媒体毎の情報を
印字することが可能となり、媒体に共通の固定情報では
なく、媒体毎の個別情報とすることでき、通し番号など
管理やその他のサービスに有効な、光学的な機械読み取
り可能な識別情報を提供することができるようになっ
た。
【0004】ところが、上記のカーボンブラックやロイ
コ染料などの赤外線吸収物質は可視光の波長領域におい
ても光吸収性を有するため、可視光による、例えば通常
のバーコードリーダーなどでの読み取りも可能であっ
た。このため、表面に設けられる他の絵柄や模様などの
デザインとのバランスに影響し、見栄えが良くないこと
や情報が露出していることからIDコードなどのセキュ
リティに関連する情報である場合に改ざんなどのおそれ
があった。
【0005】そこで可視光で識別不可能とする特開昭5
8−134782号公報、特開昭58−171995号
公報に開示されるように、赤外線を透過させるが可視光
は透過しない性質を有するプロセスインキ(イエロー、
マゼンタ、シアン)により色合わせを行い、赤外線吸収
パターン上に設け隠蔽し、目視をできないようにした
り、前述のプロセスインキを適当な比率で混合しグレー
系若しくは黒系インキとしたものを赤外線吸収パターン
上に設け隠蔽し、目視をできないようにする方法がとら
れている。これによれば照射された赤外線はプロセスイ
ンキを介して赤外線吸収パターンで吸収され、それ以外
では反射されることからパターン、すなわち情報が読み
取られる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
プロセスインキによる隠蔽は赤外線吸収パターンを形成
し、その後にプロセスインキによる色合わせや隠蔽部の
印刷を行なう必要があり、工程の煩雑となる問題があ
る。またプロセスインキによる色合わせや隠蔽部はその
色、形状で外部に露出するため、外観の見栄えがよくな
いことやこれに隠蔽のための別画像を設ける必要がある
という問題がある。さらにはカムフラージュのためにプ
ロセスインキを用いていることから、下部の赤外線吸収
パターンの存在が知られやすく、第三者による不正な情
報の読み取りがなされるおそれがあった。
【0007】そこで、本発明は赤外線を吸収し、かつ可
視光の吸収が少ない赤外線吸収材料からなる識別情報
と、識別情報上に隠蔽部分を設けることなく赤外線を透
過する可視画像とし形成してなるカードを提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記課
題を解決すべくなされたものであり、請求項1に記載の
発明は、赤外線反射性を有する基体上に、可視領域に光
吸収が少なく、かつ赤外領域に光吸収を有する赤外線吸
収材料からなる識別パターンと、赤外線透過性材料から
なる画像形成層を順次形成してなることを特徴とするカ
ードである。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のカードにおいて、画像形成層が、顔写真であることを
特徴とする。
【0010】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
のカードにおいて、赤外線吸収材料が、シアニン系、フ
タロシアニン系、ナフタロシアニン系、ナフトキノン
系、アントラキノン系、アミニウム系、ジチオール金属
錯塩系、ジインモニウム系、トリフェニルメタン系、ク
ロニックメチン系、アズレニオウム系、ピリリニウム系
等から選択される赤外線吸収染料であることを特徴とす
る。
【0011】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
のカードにおいて、赤外線吸収材料が、下記化学式
(I)で示されることを特徴とする。
【0012】
【化2】
【0013】ただし、式中、nは1又は2の自然数、R
は水素又は炭素数1〜12のアルキル基、X- は過塩素
酸塩(ClO4 - )、フッ化ホウ素酸塩(BF4 - )、
トリクロル酢酸塩(CCl3 COO- )、トリフルオロ
酢酸塩(CF3 COO- )、ヘキサフルオロアンチモン
酸塩(SbF6 - )、ベンゼンスルフォン酸塩(C6
5 SO3 - )、エタンスルフォン酸塩(C2 5 SO3
- )、リン酸塩(PO 4 3- )のいずれか又はこれらの混
合物を示す。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項1に記載
のカードにおいて、赤外線吸収材料が、Fe2+及び/又
はCu2+を含有するガラス顔料からなることを特徴とす
る。
【0015】請求項6に記載の発明は、請求項1に記載
のカードにおいて、赤外線吸収材料が、Fe2+及び/又
はCu2+を含有し、かつ五二酸化リンを主成分とするリ
ン酸塩系白色結晶粉末材料からなることを特徴とする。
【0016】
【作用】本発明のカードによれば、赤外線反射性を有す
る基体上に、可視領域に光吸収が少なく、かつ赤外領域
に光吸収を有する赤外線吸収材料からなる識別パターン
と、赤外線透過性材料からなる画像形成層を形成するこ
とにより、識別パターンは可視領域では目視不可能であ
る一方、読み取り時には画像形成層を介して照射された
赤外線の反射光の検出により、識別パターンを読み取る
ことができる。さらに、この画像形成層をカード毎に異
なる顔等の任意の画像とすることができる。
【0017】
【実施例】本発明の実施例を図面を用いて詳細に説明す
る。図1は本発明のカードの正面図であり、図2は図1
のX−X線におけるカードの断面図であり、図3は識別
パターンを形成してなる基体の断面図であり、図4は識
別パターンの形成に用いられる転写材の断面図であり、
図5は転写方式により画像を形成する状態を示す説明図
である。
【0018】図1及び図2に記載の本発明のカード1
は、基体2としてシート状のポリ塩化ビニル、ポリエチ
レンテレフタレート(PET)に代表される高分子樹脂
や紙が用いられ、これらの素材は基本的に可視領域、赤
外領域に吸収を持たないものであり、とくに赤外線を8
0%以上反射するもので、上記素材に酸化チタンなどを
塗布した白色系基体を例示することができる。なお他の
赤外線反射性を示す基体を利用することも可能である。
【0019】基体2上には、IDコード、カード保有
者、有効期間や絵柄などの可視情報5が、またカード保
有者の顔画像6が形成されている。さらにこの下層には
赤外線吸収材料からなる識別パターン3が形成されてい
る。識別パターン3は、可視情報5や顔画像6などの画
像形成層4を介して赤外線読み取りが可能となってい
る。図3に示されるようにこの識別パターン3は、カー
ド固有の情報を示すものであり、数字や文字、バーコー
ド、二次元コード、その他コードなど機械読み取り可能
なパターンであればよい。
【0020】前者の画像形成層4は赤外線を透過する赤
外線透過性材料からなり、赤外線を透過し可視光を透過
しない公知のプロセスインキ(シアン、マゼンタ、イエ
ロー)を適切な比率で混合させたインキにより印字形成
されるか、或いは赤外線透過性を有する材料からなる熱
転写材により転写形成してもよい。
【0021】後者の識別パターン3は、可視領域に光吸
収が少なく、かつ赤外領域に光吸収を有するものであれ
ばよく、カードに共通に設けられる固定情報であれば、
上記特性を有するインキを用いて印刷方式により設ける
ことができ、またカードの発行時点などで任意の、すな
わちカード毎に異なる識別パターンを記載するには、上
記特性を有するインクを利用したインクジェット式、或
いは上記特性を有する転写転写材を利用した転写方式な
どカードの用途に応じて適宜選択することができる。
【0022】本発明の識別パターン3を形成する、可視
領域に光吸収が少なく、かつ赤外領域に光吸収を有する
物質は、シアニン系、フタロシアニン系、ナフタロシア
ニン系、ナフトキノン系、アントラキノン系、アミニウ
ム系、ジチオール金属錯塩系、ジインモニウム系、トリ
フェニルメタン系、クロニックメチン系、アズレニオウ
ム系、ピリリニウム系等から選択される赤外線吸収染
料、或いは下記化学式(I)で示される、
【0023】
【化3】
【0024】ただし、式中、nは1又は2の自然数、R
は水素又は炭素数1〜12のアルキル基、X- は過塩素
酸塩(ClO4 - )、フッ化ホウ素酸塩(BF4 - )、
トリクロル酢酸塩(CCl3 COO- )、トリフルオロ
酢酸塩(CF3 COO- )、ヘキサフルオロアンチモン
酸塩(SbF6 - )、ベンゼンスルフォン酸塩(C6
5 SO3 - )、エタンスルフォン酸塩(C2 5 SO3
- )、リン酸塩(PO 4 3- )のいずれか又はこれらの混
合物を示す。
【0025】若しくはFe2+及び/又はCu2+を含有す
るガラス顔料、Fe2+及び/又はCu2+を含有し、かつ
五二酸化リンを主成分とするリン酸塩系白色結晶粉末材
料などがある。
【0026】このFe2+及び/又はCu2+を含有するガ
ラス系粉末材料は、五二酸化リン(P2 5 )を主成分
とし、酸化鉄及び/又は酸化銅を1.0重量%以上含
み、より好ましくは五二酸化リン(P2 5 )を重量%
で35.0〜80.0%、酸化鉄及び酸化銅をそれぞれ
0〜3.0%の範囲で含まれる。なお、上記ガラス系粉
末材料には、必要に応じて以下の化合物を含有させても
よい。 具体的には、Al2 3 2.0〜10.0重量% B2 3 1.0〜30.0重量% MgO 3.0〜10.0重量% ZnO 0〜 3.0重量% K2 O 0〜15.0重量% BaO 0〜10.0重量% SrO 0〜 1.0重量% Ni、Co、Se 微量
【0027】さらにFe2+及び/又はCu2+を含有し、
かつ五二酸化リンを主成分とするリン酸塩系白色結晶粉
末材料はFe2+及び/又はCu2+を20重量%以上含む
五二酸化リン(P2 5 )を主成分とする結晶粉末であ
り、好ましくは五二酸化リンを40〜70重量%、Fe
2+及び/又はCu2+をそれぞれ30〜70%の範囲で含
む結晶粉末である。このリン酸塩系白色結晶粉末材料は
上述の組成物を融解、結晶化したリン酸塩系白色結晶と
したものを粉末化したものである。このリン酸塩系白色
結晶粉末材料にも、同様に必要に応じて以下の化合物を
含有させてもよい。 具体的には、Al2 3 2.0〜10.0重量% B2 3 1.0〜30.0重量% MgO 3.0〜10.0重量% ZnO 0〜 3.0重量% K2 O 0〜15.0重量% BaO 0〜10.0重量% SrO 0〜 1.0重量% Ni、Co、Se 微量
【0028】さらに他にも硫酸塩系白色粉末などの白色
結晶系粉末材料も赤外線吸収材料としいて用いることが
できる。これらの材料は赤外線吸収能力が優れており、
赤外線吸収パターンの層厚を薄くすることが可能とな
る。
【0029】識別パターン3は、これらの赤外線吸収材
料を含む形成材料を印刷方式又は転写方式により形成す
ることができる。印刷方式では、例えば塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン
樹脂、アクリル樹脂等の高分子樹脂からなるバインダー
に分散させたものを印刷用インキとして、公知のオフセ
ット印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷等の印刷方式
から適宜選択し、層厚0.1〜10μm、好ましくは1
〜3μmに識別パターンを形成する。
【0030】次に転写方式では、熱転写方式と昇華転写
方式の二方式があるが、前者は熱転写材にサーマルヘッ
ド等の熱的エネルギー印加手段によりエネルギーを付与
し熱転写層を被転写体に転写形成する方式であり、簡便
に転写形成できる特徴がある方法で、とくにカード毎に
異なる識別パターンを設ける場合に適している。例え
ば、図4に示す熱転写材7は主にベースシート8、剥離
層9、熱転写層10から構成されている。またベースシ
ート、熱転写層とする構成でもよい。
【0031】ベースシート8は転写時の熱圧で軟化変形
しない耐熱性を有する、例えばポリエチレン、ポリプロ
ピレンなどのポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニルやこれをさらに
塩素化してなる塩素化ポリ塩化ビニルの塩化ビニル系樹
脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹
脂等からなる樹脂フィルム、或いは樹脂シートが挙げら
れる。とができる。
【0032】剥離層9は、ベースシート8から熱転写層
10が容易に剥離転写し易くなるように設けられるもの
であり、例えば融点60〜120℃のワックス類が挙げ
られる。具体的にはパラフィンワックス、カルナバワッ
クス、モンタンワックス、高級脂肪酸、高級脂肪酸アミ
ド、高級脂肪酸エステル等が挙げられる。また軟化点が
60〜150℃の低軟化点樹脂を利用することも可能で
ある。この低軟化点樹脂は、通常分子量が500〜50
00であり、具体的にはエポキシ樹脂、低分子量ポリス
チレン、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリアミド
樹脂、ポリエステル樹脂、石油樹脂などが挙げられる。
なお上述のワックス類と低軟化点樹脂との混合物を用い
ても良い。また剥離層9には赤外線を透過する有機又は
無機の粉末を5〜20重量%の割合で混合することによ
りサーマルヘッドによる転写の際に破断伸度を低下させ
ることができる。
【0033】これらをトルエンなどの芳香族炭化水素、
メチルエチルケトンやメチルイソブチルケトンなどのア
ルコール系溶剤等の溶剤に分散又は溶解させることによ
り塗液化したものをグラビアコート、ロールコート、バ
ーコート、エアナイフコート、ブレードコート、スクリ
ーン印刷などの公知の塗工手段を用いてコーティング
し、膜厚0.5〜2μm程度の剥離層9が形成される。
【0034】熱転写層10はベースシート8から直接、
または剥離層9とともに、赤外線反射性を有する基体2
上に転写され、必要に応じて接着層が設けられる。この
熱転写層10は主成分として上記赤外線吸収材料と樹脂
バインダーとから構成される。
【0035】熱転写層10は、上述した赤外線吸収材料
を樹脂バインダーに混入してベースシート8又は剥離層
9に塗布形成される。樹脂バインダーは水又は有機溶剤
に溶解する高分子材料が適しており、例えばポリビニル
アルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、酢
酸セルロース、ニトロセルロース、ポリスチレン、ポリ
塩化ビニル、ポリアミド、線状飽和ポリエステル、ポリ
メタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチルなどメタ
クリル酸若しくはそのエステルの単独又は共重合体、ポ
リウレタン、ポリブチラール等が挙げられる。
【0036】また、剥離層9を設けない場合の樹脂バイ
ンダーは、ガラス転移点が50〜110℃であることが
望ましく、通常は分子量が8000以上である。このよ
うな高分子量樹脂としては、ポリエステル系樹脂;ポリ
塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、変性
した塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂等の塩化ビニル
系樹脂、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸−2−メトキ
シエチル、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸−2
−ナフチル、ポリアクリル酸イソボルニル、、ポリメタ
クリロニトリル、ポリアクリロニトリル、ポリメチルク
ロロアクリレート、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタ
クリル酸エチル、ポリメタクリル酸−t−ブチル、ポリ
メタクリル酸イソブチル、ポリメタクリル酸フェニル、
メタクリル酸メチルとメタクリル酸アルキル(ただし、
アルキル基の炭素数は2〜6個)のコポリマーなどのア
クリル系樹脂;ナイロン−6,6、ナイロン−6,7、
ナイロン−6,8、ナイロン−6,9、ナイロン−6,
10、ナイロン−6,12、ナイロン−10等のポリア
ミド系樹脂;ポリビニルアセタール等のポリアセタール
系樹脂が用いられる。また上述の高分子量樹脂に軟化点
50〜150℃の低軟化点樹脂を混合することにより熱
応答性が向上し、加熱部位周辺の転写が防止されるため
転写精度が向上する。この低軟化点樹脂には、剥離層に
混合される樹脂を用いることができる。なお混合量は熱
転写層の樹脂成分全体の20〜70重量%を高分子量樹
脂とし、残部を低軟化点樹脂とすることができる。
【0037】さらに熱転写層10には、上記樹脂成分に
加えて耐磨耗材を混合することが望ましい。この耐磨耗
材としては動物系ワックス、植物系ワックス、鉱物系ワ
ックス、石油系ワックスなどの天然ワックス;合成炭化
水素系ワックス、脂肪族アルコールと酸のエステル系ワ
ックス、水素化ワックス、合成ケトン系ワックス、アミ
ンあるいはアミド系ワックス、塩素化炭化水素化ワック
ス、合成動物系ワックス、αオレフィン系ワックスなど
の合成ワックス;ステアリン酸亜鉛などの高級脂肪酸の
金属塩;テフロンパウダー;ポリエチレンパウダー、ポ
リプロピレンパウダーなどがある。なお混合量は樹脂成
分100重量部に対して6〜70重量部の範囲でよい。
【0038】熱転写層10は、上記赤外線吸収材料と上
記樹脂バインダーを溶剤に溶解又は分散した熱転写層1
0としてベースシート8或いは剥離層9にコーティング
される。この溶媒にはトルエン、メチルイソブチルケト
ン、キシレン、シクロヘキサノール、酢酸イソブチル、
シクロヘキサノン、メチルヘキサノン、エチレングリコ
ールモノブチルエーテル等のグリコール誘導体等又はこ
れらの混合溶媒がある。熱転写層10は、溶剤成分を除
く組成物中に80重量%以下に含まれることが望まし
い。80重量%を越えると転写された熱転写層のコード
パターンがマット状となり、表面に赤外線反射が生じ、
転写された熱転写層の凝集力も限界となり、その接着性
・引っ掻き強度が低下するおそれがあるためである。ま
た樹脂バインダーは、溶剤成分を除く組成物中に20重
量%以上含まれることが望ましい。さらに消泡剤、滑剤
などの添加剤を含んでもよい。
【0039】熱転写層10は上記の組成物をグラビアコ
ート、ロールコート、バーコート、エアナイフコート、
ブレードコート、スクリーン印刷などの公知の手段によ
り形成され、通常1〜10μm程度の膜厚に形成され
る。
【0040】接着層9は被転写面に対して熱転写層の接
着力が十分ではない場合に設けることができ、接着剤と
して樹脂バインダーと同じガラス転移点が50〜110
℃の高分子樹脂と低軟化点樹脂の混合物を用いることが
できる。通常0.5〜2μm程度の膜厚に形成される。
【0041】さらに熱転写材7には、サーマルヘッドの
走行性をスムーズにするためのバックコート層をベース
シート8の裏面側に設けることもできる。
【0042】カード固有の情報を基材2に転写形成する
時に熱転写材7の転写される部分に対しサーマルヘッド
などにより熱エネルギーを印加することで、被転写体で
ある基体2に識別パターンが形成される。
【0043】以上のように形成された識別パターン3
は、例えば半導体レーザーにより発振される波長750
nm、780nm、810nm、830nm、905n
m等の照射光の反射の有無、或いは強弱を検出すること
で読み取られる。赤外線吸収材料を含むところは黒色の
パターンとなり、その他の反射する部分は白色となり、
識別パターン3は明確に読み取ることができる。
【0044】以下、本発明の具体的な実施例を挙げ、詳
細に説明する。 <実施例>厚さ3.5μmの二軸延伸ポリエチレンテレ
フタレートからなるベースシート8に下記組成のからな
る剥離層9と熱転写層10をそれぞれ1.5μmの厚さ
にグラビアコートにより形成し、熱転写材7を得た。こ
の熱転写材7をサーマルヘッドにより下地がブルーであ
る赤外線反射性を有する基体2に所定のコードのパター
ンに加熱し、熱転写層10を転写し、識別パターン3を
形成した。
【0045】 (熱転写層用塗料) 染料 N,N,N’,N’,テトラキス(P−ジ−ブチルアミノ) Pフェニレンジアミニウム塩 5.0重量部 γ−ブチロラクトン 5.0重量部 ポリエステル系樹脂 (ガラス転移点:67℃、分子量:約2000) 30.0重量部 メチルエチルケトン 60.0重量部
【0046】 (剥離層用塗料) エポキシ樹脂 (ガラス転移点:98℃、分子量:約1600) 10.0重量部 メチルエチルケトン 40.0重量部
【0047】この識別パターン上に図5に示すカラー熱
転写方式により、赤外線透過性材料からなるイエロー1
1、マゼンタ12、シアン13、ブラック14の各色が
形成された熱転写材7と基体2をサーマルヘッド15と
プラテンローラ16の間に挿通し、形成する画像データ
に基づいてサーマルヘッド15の発熱素子(図示せず)
を発熱させ、発熱箇所の熱転写層を順次基体2に転写
し、これを各色毎に行い、画像形成層を転写形成し、カ
ードを作製した。なお、この画像形成層を転写可能な画
像転送用被転写シートに一旦形成し、これをカード基体
に転写形成する方法もある。
【0048】このようにカード上に形成された画像形成
層は目視可能であるが、その下層の形成された識別パタ
ーンは、目視不可能であったが、ペン型赤外線バーコー
ドリーダー(オプトジャパン社製 MSH−117−1
8−IR)により、識別パターンを読み取ることができ
た。
【0049】
【発明の効果】以上述べたように本発明のカードによれ
ば、赤外線反射性を有する基体上に、可視領域に光吸収
が少なく、かつ赤外領域に光吸収を有する赤外線吸収材
料からなる識別パターンと、赤外線透過性材料からなる
画像形成層とを形成することにより、識別パターンは可
視領域では目視不可能である一方、読み取り時には画像
形成層を介して照射された赤外線の反射光の検出によ
り、識別パターンを読み取ることができる。すなわち、
識別パターンと画像形成層とが重なり合うように設けら
れるため識別パターンが隠蔽され、さらに識別パターン
が不可視であることからこれを隠蔽する必要がなく、画
像形成層の目視に影響を与えることが無い。さらには画
像形成層はカード毎に異なる画像、例えば顔等の任意の
画像とすることができるように偽造及び改ざん防止に有
効な汎用性の優れたカードを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカードの正面図である。
【図2】図1のX−X線におけるカードの断面図であ
る。
【図3】識別パターンを形成してなる基体の断面図であ
る。
【図4】識別パターンの形成に用いられる転写材の断面
図である。
【図5】転写方式により画像を形成する状態を示す説明
図である。
【図6】従来の赤外線吸収パターンが設けられたカード
の断面図である。
【符号の説明】
1 カード 2 基体 3 識別パターン 4 画像形成層 5 可視情報 6 顔画像 7 熱転写材 8 ベースシート 9 剥離層 10 熱転写層 11 イエロー 12 マゼンタ 13 シアン 14 ブラック 15 サーマルヘッド 16 プラテンローラ a カード基体 b 赤外線吸収パターン 5a 赤外非吸収部 5b 赤外吸収部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02B 5/22 G03G 21/04 G06K 19/10 // B42D 203:00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】赤外線反射性を有する基体上に、可視領域
    に光吸収が少なく、かつ赤外領域に光吸収を有する赤外
    線吸収材料からなる識別パターンと、赤外線透過性材料
    からなる画像形成層を順次形成してなることを特徴とす
    るカード。
  2. 【請求項2】前記画像形成層が、顔画像であることを特
    徴とする請求項1記載のカード。
  3. 【請求項3】前記赤外線吸収材料が、シアニン系、フタ
    ロシアニン系、ナフタロシアニン系、ナフトキノン系、
    アントラキノン系、アミニウム系、ジチオール金属錯塩
    系、ジインモニウム系、トリフェニルメタン系、クロニ
    ックメチン系、アズレニオウム系、ピリリニウム系等か
    ら選択される赤外線吸収染料であることを特徴とする請
    求項1記載のカード。
  4. 【請求項4】前記赤外線吸収材料が、下記化学式(I)
    で示されることを特徴とする請求項1記載のカード。 【化1】 ただし、式中、nは1又は2の自然数、Rは水素又は炭
    素数1〜12のアルキル基、X- は過塩素酸塩(ClO
    4 - )、フッ化ホウ素酸塩(BF4 - )、トリクロル酢
    酸塩(CCl3 COO- )、トリフルオロ酢酸塩(CF
    3 COO- )、ヘキサフルオロアンチモン酸塩(SbF
    6 - )、ベンゼンスルフォン酸塩(C65
    3 - )、エタンスルフォン酸塩(C2 5
    3 - )、リン酸塩(PO 4 3- )のいずれか又はこれら
    の混合物を示す。
  5. 【請求項5】前記赤外線吸収材料が、Fe2+及び/又は
    Cu2+を含有するガラス顔料からなることを特徴とする
    請求項1記載のカード。
  6. 【請求項6】前記赤外線吸収材料が、Fe2+及び/又は
    Cu2+を含有し、かつ五二酸化リンを主成分とするリン
    酸塩系白色結晶粉末材料からなることを特徴とする請求
    項1記載のカード。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH09251522A (ja) * 1996-03-15 1997-09-22 Toshiba Corp 記録物および記録/再生装置
JP2002082219A (ja) * 1996-04-18 2002-03-22 Kanebo Ltd 近赤外線吸収フィルム及び当該フィルムを含む多層パネル
US7114660B1 (en) * 2000-08-29 2006-10-03 Eastman Kodak Company Non-image pixel data stored on hard-copy image media
JP2008130042A (ja) * 2006-11-24 2008-06-05 Real Technology:Kk 秘匿情報カード及びその読み取り装置並びにカード読み取りシステム

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