JPH07266266A - 産業用ロボットの基準位置設定方法 - Google Patents

産業用ロボットの基準位置設定方法

Info

Publication number
JPH07266266A
JPH07266266A JP5740694A JP5740694A JPH07266266A JP H07266266 A JPH07266266 A JP H07266266A JP 5740694 A JP5740694 A JP 5740694A JP 5740694 A JP5740694 A JP 5740694A JP H07266266 A JPH07266266 A JP H07266266A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
robot
reference position
forearm
joint
setting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5740694A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Nihei
亮 二瓶
Takeshi Okada
毅 岡田
Tadamasa Horiuchi
正優 堀内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fanuc Corp
Original Assignee
Fanuc Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fanuc Corp filed Critical Fanuc Corp
Priority to JP5740694A priority Critical patent/JPH07266266A/ja
Publication of JPH07266266A publication Critical patent/JPH07266266A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manipulator (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 産業用ロボットの各動作軸回りの基準位置設
定を特殊な用具を準備することなく、簡単に遂行でき、
しかも動作軸に過大負荷が掛かる危惧も解消可能な基準
位置設定方法を提供すること。 【構成】 ロボット機体の各関節軸(J1〜J6)回り
の基準位置設定を遂行するとき、ロボット制御装置Cか
らソフトフロート機能指令を駆動源サーボモータに入力
し、ついで、各関節の動作軸回りに相対変位する2つの
可動ロボット要素12、14の相対変位領域に互いに当
接する基準位置決め手段22、24を少なくとも1方を
着脱自在にして取付け、両者を当接させ、かつ、過大負
荷が動作軸に掛かることがないようにして基準位置設定
を遂行する構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、産業用ロボットの改良
に関し、特に、多関節型産業用ロボットにおいて有効に
適用し、各関節軸の関節駆動源を成す駆動モータや減速
機等を交換した場合の交換前後における原位置を簡単に
復元可能にするための基準位置設定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、1ないし複数の動作軸を有した
産業用ロボット、特に、多関節型産業用ロボットは、各
関節毎に駆動モータと減速機とを備えた関節駆動源を備
え、それらの関節駆動源がロボット制御装置から入力さ
れる教示プログラムに従って作動することにより、夫々
の関節軸回りに2つのロボット可動要素間における相対
変位が遂行され、該相対変位の集積によって最先端可動
要素を成すロボット手首に装着されたエンドエフェクタ
による所望のロボット動作が遂行される構成を有してい
る。
【0003】このような産業用ロボットにおいて、各関
節軸動源を構成する駆動モータやそれに結合された減速
機が使用現場で故障により交換を必要とされることは多
々ある。このような場合には、故障を発生した何れかの
関節軸の関節駆動源における故障した作動要素、つまり
駆動モータまたは減速機をロボット機体から取外し、新
しい駆動モータまたは減速機を代わりに同ロボット機体
に装着して駆動源の機能回復が行われる。
【0004】このとき、交換後においても、産業用ロボ
ットが従前の教示プログラムに従って正しく所望のロボ
ット運動を遂行するためには、駆動モータや減速機が交
換された関節軸において、同関節軸の回わりに相対変位
を行う2つのロボット可動要素、例えば、ロボット胴と
ロボット上腕、ロボット上腕とロボット前腕、ロボット
前腕とロボット手首、ロボット手首の異なる動作軸同志
の間等で交換前後における幾何学的位置が不変に維持さ
れ、その幾何学的位置を駆動モータに正しく認識させな
ければ成らない。
【0005】つまり、交換前の位置(原位置)を交換後
に、エンコーダ等の位置検出手段を備えた駆動モータに
正しく復元認識させなければならない。このために、原
位置合わせ、所謂、各軸マスタリングが従来から遂行さ
れていた。ここで、一例として図2に示すように、例え
ば、ロボット基台1と、同ロボット基台1に対して関節
軸(J1)の回りに相対的に旋回可能なロボット胴2
と、同ロボット胴2に対して関節軸(J2)の回りに相
対的に回動が可能なロボット上腕3と、同ロボット上腕
3に対してその先端の関節軸(J3)の回りに回動が可
能なロボット前腕4と、3つの関節軸(J4〜J6)を
有することにより、3つの相対的な動作自由度を有した
ロボット手首5とを備えた多関節型産業用ロボットの場
合における従来の各軸マスタリング方法に就いて説明す
る。
【0006】すなわち、例えば、ロボット胴2、ロボッ
ト上腕3、ロボット前腕4、ロボット手首5等の諸可動
ロボット要素の各関節軸J1〜J5の何ずれかの駆動源
の駆動モータが故障して交換を要する時には、先ず、ロ
ボット基台1に装着した固定マスタリング治具6によっ
て保持した複数のダイヤルゲージ7に取付け、他方、ロ
ボット手首5にも別の所定のマスタリング治具8を取付
ける。
【0007】次いで、固定マスタリング治具6のダイヤ
ルゲージ7に対してロボット手首5に取付けたマスタリ
ング治具8が接触して所定の目盛り値を示すように、上
記諸可動ロボット要素の動作で所定のマスタリング姿勢
に設定する。こうして、固定マスタリング治具6のダイ
ヤルゲージ7が目盛り値を記録、保持すると共に故障し
た駆動モータに関する幾何学的位置データを交換前の同
駆動モータの位置検出器から読み出して記録する。
【0008】次いで、ダイヤルゲージ7を取り除くこと
なく、静置させたままで、ロボット可動要素2〜5を回
動、後退させ、後退位置で故障した駆動モータを、正常
な駆動モータに交換する。その後、各ロボット可動要素
2〜5を再び動作させて所定のマスタリング姿勢に設定
し、固定マスタリング治具6に保持されたダイヤルゲー
ジ7にロボット手首5のマスタリング治具8を当接さ
せ、交換前と同じ目盛り位置に到来させる。これによっ
て、ロボットのマスタリング姿勢が取られたことはダイ
ヤルゲージ7の目盛り値を介して保証される。故に、教
示操作盤またはロボット制御装置の操作パネル等から従
前に記録した幾何学的位置データを交換後の駆動モータ
の位置検出器(エンコーダ)に対して教示する。これに
より、各関節軸J1〜J6の相互間および各関節軸毎に
マスタリングが完了して、交換前と全く同一機能を回復
し、所望のロボット動作を遂行することができるように
なる。
【0009】他方、別の従来の実施例として、上述した
ダイヤルゲージ7を用いる方法とは別に、予め、ロボッ
ト機体の各関節軸回りに相対変位を行う2つの部材の両
者に図3に明示したような位置合わせマークQ1、Q2
を分離、付与しておき、これらの位置合わせマークQ1
とQ2とが一致した位置を幾何学的基準位置として用
い、何れかの駆動源の駆動モータまたは減速機が故障を
起こして交換を行うときには、交換前に位置合わせマー
クQ1、Q2が一致した状態における基準位置のデータ
を駆動モータから読出して記録し、交換後に、再び作業
者が目視で位置合わせマークQ1とQ2との位置合わせ
を行って幾何学的基準位置の位置決めを行ってから前述
のダイヤルゲージ7の場合と同様に、教示操作盤やロボ
ット制御装置の制御パネルを介して基準位置のデータを
入力する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、上述した
前者の図2に示すダイヤルゲージ7やマスタリング治具
6、8を用いたマスタリング方法では、ダイヤルゲージ
7の目盛り値の設定や再現設定等に慎重な作業を要する
ことから、長大な時間と細かい作業等を必要とする煩瑣
がある。
【0011】しかも、上述したロボット機体の諸可動ロ
ボット要素2〜5を動作させて、所定のマスタリング姿
勢に到達させるには、各可動要素を動作させるだけの余
裕空間を必要とし、従って、狭小な作業空間しか確保で
きない作業現場では、この種のマスタリング方法は遂行
が不可能になる。他方、図3に示した位置合わせマーク
Q1、Q2を用いて一軸マスタリングを行う原位置合わ
せ方法では、作業者の目視で一方のマークQ1に対して
他方のマークQ2を位置合わせするために、何れかの関
節駆動源の故障駆動モータまたは故障減速機を交換した
とき、交換の前後におけるマークを用いた幾何学的位置
の位置決めには微妙なズレが発生する場合が多い。この
ため、交換後には結局、教示プログラムの修正のための
ティーチング操作を行わなければならないと言う煩瑣が
ある等の問題点がある。
【0012】依って、本発明の主目的は、産業用ロボッ
トの製造現場のみならず、特に、産業用ロボットの使用
現場で、簡単に、しかも空間的な余裕があまり確保でき
なくてもマスタリングを遂行可能にする産業用ロボット
の各軸基準位置設定方法を提供せんとするものである。
本発明の他の目的は、基準位置の設定に、ダイヤルゲー
ジや測定台等の外部的な付属設備を必要とせず、しか
も、産業用ロボットのサーボ制御機能における改良機能
として本願出願人によって既に提案されている柔軟なサ
ーボ制御機能(ソフトフロート機能)を基準位置の設定
操作に取り入れることにより、基準位置の設定作業時
に、ロボット可動要素の損傷を来すことのない産業用ロ
ボットの基準位置設定方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、1ない
し複数の関節軸を有した産業用ロボットの各関節軸にお
ける基準位置を設定する方法において、基準位置の設定
対象となる関節軸回りに相対変位が可能な二つのロボッ
ト構造要素間の該相対変位領域における前記二部材の一
方の部材に第1の位置決め係合手段を設け、前記二部材
の他方の部材には前記第1の位置決め係合部と当接可能
な第2の位置決め係合手段を設け、前記第1、第2の位
置決め係合部材の当接時を基準位置設定時とし、かつ、
基準位置の設定時に、ロボット制御装置から、該基準位
置の設定対象となる関節軸の駆動源に柔軟制御機能指令
を印加する、諸ステップを有したことを特徴とする産業
用ロボットの基準位置設定方法が提供される。
【0014】ここで、好ましくは、上記の各関節軸毎に
設けられる基準位置設定手段を形成する第1、第2の位
置決め係合手段における片方の位置決め係合手段は、一
方のロボット可動部材に形成した機械的な突起部で形成
され、他の位置決め係合部は他方のロボット可動部材に
着脱自在に装着される位置決め部材で形成される。
【0015】
【作用】上述した構成を具備した産業用ロボットの基準
位置設定方法によれば、各関節軸における何れかの関節
軸に関する関節駆動源を成す駆動モータまたは減速機が
故障を起こして交換の必要が生じたときには、交換前に
予め基準位置設定手段を形成する第1、第2の位置係合
部材を相互に当接させる幾何学的位置状態に設定して駆
動モータの位置検出器から同幾何学的位置の位置デー
タ、例えば、角度位置データを読取り、次いで適当な待
避位置で故障した駆動モータまたは減速機の交換作業を
遂行し、交換後に再度、第1、第2位置決め係合部材を
当接させる位置へロボット可動部材を手動または教示操
作盤を介して移動させて幾何学的位置を設定し、設定完
了後に教示操作盤またはロボット制御装置の制御パネル
を介して従前に記録した幾何学的位置のデータを交換後
の駆動モータの位置検出器に設定すれば、一つの動作軸
におけるマスタリングを終了させることができる。
【0016】なお、各動作軸のマスタリング過程で、該
マスタリングの対象となる動作軸の駆動源をサーボモー
タで構成し、予め同サーボモータに対して柔軟なサーボ
機能をロボット制御装置から設定しておくので、基準位
置決めを遂行する第1、第2位置決め部材が当接したと
き、動作軸に掛かる負荷は、同サーボモータの制御ルー
プにおけるゲインの低下により出力トルクレベルを低減
させるので、動作軸に働く拘束力が低下で緩衝され、過
負荷状態の発生が回避されるから、ロボット機体に損傷
を来す等の不利は無いのである。また、ここで適用する
柔軟なサーボ制御方法としては、本出願人の出願に係る
特願平5−139288号に開示された柔軟なサーボ制
御方法があり、その技術的な要点を簡単に説明すると、
位置制御ループ及び速度制御ループを備える制御系で制
御されるサーボモータにおいて、柔軟制御指令が入力さ
れると、ポジションゲイン及び速度制御ループの比例ゲ
インをそれぞれ予め設定された設定値に低下させ、速度
制御ループの積分器の出力を設定値にクランプしてサー
ボモータを駆動し、該サーボモータで駆動される被駆動
体、例えば、相対動作する2つの可動ロボット要素にお
けるモータ結合要素を手動で移動させ得る程度の出力ト
ルク状態にするものであることを記載しておく。
【0017】上述の記載から明らかなように、本発明の
基準位置設定方法によれば、何ずれの動作軸のマスタリ
ングの遂行に際しても作業者の目視による誤差が介入し
たりマスタリングのためにダイヤルゲージや測定台等の
外部特殊機器を必要としないため、簡単にかつ、ロボッ
トの使用現場が狭小な場合にも容易に各動作軸に関して
マスタリング(基準位置設定)を遂行することができ
る。
【0018】更に、本発明による基準位置設定方法は、
上述した駆動源モータの故障発生時のみならず、ロボッ
トの製造現場から出荷される段階の初期基準位置の設定
においても全く、同様に基準位置設定方法を実行してロ
ボット全関節における初期基準位置の設定を遂行するこ
とが可能であることは、容易に理解できよう。
【0019】
【実施例】以下、本発明を添付図面に示す実施例に基づ
いて、更に詳細に説明する。図1は、本発明に係る基準
位置の設定方法の実施に用いられる基準位置の設定手段
を多関節型産業用ロボットのロボット機体における1つ
の関節に回りに相対的に回動変位する2つの可動ロボッ
ト要素、特に、ここでは、ロボット上腕とロボット前腕
との2要素に夫々、装着した状態を示すものである。
【0020】さて、図1を参照すると、多関節型産業用
ロボットの機体10の第1のアームを成すロボット上腕
12と第2のアームを成すロボット前腕14との間の関
節部分16が図示されており、この関節部分16では、
関節軸J3を中心にしてロボット前腕14はロボット上
腕12に対して相対的に変位可能に構成されており、例
えば、水平軸線Hに対して上下に俯仰運動状に回動が可
能で、図示例では、ロボット前腕14が水平軸線に平行
な点線表示位置から下方の実線表示位置まで回動角θだ
け回動した状態にある。
【0021】ここで、ロボット上腕12とロボット前腕
14は、略示されたロボット制御装置Cにティーチング
により記憶された教示プログラムに従って所望のロボッ
ト機能を実行する際に必要な俯仰運動方向の所定量の運
動範囲(ストローク範囲)が設定されているが、勿論、
駆動サーボモータのブレーキ手段を解除すれば、ストロ
ーク範囲外へも回動可能であり、特に、同ロボット制御
装置Cから柔軟なサーボ制御機能を設定すれば、J3軸
回りに上記の所定量のストローク範囲を逸脱した動作が
発生しても何らの支障は生じない。
【0022】さて、ロボット上腕12とロボット前腕1
4との間の相対的な回動を駆動する関節駆動源を成すサ
ーボモータと減速機とは、例えば、一例としてロボット
前腕14の後端の格納部18内に格納されており、上述
した俯仰方向の回動々作は、これらのサーボモータと減
速機とにより形成される関節駆動源の出力によって駆動
される。
【0023】また、本発明の実施例によれば、ロボット
前腕14の後端領域に、こぶ形の突起22が、膨出、形
成され、他方、ロボット上腕12の上端領域の所定位置
に、ロボット前腕14の突起22と係合可能に位置決め
ピン24等の位置決め部材を着脱自在に受容するよう
に、ピン装入孔26が形成されている。図示例では、位
置決めピン24が装入された状態にあり、ロボット前腕
14が実線で示した位置までθの角度に渡って回動した
状態で、同ピン24と突起22とが係合している。
【0024】上記の突起22と位置決め部材24は、関
節軸J3に関する動作軸マスタリング用の幾何学的基準
位置を設定する基準位置設定手段として設けられてお
り、上述のように、基準位置の設定操作の初期操作にお
いて、位置決めピン24をロボット上腕12のピン装入
孔26に装着される。そして、ロボット制御装置Cから
駆動源サーボモータに対するソフトフロート機能指令を
予め入力しておく。
【0025】次に、ロボット前腕14を同サーボモータ
で回動させ、ロボット前腕14の突起22がロボット上
腕12の位置決めピン24に係合したとき、幾何学的基
準位置が設定されるものである。位置決めピン24は、
所定の直径を有した円筒部分を有するロッド部材からな
り、ロボット上腕12のピン装入孔26には嵌め合い結
合で装着するようにしても良く、或いはピン装入孔26
を設ける代わりに、ロボット上腕12の所定位置に穿設
したねじ孔に取付フランジを介してボルトねじにより取
付けるようにしても良い。
【0026】このように、突起22と位置決めピン24
とからなる基準位置設定手段が設けられていることによ
り、関節駆動源を成すサーボモータ又は減速機に故障が
生じて交換の必要に迫られたとき、先ず、交換前に、ロ
ボット上腕12のピン装入孔26に位置決めピン24を
装着する。次いで、ロボット前腕14をロボット上腕1
2に対して相対的にゆっくり移動させて突起22を位置
決め部材24に当接させて両腕12、14の幾何学的基
準位置を設定する。
【0027】次に、その幾何学的位置におけるロボット
前腕14の位置データを駆動源のサーボモータに具備さ
れた位置検出器から読取り、記録する。次に、ロボット
前腕14を、故障した駆動モータまたは減速機の交換を
行い易い位置へ一旦、待避させ、そこで、交換を行う。
交換作業の完了後に、再び、ロボット制御装置Cからサ
ーボモータにソフトフロート機能指令を予め入力した上
で、同サーボモータの駆動によってロボット前腕14を
ロボット上腕12に対してθの角度に渡って回動させ、
同ロボット前腕14の突起22をロボット上腕12の位
置決めピン24に当接させ、幾何学的基準位置を設定す
る。
【0028】こうして幾何学的基準位置が設定した段階
に、教示操作盤またはロボット制御装置の制御パネルを
操作することにより、ロボット制御装置Cを介して交換
後の関節駆動源のサーボモータに備えられた位置検出器
に、同幾何学的基準位置の位置データを入力して教える
ことができるのである。なお、上述した動作軸マスタリ
ング過程では、交換前にサーボモータの位置検出器から
幾何学的基準位置の位置データを読取り、記録するよう
に説明したが、産業用ロボットの製造過程で工場を出荷
する段階に予め、各関節軸(例えば、6軸産業用ロボッ
トの場合には、関節軸J1〜J6)に就いて、各動作軸
マスタリングを遂行し、各関節軸に関する幾何学的基準
位置の位置データを予め出荷データとして記録するため
に本発明の基準位置設定方法を適用することもできる。
【0029】このようにして基準位置設定をしておけ
ば、ロボット使用現場で上述のような位置データの読取
り、記録を行う必要はなく、直ちに、産業用ロボットを
所望のロボット作業に投入することができる。そして、
何ずれの動作軸のサーボモータに故障が発生したとき
は、同サーボモータの交換後にソフトフロート機能指令
を入力すると共に、既述のように、2つの基準位置設定
手段、例えば、突起22と位置決めピン24とによる幾
何学的位置の設定を行い、設定終了後に教示操作盤等を
介して出荷データに記録された位置データを入力するこ
とによってロボット制御装置Cを介してサーボモータま
たは減速機の交換後の各関節駆動源の駆動サーボモータ
に位置データを教え込むことも可能である。
【0030】なお、上述した実施例では、関節軸J3の
回りにロボット上腕12に対して相対変位可能なロボッ
ト前腕14に就いて動作軸基準位置設定方法の遂行に就
いて説明したが、多関節型産業用ロボットにおいては、
夫々の関節軸(J1〜J6)に対して同様な幾何学的基
準位置設定手段が具備され、どの関節軸の動作軸回りに
就いても等しく基準位置設定方法を遂行して原位置合わ
せを行い、ロボットの動作機能を常時、所定の精度に維
持することが可能なことは言うまでもない。
【0031】更に、上述した実施例では幾何学的基準位
置設定手段の構成に当たり、一方のロボット上腕12に
位置決めピン24を着脱自在に装着し、ロボット前腕1
4の後端領域に突起22を設けた構成としたが、逆に、
ロボット前腕14側に位置決めピン24を着脱自在に装
着可能とし、ロボット上腕12の上端領域に同位置決め
ピン24と係合可能な突起22を設けるようにしても良
い。
【0032】勿論、2つのロボット部材の両者に着脱自
在に位置決めピンを、それぞれ装着可能に形成し、基準
位置設定方法の遂行時には両部材に位置決めピンを装着
し、それらが当接、係合したとき、幾何学的基準位置が
設定されるように構成することもできる。
【0033】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ロボット機体の各関節軸の基準位置設定方法
の遂行に当たり、夫々の関節軸に関して相対変位する2
つのロボット可動部材に分離、配置した幾何学的基準位
置を設定する突起とピン状等の位置決め部材または突起
と突起、位置決めピンと位置決めピン等から構成される
基準位置設定手段を用い、しかも、ロボット制御装置か
ら、基準位置設定操作の遂行時に予め、ソフトフロート
機能指令を入力させるので、ロボット生産現場からの出
荷時の初期基準位置設定やロボット使用現場で、関節駆
動源の駆動サーボモータや減速機に異常や故障が発生し
て交換を行う場合にも、従来のように、ダイヤルゲージ
等の補助工具を使用することなく、簡単に、何ずれの動
作軸に関しても簡単に基準位置設定を遂行することが可
能となり、かつ、基準位置設定操作過程で基準位置決め
部材が当接したとき、更にサーボモータの出力によって
動作軸に過大な負荷が掛かる等の危惧も解消され、各動
作軸における損傷発生が確実に防止されるので、安全な
基準位置設定方法を確率することが可能となる効果を奏
するのである。
【0034】しかも、従来の位置合わせマークを用い
て、目視で幾何学的基準位置を設定する場合に比較し
て、2つの機械部品の当接により幾何学的基準位置の設
定を行う構成としたので、目視による誤差要因を排除で
き、高精度の一軸マスタリングの遂行が可能となる。更
に、本発明によれば、ロボット使用現場が狭小な空間の
場合でも、ロボット機体に備えられた幾何学的基準位置
設定手段を用いて各動作軸に関するマスタリングを遂行
することができるため、空間的な制約を何ら受けること
なく、どのような場所でも簡単に基準位置設定を実行
し、ロボット機能の回復を図り得ると言う極めて有効な
効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基準位置の設定方法の実施に用い
られる基準位置の設定手段を多関節型産業用ロボットの
ロボット機体における1つの関節に回りに相対的に回動
変位する2つの可動ロボット要素、特に、ここでは、ロ
ボット上腕とロボット前腕との2要素に夫々、装着した
状態を示す部分拡大側面図である。
【図2】従来の産業用ロボットの基準位置設定方法の一
例と多関節型産業用ロボットの機体の構成を示した正面
図である。
【図3】従来の産業用ロボットの基準位置設定方法の他
の一例として位置合わせマークを用いた従来例を示す略
示図である。
【符号の説明】
12…ロボット上腕 14…ロボット前腕 18…格納部 22…突起 24…位置決めピン 26…ピン装入孔26が形成されている。 C…ロボット制御装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1ないし複数の関節軸を有した産業用ロ
    ボットの各関節軸における基準位置を設定する方法にお
    いて、 基準位置の設定対象となる関節軸回りに相対変位が可能
    な二部材間の該相対変位領域における前記二部材の一方
    の部材に着脱自在に第1の位置決め係合手段を設け、 前記二部材の他方の部材には前記第1の位置決め係合部
    と当接可能な第2の位置決め係合手段を設け、 前記第1、第2の位置決め係合部材の当接時を基準位置
    設定時とし、 かつ、基準位置の設定時に、ロボット制御装置から、該
    基準位置の設定対象となる関節軸の駆動源に柔軟制御機
    能指令を印加する、ことを特徴とする産業用ロボットの
    基準位置設定方法。
JP5740694A 1994-03-28 1994-03-28 産業用ロボットの基準位置設定方法 Pending JPH07266266A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5740694A JPH07266266A (ja) 1994-03-28 1994-03-28 産業用ロボットの基準位置設定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5740694A JPH07266266A (ja) 1994-03-28 1994-03-28 産業用ロボットの基準位置設定方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07266266A true JPH07266266A (ja) 1995-10-17

Family

ID=13054769

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5740694A Pending JPH07266266A (ja) 1994-03-28 1994-03-28 産業用ロボットの基準位置設定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07266266A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006112069A1 (ja) * 2005-04-14 2006-10-26 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 産業用ロボットの原点調整方法
CN100443267C (zh) * 2005-03-30 2008-12-17 松下电器产业株式会社 工业用机器人
JP2009255193A (ja) * 2008-04-14 2009-11-05 Murata Mach Ltd パラレルメカニズム、およびその原点復帰方法
JP2014076536A (ja) * 1997-07-10 2014-05-01 Brooks Automation Inc ロボット応用・形成データを記憶する交換自在なメモリ装置
CN104245242A (zh) * 2012-03-30 2014-12-24 电装波动株式会社 用于控制机器人关节旋转的控制装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014076536A (ja) * 1997-07-10 2014-05-01 Brooks Automation Inc ロボット応用・形成データを記憶する交換自在なメモリ装置
CN100443267C (zh) * 2005-03-30 2008-12-17 松下电器产业株式会社 工业用机器人
WO2006112069A1 (ja) * 2005-04-14 2006-10-26 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 産業用ロボットの原点調整方法
US7680551B2 (en) 2005-04-14 2010-03-16 Panasonic Corporation Method of adjusting origin of industrial robot
JP2009255193A (ja) * 2008-04-14 2009-11-05 Murata Mach Ltd パラレルメカニズム、およびその原点復帰方法
CN104245242A (zh) * 2012-03-30 2014-12-24 电装波动株式会社 用于控制机器人关节旋转的控制装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3318618B2 (ja) 変形応力を伴わずに組立部品の組立を行なうための方法並びにプログラマブルポジショナ
JP4464318B2 (ja) パラレルメカニズム機械のキャリブレーション方法
TW201718204A (zh) 機器人教示方法及機器臂控制裝置
WO1998017444A1 (fr) Systeme de robot de commande de forces a capteur optique pour travail d'insertion
EP0149682B1 (en) Method of determining reference position of industrial robot
EP0400154A1 (en) Robot operation method that can be manually corrected
JPH06210586A (ja) 各軸基準位置設定手段を備えた産業用ロボット
US5189351A (en) Corrective positioning method in a robot
JPH07266266A (ja) 産業用ロボットの基準位置設定方法
JPH05261682A (ja) 産業用ロボットのキャリブレーション方式
JPH03217907A (ja) 円弧補間軌跡表示機能を有する数値制御方法およびその装置
JPH11134012A (ja) 軌跡誤差補正機能を有するロボット
EP0353305A1 (en) Industrial robot capable of automatically changing operating conditions depending on its attitude of installation
JPH08174459A (ja) 組立用ロボットによるワーク自動組付方法
JP7072489B2 (ja) 溶接装置及び溶接方法
JPH05337856A (ja) 産業用多関節ロボットのマスタリング装置
JP3319086B2 (ja) スポット溶接方法およびスポット溶接装置
JPS62148173A (ja) 関節型ロボツトの原点調整方法
JPS61274886A (ja) 産業用ロボツト
JPH0631661A (ja) 産業用ロボットの位置較正装置
JPH0441188A (ja) ロボットの軸ズレ補正方式
JP2564143B2 (ja) 多関節ロボットの位置偏れ修正方法およびその装置
JPH0679567A (ja) 産業用ロボットにおける回転工具の組立再現性保証装置
JP3068405B2 (ja) スカラ型ロボットの原点調整治具及び原点調整方法
JPH03288910A (ja) 鋳仕上ロボットの教示方法